JP2013131482A - 色素増感太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

色素増感太陽電池およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】封止材を十分に硬化させて耐久性を向上させることができる色素増感太陽電池およびその製造方法を提供する。
【解決手段】第1基板20と、第1基板上に配置された第1電極10と、第1電極上に配置され、半導体微粒子2と色素分子4を備える多孔質半導体層18と、多孔質半導体層と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14と、電解液に接する第2電極と、第2電極上に配置された第2基板と、第1基板と第2基板の間に配置され、電解液を封止する封止材16とを備え、封止材は、光硬化樹脂によって第1基板側および第2基板側に予め形成される所定高さの第1土台部36aおよび第2土台部36bと、第1土台部および第2土台部との間に介在される光硬化樹脂からなる接合部40とで構成され、第1土台部側および第2土台部側の少なくとも一方には、光線を接合部に入射させる開口部APが形成されている。
【選択図】図11

Description

本発明は、色素増感太陽電池(DSC:Dye-sensitized Solar Cells)およびその製造方法に係り、特に耐久性を向上させることができる色素増感太陽電池およびその製造方法に関する。
近年、安価で高性能の太陽電池としてDSCが注目されている。DSCは、スイス・ローザンヌ工科大学のグレツェルが開発したもので、増感色素を表面に担持した酸化チタンを用いることで、光電変換効率が高く、製造コストが安いなどの利点を有することから、次世代の太陽電池として期待されている。この太陽電池は、内部に電解液を封入してあることから、湿式太陽電池とも呼ばれる。
DSCは、ITOやFTOなどの透明電極を形成したガラス基板上に、レッドダイ(N719)やブラックダイ(N749)などの色素を吸着させた厚さ数十μmの酸化チタンと、アセトニトリルなどの有機溶剤にヨウ素などの電解質を添加した電解液を、ITOやFTOなどの透明電極を形成したガラス基板上にPtを積層した基板で挟み込んだ構造を有する。
そして、色素を吸着させた酸化チタンおよび電解液を保持し、保護するために、対向する2枚の基板の縁部は樹脂によって覆われて封止されている。
このような構成を有する色素増感太陽電池としては例えば特開2010−277722号公報(特許文献1)が挙げられる。
特開2010−277722号公報
従来において、基板を封止する樹脂としては、紫外線硬化樹脂等の光硬化樹脂が用いられているが、樹脂の硬化に必要な光線を十分に照射することが難しいという問題があった。
即ち、硬化用の光線は、基板や予め基板に形成される光硬化樹脂製の土台部を透過させて、封止用の樹脂まで到達させる必要があるが、土台部によって光線がある程度吸収されてしまうため、封止用の樹脂が十分に硬化しないという不都合があった。特に、土台部それ自体を紫外線硬化樹脂で形成した場合には、硬化用の紫外線を吸収し易いという特性がある。
そして、封止用の樹脂の硬化が不十分な場合には、水分や酸素が比較的容易にセル内に侵入し、電解液と反応して発電性能を劣化させるため、DSCパネルの十分な耐久性を確保することができないという問題があった。
本発明の目的は、封止材を十分に硬化させて耐久性を向上させることができる色素増感太陽電池およびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の一態様によれば、第1基板と、前記第1基板上に配置された第1電極と、前記第1電極上に配置され、半導体微粒子と色素分子を備える多孔質半導体層と、前記多孔質半導体層と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液と、前記電解液に接する第2電極と、前記第2電極上に配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板の間に配置され、前記電解液を封止する封止材とを備え、前記封止材は、前記第1基板側および前記第2基板側に予め形成される所定高さの第1土台部および第2土台部と、前記第1土台部および前記第2土台部との間に介在される接合部とで構成される色素増感太陽電池が提供される。
本発明の他の態様によれば、前第1土台部および第2土台部は、ガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体によって構成され、前記接合部は、光硬化樹脂で構成される色素増感太陽電池が提供される。
本発明の他の態様によれば、前第1土台部、第2土台部および前記接合部は、光硬化樹脂で構成される色素増感太陽電池が提供される。
本発明の他の態様によれば、第1基板上に第1電極を形成する工程と、前記第1電極上に半導体微粒子を備える多孔質半導体層を形成する工程と、該多孔質半導体層を色素溶液に浸漬させて色素分子を吸着させる工程と、第2基板上に第2電極を形成する工程と、第1基板上に前記第1電極と色素分子を吸着させた前記多孔質半導体層とを形成した作用極基板上に、光硬化樹脂を塗布して、所定高さの第1土台部を開口部を隣接させて形成する工程と、第2基板上に前記第2電極を形成した対極基板上に、光硬化樹脂を塗布して、所定高さの第2土台部を開口部を隣接させて形成する工程と、前記光硬化樹脂に光線を照射して、前記第1土台部および前記第2土台部を硬化させる工程と、前記第1土台部側および前記第2土台部側の少なくとも一方に、接合部としての光硬化樹脂を塗布する工程と、前記作用極基板と前記対極基板とを対向させて、前記第1土台部と前記第2土台部とを前記接合部を介して密着させる工程と、前記第1土台部側または前記第2土台部側の開口部を介して光線を前記接合部を構成する光硬化樹脂に照射して硬化させる工程と、前記対極基板と前記作用極基板との間に、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液を注入する工程とを有する色素増感太陽電池の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、第1基板上に第1電極を形成する工程と、前記第1電極上に半導体微粒子を備える多孔質半導体層を形成する工程と、該多孔質半導体層を色素溶液に浸漬させて色素分子を吸着させる工程と、第2基板上に第2電極を形成する工程と、第1基板上に前記第1電極と色素分子を吸着させた前記多孔質半導体層とを形成した作用極基板上に、ガラスフリットを含有するペーストを塗布し、所定の条件で焼成して所定高さの第1土台部を形成する工程と、第2基板上に前記第2電極を形成した対極基板上に、ガラスフリットを含有するペーストを塗布し、所定の条件で焼成して所定高さの第2土台部を形成する工程と、前記第1土台部側および前記第2土台部側の少なくとも一方に、接合部としての光硬化樹脂を塗布する工程と、前記作用極基板と前記対極基板とを対向させて、前記第1土台部と前記第2土台部とを前記接合部を介して密着させる工程と、前記第1土台部または前記第2土台部を介して光線を前記接合部を構成する光硬化樹脂に照射して硬化させる工程と、前記対極基板と前記作用極基板との間に、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液を注入する工程とを有する色素増感太陽電池の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、第1基板上に第1電極を形成する工程と、前記第1電極上に半導体微粒子を備える多孔質半導体層を形成する工程と、該多孔質半導体層を色素溶液に浸漬させて色素分子を吸着させる工程と、第2基板上に第2電極を形成する工程と、第1基板上に前記第1電極と色素分子を吸着させた前記多孔質半導体層とを形成した作用極基板上に、ガラスフリットを含有するペーストを塗布し、所定の条件で焼成して所定高さの第1土台部を形成する工程と、前記第1土台部側に、接合部としての光硬化樹脂を塗布する工程と、前記作用極基板と前記対極基板とを対向させて、前記第1土台部と前記接合部を介して密着させる工程と、前記第1土台部を介して光線を前記接合部を構成する光硬化樹脂に照射して硬化させる工程と、前記対極基板と前記作用極基板との間に、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液を注入する工程とを有する色素増感太陽電池の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、第1基板上に第1電極を形成する工程と、前記第1電極上に半導体微粒子を備える多孔質半導体層を形成する工程と、該多孔質半導体層を色素溶液に浸漬させて色素分子を吸着させる工程と、第2基板上に第2電極を形成する工程と、第2基板上に前記第2電極を形成した対極基板上に、ガラスフリットを含有するペーストを塗布し、所定の条件で焼成して所定高さの第2土台部を形成する工程と、前記第2土台部側に、接合部としての光硬化樹脂を塗布する工程と、前記作用極基板と前記対極基板とを対向させて、前記第2土台部と前記接合部を介して密着させる工程と、前記第2土台部を介して光線を前記接合部を構成する光硬化樹脂に照射して硬化させる工程と、前記対極基板と前記作用極基板との間に、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液を注入する工程とを有する色素増感太陽電池の製造方法が提供される。
本発明によれば、封止材を十分に硬化させて耐久性を向上させることができる色素増感太陽電池およびその製造方法を提供することができる。
第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池の模式的断面構造図。 図1の多孔質半導体層の半導体微粒子の模式的構造図。 第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池の動作原理説明図。 第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池の電解液における電荷交換反応に基づく動作原理説明図。 第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池において、多孔質半導体層(12)/色素分子(32)/電解液(14)間のエネルギーポテンシャルダイヤグラム。 第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池において、色素分子(32)/電解液(14)間のエネルギーポテンシャルダイヤグラムであって、図5のJ部分の拡大図。 第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池の各構成材料のエネルギーレベルと発電サイクルを示す説明図。 第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池に用いられる色素を示す化学構造式であって、(a)indolineを示す化学構造式、(b)N719を示す化学構造式、(c)D131を示す化学構造式。 色素増感太陽電池の模式的断面構造図。 比較例に係る封止材の構成例を示す断面図。 (a)第1実施例に係る封止材の構成例を示す断面図、(b)第2実施例に係る封止材の構成例を示す断面図、(c)第3実施例に係る封止材の構成例を示す断面図、(d)第4実施例に係る封止材の構成例を示す断面図、(e)第5実施例に係る封止材の構成例を示す断面図、(f)第6実施例に係る封止材の構成例を示す断面図。 比較例に係る封止材を形成する工程を示す図であって、(a)接合部を硬化させる前の状態を示す断面図、(b)接合部を硬化させた後の状態を示す断面図。 第5実施例に係る封止材を形成する工程を示す図であって、(a)接合部を硬化させる前の状態を示す断面図、(b)接合部を硬化させた後の状態を示す断面図。 (a)第7実施例に係る封止材の構成例を示す断面図、(b)第8実施例に係る封止材の構成例を示す断面図、(c)第4実施例に係る封止材の状態を示す断面図、(d)図14(c)のD部の拡大図。 封止材に形成される抜気部の構成例を示す平面図。 実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法を示す工程図であって、第1基板に透明電極を形成する工程を示す平面図および断面図。 実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法を示す工程図であって、多孔質半導体層を形成する工程を示す平面図および断面図。 実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法を示す工程図であって、多孔質半導体層に色素を吸着させた状態を示す平面図および断面図。 実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法を示す工程図であって、封止材を形成する工程を示す平面図および断面図。 実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法を示す工程図であって、対極基板と作用極基板とを貼りあわせ、光線を照射して封止材を硬化させる工程を示す平面図および断面図。 実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法を示す工程図であって、電解液を注入し、注入孔を封止した状態を示す平面図および断面図。 光線W1、W2の波長と強度分布を示すグラフ。 第2の実施の形態に係る色素増感太陽電池の封止部を形成する工程を示す図であって、第2基板上に第2電極と触媒層を形成した状態を示す断面図。 第2の実施の形態に係る色素増感太陽電池の封止部を形成する工程を示す図であって、図23に示す触媒層上に第1土台部を形成した状態を示す断面図。 第2の実施の形態に係る色素増感太陽電池の封止部を形成する工程を示す図であって、第1基板上に第1電極と多孔質半導体層を形成した状態を示す断面図。 第2の実施の形態に係る色素増感太陽電池の封止部を形成する工程を示す図であって、第1電極上に第2土台部を形成した状態を示す断面図。 第2の実施の形態に係る色素増感太陽電池の封止部を形成する工程を示す図であって、図26に示す多孔質半導体層に色素を吸着させた状態を示す断面図。 第2の実施の形態に係る色素増感太陽電池の封止部を形成する工程を示す図であって、図27に示す第1基板側に電解液を滴下すると共に、第1土台部および第2土台部に紫外線硬化樹脂を塗布し、第2基板を第1土台部を下側にした状態で第1基板に対向させた状態を示す断面図。 第2の実施の形態に係る色素増感太陽電池の封止部を形成する工程を示す図であって、第1土台部と第2土台部とを対向させて接触させた状態で、第2基板側から紫外線を照射する状態を示す断面図。 第2の実施の形態に係る色素増感太陽電池の封止部を形成する工程を示す図であって、第1土台部と第2土台部とが接合部を介して接着された状態を示す断面図。 第2の実施の形態に係る色素増感太陽電池の封止部を形成する工程を示す図であって、第2基板側のみに第1土台部を形成し、第1土台部に紫外線硬化樹脂を塗布し、電解液を滴下した第1基板に第1土台部の先端を接触させる状態を示す断面図。 第2の実施の形態に係る色素増感太陽電池の封止部を形成する工程を示す図であって、第1基板側のみに第2土台部を形成し、第2土台部に紫外線硬化樹脂を塗布し、第2土台部の先端を第2基板に接触させる状態を示す断面図。 封止部の構成のバリエーションを示す図であり、(a)同様の高さに形成した第1土台部と第2土台部とを対向させて接着した構成を示す断面図、(b)第1基板側に形成した第1土台部を第2基板に接着した構成を示す断面図、(c)第2基板側に形成した第2土台部を第2基板に接着した構成を示す断面図、(d)異なる高さに形成した第1土台部と第2土台部とを対向させて接着した構成を示す断面図。 封止部の構成のバリエーションを示す図であり、(a)第1実施例に係る封止部の構成例を示す断面図、(b)第2実施例に係る封止部の構成例を示す断面図、(c)第3実施例に係る封止部の構成例を示す断面図。 封止部の構成の他のバリエーションを示す図であり、(a)第4実施例に係る封止部の構成例を示す断面図、(b)第5実施例に係る封止部の構成例を示す断面図、(c)第6実施例に係る封止部の構成例を示す断面図。 封止部の構成の他のバリエーションを示す図であり、(a)第7実施例に係る封止部の構成例を示す断面図、(b)第8実施例に係る封止部の構成例を示す断面図、(c)第9実施例に係る封止部の構成例を示す断面図。 封止部の構成の他のバリエーションを示す図であり、(a)第10実施例に係る封止部の構成例を示す断面図、(b)第11実施例に係る封止部の構成例を示す断面図、(c)第12実施例に係る封止部の構成例を示す断面図。 封止部の構成の他のバリエーションを示す図であり、(a)第13実施例に係る封止部の構成例を示す断面図、(b)第14実施例に係る封止部の構成例を示す断面図。 封止部の構成の他のバリエーションを示す図であり、(a)第15実施例に係る封止部の構成例を示す断面図、(b)第16実施例に係る封止部の構成例を示す断面図。 封止部の構成の他のバリエーションを示す図であり、(a)第17実施例に係る封止部の構成例を示す断面図、(b)第18実施例に係る封止部の構成例を示す断面図。 (a)第19実施例に係る封止材の構成例を示す断面図、(b)第20実施例に係る封止材の構成例を示す断面図、(c)第21実施例に係る封止材の構成例を示す断面図、(d)第22実施例に係る封止材の構成例を示す断面図、(e)第23実施例に係る封止材の構成例を示す断面図、(f)第24実施例に係る封止材の構成例を示す断面図。 (a)第25実施例に係る封止材の接合部を硬化させる前の状態を示す断面図、(b)接合部を硬化させた後の状態を示す断面図。 第26実施例に係る封止材を形成する工程を示す図であって、(a)接合部を硬化させる前の状態を示す断面図、(b)接合部を硬化させた後の状態を示す断面図。 (a)第27実施例に係る封止材の構成例を示す断面図、(b)第28実施例に係る封止材の構成例を示す断面図、(c)第29実施例に係る封止材の状態を示す断面図。 実施の形態に係る色素増感太陽電池の模式的断面構造図。 封止部の構成例を示す断面図。 実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法を示す工程図であって、第1土台部に紫外線硬化樹脂を塗布する工程を示す平面図および断面図。 実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法を示す工程図であって、対極基板と作用極基板とを貼りあわせ、光線を照射して接合部を硬化させる工程を示す平面図および断面図。 実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法を示す工程図であって、電解液を注入し、注入孔を封止した状態を示す平面図および断面図。 複数の色素増感太陽電池を形成する場合を示す平面図。 (a)色素増感太陽電池の構成例を示す平面図、(b)そのII−II線に沿う断面図。 色素増感太陽電池の作成例を示す撮影図。 色素増感太陽電池の断面構造を示すSEM撮影図。 色素増感太陽電池の断面構造を示すSEM撮影図。 色素増感太陽電池の断面構造を示すSEM撮影図。 色素増感太陽電池の断面構造を示すSEM撮影図。 UV硬化樹脂の硬化度を確認するためのラマンイメージング撮影図。 図57の拡大状態を示すラマンイメージング撮影図。 UV硬化樹脂の硬化度を確認するためのラマンイメージング撮影図。 図59の拡大状態を示すラマンイメージング撮影図。 比較例に係る色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)開放電圧と時間の関係を示すグラフ、(b)短絡電流密度と時間の関係を示すグラフ、(c)フィリングファクタと時間の関係を示すグラフ。 比較例に係る色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)最大出力電力と時間の関係を示すグラフ、(b)規格化(正規化)された最大出力電力と時間の関係を示すグラフ。 比較例に係る色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)開放電圧と時間の関係を示すグラフ、(b)短絡電流密度と時間の関係を示すグラフ、(c)フィリングファクタと時間の関係を示すグラフ。 比較例に係る色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)最大出力電力と時間の関係を示すグラフ、(b)規格化(正規化)された最大出力電力と時間の関係を示すグラフ。 第1土台部および第2土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体によって構成した本発明に係る色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)開放電圧と時間の関係を示すグラフ、(b)短絡電流密度と時間の関係を示すグラフ、(c)フィリングファクタと時間の関係を示すグラフ。 第1土台部および第2土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体によって構成した本発明に係る色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)最大出力電力と時間の関係を示すグラフ、(b)規格化最大出力電力と時間の関係を示すグラフ。 第1土台部および第2土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体によって構成した本発明に係る色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)開放電圧と時間の関係を示すグラフ、(b)短絡電流密度と時間の関係を示すグラフ、(c)フィリングファクタと時間の関係を示すグラフ。 第1土台部および第2土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体によって構成した本発明に係る色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)最大出力電力と時間の関係を示すグラフ、(b)規格化最大出力電力と時間の関係を示すグラフ。 土台部をUV硬化樹脂で構成した色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)開放電圧と時間の関係を示すグラフ、(b)短絡電流密度と時間の関係を示すグラフ、(c)フィリングファクタと時間の関係を示すグラフ。 土台部をUV硬化樹脂で構成した色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)最大出力電力と時間の関係を示すグラフ、(b)規格化最大出力電力と時間の関係を示すグラフ。 土台部をUV硬化樹脂で構成した色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)開放電圧と時間の関係を示すグラフ、(b)短絡電流密度と時間の関係を示すグラフ、(c)フィリングファクタと時間の関係を示すグラフ。 土台部をUV硬化樹脂で構成した色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)最大出力電力と時間の関係を示すグラフ、(b)規格化最大出力電力と時間の関係を示すグラフ。 土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体で構成した色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)開放電圧と時間の関係を示すグラフ、(b)短絡電流密度と時間の関係を示すグラフ、(c)フィリングファクタと時間の関係を示すグラフ。 土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体で構成した色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)最大出力電力と時間の関係を示すグラフ、(b)規格化最大出力電力と時間の関係を示すグラフ。 土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体で構成した色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)開放電圧と時間の関係を示すグラフ、(b)短絡電流密度と時間の関係を示すグラフ、(c)フィリングファクタと時間の関係を示すグラフ。 土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体で構成した色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、(a)最大出力電力と時間の関係を示すグラフ、(b)規格化最大出力電力と時間の関係を示すグラフ。
次に、図面を参照して、実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
又、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施の形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の実施の形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
以下の実施の形態に係る色素増感太陽電池において、「透明」とは、透過率が約50%以上であるものと定義する。また「透明」とは、実施の形態に係る色素増感太陽電池において、可視光線に対して、無色透明という意味でも使用する。可視光線は波長約360nm〜830nm程度、エネルギー約3.45eV〜1.49eV程度に相当し、この領域で透過率が50%以上あれば透明である。
[第1の実施の形態]
(色素増感太陽電池)
第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池200の模式的断面構造は、図1に示すように表される。
なお、図1において、封止部16の構成は概略的にストレートな構造で示されているが、詳細構造は、図11(a)〜図11(f)、図13、図14(a)〜図14(c)に示す構成を備えている。
第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池200は、第1基板20と、第1基板上に配置された第1電極10と、第1電極10上に配置され、半導体微粒子2と色素分子4を有する多孔質半導体層12と、多孔質半導体層12と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14と、電解液14に接する第2電極18と、第2電極18上に配置された第2基板22と、第1基板20と第2基板22の間に配置され、第1基板20および第2基板22に予め配置される所定高さの第1土台部36aおよび第2土台部36bと、第1土台部36aと第2土台部36bの間に介在される接合部40とで構成され、電解液14を封止する封止部16とを備える。ここで、第1土台部36aおよび第2土台部36bは第1光硬化樹脂によって構成され、接合部は第2光硬化樹脂によって構成され、かつ第1土台部36aおよび第2土台部36bの少なくとも一方には、第2光硬化樹脂を硬化させる光を接合部40に対して入射させる開口部APを備える。
ここで、第1土台部36aおよび第2土台部36bは、それぞれ2以上配置され、第1土台部36a間および第2土台部36b間に、開口部APが配置されていても良い。
また、第1土台部36aおよび第2土台部36bは、第1土台部36aの先端部および第2土台部36bの先端部が互いに対向して配置されていても良い。
また、第1土台部36aおよび第2土台部36bは、第1土台部36aの先端部および第2土台部36bの先端部の位置が互い違いとなるように配置されていても良い。
また、第1土台部36aおよび第2土台部36bは、先端部同士が並び方向にオーバラップする高さに配置されていても良い。
また、第1土台部36aおよび第2土台部36bは、第1基板20および第2基板22から離れるに従って断面積が小さくなるテーパー形状を有していても良い。
また、第1土台部36aおよび第2土台部36bは、断面形状が楔型を有していても良い。
また、第1土台部36aおよび第2土台部36bの少なくとも一方には、光硬化樹脂の空気を抜気する抜気部(スリットSL1〜SL8)を備えていても良い。
また、第1光硬化樹脂と第2光硬化樹脂は、波長の異なる光によって硬化されていても良い。
また、第1光硬化樹脂および第2光硬化樹脂は、紫外線硬化樹脂であっても良い。
第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池200に適用される作用極100は、図1に示すように、ガラス基板20上に配置された透明電極10と、透明電極10上に配置された多孔質半導体層12とを備える。
実施の形態に係る色素増感太陽電池200は、図1に示すように、ガラス基板20と、ガラス基板20上に設けられた透明電極10と、透明電極10上に配置された多孔質半導体層12と、多孔質半導体層12と接し、溶媒と複数種類の酸化還元電解質を混合して作られた電解質を備える電解液14とを備える。
第1基板20の透明電極10上には、色素増感太陽電池200のマイナス極となるカソード電極3Kが形成されている。
第2基板22の第2電極18上には、色素増感太陽電池200のプラス極となるアノード電極3Aが形成されている。
さらに、実施の形態に係る色素増感太陽電池200は、図1に示すように、第1基板20と、第1基板20上に配置された第1電極10と、第1電極10上に配置された図2に示すような半導体微粒子2と色素分子4とを備える多孔質半導体層12と、多孔質半導体層12と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14と、電解液14に接する第2電極(対極)18と、第2電極18上に配置された第2基板22と、電解液14に接する第2電極18の電解液14側の表面に設けられる触媒層19と、第1基板20と第2基板22の間に配置され、電解液14を封止する紫外線硬化樹脂で構成される封止部(セパレータ)16とを備える。
触媒層19は、例えば、Pt、炭素、若しくは、導電性高分子などで構成可能である。また、触媒層は、活性炭にTiO、ZnO、SnO、WO等の金属酸化物の微粒子を含んで構成されていても良い。TiO、ZnO、SnO、WO等の金属酸化物の微粒子は、白金(Pt)に比べて比較的安価であり、また白金(Pt)を成膜する際の真空成膜法を用いる必要がなく、後述するようにスクリーン印刷等の印刷法を適用して成膜可能であるので、製造コストを低廉化して、色素増感太陽電池の製造単価を大幅に引き下げることができる。
さらに、触媒層19は、活性炭に導電性高分子(PEDOT:PSSなど)を含むことで、粒子間の導電性を更に向上させることができ、この場合においても製造コストの低廉化を図りつつ、発電特性を向上させることができる。
封止部16は、光硬化樹脂の一種である紫外線硬化樹脂で構成される。封止部16を構成する紫外線硬化樹脂は、第1基板20側または第2基板22側から照射される紫外線(UV:Ultraviolet)によって硬化される。この際に、開口部を介して紫外線を入射させることにより、封止部16を構成する紫外線硬化樹脂を十分に硬化させることができる。これにより、水分や酸素のセル内への侵入を有効に防止し、色素増感太陽電池200の耐久性を向上させることができる。
なお、紫外線(UV)は波長10〜400nmの範囲の波長の短い電磁波である。電磁波は、波長が短くなるほどエネルギーは大きくなり、紫外線は物質に吸収された際に、その物質の構造を変化させる作用を有している。
また、紫外線(UV)は波長によってUV−A(長波長紫外線:波長315〜400nm)、UV−B(中波長紫外線:波長280〜315nm)、UV−C(短波長紫外線:波長10nm前後〜280nm)の3つに区分される。 紫外線(UV)の照射源としては、UVランプ(水銀ランプ、メタルハライドランプ)等が用いられる。
紫外線硬化樹脂としては、例えばエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、不飽和ポリエステル、ポリエーテルアクリレート、ビニルアクリレート、ポリブタジエンアクリレート、ポリスチリルエチルメタクリレート等が挙げられる。なお、耐電解液性、封止性の点ではアクリル系紫外線硬化樹脂がより好ましい。
第1基板20および第2基板22は、例えば、ガラス基板などで形成することができる。また、フレキシブルなプラスチック基板を用いることもできる。この場合、多孔質半導体層を構成するTiOペーストとしては、200℃以下で焼成可能なものを用いる。
また、第1基板20側から光を照射するため、第1基板20は、照射光に対して、透明であることが望ましい。なお、第1基板20の光が入射する側に反射防止膜などをコーティングしても良い。
第1電極10は、例えば、FTO、ZnO、ITO、SnOなどの透明電極で形成される。第1基板20上に電極加工し、FTO付き基板、金属などのグリッド付き基板、或いは上記の複合基板としても良い。
多孔質半導体層12は、例えば、スクリーン印刷技術、スピンコート技術、ディッピング、スプレーコート技術などを用いて形成することができる。
多孔質半導体層12は、TiO、ZnO、WO、InO、ZrO、Ta、Nb、SnOなどの材料を用いて形成されていても良い。特に、効率面から安価なTiO(アナターゼ型、ルチル型)が主に用いられる。
図1の多孔質半導体層12の半導体微粒子2の模式的構造は、図2に示すように表される。図2に示すように、多孔質半導体層12は、TiOなどからなる半導体微粒子2が互いに結合して複雑なネットワークを形成している。色素分子4は、半導体微粒子2の表面に吸着される。多孔質半導体層12内には、大きさ100nm以下の細孔が多数存在する。
(動作原理)
第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池200の動作原理は、図3に示すように表される。
下記の(a)〜(d)の反応が継続して起こることで、起電力が発生し、負荷24に電流が導通する。
(a)色素分子32が光子(hν)を吸収し、電子(e)を放出し、色素分子32は酸化体DOになる。
(b)Reで表される還元体の酸化還元電解質26が多孔質半導体層12中を拡散して、DOで表される酸化体の色素分子32に接近する。
(c)酸化還元電解質26から色素分子32に電子(e)が供給される。酸化還元電解質26は、Oxで表される酸化体の酸化還元電解質28になり、色素分子32はDRで表される還元された色素分子30になる。
(d)酸化還元電解質28は、触媒層19方向に拡散し、触媒層19より電子を供給されて、Reで表される還元体の酸化還元電解質26になる。
酸化還元電解質26は、多孔質半導体層12中の入り組んだ空間を拡散しながら色素分子32の近傍に接近する必要がある。
また、第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池200の電解液14における電荷交換反応に基づく動作原理は、図4に示すように表される。
まず、外部から光照射されると光子(hν)が色素分子32と反応して、色素分子32は基底状態から励起状態へと遷移する。このとき発生した励起電子(e)がTiOからなる多孔質半導体層12の伝導帯へ注入される。多孔質半導体層12中を導通した電子(e)は、透明電極10から外部回路の負荷24を導通し、第2電極18へ移動する。第2電極18から電解液14中に注入された電子(e)は、電解液14中のヨウ素酸化還元電解質(I/I )と電荷交換される。ヨウ素酸化還元電解質(I/I )が電解液14内を拡散し、色素分子32と再反応する。ここで、電荷交換反応は、色素分子表面において、3I→I +2eに従って進行し、第2電極18において、I +2e→3Iに従って進行する。
電解液14は、溶媒として、例えば、アセトニトリルを使用し、この場合の電解質として、例えば、ヨウ素は、電解液14中のヨウ素酸化還元電解質I として存在する。また、電解質として、例えば、ヨウ化物塩(ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウムなど)は、電解液14中のヨウ素酸化還元電解質Iとして存在する。また、電解液14中には、逆電子移動抑制溶液として添加剤(例えば、TBP:ターシャルブチルピリジン)を適用しても良い。
上記の溶質、添加剤を溶媒(アセトニトリル)に溶解させることによって、電解液14を構成することができる。なお、上記の材料は湿式DSCなどに適用可能なものであって、常温溶融塩(イオン性液体)や固体電解質を用いる場合には、構成材料が異なる。
第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池200において、溶媒は、後述する電解質、添加剤を溶解する液体であり、高沸点、化学的安定性が高く、高誘電率(電解質が良く溶解する)、低粘度であること望ましい。例えば、アセトニトリル、炭酸プロピレン、γブチロラクトン、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどで構成されていても良い。
色素は、図8(a)に化学構造式を示すindoline、図8(b)に化学構造式を示すレッドダイ(N719)、図8(c)に化学構造式を示すD131や、ブラックダイ(N749)などを適用することができる。
第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池200において、多孔質半導体層(12)/色素分子(32)/電解液(14)間のエネルギーポテンシャルダイヤグラムは、図5に示すように表される。また、色素分子(32)/電解液(14)間のエネルギーポテンシャルダイヤグラムであって、図5のJ部分の拡大図は、図6に示すように表される。
外部から光照射されると光子(hν)により、色素分子32は基底状態HOMOから励起状態LUMOへと遷移する。このとき発生した励起電子(e)がTiOからなる多孔質半導体層12の伝導帯へ注入される。多孔質半導体層12中を導通した電子(e)は、透明電極10から外部回路の負荷24を導通し、第2電極18へ移動する。触媒層19から電解液14中に注入された電子(e)は、電解液14中の酸化還元電解質と電荷交換される。酸化還元電解質が電解液14内を拡散し、色素分子32を還元する。
電解液14の酸化還元準位EROと多孔質半導体層12のフェルミ準位E間の電位差が最大起電力VMAXである。最大起電力VMAXの値は、電解液14の酸化還元電解質により変化する。酸化還元電解質単独系(ヨウ素酸化還元電解質)の場合には、例えば、0.9V(I,N719)である。電解液14がヨウ素・臭素の混合系酸化還元電解質を含む場合には、図7に示すように、混合比率を調整することで混合系酸化還元電解質の酸化還元電位を、ヨウ素酸化還元電解質の酸化還元電位と臭素酸化還元電解質の酸化還元電位の間の任意の値に調整することができる。
第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池200の各構成材料のエネルギーレベルと発電サイクルは図7に示すように表される。図7においては、外部から光照射されると光子(hν)により、色素(Dye)の充満帯S0/S+に存在する電子は、導電帯S*に励起され、多孔質半導体層12の伝導帯ECへ電子注入(electron injection)される。伝導帯ECへ電子注入された電子の一部は、再結合(recombination)されて、色素(Dye)の充満帯S0/S+に遷移する。多孔質半導体層12中を導通した電子(e)は、透明電極10から外部回路の負荷24を導通し、第2電極18へ移動する。触媒層19から電解液14中に注入された電子(e)は、電解液14中の酸化還元電解質と電荷交換される。酸化還元電解質が電解液14内を拡散し、電子注入(electron injection)により、色素(Dye)の充満帯S0/S+において、色素分子32を還元する。電解液14の酸化還元準位EROと多孔質半導体層12のフェルミ準位E間の電位差VOCが最大起電力VMAXである。
(直列配置例)
直列構成の色素増感太陽電池200の模式的断面構造は、図9に示すように、3つのセルを第1基板20と第2基板22との間に作り込んだ構成となっている。図1と同様の構成については同一符号を付して重複した説明は省略する。
なお、図9において、封止部16の構成は概略的にストレートな構造で示されているが、詳細構造は、図11(a)〜図11(f)、図13、図14(a)〜図14(c)に示す構成を備えている。
直列構成の実施の形態に係る色素増感太陽電池200は、図9に示すように、封止部16a・16bによって各セル間を仕切ると共に、封止部16a・16bとの間に形成される電極3Sによって透明電極10と第2電極18との間を接続した構成となっている。これにより、隣接する3つのセルが直列接続された色素増感太陽電池200が構成される。
各封止部16・16a・16bは、光硬化樹脂の一種である紫外線硬化樹脂で構成される。封止部16・16a・16bを構成する紫外線硬化樹脂は、第1基板20側または第2基板22側から照射される紫外線(UV:Ultraviolet)によって硬化される。この際に、開口部APを介して紫外線を入射させることにより、封止部16・16a・16bを構成する紫外線硬化樹脂を十分に硬化させることができる。これにより、水分や酸素の各セル内への侵入を有効に防止し、色素増感太陽電池200の耐久性を向上させることができる。
(比較例)
ここで、図10および図12を参照して、比較例としての封止部16の構成について説明する。
封止部16は、光硬化樹脂によって第1基板20側および第2基板22側に予め形成される所定高さ(例えば10μm程度)の第1土台部36aおよび第2土台部36bと、第1土台部36aおよび第2土台部36bとの間に介在される紫外線硬化樹脂からなる接合部40とで構成される。
なお、封止部16全体の厚さLは、例えば30μm程度とされる。即ち、図10に示す例では、第1土台部36a、第2土台部36bおよび接合部40の高さは、各々10μm程度とされる。
第1土台部36a、第2土台部36bおよび接合部40は、スクリーン印刷の技法によって紫外線硬化樹脂を塗布して形成されるが、この印刷法の1回の工程で形成される厚さが、丁度10μm程度となる。
ここで、接合部40を構成する紫外線硬化樹脂は、予め形成された第1土台部36aまたは第2土台部36bの何れかの先端部に塗布される。そして、第1基板20および第2基板22を対向させて、第1土台部36aと第2土台部36bとの間を紫外線硬化樹脂からなる接合部40を介して接合された状態とする(図12(a)参照)。なお、図12(a)において、符号40aは、第1土台部36aおよび第2土台部36bと接合部40との接触部を示す。
次いで、第1基板20側または第2基板22側から紫外線(UV)を照射して、接合部40を構成する紫外線硬化樹脂を硬化させる(図12(b)参照)。なお、図12(b)において、符号40bは、第1土台部36aおよび第2土台部36bと接合部40との接触部を示す。
ところが、比較例としての封止部16にあっては、第1土台部36aおよび第2土台部36bが紫外線硬化樹脂で形成されているため、それ自体が紫外線を吸収し易いという特性を有している。
そのため、第1基板20側または第2基板22側から照射された紫外線(UV)が接合部40を構成する紫外線硬化樹脂に到達するまでに、ある程度吸収されてしまい、紫外線硬化樹脂が十分に硬化されない。
そして、接合部40の硬化が不十分な場合には、水分や酸素が比較的容易にセル内に侵入し、電解液14と反応して発電性能を劣化させるため、色素増感太陽電池の十分な耐久性を確保することができない。
(実施例)
次に、図11(a)〜図11(f)を参照して、第1〜第6実施例について説明する。
図11(a)〜図11(c)に示す第1〜第3実施例は、一対の第1土台部36aおよび第2土台部36bが、第1基板20と第2基板22とを対向させた際に、第1土台部36aの先端部および第2土台部36bの先端部とが対向するように形成されている場合の構成例である。
図11(a)〜図11(c)に示す第1〜第3実施例において、第1土台部36a側および第2土台部36b側には、紫外線硬化樹脂を硬化させる紫外線(UV)を接合部40に対して入射させる開口部APが形成されている。
開口部APの幅は、例えば0.05〜0.5mm程度とされる。
図11(a)に示す第1実施例において、第1土台部36aおよび第2土台部36bは、断面形状が略楔型を呈するように形成されている
図11(b)に示す第2実施例および図11(c)に示す第3実施例において、第1土台部36aおよび第2土台部36bは、第1基板20および第2基板22から離れるに従って断面積が小さくなる形状とされている。
図11(b)に示す第2実施例にあっては、第1土台部36aおよび第2土台部36bは、両側部が負の曲率を有する形状となっている。
また、図11(c)に示す第3実施例にあっては、第1土台部36aおよび第2土台部36bは、両側部が正の曲率を有する形状となっている。
そして、図11(a)〜図11(c)に示す第1〜第3実施例において、第1土台部36a側および第2土台部36b側の少なくとも一方の開口部APから紫外線(UV)を、接合部40を構成する紫外線硬化樹脂に入射させて硬化させることができる。
この際に、紫外線(UV)は開口部APを介して接合部40を構成する紫外線硬化樹脂に直接入射するので、前述の比較例に比べて、紫外線硬化樹脂を十分に硬化させる光量を確保することができる。これにより、接合部40は、中央部も含めて全体が十分に硬化され、第1土台部36aと第2土台部36bとを確実に接合することができる。
また、比較例に比べて、第1土台部36aおよび第2土台部36bと接合部40との接触面積が広いので、接合強度を高めることができる。
したがって、水分や酸素のセル内への侵入が有効に防止され、色素増感太陽電池200の耐久性が向上される。
なお、第1土台部36aおよび第2土台部36bは、それぞれ3つ以上形成され、第1土台部の間および第2土台部のそれぞれの間に、開口部APが形成されるようにしても良い。
図11(d)〜図11(f)に示す第4〜第6実施例は、第1土台部36aおよび第2土台部36bが、第1基板20と第2基板22とを対向させた際に、第1土台部36aの先端部および第2土台部36bの先端部の位置が互い違いとなるように形成されている場合の構成例である。
図11(d)〜図11(f)に示す第4〜第6実施例において、第1土台部36aおよび第2土台部36bは、第1土台部36aの先端部および第2土台部36bの先端部が互い違いに配置された際に、先端部同士が並び方向にオーバラップする高さに形成されている。
図11(d)に示す第4実施例にあっては、第1基板20と第2基板22に、それぞれ1つの第1土台部36aおよび第2土台部36bが形成されている。そして、各第1土台部36aおよび第2土台部36bは、第1基板20と第2基板22とを対向させた際に、接合部40を構成する紫外線硬化樹脂が介在される隙間を挟むように配置される。
ここで、図13は、第5実施例に係る封止部を形成する工程を示す図であって、図13(a)は接合部40を硬化させる前の状態を示す断面図、図13(b)は接合部40を硬化させた後の状態を示す断面図である。
図13(a)において、符号40aは、第1土台部36aおよび第2土台部36bと接合部40との接触部を示す。また、一点鎖線A、B、Cで囲った場所は、紫外線(UV)の照射により、特に強固に硬化される部位を示す。
また、図13(b)において、符号40bは、紫外線(UV)が行き渡らず、硬化が不十分な部位を示すが、他の部位が十分に硬化されることにより、実用上十分な強度が得られる。
図11(e)に示す第5実施例にあっては、第1基板20に1つの第1土台部36a、第2基板22に2つの第2土台部36bが形成されている。そして、第1基板20と第2基板22とを対向させた際に、2つの第2土台部36bの間に、第1土台部36aが位置するように配置され、第1土台部36aと第2土台部36bとで接合部40を構成する紫外線硬化樹脂を挟むようになっている。
図11(f)に示す第6実施例にあっては、第1基板20に1対の第1土台部36a、第2基板22に1対の第2土台部36bが形成されている。そして、第1基板20と第2基板22とを対向させた際に、第1土台部36aと第2土台部36bが互い違いになるように配置され、各一対の第1土台部36aと第2土台部36bとで接合部40を構成する紫外線硬化樹脂を挟むようになっている。
なお、図11(d)〜図11(f)に示す第4〜第6実施例において、第1土台部36aおよび第2土台部36bは、断面形状が略楔型を呈するように形成されている
そして、第4〜第6実施例において、第1土台部36a側および第2土台部36b側の少なくとも一方の開口部APから紫外線(UV)を、接合部40を構成する紫外線硬化樹脂に入射させて硬化させることができる。
この際に、紫外線(UV)は、開口部APを介して接合部40を構成する紫外線硬化樹脂に直接入射するので、前述の比較例に比べて、紫外線硬化樹脂を十分に硬化させる光量を確保することができる。これにより、接合部40は、全体が十分に硬化され、第1土台部36aと第2土台部36bとを強固に接合することができる。
また、比較例に比べて、第1土台部36aおよび第2土台部36bと接合部40との接触面積が広いので、接合強度を高めることができる。特に、図11(e)に示す第5実施例および図11(f)に示す第6実施例の場合には、第1土台部36aおよび第2土台部36bと接合部40との間に摩擦力によるアンカー効果が働き、より強固に接合される。
したがって、水分や酸素のセル内への侵入がより有効に防止され、色素増感太陽電池200の耐久性が一層向上される。
なお、第6実施例について、第1基板20の第1土台部36aおよび第2基板22の第2土台部36bをそれぞれ3つ以上形成するようにしても良い。
また、第1〜第6実施例において、第1土台部36aおよび第2土台部36bを形成する紫外線硬化樹脂と、接合部40を形成する紫外線硬化樹脂とは、波長の異なる光によって硬化されるようにしても良い。
即ち、例えば図22に示すように、波長λ1の紫外線W1で硬化する紫外線硬化樹脂と、波長λ2の紫外線で硬化する紫外線硬化樹脂とを用いるようにできる。
具体的には、例えば、第1土台部36aおよび第2土台部36bに波長360nmの紫外線で硬化する紫外線硬化樹脂を用い、接合部40に波長380nmの紫外線で硬化する紫外線硬化樹脂を用いるようにできる。これにより、より深くまで入射可能な波長380nmの紫外線によって、接合部40をより確実に硬化させることができる。
次に、図14(a)および図14(b)を参照して、本発明の第7実施例および第8実施例について説明する。
図14(a)に示す第7実施例は、前述の図11(c)に示す第3実施例について、第1土台部36aおよび第2土台部36bを1つずつ追加した構成となっている。
これにより、第1土台部36aおよび第2土台部36bと接合部40との接触面積がより広くなって、接合強度が一層向上される。
また、開口部APも第1基板20側、第2基板22側ともに2箇所ずつとなり、紫外線(UV)が開口部APを介してより確実に接合部40を構成する紫外線硬化樹脂に入射される。これにより、接合部40が十分に硬化され、第1土台部36aおよび第2土台部36bと接合部40がより強固に接合される。
図14(b)に示す第8実施例は、前述の図11(f)に示す第6実施例について、図11(c)に示す第3実施例のような形態の第1土台部36aおよび第2土台部36bを適用した例である。この場合には、図14(b)に示すように、第1土台部36aおよび第2土台部36bは並び方向にオーバラップはしていない。この場合にも、十分な光量の紫外線(UV)が開口部APを介して接合部40を構成する紫外線硬化樹脂に入射される。これにより、接合部40が十分に硬化され、第1土台部36aおよび第2土台部36bと接合部40が強固に接合される。
図14(c)は、前述の第4実施例に係る封止部の状態を示す断面図、図14(d)は、図14(c)のD部の拡大図である。
図14(d)に示すように、第1土台部36a(または第2土台部36b)と接合部40との接触面は、所定の粗さ(例えば、表面粗さRs=100〜1000μm)の微小な凹凸を有している。これは、第1土台部36a、第2土台部36bおよび接合部40を構成する紫外線硬化樹脂は、スクリーン印刷によって塗布されるが、その際にメッシュ状のスクリーンを通過する際に紫外線硬化樹脂が粒状となるためである。
このように第1土台部36a(または第2土台部36b)と接合部40との接触面が微小な凹凸を有するので、接触面における摩擦力が高まり、より強固に接合される。
図15は、封止部に形成される抜気部の構成例を示す。図15に示すように、封止部16には、抜気部として8箇所のスリットSL1〜SL8が形成されている。
即ち、封止部16を構成する第1土台部36aおよび第2土台部36bの少なくとも一方には、紫外線硬化樹脂を塗布して接合部40を形成する際に、第1土台部36aおよび第2土台部36bと、塗布される紫外線硬化樹脂との間の空気を抜気する抜気部(スリットSL1〜SL8)を形成することができる。
これにより、第1土台部36aおよび第2土台部36bの少なくとも一方に、接合部40を構成する紫外線硬化樹脂を塗布して、第1基板20と第2基板22とを重ね合わせた際に、第1土台部36aおよび第2土台部36bと、塗布された紫外線硬化樹脂との間の空気が抜気部(スリットSL1〜SL8)を介して外部に抜ける。従って、紫外線硬化樹脂がスムーズに第1土台部36aおよび第2土台部36bの間に入り、隙間が生じるのを防止することができ、密着性を向上させることができる。
(製造方法)
図16〜図21を参照して、第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法について説明する。
第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法は、第1基板20上に第1電極10を形成する工程と、第1電極10上に半導体微粒子2を有する多孔質半導体層12を形成する工程と、多孔質半導体層12を色素溶液に浸漬させて色素分子4を吸着させる工程と、第2基板22上に第2電極18を形成する工程と、第1基板20および第2基板22上に、第1光硬化樹脂を塗布して、所定高さの第1土台部36aおよび第2土台部36bを形成する工程と、第1光硬化樹脂に第1の光を照射して、第1光硬化樹脂を硬化させる工程と、第1土台部36aまたは第2土台部36bに、第2光硬化樹脂を塗布して接合部40を形成する工程と、第1基板20および第2基板22を対向させて、第1土台部36aと第2土台部36bとを接合部40を介して密着させる工程と、第1土台部36aまたは第2土台部36bの有する開口部APを介して、第2光硬化樹脂に第2の光を照射して第2光硬化樹脂を硬化させる工程と、第1基板20および第2基板22の間に、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14を注入する工程とを有する。
(a)まず、図16に示すように、ガラス基板またはフレキシブルなプラスチック基板等で構成される第1基板20上に透明電極10を形成する。透明電極10は、例えば、FTO、ZnO、ITO、SnOなどのスパッタ成膜等により形成される。
(b)次に、図17に示すように、透明電極10上に多孔質半導体層12を形成する。具体的には、例えばTiO、ZnO、WO、InO、ZrO、Ta、Nb、SnOなどの微粒子を含むペーストをスクリーン印刷によって塗布し、所定の温度でペースト層を焼成することにより、多孔質半導体層12が形成される。
(c)次に、図18に示すように、色素溶液に、多孔質半導体層12を浸漬させることにより、多孔質半導体層12に色素を吸着させる。色素としては、図8に示すindoline、レッドダイ(N719)、D131や、ブラックダイ(N749)などを適用することができる。これにより、図18に示すように、色素(Dye)を吸着させた多孔質半導体層12を備える作用極が作成される。
(d)次に、図19に示すように、多孔質半導体層12を囲繞させて、紫外線硬化樹脂を塗布し、封止部16を形成する。具体的には、図11(a)〜(f)、図14(a)、(b)に示すように、第1基板20に第1土台部36aを、第2基板22に第2土台部36bを予め形成し、第1土台部36aの上に、接合部40を構成する紫外線硬化樹脂をスクリーン印刷により塗布する。
(e)次に、図20に示すように、第1基板20と第2基板22とを封止部16を介して対向させる。なお、第2基板22には、予め第2電極18が形成されている。また、第2基板22には、電解液14の注入口34aおよび抜気孔34bが穿設されている。第1基板20と第2基板22とを貼り合わせることにより、封止部16は、図11(a)〜(f)および図14(a)、(b)に示すような状態となる。そして、第1基板20側または第2基板22側の何れかから紫外線(UV)を照射する。
紫外線(UV)は、図11(a)〜図11(f)および図14(a)および図14(b)に示すように、開口部APから接合部40を構成する紫外線硬化樹脂に直接入射する。これにより、接合部40が十分に硬化されて、第1土台部36aおよび第2土台部36bと接合部40とが強固に接続される。
(f)次に、図21に示すように、注入口34aから電解液14を注入した後、注入口34aおよび抜気孔34bにガラスプレート34cをそれぞれ接着して封止する。
以上の工程により完成された色素増感太陽電池200は、封止部16が十分に硬化されるので密閉性が高く、水分や酸素のセル内への侵入が有効に防止され、耐候性や耐久性が向上される。
第1の実施の形態によれば、封止材を十分に硬化させて耐久性を向上させることができる色素増感太陽電池およびその製造方法を提供することができる。
[第2の実施の形態]
(色素増感太陽電池)
第2の実施の形態に係る色素増感太陽電池の全体構成は、第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池200と同様である。第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池200と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、動作原理等も第1の実施の形態に係る色素増感太陽電池200と同一である。
第2の実施の形態に係る色素増感太陽電池において、第2土台部36Bおよび第1土台部36Aは、ガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体によって構成され、接合部16は、紫外線硬化樹脂等の光硬化樹脂で構成される。
また、ガラスフリットは、例えば、Zn−Si系の酸化物の粉末で構成される。
(封止部の形成工程)
図23〜図44を参照して、封止部を形成する工程について説明する。
まず、図23に示すように、ガラス基板等で構成される第2基板22上に第2電極18と触媒層19を形成する。触媒層19は、例えば、Pt、炭素、若しくは、導電性高分子などで形成される。
次いで、図24に示すように、触媒層19上に第1土台部36Aを形成する。第1土台部36Aは、ガラスフリットを含有するペーストをスクリーン印刷等の手法を用いて塗布して所定条件(例えば、焼成炉において580℃、1時間の条件)下で焼成することにより形成される。なお、ガラスフリットは、例えば、Zn−Si系の酸化物の粉末で構成される。
次に、図25に示すように、ガラス基板等で構成される第1基板20上に第1電極10と多孔質半導体層12を形成する。
そして、図26に示すように、第1電極10上に第2土台部36Bを形成する。第2土台部36Bは、ガラスフリットを含有するペーストをスクリーン印刷等の手法を用いて塗布して所定条件下で焼成することにより形成される。なお、ガラスフリットは、Zn−Si系の酸化物の粉末で構成される。次いで、図27に示すように、多孔質半導体層12Dに色素を吸着させた状態とする。
次に、図28に示すように、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bの先端部に光硬化樹脂としての紫外線硬化樹脂16A、16Bを塗布し、第1基板20側に電解液14を滴下すると共に、第2基板22を第1土台部36Aを下側にした状態で第1基板20に対向させた状態とする。
そして、図29に示すように、図28の状態から第1土台部36Aと第2土台部36Bとを紫外線硬化樹脂からなる接合部16を介して対向させて接触させた状態で、接合部16に対して紫外線(hν(UV))を照射する。なお、図29に示す例では、第2基板22側から紫外線(hν(UV))を照射している。
これにより、ガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体から成る第1土台部36Aを介して、紫外線硬化樹脂で構成される接合部16が硬化される。
このように、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bを紫外線(hν(UV))の透過性が高いガラスフリットを含有するペーストの焼成体で構成することにより、土台部を紫外線硬化樹脂で構成する場合に比して、紫外線硬化樹脂からなる接合部16に対して紫外線を十分に照射し、より確実に硬化させることができる。これにより、土台部を紫外線硬化樹脂で構成する場合に比して、発電特性および電解液保持性の維持を向上させることができる。
また、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bを構成するガラスフリットを含有するペーストの焼成体は、電解液耐性が強く、溶液保持能力が高いので、封止線幅を0.2mm程度まで細くすることができ、狭額縁化することができる。
また、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bを構成するガラスフリットを含有するペーストの焼成体の表面は多孔質状になっているため、この多孔質状の内部に接合部を構成する紫外線硬化樹脂16A、16Bが浸透する。そして、この状態で紫外線硬化樹脂16A、16Bを硬化することにより、アンカー効果が働き、第1土台部36Aと第2土台部36Bがより強固に接合される。
また、図31に示すように、第2基板22側のみに第1土台部36A1を形成し、その先端部に紫外線硬化樹脂16Aを塗布するようにしても良い。
そして、第1基板20側から第1土台部36A1を介して接合部に対して紫外線(hν(UV))を照射して、紫外線硬化樹脂16Aを硬化させる。
また、図32に示すように、第1基板20側のみに第2土台部36B1を形成し、その先端部に紫外線硬化樹脂16Bを塗布するようにしても良い。
そして、第2基板22側から第2土台部36B1を介して接合部に対して紫外線(hν(UV))を照射して、紫外線硬化樹脂16Bを硬化させる。
(封止部の構成のバリエーション)
図33を参照して、封止部の構成のバリエーションについて説明する。
図33(a)は、同様の高さに形成した土台部C2と土台部C1とを対向させて接合した構成を示す。
図33(b)は、第1基板20側に形成した土台部C1を接合部C3を介して第2基板22に接合した構成を示す。
図33(c)は、第2基板22側に形成した土台部C2を接合部C3を介して第1基板20に接合した構成を示す。
図33(d)は、異なる高さに形成した土台部C2と土台部C1とを対向させて、接合部C3を介して接合した構成を示す。
(封止部の実施例)
図34(a)は、第1実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図34(a)に示すように、この実施例では、各2個形成される第1土台部36Aおよび第2土台部36Bの断面形状は、楔形となっている。
図34(b)は、第2実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図34(b)に示すように、この実施例では、各2個形成される第1土台部36Aおよび第2土台部36Bの断面形状は、第1基板20および第2基板22から離れるに従って断面積が小さくなるテーパー形状を有している。
図34(c)は、第3実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図34(c)に示すように、この実施例では、各2個形成される第2土台部36Bおよび第1土台部36Aの断面形状は、第1基板20および第2基板22から離れるに従って断面積が小さくなる紡錘形のテーパー形状を有している。
図35(a)は、第4実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図35(a)に示すように、この実施例では、2個形成される第1土台部36Aの断面形状は、楔形となっている。
図35(b)は、第5実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図35(b)に示すように、この実施例では、2個形成される第1土台部36Aの断面形状は、第2基板22から離れるに従って断面積が小さくなるテーパー形状を有している。
図35(c)は、第6実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図35(c)に示すように、この実施例では、2個形成される第1土台部36Aの断面形状は、第2基板22から離れるに従って断面積が小さくなる紡錘形のテーパー形状を有している。
図36(a)は、第7実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図36(a)に示すように、この実施例では、2個形成される第2土台部36Bの断面形状は、楔形となっている。
図36(b)は、第8実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図36(b)に示すように、この実施例では、2個形成される第2土台部36Bの断面形状は、第1基板20から離れるに従って断面積が小さくなるテーパー形状を有している。
図36(c)は、第9実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図36(c)に示すように、この実施例では、2個形成される第2土台部36Bの断面形状は、第1基板20から離れるに従って断面積が小さくなる紡錘形のテーパー形状を有している。
図37(a)は、第10実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図37(a)に示すように、この実施例では、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bの断面形状は、互い違いの楔形となっている。
図37(b)は、第11実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図37(b)に示すように、この実施例では、2個形成される第1土台部36Aと、第1土台部36Aに所定の空間を介して挟まれる第2土台部36Bの断面形状は、互い違いの楔形となっている。
図37(c)は、第12実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図37(c)に示すように、この実施例では、各2個ずつ交互に所定の空間を介して形成される第1土台部36Aおよび第2土台部36Bの断面形状は、互い違いの楔形となっている。
図38(a)は、第13実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図38(a)に示すように、この実施例では、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bの断面形状は、互い違いの楔形となっており、接合部16を介して垂直方向の面で接合されている。
図38(b)は、第14実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図38(b)に示すように、この実施例では、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bの断面形状は、互い違いの楔形となっており、接合部16を介して垂直方向の一部の面で接合されている。
図39(a)は、第15実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図39(a)に示すように、この実施例では、2個形成される第1土台部36Aと、第1土台部36Aに接合部16を介して接触して挟まれる第2土台部36Bの断面形状は、互い違いの楔形となっている。
図39(b)は、第16実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図39(b)に示すように、この実施例では、各2個形成される第1土台部36Aと第2土台部36Bの断面形状は、互い違いの楔形となっており、接合部16を介して互いに接触している。
図40(a)は、第17実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図40(a)に示すように、この実施例では、各3個形成される第1土台部36Aおよび第2土台部36Bの断面形状は、第1基板20および第2基板22から離れるに従って断面積が小さくなるテーパー形状を有している。
図40(b)は、第18実施例に係る封止部の構成例を示す断面図である。図40(b)に示すように、この実施例では、各3個形成される第1土台部36Aおよび第2土台部36Bの断面形状は、第1基板20および第2基板22から離れるに従って断面積が小さくなる紡錘形のテーパー形状を有している。
次に、図41(a)〜図41(f)を参照して、第19〜第24実施例について説明する。
図41(a)〜図41(c)に示す第19実施例〜第21実施例は、一対の第1土台部36Aおよび第2土台部36Bが、第1基板20と第2基板22とを対向させた際に、第1土台部36Aの先端部および第2土台部36Bの先端部とが対向するように形成されている場合の構成例である。
図41(a)〜図41(c)に示す第19〜第21実施例において、第1土台部36A側および第2土台部36B側には、紫外線硬化樹脂を硬化させる紫外線(UV)を入射させる開口部APが形成されている。
開口部APの幅は、例えば0.05〜0.5mm程度とされる。
図41(a)に示す第19実施例において、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bは、断面形状が略楔型を呈するように形成されている
図41(b)に示す第20実施例および図41(c)に示す第21実施例において、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bは、第1基板20および第2基板22から離れるに従って断面積が小さくなる形状とされている。
図41(b)に示す第20実施例にあっては、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bは、両側部が負の曲率を有する形状となっている。
また、図41(c)に示す第21実施例にあっては、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bは、両側部が正の曲率を有する形状となっている。
そして、図41(a)〜図41(c)に示す第19〜第21実施例において、第1土台部36A側および第2土台部36B側の少なくとも一方の開口部APから紫外線(UV)を、接合部16を構成する紫外線硬化樹脂に入射させて硬化させることができる。
この際に、紫外線(UV)は開口部APを介して接合部16を構成する紫外線硬化樹脂に直接入射するので、紫外線硬化樹脂をより確実に硬化させる光量を確保することができる。
なお、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bは、それぞれ3つ以上形成され、第1土台部の間および第2土台部のそれぞれの間に、開口部APが形成されるようにしても良い。
図41(d)〜図41(f)に示す第22実施例〜第24実施例は、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bが、第1基板20と第2基板22とを対向させた際に、第1土台部36Aの先端部および第2土台部36Bの先端部の位置が互い違いとなるように形成されている場合の構成例である。
図41(d)〜図41(f)に示す第22〜第24実施例において、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bは、第1土台部36Aの先端部および第2土台部36Bの先端部が互い違いに配置された際に、先端部同士が並び方向にオーバラップする高さに形成されている。
図41(d)に示す第22実施例にあっては、第1基板20と第2基板22に、それぞれ1つの第1土台部36Aおよび第2土台部36Bが形成されている。そして、各第1土台部36Aおよび第2土台部36Bは、第1基板20と第2基板22とを対向させた際に、接合部16を構成する紫外線硬化樹脂が介在される隙間を挟むように配置される。
図41(e)に示す第23実施例にあっては、第1基板20に1つの第1土台部36A、第2基板22に2つの第2土台部36Bが形成されている。そして、第1基板20と第2基板22とを対向させた際に、2つの第2土台部36bの間に、第1土台部36aが位置するように配置され、第1土台部36Aと第2土台部36Bとで接合部16を構成する紫外線硬化樹脂を挟むようになっている。
図41(f)に示す第24実施例にあっては、第1基板20に1対の第1土台部36A、第2基板22に1対の第2土台部36Bが形成されている。そして、第1基板20と第2基板22とを対向させた際に、第1土台部36Aと第2土台部36Bが互い違いになるように配置され、各一対の第1土台部36Aと第2土台部36Bとで接合部16を構成する紫外線硬化樹脂を挟むようになっている。
なお、図41(d)〜図41(f)に示す実施例において、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bは、断面形状が略楔型を呈するように形成されている
そして、これらの実施例において、第1土台部36A側および第2土台部36B側の少なくとも一方の開口部APから紫外線(UV)を、接合部16を構成する紫外線硬化樹脂に入射させて硬化させることができる。
また、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bと接合部16との接触面積が広いので、接合強度を高めることができる。
なお、第24実施例について、第1基板20の第1土台部36Aおよび第2基板22の第2土台部36Bをそれぞれ3つ以上形成するようにしても良い。
図42(a)には、第25実施例に係る封止材の接合部を硬化させる前の状態を、図42(b)には接合部を硬化させた後の状態を示す。
この実施例では、接合部16を構成する紫外線硬化樹脂を他の光硬化樹脂からなる接合材40a・40bを介して接合している。接合材40a・40bは、接合部16を構成する紫外線硬化樹脂と同じでも良いし、他の波長で硬化される別の樹脂で構成するようにしても良い。
図43は、第26実施例に係る封止部を形成する工程を示す図であって、図43(a)は接合部40を硬化させる前の状態を示す断面図、図43(b)は接合部40を硬化させた後の状態を示す断面図である。
図43(a)において、符号40aは、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bと接合部40との接触部を示す。また、一点鎖線A、B、Cで囲った場所は、紫外線(UV)の照射により、特に強固に硬化される部位を示す。
また、図43(b)において、符号40bは、紫外線(UV)が行き渡らず、硬化が不十分な部位を示すが、他の部位が十分に硬化されることにより、実用上十分な強度が得られる。
図44(a)に示す第27実施例は、前述の図41(c)に示す第21実施例について、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bを1つずつ追加した構成となっている。
これにより、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bと接合部16との接触面積がより広くなって、接合強度が一層向上される。
また、開口部APも第1基板20側、第2基板22側ともに2箇所ずつとなり、紫外線(UV)が開口部APを介してより確実に接合部16を構成する紫外線硬化樹脂に入射される。これにより、接合部16が十分に硬化され、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bと接合部16がより強固に接合される。
図44(b)に示す第28実施例は、前述の図41(f)に示す第24実施例について、図41(c)に示す実施例のような形態の第1土台部36Aおよび第2土台部36Bを適用した例である。この場合には、図44(b)に示すように、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bは並び方向にオーバラップはしていない。この場合にも、十分な光量の紫外線(UV)が開口部APを介して接合部16を構成する紫外線硬化樹脂に入射される。これにより、接合部16が十分に硬化され、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bと接合部16が強固に接合される。
なお、図44(c)は、前述の第22実施例に係る封止部の状態を示す断面図である。
(直列配置例)
第2の実施の形態に係る直列構成の色素増感太陽電池200の模式的断面構造は、図45に示すように、3つのセルを第1基板20と第2基板22との間に作り込んだ構成となっている。
直列構成の実施の形態に係る色素増感太陽電池200は、図45に示すように、封止部36を構成する第1土台部36Aおよび第2土台部36Bによって各セル間を仕切ると共に、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bとの間に形成される電極3Sによって透明電極10と第2電極18との間を接続した構成となっている。これにより、隣接する3つのセルが直列接続された色素増感太陽電池200が構成される。
なお、封止部36は、図46に示すように、ガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体から成る第1土台部36Aおよび第2土台部36Bが紫外線硬化樹脂で構成される接合部16を介して接合される構成とすることができる。また、封止部36は、上述のように、図34〜図44に示す何れかの構成とすることができる。
(製造方法)
図47〜図49を参照して、第2の実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法について説明する。
第2の実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法は、第1基板20上に第1電極10を形成する工程と、第1電極10上に半導体微粒子2を有する多孔質半導体層12を形成する工程と、多孔質半導体層12を色素溶液に浸漬させて色素分子4を吸着させる工程と、第2基板22上に第2電極18を形成する工程と、第1基板20上に第1電極10と色素分子4吸着させた多孔質半導体層12Dとを形成した作用極基板上に、ガラスフリットを含有するペーストを塗布し、所定の条件で焼成して所定高さの第2土台部36Bを形成する工程と、第2基板22上に第2電極18を形成した対極基板上に、ガラスフリットを含有するペーストを塗布し、所定の条件で焼成して所定高さの第1土台部36Aを形成する工程と、第1土台部36A側および第2土台部36B側の少なくとも一方に、接合部16としての光硬化樹脂を塗布する工程と、作用極基板と対極基板とを対向させて、第1土台部36Aと第2土台部36Bとを接合部16を介して密着させる工程と、第1土台部36Aまたは第2土台部36Bを介して光線を接合部16を構成する光硬化樹脂に照射して硬化させる工程と、対極基板と作用極基板との間に、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液を注入する工程とを有する。
(a)まず、図47に示すように、ガラス基板またはフレキシブルなプラスチック基板等で構成される第1基板20上に透明電極10を形成する。透明電極10は、例えば、FTO、ZnO、ITO、SnOなどのスパッタ成膜等により形成される。
(b)次に、透明電極10上に多孔質半導体層12を形成する。具体的には、例えばTiO、ZnO、WO、InO、ZrO、Ta、Nb、SnOなどの微粒子を含むペーストをスクリーン印刷によって塗布し、所定の温度でペースト層を焼成することにより、多孔質半導体層が形成される。
(c)次に、色素溶液に、多孔質半導体層を浸漬させることにより、多孔質半導体層12Dに色素を吸着させる。色素としては、前出の図8に示すindoline、レッドダイ(N719)、D131や、ブラックダイ(N749)などを適用することができる。これにより、図18に示すように、色素(Dye)を吸着させた多孔質半導体層12Dを備える作用極が作成される。
(d)次に、図47に示すように、多孔質半導体層12Dを囲繞させて、ガラスフリットを含有するペーストを塗布し、所定条件下で焼成して第2土台部36B1を形成する。
(e)次に、第2土台部36B1の先端部に、接合部16Bを形成する紫外線硬化樹脂を塗布する。
(f)次に、図48に示すように、第1基板20と第2基板22とを第2土台部36B1および接合部16Bを介して対向させる。なお、第2基板22には、予め第2電極18が形成されている。また、第2基板22には、電解液14の注入口34aおよび抜気孔34bが穿設されている。第1基板20と第2基板22とを貼り合わせることにより、封止部16は、図41(a)〜図41(f)等に示すような状態となる。そして、第1基板20側または第2基板22側の何れかから紫外線(UV)を照射する。
紫外線(UV)は、図41(a)〜図41(f)等に示すように、開口部APから接合部16Bを構成する紫外線硬化樹脂に入射する。これにより、接合部16が十分に硬化されて、第1土台部36Aおよび第2土台部36Bと接合部16とが強固に接合される。
(g)次に、図49に示すように、注入口34aから電解液14を注入した後、注入口34aおよび抜気孔34bにガラスプレート34cをそれぞれ接着して封止する。
以上の工程により完成された色素増感太陽電池200は、接合部16が十分に硬化されるので密閉性が高く、水分や酸素のセル内への侵入が有効に防止され、耐候性や耐久性が向上される。
なお、図50は、複数の色素増感太陽電池を形成する場合を示す平面図を示す。図50において、I−I線に沿う断面構造が、図1或いは図30に示すセル断面構造に対応する。図51(a)は色素増感太陽電池の構成例を示す平面図、図51(b)は、そのII−II線に沿う断面図である。図51に示す例では、封止部36(第1土台部36Aおよび第2土台部36B)が2重に形成されている。ここで、2重に形成された封止部36の各幅は、例えば、約0.2mmであり、封止部36間のスペースは、例えば、約0.2mmである。
このように、上述のようにガラスフリットを含有するペーストの焼成体を融着させて2重に封止部を形成する方法によって、耐候性や耐久性を向上させた複数の色素増感太陽電池を効率的に量産することができる。
なお、図50に示すように各色素増感太陽電池を作成した状態からスクライブラインに沿って各色素増感太陽電池を切り離して製品化する。
また、図52は色素増感太陽電池の作成例を示す撮影図である。セルサイズは、例えば、約5mm×5mm程度である。
また、上記の製造方法に代えて、次のような製造方法を適用することもできる。
即ち、第1基板20上に第1電極10を形成する工程と、第1電極10上に半導体微粒子2を有する多孔質半導体層12を形成する工程と、多孔質半導体層12を色素溶液に浸漬させて色素分子4を吸着させる工程と、第2基板22上に第2電極18を形成する工程と、第1基板20上に第1電極10と色素分子4を吸着させた多孔質半導体層12とを形成した作用極基板上に、ガラスフリットを含有するペーストを塗布し、所定の条件で焼成して所定高さの第2土台部36Bを形成する工程と、第2土台部36B側に、接合部16としての光硬化樹脂を塗布する工程と、作用極基板と対極基板とを対向させて、第2土台部36Bと接合部16を介して密着させる工程と、第2土台部36Bを介して光線を接合部16を構成する光硬化樹脂に照射して硬化させる工程と、対極基板と作用極基板との間に、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14を注入する工程とを有するようにしても良い。
また、第1基板20上に第1電極10を形成する工程と、第1電極10上に半導体微粒子2を有する多孔質半導体層12を形成する工程と、多孔質半導体層12を色素溶液に浸漬させて色素分子4を吸着させる工程と、第2基板22上に第2電極18を形成する工程と、第2基板22上に第2電極18を形成した対極基板上に、ガラスフリットを含有するペーストを塗布し、所定の条件で焼成して所定高さの第1土台部36Aを形成する工程と、第1土台部36A側に、接合部16としての光硬化樹脂を塗布する工程と、作用極基板と対極基板とを対向させて、第1土台部36Aと接合部16を介して密着させる工程と、第1土台部36Aを介して光線を接合部16を構成する光硬化樹脂に照射して硬化させる工程と、対極基板と作用極基板との間に、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14を注入する工程とを有するようにしても良い。
(SEMにより断面観察結果)
図53〜図56は、色素増感太陽電池の封止部の各種断面構造を示すSEM撮影図である。
図53は、電極(ITO)が形成Iされた2枚のガラス(基板)間に、ガラスペースト(基礎)を形成し、その間にUV硬化樹脂を介して接合した構成のSEM撮影図である。
図53に示すように、ガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体から成るガラスの表面には微細な凹凸が形成され、アンカー効果によりUV硬化樹脂と強固に接合されている。
図54は、図54を拡大した撮像図であり、ガラスフリットを含有するペーストからなる基礎と、UV硬化樹脂を接合した状態を示す。
図55はガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体から成るガラス間にUV硬化樹脂から成る基礎を挟んだ状態を示す。図56は、図55を拡大した撮像図であり、UV硬化樹脂から成る基礎をUV硬化樹脂を介して接合した状態を示す。
(重合度の確認結果)
本発明に係る色素増感太陽電池の封止部において、接合部16を構成する紫外線硬化樹脂(UV硬化樹脂)が硬化しているか確認するために、ラマンイメージング法を用いて重合度の確認を行った。
図57は、UV硬化樹脂の硬化度を確認するためのラマンイメージング撮影図、図58は図57のA部の拡大状態を示すラマンイメージング撮影図、図59はUV硬化樹脂の硬化度を確認するためのラマンイメージング撮影図、図60は図59のB部の拡大状態を示すラマンイメージング撮影図である。
図57〜図60の撮像図によれば、中央部のUV硬化樹脂は十分に硬化していることが確認された。また、界面において、不純物は見られないことも確認された。
(環境試験結果)
図61〜図76に、各種色素増感太陽電池の環境試験の試験結果を示す。
なお、図61〜図76では、前出の図46における封止部の厚さL、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.7mm、1.0mmについて試験を行った。
図61は、比較例に係る色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、図61(a)は開放電圧VOC(V)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図61(b)は短絡電流密度JSC(mA/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図61(c)はフィリングファクタFFと時間t(h)との関係を示すグラフである。
図62は、比較例に係る色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変特性の時系列変化を示すグラフであり、図62(a)は最大出力電力Pmax(mW/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図62(b)は規格化(正規化)された最大出力電力Pmaxと時間t(h)との関係を示すグラフである。
なお、図62では、前出の図46における封止部の厚さL、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.7mm、1.0mmについて試験を行った。
図63は、比較例に係る色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、図63(a)は開放電圧VOC(V)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図63(b)は短絡電流密度JSC(mA/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、(c)フィリングファクタFFと時間t(h)との関係を示すグラフである。
図64は、比較例に係る色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、図64(a)は最大出力電力Pmax(mW/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図64(b)は規格化最大出力電力Pmaxと時間t(h)との関係を示すグラフである。
図65は、第1土台部および第2土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体によって構成した本発明に係る色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、図65(a)は開放電圧VOC(V)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図65(b)は短絡電流密度JSC(mA/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図65(c)フィリングファクタFFと時間t(h)との関係を示すグラフである。
図66は、第1土台部および第2土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体によって構成した本発明に係る色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、図66(a)は最大出力電力Pmax(mW/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図66(b)は規格化最大出力電力Pmaxと時間t(h)との関係を示すグラフである。
図67は、第1土台部および第2土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体によって構成した本発明に係る色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、図67(a)は開放電圧VOC(V)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図67(b)は短絡電流密度JSC(mA/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、(c)フィリングファクタFFと時間t(h)との関係を示すグラフである。
図68は、第1土台部および第2土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体によって構成した本発明に係る色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、図68(a)は最大出力電力Pmax(mW/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図68(b)は規格化最大出力電力Pmaxと時間t(h)との関係を示すグラフである。
図69は、土台部をUV硬化樹脂で構成した色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、図69(a)は開放電圧と時間の関係を示すグラフ、図69(b)は短絡電流密度JSC(mA/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図69(c)フィリングファクタFFと時間t(h)との関係を示すグラフである。
図70は、土台部をUV硬化樹脂で構成した色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、図70(a)は最大出力電力Pmax(mW/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図70(b)は規格化最大出力電力Pmaxと時間t(h)との関係を示すグラフである。
図71は、土台部をUV硬化樹脂で構成した色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、図71(a)は開放電圧VOC(V)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図71(b)は短絡電流密度JSC(mA/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図71(c)フィリングファクタFFと時間t(h)との関係を示すグラフである。
図72は、土台部をUV硬化樹脂で構成した色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、図72(a)は最大出力電力Pmax(mW/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図72(b)は規格化最大出力電力Pmaxと時間t(h)との関係を示すグラフである。
図73は、土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体で構成した色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、図73(a)は開放電圧と時間の関係を示すグラフ、図73(b)は短絡電流密度JSC(mA/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図73(c)フィリングファクタFFと時間t(h)との関係を示すグラフである。
図74は、土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体で構成した色素増感太陽電池の環境試験(70℃)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、図74(a)は最大出力電力Pmax(mW/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図74(b)は規格化最大出力電力Pmaxと時間t(h)との関係を示すグラフである。
図75は、土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体で構成した色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、図75(a)は開放電圧VOC(V)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図75(b)は短絡電流密度JSC(mA/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図75(c)フィリングファクタFFと時間t(h)との関係を示すグラフである。
図76は、土台部をガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体で構成した色素増感太陽電池の環境試験(60℃/90%RH)における光電変換特性の時系列変化を示すグラフであり、図76(a)は最大出力電力Pmax(mW/cm2)と時間t(h)との関係を示すグラフ、図76(b)は規格化最大出力電力Pmaxと時間t(h)との関係を示すグラフである。
第2の実施の形態によれば、封止材を十分に硬化させて耐久性を向上させることができる色素増感太陽電池およびその製造方法を提供することができる。
以上、説明したように、本発明によれば、封止材を十分に硬化させて耐久性を向上させることができる色素増感太陽電池およびその製造方法を提供することができる。
[その他の実施の形態]
上記のように、実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面は例示的なものであり、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態などを含む。
例えば、第1の実施の形態に述べた紫外線硬化樹脂に代えて、可視光等で硬化する光硬化樹脂で封止材を構成するようにしても良い。より具体的には、第1土台部36a、第2土台部36bおよび接合部40を光硬化樹脂で構成するようにできる。
本発明の色素増感太陽電池は、電源として適用することによって、携帯通信機器やゲーム機器など各種電子機器用補助電源や無線通信センサモジュールの駆動電源といった様々なシステムに適用可能である。
2…半導体微粒子
3A…アノード電極
3K…カソード電極
3S…電極
4…色素分子
10…第1電極
12…多孔質半導体層
14…電解液
16,16a、16b…封止材(接合部)
18…第2電極
19…触媒層
20…第1基板
22…第2基板
26…酸化還元電解質
28…酸化還元電解質
30…色素分子
32…色素分子
34a…注入口
34b…抜気孔
34c…ガラスプレート
36a、36A…第1土台部
36b、36B…第2土台部
40…接合部
44…電解液
100…作用極
200…色素増感太陽電池

Claims (19)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板上に配置された第1電極と、
    前記第1電極上に配置され、半導体微粒子と色素分子を備える多孔質半導体層と、
    前記多孔質半導体層と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液と、
    前記電解液に接する第2電極と、
    前記第2電極上に配置された第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板の間に配置され、前記電解液を封止する封止材と
    を備え、
    前記封止材は、
    前記第1基板側および前記第2基板側に予め形成される所定高さの第1土台部および第2土台部と、
    前記第1土台部および前記第2土台部との間に介在される接合部とで構成されることを特徴とする色素増感太陽電池。
  2. 前第1土台部および第2土台部は、ガラスフリットを含有するペーストの光透過性を有する焼成体によって構成され、
    前記接合部は、光硬化樹脂で構成されることを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  3. 前第1土台部、第2土台部および前記接合部は、光硬化樹脂で構成されることを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  4. 前記第1土台部側および前記第2土台部側の少なくとも一方には、光硬化樹脂を硬化させる光線を前記接合部に対して入射させる開口部が形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の色素増感太陽電池。
  5. 前記第1土台部および前記第2土台部は、それぞれ2以上形成され、
    前記第1土台部の間および前記第2土台部のそれぞれの間に、前記開口部が設けられていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  6. 前記第1土台部および前記第2土台部は、前記第1基板と前記第2基板とを対向させた際に、前記第1土台部の先端部および前記第2土台部の先端部とが対向するように形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  7. 前記第1土台部および前記第2土台部は、前記第1基板と前記第2基板とを対向させた際に、前記第1土台部の先端部および前記第2土台部の先端部の位置が互い違いとなるように形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  8. 前記第1土台部および前記第2土台部は、前記第1土台部の先端部および前記第2土台部の先端部が互い違いに配置された際に、前記先端部同士が並び方向にオーバラップする高さに形成されていることを特徴とする請求項7に記載の色素増感太陽電池。
  9. 前記第1土台部および前記第2土台部は、前記第1基板および前記第2基板から離れるに従って断面積が小さくなる形状とされていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  10. 前記第1土台部および前記第2土台部は、断面形状が略楔型を呈するように形成されていることを特徴とする請求項9に記載の色素増感太陽電池。
  11. 前記第1土台部および前記第2土台部の少なくとも一方には、光硬化樹脂を塗布して前記接合部を形成する際に、前記第1土台部および前記第2土台部と、塗布された光硬化樹脂との間の空気を抜気する抜気部が形成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  12. 前記第1土台部および前記第2土台部を形成する光硬化樹脂と、前記接合部を形成する光硬化樹脂とは、波長の異なる光線によって硬化されることを特徴とする請求項3〜11のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  13. 前記光硬化樹脂は、紫外線硬化樹脂であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  14. 前記ガラスフリットは、Zn−Si系の酸化物の粉末で構成されることを特徴とする請求項2、4〜13のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  15. 請求項1〜14の内、いずれか1項に記載の色素増感太陽電池からなるセルを複数個直列接続したことを特徴とする色素増感太陽電池。
  16. 第1基板上に第1電極を形成する工程と、
    前記第1電極上に半導体微粒子を備える多孔質半導体層を形成する工程と、
    該多孔質半導体層を色素溶液に浸漬させて色素分子を吸着させる工程と、
    第2基板上に第2電極を形成する工程と、
    第1基板上に前記第1電極と色素分子を吸着させた前記多孔質半導体層とを形成した作用極基板上に、光硬化樹脂を塗布して、所定高さの第1土台部を開口部を隣接させて形成する工程と、
    第2基板上に前記第2電極を形成した対極基板上に、光硬化樹脂を塗布して、所定高さの第2土台部を開口部を隣接させて形成する工程と、
    前記光硬化樹脂に光線を照射して、前記第1土台部および前記第2土台部を硬化させる工程と、
    前記第1土台部側および前記第2土台部側の少なくとも一方に、接合部としての光硬化樹脂を塗布する工程と、
    前記作用極基板と前記対極基板とを対向させて、前記第1土台部と前記第2土台部とを前記接合部を介して密着させる工程と、
    前記第1土台部側または前記第2土台部側の開口部を介して光線を前記接合部を構成する光硬化樹脂に照射して硬化させる工程と、
    前記対極基板と前記作用極基板との間に、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液を注入する工程と
    を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
  17. 第1基板上に第1電極を形成する工程と、
    前記第1電極上に半導体微粒子を備える多孔質半導体層を形成する工程と、
    該多孔質半導体層を色素溶液に浸漬させて色素分子を吸着させる工程と、
    第2基板上に第2電極を形成する工程と、
    第1基板上に前記第1電極と色素分子を吸着させた前記多孔質半導体層とを形成した作用極基板上に、ガラスフリットを含有するペーストを塗布し、所定の条件で焼成して所定高さの第1土台部を形成する工程と、
    第2基板上に前記第2電極を形成した対極基板上に、ガラスフリットを含有するペーストを塗布し、所定の条件で焼成して所定高さの第2土台部を形成する工程と、
    前記第1土台部側および前記第2土台部側の少なくとも一方に、接合部としての光硬化樹脂を塗布する工程と、
    前記作用極基板と前記対極基板とを対向させて、前記第1土台部と前記第2土台部とを前記接合部を介して密着させる工程と、
    前記第1土台部または前記第2土台部を介して光線を前記接合部を構成する光硬化樹脂に照射して硬化させる工程と、
    前記対極基板と前記作用極基板との間に、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液を注入する工程と
    を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
  18. 第1基板上に第1電極を形成する工程と、
    前記第1電極上に半導体微粒子を備える多孔質半導体層を形成する工程と、
    該多孔質半導体層を色素溶液に浸漬させて色素分子を吸着させる工程と、
    第2基板上に第2電極を形成する工程と、
    第1基板上に前記第1電極と色素分子を吸着させた前記多孔質半導体層とを形成した作用極基板上に、ガラスフリットを含有するペーストを塗布し、所定の条件で焼成して所定高さの第1土台部を形成する工程と、
    前記第1土台部側に、接合部としての光硬化樹脂を塗布する工程と、
    前記作用極基板と前記対極基板とを対向させて、前記第1土台部と前記接合部を介して密着させる工程と、
    前記第1土台部を介して光線を前記接合部を構成する光硬化樹脂に照射して硬化させる工程と、
    前記対極基板と前記作用極基板との間に、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液を注入する工程と
    を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
  19. 第1基板上に第1電極を形成する工程と、
    前記第1電極上に半導体微粒子を備える多孔質半導体層を形成する工程と、
    該多孔質半導体層を色素溶液に浸漬させて色素分子を吸着させる工程と、
    第2基板上に第2電極を形成する工程と、
    第2基板上に前記第2電極を形成した対極基板上に、ガラスフリットを含有するペーストを塗布し、所定の条件で焼成して所定高さの第2土台部を形成する工程と、
    前記第2土台部側に、接合部としての光硬化樹脂を塗布する工程と、
    前記作用極基板と前記対極基板とを対向させて、前記第2土台部と前記接合部を介して密着させる工程と、
    前記第2土台部を介して光線を前記接合部を構成する光硬化樹脂に照射して硬化させる工程と、
    前記対極基板と前記作用極基板との間に、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液を注入する工程と
    を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
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