JP5845896B2 - 蓄電デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ、および電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイスに関する。
リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタなどに代表される高エネルギー密度の蓄電デバイスは、例えば、シート状の集電箔(アルミニウム箔または銅箔など)に、活物質(活性炭、リチウム複合酸化物、炭素など)を塗工することにより形成されたシート状の電極を、電極間の接触による短絡を防ぐためのシート状のセパレータを介して積層することにより構成された蓄電要素と、電解液とが、外装体内に収容された構造を有している。
そのような蓄電デバイスの1つとして、電解質と多孔性セラミックスとを混合してバインダとともにフィルム状に形成したセラミックシートをセパレータ用材料として用い、正極層と負極層とを、上記セラミックシートを介して積層し、積層体を一括してホットプレスする工程を経て製造される積層型電池が提案されている(特許文献1)。
また、他の蓄電デバイスとして、図23に示すように、活性炭電極210を接着した集電金属220を対向させるとともに、これらの間にセパレータ230および電解液(図示せず)を介在させ、さらに、集電金属220の最外周部に変成ポリプロピレンまたは変成ポリエチレンなどの熱接着部240を予め接着し、該熱接着部240を加熱して集電金属220を相互に接着し、密封してなる蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)が提案されている(特許文献2)。
さらに他の蓄電デバイスとして、セパレータ、集電体、分極性電極を、接着性を有する熱可塑性樹脂からなるガスケットによって一体化した蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)が提案されている(特許文献3)。
なお、特許文献3においては、ガスケットを構成する接着性を備えた熱可塑性樹脂として、極性官能基を有する熱可塑性樹脂を使用することが記載されている。
しかしながら、上記特許文献1の積層型電池の場合、電解質を混合したセラミックシートを正極層や負極層と積層する工程で、セラミックシートを単独で扱うことが必要になる場合があり、セラミックシートにはある程度以上の強度が求められる。しかし、セラミックシートの強度を確保しようとすると、セパレータの低抵抗(低イオン抵抗)化のために要求される、セラミックシートの薄層化や、セラミック粉体比率を高くすること(高PVC化)が制約されるという問題点がある。すなわち、電解液、セラミック、およびバインダが共存するセラミックシートの強度を確保しようとすると、薄層化や高PVC化が犠牲にされ、セパレータの低抵抗(低イオン抵抗)化を図るのが難しいという問題点がある。
また、上記特許文献2の蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)の場合、変性ポリプロピレンや変性ポリエチレンは、電解液の含浸性・浸透性が全くないため、積層前に予め電解液をセパレータ(および場合によっては電極)に含浸させておく必要があり、積層体形成後に電解液を後添加するような製造方法には対応できず、製造工程が複雑になり、高い生産性を実現することが困難であるという問題点がある。
また、上記特許文献3の電気二重層キャパシタの場合、接着層としてガスケットを使用するようにしているが、ガスケットを構成する熱可塑性樹脂は、電解液の含液性や浸透性は有していない。そのため上述の特許文献2の場合と同様に、積層体形成後に電解液を後添加するような製造方法には対応できず、高い生産性を実現することが困難であるという問題点がある。
特開平6−231796号公報 特開2002−313679号公報 特開2005−109293号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、電解液の含液性や浸透性に優れ、かつ、耐酸化性や耐還元性に優れた絶縁性接着層を備えた、生産性や信頼性に優れた蓄電デバイスを提供することを目的とする。
リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ、および電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイスの絶縁性接着層を構成する樹脂には、蓄電デバイスに用いられる正極電位に対して十分な耐酸化性、負極電位に対して十分な耐還元性を有するものであることが要求される。
しかしながら、これらを満足するものとして知られている材料は限られており、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)などのフッ素系樹脂が主として用いられてきた。
このような状況下、発明者等は、蓄電デバイスに用いられる正極電位に対して十分な耐酸化性、負極電位に対して十分な耐還元性を有する樹脂材料について検討を行い、アクリル酸やアクリル酸誘導体の単独重合体や共重合体、メタクリル酸やメタクリル酸誘導体の単独重合体や共重合体などのうち、所定の条件を満たすものが、蓄電デバイスに用いられる正極電位に対して十分な耐酸化性、負極電位に対して十分な耐還元性を有していることを知った。
そして、この知見に基づいてさらに実験、検討を行い、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の蓄電デバイスは、
正極層と負極層とが、セパレータ層および絶縁性接着層を介して積層され、前記正極層と前記負極層とが前記絶縁性接着層により接合された構造を有する積層体と、電解液とを備えた蓄電デバイスであって、
前記セパレータ層は、無機微粒子とバインダ樹脂を含み、
前記絶縁性接着層は、無機微粒子とバインダ樹脂を含み、かつ、
前記バインダ樹脂が、
(a)アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、およびメタクリル酸誘導体からなる群より選ばれるモノマーであって、HOMOが−10.71eV以下、LUMOが2.77eV以上のモノマーが重合してなる単独重合体、
(b)アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、およびメタクリル酸誘導体に属し、HOMOが−10.71eV以下、LUMOが2.77eV以上のモノマーから選ばれる2種以上のモノマーが共重合してなる共重合体、
(c)前記(a)の単独重合体のうち、種類が異なる2種以上の単独重合体の混合物、
(d)前記(b)の共重合体のうち、種類が異なる2種以上の共重合体の混合物、
(e)前記(a)の単独重合体のうちの少なくとも1種と、前記(b)の共重合体のうちの少なくとも1種の混合物、
からなる群より選ばれる少なくとも1種を主たる成分として含有し、かつ、
前記絶縁接着層の乾燥後の顔料体積濃度PVCが、前記セパレータ層の顔料体積濃度PVCよりも低いことを特徴としている。
PVC=(無機微粒子の体積)/(無機微粒子の体積+バインダ樹脂の体積)
無機微粒子の体積=無機微粒子の重量/無機微粒子の密度
バインダ樹脂の体積=バインダ樹脂の重量/バインダ樹脂の密度
本発明の蓄電デバイスにおいて、セパレータ層は、無機微粒子とバインダ樹脂を含み、絶縁性接着層は、無機微粒子とバインダ樹脂を含み、かつ、上記バインダ樹脂が、絶縁性接着層は、(a)アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、およびメタクリル酸誘導体からなる群より選ばれるモノマーであって、HOMOが−10.71eV以下、LUMOが2.77eV以上のモノマーが重合してなる単独重合体、(b)アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、およびメタクリル酸誘導体に属し、HOMOが−10.71eV以下、LUMOが2.77eV以上のモノマーから選ばれる2種以上のモノマーが共重合してなる共重合体、(c)前記(a)の単独重合体のうち種類が異なる2種以上の単独重合体の混合物、(d)前記(b)の共重合体のうち種類が異なる2種以上の共重合体の混合物、(e)前記(a)の単独重合体のうちの少なくとも1種と前記(b)の共重合体のうちの少なくとも1種の混合物、からなる群より選ばれる少なくとも1種を主たる成分として含有しているので、電解液の含液性や浸透性に優れ、かつ、耐酸化性や耐還元性に優れた絶縁性接着層を備えた、信頼性の高い蓄電デバイスを提供することができる。
さらに、絶縁性接着層が、無機微粒子を含有しているので、絶縁性接着層に高い含液性を付与して、蓄電デバイスを製造する工程で、正極層と負極層をセパレータおよび絶縁性接着層を介して積層してなる積層体に、電解液を注液して含浸させる場合において、それに要する時間を短縮して、生産性を向上させることが可能になる。
また、無機微粒子の添加により絶縁性接着層の弾性が増し、外部からの力による変形、それに伴って起こる正極層と負極層の接触による短絡を防いで、信頼性を向上させることができる。
また、本発明の蓄電デバイスにおいて、絶縁接着層の乾燥後の顔料体積濃度PVCを、セパレータ層の顔料体積濃度PVCよりも低くすることにより、本発明をより実効あらしめることができる。
本発明の実施例1にかかる蓄電デバイスの製造方法の一工程において、活物質集電体層上に、活物質層を形成した状態を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面断面図である。 図1に示した集電体層上に、活物質層を覆うようにセパレータ層を形成した状態を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面断面図である。 (a)は図2に示したセパレータ層の周囲に絶縁性接着層を印刷した印刷体を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面断面図である。 図3の印刷体を、所定の形状に打ち抜く工程を説明する図であり、、(a)は印刷体の切断線の位置を示す平面図、(b)は印刷体を打ち抜くことにより得た正極層を示す平面図、(c)は正極層の正面断面図、(d)は印刷体を打ち抜くことにより得た負極層を示す平面図、(e)は負極層の正面断面図である。 (a)は図4に示した正極層と負極層を、絶縁性接着層が印刷された面を対向させて積層、接着することにより積層体を形成する工程を示す正面断面図、(b)は得られた積層体を示す正面断面図である。 (a)は図5に示した積層体をラミネートフィルムからなる外包材の内部に収納する工程を示す図、(b)は積層体を外包材に収容し、電解液を注入して封止することにより形成された電気二重層キャパシタ(セル)を示す正面断面図である。 本発明の実施例2にかかる蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)の構成を模式的に示す正面断面図である。 図7の蓄電デバイスのセパレータ層と絶縁性接着層の配設態様を模式的に示す平面断面図である。 本発明の実施例2にかかる蓄電デバイス用素子の製造方法の一工程において、基材フィルム上に正極集電体層を形成した状態を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面断面図である。 図9に示した正極集電体層上に正極活物質層を形成した状態を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面断面図である。 図10に示した正極集電体層上にセパレータ層を形成した状態を示す図である。 (a)は図11で示したセパレータ層の周囲に絶縁性接着層を配設することにより形成した正極集合シートを示す図、(b)は同様にして形成した負極集合シートを示す図である。 正極集合シートと、負極集合シートを互いに対向させて配置した状態を示す図である。 正極集合シートと負極集合シートを接合することにより形成した正負極集合シート示す図である。 一対の正負極集合シートを互いに対向させて配置した状態を示す図である。 一対の正負極集合シートを接合して形成した集合シート積層体を示す図である。 図16の集合シート積層体に正負極集合シートを対向させて配置した状態を示す図である。 図16の集合シート積層体と正負極集合シートとを接合して形成した複合積層体を示す図である。 本発明の実施例2で作製した積層集合体の構成を模式的に示す正面断面図である。 図19の積層集合体を分割する工程を説明する正面断面図である。 図19の積層集合体を分割して得た積層体の構成を示す正面断面図である。 図21の積層体に正負極外部端子電極を形成した状態を示す正面断面図である。 従来の蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)を示す図である。
以下に本発明の実施の形態を示して、本発明の特徴とするところを詳しく説明する。
本発明の蓄電デバイスを構成する絶縁性接着層(第1の絶縁性接着層)は、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、およびメタクリル酸誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種のモノマーであって、HOMOが−10.71eV以下、LUMOが2.77eV以上のモノマーを重合させてなる、(a)アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、およびメタクリル酸誘導体からなる群より選ばれるモノマーであって、HOMOが−10.71eV以下、LUMOが2.77eV以上のモノマーが重合してなる単独重合体、(b)アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、およびメタクリル酸誘導体に属し、HOMOが−10.71eV以下、LUMOが2.77eV以上のモノマーから選ばれる2種以上のモノマーが共重合してなる共重合体、(c)前記(a)の単独重合体のうち種類が異なる2種以上の単独重合体の混合物、(d)前記(b)の共重合体のうち種類が異なる2種以上の共重合体の混合物、(e)前記(a)の単独重合体のうちの少なくとも1種と前記(b)の共重合体のうちの少なくとも1種の混合物、からなる群より選ばれる少なくとも1種を主たる成分として含有する絶縁性接着層である。
また、本発明の他の蓄電デバイスを構成する絶縁性接着層(第2の絶縁性接着層)は、上述の第1の絶縁性接着層に、さらに無機微粒子を含有させたものである。
本発明の蓄電デバイスを構成する絶縁性接着層においては、蓄電デバイスに用いられる正極電位に対して十分な耐酸化性、負極電位に対して十分な耐還元性を有する樹脂材料である上述の単独重合体、共重合体、それらの混合体を形成するためのモノマーとして、HOMOが−10.71eV以下、LUMOが2.77eV以上のアクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、およびメタクリル酸誘導体を用いる。すなわち、本発明では、上述の単独重合体、共重合体もしくはその混合物を得るために用いるモノマーを、HOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)の値と、LUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)の値によって規定している。
アクリル系樹脂およびメタクリル系樹脂は様々な側鎖構造を有し、それぞれが異なるガラス転移温度を有するため、側鎖構造を適宜選択することにより、必要な接着温度に応じた樹脂設計を行うことができる。
またモノマーであるアクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体は容易に共重合させることが可能であり、ガラス転移温度などの設計は事実上制限がない。この点で絶縁性接着層に用いる樹脂成分として最適な材料であるということができる。
さらにアクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体のモノマーを重合させた高分子は、種々の溶媒に溶解させることが可能であり、絶縁性接着層を形成する段階で用いられる接着材料(すなわち、絶縁性接着層形成用のペースト、あるいは無機微粒子を含む場合のスラリーなど)の設計の選択肢を増やすことができるという利点がある。また、安価な溶媒の選択が可能であるうえプロセスに応じて最適な溶媒の選択が容易である。したがって、採用するプロセスに最適な粘度や沸点の溶媒を選択することで生産性に優れた工法の採用が可能になる。これは、例えばフッ素樹脂などの単独重合体と比較してアクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体の単独重合体はそもそも可溶な溶媒の種類が多いこともあるが、前述したとおりモノマーの種類が多く、共重合により特性の調整が容易であるため、特定の溶媒を使用したい場合には、その溶媒に合わせてそれに可溶な樹脂の組成を決定することができることから、溶媒選択の幅が非常に広く、有利である。
本発明の蓄電デバイスを構成する絶縁性接着層は、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイス中での使用を前提としている。このため耐酸化性、耐還元性に優れる樹脂が用いられていることが必要である。そこで、耐酸化性、耐還元性の指標としてHOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)の値と、LUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)の値を用いる。
各種の樹脂材料に関し、計算により求めたHOMOの値とLUMOの値を表1,表2A,表2B,表3A,表3Bに示す。
なお、表1は、ポリオレフィン系樹脂、その他電池用バインダに使われる樹脂、およびアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルの代表的な材料のHOMOとLUMOの関係をまとめて示している。
また、表2A,表2Bはアクリル酸および各種のアクリル酸誘導体のHOMOとLUMOの値を示し、表3A,表3Bはメタクリル酸および各種のメタクリル酸誘導体のHOMOとLUMOの値を示している。
表2A,2Bの試料番号1〜20のモノマーは、HOMOとLUMOの値が本発明の要件を満たすモノマーであり、試料番号21〜31はHOMOとLUMOの値の少なくとも一方が本発明の要件を満たさないモノマーである。
また、表3A,3Bの試料番号101〜120のモノマーは、HOMOとLUMOの値が本発明の要件を満たすモノマーであり、試料番号121〜131はHOMOとLUMOの値の少なくとも一方が本発明の要件を満たさないモノマーである。
Figure 0005845896
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本計算では、量子化学計算プログラムGaussian03を使用した。まず、分子構造の最適化計算を行って、その分子の安定な構造を決定した。その後、その安定構造を用いて、HOMO/LUMOのエネルギー準位を計算した。それぞれの計算における条件は、次の通りである。構造最適化計算では、B3LYP法を用い、原子軌道の基底関数には3-21G*を使用した。また、HOMO/LUMOのエネルギー準位の計算には、Hartree-Fock法を用い、原子軌道の基底関数には6-311Gを使用した。
一般にアクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体などのモノマーは、リチウムイオン電池のセパレータに使用され、正極と接触する部分においても分解が生じないことが知られているポリオレフィン系高分子樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン)と比較して低いか、あるいは同等のHOMOを有している(HOMOの値が小さいほど酸化されにくい)(表1、表2A,2B、表3A,3B参照)。また、LUMOについても、リチウムイオン電池の負極層のバインダなどに広く使用されるCMC(カルボキシメチルセルロース)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)よりも高い値を示している(LUMOの値が大きいほど還元されにくい)(表1、表2A,2B、表3A,3B参照)。
なお、本発明の蓄電デバイスを構成する絶縁性接着層に用いられる単独重合体、共重合体、およびそれらの混合体は、上述のようなHOMOとLUMOの値を有するモノマーが重合、あるいは共重合したものであるが、そのような単独重合体、共重合体、およびそれらの混合体も、モノマーの場合と同様の耐酸化性および耐還元性を有している。
ただし、高エネルギー密度のリチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタで使用する場合、HOMOが−10.71eV以下、LUMOが2.77eV以上であることが必要である。
このHOMO、LUMOの値は、現在リチウムイオン二次電池において使用されている樹脂を基準に定めたものである。すなわち、HOMOの値を−10.71eV以下としたのは、一般的なセパレータ材料であるポリプロピレンのHOMOを考慮し、また、LUMOの値を2.77eV以上としたのは、正極層、負極層のいずれにも使用できるバインダ材料であるPVDFのLUMOを考慮したものである(表2A,2B、表3A,3B参照)。
なお、HOMOが−10.71eV以下、LUMOが2.77eV以上である場合には、4V級の高エネルギー密度のリチウムイオン電池にも使用することが可能である。
したがって、適切なHOMOの値と、LUMOの値を有するモノマーを選択することにより、蓄電デバイス中の絶縁性接着層用の樹脂として、支障なく、好適に使用することができる。
このように、本発明において用いられる樹脂、すなわち、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体の単独重合体、共重合体、およびそれらの混合体は、高エネルギー密度のリチウム系電池に用いる樹脂として必要な耐酸化性と耐還元性を備えており、リチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイス内において、酸化や還元によって分解しにくい樹脂である。
また、本発明の蓄電デバイスの絶縁性接着層を構成するアクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体(モノマー)を重合させた高分子(単独重合体、共重合体、それらの混合物など)は非晶性であるか、または結晶性であっても結晶化度は低く、ガラス転移温度以上になると高分子鎖は自由に運動し、ガラス転移温度以上では容易に接着することが可能である。ところでアクリル酸誘導体やメタクリル酸誘導体は多様な側鎖構造を持ち、ガラス転移温度もそれに従い様々である。例えば、ガラス転移温度の例として、ポリメタクリル酸:228℃、シンジオタクチックポリメタクリル酸メチル105℃,ポリメタクリル酸オクタデシル−180℃などが挙げられる。
しかし、アクリル酸誘導体やメタクリル酸誘導体などの反応性は比較的よく似ているために、容易に共重合させることが可能であり、モノマーと共重合組成比の選択により、広範囲でのガラス転移温度の設計が可能である。つまり、接着材料として使用する場合に要求される、接着温度に対応した組成の樹脂設計を行うことができる点で非常に有効な樹脂材料である。例えば、瞬間的な接着性(タック)のない接着材料が必要な場合に、ガラス転移温度が室温以上になるように、共重合によりガラス転移温度を制御するといったことを容易に行うことができる。よって上述の樹脂材料は、絶縁性接着層のような接着性が要求される状況での使用に適する材料である。
また、本発明の蓄電デバイスを構成する絶縁性接着層においては、蓄電デバイスに用いられる電解液の含液性や浸透性の向上などを目的として、セラミック粉末に代表される無機微粒子を含有させることができる。そのような無機微粒子としては、アルミナ粉末、シリカ粉末などが好適な例として挙げられる。ただし、さらに他の無機微粒子を含有させることも可能である。
この実施例1では、本発明の蓄電デバイスを構成する絶縁性接着層の特性を評価するため、特性評価用の蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)を作製した。具体的には、本発明の要件を備えたモノマーであるメタクリル酸ブチル(メタクリル酸n−ブチル)を重合させた高分子樹脂であるポリメタクリル酸ブチルと無機微粒子を含む複合材料からなる絶縁性接着層を備えた特性評価用の蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)と、本発明の要件を備えていないモノマーであるメタクリル酸ベンジルを重合させたポリメタクリル酸ベンジルと無機微粒子を含む複合材料からなる絶縁性接着層を備えた特性評価用の蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)を作製した。以下に説明を行う。
[1]正極層(負極層)集電体層の用意
まず、正極層用および負極層用の集電体(活物質集電体層)として、厚みが20μmのアルミニウム箔を用意した。
[2]活物質層用スラリーの作製
活性炭(BET比表面積1668m2/g、平均細孔直径1.83nm、平均粒子径(D50)1.26μm)29.0gと、カーボンブラック(東海カーボン株式会社製「トーカブラック#3855」、BET比表面積90m2/g)2.7gとを秤量して、1000mlのポットに投入し、さらに直径2.0mmのPSZ製粉砕メディアおよび286gの脱イオン水を投入した後、転動ボールミルを用いて150rpmで4時間混合して分散を行った。
それから、ポットに3.0gのカルボキシメチルセルロース(ダイセル化学工業株式会社製「CMC2260」)と38.8重量%のポリアクリレート樹脂水溶液2.0gを投入し、さらに2時間混合することにより活物質層用スラリーを作製した。
[3]活物質層用スラリーの塗工
版厚5μmの#500メッシュスクリーン印刷版を使用し、図1(a),(b)に示すように、活物質集電体層(正極集電体層111(負極集電体層121))上に、上記の方法で作製した活物質層用スラリーをスクリーン印刷し、100℃にて30分乾燥して、厚さ6μmの正極活物質層112(負極活物質層122)を形成した。
[4]セパレータ層用スラリーの作製
500mlのポットにシリカ粉末(電気化学工業(株)製、平均粒子径(D50)0.7μm)を50gと、溶剤としてメチルエチルケトンを50g投入した。さらに直径5mmのPSZ製粉砕メディアを入れ、転動ボールミルを用いて150rpmで16時間混合し、分散を行った。その後、PVDFのバインダ溶液(クレハ製 L#1120、分子量28万、12重量%溶液)を上記ポットに投入し、転動ボールミルを用いて150rpmで4時間混合し、乾燥後のPVCが80%のセパレータ層用スラリーを作製した。
なお、顔料体積濃度PVC(Pigment Volume Concentration)は、下記の式(1)により求められる値である。
PVC=(無機微粒子の体積)/(無機微粒子の体積+バインダ樹脂の体積)×100 ……(1)
ただし、
無機微粒子の体積=無機微粒子の重量/無機微粒子の密度
バインダ樹脂の体積=バインダ樹脂の重量/バインダ樹脂の密度
[5]セパレータ層用スラリーの塗工
版厚5μmの#500メッシュスクリーン印刷版を使用し、上記の方法で作製したセパレータ層用スラリーを、図2(a),(b)に示すように、正極活物質層121(負極活物質層122)上に塗工し、120℃にて30分乾燥することにより、厚さ3μmのセパレータ層113(123)を形成した。
[6]絶縁性接着層用スラリーの作製
500mlのポットに球状アルミナ粉末(電気化学工業(株)製、平均粒子径(D50)0.3μm)を100gと、溶剤としてNMPを80g投入した。さらに直径5mmのPSZ製粉砕メディアを入れ、転動ボールミルを用いて150rpmで16時間混合し、分散を行った。
その後、本発明の要件を備えたモノマーであるメタクリル酸ブチル(メタクリル酸n−ブチル)を重合させてなる高分子樹脂であるポリメタクリル酸ブチル(Aldrich、分子量337000)をNMPに溶解した20重量%NMP溶液(バインダ溶液)を113g投入し、転動ボールミルを用いて150rpmで4時間混合し、乾燥後のPVCが40%の絶縁性接着層用スラリーを作製した。
なお、この絶縁性接着層用スラリーに用いたポリメタクリル酸ブチル(メタクリル酸n−ブチル)は、HOMO=−11.80eV、LUMO=3.98eVと、本発明の要件(HOMOが−10.71eV以下、LUMOが2.77eV以上)を備えたモノマーである(表3A、試料番号105参照)。
また、
同様の方法で、PVC40%のポリメタクリル酸ベンジル(Aldrich、分子量70000)を用いたセパレータ層用スラリーを作製した。なお、ポリメタクリル酸ベンジルは、HOMO=−9.35eV、LUMO=3.32と、本発明の要件を備えていないモノマーである(表3B、試料番号121参照)。
[7]絶縁性接着層用スラリーの塗工
版厚5μmの#500メッシュスクリーン印刷版を使用し、上記の方法で作製した絶縁性接着層用スラリーを、図3(a),(b)に示すように、セパレータ層113(123)を取り囲む領域の正極集電体層111(負極集電体層121)上に塗工し、120℃にて30分乾燥し、セパレータ層113(123)を取り囲む領域に、厚さ3μmの絶縁性接着層114(124)を形成した。
[8]印刷体の打ち抜き
上記[7]で作製した活物質集電体層上に、活物質スラリー、セパレータ層用スラリーおよび絶縁性接着層用スラリーが印刷された印刷体を金型トムソン刃とハンドプレスを用いて、図4(a),(b),(c),(d),(e)に示すように、所定の形状に打ち抜き、正極層115と負極層125を作製した。
なお、この打ち抜きの工程では、正極層115および負極層125を構成する、分割後の正極集電体111と負極集電体121に、接続用の端子として機能する突出部111a,121aが形成されるように打ち抜きを行っている。
正極層115は、図4(b),(c)に示すように、正極集電体層111と、その表面に形成された正極活物質層112と、セパレータ層113と、絶縁性接着層114とを備えている。
また、負極層125は、図4(d),(e)に示すように、負極集電体層121と、その表面に形成された負極活物質層122と、セパレータ層123と、絶縁性接着層124とを備えている。
[9]積層体の作製
上記[8]で作製した正極層115と、負極層125とを、図5(a),(b)に示すような姿勢で、各種スラリーの塗布された方の面が互いに対向するように配置し、端部を粘着テープ(図示せず)で固定することにより、積層体106を作製した。
なお、この実施例1では、図4に示す、正極集電体111と負極集電体121の突出部111a,121aに、図5(a),(b)に示すように、Alタブを引き出し電極116,126として接続している。
[10]電気二重層キャパシタの作製
図6に示すように、[9]で作製した積層体106を、アルミニウム層を中間層として含むラミネートフィルムからなる外包材107の内部に収納した。
それから、電解液(この実施例1ではEMITFSI(1-Ethyle-3-methylimidazolium bis (trifluoromethanesulfonyl) imide)109を外包材107の内部に注入した後、外包材の開口部を封止することにより、電気二重層キャパシタ(セル)Aを作製した(図6(b))。
[11]電気二重層キャパシタの充電と絶縁性接着層の耐酸化・耐還元性評価
上述のようにして作製した電気二重層キャパシタ(セル)Aを、電圧が2.75Vになるまで充電した。その後、電圧を2.75Vに維持した状態で96時間保持した後、状態を目視観察した。
その結果、本発明の要件を備えていないモノマーであるポリメタクリル酸ベンジルを用いた電気二重層キャパシタ(セル)の場合、外包材の体積膨張が生じていることが確認された。これは、絶縁性接着層の酸化分解によるガスの発生により、内圧が上昇したことによるもので、好ましくない現象である。
一方、本発明の要件を備えたモノマーとして、ポリメタクリル酸ブチルを用いた電気二重層キャパシタ(セル)の場合には、体積膨張がまったく認められなかった。これは絶縁性接着層の酸化分解や還元分解が発生していないことを示すものであり、好ましい結果である。
この実施例2では、本発明の要件を備えたモノマーであるメタクリル酸ブチル(メタクリル酸n−ブチル)を重合させてなる高分子樹脂であるポリメタクリル酸ブチルを用いた絶縁性接着層を備えた蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)を作製した。
図7は、本発明の実施例2にかかる蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)を示す正面断面図、図8は、セパレータ層と絶縁性接着層の配設態様を模式的に示す平面断面図である。
この実施例2の電気二重層キャパシタBは、図7に示すように、正極集電体層21aの両面に正極活物質21bを設けた正極層21と、負極集電体層41aの両面に負極活物質41bを設けた負極層41とを、セパレータ層11および絶縁性接着層31を介して積層することにより形成された積層体1を備えている。積層体1の第1の端面2および第2の端面3には、正極外部端子電極21tおよび負極外部端子電極41tが形成されている。そして、積層体1は、電解液とともに、蓋体70a、ベース部70bからなるパッケージ70に収容されている。また、パッケージ70には、両端から下面側に回り込むように、正極パッケージ電極61および負極パッケージ電極62が形成されている。
そして、この実施例2の電気二重層キャパシタBにおいては、図7,8に示すように、絶縁性接着層31が、セパレータ層11の周囲を取り囲む領域に配設されており、正極層21および負極層41は、セパレータ層11と、セパレータ層11の周囲を取り囲む領域に配設された絶縁性接着層31を介して積層されている。
より具体的には、この実施例2では、正極層21を構成する正極集電体層21aと負極層41を構成する負極集電体層41aが絶縁性接着層31を介して積層され、正極層21を構成する正極活物質層21bと負極層41を構成する負極活物質層41bがセパレータ層11を介して積層され、正極活物質層21bと負極活物質層41bとは全領域がセパレータ層11を介して対向し、かつ、正極活物質層21bと負極活物質層41bの周囲の正極集電体層21aと負極集電体層41aとが、絶縁性接着層31を介して積層されている。
そして、この絶縁性接着層31は、無機微粒子であるアルミナと、高分子樹脂であるポリメタクリル酸ブチルを含む複合材料から形成されている。
以下に、この電気二重層キャパシタの製造方法について説明する。
<電気二重層キャパシタの製造>
[工程1]
離型層としてワックスが塗布された基材PETフィルム上に、厚さ0.5μmのアルミニウム層を蒸着により形成した。
そして、このアルミニウム層の表面に、スクリーン印刷によりエッチングマスク用のレジストをパターン塗布し、乾燥した。エッチングマスク用のレジストとしては、関西ペイント製アレスSPRを用いた。
それから、エッチングマスク用のレジストパターンが形成されたアルミニウム層を、40℃の塩化第二鉄水溶液に浸漬し、アルミニウム層をパターニングした。
次に、パターニングされたアルミニウム層を、有機溶剤中に浸漬し、エッチングマスク用のレジストを剥離した後、硫酸とフッ酸の混合水溶液に浸漬して、アルミニウム層表面の酸化層を取り除くことにより、図9(a),(b)に示すように、複数の正極集電体層21aを基材PETフィルム100上に形成した。
[工程2]
(1)活物質層用スラリーの作製
活性炭(BET比表面積1668m2/g、平均細孔直径1.83nm、平均粒子径(D50)1.26μm)29.0gと、カーボンブラック(東海カーボン株式会社製「トーカブラック#3855」、BET比表面積90m2/g)2.7gとを秤量して、1000mlのポットに投入し、さらに直径2.0mmのPSZ製粉砕メディアおよび286gの脱イオン水を投入した後、転動ボールミルを用いて1150rpmで4時間混合して分散を行った。
それから、ポットに3.0gのカルボキシメチルセルロース(ダイセル化学工業株式会社製「CMC2260」)と38.8重量%のポリアクリレート樹脂水溶液2.0gを投入し、さらに2時間混合することにより活物質層用スラリーを作製した。
(2)活物質層用スラリーの塗工
版厚5μmの#500メッシュスクリーン印刷版を使用し、図9(a),(b)に示した正極集電体層21a上の活物質層塗工部に、上記の方法で作製した活物質層用スラリーをスクリーン印刷し、100℃にて30分乾燥して、厚さ6μmの正極活物質層21bを形成することにより、図10(a),(b)に示すように、正極集電体層21aと正極活物質層21bとを備えた正極層21を形成した。
なお、正極活物質層21bは、図7に示すように、積層体1の第1の端面2において正極外部端子電極21tに直接接続されないように第1の端面2から所定の距離だけ後退した領域に形成されるようにした。すなわち、活物質層用スラリーを印刷するにあたり、後述の工程6において切断されたときに、その切断面から所定の幅の未塗工領域が形成されるように活物質層用スラリーをスクリーン印刷した。
[工程3]
(1)セパレータ層用スラリーの作製
500mlのポットに球状アルミナ粉末(電気化学工業(株)製、平均粒子径(D50)0.3μm)を100gと、溶剤としてNMPを80g投入した。さらに直径5mmのPSZ製粉砕メディアを入れ、転動ボールミルを用いて150rpmで16時間混合し、分散を行った。その後、PVDF−HFP(アルケマ製 Kynar2801)の20重量%NMP溶液67.8gを投入し、転動ボールミルを用いて150rpmで4時間混合し、PVC(顔料体積濃度)が80%のセパレータ層用スラリー(セパレータ層用材料)を作製した。
(2)セパレータ層用スラリーの塗工
版厚5μmの#500メッシュスクリーン印刷版を使用し、上記の方法で作製したセパレータ層用スラリーを正極層21上(詳しくは正極活物質層21b上)に塗工し、120℃にて30分乾燥することにより、厚さ3μmのセパレータ層11を形成した(図11)。
[工程4]
(1)絶縁性接着層用スラリーの作製
500mlのポットに球状アルミナ粉末(電気化学工業(株)製、平均粒子径(D50)0.3μm)を50gと、溶剤としてNMPを40g投入した。さらに直径5mmのPSZ製粉砕メディアを入れ、転動ボールミルを用いて150rpmで16時間混合し、分散を行った。その後、本発明の要件を備えたモノマーであるメタクリル酸ブチル(メタクリル酸n−ブチル)を重合させてなる高分子樹脂であるポリメタクリル酸ブチル(Aldrich,分子量337000)を、NMPに溶解した20重量%NMP溶液(バインダ溶液)を113g投入し、転動ボールミルを用いて150rpmで4時間混合し、乾燥後のPVCが40%の絶縁性接着層用スラリーを作製した。
(2)絶縁性接着層用スラリーの塗工
版厚5μmの#500メッシュスクリーン印刷版を使用し、上記の方法で作製した絶縁性接着層用スラリーをセパレータ層11を取り囲む領域の正極集電体層21a上および基材PETフィルム100上に塗工し、120℃にて30分乾燥し、厚さ10μmの絶縁性接着層31を形成した。
以上のようにして、図12(a)に示すように、正極集電体層21aとその表面に形成された正極活物質層21bからなる正極層21と、セパレータ層11と、絶縁性接着層31とを備えた正極集合シート20を基材PETフィルム100上に形成した。
同様にして、図12(b)に示すように、負極集電体層41aとその表面に形成された負極活物質層41bからなる負極層41と、セパレータ層11と、絶縁性接着層31とを備えた負極集合シート40を基材PETフィルム100上に形成した。
[工程5]
そして、正極集合シート20と負極集合シート40とを、図13に示すように、セパレータ層11や絶縁性接着層31が形成された面(基材PETフィルム100側とは逆側の面)が互いに対向するように配設し、熱圧着した。このとき、正極集合シート20を、正極集電体21a(と負極集電体41a)の位置が互いに左右方向(図13上)にずれるような態様で対向させ、熱圧着した。
これにより、図14に示すように、正極集合シート20と負極集合シート40とが接合された正極負極集合シート51が得られる。
なお、熱圧着は、加圧板の温度を80℃、加圧の圧力を20MPaとし、加圧時間はそれぞれ30秒とした。
次に、図15に示すように、2つの正極負極集合シート51どうしを、一方の正極負極集合シート51が、上下方向が逆向きになるようにして配置するとともに、対向する面側の基材PETフィルムを剥離して両者を接合させ、熱圧着することにより、図16に示すような集合シート積層体52を作製した。
熱圧着は、加圧板の温度を150℃、加圧の圧力を20MPaとし、加圧時間はそれぞれ2分とした。
さらに、図17に示すように、集合シート積層体52に正極負極集合シート51を対向させ、熱圧着することにより、図18に示すように、3つの正極負極集合シート51からなる複合積層体53を作製した。
その後、同様にして正極負極集合シート51の熱圧着を繰り返し、逐次圧着を行った。これにより、図19に示すような、正極層21と負極層41が、セパレータ層11および絶縁性接着層31を介して積層され、かつ、正極層21と負極層41が絶縁性接着層31によって接合された積層集合体50を得た。
[工程6]
次に、積層集合体50を、ダイサーにより図20の裁断線D1に沿って裁断し、個片化することにより、図21に示すような構造を有する積層体1を作製した。
この積層体1の寸法は、長さ4.7mm、幅3.3mmとなるようにした。
[工程7]
次に、図22に示すように、積層体1の第1の端面2に正極外部端子電極21tを、第2の端面3に負極外部端子電極41tを、それぞれAlスパッタにより形成した。
[工程8]
第1の端面2および第2の端面3に形成された、正極外部端子電極21tおよび負極外部端子電極41tに、導電性粒子として金を含有する導電性接着剤(図示せず)をディッピングにより塗布した。それから、図7に示すように、塗布した導電性接着剤がそれぞれ正極パッケージ電極61および負極パッケージ電極62に接続されるように、積層体1をパッケージ70のベース部70bに配置して、170℃で10分加熱して、導電性接着剤を硬化させた。
[工程9]
そして、図7に示すパッケージ70の内部に電解液を注液して、封止した。ここでは、電解液として、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートを減圧下で注液した。そして、パッケージ70のベース部70b上面に、ベース部70bと同じく液晶ポリマー製の蓋体70aを配置し、パッケージ70のベース部70bの枠体部分に沿ってレーザー照射することにより、ベース部70bと蓋体70aを溶着した。
これにより、図7に示すような構成を備えた蓄電デバイス(電気二重層キャパシタ)Bを得た。
以上のようにして作製した電気二重層キャパシタBの電気化学特性は、直流容量が5.52mFであった。
上述のように、本発明の要件を備えた絶縁性接着層を用いることにより、積層工程において、比較的低温、短時間の熱圧着を行うだけで、効率のよい積層を行うことが可能になる。また溶媒選択範囲が広く、プロセスに応じて溶媒を変更することができる。したがって、採用するプロセスに最適な粘度や沸点などを有する溶媒を選択することで生産性に優れた工法の採用が可能になる。
なお、実施例では、本発明の要件を備えた高分子樹脂として、メタクリル酸n−ブチル(モノマー)が重合したポリメタクリル酸ブチルを用いたが、表2および3に示すような、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体のうち、本発明の要件を満たすものの単独重合体、共重合体、それらの混合物などを適宜選択して用いることにより、実施例の場合と同様に、絶縁性接着層の酸化分解や還元分解が発生せず、体積膨張の生じない電気二重層キャパシタ(セル)を形成することができる。
なお、上記実施例では、図6(b)、図7に示すような電気二重層キャパシタの絶縁性接着層を例にとって説明したが、本発明の蓄電デバイスは、電気二重層キャパシタに限られるものではなく、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタなどにも適用することができる。
すなわち、リチウムイオン二次電池およびリチウムイオンキャパシタには、いずれも、正極層と負極層とがセパレータ層および絶縁性接着層を介して積層され、電解液とともに外包材内に収容された構造を有するものがある。そして、これらの絶縁性接着層に本発明の蓄電デバイスにおいて用いられているような高分子樹脂を含む材料を用いることができる。
なお、リチウムイオン二次電池、あるいは、リチウムイオンキャパシタとしては、例えば、以下のような構成のものが例示される。
<リチウムイオン二次電池>
リチウムイオン二次電池では、正極集電体層として、例えば、アルミニウム箔を用い、そのアルミニウム箔上にリチウム複合酸化物を含む合剤層を正極活物質層として設けた電極を正極層として用いる。
また、負極集電体層として、例えば、銅箔を用い、その銅箔上にグラファイトを含む合剤層を負極活物質層として設けた電極を負極層として用いる。
そして、正極層と負極層とを、上述の実施例の場合のように、セパレータ、および、本発明の要件を備えた絶縁性接着層を介して積層して積層体を形成するとともに、例えば、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶媒に1mol/lのLiBF4を溶解させたものを電解液(非水電解液)として使用することにより、リチウムイオン二次電池を得ることができる。
<リチウムイオンキャパシタ>
リチウムイオンキャパシタでは、正極集電体層として、例えば、アルミニウム箔を用い、そのアルミニウム箔上に活性炭を含む合剤層を正極活物質層として設けた電極を正極層として用いる。
また、負極集電体層として、例えば、銅箔を用い、その銅箔上にグラファイトを含む合剤層を負極活物質層として設けた電極を負極層とし、その負極層にさらにリチウムイオンをプレドープする。
そして、正極層と負極層とを、上述の実施例の場合のように、セパレータ、および、本発明の要件を備えた絶縁性接着層を介して積層して積層体を形成するとともに、例えば、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶媒に1mol/lのLiBF4を溶解させたものを電解液(非水電解液)として使用することにより、リチウムイオンキャパシタを得ることができる。
なお、本発明は、上記の実施形態や実施例に限定されるものではなく、絶縁性接着層に用いる高分子樹脂の種類や配合割合、無機微粒子の種類や配合割合、正極層や負極層の構成材料や形成方法、蓄電要素の具体的な構成(正極層、負極層、セパレータの積層態様や積層数など)、電解液の種類などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
106 積層体
107 ラミネートフィルムからなる外包材
109 電解液
111(121) 活物質集電体層
112 正極活物質層
113(123) セパレータ層
114(124) 絶縁性接着層
115 正極層
116(126) 引き出し電極
122 負極活物質層
125 負極層
1 積層体
2,3 端面
11 セパレータ層
20 正極集合シート
21 正極層
21a 正極集電体層
21b 正極活物質層
21t 正極外部端子電極
31 絶縁性接着層
40 負極集合シート
41 負極層
41a 負極集電体層
41b 負極活物質層
41t 負極外部端子電極
50 積層集合体
51 正極負極集合シート
52 集合シート積層体
53 複合積層体
61 正極パッケージ電極
62 負極パッケージ電極
70 パッケージ
70a 蓋体
70b ベース部
100 基材PETフィルム
A,B 電気二重層キャパシタ
D1 裁断線

Claims (1)

  1. 正極層と負極層とが、セパレータ層および絶縁性接着層を介して積層され、前記正極層と前記負極層とが前記絶縁性接着層により接合された構造を有する積層体と、電解液とを備えた蓄電デバイスであって、
    前記セパレータ層は、無機微粒子とバインダ樹脂を含み、
    前記絶縁性接着層は、無機微粒子とバインダ樹脂を含み、かつ、
    前記バインダ樹脂が、
    (a)アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、およびメタクリル酸誘導体からなる群より選ばれるモノマーであって、HOMOが−10.71eV以下、LUMOが2.77eV以上のモノマーが重合してなる単独重合体、
    (b)アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、およびメタクリル酸誘導体に属し、HOMOが−10.71eV以下、LUMOが2.77eV以上のモノマーから選ばれる2種以上のモノマーが共重合してなる共重合体、
    (c)前記(a)の単独重合体のうち、種類が異なる2種以上の単独重合体の混合物、
    (d)前記(b)の共重合体のうち、種類が異なる2種以上の共重合体の混合物、
    (e)前記(a)の単独重合体のうちの少なくとも1種と、前記(b)の共重合体のうちの少なくとも1種の混合物、
    からなる群より選ばれる少なくとも1種を主たる成分として含有し、かつ、
    前記絶縁接着層の乾燥後の顔料体積濃度PVCが、前記セパレータ層の顔料体積濃度PVCよりも低いことを特徴とする蓄電デバイス。
    PVC=(無機微粒子の体積)/(無機微粒子の体積+バインダ樹脂の体積)
    無機微粒子の体積=無機微粒子の重量/無機微粒子の密度
    バインダ樹脂の体積=バインダ樹脂の重量/バインダ樹脂の密度
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