JP2013130959A - 車両の運転支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自車両の前方側に存在する他車等の物体に対して自車両の旋回が行なわれる状況でも、自車両に対する該物体の相対位置を高い信頼性で推定することができ、ひいては、自車両と他車との接触の可能性の判断の信頼性を高めることができる運転支援装置を提供する。
【解決手段】自車両2の前方側の監視領域に存在する物体に対して自車両2が旋回中であるか否かを判断する手段7と、旋回判断手段7の判断結果が肯定的である場合に、ミリ波レーダ3の計測データから特定される物体の相対位置を、該物体の奥行き方向の長さの情報に応じて補正する手段8とを備える。物体と自車両2との接触を回避するための処理を実行する接触回避処理手段9は、自車両2の旋回中は、補正後の相対位置を用いて物体と自車両2との将来の接触の可能性を判断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の前方側に存在する物体を検出するミリ波レーダを搭載した車両の運転支援装置に関する。
従来、例えば特許文献1等に見られるように、車両に搭載したミリ波レーダを用いて自車両の前方の監視領域に存在する他車等の物体と自車両との間の距離等の相対的な位置関係を逐次計測すると共に、その計測データの時系列を用いて、該他車と自車両との将来の接触の可能性を判断し、接触の可能性がある場合に、その接触を回避するための処理(運転者に対する警報の出力や、車両の制動制御等)を行うようにしたものが知られている。
特開2007−153196号公報
ところで、自車両と、その前方側に存在する他車等の物体とが道路の車線とほぼ平行な方向に移動しているような状況では、該物体から受信する反射波は、主に、該物体の奥行き方向(車線とほぼ平行な方向)での両端面のうちの自車両に臨む端面で反射されたものとなる。
従って、このような状況では、ミリ波レーダにより生成される該物体の相対位置の計測データは、該物体の奥行き方向での端部の自車両に対する相対位置(該端部の自車両からの距離及び方位)を示す計測データとなる。
一方、上記の状況から、自車両が右左折等のために旋回を行う状況を想定する。このような状況では、自車両の前後方向が他車等の物体に対して傾斜することとなるために、自車両が該物体から受信する反射波には、他車等の物体の奥行き方向での端面からの反射波だけでなく、該物体の側面からの反射波も多く含まれるようになる。
このため、特に、該物体が、その奥行き方向の長さが比較的長い物体である場合には、自車両の旋回時にミリ波レーダにより相対位置の計測が行なわれる該物体の部位が、旋回開始前に相対位置の計測が行なわれた該物体の部位から大きく位置ずれした部位となり易い。
例えば、上記物体が、他車である場合には、自車両の旋回時にミリ波レーダにより相対位置の計測が行なわれる該他車の部位は、該他車の前端部又は後端部でなく、該他車の側面部分のうちの該他者の前端部又は後端部から離れた部分となる場合が多い。
その結果、従来は、ミリ波レーダの計測データに基づき自車両で認識される上記物体の相対位置が、自車両の旋回開始前から旋回時への移行の近辺で急激に変化するような現象が生じて、該物体に相対位置の認識の信頼性が損なわれるという不都合があった。ひいては、自車両で認識される上記物体の位置の時系列に基づいて自車両と該物体の将来の接触の可能性を判断すると、誤判断を生じる恐れがあった。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、自車両の前方側に存在する他車等の物体に対して自車両の旋回が行なわれる状況でも、自車両に対する該物体の相対位置を高い信頼性で推定することができ、ひいては、自車両と他車との接触の可能性の判断の信頼性を高めることができる運転支援装置を提供することを目的とする。
本発明の車両の運転支援装置は、上記の目的を達成するために、車両の前方側の所定の監視領域にミリ波帯のレーダ電波を送信すると共に前記監視領域に存在する物体による該レーダ電波の反射波を受信し、該反射波が受信された物体と前記車両である自車両との間の距離及び該物体の自車両に対する方位を示す計測データを生成するミリ波レーダと、前記監視領域に存在する物体と自車両との将来の接触の可能性を判断し、該接触の可能性が有ると判断した場合に該接触を回避するための接触回避処理を実行する接触回避処理手段とを備える運転支援装置において、
前記自車両が前記監視領域に存在する物体に対して旋回中であるか否かを判断する旋回判断手段と、
前記旋回判断手段の判断結果が肯定的となった場合に、前記物体の奥行き方向の長さを示す情報である物体奥行き情報を取得する物体奥行き情報取得手段と、
前記ミリ波レーダの計測データにより特定される前記物体の自車両に対する相対位置を、該物体の奥行き方向での両端部のうち、前記自車両に臨む側の端部に近づけるように前記物体奥行き情報に応じて少なくとも該物体の奥行き方向に補正する物体位置データ補正手段とを備え、
前記接触回避処理手段は、前記旋回判断手段の判断結果が否定的である場合には、前記ミリ波レーダの計測データにより特定される前記物体の相対位置を用いて該物体と自車両との将来の接触の可能性を判断し、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的である場合には、前記物体位置データ補正手段により補正された前記物体の相対位置を用いて該物体と自車両との将来の接触の可能性を判断することを特徴とする(第1発明)。
なお、本発明において、前記監視領域に存在する前記物体の奥行き方向というのは、前記自車両が該物体に対して旋回中でない場合(旋回開始前の状況)で、自車両の前後方向と平行もしくはほぼ平行な方向を意味する。
かかる第1発明において、自車両が前記監視領域に存在する物体に対して旋回中でない場合には、該物体の奥行き方向が自車両の前後方向とほぼ平行となるので、自車両のミリ波レーダが該物体から受信するレーダ電波の反射波は主に、該物体の奥行き方向の両端部のうちの自車両に臨む側の端部(以下、自車側端部ということがある)で反射されたものとなる。このため、ミリ波レーダの計測データから特定される前記物体の相対位置(自車両に対する相対位置)は、該物体の自車側端部の部位の位置となる。
一方、自車両が前記監視領域に存在する物体に対して旋回中である場合には、該物体の奥行き方向が自車両の前後方向に対して傾斜することとなるので、自車両のミリ波レーダが該物体から受信するレーダ電波の反射波には、該物体の奥行き方向に直交する幅方向での両側部のうちの自車両に臨む側の側部(以下、自車側側部ということがある)からの反射波が多く含まれるようになる。このため、ミリ波レーダの計測データから特定される前記物体の相対位置は、通常、該物体の自車側側部の部位等、該物体の自車側端部から反対側の端部側に位置ずれした部位の位置となる。
この場合、自車両の旋回中における前記物体の反射面(レーダ電波の反射面)は、該物体の奥行き方向の長さが大きいほど、自車両の車幅方向に拡大するので、該旋回中にミリ波レーダの計測データから特定される前記物体の相対位置に対応する部位の該物体の自車側端部の部位からのずれ量は、該物体の奥行き方向の長さが大きいほど、大きくなる。
そこで、第1発明においては、前記物体奥行き情報取得手段と、前記物体位置データ補正手段とを備え、前記ミリ波レーダの計測データにより特定される前記物体の自車両に対する相対位置を、該物体の奥行き方向での両端部のうち、前記自車両に臨む側の端部に近づけるように前記物体奥行き情報に応じて少なくとも該物体の奥行き方向に補正する。
この補正によって、自車両の旋回中においても、前記物体の自車側端部の部位、すなわち、自車両の旋回開始前におけるミリ波レーダの計測データから特定される相対位置に対応する部位と一致する部位もしくはその近辺の部位の相対位置を決定できることとなる。
そして、第1発明では、前記接触回避処理手段は、前記旋回判断手段の判断結果が否定的である場合には、前記ミリ波レーダの計測データにより特定される前記物体の相対位置を用いて該物体と自車両との将来の接触の可能性を判断し、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的である場合には、前記物体位置データ補正手段により補正された前記物体の相対位置を用いて該物体と自車両との将来の接触の可能性を判断する。
この場合、自車両の旋回開始前の前記物体の相対位置と、旋回中の前記物体の補正後の相対位置とは、該物体の互いに同一もしくは近接した部位の相対位置であるので、それらの相対位置の時系列から自車両に対する前記物体の挙動を高い信頼性で認識することができる。このため、自車両と前記物体との将来の接触の可能性を適切に判断することができる。
よって、第1発明によれば、自車両の前方側に存在する他車等の物体に対して自車両の旋回が行なわれる状況でも、自車両に対する該物体の相対位置を高い信頼性で推定することができ、ひいては、自車両と他車との接触の可能性の判断の信頼性を高めることができる。
上記第1発明では、前記物体位置データ補正手段は、前記ミリ波レーダの計測データにより特定される前記物体の自車両に対する相対位置を、前記物体の奥行き方向に補正することに加えて、該奥行き方向と直交する該物体の幅方向での該物体の両側部のうち、前記自車両に臨む側の側部から該幅方向で遠ざけるように前記物体奥行き情報に応じて該物体の幅方向に補正することがより好ましい(第2発明)。
かかる第2発明によれば、前記物体位置データ補正手段は、前記ミリ波レーダの計測データにより特定される前記物体の自車両に対する相対位置を、前記物体の奥行き方向に補正するだけでなく、該物体の幅方向にも補正する。このため、自車両の旋回開始前の前記物体の相対位置に対応する該物体の部位と、旋回中の前記物体の補正後の相対位置に対応する該物体の部位との一致度合いをより一層高めることができる。
ひいては、該物体の相対位置を用いて行なわれる前記接触の可能性の判断の信頼性をより一層高めることができる。
また、前記物体に対する自車両の旋回中にミリ波レーダの計測データから特定される前記物体の相対位置に対応する部位の該物体の自車側端部の部位からのずれ量は、前記自車両の旋回開始直前の状態からの旋回角度の影響も受け、該旋回角度が大きくなる(自車両の旋回が進行する)に伴い、上記ずれ量が大きくなる傾向がある。
そこで、前記第1発明又は第2発明では、前記物体位置データ補正手段は、前記物体の相対位置の補正量を、前記物体奥行き情報と、前記自車両の旋回開始直前の状態からの旋回角度とに応じて決定し、その決定した補正量により前記物体の相対位置を補正することがより好ましい(第3発明)。
この第3発明によれば、前記物体の相対位置の補正量を、前記物体奥行き情報だけでなく、前記自車両の旋回開始直前の状態からの旋回角度とに応じて決定するので、自車両の旋回開始前の前記物体の相対位置に対応する該物体の部位と、旋回中の前記物体の補正後の相対位置に対応する該物体の部位との一致度合いをより一層高めることができる。
ひいては、該物体の相対位置を用いて行なわれる前記接触の可能性の判断の信頼性をより一層高めることができる。
前記物体奥行き情報は、種々様々な手法によって取得することが可能である。その一例として、前記物体奥行き情報取得手段は、前記物体による前記レーダ電波の反射波の、前記自車両の車幅方向での強度分布を示すデータを逐次取得し、前記強度分布の分布幅の時間的変化率に基づいて前記物体奥行き情報を決定するようにしてもよい(第4発明)。
すなわち、自車両の旋回中における前記物体による前記レーダ電波の反射波の、前記自車両の車幅方向での強度分布の分布幅(より詳しくは該強度分布の波形で、該強度が所定レベル以上となる領域の幅)は、一般に、該物体の奥行き方向の長さが大きいほど、すばやく増大していく。
従って、前記強度分布の分布幅の時間的変化率は、前記物体の奥行き方向の長さの指標となり、該時間的変化率に基づいて、前記物体奥行き情報を決定することができる。この場合、前記ミリ波レーダの出力を利用して前記物体奥行き情報を決定できるので、該物体奥行き情報を安価な構成で容易に取得することができる。
本発明の一実施形態における運転支援装置の構成を示すブロック図。 図1に示すミリ波レーダに関する説明図。 図1に示す演算処理ユニットの処理を示すフローチャート。 図3のSTEP3の処理に関する説明図。 ミリ波レーダにより計測される対象物体の位置と図3のSTEP4の処理とに関する説明図。 図5に示す状況でミリ波レーダにより計測される対象物体の方位に関する説明図。 ミリ波レーダにより計測される対象物体の位置と図3のSTEP6の処理とに関する説明図。 図7に示す状況でミリ波レーダにより計測される対象物体の方位に関する説明図。 図3のSTEP5,6の処理に関する説明図。
本発明の一実施形態を図1〜図6を参照して説明する。
図1を参照して、本実施形態の運転支援装置1は、車両2(自車両)の前方側の所定の監視領域に存在する他車等の所定種類の監視対象の物体を監視するためのミリ波レーダ3と、各種演算処理を実行して、車両2の運転者に対する警報等の報知を行なうための報知器4や車両2のブレーキ装置5の制動力の制御を行う演算処理ユニット6とを備えている。
本実施形態では、上記監視対象の物体(以降、対象物体という)は、他車、歩行者、二輪車(自転車又は自動二輪車)等の移動物体である。
ミリ波レーダ3は公知のものであり、図2に示すように、車両2の前部(例えばフロントグリル部)に搭載されている。このミリ波レーダ3は、車両2の前方の所定の監視領域(例えば図2に示す点描領域)に存在する対象物体と自車両2と間の距離や該対象物体の自車両2に対する方位を計測するためのミリ波帯のレーダ電波のビーム(以降、レーダビームという)を該監視領域における複数の方向に送信すると共に、該監視領域に存在する物体からの反射波を受信する。
この場合、ミリ波レーダ3は、図2に示す如く、上記監視領域において、自車両2のヨー軸方向に垂直な平面(路面にほぼ平行な平面)上でヨー軸周りに所定角度ずつずらした複数の送信方向にレーダビームを送信する。これにより、レーザレーダ3は、自車両2の前方側の監視領域に対して、レーダビームを自車両2の車幅方向(横方向)に走査するようにして送信する。
なお、例えば、レーダビームの送信方向をヨー軸周り変化させるだけでなく、ピッチ軸周り方向にも変化させるようにして、監視領域におけるレーダビームの走査を、自車両2の車幅方向だけでなく、高さ方向にも行なうことができるようにしてもよい。
さらに、ミリ波レーダ3は、レーダビームの各送信方向毎に、送信したレーダビームの反射波を受信する。そして、ミリ波レーダ3は、監視領域に存在する対象物体の自車両2からの距離や、該対象物体の自車両2に対する相対速度、該対象物体の自車両2からの方位等を示す計測データを生成して出力する。
この場合、対象物体の距離や相対速度の計測データは、FM−CW方式等の公知の手法によって生成される。また、対象物体の方位の計測データは、本実施形態では、例えば自車両2の車幅方向(レーダビームの走査方向)での反射波の強度分布に基づいて生成される。なお、本実施形態では、ミリ波レーダ3から出力される計測データには、該反射波の強度分布の幅を示すデータも含まれる。
報知器4は、視覚的信号あるいは音声信号により運転者に対する報知を行なうものであり、例えば表示器(液晶ディスプレイ等)、ランプ、スピーカ等により構成される。
また、ブレーキ装置5は、詳細な構造の説明は省略するが、例えば、その制動力を発生するブレーキ圧を、車両2のブレーキペダルの操作量に対応するブレーキ圧に対して増減制御することが可能な公知の構造のものである。
演算処理ユニット6は、CPU、RAM、ROM、インターフェイス回路等から構成された電子回路ユニットであり、車両2の適所に配置されている。
この演算処理ユニット6は、本実施形態では、実装されたプログラム等により実現される機能として、自車両2の前方の監視領域に対象物体が存在する場合に、自車両2が他車に対して旋回中であるか否かを判断する旋回判断部7と、車両2の前方の監視領域に存在する対象物体の代表部位もしくはその近辺の部位の自車両2に対する相対位置としての該対象物体の代表位置を決定する対象物体位置決定部8と、この対象物体位置決定部8で決定された対象物体の代表位置を用いて自車両2と該対象物体との将来の接触の可能性を判断し、接触の可能性が有ると判断した場合に、該接触を回避するための接触回避対策処理を実行する接触回避処理部9とを備える。
接触回避処理部9が実行する接触回避対策処理としては、本実施形態では、自車両2と他車とが接触する恐れがある旨の警報を、報知器4によって運転者に発する警報処理と、ブレーキ装置5のブレーキ圧を通常よりも増加させる(ひいては制動力を増加させる)制動制御処理とが含まれる。
補足すると、上記旋回判断部7、及び接触回避処理部9は、それぞれ、本発明における旋回判断手段、接触回避処理手段に相当するものである。また、対象物体位置決定部8は、本発明における物体奥行き情報取得手段及び物体位置データ補正手段としての機能を含むものとである。
次に、上記各機能部の処理の詳細を含めて、演算処理ユニット6の全体的な処理を詳細に説明する。演算処理ユニット6は、図3のフローチャートに示す処理を実行する。
まず、STEP1において、演算処理ユニット6は、ミリ波レーダ3から出力される前記計測データを取得する。ここで、自車両2の前方の監視領域に存在する対象物体の自車両2からの方位に関する計測データについて補足しておく。
本実施形態では、ミリ波レーダ3は、自車両2の車幅方向(レーダビームの走査方向)での反射波の強度分布に基づいて対象物体の方位の計測データを生成する。
具体的には、ミリ波レーダ3は、レーダビームの各送信方向に対応する反射波の受信強度データを合成することで、自車両2の車幅方向での反射波の強度分布データ(車幅方向の方位に対する反射波の受信強度の分布を示すデータ)を得る。例えば、図5又は図7に示す如く自車両2の前方の監視領域に対象物体(図では他車)が存在する場合、図6又は図8にそれぞれ曲線a1,a2のグラフで示す如く、対象物体からの反射波の強度分布データが得られる。
そして、ミリ波レーダ3は、対象物体からの反射波の強度分布の幅の中央となる方位を、自車両2からの該対象物体の方位として計測する。例えば、図5に示す如く自車両2の前方の監視領域に対象物体が存在する場合には、図6に示す点Q1の方位が、自車両2からの該対象物体の方位として計測される。また、例えば、図7に示す如く自車両2の前方の監視領域に対象物体が存在する場合、図8に示す点Q2の方位が、自車両2からの該対象物体の方位として計測される。
なお、対象物体からの反射波の強度分布の幅の中央となる方位の代わりに、該強度分布の波形の重心における方位、あるいは、該強度分布の波形のピーク値に対応する方位(該波形において強度がピーク値(最大値)となる方位)を、対象物体の方位として計測するようにしてもよい。
補足すると、ミリ波レーダ3により計測される対象物体の自車両2からの距離は、該対象物体の反射面(レーダビームの反射面)の自車両2からの平均的な距離を示すものとなる。そして、図6に示す点Q1は、図5に示す状況でミリ波レーダ3により計測される対象物体の距離及び方位から特定される該対象物体の相対位置を示している。同様に、図8に示す点Q2は、図8に示す状況でミリ波レーダ3により計測される対象物体の距離及び方位から特定される該対象物体の相対位置を示している。以降の説明では、ミリ波レーダ3により計測される対象物体の距離及び方位から特定される該対象物体の相対位置をレーダ検知位置という。
次いで、演算処理ユニット6は、STEP2において、自車両2の前方の監視領域に対象物体(歩行者、二輪車、他車等の移動物体)が存在するか否かを判断する。
この場合、演算処理ユニット6は、該演算処理ユニット6の各演算処理周期において、ミリ波レーダ3の計測データに基づいて監視領域に対象物体が存在するか否かを判断する。より具体的には、例えば、ミリ波レーダ3の計測データにより示される相対速度が、静止物体の相対速度(自車両2の車速と同等の大きさで且つ、自車両2の進行方向と逆向きの速度)と異なるものとなるような物体の存在がミリ波レーダ3により検知された場合に、対象物体が監視領域に存在するものと判断される。
なお、例えば、前記監視領域を撮像するカメラが自車両2に搭載されているような場合には、ミリ波レーダ3の計測データと、カメラの撮像画像との両方を利用して、あるいは、カメラの撮像画像を基に、監視領域に対象物体が存在するか否かを判断するようにしてもよい。
STEP2の判断結果が否定的である場合には、演算処理ユニット6は、各演算処理周期における図3の処理を終了する。
一方、STEP2の判断結果が肯定的である場合には、演算処理ユニット6は、STEP3の判断処理を実行する。この判断処理は、前記旋回判断部7により実行する判断処理であり、自車両2が対象物体に対して旋回中であるか否かが判断される。
ここで、本実施形態では、演算処理ユニット6には、例えば図示しないヨーレートセンサから、自車両2のヨーレートの検出データが逐次与えられるようになっている。そして、旋回判断部7は、このヨーレートの検出データに基づいて、自車両2が旋回中であるか否かを判断する。
より詳しくは、旋回判断部7は、例えば、ヨーレートの検出値が、自車両2の右旋回方向又は左旋回方向にあらかじめ定めた所定値以上の大きさとなり、且つ、該ヨーレートの検出値が所定値以上となってからの該ヨーレートの検出値の積分値(すなわち、自車両2の旋回開始後のヨー軸周りの姿勢の角度変化量)が所定角度以上の大きさとなった場合に、自車両2が対象物体に対して旋回中であると判断する。この場合、旋回判断部7は、上記角度変化量の極性に基づいて、自車両2の旋回方向が右側及び左側のいずれの側への方向であるかの判断も行なう。
なお、自車両2が旋回中であるか否かの判断(旋回方向の判断も含む)は、例えば、次のような手法により行なうようにしてもよい。すなわち、例えば自車両2のステアリングの操舵角の検出データ、あるいは、自車両2の左右の車輪速の差の検出データをヨーレートの検出データの代わりに用いて、自車両2が旋回中であるか否かを判断するようにしてもよい。あるいは、自車両2のヨーレート、ステアリングの操舵角、及び左右の車輪速の差のうちの2つ以上の種類のパラメータの検出データを総合して、自車両2が旋回中であるか否かの判断を行なうようにしてもよい。
さらに、自車両2の走行車線と同方向に延在もしくは並ぶような静止物体(例えば電柱、街路灯、ガードレール、縁石等)の自車両2に対する相対的な延在方向又は配列方向を前記ミリ波レーダ3の計測データに基づいて(あるいは、自車両2に搭載されたカメラの撮像画像等に基づいて)推定し、その推定した静止物体の相対的な延在方向又は配列方向に基づいて(換言すれば、静止物体の延在方向又は配列方向に対する自車両2の相対的なヨー軸周り方向の姿勢に基づいて)、自車両2が対象物体に対して旋回中であるか否かの判断を、その旋回方向を含めて判断するようにしてもよい。
例えば、図4に例示するような状況で、静止物体X(この例では、電柱あるいは街路灯等)の配列方向に対して自車両2の前後方向が、ヨー軸周り方向に所定角度以上の角度θで傾いた場合に、自車両2が他車に対して旋回中であると判断し、また、その角度θの極性に基づいて、自車両2の旋回方向を判断するようにしてもよい。
演算処理ユニット6は、次に、STEP4の処理又はSTEP5,6の処理を前記対象物体位置決定部8により実行することで、監視領域に存在する対象物体の代表位置を決定する。
具体的には、対象物体位置決定部8は、STEP3の判断結果が否定的である場合には、STEP4で対象物体の代表位置を決定する。このSTEP4では、対象物体位置決定部8は、ミリ波レーダ3により計測された対象物体の自車両2からの距離及び方位により特定される該対象物体の位置、すなわち、該対象物体の前記レーダ検知位置を、該対象物体の代表位置として決定する。
ここで、自車両2の非旋回中(ほぼ直進している状態)において、自車両2の前方の監視領域に存在する他車等の対象物体が自車両2の進行方向とほぼ平行な方向に移動している場合(例えば図5に示す状況)では、自車両2が該対象物体から受信する反射波の大部分は、該対象物体の奥行き方向(ここでは自車両2の前後方向とほぼ平行な方向)の両端部のうち、自車両2に臨む側の端部(自車側端部)の面で反射されたものとなる。
従って、この場合には、対象物体のレーダ検知位置は、対象物体の自車側端部の幅方向の中央付近の位置となる。例えば図5に示す状況では、点Q1の位置が、対象物体のレーダ検知位置となる。そして、この点Q1の位置が、該対象物体の代表位置とされる。
なお、図5における対象物体は、他車(対向車又は先行車)であるので、点Q1は、該他車の前端部及び後端部のうちの自車側端部の幅方向の中央付近の点となる。該他車の自車側端部は、該他車が対向車である場合には、該他車の前端部であり、該他車が自車両2の前方を自車両2とほぼ同方向に走行する先行車(前走車)である場合には、該他車の後端部である。
一方、STEP3の判断結果が肯定的である場合には、対象物体位置決定部8は、STEP5,6の処理によって、対象物体の代表位置を決定する。
ここで、自車両2が対象物体に対して旋回中である状況では、自車両2が図7に示す如く対象物体に対して斜行することとなるので、自車両2が対象物体から受信する反射波には、該対象物体の奥行き方向(ここでは自車両2の旋回開始前の前後方向とほぼ平行な方向)での該対象物体の自車側端部からの反射波だけでなく、該対象物体の幅方向(奥行き方向と直交する方向)の両側部のうちの自車両2に臨む側部(自車側側部)の面からの反射波も多く含まれるようになる。
このため、この場合には、対象物体のレーダ検知位置は、一般には、自車側端部の部位の位置とはならず、自車側端部からずれた部位の位置となる。例えば図7に示す状況では、点Q2の位置(図示例では、対象物体の自車側側部の部位の位置)が、対象物体のレーダ検知位置となる。従って、自車両2の旋回中における対象物体のレーダ検知位置に対応する対象物体の部位(点)は、一般には、自車両2の非旋回時における対象物体のレーダ検知位置に対応する対象物体の部位(点)と異なる部位となる。
そして、特に、対象物体が他車である場合のように、該対象物体の奥行き方向の長さが比較的大きい場合には、自車両2の旋回中における対象物体のレーダ検知位置に対応する対象物体の部位(点)と、自車両2の旋回開始前における対象物体のレーダ検知位置に対応する対象物体の部位(点)とが比較的大きく離れたものとなりやすい。
そこで、STEP3の判断結果が肯定的である場合には、対象物体位置決定部8は、対象物体のレーダ検知位置を補正することによって、該対象物体の代表位置を決定する。
この補正を行うために、対象物体位置決定部8は、まず、STEP5において、対象物体の奥行き方向の長さの情報である奥行き情報を取得する。この奥行き情報は、本発明における物体奥行き情報に相当するものである。
本実施形態では、対象物体の奥行き情報は、該対象物体の奥行き方向の長さが大、中、小の3種類うちのいずれの種類の長さであるかの情報である。具体的には、本実施形態では、対象物体の奥行き方向の長さは、図9に示すように、L1よりも小さい長さである小の長さ、L1からL2(L1<L2)までの範囲内の長さである中の長さ、L2よりも大きい長さである大の長さに分類される。この場合、小の長さは、その範囲内の奥行き方向の長さを有する対象物体が歩行者又は二輪車となるような長さ、中の長さは、その範囲内の奥行き方向の長さを有する対象物体が乗用車となるような長さ、大の長さは、その範囲内の奥行き方向の長さを有する対象物体がトラック等の大型車両となるような長さとされている。
そして、本実施形態では、対象物体位置決定部8は、例えば、監視領域に存在する対象物体に対応してミリ波レーダ3から得られる反射波の強度分布の幅の時間的な変化率に基づいて、対象物体の奥行き方向の長さが大、中、小のいずれであるかを特定することで、該対象物体の奥行き情報を取得する。
すなわち、基本的には、対象物体の奥行き方向の長さが大きいほど、自車両2の旋回中における該対象物体からの反射波の強度分布の幅の時間的な変化率は大きくなる。そこで、対象物体位置決定部8は、該反射波の強度分布の幅の時間的変化率の大きさがあらかじめ定められた第1所定値よりも大きい場合には、対象物体の奥行き方向の長さが、大の長さであると決定する。
また、対象物体位置決定部8は、該反射波の強度分布の幅の時間的変化率の大きさがあらかじめ定められた第2所定値(<第1所定値)よりも小さい場合には、対象物体の奥行き方向の長さが、小の長さであると決定する。さらに対象物体位置決定部8は、該反射波の強度分布の幅の時間的変化率の大きさが第1所定値と第2所定値との間の範囲内の大きさである場合には、対象物体の奥行き方向の長さが、中の長さであると決定する。
これにより、監視領域に存在する対象物体の奥行き情報が得られることとなる。なお、自車両2の前方の監視領域を撮像するカメラが自車両2に搭載されている場合には、例えば該カメラの撮像画像を用いて対象物体の種別を特定して、その種別に基づいて、対象物体の長さ大、中、小のいずれであるかを決定するようにしてもよい。
次いで、対象物体位置決定部8は、STEP6において、自車両2の旋回開始後の旋回角度と、対象物体の上記奥行き情報と応じて該対象物体のレーダ検知位置を補正することで、該対象物体の代表位置を決定する。
ここで、自車両2の旋回開始後の旋回角度というのは、図7に示す如く、自車両2の旋回中の前後方向の、自車両2の旋回開始前の前後方向からのヨー軸周り方向の角度変化量θである。この旋回角度θは、例えば、前記したSTEP3の処理によってヨーレートセンサの検出値を積分することにより計測されるものである。
なお、前記した如く自車両2の走行車線に沿って延在又は並ぶ静止物体の延在方向又は配列方向に対する自車両2の傾斜角度(ヨー軸周りの傾斜角度)を推定する場合には、その傾斜角度を旋回角度として使用してもよい。
そして、本実施形態におけるSTEP6の処理では、対象物体位置決定部8は、まず、自車両2の旋回角度θと、STEP5で取得した対象物体の奥行き情報とからあらかじめ設定されたマップに基づいて、レーダ検知位置を補正するための補正量を設定する。
この場合、図7を参照して、上記補正量は、対象物体の奥行き方向の補正量αyと、対象物体の幅方向(奥行き方向と直交する方向)の補正量αxとから構成される。
補正量αyは、自車両2の旋回中における対象物体のレーダ検知位置と、該対象物体の自車側端部の幅方向の中央位置(自車両2の旋回開始前の状態でのレーダ検知位置に対応する対象物体の部位の位置)との間の、該対象物体の奥行き方向でのずれ量の推定値に相当するものである。
また、補正量αxは、自車両2の旋回中における対象物体のレーダ検知位置と、該対象物体の自車側端部の幅方向の中央位置との間の、該対象物体の幅方向でのずれ量の推定値に相当するものである。
そして、上記マップでは、自車両2の各旋回角度θにおける補正量αy,αxと、対象物体の奥行き情報との関係は、図9に示すような関係に設定されている。すなわち、自車両2の各旋回角度θにおいて、対象物体の奥行き方向における補正量αy及び幅方向における補正量αxの大きさは、基本的には、対象物体の奥行き方向の長さが大きいほど、大きくなるように設定される。
この場合、対象物体の奥行き方向の長さが小である場合には、αy、αxの大きさは同程度とされる。また、対象物体の奥行き方向の長さが中又は大である場合には、αyの大きさはαxの大きさよりも大きいものとされる。
また、上記マップにおける補正量αx,αyと旋回角度θとの間の関係については、補正量αy,αyのそれぞれの大きさは、基本的には、対象物体の奥行き方向の長さが大、中、小のいずれの長さであっても、自車両2の旋回角度θが大きいほど、大きくなるように設定される。
対象物体位置決定部8は、上記の如く自車両2の旋回角度θと、対象物体の奥行き情報とからマップに基づいて設定した補正量αy,αxにより、該対象物体のレーダ検知位置を補正してなる位置を該対象物体の代表位置として決定する。
この場合、対象物体の奥行き方向での該対象物体の代表位置は、レーダ検知位置を、補正量αyだけ、該対象物体の自車側端部寄りに近づけるように補正してなる位置として決定される。
また、対象物体の幅方向での該対象物体の代表位置は、レーダ検知位置を、補正量αxだけ、該対象物体の自車側側部と反対側の側部に近づけるように補正してなる位置として決定される。
このように自車両2の旋回中に、レーダ検知位置を補正して代表位置を決定することで、その代表位置を、自車両2の旋回開始前におけるレーダ検知位置に対応する対象物体の部位(対象物体の自車側端部の幅方向の中央近辺の部位)の位置に近づけることができる。例えば、図7に示す状況では、対象物体(ここでは他車)の自車側端部の幅方向の中央近辺の点Q3の位置を該対象物体の代表位置として決定することができる。
補足すると、前記STEP5の処理によって、本発明における物体奥行き情報取得手段が実現され、前記STEP6の処理によって、本発明における物体位置データ補正手段が実現される。
以上の如くSTEP4の処理、又はSTEP5,6の処理によって自車両2に対する対象物体の代表位置を決定した後、演算処理ユニット6は、前記接触回避処理部9によって、STEP7〜9の処理を実行する。
具体的には、接触回避処理部9は、STEP7において、自車両2及び対象物体の将来の(現在時刻以後の)進行経路を予測する。この場合、自車両2の将来の進行経路については、接触回避処理部9は、自車両2の運動状態に基づいて、自車両2の将来の進行経路を予測する。より具体的には、接触回避処理部9は、例えば、現在時刻での(あるいは、現在時刻から所定時間前までの期間での)自車両2の車速の検出データと、ヨーレートの検出データとから自車両2の将来の(現在時刻以後)の車速及びヨーレートを推定し、その推定した車速及びヨーレートに基づいて、自車両2の将来の進行経路を予測する。
また、対象物体の将来の進行経路については、接触回避処理部9は、例えば、現在時刻から所定時間前までの期間での対象物体の代表位置の時系列に基づいて、将来の(現在時刻以後の)対象物体の移動速度及びヨーレートを推定し、それらの推定値に基づいて、対象物体の将来の進行経路を予測する。
なお、自車両2の将来の進行経路を予測する場合、自車両2のヨーレートの検出データの代わりに、自車両2のステアリングの操舵角の検出データや、自車両2の左右の車輪速の差の検出データを用いてもよい。あるいは、前記した如く、自車両2の走行車線に沿って延在又は並ぶ静止物体の延在方向又は配列方向に対する自車両2の傾斜角度(ヨー軸周りの傾斜角度)を推定する場合には、その傾斜角度の推定値の時系列を用いて自車両2の将来の進行経路を予測するようにしてもよい。
次いで、STEP8において、接触回避処理部9は、自車両2と対象物体との接触の可能性が有るか否かを判断する。
この処理では、接触回避処理部9は、自車両2の将来の進行経路と、対象物体の進行経路とが、同時刻にて交差する場合(それぞれ進行経路沿いの一定幅の領域が互いに重なり合う場合を含む)に、自車両2と対象物体との接触の可能性が有ると判断する。そして、そうでない場合には、接触回避処理部9は、自車両2と対象物体との接触の可能性が無いと判断する。
そして、接触回避処理部9は、STEP8の判断結果が肯定的となった場合には、STEP9において、自車両2と対象物体との接触を回避するための接触回避対策処理を実行する。
具体的には、接触回避処理部9は、自車両2と対象物体との接触の可能性が有る旨の運転者への警報(視覚的な報知又は音声による報知)を報知器4から出力させるように該報知器4の作動を制御する。さらに、接触回避処理部9は、ブレーキ装置5による制動力を増加させるように、該ブレーキ装置5のブレーキ圧を制御する。これにより、自車両2と対象物体との接触の可能性が低減される。
なお、自車両2と対象物体との接触を回避するための処理では、ブレーキ装置5のブレーキ圧の制御の代わりに、又はブレーキ装置5のブレーキ圧の制御と併用して、車両2の動力源(エンジンや電動モータ等)の駆動力を制御するようにしてもよい。また、運転者への報知は、運転席の振動等の体感的な報知であってもよい。
以上が本実施形態における演算処理ユニット6の制御処理である。
以上説明した実施形態によれば、自車両2の前方の監視領域に存在する他車等の対象物体に対する自車両2の旋回中は、対象物体のレーダ検知位置を、対象物体の奥行き情報と自車両2の旋回角度に応じて設定した補正量αy,αxにより補正することによって、該対象物体の代表位置が決定される。
これにより、自車両2の旋回中において、自車両2の旋回開始前における対象物体の代表位置(=レーダ検知位置)に対応する該対象物体の部位と一致する部位もしくはそれに近接した部位の位置(自車両2に対する相対位置)を、該対象物体の代表位置として決定することができる。
従って、自車両2の旋回中に決定する対象物体の代表位置に対応する該対象物体の部位が、自車両2の旋回開始前に決定する対象物体の代表位置に対応する該対象物体の部位と乖離した部位とならないように、対象物体の代表位置を決定できる。
このため、自車両2の旋回開始前から旋回中にかけての、自車両2に対する対象物体の挙動、ひいては、進行経路を連続的に高い信頼性で予測することができ、ひいては、自車両2と対象物体との接触の可能性の判断を高い信頼性で行なうことができる。その結果、対象物体に対する自車両2の旋回中においても、自車両2と対象物体との将来の接触を回避するための処理を適切な状況で行うことができる。
次に、前記実施形態の変形態様をいくつか説明しておく。前記実施形態では、対象物体に対する自車両2の旋回中に、該対象物体のレーダ検知位置を、該対象物体の奥行き方向と幅方向との両方で補正するようにしたが、該対象物体の幅方向での補正を省略するようにしてもよい。このようにしても、自車両2の旋回中において、自車両2の旋回開始前における対象物体の代表位置(=レーダ検知位置)に対応する該対象物体の部位に比較的近接した部位の位置を、該対象物体の代表位置として決定することができる。
また、自車両2の旋回中におけるレーダ検知位置を補正するための補正量αy又はαxは、対象物体の奥行き情報だけに応じて決定するようにしてもよい。
また、対象物体の奥行き方向の長さを大、中、小の3種類よりも多くの種類に細かく分類し、それらの各種類の奥行き方向の長さ毎に、補正量αy又はαxを設定するようにようにしてもよい。
さらに、対象物体の奥行き方向の長さをより精度よく特定することができる場合には、その長さに応じて連続的に補正量αy又はαxを変化させるようにしてもよい。
1…運転支援装置、2…車両(自車両)、3…ミリ波レーダ、7…旋回判断部(旋回判断手段)、8…対象物体位置決定部(物体奥行き情報取得手段、物体位置データ補正手段)、9…接触回避処理部(接触回避処理手段)。

Claims (4)

  1. 車両の前方側の所定の監視領域にミリ波帯のレーダ電波を送信すると共に前記監視領域に存在する物体による該レーダ電波の反射波を受信し、該反射波が受信された物体と前記車両である自車両との間の距離及び該物体の自車両に対する方位を示す計測データを生成するミリ波レーダと、前記監視領域に存在する物体と自車両との将来の接触の可能性を判断し、該接触の可能性が有ると判断した場合に該接触を回避するための接触回避処理を実行する接触回避処理手段とを備える運転支援装置において、
    前記自車両が前記監視領域に存在する物体に対して旋回中であるか否かを判断する旋回判断手段と、
    前記旋回判断手段の判断結果が肯定的となった場合に、前記物体の奥行き方向の長さを示す情報である物体奥行き情報を取得する物体奥行き情報取得手段と、
    前記ミリ波レーダの計測データにより特定される前記物体の自車両に対する相対位置を、該物体の奥行き方向での両端部のうち、前記自車両に臨む側の端部に近づけるように前記物体奥行き情報に応じて少なくとも該物体の奥行き方向に補正する物体位置データ補正手段とを備え、
    前記接触回避処理手段は、前記旋回判断手段の判断結果が否定的である場合には、前記ミリ波レーダの計測データにより特定される前記物体の相対位置を用いて該物体と自車両との将来の接触の可能性を判断し、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的である場合には、前記物体位置データ補正手段により補正された前記物体の相対位置を用いて該物体と自車両との将来の接触の可能性を判断することを特徴とする車両の運転支援装置。
  2. 請求項1記載の車両の運転支援装置において、
    前記物体位置データ補正手段は、前記ミリ波レーダの計測データにより特定される前記物体の自車両に対する相対位置を、前記物体の奥行き方向に補正することに加えて、該奥行き方向と直交する該物体の幅方向での該物体の両側部のうち、前記自車両に臨む側の側部から該幅方向で遠ざけるように前記物体奥行き情報に応じて該物体の幅方向に補正することを特徴とする車両の運転支援装置。
  3. 請求項1又は2記載の車両の運転支援装置において、
    前記物体位置データ補正手段は、前記物体の相対位置の補正量を、前記物体奥行き情報と、前記自車両の旋回開始直前の状態からの旋回角度とに応じて決定し、その決定した補正量により前記物体の相対位置を補正することを特徴とする車両の運転支援装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の運転支援装置において、
    前記物体奥行き情報取得手段は、前記物体による前記レーダ電波の反射波の、前記自車両の車幅方向での強度分布を示すデータを逐次取得し、前記強度分布の分布幅の時間的変化率に基づいて前記物体奥行き情報を決定することを特徴とする車両の運転支援装置。
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