JP2013131629A - Ledチップの樹脂封止方法及び装置 - Google Patents

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茂 宮川
Kiyoshige Gamo
喜代重 蒲生
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真 松尾
Kazuhiro Takahashi
和宏 高橋
Hisayoshi Onishi
久喜 大西
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Abstract

【課題】透明な樹脂材料を硬化させた成形体によって基板上のLEDチップを樹脂封止すると共に、成形体のレンズ表面部に所定の微細な凹凸を成形する。
【解決手段】樹脂封止装置に、パターン形成前離型フィルム30の表面に微細な凹凸パターン30aを形成するパターン形成機構部Aと、凹凸パターン30aが形成されたパターン形成済離型フィルム30bを用いて基板50上のLEDチップ40を樹脂封止する樹脂成形機構部Bとを設ける。キャビティ60の型面にパターン形成済離型フィルム30bを密着させ、キャビティ60に透明な液状樹脂からなる樹脂材料70を供給し、LED40チップを樹脂材料70に浸漬し、樹脂材料70を硬化させる。これにより、成形体72によりLEDチップ40を樹脂封止すると共に、成形体72のレンズ表面部に凹凸パターン30aを転写して凹凸パターン30aに対応する形状の微細な凹凸72aを成形する。
【選択図】図2

Description

本発明は、プリント基板、セラミックス基板、リードフレーム、Si等の半導体基板等(以下「基板」という。)に装着されたLED(Light Emitting Diode)チップを透明な硬化樹脂によって樹脂封止するためのLEDチップの樹脂封止方法と、この方法を実施するための樹脂封止装置に関する。
樹脂成形技術によって透明な硬化樹脂を成形することにより、基板に装着されたLEDチップを樹脂封止してLEDランプを製造する。このようなLEDランプにおいては、そのレンズの表面の部分(レンズ表面部)においてLEDチップの光が全反射して光取り出し効率が低下すると云う問題がある。そこで、この光取り出し効率を向上させることを目的として、レンズ表面部に微細な凹凸を設けることが知られている。レンズ表面部に微細な凹凸を設けるための手段としては、例えば、成形型によってLEDチップを樹脂封止する際に使用する離型フィルムに微細な凹凸パターンを予め形成しておき、この離型フィルムの微細な凹凸パターンをレンズ表面部に転写して、レンズ表面部に微細な凹凸を成形することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、上記特許文献1では、離型フィルムの微細な凹凸パターンをレンズ表面部に転写して微細な凹凸を成形することに関して、次のように開示している。以下、開示された背景技術を、図5を参照して説明する。本出願書類に含まれるいずれの図についても、容易に理解することができるように、適宜省略し又は誇張して模式的に描かれている。
まず、図5(1)に示すように、上下方向に型開きした上型1と下型2との型面間に、微細な凹凸パターン3aを形成した離型フィルム3と、LEDチップ4を装着した基板5とを供給する。
次に、図5(2)に示すように、上型1の型面に基板5を吸着して保持すると共に、キャビティ6を含む下型2の型面に離型フィルム3を密着させる。このとき、離型フィルム3に成形した微細な凹凸パターン3aがキャビティ6における空間部側になるように、離型フィルム3を配置する。このため、キャビティ6においてレンズが成形される側(基板5に対向する側;図では上側)に微細な凹凸パターン3aを配置した状態となる。
次に、離型フィルム3によって覆われたキャビティ6内に、透明な樹脂材料7を供給する。その後に、下型2に設けられたヒータ(図示なし)によって樹脂材料7を加熱して溶融させる。
次に、図5(3)に示すように、上型1と下型2との型締め(型合わせ)を行って、キャビティ6内において溶融した樹脂材料7中に、基板5に装着されたLEDチップ4を浸漬する(浸す)。キャビティ6の下部に嵌装された押圧部材8を使用して、キャビティ6内において溶融した樹脂材料7を所要の圧力によって圧縮する。
次に、図5(4)に示すように、所要の樹脂成形時間を経過させて、溶融した樹脂材料7を硬化させることによって、透明な硬化樹脂からなる成形体7aを形成する。その後に、上型1と下型2とを上下方向に型開きして、LEDチップ4を覆って成形された成形体7aと基板5とが一体化された樹脂封止済基板5a及び成形後の離型フィルム3bを、型外に取り出す。
これにより、図5(5)に示すように、基板5に装着されたLEDチップ4を成形体7a内に封止することができる。加えて、その成形体7aにおけるレンズの表面部に、離型フィルム3における微細な凹凸パターン3aの形状を転写して、それらの形状に対応した微細な凹凸7bを成形することができる。ここで、成形品である樹脂封止済基板5aが製品になる。
特許文献1に開示された成形方法は、離型フィルム3を用いることにより、下型2のキャビティ6における型面に樹脂材料7が直接には接触しない。従って、キャビティ6における型面から成形体7aが容易に離型するという利点がある。また、LEDチップ4を封止する成形体7aのレンズ表面部に、離型フィルム3における微細な凹凸パターン3aの形状を転写して、その形状に対応した微細な凹凸7bを効率良く成形することができるという利点がある。更に、この成形体7a自体とレンズ表面部における微細な凹凸7bとの成形を同時的に行うことができるため、製造工程の省略化を図ることができるという利点がある。
しかしながら、この場合においては、予め、所定の微細な凹凸パターン3aを形成した離型フィルム3を、別途、準備しておくことが必要となる。例えば、所定の微細な凹凸パターン3aを備えた離型フィルム3を、事前に且つ別の機器を使用して製作しておく必要がある。
また、LEDチップ4の樹脂封止前において、事前に製作しておいた離型フィルム3を樹脂封止装置に供給セットすると共に、離型フィルム3の位置合わせ作業やその移送・送り微調整作業等が必要となる。これらによって生産工数が増える。更に、この場合は、全体的な生産コストが高くなる等の問題がある。
特開2009−51107号公報(図2、図3等参照)
本発明が解決しようとする課題は、LEDチップを樹脂封止する場合に、所定の微細な凹凸パターンが予め形成された離型フィルムを供給する場合には、そのような離型フィルムを事前に且つ別の機器を使用して製作しておく必要があること、及び、供給、位置合わせ、送り微調整等の作業が必要になることによって生産工数が増えることである。
本出願に係るLEDチップの樹脂封止方法は、パターン形成前離型フィルムの表面に微細な凹凸パターンを形成するためのパターン形成機構部と、凹凸パターンが形成されたパターン形成済離型フィルムを用いてLEDチップを樹脂封止するためのキャビティを有する成形型及びLEDチップが装着された基板をキャビティの部位に供給するための基板供給手段を備えた樹脂成形機構部とが併設されたLEDチップの樹脂封止装置を用意する工程と、パターン形成機構部にパターン形成前離型フィルムを供給する工程と、パターン形成機構部においてパターン形成前離型フィルムの表面に凹凸パターンを形成することによって、パターン形成面を有するパターン形成済離型フィルムを製作する工程と、キャビティの部位においてパターン形成面が基板に対向するようにして、樹脂成形機構部にパターン形成済離型フィルムを供給する工程と、パターン形成済離型フィルムによってキャビティにおける型面を覆い、且つ、パターン形成済離型フィルムを型面に密着させる工程と、LEDチップが装着された基板をキャビティの部位に供給する工程と、パターン形成済離型フィルムが型面に密着した状態において、透光性を有する流動性樹脂によってキャビティを満たされた状態にする工程と、キャビティに満たされた流動性樹脂にLEDチップを浸漬する工程と、流動性樹脂を硬化させて硬化樹脂を形成することによってLEDチップを樹脂封止する工程と、基板と硬化樹脂とが一体化された樹脂封止済基板及び使用後のパターン形成済離型フィルムからなる使用済離型フィルムを成形型の外部に取り出す工程とを含み、樹脂封止する工程において、凹凸パターンの形状を硬化樹脂の表面に転写することによって、硬化樹脂の表面に凹凸パターンの形状に対応した微細な凹凸を成形することを特徴とする。
本出願に係るLEDチップの樹脂封止方法は、上述した樹脂封止方法において、パターン形成済離型フィルムを製作する工程では、凹凸パターンに対応する形状を有する表面を備えたスタンパをパターン形成前離型フィルムの表面に熱プレスすることにより、パターン形成前離型フィルムの表面に形状を転写して凹凸パターンを成形することを特徴とする。
本出願に係るLEDチップの樹脂封止方法は、上述した樹脂封止方法において、パターン形成済離型フィルムを製作する工程では、凹凸パターンに対応する形状を有する表面を備えたロール型を回転させながらパターン形成前離型フィルムの表面に熱プレスすることにより、パターン形成前離型フィルムの表面に形状を転写して凹凸パターンを成形することを特徴とする。
本出願に係るLEDチップの樹脂封止方法は、上述した樹脂封止方法において、キャビティを満たされた状態にする工程では、成形型が型開きした状態で流動性樹脂によってキャビティを満たされた状態にし、LEDチップを浸漬する工程では、成形型を型締めすることによってキャビティにおける流動性樹脂にLEDチップを浸漬することを特徴とする。
本出願に係るLEDチップの樹脂封止方法は、上述した樹脂封止方法において、キャビティを満たされた状態にする工程では、成形型が型締めした状態でキャビティに流動性樹脂を注入し、LEDチップを浸漬する工程では、成形型が型締めした状態でキャビティにおいて流動性樹脂にLEDチップを浸漬することを特徴とする。
本出願に係るLEDチップの樹脂封止装置は、パターン形成前離型フィルムの表面に微細な凹凸パターンを形成するためのパターン形成機構部と、パターン形成機構部において凹凸パターンが形成されたパターン形成済離型フィルムを用いてLEDチップを樹脂封止するためのキャビティを有する成形型及びキャビティの部位にLEDチップが装着された基板を供給するための基板供給手段を有する樹脂成形機構部とを備えることを特徴とする。
本出願に係るLEDチップの樹脂封止装置は、上述した樹脂封止装置において、パターン形成機構部には、パターン形成前離型フィルムの表面に凹凸パターンを形成するための凹凸パターン形成部材が交換可能な状態(取外作業及び取付作業を容易に行える状態)で設けられていることを特徴とする。
本出願に係るLEDチップの樹脂封止装置は、上述した樹脂封止装置において、凹凸パターン形成部材がスタンパであり、スタンパは凹凸パターンの形状に対応する形状を有する表面を備えることを特徴とする。
本出願に係るLEDチップの樹脂封止装置は、上述した樹脂封止装置において、凹凸パターン形成部材がロール型であり、ロール型は凹凸パターンの形状に対応する形状を有する表面を備えることを特徴とする。
本出願に係るLEDチップの樹脂封止装置は、上述した樹脂封止装置において、パターン形成機構部の近傍にパターン形成前離型フィルムの供給部を配設し且つ樹脂成形機構部の近傍に使用済離型フィルムの収納部を配設すると共に、供給部からパターン形成前離型フィルムを送り出してパターン形成機構部に供給し且つその供給されたパターン形成前離型フィルムの表面に凹凸パターンを形成した後に、パターン形成済離型フィルムを樹脂成形機構部に供給して基板に装着されたLEDチップの樹脂封止を行い、更に、LEDチップの樹脂封止後の使用済離型フィルムを収納部に収納するように構成されたことを特徴とする。
本出願に係る発明は、次のような優れた実用的な効果を奏する。
まず、この発明に用いられるLEDチップの樹脂封止装置には、パターン形成前離型フィルムの表面に微細な凹凸パターンを形成するためのパターン形成機構部と、このパターン形成機構部において微細な凹凸パターンを形成したパターン形成済離型フィルムを用いてLEDチップを樹脂封止するための樹脂成形機構部とを併設している。このため、パターン形成前離型フィルムの表面に微細な凹凸パターンを形成する工程と、微細な凹凸パターンが形成されたパターン形成済離型フィルムを用いてLEDチップを樹脂封止する工程とを同じ樹脂封止装置において行うことが可能となる。従って、パターン形成前離型フィルムに所定の微細な凹凸パターンを形成するためのパターン形成装置等の専用機器の事前準備、或は、所定の微細な凹凸パターンを形成したパターン形成済離型フィルムの事前準備等が不要となる。
また、事前に製作しておいたパターン形成済離型フィルムを樹脂封止装置に供給セットするような作業上の工数を省略化できるので、例えば、パターン形成済離型フィルムの位置合わせ作業やその移送・送り微調整作業等が不要となって全体的な生産作業効率を向上することができると共に、全体的な生産コストを下げることができる等の利点がある。
また、パターン形成機構部Aにおいてパターン形成前離型フィルムの表面に微細な凹凸パターンを形成する工程を行い、更に、これに連続して、パターン形成済離型フィルムを用いてLEDチップを樹脂封止する工程を行うことができる。そして、この樹脂封止工程時に、LEDチップを樹脂封止した成形体のレンズ表面部にパターン形成済離型フィルムの微細な凹凸パターンを転写して、そのレンズ表面部に所定の微細な凹凸を成形することができる。
従って、パターン形成前離型フィルムに微細な凹凸パターンを形成し、パターン形成済離型フィルムを用いてLEDチップの樹脂封止を行い、且つ、その樹脂封止時にLEDチップの成形体におけるレンズ表面部に所定の微細な凹凸を成形する、と云った一連の成形工程を効率良く且つ確実に行うことができる。
本出願に係る発明によれば、微細な凹凸パターンに対応する形状を有する表面を備えたスタンパをパターン形成前離型フィルムの表面に熱プレスすると云った簡便な手段によって、パターン形成前離型フィルムの表面に微細な凹凸パターンを容易に形成することができる。
本出願に係る発明によれば、微細な凹凸パターンに対応する形状を有する表面を備えたロール型をパターン形成前離型フィルムの表面に回転させながら熱プレスすると云った簡便な手段によって、パターン形成前離型フィルムの表面に微細な凹凸パターンを容易に形成することができる。
本出願に係る発明によれば、パターン形成済離型フィルムが型面に密着した状態において、成形型が型開きした状態でキャビティに満たされた流動性樹脂に、成形型を型締めすることによってLEDチップを浸漬する。その後に、流動性樹脂を硬化させて硬化樹脂を形成する。これらのことにより、パターン形成済離型フィルムの表面の形状を硬化樹脂の表面に転写して、硬化樹脂の表面に微細な凹凸を成形することができる。
本出願に係る発明によれば、パターン形成済離型フィルムが型面に密着した状態において、成形型が型締めした状態でキャビティに流動性樹脂を注入することによってLEDチップを浸漬する。その後に、流動性樹脂を硬化させて硬化樹脂を形成する。これらのことにより、パターン形成済離型フィルムの表面の形状を硬化樹脂の表面に転写して、硬化樹脂の表面に微細な凹凸を成形することができる。
本出願に係る発明によれば、LEDチップの樹脂封止装置にパターン形成機構部と樹脂成形機構部とを併設して構成しているため、パターン形成前離型フィルムに微細な凹凸パターンを形成し、パターン形成済離型フィルムを用いてLEDチップの樹脂封止を行い且つその樹脂封止時においてLEDチップの成形体におけるレンズ表面部に所定の微細な凹凸を成形する、と云った一連の成形作業を効率良く且つ確実に行うことができる。
また、この構成によって、パターン形成装置等の専用機器の事前準備作業、或は、所定の微細な凹凸パターンを形成したパターン形成済離型フィルムの事前準備作業等が不要となる。
また、事前に製作しておいたパターン形成済離型フィルムを樹脂封止装置に供給セットするような作業上の工数を省略化できるので、例えば、パターン形成済離型フィルムの位置合わせ作業やその移送・送り微調整作業等が不要となって全体的な生産作業効率を向上することができると共に、全体的な生産コストを下げることができる等の利点がある。
本出願に係る発明によれば、例えば、LEDチップの成形体におけるレンズ表面部に形成しようとする微細な凹凸の形状等を変更するような場合には、変更後の凹凸の形状等に対応する微細な凹凸パターンが形成された表面を有するパターン形成部材をパターン形成機構部に対して交換・装着する。このことにより、全体的な生産作業効率を向上することができると共に、全体的な生産コストを下げることができる等の利点がある。
本出願に係る発明によれば、簡易で製作容易な素材・構造のスタンパを用いてパターン形成部材を製造することができるので、パターン形成機構部の全体的な構成を簡略化すると共に、パターン形成機構部の製造コストを下げることができる等の利点がある。
本出願に係る発明によれば、簡易で製作容易な構造のロール型機構を用いてパターン形成部材を製造することができるので、パターン形成機構部の全体的な構成を簡略化することができる等の利点がある。
本出願に係る発明によれば、パターン形成前離型フィルムの供給部にセットしたパターン形成前離型フィルムをパターン形成機構部に供給してパターン形成前離型フィルムの表面に微細な凹凸パターンを形成し、次に、凹凸パターンが形成されたパターン形成済離型フィルムを樹脂成形機構部に供給して基板に装着したLEDチップの樹脂封止を行い、更に、LEDチップの樹脂封止後の使用済離型フィルムを使用済離型フィルムの収納部に巻き取り収納すると云った、一連の成形工程を効率良く且つ確実に行うことができる。
図1は本発明の実施例1を示す。図1(1)はLEDチップの樹脂封止装置の全体構成を概略的に示す縦断正面図、図1(2)はパターン形成機構部を拡大して示す縦断正面図、図1(3)はパターン形成済離型フィルムの微細な凹凸パターンの例を示す縦断面図、図1(4)はパターン形成済離型フィルムの微細な凹凸パターンの他の例を示す縦断面図、図1(5)は樹脂封止機構部の要部を拡大して示す縦断正面図、図1(6)は樹脂封止機構部の下型部分を拡大して示す縦断正面図である。 図2は本発明の実施例1における樹脂封止方法の各工程を示す。図2(1)乃至図2(3)は微細な凹凸パターン形成各工程の説明図、図2(4)乃至図2(8)は樹脂封止各工程の説明図、図2(9)は成形品(製品)を示す概略縦断正面図である。 図3は本発明の実施例2における樹脂封止方法の各工程を示す。図3(1)乃至図3(3)は微細な凹凸パターン形成各工程の説明図、図3(4)乃至図3(8)は樹脂封止各工程の説明図、図3(9)は成形品を示す概略縦断正面図である。 図4は本発明の実施例3における樹脂封止方法の各工程を示す。図4(1)は微細な凹凸パターン形成工程の説明図、図4(2)〜図4(6)は樹脂封止各工程の説明図、図4(7)は成形品を示す概略縦断正面図である。 図5はパターン形成済離型フィルムを用いた従来のLEDチップの樹脂封止方法の説明図であり、図5(1)乃至図5(4)は樹脂封止各工程の説明図、図5(5)は成形品を示す概略縦断正面図である。
LEDチップの樹脂封止装置に、パターン形成前離型フィルムの表面に微細な凹凸パターンを形成するパターン形成機構部と、凹凸パターンが形成されたパターン形成済離型フィルムを用いて基板上のLEDチップを樹脂封止する樹脂成形機構部Bとを設ける。キャビティにおける型面にパターン形成済離型フィルムを密着させた状態で、キャビティに透明な液状樹脂からなる樹脂材料を供給し、樹脂材料に基板上のLEDチップを浸漬し、樹脂材料を加圧しつつ硬化させて硬化樹脂からなる成形体を形成する。これにより、成形体によってLEDチップを樹脂封止すると共に、成形体におけるレンズ表面部に凹凸パターンを転写して該凹凸パターンに対応する形状の微細な凹凸を成形する。
以下、図1及び図2を参照して本発明の実施例1を説明する。図1(1)は、本発明に係るLEDチップの樹脂封止装置の全体構成を概略的に示す。この樹脂封止装置は、次の構成要素を含む。第1の構成要素は、パターン形成前離型フィルム30の表面に微細な凹凸パターン30aを形成するためのパターン形成機構部Aである。パターン形成前離型フィルム30は、樹脂成形温度に耐え得る耐熱性、成形型面にフィットする柔軟性、及び、成形型面からの剥離容易性等を備えた素材、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等からなる。第2の構成要素は、パターン形成機構部Aにおいて微細な凹凸パターン30aが形成されたパターン形成済離型フィルム30bを用いてLEDチップ40を樹脂封止するためのキャビティ60等を備えた、樹脂成形機構部Bである。樹脂成形機構部Bには、LEDチップ40が装着された基板50をキャビティ60の部位に供給するための基板供給手段51等が設けられている。以下の説明では、単なる「離型フィルム」という文言を、凹凸パターン30aの形成の前後及び使用の前後を問わない離型フィルム自体を示す包括的な文言として、適宜使用する。
パターン形成機構部Aの近傍に、パターン形成前離型フィルム30を送出して供給する供給部31を配設する。供給部31に隣接して(例えば、供給部31に接続して)、樹脂成形機構部Bを設ける。樹脂成形機構部Bの近傍に(例えば、樹脂成形機構部Bに接続して)、使用済離型フィルム30cの収納部32を設ける。供給部31から、パターン形成前離型フィルム30を送り出してパターン形成機構部Aに供給する。パターン形成機構部Aにおいて、パターン形成前離型フィルム30の表面に微細な凹凸パターン30aを形成する。パターン形成前離型フィルム30の表面に微細な凹凸パターン30aを形成した後に、パターン形成済離型フィルム30bを樹脂成形機構部Bに供給する。その後に、基板50に装着されたLEDチップ40の樹脂封止を行う。このLEDチップ40の樹脂封止後に、使用された使用済離型フィルム30cを収納部32に巻き取り収納する。
なお、樹脂成形機構部Bによる樹脂封止サイクルタイムに関連付けられた自動制御によって、次の一連の工程が実行される。それは、供給部31のパターン形成前離型フィルム30をパターン形成機構部Aへ搬送して供給する工程、パターン形成機構部Aにおいて微細な凹凸パターン30aが形成された後のパターン形成済離型フィルム30bを樹脂成形機構部Bへ搬送して供給する工程、樹脂成形機構部BにおいてLEDチップ40を樹脂封止した後の使用済離型フィルム30cを収納部32に巻き取り収納する工程、と云う一連の工程である。
図1(2)は、パターン形成機構部Aを拡大して示す。パターン形成機構部Aは、供給部31から搬送されて供給されたパターン形成前離型フィルム30の表面に微細な凹凸パターン30aを形成するために、配置されている。パターン形成機構部Aには、例えば、熱プレス部材33と、その下部に設けられたパターン形成部材34とが配置されている。
パターン形成部材34の表面には、パターン形成前離型フィルム30の微細な凹凸パターン30aの形状に対応する形状(図2(1)の微細な凹凸パターン34aを参照)が、加工によって形成されている。パターン形成部材34は、パターン形成前離型フィルム30の表面に、例えば、熱転写によって微細な凹凸パターン30aを形成する。パターン形成部材34は、例えば、スタンパから構成することができる。
パターン形成部材34は、パターン形成機構部Aにおける熱プレス部材33に対して交換可能な状態で設けられている。パターン形成部材34は、熱プレス部材33に対してパターン形成部材34を取り付ける作業、及び、取り外す作業を容易に行うことができるようにして設けられている。従って、パターン形成前離型フィルム30の表面に形成しようとする微細な凹凸パターン30aの断面を、例えば、図1(3)に示すような三角形状、図1(4)に示すような凹曲線形状、又は、上に突出する円弧形状、その他の微細な凹凸パターンに適宜に変更することが可能となる。
図1(5)は、樹脂成形機構部Bを拡大して示す。樹脂成形機構部Bは、パターン形成機構部Aから搬送して供給したパターン形成済離型フィルム30bを用いて、基板50上のLEDチップ40を樹脂材料70によって樹脂封止するために、配置されている。
樹脂成形機構部Bには、上型10と下型20とが相対向して設けられている。上型10には、例えば、減圧による吸引作用等を利用した基板50の吸着手段11が設けられている。
下型20には、樹脂加圧用の押圧部材80が上下動可能に嵌め込まれている。この押圧部材80を下動させることによって、下型20に嵌め込まれた押圧部材80の上方において、キャビティ60を構成することができる。また、下型20には、例えば、減圧による吸引作用等を利用した離型フィルムの吸引支持手段21が設けられている。更に、下型20と押圧部材80との嵌合面には、例えば、減圧による吸引作用等を利用した離型フィルムの吸引密着手段22が設けられている。
また、樹脂成形機構部Bには、キャビティ60内に樹脂材料70を供給するための樹脂材料供給手段71が設けられている。本実施例においては、樹脂材料70として常温で液状である(常温で流動性を有する)液状樹脂を、樹脂材料供給手段71としてディスペンサを、それぞれ使用する。樹脂材料70としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂が使用される。
図1(6)は、樹脂封止機構部Bにおける下型の要部を更に拡大して示す。同図では、パターン形成済離型フィルム30bは、表面に形成された微細な凹凸パターン30aが上向きになるように配置されると共に、キャビティ60を含む下型20の型面に対して吸引されて密着している。即ち、パターン形成済離型フィルム30bは、キャビティ60における型面をすべて覆い、且つ、その微細な凹凸パターン30aの面がキャビティ60の空間部側(図では上側)になるように配置される。このため、樹脂材料供給手段71によってキャビティ60に樹脂材料70を供給することにより、キャビティ60における型面に密着するパターン形成済離型フィルム30bの微細な凹凸パターン30aの上に、樹脂材料70を注入して充填することができる。
また、上型10と下型20とを接合させて型締めした状態において、押圧部材80を上動させることによって、キャビティ60に充填された樹脂材料70を加圧することができる。上型10と下型20とは、所謂、圧縮成形による樹脂成形型構造を構成している。
なお、図1に示した樹脂成形機構部Bにおけるキャビティ60の形状については、押圧部材80の上面を水平面として柱状(例えば、角柱状又は円柱状)に形成した場合を示している。キャビティ60の形状としては、成形しようとする製品のレンズの全体形状に対応して、例えば、全面的又は部分的な半球面形状や砲弾型形状等を有する形状を採用することができる。
以下、図1と図2とを参照して、次の2つの工程を同時に行うことについて説明する。第1の工程は、パターン形成前離型フィルム30を用いて、樹脂材料70を硬化させて成形した硬化樹脂によって、基板50上のLEDチップ40を樹脂封止する工程である。第2の工程は、硬化樹脂からなる成形体72のレンズ表面部に所定の微細な凹凸72aを成形する工程である。成形体72はレンズとして機能する。
パターン形成機構部Aにおける熱プレス部材33に、所定形状の微細な凹凸パターン34a(図2(1)参照)が形成されたパターン形成部材34を装着する。図1(1)に示すように、供給部31にパターン形成前離型フィルム30を装填する。供給部31と離型フィルムの収納部32との間に、パターン形成前離型フィルム30を架設する。なお、このパターン形成前離型フィルム30の架設作業は、図2(1)に示すように、パターン形成機構部Aにパターン形成前離型フィルム30を供給する離型フィルム供給工程に相当する。また、樹脂成形機構部Bにおける上型10及び下型20を樹脂成形温度にまで加熱する。
次に、熱プレス部材33を押し下げて、図2(2)に示すように、熱プレス部材33に装着したパターン形成部材34をパターン形成前離型フィルム30の表面に押圧する。これによって、パターン形成前離型フィルム30の表面(図例では、上面)に微細な凹凸パターン30aを形成する。これにより、パターン形成前離型フィルム30のパターン形成工程を行う。
なお、このとき、図2(3)に示すように、パターン形成前離型フィルム30の表面にはパターン形成部材34の微細な凹凸パターン34aが転写して、微細な凹凸パターン30aが形成される。即ち、パターン形成前離型フィルム30の表面に、パターン形成部材34の微細な凹凸パターン34aの形状に対応した微細な凹凸パターン30aを形成することができる。したがって、微細な凹凸パターン30aが形成された表面を有するパターン形成済離型フィルム30bを、製作することができる。微細な凹凸パターン30aにおける凹部と凸部とは、パターン形成部材34における凸部と凹部とにそれぞれ対応する。
次に、図2(4)に示すように、パターン形成前離型フィルム30のパターン形成工程を経たパターン形成済離型フィルム30bを、樹脂成形機構部Bに供給する。このことにより、パターン形成済離型フィルム30bの供給工程を行う。
次に、図2(5)に示すように、樹脂成形機構部Bに供給したパターン形成済離型フィルム30bによって樹脂成形機構部Bのキャビティ60における型面をすべて覆い、その型面にパターン形成済離型フィルム30bを密着させる。これにより、パターン形成済離型フィルム30bの密着工程を行う。この密着工程は、押圧部材80を所定の高さ位置にまで下動させて所要の空間部から成るキャビティ60を形成した状態で行われる。また、この状態で、離型フィルムの吸引支持手段21及び吸引密着手段22を介して、パターン形成済離型フィルム30bの底面(図例では、下面)を吸引する。このことにより、キャビティ60及び下型20の型面に対して、パターン形成済離型フィルム30bを効率良くフィットさせて吸着することができる。
次に、図2(6)に示すように、パターン形成済離型フィルム30bの密着工程を経た後に、成形型が型開きした状態でキャビティ60内に樹脂材料70を供給する。これにより、樹脂材料の供給工程を行う。樹脂材料の供給工程は、成形型が型開きした状態で、言い換えれば成形型が完全に型締めする前に行われる。
樹脂材料の供給工程の次に、又は、樹脂材料の供給工程と略同時に、キャビティ60の上方の所定の位置に、LEDチップ40が装着された基板50を、基板供給手段51によって搬送する(図1(1)参照)。搬送した基板50を、上型10に設けた吸着支持手段11を使用して、上型10の下面における所定の位置に吸着して支持する(図1(5)参照)。これにより、基板の供給工程を行う。なお、基板50は、その表面(図2では、下面)にLEDチップ40が装着された状態で、その反対面(図2では、上面)が上型10の下面における所定の位置に吸着される。
次に、図2(7)に示すように、上型10と下型20との型面を接合させて型締めを行う。このことにより、上型10の下面に吸着された基板50上のLEDチップ40を、キャビティ60に供給された液状樹脂からなる樹脂材料70の中に浸漬する。そして、この状態で押圧部材80を上動させて、キャビティ60内の樹脂材料70に所要の圧力を加える。引き続きキャビティ60内の樹脂材料70を加熱して硬化させることによって、透明な硬化樹脂からなる成形体72を形成する。これらにより、LEDチップ40の樹脂封止工程を行う。従って、このLEDチップ40の樹脂封止工程によって、基板50上のLEDチップ40を成形体72内に封止する。そして、基板50と成形体72とを接着して一体化させることによって、樹脂封止済基板50aを完成させることができる。
また、このとき、成形体72の表面(図2(7)では、全ての表面)に相当するレンズ表面部に、パターン形成済離型フィルム30bの微細な凹凸パターン30aの形状に対応した形状を転写して成形する。このことによって、レンズ表面部に微細な凹凸72aを成形することができる。微細な凹凸72aにおける凹部と凸部とは、パターン形成済離型フィルム30bにおける凸部と凹部とにそれぞれ対応する。
次に、図2(8)に示すように、LEDチップ40の樹脂封止工程後に、上型10と下型20とを型開きして、樹脂封止済基板50a及び樹脂封止後の使用済離型フィルム30cをキャビティ60の外部に取り出す。これにより、成形品である樹脂封止済基板50a及び離型フィルムの取出工程を行う。
実施例1によれば、LEDチップの樹脂封止装置に設けたパターン形成機構部Aにおいてパターン形成前離型フィルム30の表面に微細な凹凸パターン30aを形成する工程を行い、連続して、パターン形成済離型フィルム30bを用いてLEDチップ40を樹脂封止する工程を行う。この樹脂封止工程において、パターン形成済離型フィルム30bの微細な凹凸パターン30aの形状を、LEDチップ40を樹脂封止した成形体72のレンズ表面部に転写する。これにより、微細な凹凸パターン30aの形状に対応した形状を有する微細な凹凸72aを、成形体72のレンズ表面部に成形することができる。
従って、本実施例に係る発明は、パターン形成前離型フィルム30に微細な凹凸パターン30aを形成し、パターン形成済離型フィルム30bを用いてLEDチップ40を樹脂封止し、その樹脂封止時においてLEDチップ40の成形体72におけるレンズ表面部に所定の微細な凹凸72aを成形する、と云った一連の成形工程を効率良く且つ確実に行うことができる優れた実用的な効果を奏する。
次に、図3を参照して本発明の実施例2を説明する。上述した実施例1は、成形品(基板50とLEDチップ40を樹脂封止した成形体72とを一体化して形成した樹脂封止済基板50a)における成形体72の形態を柱状にすると共に、成形体72のレンズ表面部の全面に微細な凹凸72aを成形した場合を例示する(図2(9)参照)。実施例2は、図2(9)に示された成形体72の形態に代えて、成形体の形態を半球状にすると共に、そのレンズ表面部の全面に微細な凹凸を成形した場合を例示する。
即ち、実施例2は、図3に示すように、半球状の成形体73を成形するために半球状のキャビティ61を設けた点、及び、キャビティ61を構成する部材として実施例1で使用した樹脂加圧用の押圧部材80(図1(1)、(5)参照)を設けていない点が異なるのみである。その他の構成・作用は実施例1のものと実質的に同一である。このため、実施例1のものと実質的に同一の構成部材には同じ符号を付して、説明の重複を避ける。
実施例2によれば、実施例1のものと同様に、LEDチップの樹脂封止装置に設けられたパターン形成機構部Aにおいてパターン形成前離型フィルム30の表面に微細な凹凸パターン30aを形成する工程を行い、連続して、パターン形成済離型フィルム30bを用いてLEDチップ40を樹脂封止する工程を行うことができる。そして、この樹脂封止工程において、パターン形成済離型フィルム30bの微細な凹凸パターン30aの形状を、LEDチップ40を樹脂封止した成形体73のレンズ表面部に転写する。これにより、微細な凹凸パターン30aの形状に対応した形状を有する微細な凹凸73aを、成形体73のレンズ表面部に成形することができる。従って、本実施例に係る発明は、パターン形成前離型フィルム30に微細な凹凸パターン30aを形成し、パターン形成済離型フィルム30bを用いてLEDチップ40を樹脂封止し、その樹脂封止時においてLEDチップ40の成形体73におけるレンズ表面部に所定の微細な凹凸73aを成形する、と云った一連の成形工程を効率良く且つ確実に行うことができる優れた実用的な効果を奏する。
次に、図4を参照して、本発明の実施例3を説明する。上述した実施例1及び実施例2は、微細な凹凸パターンの形状が形成された表面を有するスタンパから成るパターン形成部材34をパターン形成前離型フィルム30の表面に熱プレスすることによって、パターン形成前離型フィルム30の表面に微細な凹凸パターン30aを形成する場合について例示する(図1〜3参照)。実施例3は、このようなスタンパに代えて、微細な凹凸パターン34aが加工によって形成された表面を有するロール型をパターン形成前離型フィルム30の表面に回転させながら熱プレスすることにより、パターン形成前離型フィルム30の表面に微細な凹凸パターン34aを転写して微細な凹凸パターン30aを形成する場合を例示する。
即ち、実施例3は、図4(1)に示すように、微細な凹凸パターン34aが形成された表面を有するロール型から成るパターン形成部材34を離型フィルム30の表面に回転させながら熱プレスすることにより、パターン形成前離型フィルム30の表面に微細な凹凸パターン34aを転写して微細な凹凸パターン30aを成形する点が異なるのみである。その他の構成・作用は実施例1及び実施例2のものと実質的に同一である。このため、前各実施例のものと実質的に同一の構成部材には同じ符号を付して、説明の重複を避ける。
実施例3によれば、前各実施例のものと同様に、LEDチップの樹脂封止装置に設られたパターン形成機構部Aにおいてパターン形成前離型フィルム30の表面に微細な凹凸パターン30aを形成する工程を行い、連続して、パターン形成済離型フィルム30bを用いてLEDチップ40を樹脂封止する工程を行うことができる。そして、この樹脂封止工程において、パターン形成済離型フィルム30bの微細な凹凸パターン30aの形状を、LEDチップ40を樹脂封止した成形体74のレンズ表面部に転写する。これにより、微細な凹凸パターン30aの形状に対応した形状を有する微細な凹凸74aを、成形体74のレンズ表面部に成形することができる。従って、本実施例に係る発明は、パターン形成前離型フィルム30に微細な凹凸パターン30aを形成し、パターン形成済離型フィルム30bを用いてLEDチップ40を樹脂封止し、その樹脂封止時においてLEDチップ40の成形体74におけるレンズ表面部に所定の微細な凹凸74aを成形する、と云った一連の成形工程を効率良く且つ確実に行うことができる優れた実用的な効果を奏する。
なお、各実施例において例示したパターン形成部材34の微細な凹凸パターン34a、及び、パターン形成済離型フィルム30bの微細な凹凸パターン30aの形状は、各実施例に示した形状の他に、適宜な形状を選択して採用することができる。即ち、レンズ面からの光取り出し効率を向上させることを目的として選択される形状、或は、成形品(製品)の装着部位の構造や形状等に適応して、最適な形状を任意に選択して採用することが可能である。
各実施例においては、樹脂封止済基板50aが製品に相当する。これに限らず、樹脂封止済基板50aにおいて基板5の不要な部分が切断等によって除去されて、製品が完成する場合もある。更に、1枚の基板5に複数のLEDチップ40を装着し、各LEDチップ40にそれぞれ対応して設けられた複数のキャビティ6を使用して1個の成形体を形成してもよい。この場合には、1枚の樹脂封止済基板50aを切断などによって個片化すること(singulation )によって、1枚の樹脂封止済基板50aから複数の製品を完成させることができる。
各実施例においては、樹脂材料の供給工程として、液状樹脂をディスペンサ、ノズル等の樹脂材料供給手段71を用いて供給する場合を示している。これに限らず、例えば、粉末状、顆粒状、粒状、塊状、シート状等の固体樹脂からなる樹脂材料を供給するようにしてもよい。これらの樹脂材料を使用する場合には、キャビティ60内に供給した樹脂材料70を加熱して溶融させて流動性樹脂を生成した後に、その流動性樹脂を硬化させる。
各実施例においては、成形体72のレンズ表面部に形成される形状として、複数の凸状の形状について説明した。これに限らず、それぞれ複数の凹状の形状、フレネルレンズの形状、プリズムの形状等であってもよい。
各実施例においては、ロール状のパターン形成前離型フィルム30を供給して、使用済離型フィルム30cを収納部32に巻き取り収納する構成を採用した。これに代えて、短冊状(シート状)のパターン形成前離型フィルムを供給して微細な凹凸パターン30aを形成し、短冊状のパターン形成済離型フィルムを樹脂成形機構部Bに供給してもよい。
また、樹脂成形機構部Bとして、例えば、トランスファ成形機構又は射出成形機構を採用するような場合は、トランスファ成形型又は射出成形型自体に設けられた樹脂材料の移送用通路を通して液状樹脂、溶融樹脂からなる流動性樹脂を供給するようにしてもよい。言い換えれば、成形方式としては、圧縮成形に限らず、射出成形、トランスファ成形に対しても、本発明を適用することができる。
また、本発明は、上述した各実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、必要に応じて、任意にかつ適宜に組み合わせ、変更し、又は選択して採用できるものである。
A パターン形成機構部
B 樹脂成形機構部
10 上型
11 吸着手段
20 下型
21 吸引支持手段
22 吸引密着手段
30 パターン形成前離型フィルム
30a 微細な凹凸パターン
30b パターン形成済離型フィルム
30c 使用済離型フィルム
31 供給部
32 収納部
33 熱プレス部材
34 パターン形成部材
34a 微細な凹凸パターン
40 LEDチップ
50 基板
50a 樹脂封止済基板
51 基板供給手段
60 キャビティ
61 キャビティ
70 樹脂材料
71 樹脂材料供給手段
72 成形体
72a 微細な凹凸
73 成形体
73a 微細な凹凸
74 成形体
74a 微細な凹凸
80 押圧部材

Claims (10)

  1. パターン形成前離型フィルムの表面に微細な凹凸パターンを形成するためのパターン形成機構部と、前記凹凸パターンが形成されたパターン形成済離型フィルムを用いてLEDチップを樹脂封止するためのキャビティを有する成形型及び前記LEDチップが装着された基板を前記キャビティの部位に供給するための基板供給手段を備えた樹脂成形機構部とが併設されたLEDチップの樹脂封止装置を用意する工程と、
    前記パターン形成機構部に前記パターン形成前離型フィルムを供給する工程と、
    前記パターン形成機構部において前記パターン形成前離型フィルムの表面に前記凹凸パターンを形成することによって、パターン形成面を有する前記パターン形成済離型フィルムを製作する工程と、
    前記キャビティの部位において前記パターン形成面が前記基板に対向するようにして、前記樹脂成形機構部に前記パターン形成済離型フィルムを供給する工程と、
    前記パターン形成済離型フィルムによって前記キャビティにおける型面を覆い、且つ、前記パターン形成済離型フィルムを前記型面に密着させる工程と、
    前記LEDチップが装着された基板を前記キャビティの部位に供給する工程と、
    前記パターン形成済離型フィルムが前記型面に密着した状態において、透光性を有する流動性樹脂によって前記キャビティを満たされた状態にする工程と、
    前記キャビティに満たされた前記流動性樹脂に前記LEDチップを浸漬する工程と、
    前記流動性樹脂を硬化させて硬化樹脂を形成することによって前記LEDチップを樹脂封止する工程と、
    前記基板と前記硬化樹脂とが一体化された樹脂封止済基板及び使用後の前記パターン形成済離型フィルムからなる使用済離型フィルムを前記成形型の外部に取り出す工程とを含み、
    前記樹脂封止する工程において、前記凹凸パターンの形状を前記硬化樹脂の表面に転写することによって、前記硬化樹脂の表面に前記凹凸パターンの形状に対応した微細な凹凸を成形することを特徴とするLEDチップの樹脂封止方法。
  2. 前記パターン形成済離型フィルムを製作する工程では、前記凹凸パターンに対応する形状を有する表面を備えたスタンパを前記パターン形成前離型フィルムの表面に熱プレスすることにより、前記パターン形成前離型フィルムの表面に前記形状を転写して前記凹凸パターンを成形することを特徴とする請求項1に記載のLEDチップの樹脂封止方法。
  3. 前記パターン形成済離型フィルムを製作する工程では、前記凹凸パターンに対応する形状を有する表面を備えたロール型を回転させながら前記パターン形成前離型フィルムの表面に熱プレスすることにより、前記パターン形成前離型フィルムの表面に前記形状を転写して前記凹凸パターンを成形することを特徴とする請求項1に記載のLEDチップの樹脂封止方法。
  4. 前記キャビティを満たされた状態にする工程では、前記成形型が型開きした状態で前記流動性樹脂によって前記キャビティを満たされた状態にし、
    前記LEDチップを浸漬する工程では、前記成形型を型締めすることによって前記キャビティにおける前記流動性樹脂に前記LEDチップを浸漬することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のLEDチップの樹脂封止方法。
  5. 前記キャビティを満たされた状態にする工程では、前記成形型が型締めした状態で前記キャビティに前記流動性樹脂を注入し、
    前記LEDチップを浸漬する工程では、前記成形型が型締めした状態で前記キャビティにおいて前記流動性樹脂に前記LEDチップを浸漬することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のLEDチップの樹脂封止方法。
  6. パターン形成前離型フィルムの表面に微細な凹凸パターンを形成するためのパターン形成機構部と、
    前記パターン形成機構部において前記凹凸パターンが形成されたパターン形成済離型フィルムを用いてLEDチップを樹脂封止するためのキャビティを有する成形型及び前記キャビティの部位に前記LEDチップが装着された基板を供給するための基板供給手段を有する樹脂成形機構部とを備えることを特徴とするLEDチップの樹脂封止装置。
  7. 前記パターン形成機構部には、前記パターン形成前離型フィルムの表面に前記凹凸パターンを形成するための凹凸パターン形成部材が交換可能な状態で設けられていることを特徴とする請求項6に記載のLEDチップの樹脂封止装置。
  8. 前記凹凸パターン形成部材がスタンパであり、
    前記スタンパは前記凹凸パターンの形状に対応する形状を有する表面を備えることを特徴とする請求項7に記載のLEDチップの樹脂封止装置。
  9. 前記凹凸パターン形成部材がロール型であり、
    前記ロール型は前記凹凸パターンの形状に対応する形状を有する表面を備えることを特徴とする請求項7に記載のLEDチップの樹脂封止装置。
  10. 前記パターン形成機構部の近傍に前記パターン形成前離型フィルムの供給部を配設し且つ前記樹脂成形機構部の近傍に使用済離型フィルムの収納部を配設すると共に、前記供給部から前記パターン形成前離型フィルムを送り出して前記パターン形成機構部に供給し且つその供給されたパターン形成前離型フィルムの表面に前記凹凸パターンを形成した後に、前記パターン形成済離型フィルムを前記樹脂成形機構部に供給して前記基板に装着されたLEDチップの樹脂封止を行い、更に、前記LEDチップの樹脂封止後の前記使用済離型フィルムを前記収納部に収納するように構成されたことを特徴とする請求項6に記載のLEDチップの樹脂封止装置。
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