JP2013131675A - 蓄電デバイスのセパレータ、絶縁性接着層、それに用いられる組成物、蓄電デバイス用素子、蓄電デバイス、および蓄電デバイス用素子の製造方法 - Google Patents

蓄電デバイスのセパレータ、絶縁性接着層、それに用いられる組成物、蓄電デバイス用素子、蓄電デバイス、および蓄電デバイス用素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁体微粒子とともに存在する有機化合物高分子量体を、任意のタイミングで架橋させることが可能で、多様なプロセスを適用して、生産性よくセパレータあるいは絶縁性接着層を形成することが可能な組成物、それを使用した蓄電デバイス用のセパレータおよび絶縁性接着層、さらには、該セパレータあるいは絶縁性接着層を備えた蓄電デバイス用素子および蓄電デバイス、その製造方法を提供する。
【解決手段】(a)絶縁体微粒子と、(b)ラジカル重合に活性な二重結合を有する有機化合物高分子量体とを含む構成とする。
好ましくは、有機化合物高分子量体として、分子中に複数個のラジカル重合活性官能基を側鎖および/または末端に有するものを用いる。
好ましくは、ラジカル重合活性官能基を、アクリロイル基、メタクリロイル基、およびビニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ、および電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイスや蓄電デバイス用素子のセパレータや絶縁性接着層、それに用いるのに適した組成物、上記セパレータや絶縁性接着層を備えた蓄電デバイスや蓄電デバイス用素子、および蓄電デバイス用素子の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタなどに代表される高エネルギー密度の蓄電デバイスは、例えば、シート状の集電箔(アルミニウム箔または銅箔など)に、活物質(活性炭、リチウム複合酸化物、炭素など)を塗工することにより形成されたシート状の電極を、電極間の接触による短絡を防ぐためのシート状のセパレータを介して積層することにより構成された蓄電要素と、電解液とが、アルミニウム缶、アルミラミネートフィルムなどからなる外包材に収容された構造を有している。
このような蓄電デバイスのセパレータとして、例えば、セラミックなどの充填剤成分と、ポリオレフィンなどを含む重合体混合物と、可塑剤とを含んだセパレータが提案されている(特許文献1参照)。
この特許文献1のセパレータにおいて、重合体混合物は予め架橋されており、重合体混合物の主成分が硬いポリオレフィンである場合には、セパレータは高温でしか接着性を示さない。そのため、セパレータ同士を対向させて接着させるような工法を採用することができず、生産性の向上が制約されるという問題点がある。
また、その他にも、重合体混合物と、電極と電解液に不活性な充填剤と、可塑剤を含むセパレータが提案されている(特許文献2参照)。
この特許文献2のセパレータの場合も、セパレータ同士を対向させて接着させるというような、生産性を向上させるための方策は示されていないのが実情である。
さらに、架橋構造を有する反応性ポリマーからなる一対のフィルムを、絶縁性微粒子を介して貼り合わせた電池用セパレータが提案されている(特許文献3参照)。
しかしながら、この特許文献3のセパレータの場合、一対のフィルムを、絶縁性微粒子を介して貼り合わせるようにしているので、製造工程でフィルムを貼り合わせる工程が必要になり、生産性が低くなるという問題点がある。
その他にも、第1および第2の架橋性ポリマーを含む、無機粉末を含まない樹脂のみからなる電池用セパレータ(電池用セパレータのための反応性ポリマー担持多孔質フィルム)が提案されている(特許文献4参照)。
しかしながら、この特許文献4のセパレータは、無機粉末を含まないため、高温で圧力がかかると電極間どうしが接触して短絡し、発熱するおそれがあり、信頼性が低いという問題点がある。
特開昭63−178439号公報 特開平6−231796号公報 特開2007−035543号公報 特開2007−123254号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、絶縁体微粒子とともに存在する有機化合物高分子量体を、任意のタイミングで架橋させることが可能で、多様なプロセスを適用して、生産性よくセパレータあるいは絶縁性接着層を形成することが可能な組成物、それを使用した蓄電デバイス用のセパレータおよび絶縁性接着層、さらには、該セパレータあるいは絶縁性接着層を備えた蓄電デバイス用素子および蓄電デバイス、その製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の組成物は、
正極層と負極層とが、セパレータを介して積層され、かつ、前記セパレータと接する前記正極層と前記負極層とが前記セパレータに直接接合された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイスに用いられるセパレータ、および/または、
正極層と負極層とが、所定領域においては絶縁性接着層を介して互いに対向するように積層され、他の所定領域においてはセパレータを介して互いに対向するように積層され、かつ、前記正極層と前記負極層とが前記絶縁性接着層により接着された構造を有する蓄電デバイスに用いられる絶縁性接着層
に使用される組成物であって、
(a)絶縁体微粒子と、
(b)ラジカル重合に活性な二重結合を有する有機化合物高分子量体と
を含むことを特徴としている。
本発明の組成物は、前記有機化合物高分子量体が、分子中に複数個のラジカル重合活性官能基を側鎖および/または末端に有するものであることが好ましい。
側鎖および/または末端に複数の重合性官能基を有することで、架橋密度が増し、接着性が向上する。
また、前記ラジカル重合活性官能基が、アクリロイル基、メタクリロイル基、およびビニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
上述のようなラジカル重合活性官能基を有する有機化合物高分子量体は、ラジカル重合への活性が高く、高効率、かつ、高密度に架橋するため、接着性に優れた組成物を提供することが可能になる。
また、熱、可視光、紫外光、および放射線からなる群より選ばれる少なくとも1種によりラジカル重合を開始するものであることが好ましい。
熱や光などの種々の手段でラジカル重合を開始させることができるようにした場合、蓄電デバイスを製造するにあたって、製造工程の自由度を向上させることが可能になるとともに、高効率でラジカル重合による架橋を生じさせることが可能になり、本発明をより実効あらしめることができる。
また、本発明のセパレータは、
正極層と負極層とが、セパレータを介して積層され、かつ、前記セパレータと接する前記正極層と前記負極層とが前記セパレータに直接接合された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイスに用いられるセパレータであって、
上記本発明の組成物を用いて形成したセパレータ前駆体中の前記有機化合物高分子量体をラジカル重合させたものであること
を特徴としている。
また、本発明の蓄電デバイス用素子は、
正極層と負極層とが、セパレータを介して積層され、かつ、前記セパレータと接する前記正極層と前記負極層とが前記セパレータに直接接合された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイス用素子であって、
前記セパレータとして上記本発明のセパレータが用いられていること
を特徴としている。
また、本発明の蓄電デバイスは、
正極層と負極層とが、セパレータを介して積層され、かつ、前記セパレータと接する前記正極層と前記負極層とが前記セパレータに直接接合された構造を有する積層体と、電解液と、前記積層体と前記電解液が収納されるパッケージとを備えた蓄電デバイスであって、
前記セパレータとして上記本発明のセパレータが用いられていること
を特徴としている。
また、本発明の蓄電デバイス用素子の製造方法は、
正極層と負極層とが、セパレータを介して積層され、かつ、前記セパレータと接する前記正極層と前記負極層とが、前記セパレータに直接接合された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイス用素子の製造方法であって、
前記正極層となる正極層用材料と前記負極層となる負極層用材料とを、前記セパレータとなる材料であって、上記本発明の組成物を用いた、接着層としても機能するセパレータ用材料を介して互いに対向するように配置し、前記組成物中の前記有機化合物高分子量体をラジカル重合させることにより、前記セパレータを形成するとともに、前記正極層と、前記負極層と、前記セパレータとが一体化した前記積層体を形成する工程を備えていること
を特徴としている。
また、本発明の絶縁性接着層は、
正極層と負極層とが、所定領域においては絶縁性接着層を介して互いに対向するように積層され、他の所定領域においてはセパレータを介して互いに対向するように積層され、かつ、前記正極層と前記負極層とが前記絶縁性接着層により接着された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイスに用いられる絶縁性接着層であって、
上記本発明の組成物を用いて形成した絶縁性接着層前駆体中の前記有機化合物高分子量体をラジカル重合させたものであること
を特徴としている。
また、本発明の蓄電デバイス用素子は、
正極層と負極層とが、所定領域においては絶縁性接着層を介して互いに対向するように積層され、他の所定領域においてはセパレータを介して互いに対向するように積層され、かつ、前記正極層と前記負極層とが前記絶縁性接着層により接着された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイス用素子であって、
前記絶縁性接着層として上記本発明の絶縁性接着層が用いられていること
を特徴としている。
また、本発明の蓄電デバイスは、
正極層と負極層とが、所定領域においては絶縁性接着層を介して互いに対向するように積層され、他の所定領域においてはセパレータを介して互いに対向するように積層され、かつ、前記正極層と前記負極層とが前記絶縁性接着層により接着された構造を有する積層体と、電解液と、前記積層体と前記電解液が収納されるパッケージとを備えた蓄電デバイスであって、
前記絶縁性接着層として上記本発明の絶縁性接着層が用いられていること
を特徴としている。
また、本発明の蓄電デバイス用素子の製造方法は、
正極層と負極層とが、所定領域においては絶縁性接着層を介して互いに対向するように積層され、他の所定領域においてはセパレータを介して互いに対向するように積層され、かつ、前記正極層と前記負極層とが前記絶縁性接着層により接着された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイス用素子の製造方法であって、
前記正極層となる正極層用材料と前記負極層となる負極層用材料とを、所定領域においては、前記絶縁性接着層となる上記本発明の組成物を用いた絶縁性接着層用材料を介して互いに対向し、また、他の所定領域においては、前記セパレータとなるセパレータ用材料を介して互いに対向するように配置し、前記組成物中の前記有機化合物高分子量体をラジカル重合させることにより、前記絶縁性接着層を形成するとともに、前記正極層と、前記負極層と、前記セパレータと、前記絶縁性接着層とが一体化した前記積層体を形成する工程を備えていること
を特徴としている。
本発明組成物は、蓄電デバイスを構成するセパレータおよび/または絶縁性接着層に使用される組成物であって、(a)絶縁体微粒子と、(b)ラジカル重合に活性な二重結合を有する有機化合物高分子量体とを含んでいることから、
1)任意のタイミングでの架橋による硬化を起こさせることができる、
2)硬化後は電解液など溶剤に対する高耐溶剤性、低変形性を示し、セパレータの場合には短絡の低減、絶縁性接着層の場合には、積層体素子の形状安定化を図ることができる、
3)架橋にラジカル重合を適用することで光や熱などの様々な刺激により、架橋を生じさせることが可能になり、プロセスの選択肢が増えるため、製造工程における自由度を向上させることができる
などの効果を奏する。
また、本発明のセパレータは、上記本発明の組成物を用いて形成したセパレータ前駆体中の、ラジカル重合への活性が高い有機化合物高分子量体をラジカル重合させたものであり、架橋密度が高く、接着性に優れており、信頼性が高く、特性が良好であるばかりでなく、絶縁性接着層としても機能するセパレータを提供することができる。
また、本発明の蓄電デバイス用素子および蓄電デバイスにおいては、セパレータとして上記本発明のセパレータが用いられているので、信頼性が高く、高特性で、生産性に優れた蓄電デバイス素子および蓄電デバイスを提供することができる。
また、本発明の蓄電デバイス用素子の製造方法は、正極層用材料と負極層用材料とを、上記本発明の組成物を用いた、接着層としても機能するセパレータ用材料を介して互いに対向するように配置し、組成物中の有機化合物高分子量体をラジカル重合させてセパレータを形成するとともに、正極層と、負極層と、セパレータとが一体化した積層体を形成する工程を備えているので、正極層と負極層とが、セパレータを介して積層され、かつ、正極層と負極層とが、絶縁性接着層としても機能するセパレータを介して接合された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイス用素子を効率よく製造することができる。
なお、上述の積層体を電解液とともに、パッケージ内に収容し、電解液を積層体の外部から内部へ浸透・含浸させることにより、信頼性の高い、蓄電デバイス用素子を効率よく製造することができる。
また、本発明の絶縁性接着層は、正極層と負極層とが、所定領域においては絶縁性接着層を介して互いに対向するように積層され、他の所定領域においてはセパレータを介して互いに対向するように積層され、かつ、正極層と負極層とが絶縁性接着層により接着された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイスに用いられる絶縁性接着層であって、上記本発明の組成物を用いて形成した絶縁性接着層前駆体中の、有機化合物高分子量体をラジカル重合させたものであることから、架橋密度が高く、接着性に優れており、信頼性が高く特性の良好な絶縁性接着層を提供することができる。
また、本発明の蓄電デバイス用素子および蓄電デバイスにおいては、絶縁性接着層として上記本発明の絶縁性接着層が用いられているので、信頼性が高く、特性の良好な蓄電デバイス用素子および蓄電デバイスを提供することができる。また、正負極層を接着する機能は専ら絶縁性接着層に委ね、セパレータには、接着性にこだわらずにセパレータ本来の機能を重視した構成を適用することができるため、さらに特性の良好な蓄電デバイス用素子および蓄電デバイスを提供することが可能になる。
また、本発明の蓄電デバイス用素子の製造方法は、正極層となる正極層用材料と負極層となる負極層用材料とを、所定領域においては、絶縁性接着層となる上記本発明の組成物を用いた絶縁性接着層用材料を介して互いに対向し、また、他の所定領域においては、セパレータとなるセパレータ用材料を介して互いに対向するように配置し、組成物中の有機化合物高分子量体をラジカル重合させることにより、絶縁性接着層を形成するとともに、正極層と、負極層と、セパレータと、絶縁性接着層とが一体化した積層体を形成する工程を備えているので、正極層と負極層とが、所定領域においては絶縁性接着層を介して互いに対向するように積層され、他の所定領域においてはセパレータを介して互いに対向するように積層され、かつ、正極層と負極層とが絶縁性接着層により接着された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイス素子を効率よく製造することができる。
なお、上述の積層体を電解液とともに、パッケージ内に収容し、電解液を積層体の外部から内部へ浸透・含浸させることにより、信頼性の高い、蓄電デバイスを効率よく製造することができる。
本発明の実施例1にかかる蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)を示す斜視図である。 本発明の実施例1にかかる蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)を示す正面断面図である。 本発明の実施例1における、蓄電デバイスの製造方法の一工程を示す断面図であり、(a)は基材PETフィルム上に形成された正極集合シートを吸着盤に吸引・固定する工程を示し、(b)は正極集合シートの一ブロックを打ち抜いて吸着盤に吸引・固定して基材PETフィルムから剥離する工程を示し、(c)は吸着盤に吸引・固定した正極集合シートを別の正極集合シートと貼り合わせる工程を示し、(d)は2つの正極集合シートを正極集電体層が対向するように貼り合わせた正極・正極一体化シートの断面を示し、(e)は2つの負極集合シートを負極集電体層が対向するように貼り合わせた負極・負極一体化シートの断面を示す図である。 本発明の実施例1における、蓄電デバイスの製造方法の一工程を示す断面図であり、(a)は負極一体化シート、正極・正極一体化シート、負極・負極一体化シートを貼り合わせる工程を示す図であり、(b)は正極一体化シートと負極一体化シートの間に、正極・正極一体化シートと負極・負極一体化シートとが交互に積層された積層集合体の断面を示す図である。 本発明の実施例2にかかる蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)の構成を模式的に示す正面断面図である。 図5の蓄電デバイスのセパレータ層と絶縁性接着層の配設態様を模式的に示す平面断面図である。 本発明の実施例2にかかる蓄電デバイス用素子の製造方法の一工程において、基材フィルム上に正極集電体層を形成した状態を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面断面図である。 図7に示した正極集電体層上に正極活物質層を形成した状態を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面断面図である。 図8に示した正極集電体層上にセパレータ層を形成した状態を示す図である。 (a)は図9で示したセパレータ層の周囲に絶縁性接着層を配設することにより形成した正極集合シートを示す図、(b)は同様にして形成した負極集合シートを示す図である。 正極集合シートと、負極集合シートを互いに対向させて配置した状態を示す図である。 正極集合シートと負極集合シートを接合することにより形成した正負極集合シート示す図である。 一対の正負極集合シートを互いに対向させて配置した状態を示す図である。 一対の正負極集合シートを接合して形成した集合シート積層体を示す図である。 図14の集合シート積層体に正負極集合シートを対向させて配置した状態を示す図である。 図14の集合シート積層体と正負極集合シートとを接合して形成した複合積層体を示す図である。 本発明の実施例2で作製した積層集合体の構成を模式的に示す正面断面図である。 図17の積層集合体を分割する工程を説明する正面断面図である。 図17の積層集合体を分割して得た積層体の構成を示す正面断面図である。 図19の積層体に正負極外部端子電極を形成した状態を示す正面断面図である。
以下に本発明の実施の形態を示して、本発明の特徴とするところを詳しく説明する。
本発明の組成物は、(a)絶縁体微粒子と、(b)ラジカル重合に活性な二重結合を有する有機化合物高分子量体とを含む組成物であり、蓄電デバイスのセパレータおよび/または絶縁性接着層の形成に用いられるものである。
本発明の組成物のように、ラジカル重合に活性な二重結合を有する有機化合物高分子量体(例えば、側鎖または末端にラジカル重合活性の二重結合を有する、ポリエチレングリコールなどの樹脂)をバインダに用いることにより、任意のタイミングでラジカル重合(架橋)を開始させることが可能になる。
一般的に、架橋した樹脂は、耐溶剤性が高く、高温下でも変形が少なく安定であるなど、様々な点で架橋していない樹脂と比較して頑丈である。その一方で、架橋した樹脂は、その耐溶剤性の高さや変形のしにくさ、粘度の高さなどから、加工が難しく、取り扱い可能な条件は極めて限られたものとなる。
しかし、本発明の組成物のように、架橋性官能基を有する未架橋の樹脂を用いた場合には、架橋を行うまでの塗工などの加工プロセスでは容易に樹脂材料を扱うことができる。したがって、加工プロセスに架橋を行わせる工程を設けることで、架橋前には、良好な取り扱い性を確保し、架橋工程を経た後においては、樹脂に高耐溶剤性や低変形性を付与することができる。
ラジカル重合に活性な二重結合としては、アクリロイル基、メタクロイル基、ビニル基などが挙げられる。アクリロイル基およびメタクロイル基は、共鳴安定化によりビニル基よりもラジカル重合活性が高いため、より架橋しやすい。
さらに、ともに架橋性を有する官能基であるアクリロイル基とメタクロイル基でも、アクリロイル基の方がメタクロイル基よりも反応速度が速いため、アクリロイル基を末端ないし側鎖に有する樹脂を使用することが望ましい。
特に、蓄電デバイスに用いられる、例えばセラミック粉末などの絶縁体微粒子を含むセパレータや絶縁性接着層は、通常、スラリーを塗工する工程を経て形成されるため、溶剤への溶解性に優れた材料が望まれるが、その一方で、積層後の構造体(積層体)においては、その構成を維持するために、高耐溶剤性や低変形性も同時に備えていることが必要とされる。
このように相反する性質を実現するためには、任意のタイミングでの架橋を開始させることが可能な樹脂をバインダとして用いる意義は大きい。
さらに、セパレータや絶縁性接着層には接着性が要求され、絶縁性接着層には特に大きな接着性が要求される。一般に、高耐溶剤性や低変形性は高接着性とトレードオフの関係にあり、その両立は困難である。しかし、架橋性樹脂をバインダに使用すれば、架橋前に積層を行うことで各層が密着した状態で積層された積層体が得られ、積層後に架橋させることで各層間を強固に接着するため、高耐溶剤性、低変形性、高接着性を同時に満たすことが可能になる。
このような理由から、架橋は、積層工程と同時、あるいは積層工程の直後に開始することが好ましい。例えば、熱開始性のラジカル重合開始剤を混合した架橋性樹脂をバインダに使用した場合には、通常、セパレータあるいは絶縁性接着層を積層する際に、加熱しながら圧着する方法が用いられることから、この積層、圧着の工程で、架橋反応が進行し、正極層と負極層とを、絶縁性接着層あるいはセパレータを介して強固に接着することが可能になる。
また、光開始性のラジカル重合開始剤を添加して使用するようにした場合には、積層直後に光を照射することで、速やかに架橋を開始させることができる。 したがって、熱、可視光、紫外光、および放射線からなる群より選ばれる少なくとも1種によりラジカル重合を開始するものを適宜使用することで、多様なプロセスを適用することが可能になる。
また、セパレータにおいては、樹脂量を抑えることにより、電解液の良好な含液性を確保して、電解液の含浸工程などを簡略化することが可能になり、生産効率を向上させることができる。
また、正極層表面ならびに負極層表面にセパレータ前駆体あるいは絶縁性接着層前駆体(架橋前の樹脂が溶剤に溶解しているもの)を塗布した場合には、正極層表面ならびに負極層表面の凹凸に合わせてセパレータあるいは絶縁性接着層を形成することができるため、正極層とセパレータあるいは絶縁性接着層間、負極層とセパレータあるいは絶縁性接着層間のどちらの接着強度も向上させることができて好ましい。
さらに、正極層表面と負極層表面のそれぞれに本発明の組成物を塗布して、セパレータ前駆体あるいは絶縁性接着層前駆体を形成し、セパレータ前駆体あるいは絶縁性接着層前駆体が形成された面どうしを重ね合わせて熱圧着するようにした場合、樹脂の架橋が進み、正負極層と、セパレータあるいは絶縁性接着層の間に強固な接着力を得ることが可能になる。
なお、未架橋の樹脂は比較的低分子量であるため偏析せず、凝集物も生じにくく、例えばセラミックなどの絶縁体微粒子の分散も良好であることから、均一なセパレータあるいは絶縁性接着層を形成することができる。さらに未架橋の樹脂は正極層/セパレータ(あるいは絶縁性接着層)/負極層を一体化する際に三次元架橋して、弾性が向上し、外力に対して変形しにくくなり、短絡の発生が抑制されることから蓄電デバイスの信頼性も向上する。
さらに、本発明の組成物を用いて形成されるセパレータあるいは絶縁性接着層は、絶縁体微粒子を含んでいるため、外力が加わっても正極層と負極層間の接触を防ぐことが可能になり、蓄電デバイスの信頼性をより向上させることができる。
この実施例1では、本発明の組成物を用いて形成したセパレータを備えた電気二重層キャパシタについて説明する。
図1は、本発明の実施例(実施例1)にかかる電気二重層キャパシタを構成する積層体の一部を断面とした斜視図、図2は、本発明の実施例1にかかる電気二重層キャパシタの正面断面図である。
この実施例1の電気二重層キャパシタAは、図2に示すように、正極集電体層121aの両面に正極活物質121bを設けた正極層121と、負極集電体層131aの両面に負極活物質131bを設けた負極層131とを、セパレータ(層)111を介して積層することにより形成され、第1の端面102および第2の端面103に、正極外部端子電極121tおよび負極外部端子電極131tが配設された積層体101(図1参照)が、電解液とともに、蓋体150a、ベース部150bからなるパッケージ150に収容され、かつ、パッケージ150には、両端から下面側に回り込むように、正極パッケージ電極141および負極パッケージ電極142が形成された構造を有している。
そして、上記のセパレータ(層)111は、球状アルミナ粉末(絶縁体微粒子)と、ラジカル重合に活性な二重結合を有する有機化合物高分子量体を含む本発明の実施例にかかる組成物を用いて形成されている。
以下に、この電気二重層キャパシタAの製造方法について説明する。
<電気二重層キャパシタAの製造>
[工程1]
離型層としてワックスが塗布された基材PETフィルム上に、厚さ0.5μmのアルミニウム層を蒸着により形成した。それから、形成されたアルミニウム層の表面に、スクリーン印刷によりエッチングマスクレジストをパターン塗布し、乾燥した。なお、レジストは関西ペイント製アレスSPRを用いた。
その後、このフィルムを40℃の塩化第二鉄水溶液に浸漬し、アルミニウム層をパターニングした。その後、このフィルムを有機溶剤中に浸漬し、レジストを剥離した後、硫酸とフッ酸の混合水溶液に浸漬して、アルミニウム層表面の酸化層を取り除き、正極集電体層121aを基材PETフィルム100上に形成した(図3(a)参照)。
[工程2]
(1)活物質層用スラリーの作製
活性炭(BET比表面積1668m2/g、平均細孔直径1.83nm、平均粒子径(D50)1.26μm)29.0gと、カーボンブラック(東海カーボン株式会社製「トーカブラック#3855」、BET比表面積90m2/g)2.7gとを秤量して、1000mlのポットに投入し、さらに直径2.0mmのPSZ製粉砕メディアおよび286gの脱イオン水を投入した後、転動ボールミルを用いて150rpmで4時間混合して分散を行った。
それから、ポットに3.0gのカルボキシメチルセルロース(ダイセル化学工業株式会社製「CMC2260」)と38.8重量%のポリアクリレート樹脂水溶液2.0gを投入し、さらに2時間混合することにより活物質層用スラリーを作製した。
(2)活物質層用スラリーの塗工
版厚5μmの#500メッシュスクリーン印刷版を使用し、正極集電体層121a上の活物質層塗工部に上記の方法で作製した活物質層用スラリーをスクリーン印刷し、100℃にて30分乾燥して、厚さ6μmの正極活物質層121bを形成することにより、正極集電体層121aと正極活物質層121bとを備えた正極層121を形成した(図3(a)参照)。
なお、正極活物質層121bは、図2に示すように、積層体101の第1の端面102において正極外部端子電極121tに直接接続されないように第1の端面102から所定の距離だけ後退した領域に形成されるようにした。すなわち、活物質層用スラリーを印刷するにあたり、後述の工程6において切断されたときに、その切断面から所定の幅の未塗工領域が形成されるように活物質層用スラリーをスクリーン印刷した。
[工程3]
(1)セパレータ層用スラリーの作製
500mlのポットに球状アルミナ粉末(電気化学工業(株)製、平均粒子径(D50)0.3μm)を100gと、溶剤としてNMPを80g投入した。さらに直径5mmのPSZ製粉砕メディアを入れ、転動ボールミルを用いて150rpmで16時間混合し、分散を行った。
その後、ポリエチレングリコールジアクリレート(分子量2000 Aldrich)とポリメタクリル酸エチル(分子量515000 Aldrich)を重量比で、ポリエチレングリコールジアクリレート:ポリメタクリル酸エチル=5:5の割合で混合した配合材料をNMPに溶解した、20重量%NMP溶液(バインダ溶液)を222gと、アゾイソブチロニトリルを0.92g投入し、転動ボールミルを用いて150rpmで4時間混合し、乾燥後のPVCが50%のセパレータ用スラリーを作製した。
なお、顔料体積濃度PVC(Pigment Volume Concentration)は、下記の式(1)により求められる値である。
PVC=(無機微粒子の体積)/(無機微粒子の体積+バインダ樹脂の体積)×100 ……(1)
ただし、
無機微粒子の体積=無機微粒子の重量/無機微粒子の密度
バインダ樹脂の体積=バインダ樹脂の重量/バインダ樹脂の密度
(2)セパレータ層用スラリーの塗工
版厚5μmの#500メッシュスクリーン印刷版を使用し、上記の方法で作製したセパレータ層用スラリーを正極層121上に塗工し、0.13kPaの減圧下、50℃にて30分乾燥することにより、厚さ3μmのセパレータ(層)111を形成した(図3(a)参照)。
以上のようにして、セパレータ層111に複数の正極層121が形成された正極集合シートを基材PETフィルム上に形成した。
なお、同様にして、このセパレータ層111に複数の正極層121が形成された正極集合シートをもう一枚作製した。
さらに、同様にして、セパレータ層111に複数の負極層131が形成された負極集合シートを基材PETフィルム上に形成したものを2枚作製した。
[工程4]
次に、図3(a),(b)に示すように、正極集合シートのブロックを打ち抜いて吸着盤180に吸引・固定した状態で、基材PETフィルム100を剥離した。
[工程5]
次に、図3(c)に示すように、同様にして準備した基材PETフィルムが剥離された別の正極集合シートの打ち抜きブロックに、吸着盤180に吸引・固定した正極集合シートの打ち抜きブロックを、正極集電体層121aどうしが対向するように重ねて配置した。この重ねて配置された正極集合シートの両側から、図示しない加圧板で全面を均等に加圧して、正極集合シートどうしを接合した。このとき、加圧板の温度は150℃、加圧の圧力は0.05MPa、加圧時間は1分とした。
上記の工程4と工程5により、図3(d)に示す、セパレータ層111の内部に正極層121が埋設された正極・正極一体化シート120を作製した。
同様にして、図3(e)に示す、セパレータ層111の内部に負極層131が埋設された負極・負極一体化シート130を作製した。
そして、図4(a),(b)に示すように、負極集電体層131aの片面のみに負極活物質層131bが形成された負極層がセパレータ層111に埋設されてなる負極一体化シート130aの上に、正極・正極一体化シート120、負極・負極一体化シート130、正極・正極一体化シート120、負極・負極一体化シート130の順に積層、熱圧着を行い、最後に、正極集電体層121aの片面のみに正極活物質層121bが形成された正極層がセパレータ層111に埋設されてなる正極一体化シート120aを積層、熱圧着して積層集合体を形成した。
なお、熱圧着は、加圧板の温度を80℃、加圧の圧力を20MPaとし、加圧時間をそれぞれ60分とした。
なお、正極一体化シート120aは、図3(b)に示す正極集合シートの正極集電体121aが形成されている面に、基材PETフィルム上にセパレータ層の成分を含むスラリーを塗布、乾燥することにより作製した3μm厚のセパレータ層を貼り合わせることにより作製した。負極一体化シート130aについても、同様にして負極集合シートの負極集電体131aが形成されている面に、3μm厚のセパレータ層を貼り合わせることにより作製した。以上のようにして、この実施例1では、正極層121と負極層131がセパレータ層111によって接合された積層集合体を作製した。
[工程6]
上述のようにして工程5で作製した積層集合体を図4(b)に示す裁断線D1に沿ってダイサーにより個片化して、積層体(蓄電デバイス用素子)101(図1参照)を作製した。積層体101の寸法は、長さ4.7mm、幅3.3mmとなるようにした。
なお、以上の説明で参照した図3(a)〜(e)および図4(a),(b)では、作図上の制約により、セパレータ層111、正極層121および負極層131などを厚く描いているが、実寸法を正確に拡大または縮小したものではない。
また、明細書に添付した他の図面についても、大きさ、または、位置関係を作図上の制約または理解し易いように適宜変形または誇張して示している。
[工程7]
それから、正極外部端子電極121tと負極外部端子電極131tをAlスパッタにより形成した(図2参照)。
[工程8]
次に、第1の端面102および第2の端面103に、導電性粒子として金を含有する導電性接着剤をディッピングにより塗布して、塗布した導電性接着剤がそれぞれ正極パッケージ電極141および負極パッケージ電極142に接続されるように、積層体101をパッケージ150のベース部150bに配置し、170℃で10分加熱して、導電性接着剤を硬化させた(図2参照)。
以上の工程7および8により、第1の端面102および第2の端面103にそれぞれ正極外部端子電極121tおよび負極外部端子電極131tを形成するとともに、正極外部端子電極121tおよび負極外部端子電極131tをそれぞれ正極パッケージ電極141および負極パッケージ電極142に電気的に接続した(図2参照)。
[工程9]
そして、図2に示すパッケージ150の内部に電解液を注液して、封止した。ここでは、電解液として、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートを減圧下で注液し、パッケージ150のベース部150b上面に、ベース部150bと同じく液晶ポリマー製の蓋体150aを配置し、パッケージ150のベース部150bの枠体部分に沿ってレーザー照射することにより、ベース部150bと蓋体150aを溶着した。
これにより、図2に示すような構成を備えた蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)Aを得た。
以上のように作製した電気二重層キャパシタの電気化学特性は、直流容量が3.71mFであった。
図2に示すような構成を備えた、この実施例1の電気二重層キャパシタAにおいては、絶縁体微粒子と、ラジカル重合に活性な二重結合を有する有機化合物高分子量体とを含む、本発明の組成物を用いてセパレータ(層)を形成するようにしているので、セパレータを構成する樹脂(有機化合物高分子量体)が架橋する前に積層を行うことにより、各層が密着した状態で積層された積層体が得られ、積層後に架橋することにより、各層間は強固に接着されることになる。
特に、正極層および負極層の表面にセパレータ前駆体(架橋前の樹脂が溶剤に溶解しているもの)を塗布するようにした場合、正負極層の表面の凹凸に合わせてセパレータ(層)を形成することができるため、正極層とセパレータ間、負極層とセパレータ間のどちらの接着強度も向上する。
さらに、正負極層の表面のそれぞれにセパレータ前駆体を塗布し、セパレータ前駆体が塗布された面どうしを重ね合わせて熱圧着するようにしているので、セパレータを構成する樹脂の架橋が進み、正極層と負極層とセパレータの強固な接着力が得られる。一方、未架橋の樹脂は比較的低分子量で偏析しないため、凝集物は発生せず、セラミックの分散も良好で、均一なセパレータを形成することができる。
また、未架橋の樹脂は、正極層/セパレータ/負極層を一体化する際に、三次元架橋して弾性が向上し、外力に対して変形しにくくなるため、短絡を生じにくく、蓄電デバイスの信頼性も向上する。さらに、セパレータは、絶縁体微粒子を含んでいるため、外力が加わっても正極層と負極層の間の接触を防ぐことができることから、この点でも蓄電デバイスの信頼性を向上させることができる。
本発明の組成物を用いて、上述のような方法でセパレータを形成することにより、高耐溶剤性、低変形性、高接着性などの特性を満たし、かつ、信頼性の高いセパレータを効率よく形成することができる。
この実施例2では、本発明の組成物を用いて形成した絶縁性接着層を備えた蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)について説明する。
図5は、本発明の実施例(実施例2)にかかる蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)を示す正面断面図、図6は、セパレータ層と絶縁性接着層の配設態様を模式的に示す平面断面図である。
この実施例2の電気二重層キャパシタBは、図5に示すように、正極集電体層21aの両面に正極活物質21bを設けた正極層21と、負極集電体層41aの両面に負極活物質41bを設けた負極層41とを、セパレータ層11および絶縁性接着層31を介して積層することにより形成された積層体1を備えている。積層体1の第1の端面2および第2の端面3には、正極外部端子電極21tおよび負極外部端子電極41tが形成されている。そして、積層体1は、電解液とともに、蓋体70a、ベース部70bからなるパッケージ70に収容されている。また、パッケージ70には、両端から下面側に回り込むように、正極パッケージ電極61および負極パッケージ電極62が形成されている。
そして、この実施例2の電気二重層キャパシタBにおいては、図5,6に示すように、絶縁性接着層31が、セパレータ層11の周囲を取り囲む領域に配設されており、正極層21および負極層41は、セパレータ層11と、セパレータ層11の周囲を取り囲む領域に配設された絶縁性接着層31を介して積層されている。
より具体的には、この実施例2では、正極層21を構成する正極集電体層21aと負極層41を構成する負極集電体層41aが絶縁性接着層31を介して積層され、正極層21を構成する正極活物質層21bと負極層41を構成する負極活物質層41bがセパレータ層11を介して積層され、正極活物質層21bと負極活物質層41bとは全領域がセパレータ層11を介して対向し、かつ、正極活物質層21bと負極活物質層41bの周囲の正極集電体層21aと負極集電体層41aとが、絶縁性接着層31を介して積層されている。
そして、この絶縁性接着層31は、
(a)球状アルミナ粉末と、
(b)ポリエチレングリコールジアクリレートと、ポリメタクリル酸エチルを重量比で、ポリエチレングリコールジアクリレート(ラジカル重合に活発な二重結合を有する有機化合物高分子量体):ポリメタクリル酸エチル=5:5の割合で含有する樹脂と
を含む本発明の組成物を用いて形成されている。
以下に、この電気二重層キャパシタBの製造方法について説明する。
<電気二重層キャパシタBの製造>
[工程1]
離型層としてワックスが塗布された基材PETフィルム上に、厚さ0.5μmのアルミニウム層を蒸着により形成した。
そして、このアルミニウム層の表面に、スクリーン印刷によりエッチングマスク用のレジストをパターン塗布し、乾燥した。エッチングマスク用のレジストとしては、関西ペイント製アレスSPRを用いた。
それから、エッチングマスク用のレジストパターンが形成されたアルミニウム層を、40℃の塩化第二鉄水溶液に浸漬し、アルミニウム層をパターニングした。
次に、パターニングされたアルミニウム層を、有機溶剤中に浸漬し、エッチングマスク用のレジストを剥離した後、硫酸とフッ酸の混合水溶液に浸漬して、アルミニウム層表面の酸化層を取り除くことにより、図7(a),(b)に示すように、複数の正極集電体層21aを基材PETフィルム100上に形成した。
[工程2] (1)活物質層用スラリーの作製
活性炭(BET比表面積1668m2/g、平均細孔直径1.83nm、平均粒子径(D50)1.26μm)29.0gと、カーボンブラック(東海カーボン株式会社製「トーカブラック#3855」、BET比表面積90m2/g)2.7gとを秤量して、1000mlのポットに投入し、さらに直径2.0mmのPSZ製粉砕メディアおよび286gの脱イオン水を投入した後、転動ボールミルを用いて150rpmで4時間混合して分散を行った。
それから、ポットに3.0gのカルボキシメチルセルロース(ダイセル化学工業株式会社製「CMC2260」)と38.8重量%のポリアクリレート樹脂水溶液2.0gを投入し、さらに2時間混合することにより活物質層用スラリーを作製した。
(2)活物質層用スラリーの塗工
版厚5μmの#500メッシュスクリーン印刷版を使用し、図7(a),(b)に示した正極集電体層21a上の活物質層塗工部に、上記の方法で作製した活物質層用スラリーをスクリーン印刷し、100℃にて30分乾燥して、厚さ6μmの正極活物質層21bを形成することにより、図8(a),(b)に示すように、正極集電体層21aと正極活物質層21bとを備えた正極層21を形成した。
なお、正極活物質層21bは、図5に示すように、積層体1の第1の端面2において正極外部端子電極21tに直接接続されないように第1の端面2から所定の距離だけ後退した領域に形成されるようにした。すなわち、活物質層用スラリーを印刷するにあたり、後述の工程6において切断されたときに、その切断面から所定の幅の未塗工領域が形成されるように活物質層用スラリーをスクリーン印刷した。
[工程3]
(1)セパレータ層用スラリーの作製 500mlのポットにシリカ粉末(電気化学工業(株)製、平均粒子径(D50)0.7μm)を50gと、溶剤としてメチルエチルケトンを50g投入した。さらに直径5mmのPSZ製粉砕メディアを入れ、転動ボールミルを用いて150rpmで16時間混合し、分散を行った。その後、PVDFのバインダ溶液(クレハ製 L#1120、分子量28万、12重量%溶液)を上記ポットに投入し、転動ボールミルを用いて150rpmで4時間混合し、乾燥後のPVCが80%のセパレータ層用スラリーを作製した。
(2)セパレータ層用スラリーの塗工
版厚5μmの#500メッシュスクリーン印刷版を使用し、上記の方法で作製したセパレータ層用スラリーを正極層21上(詳しくは正極活物質層21b上)に塗工し、120℃にて30分乾燥することにより、厚さ3μmのセパレータ層11を形成した(図9)。
[工程4]
(1)絶縁性接着層用スラリーの作製
500mlのポットに球状アルミナ粉末(電気化学工業(株)製、平均粒子径(D50)0.3μm)を50gと、溶剤としてNMPを40g投入した。さらに直径5mmのPSZ製粉砕メディアを入れ、転動ボールミルを用いて150rpmで16時間混合し、分散を行った。
その後、ポリエチレングリコールジアクリレート(分子量2000 Aldrich)とポリメタクリル酸エチル(分子量515000 Aldrich)を重量比で、ポリエチレングリコールジアクリレート:ポリメタクリル酸エチル=5:5の割合で混合した配合材料をNMPに溶解した、20重量%NMP溶液(バインダ溶液)を170gと、アゾイソブチロニトリルを0.46g投入し、転動ボールミルを用いて150rpmで4時間混合し、乾燥後の顔料体積濃度(PVC)が40%の絶縁性接着層用スラリーを作製した。
(2)絶縁性接着層用スラリーの塗工
版厚5μmの#500メッシュスクリーン印刷版を使用し、上記の方法で作製した絶縁性接着層用スラリーをセパレータ層11を取り囲む領域の正極集電体層21a上および基材PETフィルム100上に塗工し、0.13kPaの減圧下、50℃にて30分乾燥し、厚さ10μmの絶縁性接着層31を形成した。
以上のようにして、図10(a)に示すように、正極集電体層21aとその表面に形成された正極活物質層21bからなる正極層21と、セパレータ層11と、絶縁性接着層31とを備えた正極集合シート20を基材PETフィルム100上に形成した。
同様にして、図10(b)に示すように、負極集電体層41aとその表面に形成された負極活物質層41bからなる負極層41と、セパレータ層11と、絶縁性接着層31とを備えた負極集合シート40を基材PETフィルム100上に形成した。
[工程5]
そして、正極集合シート20と負極集合シート40とを、図11に示すように、セパレータ層11や絶縁性接着層31が形成された面(基材PETフィルム100側とは逆側の面)が互いに対向するように配設し、熱圧着した。このとき、正極集合シート20を、正極集電体21a(と負極集電対41a)の位置が互いに左右方向(図11上)にずれるような態様で対向させ、熱圧着した。
これにより、図12に示すように、正極集合シート20と負極集合シート40とが接合された正極負極集合シート51が得られる。
なお、熱圧着は、加圧板の温度を80℃、加圧の圧力を20MPaとし、加圧時間はそれぞれ60分とした。
次に、図13に示すように、2つの正極負極集合シート51どうしを、一方の正極負極集合シート51が、上下方向が逆向きになるようにして配置するとともに、対向する面側の基材PETフィルムを剥離して両者を接合させ、熱圧着することにより、図14に示すような集合シート積層体52を作製した。
熱圧着は、加圧板の温度を150℃、加圧の圧力を20MPaとし、加圧時間はそれぞれ2分とした。
さらに、図15に示すように、集合シート積層体52に正極負極集合シート51を対向させ、熱圧着することにより、図16に示すように、3つの正極負極集合シート51からなる複合積層体53を作製した。
その後、同様にして正極負極集合シート51の熱圧着を繰り返し、逐次圧着を行った。これにより、図17に示すような、正極層21と負極層41が、セパレータ層11および絶縁性接着層31を介して積層され、かつ、正極層21と負極層41が絶縁性接着層31によって接合された積層集合体50を得た。
[工程6]
次に、積層集合体50を、ダイサーにより図18の裁断線D1に沿って裁断し、個片化することにより、図19に示すような構造を有する積層体1を作製した。
この積層体1の寸法は、長さ4.7mm、幅3.3mmとなるようにした。
[工程7]
次に、図20に示すように、積層体1の第1の端面2に正極外部端子電極21tを、第2の端面3に負極外部端子電極41tを、それぞれAlスパッタにより形成した。
[工程8]
第1の端面2および第2の端面3に形成された、正極外部端子電極21tおよび負極外部端子電極41tに、導電性粒子として金を含有する導電性接着剤(図示せず)をディッピングにより塗布した。それから、図5に示すように、塗布した導電性接着剤がそれぞれ正極パッケージ電極61および負極パッケージ電極62に接続されるように、積層体1をパッケージ70のベース部70bに配置して、170℃で10分加熱して、導電性接着剤を硬化させた。
[工程9]
そして、図5に示すパッケージ70の内部に電解液を注液して、封止した。ここでは、電解液として、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートを減圧下で注液した。そして、パッケージ70のベース部70b上面に、ベース部70bと同じく液晶ポリマー製の蓋体70aを配置し、パッケージ70のベース部70bの枠体部分に沿ってレーザー照射することにより、ベース部70bと蓋体70aを溶着した。
これにより、図5に示すような構成を備えた蓄電デバイス(電気二重層キャパシタB)を得た。
以上のようにして作製した電気二重層キャパシタBの電気化学特性は、直流容量が5.21mFであった。
上述のように、この実施例2の電気二重層キャパシタBにおいては、絶縁性接着層に、絶縁体微粒子と、ラジカル重合に活性な二重結合を有する有機化合物高分子量体とを含む、本発明の組成物を用いているので、絶縁性接着層を構成する樹脂(有機化合物高分子量体)が架橋することで、架橋しない樹脂を使用する場合よりも大きな接着強度を得ることが可能になり、正負極層を確実に結合することができることが確認された。
また、さらに積層体の外周部に位置する絶縁性接着層を構成する樹脂が架橋することで、非架橋性樹脂を用いる場合よりも弾性が高くなるために、外力に対する変形も小さくなり、蓄電デバイスとしての信頼性が向上することが確認された。
なお、上記実施例1ではセパレータを、実施例2では絶縁性接着層を本発明の組成物を用いて形成しているが、本発明の組成物であって、具体的な組成の異なる2種類の組成物、すなわち、一方はセパレータとして必要な特性を十分発現できるような組成物、他方は絶縁性接着層として必要な特性を十分発現できるような組成物を用意し、一方でセパレータを、他方で絶縁性接着層を形成するようにしてもよい。
また、上記実施例では、電気二重層キャパシタを例にとって説明したが、本発明は、他の蓄電デバイス、例えば、リチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタなどにも適用することができる。
すなわち、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタは、いずれも、正極層と負極層とがセパレータ層を介して、あるいは、セパレータ層および絶縁性接着層を介して積層され、電解液とともに外包材内に収容されるという点で共通の構造を有している。そして、これらのセパレータ層や、絶縁性接着層に本発明の組成物を用いることができる。
なお、リチウムイオン二次電池、あるいは、リチウムイオンキャパシタとしては、例えば、以下のような構成のものが例示される。
<リチウムイオン二次電池>
リチウムイオン二次電池では、正極集電体層として、例えば、アルミニウム箔を用い、そのアルミニウム箔上にリチウム複合酸化物を含む合剤層を正極活物質層として設けた電極を正極層として用いる。
また、負極集電体層として、例えば、銅箔を用い、その銅箔上にグラファイトを含む合剤層を負極活物質層として設けた電極を負極層として用いる。
そして、正極層と負極層とを、上述の実施例1の場合のように、本発明の組成物を用いたセパレータを介して、あるいは、上述の実施例2の場合のように、セパレータ、および、本発明の組成物を用いた絶縁性接着層を介して積層して積層体を形成するとともに、例えば、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶媒に1mol/lのLiPF4を溶解させたものを電解液(非水電解液)として使用することにより、リチウムイオン二次電池を得ることができる。
<リチウムイオンキャパシタ>
リチウムイオンキャパシタでは、正極集電体層として、例えば、アルミニウム箔を用い、そのアルミニウム箔上に活性炭を含む合剤層を正極活物質層として設けた電極を正極層として用いる。
また、負極集電体層として、例えば、銅箔を用い、その銅箔上にグラファイトを含む合剤層を負極活物質層として設けた電極を負極層とし、その負極層にさらにリチウムイオンをプレドープする。
そして、正極層と負極層とを、上述の実施例1の場合のように、本発明の組成物を用いたセパレータを介して、あるいは、上述の実施例2の場合のように、セパレータ、および、本発明の組成物を用いた絶縁性接着層を介して積層して積層体を形成するとともに、例えば、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶媒に1mol/lのLiPF4を溶解させたものを電解液(非水電解液)として使用することにより、リチウムイオンキャパシタを得ることができる。
なお、本発明は、上記の実施形態や各実施例に限定されるものではなく、組成物中の絶縁体微粒子とラジカル重合に活性な二重結合を有する有機化合物高分子量体の割合、有機化合物高分子量体の具体的な構造、組成物に用いる溶剤の種類、正極層や負極層の構成材料や形成方法、蓄電要素の具体的な構成(正極層、負極層、セパレータの積層態様や積層数など)、電解液の種類などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
1,101 積層体
2,102 第1の端面
3,103 第2の端面
11,111 セパレータ層
20 正極集合シート
21,121 正極層
21a,121a 正極集電体層
21b,121b 正極活物質層
21t,121t 正極外部端子電極
31 絶縁性接着層
40 負極集合シート
41,131 負極層
41a,131a 負極集電体層
41b,131b 負極活物質層
41t,131t 負極外部端子電極
50 積層集合体
51 正極負極集合シート
52 集合シート積層体
53 複合積層体
61,141 正極パッケージ電極
62,142 負極パッケージ電極
70,150 パッケージ
70a,150a 蓋体
70b,150b ベース部
100 基材PETフィルム
120 正極・正極一体化シート
120a 正極一体化シート
130 負極・負極一体化シート
130a 負極一体化シート
180 吸着盤
A,B 電気二重層キャパシタ
D1 裁断線

Claims (12)

  1. 正極層と負極層とが、セパレータを介して積層され、かつ、前記セパレータと接する前記正極層と前記負極層とが前記セパレータに直接接合された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイスに用いられるセパレータ、および/または、
    正極層と負極層とが、所定領域においては絶縁性接着層を介して互いに対向するように積層され、他の所定領域においてはセパレータを介して互いに対向するように積層され、かつ、前記正極層と前記負極層とが前記絶縁性接着層により接着された構造を有する蓄電デバイスに用いられる絶縁性接着層
    に使用される組成物であって、
    (a)絶縁体微粒子と、
    (b)ラジカル重合に活性な二重結合を有する有機化合物高分子量体と
    を含むことを特徴とする組成物。
  2. 前記有機化合物高分子量体が、分子中に複数個のラジカル重合活性官能基を側鎖および/または末端に有するものであることを特徴とする請求項1記載の組成物。
  3. 前記ラジカル重合活性官能基が、アクリロイル基、メタクリロイル基、およびビニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項2記載の組成物。
  4. 熱、可視光、紫外光、および放射線からなる群より選ばれる少なくとも1種によりラジカル重合を開始するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 正極層と負極層とが、セパレータを介して積層され、かつ、前記セパレータと接する前記正極層と前記負極層とが前記セパレータに直接接合された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイスに用いられるセパレータであって、
    請求項1〜4のいずれかに記載の組成物を用いて形成したセパレータ前駆体中の前記有機化合物高分子量体をラジカル重合させたものであること
    を特徴とするセパレータ。
  6. 正極層と負極層とが、セパレータを介して積層され、かつ、前記セパレータと接する前記正極層と前記負極層とが前記セパレータに直接接合された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイス用素子であって、
    前記セパレータとして請求項5記載のセパレータが用いられていること
    を特徴とする蓄電デバイス用素子。
  7. 正極層と負極層とが、セパレータを介して積層され、かつ、前記セパレータと接する前記正極層と前記負極層とが前記セパレータに直接接合された構造を有する積層体と、電解液と、前記積層体と前記電解液が収納されるパッケージとを備えた蓄電デバイスであって、
    前記セパレータとして請求項5記載のセパレータが用いられていること
    を特徴とする蓄電デバイス。
  8. 正極層と負極層とが、セパレータを介して積層され、かつ、前記セパレータと接する前記正極層と前記負極層とが、前記セパレータに直接接合された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイス用素子の製造方法であって、
    前記正極層となる正極層用材料と前記負極層となる負極層用材料とを、前記セパレータとなる材料であって、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物を用いた、接着層としても機能するセパレータ用材料を介して互いに対向するように配置し、前記組成物中の前記有機化合物高分子量体をラジカル重合させることにより、前記セパレータを形成するとともに、前記正極層と、前記負極層と、前記セパレータとが一体化した前記積層体を形成する工程を備えていること
    を特徴とする蓄電デバイス用素子の製造方法。
  9. 正極層と負極層とが、所定領域においては絶縁性接着層を介して互いに対向するように積層され、他の所定領域においてはセパレータを介して互いに対向するように積層され、かつ、前記正極層と前記負極層とが前記絶縁性接着層により接着された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイスに用いられる絶縁性接着層であって、
    請求項1〜4のいずれかに記載の組成物を用いて形成した絶縁性接着層前駆体中の前記有機化合物高分子量体をラジカル重合させたものであること
    を特徴とする絶縁性接着層。
  10. 正極層と負極層とが、所定領域においては絶縁性接着層を介して互いに対向するように積層され、他の所定領域においてはセパレータを介して互いに対向するように積層され、かつ、前記正極層と前記負極層とが前記絶縁性接着層により接着された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイス用素子であって、
    前記絶縁性接着層として請求項9記載の絶縁性接着層が用いられていること
    を特徴とする蓄電デバイス用素子。
  11. 正極層と負極層とが、所定領域においては絶縁性接着層を介して互いに対向するように積層され、他の所定領域においてはセパレータを介して互いに対向するように積層され、かつ、前記正極層と前記負極層とが前記絶縁性接着層により接着された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイスであって、
    前記絶縁性接着層として請求項9記載の絶縁性接着層が用いられていること
    を特徴とする蓄電デバイス。
  12. 正極層と負極層とが、所定領域においては絶縁性接着層を介して互いに対向するように積層され、他の所定領域においてはセパレータを介して互いに対向するように積層され、かつ、前記正極層と前記負極層とが前記絶縁性接着層により接着された構造を有する積層体を備えた蓄電デバイス用素子の製造方法であって、
    前記正極層となる正極層用材料と前記負極層となる負極層用材料とを、所定領域においては、前記絶縁性接着層となる請求項1〜4のいずれかに記載の組成物を用いた絶縁性接着層用材料を介して互いに対向し、また、他の所定領域においては、前記セパレータとなるセパレータ用材料を介して互いに対向するように配置し、前記組成物中の前記有機化合物高分子量体をラジカル重合させることにより、前記絶縁性接着層を形成するとともに、前記正極層と、前記負極層と、前記セパレータと、前記絶縁性接着層とが一体化した前記積層体を形成する工程を備えていること
    を特徴とする蓄電デバイス用素子の製造方法。
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CN110996717A (zh) * 2017-08-07 2020-04-10 日本电信电话株式会社 片状面膜

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