JP5658125B2 - 車両の運転支援装置 - Google Patents

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Description

車両の前方側に存在する他車と自車両との間の距離をレーザレーダを用いて計測する測距装置と、この測距装置を有する運転支援装置とに関する。
従来、例えば特許文献1等に見られるように、車両に搭載したレーザレーダを用いて自車両の前方の監視領域に存在する他車等の物体と自車両との間の距離等の相対的な位置関係を逐次計測すると共に、その計測データの時系列を用いて、該他車と自車両との将来の接触の可能性を判断し、接触の可能性がある場合に、その接触を回避するための処理(運転者に対する警報の出力や、車両の制動制御等)を行うようにしたものが知られている。
なお、この種のシステムのレーザレーダは、通常、上記監視領域を走査する(少なくとも自車両の車幅方向に走査する)ようにして該監視領域の各所にレーザ光を送信すると共に、そのレーザ光の各送信方向毎に該レーザ光の反射光を受信して、該レーザ光の送信タイミングと反射光の受信タイミングとの時間差を計測する。そして、レーザレーダは、計測した時間差に基づいて、レーザ光の各送信方向毎に、その送信方向に存在する物体と自車両との間の距離の計測データを生成する。
特開2003−267200号公報
ところで、自車両とその前方側を走行する他車(前走車又は対向車)とが道路の車線に沿って走行しているような状況では、自車両に対する他車の姿勢は、該他車の車幅方向が自車両の車幅方向と概ね平行となっている場合が一般的である。
そして、このような状況では、自車両の前方側の監視領域に存在する他車で反射されて自車両で受信されるレーザ光の反射光は、主に、該他車の前端面又は後端面のうちの自車両に臨む端面の各部で反射されたものとなる。
このため、レーザレーダの計測データを用いて自車両の前方側に存在する他車の自車両に対する相対的な位置を計測する場合、従来は、自車両で受信される該他車からの反射光が、自車両の車幅方向とほぼ平行な反射面としての該他車の前端面又は後端面の各部で反射されたものであるとの前提の基で、該反射面上の特定の代表点、例えば、該反射面の中央位置の代表点の自車両に対する相対位置を、自車両に対する他車の相対位置を代表する位置として、レーザレーダの計測データを用いて推定することが一般に行なわれている。
そして、このように推定した上記代表点の相対位置やその時間的変化率(相対速度)に基づいて、他車との自車両との接触の可能性を判断するようにしている。
しかしながら、自車両が右左折あるいは進路変更を行なう場合のように、自車両がその前方側の他車に対して旋回を行なうような状況では、その旋回に伴い自車両に対する他車のヨー軸周り方向の姿勢が変化することで、自車両のレーザレーダが他車から受信する反射光には、他車の前端面又は後端面からの反射光だけでなく、該前端面又は後端面とは向きが異なる該他車の側面からの反射光も多く含まれるようになる。
従って、自車両のレーザレーダは、上記他車からの反射光として、自車両の車幅方向と平行でない互いに異なる2つの反射面からの反射光を受信することとなる。また、それらの反射面の自車両に対する向きは、他車に対する自車両の旋回に伴い変化していくこととなる。
このため、このような状況では、他車の反射面が、自車両の車幅方向とほぼ平行な反射面であるとの前提のもとで、レーザレーダの計測データに基づいて該反射面の代表点の自車両に対する相対位置を推定すると、その相対位置を推定した他車の部位が、自車両の旋回開始前と異なる部位となったり、当該部位が自車両の旋回中に変動することとなりやすい。
ひいては、他車の位置を代表するものとして推定した相対位置の時間的な変化が、自車両に対する他車の実際の運動形態に整合しないものとなりやすく、該相対位置の信頼性を十分に確保することが困難となるという不都合があることが、本願発明者の検討により判明した。
そして、このように自車両に対する他車の相対位置の信頼性を十分に確保することが困難となることから、該他車と自車両との接触の可能性を高い信頼性で判断することも困難となるという不都合がある。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、自車両の前方側に存在する他車に対して自車両の旋回が行なわれる状況でも、自車両に対する他車の相対位置を高い信頼性で推定することができ、ひいては、自車両と他車との接触の可能性の判断の信頼性を高めることができる運転支援装置を提供することを目的とする。
本発明の車両の運転支援装置は、かかる目的を達成するために、車両の前方側の所定の監視領域を少なくとも該車両の車幅方向で走査するようにレーザ光を送信し、該レーザ光の各送信方向の位置に存在する該レーザ光の反射物体と前記車両である自車両との間の距離の計測データを生成するレーザレーダと、少なくとも前記監視領域に前記反射物体としての他車が存在する場合に、該他車と自車両との将来の接触の可能性を判断し、該接触の可能性が有ると判断した場合に該接触を回避するための接触回避処理を実行する接触回避処理手段とを備える運転支援装置において、
前記監視領域に前記他車が存在する場合に、前記自車両が前記他車に対して旋回中であるか否かを判断する旋回判断手段と、
前記旋回判断手段の判断結果が肯定的である場合に、前記他車に対応して前記レーザレーダが生成した計測データに基づいて、該他車の前端面及び後端面のうちの自車両に臨む端面と該他車の両側面のうちの自車両に臨む側面とが交差する角部の自車両に対する相対位置を、自車両に対する前記他車の代表位置として逐次推定する他車位置推定手段とを備え、
前記接触回避処理手段は、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的である場合に、前記他車位置推定手段により推定された前記他車の代表位置を用いて前記他車と自車両との将来の接触の可能性を判断することを基本構成とする。
より具体的には、本発明の車両の運転装置は、車両の前方側の所定の監視領域を少なくとも該車両の車幅方向で走査するようにレーザ光を送信し、該レーザ光の各送信方向の位置に存在する該レーザ光の反射物体と前記車両である自車両との間の距離の計測データを生成するレーザレーダと、少なくとも前記監視領域に前記反射物体としての他車が存在する場合に、該他車と自車両との将来の接触の可能性を判断し、該接触の可能性が有ると判断した場合に該接触を回避するための接触回避処理を実行する接触回避処理手段とを備える運転支援装置において、
前記監視領域に前記他車が存在する場合に、前記自車両が前記他車に対して旋回中であるか否かを判断する旋回判断手段と、
前記旋回判断手段の判断結果が肯定的である場合に、前記他車に対応して前記レーザレーダが生成した計測データに基づいて、該他車の前端面及び後端面のうちの自車両に臨む端面と該他車の両側面のうちの自車両に臨む側面とが交差する角部の自車両に対する相対位置を、自車両に対する前記他車の代表位置として逐次推定する他車位置推定手段とを備え、
前記他車位置推定手段は、前記旋回判断手段の判断結果が否定的である場合に、前記他車の前端面及び後端面のうちの自車両に臨む端面を自車両の車幅方向と平行な1つの仮想平坦面で近似して、前記他車に対応して前記レーザレーダが生成した計測データに基づいて、当該1つの仮想平坦面上の車幅方向の中央点の自車両に対する相対位置を自車両に対する前記他車の代表位置として推定する手段を備えており、
前記接触回避処理手段は、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的である場合に前記他車と自車両との将来の接触の可能性を判断するために、現在時刻の直前において前記他車位置推定手段により推定された前記他車の代表位置の時系列に基づいて該他車の将来の第1予測進路を推定すると共に、該他車の第1予測進路と自車両の運動状態から推定した自車両の将来の予測進路とに基づいて前記他車と自車両との将来の接触の可能性を判断する第1接触可能性判断処理と、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的となる直前において前記他車位置推定手段により推定された前記他車の代表位置の時系列に基づいて前記他車の将来の第2予測進路を推定すると共に、該他車の第2予測進路と自車両の将来の前記予測進路とに基づいて前記他車と自車両との将来の接触の可能性を判断する第2接触可能性判断処理とを実行し、該第1接触可能性判断処理による判断結果と第2接触可能性判断処理による判断結果とのいずれかが、前記他車と自車両との将来の接触の可能性が有るという判断結果である場合に、前記接触回避処理を実行することを特徴とする(第1発明)。
ここで、前記自車両が前記他車に対して旋回中である場合には、自車両の前後方向が、他車の前後方向に対して傾きを有することとなるため、自車両の前方側の監視領域に前記他車が存在する場合に、自車両のレーザレーダにより送信されるレーザ光のうち、該他車に向う送信方向のレーザ光は、該他車の前端面及び後端面のうちの自車両に臨む端面(以下、自車側他車端面ということがある)と、該他車の両側面のうちの自車両に臨む側面(以下、自車側他車側面ということがある)とで反射されて自車両で受信されることとなる。
また、この状態では、前記他車の外周面のうち、上記自車側他車端面と、自車側他車側面とが交差する角部が、自車両の前方側で自車両側に突き出るようにして該自車両に対向することとなる。
このため、前記自車両が前記他車に対して旋回中である場合には、前記レーザレーダの計測データに基づいて、前記他車単一の特定部位としての該他車の角部の、自車両に対する相対位置を逐次推定することが可能である。
そこで、第1発明では、前記他車位置推定手段は、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的である場合(自車両が他車に対して旋回中である場合)に、前記他車に対応して前記レーザレーダが生成した計測データに基づいて、前記自車側他車端面と自車側他車側面とが交差する角部の自車両に対する相対位置を、自車両に対する前記他車の代表位置として逐次推定する。
この場合、逐次推定する他車の代表位置は、該他車の単一の特定部位たる角部の自車両に対する相対位置であるので、他車に対する自車両の旋回中に、推定対象たる他車の位置を代表する部位が一定に保たれる。このため、他車に対する自車両の旋回中に推定される他車の代表位置の信頼性を高めることができる。
そして、第1発明によれば、前記接触回避処理手段は、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的である場合(自車両が他車に対して旋回中である場合)に、前記他車位置推定手段により推定された前記他車の代表位置を用いて前記他車と自車両との将来の接触の可能性を判断する。
この場合、推定された他車の代表位置は、信頼性の高いものである。また、この代表位置の部位である前記他車の角部は、自車両の前方側で自車両側に突き出るようにして該自車両に対向する部位であるので、他車のうちの自車両に近い部位である。
従って、推定された前記他車の代表位置を用いて、該他車と自車両との将来の接触の可能性を高い信頼性で適切に判断することができる。
よって、第1発明によれば、自車両の前方側に存在する他車に対して自車両の旋回が行なわれる状況でも、自車両に対する他車の相対位置を高い信頼性で推定することができ、ひいては、自車両と他車との接触の可能性の判断の信頼性を高めることができる
また、第1発明では、前記旋回判断手段の判断結果が否定的である場合(自車両が他車に対して旋回していない場合)には、次のように自車両に対する他車の代表位置を推定する。すなわち、前記他車位置推定手段は、前記旋回判断手段の判断結果が否定的である場合に、前記他車の前端面及び後端面のうちの自車両に臨む端面(自車側他車端面)を自車両の車幅方向と平行な1つの仮想平坦面で近似して、前記他車に対応して前記レーザレーダが生成した計測データに基づいて、当該1つの仮想平坦面上の車幅方向の中央点の自車両に対する相対位置を自車両に対する前記他車の代表位置として推定する手段を備える。
この場合、前記自車側他車端面を近似する当該1つの仮想平坦面上の車幅方向の中央点の自車両に対する相対位置(他車の代表位置)の推定処理は、より具体的には、例えば次のように行なうことができる。すなわち、前記レーザレーダのレーザ光の各送信方向の位置に存する当該1つの仮想平坦面の各部の相対位置(自車両に対する相対位置)が、レーザレーダの計測データ(自車側他車端面からの反射光に対応する計測データ)により示される相対位置にできるだけ合致するように、当該1つの仮想平坦面の配置位置(自車両に対する配置位置を決定する)。そして、この決定した配置位置の仮想平坦面上の車幅方向の中央点の自車両に対する相対位置を、他車の代表位置として推定する。
そして、前記旋回判断手段の判断結果が否定的である場合に、上記の如く前記他車の代表位置を推定する場合において、前記接触回避処理手段は、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的である場合に前記他車と自車両との将来の接触の可能性を判断するために、現在時刻の直前において前記他車位置推定手段により推定された前記他車の代表位置の時系列に基づいて該他車の将来の第1予測進路を推定すると共に、該他車の第1予測進路と自車両の運動状態から推定した自車両の将来の予測進路とに基づいて前記他車と自車両との将来の接触の可能性を判断する第1接触可能性判断処理と、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的となる直前において前記他車位置推定手段により推定された前記他車の代表位置の時系列に基づいて前記他車の将来の第2予測進路を推定すると共に、該他車の第2予測進路と自車両の将来の前記予測進路とに基づいて前記他車と自車両との将来の接触の可能性を判断する第2接触可能性判断処理とを実行し、該第1接触可能性判断処理による判断結果と第2接触可能性判断処理による判断結果とのいずれかが、前記他車と自車両との将来の接触の可能性が有るという判断結果である場合に、前記接触回避処理を実行する。
これによれば、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的である場合(自車両が他車に対して旋回中である場合)には、前記第1接触可能性判断処理と第2接触可能性判断処理とにより、それぞれ前記他車と自車両との将来の接触の可能性が判断される。
この場合、第1接触可能性判断処理では、他車の将来の予測進路(第1予測進路)を推定するために、現在時刻の直前において前記他車位置推定手段により推定された前記他車の代表位置の時系列が用いられる。従って、前記他車の代表位置としての前記他車の角部の相対位置を反映させて、前記第1予測進路が推定される。
一方、第2接触可能性判断処理では、他車の将来の予測進路(第2予測進路)を推定するために、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的となる直前において前記他車位置推定手段により推定された前記他車の代表位置の時系列が用いられる。従って、前記他車の代表位置としての前記他車の角部の相対位置を反映させることなく、前記第2予測進路が推定される。
そして、接触回避処理手段は、第1接触可能性判断処理による判断結果と第2接触可能性判断処理による判断結果とのいずれかが、前記他車と自車両との将来の接触の可能性が有るという判断結果である場合に、前記接触回避処理を実行する。
このため、第1発明によれば、他車に対する自車両の旋回中に、前記他車の角部の相対位置を適切に推定することが困難となるような状況(例えば前記自車側他車端面や自車側他車側面が凹凸の多い面であるような場合等)で、前記第1接触可能性判断処理により、他車と自車両との将来の接触の可能性が無いと判断されても、前記第2接触可能性判断処理により、他車と自車両との将来の接触の可能性が無いと判断されれば、前記接触回避処理が実行される。
従って、他車と自車両との将来の接触の可能性が有るのに、前記接触回避処理が実行されるなくなるような事態が発生するのを極力防止することができる。
かかる第1発明においては、前記自車側他車端面と自車側他車側面とが交差する角部の相対位置は、より具体的には、例えば次のような手法によって算出することができる。すなわち、前記他車位置推定手段は、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的である場合に、前記他車の前端面及び後端面のうちの自車両に臨む端面(自車側他車端面)と該他車の両側面のうちの自車両に臨む側面(自車側他車側面)とを互いに直角に交差する2つの仮想平坦面で近似して、当該2つの仮想平坦面の自車両に対する相対的な配置位置を、前記他車に対応して前記レーザレーダが生成した計測データに基づいて決定し、その決定した配置位置に配置した当該2つの仮想平坦面が交差する角部の自車両に対する相対位置を、前記他車の角部の相対位置として算出する(第2発明)。
すなわち、実際の他車の前端面又は後端面と、側面とは、通常、ほぼ直角に交差するような面となっている。そこで、第2発明では、前記他車位置推定手段は、自車側他車端面と自車側他車側面とが、互いに直角に交差する2つの仮想平坦面で近似されるものとして、当該2つの仮想平坦面の自車両に対する相対的な配置位置を、前記他車に対応して前記レーザレーダが生成した計測データに基づいて決定する。
この場合、当該2つの仮想平坦面の配置位置は、前記レーザレーダのレーザ光の各送信方向の位置に存する当該2つの仮想平坦面の各部の相対位置(自車両に対する相対位置)が、レーザレーダの計測データにより示される相対位置(レーザ光の送信方向と、その送信方向での他車と自車両との間の距離の計測値との組により規定される相対位置)にできるだけ合致するように決定すればよい。例えば、レーザレーダの計測データにより示される他車の各部(レーザ光の各送信方向の部分)の相対位置の、当該2つの仮想平坦面上の相対位置(レーザ光の各送信方向での相対位置)からの差のばらつき度合いが最小になるように、当該2つの仮想平坦面の配置位置を決定すればよい。
そして、第2発明によれば、決定した配置位置に配置した当該2つの仮想平坦面が交差する角部の自車両に対する相対位置を、前記他車の角部の相対位置として算出することにより、前記他車の代表位置としての前記他車の角部の自車両に対する相対位置を適切に算出することができる。
本発明の一実施形態における運転支援装置の構成を示すブロック図。 図1に示すレーザレーダに関する説明図。 図1に示す演算処理ユニットの処理を示すフローチャート。 図3のSTEP3の処理に関する説明図。 図3のSTEP4の処理に関する説明図。 図3のSTEP5の処理に関する説明図。
本発明の一実施形態を図1〜図6を参照して説明する。
図1を参照して、本実施形態の運転支援装置1は、車両2(自車両)の前方側の所定の監視領域に存在する他車等の物体を監視するためのレーザレーダ3と、各種演算処理を実行して、車両2の運転者に対する警報等の報知を行なうための報知器4や車両2のブレーキ装置5の制動力の制御を行う演算処理ユニット6とを備えている。
レーザレーダ3は公知のものであり、図2に示すように、車両2の前部(例えばフロントグリル部)に搭載されている。このレーザレーダ3は、車両2の前方の所定の監視領域(例えば図2に示す点描領域)に存在する物体と自車両2と間の距離を計測するためのレーザ光を該監視領域内で複数の方向に送信すると共に、その各送信方向のレーザ光の反射光を受信する。
この場合、レーザレーダ3は、図2に示す如く、上記監視領域内において、自車両2のヨー軸方向に垂直な平面(路面にほぼ平行な平面)上でヨー軸周りに所定角度ずつずらした複数の送信方向にレーザ光を送信する。これにより、レーザレーダ3は、自車両2の前方側の監視領域に対して、レーザ光を自車両2の車幅方向(横方向)に走査するようにして送信する。
なお、例えば、レーザ光の送信方向をヨー軸周り変化させるだけでなく、ピッチ軸周り方向にも変化させるようにして、監視領域におけるレーザ光の走査を、自車両2の車幅方向だけでなく、高さ方向にも行なうことができるようにしてもよい。
さらに、レーザレーダ3は、レーザ光の各送信方向毎に、送信したレーザ光の反射光を受信する。そして、このレーザ光の送信タイミングとこれに対応する反射光の受信タイミングとの時間差に基づいて、各送信方向毎に、監視領域内の該送信方向の位置に存在する他車等の物体(レーザ光の反射物体)と、自車両2との間の距離(該送信方向での距離)を示す計測データを生成して出力する。
報知器4は、視覚的信号あるいは音声信号により運転者に対する報知を行なうものであり、例えば表示器(液晶ディスプレイ等)、ランプ、スピーカ等により構成される。
また、ブレーキ装置5は、詳細な構造の説明は省略するが、例えば、その制動力を発生するブレーキ圧を、車両2のブレーキペダルの操作量に対応するブレーキ圧に対して増減制御することが可能な公知の構造のものである。
演算処理ユニット6は、CPU、RAM、ROM、インターフェイス回路等から構成された電子回路ユニットであり、車両2の適所に配置されている。
この演算処理ユニット6は、本実施形態では、実装されたプログラム等により実現される機能として、自車両2の前方の監視領域に他車が存在する場合に、自車両2が他車に対して旋回中であるか否かを判断する旋回判断部7と、レーザレーダ3から与えられる計測データを使用して、車両2の前方の監視領域に存在する他車の自車両2に対する相対位置を推定する他車位置推定部8と、この他車位置推定部8で推定された相対位置を用いて自車両2と他車との将来の接触の可能性を判断し、接触の可能性が有ると判断した場合に、該接触を回避するための接触回避対策処理を実行する接触回避処理部9とを備える。
接触回避処理部9が実行する接触回避対策処理としては、本実施形態では、自車両2と他車とが接触する恐れがある旨の警報を、報知器4によって運転者に発する警報処理と、ブレーキ装置5のブレーキ圧を通常よりも増加させる(ひいては制動力を増加させる)制動制御処理とが含まれる。
補足すると、上記旋回判断部7、他車位置推定部8、及び接触回避処理部9は、それぞれ、本発明における旋回判断手段、他車位置推定手段、接触回避処理手段に相当するものである。
次に、上記各機能部の処理の詳細を含めて、演算処理ユニット6の全体的な処理を詳細に説明する。演算処理ユニット6は、図3のフローチャートに示す処理を実行する。
まず、STEP1において、演算処理ユニット6は、レーザレーダ3の計測データを取得する。
次いで、演算処理ユニット6は、STEP2において、自車両2の前方の監視領域に他車(前走車又は対向車)が存在するか否かを判断する。
この場合、演算処理ユニット6は、例えば、該演算処理ユニット6の各演算処理周期において、レーザレーダ3の計測データから、自車両2からの距離がほぼ同一となるような領域を抽出すると共に、その領域内の各部(レーザ光の各送信方向に対応する部分)の自車両2に対する移動速度を、現在時刻から所定時間前までのレーザレーダ3の計測データを用いて算出する。そして、演算処理ユニット6は、その抽出した領域の幅(自車両2の車幅方向での幅)や、該領域の各部の移動速度に基づいて、当該領域に存在する物体が他車であるか否かを判断する。
なお、例えば、前記監視領域を撮像するカメラが自車両2に搭載されているような場合には、レーザレーダ3の計測データと、カメラの撮像画像との両方を利用して、あるいは、カメラの撮像画像を基に、監視領域に他車が存在するか否かを判断するようにしてもよい。
STEP2の判断結果が否定的である場合には、演算処理ユニット6は、各演算処理周期における図3の処理を終了する。なお、監視領域に他車が存在しない場合には、さらに、監視領域に他車以外の所定種類の物体(例えば人)が存在するか否かの判断処理を行ない、該所定種類の物体が存在する場合で、該物体と自車両2との接触の可能性が有る場合に、該所定種類の物体と自車両2との接触を回避するための処理を行うようにしてもよい。
一方、STEP2の判断結果が肯定的である場合には、演算処理ユニット6は、STEP3の判断処理を実行する。この判断処理は、前記旋回判断部7により実行する判断処理であり、自車両2が他車に対して旋回中であるか否かが判断される。
ここで、本実施形態では、演算処理ユニット6には、例えば図示しないヨーレートセンサから、自車両2のヨーレートの検出データが逐次与えられるようになっている。そして、旋回判断部7は、このヨーレートの検出データに基づいて、自車両2が旋回中であるか否かを判断する。
より詳しくは、旋回判断部7は、例えば、ヨーレートの検出値が、自車両2の右旋回方向又は左旋回方向にあらかじめ定めた所定値以上の大きさとなり、且つ、該ヨーレートの検出値が所定値以上となってからの該ヨーレートの検出値の積分値(すなわち、自車両2の旋回開始後のヨー軸周りの姿勢の角度変化量)が所定角度以上の大きさとなった場合に、自車両2が他車に対して旋回中であると判断する。この場合、旋回判断部7は、上記角度変化量の極性に基づいて、自車両2の旋回方向が右側及び左側のいずれの側への方向であるかの判断も行なう。
なお、自車両2が旋回中であるか否かの判断(旋回方向の判断も含む)は、例えば、次のような手法により行なうようにしてもよい。すなわち、例えば自車両2のステアリングの操舵角の検出データ、あるいは、自車両2の左右の車輪速の差の検出データをヨーレートの検出データの代わりに用いて、自車両2が旋回中であるか否かを判断するようにしてもよい。あるいは、自車両2のヨーレート、ステアリングの操舵角、及び左右の車輪速の差のうちの2つ以上の種類のパラメータの検出データを総合して、自車両2が旋回中であるか否かの判断を行なうようにしてもよい。
さらに、自車両2の走行車線と同方向に延在もしくは並ぶような静止物体(例えば電柱、街路灯、ガードレール、縁石等)の自車両2に対する相対的な延在方向又は配列方向を前記レーザレーダ3の計測データに基づいて(あるいは、自車両2に搭載されたカメラの撮像画像等に基づいて)推定し、その推定した静止物体の相対的な延在方向又は配列方向に基づいて(換言すれば、静止物体の延在方向又は配列方向に対する自車両2の相対的なヨー軸周り方向の姿勢に基づいて)、自車両2が他車に対して旋回中であるか否かの判断を、その旋回方向を含めて判断するようにしてもよい。
例えば、図4に例示するような状況で、静止物体X(この例では、電柱あるいは街路灯等)の配列方向に対して自車両2の前後方向が、ヨー軸周り方向に所定角度以上の角度αで傾いた場合に、自車両2が他車に対して旋回中であると判断し、また、その角度αの極性に基づいて、自車両2の旋回方向を判断するようにしてもよい。
演算処理ユニット6は、次に、STEP4又は5の処理を前記他車位置推定部8により実行することで、監視領域に存在する他車の自車両2に対する相対位置(以下、単に他車位置という)を推定する。この場合、他車位置推定部8は、STEP3の判断結果が否定的であるか肯定的であるかに応じて、互いに異なる演算処理によって他車位置を推定する。
以降、STEP3の判断結果が否定的である場合(自車両2が他車に対して旋回中でない場合)に対応する処理によって推定される他車位置を通常時他車位置、STEP3の判断結果が肯定的である場合(自車両2が他車に対して旋回中である場合)に対応する処理によって推定される他車位置を旋回時他車位置という。
他車位置推定部8は、STEP3の判断結果が否定的である場合には、STEP4の処理によって、通常時他車位置を推定する。
この処理は、次のように行われる。すなわち、自車両2が他車に対して旋回中でない場合には、図5に例示する如く、自車両2の車幅方向が、他車の車幅方向と概ね同方向となっている。この状況では、自車両2のレーザレーダ3から送信されたレーザ光のうち、他車の存在方向に送信されたレーザ光は、主に、他車の前端面及び後端面のうち、自車両2に臨む端面(以下、自車側他車端面という)で反射され、その反射光がレーザレーダ3で受信される。
そして、該自車側他車端面は、自車両2の車幅方向と概ね平行な端面となる。そこで、STEP4の処理においては、他車位置推定部8は、自車側他車端面が、自車両2の車幅方向に平行な姿勢で、自車両2のヨー軸方向(車高方向)に起立する仮想平坦面(図5に参照符号PL1を付した平坦面)であると仮定し、その仮想平坦面PL1を、自車両2に対して、当該他車の自車側他車端面からの反射光が受信される方向の領域(レーザ光の送信方向のうちの自車側他車端面に向かう各送信方向を含む領域)に配置したときに、該仮想平坦面PL1の各部(レーザ光の各送信方向の部分)と自車両2との距離が、当該他車に対応してレーザレーダ3により得られた計測データに最も合致(整合)するように、自車両2に対する該仮想平坦面PL1の配置位置を決定する。
この場合、より具体的には、例えば、レーザレーダ3の計測データにより示される自車側他車端面の各部(レーザ光の各送信方向の部分)の自車両2に対する相対位置(自車両2の前後方向及び車幅方向での位置)の、レーザ光の各送信方向での上記仮想平坦面PL1上の位置に対するばらつき度合い(例えば分散又は標準偏差)が最小となるように、自車両2に対する該平坦面PL1の配置位置が決定される。
そして、他車位置推定部8は、このように配置位置を決定した仮想平坦面PL1の車幅 方向の中央点Q1を他車の代表点とし、この中央点Q1の自車両2に対する相対位置を、自車両2に対する他車の相対位置を代表する前記通常時他車位置の推定値として算出する。
一方、STEP3の判断結果が肯定的である場合には、他車位置推定部8は、STEP5の処理によって、旋回時他車位置を推定する。
この処理は、次のように行われる。すなわち、自車両2が他車に対して旋回中である場合には、図6に例示する如く、自車両2の車幅方向が、他車の車幅方向に対して傾いたものとなっている。この状況では、自車両2のレーザレーダ3から送信されたレーザ光のうち、他車の存在方向に送信されたレーザ光は、他車の前端面及び後端面のうちの前記自車側他車端面だけでなく、他車の車幅方向の両側面のうちの自車両2に臨む側面(以降、自車側他車側面という)でも反射され、それらの反射光がレーザレーダ3で受信される。
そして、このようにレーザ光を反射する自車側他車端面及び自車側他車側面は、巨視的にみれば、他車の4隅の角部のうちの1つの角部の箇所で互いにほぼ直角に交差するような面である。
なお、自車両2の旋回方向が自車両2の右側への旋回方向である場合には、自車側他車側面は、自車両2から見て他車の左側の側面となり、自車両2の旋回方向が自車両2の左側への旋回方向である場合には、自車側他車側面は、自車両2から見て他車の右側の側面となる。
そこで、STEP5の処理においては、他車位置推定部8は、自車側他車側面と自車側他車端面とが、自車両2のヨー軸方向(車高方向)に起立した姿勢で、他車の1つの角部にて互いに直角に交差する2つの仮想平坦面(図6に参照符号PL2a,PL2bを付した平坦面)であると仮定し、その仮想平坦面PL2a,PL2bを、自車両2に対して、当該他車の自車側他車側面及び自車側他車端面からの反射光が受信される方向の領域(レーザ光の送信方向のうちの自車側他車側面及び自車側他車端面に向かう各送信方向を含む領域)に配置したときに、該仮想平坦面PL2a,PL2bの各部(レーザ光の送信部分)と自車両2との距離が、当該他車に対応してレーザレーダ3により得られた計測データに最も合致(整合)するように、自車両2に対する該仮想平坦面PL2a,PL2bの組の配置位置を決定する。
この場合、より具体的には、STEP4の処理の場合と同様に、レーザレーダ3の計測データにより示される他車の自車側他車側面及び自車側他車端面の各部(レーザ光の各送信方向の部分)の自車両2に対する相対位置(自車両2の前後方向及び車幅方向での位置)の、レーザ光の各送信方向での上記仮想平坦面PL2a,PL2b上の位置に対するばらつき度合い(例えば分散又は標準偏差)が最小となるように、自車両2に対する該仮想平坦面PL2a,PL2bの配置位置が決定される。
そして、他車位置推定部8は、このように配置位置を決定した仮想平坦面PL2a,PL2bが交差する角部の点Q2を他車の代表点とし、この点Q2の自車両2に対する相対位置を、自車両2に対する他車の相対位置を代表する前記旋回時他車位置の推定値として算出する。
なお、仮想平坦面PL2a,PL2bが交差する角部は、自車両2の旋回方向が自車両2の右側への旋回方向である場合には、自車側他車端面の両端の角部のうち、自車両2から見て左側の角部となり、自車両2の旋回方向が自車両2の左側への旋回方向である場合には、仮想平坦面PL2a,PL2bが交差する角部は、自車側他車端面の両端の角部のうち、自車両2から見て他車の右側の角部となる。
補足すると、STEP5において、仮に、STEP4と同じ処理(単一の仮想平坦面PL1を用いる処理)によって、自車両2に対する他車位置を推定した場合には、例えば、図6中に参照符号Q3を示したような点Q3の自車両2に対するの相対位置が他車位置として算出されてしまう。このように算出される他車位置は、一般には、他車の外表面の部分の位置とはならず、また、自車両2の旋回に伴って、算出された他車位置に対応する該他車の部分が変化することとなってしまう。
以上の如くSTEP4又は5の処理によって、自車両2に対する相対的な他車位置を推定した後、演算処理ユニット6は、前記接触回避処理部9によって、STEP6〜8の処理を実行する。
具体的には、接触回避処理部9は、STEP6において、自車両2及び他車の将来の(現在時刻以後の)進行経路(進路)を予測する。この場合、自車両2の将来の進行経路については、接触回避処理部9は、自車両2の運動状態に基づいて、自車両2の将来の進行経路を予測する。より具体的には、接触回避処理部9は、例えば、現在時刻での(あるいは、現在時刻から所定時間前までの期間での)自車両2の車速の検出データと、ヨーレートの検出データとから自車両2の将来の(現在時刻以後)の車速及びヨーレートを推定し、その推定した車速及びヨーレートに基づいて、自車両2の将来の進行経路を予測する。
また、他車の将来の進行経路については、接触回避処理部9は、例えば、現在時刻から所定時間前までの期間での他車位置(通常時他車位置又は旋回時他車位置)の時系列に基づいて、将来の(現在時刻以後の)他車の車速及びヨーレートを推定し、それらの推定値に基づいて、他車の将来の進行経路を予測する。
なお、自車両2の将来の進行経路を予測する場合、自車両2のヨーレートの検出データの代わりに、自車両2のステアリングの操舵角の検出データや、自車両2の左右の車輪速の差の検出データを用いてもよい。あるいは、前記した如く、自車両2の走行車線に沿って延在又は並ぶ静止物体の延在方向又は配列方向に対する自車両2の傾斜角度(ヨー軸周りの傾斜角度)を推定する場合には、その傾斜角度の推定値の時系列を用いて自車両2の将来の進行経路を予測するようにしてもよい。
次いで、STEP7において、接触回避処理部9は、自車両2と他車との接触の可能性が有るか否かを判断する。
この処理では、接触回避処理部9は、自車両2の将来の進行経路と、他車の進行経路とが、同時刻にて交差する場合(それぞれ進行経路沿いの一定幅の領域が互いに重なり合う場合を含む)に、自車両2と他車との接触の可能性が有ると判断する。そして、そうでない場合には、接触回避処理部9は、自車両2と他車との接触の可能性が無いと判断する。
そして、接触回避処理部9は、STEP7の判断結果が肯定的となった場合には、STEP8において、自車両2と他車との接触を回避するための接触回避対策処理を実行する。
具体的には、接触回避処理部9は、自車両2と他車との接触の可能性が有る旨の運転者への警報(視覚的な報知又は音声による報知)を報知器4から出力させるように該報知器4の作動を制御する。さらに、接触回避処理部9は、ブレーキ装置5による制動力を増加させるように、該ブレーキ装置5のブレーキ圧を制御する。これにより、自車両2と他車との接触の可能性が低減される。
なお、自車両2と他車との接触を回避するための処理では、ブレーキ装置5のブレーキ圧の制御の代わりに、又はブレーキ装置5のブレーキ圧の制御と併用して、車両2の動力源(エンジンや電動モータ等)の駆動力を制御するようにしてもよい。また、運転者への報知は、運転席の振動等の体感的な報知であってもよい。
以上が本実施形態における演算処理ユニット6の制御処理である。
以上説明した実施形態によれば、他車に対する自車両2の旋回中に、前記自車側他車端面と自車側他車側面とを互いに直角に交差する2つの仮想平坦面PL2a,PL2bで近似して、これらの仮想平坦面PL2a,PL2bが交差する角部の相対位置(自車両2に対する相対位置)が旋回時他車位置として逐次算出される。この場合、仮想平坦面PL2a,PL2bが交差する角部は、他車の単一の角部に相当するので、他車の単一の角部の自車両2に対する相対位置が前記旋回時他車位置として逐次推定されることとなる。
このため、他車に対する自車両2の旋回中に、他車に対する自車両2のヨー軸周りの姿勢が変化しても、他車の一定の部位(自車側他車端面と自車側他車側面とが交差する角部)の自車両2に対する相対位置を、前記旋回時他車位置として推定できることとなる。
従って、他車に対する自車両2の旋回中に、自車両2に対する他車の代表位置としての旋回時他車位置を、該位置に対応する他車の部位を一定に保つようにして、高い信頼性で推定することができる。
また、この旋回時他車位置は、前記自車側他車端面と自車側他車側面とが交差する角部の相対位置であるので、該相対位置は、他車の外周面のうちの自車両2に向って突き出た角部、すなわち、自車両2寄りの部分の相対位置に相当する。
このため、この旋回時他車位置を用いて他車の進行経路を予測して、自車両2と他車との将来の接触の可能性を判断することで、その接触の可能性の判断の信頼性を高めることができる。ひいては、他車に対する自車両2の旋回中においても、自車両2と他車との将来の接触を回避するための処理を適切な状況で行うことができる。
次に、前記実施形態の変形態様を説明しておく。他車に対する自車両2の旋回中に、他車と自車両2との接触の可能性を接触回避処理部9で判断する仕方は、前記実施形態で説明した手法に限られるものではなく、例えば、以下に説明する変形態様の手法を採用するようにしてもよい。
すなわち、この変形態様では、接触回避処理部9は、他車と自車両2との接触の可能性を第1接触可能性判断処理と、第2接触可能性判断処理との2つの処理によって、暫定的に判断する。
この場合、第1接触可能性判断処理では、接触回避処理部9は、前記実施形態におけるSTEP6,7と同じ処理によって、他車と自車両2との将来の接触の可能性を判断する。この判断処理では、STEP6において他車の将来の進行経路を予測するために、前記旋回時他車位置を含めて、現在時刻から所定時間前までの他車位置の推定値の時系列が用いられることとなる。なお、この場合に予測される他車の進行経路が本発明における第1予測進路に相当するものとなる。
また、第2接触可能性判断処理では、接触回避処理部9は、他車の将来の進行経路を予測を行なうために、旋回時他車位置の推定値を用いずに、他車に対する自車両2の旋回の開始直前の期間、すなわち、前記STEP3の判断結果が肯定的となる直前の所定時間の期間において、STEP4の処理により推定された通常時他車位置の時系列を用いる。
より詳しくは、前記STEP3の判断結果が肯定的となる直前の所定時間の期間において、STEP4の処理により推定された通常時他車位置の時系列から、前記STEP3の判断結果が肯定的となった後の他車の車速及びヨーレートを推定し、それらの推定値に基づいて、他車の将来の進行経路を予測する。なお、この場合に予測される他車の進行経路が本発明における第2予測進路に相当するものとなる。
そして、第2接触可能性判断処理では、接触回避処理部9は、このように予測した他車の進行経路(第2予測進路)を、第1接触可能性判断処理で予測した他車の進行経路(第1予測進路)の代わりに用いて、該第1接触可能性判断処理と同様の処理によって、他車と自車両2との将来の接触の可能性を判断する。
さらに、接触回避処理部9は、上記第1接触可能性判断処理の判断結果と、第2接触可能性判断処理の判断結果とから、最終的に他車と自車両2との将来の接触の可能性が有るか否かを決定する。この場合、接触回避処理部9は、上記第1接触可能性判断処理の判断結果と、第2接触可能性判断処理の判断結果とのいずれか一方の判断結果が、他車と自車両2との将来の接触の可能性が有るという判断結果である場合に、最終的に他車と自車両2との将来の接触の可能性が有ると決定する。そして、この場合には、接触回避処理部9は、前記実施形態と同様に、接触回避処理を実行する。
また、上記第1接触可能性判断処理の判断結果と、第2接触可能性判断処理の判断結果との両方の判断結果が、他車と自車両2との将来の接触の可能性が無いという判断結果である場合に、最終的に他車と自車両2との将来の接触の可能性が無いと決定する。
以上の変形態様によれば、例えば、他車の自車側他車端面又は自車側他車側面が凹凸の多い面である場合等のように、前記STEP5の処理では、他車の角部の相対位置を精度よく推定することが困難となるような状況で、前記第1接触可能性判断処理によって、他車と自車両2との将来の接触の可能性が無いと判断された場合であっても、前記第2接触可能性判断処理によって、他車と自車両2との将来の接触の可能性が有ると判断されれば、前記接触回避処理が実行されることとなる。
このため、他車と自車両2との将来の接触の可能性が実際上は有るのに、前記接触回避処理が実行されないというような事態が発生するのを極力防止することができる。
1…運転支援装置、2…車両、3…レーザレーダ、7…旋回判断部(旋回判断手段)、8…他車位置推定部(他車位置推定手段)、9…接触回避処理部(接触回避処理手段)。

Claims (2)

  1. 車両の前方側の所定の監視領域を少なくとも該車両の車幅方向で走査するようにレーザ光を送信し、該レーザ光の各送信方向の位置に存在する該レーザ光の反射物体と前記車両である自車両との間の距離の計測データを生成するレーザレーダと、少なくとも前記監視領域に前記反射物体としての他車が存在する場合に、該他車と自車両との将来の接触の可能性を判断し、該接触の可能性が有ると判断した場合に該接触を回避するための接触回避処理を実行する接触回避処理手段とを備える運転支援装置において、
    前記監視領域に前記他車が存在する場合に、前記自車両が前記他車に対して旋回中であるか否かを判断する旋回判断手段と、
    前記旋回判断手段の判断結果が肯定的である場合に、前記他車に対応して前記レーザレーダが生成した計測データに基づいて、該他車の前端面及び後端面のうちの自車両に臨む端面と該他車の両側面のうちの自車両に臨む側面とが交差する角部の自車両に対する相対位置を、自車両に対する前記他車の代表位置として逐次推定する他車位置推定手段とを備え
    前記他車位置推定手段は、前記旋回判断手段の判断結果が否定的である場合に、前記他車の前端面及び後端面のうちの自車両に臨む端面を自車両の車幅方向と平行な1つの仮想平坦面で近似して、前記他車に対応して前記レーザレーダが生成した計測データに基づいて、当該1つの仮想平坦面上の車幅方向の中央点の自車両に対する相対位置を自車両に対する前記他車の代表位置として推定する手段を備えており、
    前記接触回避処理手段は、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的である場合に前記他車と自車両との将来の接触の可能性を判断するために、現在時刻の直前において前記他車位置推定手段により推定された前記他車の代表位置の時系列に基づいて該他車の将来の第1予測進路を推定すると共に、該他車の第1予測進路と自車両の運動状態から推定した自車両の将来の予測進路とに基づいて前記他車と自車両との将来の接触の可能性を判断する第1接触可能性判断処理と、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的となる直前において前記他車位置推定手段により推定された前記他車の代表位置の時系列に基づいて前記他車の将来の第2予測進路を推定すると共に、該他車の第2予測進路と自車両の将来の前記予測進路とに基づいて前記他車と自車両との将来の接触の可能性を判断する第2接触可能性判断処理とを実行し、該第1接触可能性判断処理による判断結果と第2接触可能性判断処理による判断結果とのいずれかが、前記他車と自車両との将来の接触の可能性が有るという判断結果である場合に、前記接触回避処理を実行することを特徴とする車両の運転支援装置。
  2. 請求項1記載の車両の運転支援装置において、
    前記他車位置推定手段は、前記旋回判断手段の判断結果が肯定的である場合に、前記他車の前端面及び後端面のうちの自車両に臨む端面と該他車の両側面のうちの自車両に臨む側面とを互いに直角に交差する2つの仮想平坦面で近似して、当該2つの仮想平坦面の自車両に対する相対的な配置位置を、前記他車に対応して前記レーザレーダが生成した計測データに基づいて決定し、その決定した配置位置に配置した当該2つの仮想平坦面が交差する角部の自車両に対する相対位置を、前記他車の角部の相対位置として算出することを特徴とする車両の運転支援装置。
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