JP2013130894A - 表示パネル用対向基板及び表示装置 - Google Patents

表示パネル用対向基板及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】封止材の引き込み量を安定化することができ、歩留りや信頼性を向上させること。
【解決手段】本発明の一態様に係る表示パネル用対向基板10は、所定の間隔をあけて貼り合わされた第1基板10a及び第2基板10bと、第1基板10aと第2基板10bの間の基板周縁部の少なくとも一部に設けられた光硬化性の封止材12と、封止材12が設けられた領域において、第1基板10aの基板端から所定の幅で形成された第1遮光層13と、基板端から所定の距離離れた位置より基板中央側に向かって第1遮光層13が除去された第1開口部14とを備えるものである。表示パネル用対向基板はさらに、第2基板10bの基板端から所定の幅で形成された第2遮光層18と、第2遮光層18に形成され、第1遮光層13に形成された第1開口部14と略同一の位置に形成された第2開口部19とを備えるものである。
【選択図】図9

Description

本発明は、表示パネル用対向基板及び表示装置に関し、特に、基板周縁部を樹脂で封止する表示パネル用対向基板及び表示装置に関する。
近年、液晶パネルの薄型化の為に、ガラス基板表面を研磨する技術が用いられている。通常、ガラス基板の研磨はケミカル研磨又はメカ研磨を用いて行われる。これらの研磨方法では液体が使用されており、基板間に浸入すると不良が発生する。これを防止するために、例えば、特許文献1、特許文献2では、紫外線硬化樹脂で基板周縁部を封止する技術が提案されている。また、多くの液晶パネルは、注入口より液晶を注入した後に、注入口を封止する方法を用いて製造されている。この場合においても、同様に紫外線硬化樹脂で基板周縁部にある注入口を封止している。
しかしながら、特許文献1や特許文献2の紫外線硬化樹脂を基板周縁部に塗布する方法を用いた場合、紫外線硬化樹脂が塗布されてから硬化するまでの時間は塗布開始位置と塗布終了位置では異なるため、紫外線硬化樹脂の引き込み量が異なる。紫外線硬化樹脂の引き込み不足を防止するためには、紫外線硬化樹脂を塗布した後にある程度の時間が必要である。塗布終了位置で十分な引き込みをさせるように、塗布終了後に引き込み時間を確保すると、塗布開始位置では引き込み過多が発生するおそれがある。
このような問題に対して、塗布開始位置と塗布終了位置の引き込みバランスをとるために、使用する紫外線硬化樹脂として高粘度タイプを選定する方法がある。しかし、高粘度タイプの紫外線硬化樹脂では、引き込み時間が長くなり処理タクトが長くなってしまう。また、高粘度タイプの紫外線硬化樹脂の場合、塗布開始位置と塗布終了位置での引き込み量の差の影響は小さくなるが、引き込み速さ自体がセルギャップや温度などの影響を受け変動することから、適当な量の引き込みが完了する引き込み時間の管理が非常に難しくなる。
以上のように、低粘度タイプの紫外線硬化樹脂を用いた場合には基板内の引き込み量にバラツキが発生する。また、高粘度タイプの紫外線硬化樹脂を用いた場合には、各基板間の引き込み量にバラツキが発生する。このため、引き込み量が不足する場合には、研磨時に使用する液体の浸入不良が発生する。また、引き込み過多の場合には、切断位置まで樹脂が回り込み切断不良が発生する。最終的には、いずれの場合も歩留りが低下する。
また、注入口を紫外線硬化樹脂により封止する方法を用いる場合にも、多数のセルに紫外線硬化樹脂を塗布した後、ある程度の引き込み時間を置いた後、順次紫外線をあてて硬化を行う。この場合、多数のセルのそれぞれについて塗布から硬化までの時間を管理することが困難であることから、同様に引き込み量が変動してしまう。注入口部を封止する場合、引き込み量が不足すると液晶モレなどが発生する。また、引き込み過多のときは、樹脂の不純物が液晶へ拡散して液晶が変質し、表示不良が発生する。この場合、歩留りや信頼性が低下する。
このような注入口を封止する紫外線硬化樹脂の引き込み不良を防止するために、特許文献3においては、注入口の内側に部分的遮断材を設けて、樹脂の引き込み位置を制御する方法が記載されている。しかし、このような遮断部材は、液晶の注入に対しても妨げとなるなど実用上は問題がある。
特開2001−13489号公報 特開2007−86670号公報 特開2003−255368号公報
以上説明のように、従来の液晶パネルの製造方法に用いられる基板周辺部を紫外線硬化樹脂により封止する方法では、高歩留りで液晶パネルを製造できる方法、或いは高信頼性を持つ液晶パネルを製造できる適当な方法が無かった。
本発明の一態様に係る表示パネル用対向基板は、所定の間隔をあけて貼り合わされた第1基板及び第2基板と、前記第1基板と前記第2基板の間の基板周縁部の少なくとも一部に設けられた光硬化性の封止材と、前記封止材が設けられた領域において、前記第1基板の基板端から所定の幅で形成された第1遮光層と、前記基板端から所定の距離離れた位置より基板中央側に向かって前記第1遮光層が除去された第1開口部とを備えるものである。
前記表示パネル用対向基板はさらに、前記第2基板の基板端から所定の幅で形成された第2遮光層と、前記第2遮光層に形成され、前記第1遮光層に形成された第1開口部と略同一の位置に形成された第2開口部とを備えるものである。
本発明によれば、封止材の引き込み量を安定化することができ、歩留りや信頼性を向上させることができる表示パネル用対向基板、表示装置及び表示装置の製造方法を提供することができる。
実施の形態1に係る液晶パネル用対向基板の構成を示す図である。 実施の形態1に係る液晶パネル用対向基板の基板周縁部の封止工程を説明するための図である。 実施の形態1に係る液晶パネル用対向基板の基板周縁部の一部の構成を示す断面図である。 実施の形態1に係る液晶パネル用対向基板の基板周縁部の封止処理後の構成を示す図である。 実施の形態1に係る液晶パネル用対向基板の基板周縁部の封止工程の他の例を説明するための図である。 実施の形態2に係る液晶パネル用対向基板の構成を示す図である。 実施の形態2に係る液晶パネル用対向基板の注入口の封止について説明するための図である。 実施の形態3に係る液晶パネル用対向基板の構成例を示す図である。 実施の形態3に係る液晶パネル用対向基板の構成例を示す図である。 実施の形態3に係る液晶パネル用対向基板の構成例を示す図である。 実施の形態3に係る液晶パネル用対向基板の構成例を示す図である。 実施の形態4に係る液晶表示装置の構成を示す図である。 実施の形態4に係る液晶表示装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明を適用可能な実施の形態について説明する。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。
以下、本発明を適用可能な実施の形態について説明する。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る表示パネル用対向基板について、図1を参照して説明する。ここでは、液晶表示装置を製造するための液晶パネル用対向基板10について説明する。図1は、本実施の形態に係る液晶パネル用対向基板10の構成を示す図である。液晶パネル用対向基板10は、液晶パネル11を製造する途中で形成されるものである。本実施の形態においては、一対の貼り合わされた透明基板であるガラス基板から多数の液晶パネル11を取り出すことできる。実施の形態1では、ガラス基板表面を研磨し薄型化する際の基板周縁部の封止工程に本発明を適用した例について説明する。
図1に示すように、液晶パネル用対向基板10には、複数の液晶パネル11の形成領域に対応してシール材(図示せず)が形成されている。シール材は、個々の液晶パネル11ごとに、液晶が充填される領域を囲むように形成されている。このシール材により、一対のガラス基板が貼り合わされている。
液晶パネル用対向基板10の一方の基板の基板周縁部には、基板端より所定の幅を持つ遮光層13が形成されている。また、遮光層13には、基板端より所定の距離離れた位置から、基板の中心部に向かって所定の幅で遮光層13が除去された開口部14が設けられている。すなわち、遮光層13には、基板の周縁部に沿って形成された所定の幅のスリットが設けられている。つまり、遮光層13は、基板端から所定の幅で形成された第1遮光層13aと、開口部14よりも内側に形成された第2遮光層13bとからなる。なお、本実施の形態においては、この遮光層が形成された基板に貼り合わされた他方の基板の周縁部には遮光層が形成されず、光などを透過できる状態になっている。
遮光層13としては、金属膜や黒色顔料が分散された樹脂など、通常の液晶パネルのカラーフィルタ基板に形成されるブラックマトリクスに用いられる材料を用いることができる。遮光層13をカラーフィルタ基板側に設ける場合には、例えば、ブラックマトリクスを基板端まで形成し、基板端に沿ってスリットを形成して開口部14を設けるなど、ブラックマトリクスを遮光層13に転用したり、同時に形成したりすることができる。また、スイッチング素子基板側に設ける場合には、スイッチング素子基板内に形成される配線材料などと同一材料を用いて、同時に形成してもよい。このように、通常の液晶パネル内の遮光層や配線形成工程により同時に形成することができるため、特に製造工程を増加することなく遮光層13を形成することが可能である。
続いて、この液晶パネル用対向基板に対して行われるガラス基板表面を研磨し薄型化する際の基板周縁部の封止工程について、図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態に係る液晶パネル用対向基板10の基板周縁部の封止工程を説明するための図である。この基板周縁部の封止工程においては、基板周縁端部、すなわち、貼りあわされた一対の基板の側面に紫外線硬化樹脂からなる封止材12が塗布される。この塗布された封止材12が、貼り合わされた一対のガラス基板間の隙間に引き込まれる。この隙間に引き込まれた封止材12に紫外線を照射することにより、当該封止材12が硬化して基板周縁部の封止が行われる。
液晶パネル用対向基板10は、図示しないステージなどの保持機構により保持された状態で搬送される。図2に示すように、液晶パネル用対向基板10の周辺には、塗布ノズル20、仮硬化用紫外線照射装置21、本硬化用紫外線照射装置22が配置されている。塗布ノズル20は、基板の搬送方向に対して上流側から紫外線硬化樹脂からなる封止材12を塗布する。塗布ノズル20は、液晶パネル用対向基板10の端面に樹脂を塗布する位置に配置されている。仮硬化用紫外線照射装置21は、封止材12に紫外線を照射して仮硬化させる。仮硬化用紫外線照射装置21は、液晶パネル用対向基板10の遮光層13が形成される基板側の開口部14に沿って紫外線を照射できる位置に配置される。
本硬化用紫外線照射装置22は、封止材12に紫外線を照射して本硬化させる。本硬化用紫外線照射装置22は、液晶パネル用対向基板10の遮光層13が形成されない側の基板の基板周縁部に紫外線を照射できる位置に配置されている。なお、図2においては、液晶パネル用対向基板10を搬送して、それぞれの処理が順次行われる構成を用いたが、これに限定されるものではない。液晶パネル用対向基板10を固定した状態で、塗布ノズル20、仮硬化用紫外線照射装置21、本硬化用紫外線照射装置22を走査して、それぞれの処理が順次行われるようにしてもよい。
続いて、図3を参照して、封止材12の塗布、引き込み、仮硬化、本硬化の処理について説明する。図3は、各処理を説明するための、液晶パネル用対向基板10の基板周縁部の一部の構成を示す断面図である。図3(a)は封止材12の塗布処理を説明する図であり、同図(b)は封止材12の仮硬化処理を説明する図であり、同図(c)は本硬化処理を説明する図である。
図3(a)に示すように、仮硬化用の紫外線を開口部14に照射しながら、塗布ノズル20より、液晶パネル用対向基板10の端部に封止材12が塗布される。塗布された封止材12が、図3(b)に示すように、基板間の隙間に毛管現象により引き込まれていく。液晶パネル用対向基板10の一方の基板に設けられた遮光層13により遮光され、仮硬化用の紫外線が照射されない領域では、基板間の隙間に引き込まれた封止材12は、塗布時と殆ど変わらない粘度であり、障害なく引き込みは進行する。
さらに封止材12の引き込みが進行し、液晶パネル用対向基板10の一方の基板に設けられた開口部14に到達すると、封止材12に仮硬化用の紫外線が照射される。本実施の形態では、仮硬化用の紫外線の条件としては、引き込み速度が十分に遅くなるように、照射された封止材12の粘度が少なくとも数倍に高くなる条件を用いた。このように開口部14に到達した封止材12は、紫外線の照射を受けて粘度が高くなり、開口部14より内側への引き込みの進行がほぼ停止する。
そして、図3(c)に示すように、遮光層13が形成されない基板側から、本硬化用の紫外線を引き込まれた封止材12に照射する。これにより、仮硬化用の紫外線が遮光されて照射されなかった樹脂、仮硬化用の紫外線照射により粘度は上がったが完全には硬化されていなかった樹脂などが完全に硬化される。なお、仮硬化用紫外線照射装置21と本硬化用紫外線照射装置22については、本硬化用の方が照射する強度が強いものを用いるのが望ましいが、同様の物を用いて処理時間などの条件を変更するようにしてもよい。
以上のように、液晶パネル用対向基板10の全周に渡り、封止材12の塗布から硬化の処理が実施されることにより、図4に示すように開口部14の内側の適当な位置で封止材12の先端が停止するように、引き込み量が制御された液晶パネル用対向基板10を得ることができる。封止材12の引き込み量については、基板周縁部から形成される遮光層13aの幅を所定の幅となるように開口部14の配置を決定することにより任意に制御可能である。ガラス基板の薄型化処理時における処理液に対する封止材12の耐性などにより適当な引き込み量を選定することができる。
なお、ここでは、液晶パネル用対向基板10の基板周縁部を封止材12のみにて封止する例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、液晶パネル用対向基板10の基板周縁部に一部が開放したシールをあらかじめ形成しておき、このシールと封止材12の両者により基板周縁部を封止する構成であっても構わない。この場合には、遮光層13や開口部14の形成、封止材12の形成は、シールの開放部のみに行い、シールの開放部のみを封止するようにしてもよい。
本実施の形態においては、基板端より一定の距離離れた位置を境界として遮光層13が除去された開口部14としてスリットを形成した場合について説明した。しかしながら、基板端より一定の距離離れた位置を境界として遮光層13が除去された開口部14が設けられていれば、遮光層13が設けられる所定の距離だけ紫外線硬化樹脂は引き込まれ、設けられた開口部14より紫外線が封止材12に照射される。このため、開口部14としては、スリットでなくとも所定の距離に安定して引き込むことが可能である。ただし、開口部14として所定の幅のスリットを用いることにより、開口部14より基板の内側に遮光層13bが設けられ、引き込み位置を制御可能な開口部14が確保されると同時に、それ以外の領域に不必要に紫外線が照射されることによる不具合を防止することが可能である。
また、本実施の形態においては、遮光層13を貼り合せた基板の内側に形成したが、遮光層13、開口部14を液晶パネル用対向基板10の内部(対向する面側)に配置出来ない場合は、別途遮光層13付きのガラス基板やスリット入りの金属板などによりマスクを作製し、本処理時のみ基板の外側に取り付ける事で同様の処理が可能になる。
本実施の形態においては、仮硬化用紫外線照射装置21及び本硬化用紫外線照射装置22として局所的に紫外線を照射できるものを用いて、塗布後の封止材12に対して順次走査することにより、仮硬化及び本硬化処理を行った。しかし、仮硬化時に紫外線が照射される領域は、液晶パネル用対向基板10に形成される遮光層13及び開口部14により決定されることから、特にこのような態様に限られない。
例えば、図5に示すように、液晶パネル用対向基板10の全面に仮硬化用の紫外線を照射しながら、封止材12の塗布から引き込みの処理を行ってもよい。また、本硬化においても、仮硬化により基板全周に渡って開口部14まで封止材12の引き込みが完了した時点で、遮光層13の無い基板側から基板全面に本硬化用の紫外線を照射してもよい。これら基板全面への紫外線照射が、表示領域内の素子や有機膜、カラーフィルタの色材などに悪影響を及ぼす場合には、図5中に示すように、色材15、ブラックマトリクス16、シール材17等が形成された液晶パネル10の部分を覆うマスク23を配置して、液晶パネル用対向基板10の基板周縁部のみに紫外線が照射されるように行うとよい。
また、本実施の形態においては、引き込み速度が速い場合にも、安定した引き込み量の液晶パネル用対向基板10を得ることができることから、封止材12として引き込み速度の速い低粘度タイプの紫外線硬化樹脂を使用することもできる。低粘度タイプの紫外線硬化樹脂を使用した場合には、引き込みに必要な時間も短縮されるため処理タクトも短くすることが可能となることから、より好ましい。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る液晶パネル用対向基板の構成について、図6を参照して説明する。図6は、本実施の形態に係る液晶パネル用対向基板である液晶セル30の構成を示す図である。本実施の形態では、注入口より液晶を注入した液晶セル30の注入口部の封止工程に本発明の方法を用いた場合について説明する。なお、図6において、実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
液晶セル30は、カラーフィルタ基板31、スイッチング素子基板32、シール材33、液晶34等を備えている。カラーフィルタ基板31とスイッチング素子基板32とは、注入口35が形成されたシール材33により貼り合わされている。スイッチング素子基板32の注入口35が形成されていない端部には、端子36などが配置されている。カラーフィルタ基板31、スイッチング素子基板32、シール材33で形成される領域内には、液晶34が注入されている。
液晶セル30を構成する一方の基板であるカラーフィルタ基板31の注入口35が形成されている辺には、基板端から一定の幅を持つ遮光層13が形成されている。遮光層13は、基板端から一定の距離離れた位置を境界として、一定の幅除去された開口部14が形成されている。すなわち、遮光層13には、カラーフィルタ基板31の注入口35が形成されている辺に略平行に、一定の幅を持つスリットが形成されている。つまり、遮光層13は、基板端から所定の幅で形成された第1遮光層13aと、開口部14よりも内側に形成された第2遮光層13bとからなる。本実施の形態では、第2遮光層13bは、カラーフィルタ基板31に形成されるカラーフィルタのブラックマトリクスにより一体に形成されている。ここでは、注入口35が配置される一つの辺に対応した部分にのみ、これら一定幅の遮光層13及び開口部14が形成されている。なお、本実施の形態2においては、スイッチング素子基板32には遮光層が形成されず、光などを透過できる状態になっている。
続いて、液晶セル30に対して行われる注入口35の封止工程について説明する。図6に示すように、注入口35の封止工程では、液晶セル30の基板周縁部に配置された注入口35に紫外線硬化樹脂からなる封止材12を塗布する。そして、封止材12が、貼り合わされたカラーフィルタ基板31とスイッチング素子基板32との間の隙間に引き込まれる。その後、この隙間に引き込まれた封止材12に紫外線を照射することにより硬化して注入口35の封止が行われる。
図7は、注入口35の封止について説明するための注入口35の近傍の拡大図である。図7(a)は封止材12の塗布時の状況について示したもので、同図(b)は本硬化の完了した状態を示している。封止材12の塗布、引き込み、仮硬化、本硬化の処理については、実施の形態1とほぼ同様であるので、図3の断面図を用いて簡単に説明する。
実施の形態1と同様に、図3(a)に示すように、仮硬化用の紫外線を開口部14に照射しながら、塗布ノズル20より基板の端部に封止材12が塗布される。図3(b)に示すように、塗布された封止材12は一対の基板間に引き込まれる。そして、開口部14に到達した封止材12は紫外線の照射を受けて進行がほぼ停止する。なお、本実施の形態においては、実施の形態1と異なり、樹脂で封止する部分は注入口35のみの局所的な処理であることから、実施の形態1のように走査して処理を行う必要は無い。
その後、図3(c)に示すように、遮光層13の形成されないスイッチング素子基板32側より、本硬化用の紫外線が引き込まれた樹脂に照射され、塗布された封止材12を完全に硬化する。このようにして、図7(b)に示すように、注入口35に設けた開口部14の内側の適当な位置に注入口35封止用の封止材12の引き込み量が制御された液晶セル30を得ることができる。これにより、液晶34の注入を妨げることなく、安定した引き込み量の液晶セル30を製造することができる。このため、引き込み不足のときの液晶モレや、引き込み過多のときの液晶の変質等を防止することができ、歩留りや信頼性を向上させることができる。
実施の形態3.
実施の形態1及び実施の形態2の液晶パネル用対向基板のいくつかの変形例について、図8〜図11を参照して説明する。図8〜11は、実施の形態3に係る液晶パネル用対向基板の構成及びその製造方法を説明する図である。なお、図8〜図11において、実施の形態1及び実施の形態2と同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
図8に示す第1変形例では、基板周縁部に形成される遮光層13に、開口部14を複数本形成したものである。本例では、2本の開口部14が形成されている。第1開口部14aは、基板端に略平行に延在するように形成されている。第2開口部14bは、第1開口部14aよりも基板中央側に、第1開口部14aと略平行に延在するように形成されている。すなわち、遮光層13には、基板端に略平行に形成された2本のスリットが設けられている。なお、ここでは、開口部14を2本設けた例であるが、仮硬化用、本硬化用のそれぞれについて複数本設けてもよい。
基板端側に形成された第1開口部14aは仮硬化用の紫外線を照射するために設けられている。また、第1開口部14aよりも基板中央側に設けられた第2開口部14bは本硬化用の紫外線を照射するために設けられている。また、仮硬化用の第1開口部14aよりも本硬化用の第2開口部14bの方が太くなるように形成されている。これらの開口部14a、14bが形成された遮光層13は、対向して貼り合わせられた一対の基板のうちの一方の第1基板10aに形成されている。
実施の形態1及び実施の形態2とは異なり、他方の第2基板10bの基板周縁部には、遮光層18が形成されている。遮光層18は、基板周縁部にわたって所定の幅で形成されており、開口部14は設けられていない。このため、遮光層18が形成された第2基板10b側から封止材12に紫外線を照射することができない。従って、本例では、遮光層13が形成された第1基板10a側から紫外線を照射する。
第1開口部14aに対応する位置には、仮硬化用紫外線照射装置21が配置されている。第1開口部14aを介して、仮硬化用紫外線照射装置21から仮硬化用の紫外線が照射される。また、第2開口部14bに対応する位置には、本硬化用紫外線照射装置22が配置されている。第2開口部14bを介して、本硬化用紫外線照射装置22から本硬化用の紫外線が照射される。本硬化用紫外線照射装置22の照射強度のほうが仮硬化用紫外線照射装置21の照射強度よりも高いものが用いられる。
このようにして形成された液晶パネル用対向基板では、実施の形態1及び実施の形態2と同様に、基板間の隙間に引き込まれた封止材12は、第1開口部14aにおいて、仮硬化用の紫外線を照射されることにより粘度が高くなり、第1開口部14aより内側部への引き込みの進行が遅くなる。ここでは、仮硬化用の第1開口部14aの幅は比較的狭く、更に仮硬化用紫外線照射装置21の照射強度が比較的弱い。このため、封止材12の引き込みの進行は遅くなるものの、進行は続行し、本硬化用の第2開口部14bに到達する。
第2開口部14bはスリット幅が比較的広く、更に本硬化用紫外線照射装置22の照射強度が比較的強い。このため、第2開口部14bの位置で封止材12は完全に硬化され、進行が停止する。このように、図8に示す変形例では、対向して貼り合わせられた一対の基板の双方に遮光層が形成されており、上述の実施の形態のように遮光層が形成されていない基板側からは本硬化用の紫外線を照射することができない場合でも、封止材12の引き込み量を安定して制御することができる。なお、図8に示す変形例では、仮硬化用の第1開口部14aと本硬化用の第2開口部14bの幅と、仮硬化用紫外線照射装置21と本硬化用紫外線照射装置22の照射強度の双方を異ならせたが、いずれか一方のみを異ならせても構わない。
続いて、図9に示す第2の変形例について説明する。図9に示す変形例では、対向して貼り合わせられた一対の基板のうち第1基板10aの基板周縁部には、遮光層13が形成されている。遮光層13には、第1基板10aの基板端に沿って略平行に延在する開口部14が形成されている。また、他方の第2基板10bの基板周縁部には、遮光層18が形成されている。遮光層18には、第2基板10bの基板端に沿って略平行に延在する開口部19が形成されている。開口部19は、開口部14に対向する位置に形成されている。すなわち、貼り合わせられた一対の基板の双方の基板周縁部には、略同一位置に開口部を有する遮光層が形成されている。
また、双方の基板の開口部14、開口部19にそれぞれ対応して、紫外線照射装置24が配置されている。このような構成とした場合、基板間の隙間に引き込まれた封止材12は、開口部14、開口部19に到達すると、第1基板10a側、第2基板10b側の両面から紫外線が照射される。第1基板10aと第2基板10bとの間隔が大きい場合には特に、片側からの紫外線照射では、照射される側から遠い部分では、封止材12の硬化が進みにくく、仮硬化による引き込み速度の制御や、本硬化処理が十分に機能しない場合がある。本変形例においては、第1基板10aと第2基板10bの両側から紫外線を照射することができるため、十分に封止材12の硬化を行うことが可能である。なお、双方の基板の開口部の幅や、それぞれの紫外線照射装置24の紫外線照射強度を変更することにより、第1の変形例と同様に、仮硬化と本硬化の役割をそれぞれ持たせることも可能である。
次に、図10に示す第3の変形例について説明する。図10に示す変形例では、第1の変形例と同様に、第1基板10aには、開口部14を有する遮光層13が形成されている。一方、第2基板10bには、開口部が設けられていない遮光層18が形成されている。本変形例では、遮光層18として、黒色の顔料が分散された樹脂を用いる。このような構成とすると、遮光層18として金属膜などを用いた場合と比較して、開口部14を介して照射される紫外線の遮光層18による反射拡散を低減することができる。
開口部14より照射される紫外線が遮光層18で反射拡散されると、開口部14に到達する前から紫外線が封止材12に照射されることとなる。このため、開口部14に到達する前に引き込み速度が遅くなったり、最悪の場合には開口部14に到達する前に引き込みが止まってしまう現象が発生する。このような場合、所定の引き込み量が得られないため、封止の信頼性が劣化してしまう。本変形例によれば、開口部14が設けられない第2基板10b側に形成された遮光層18として、黒色の顔料の分散された樹脂を用いることで、遮光層18に照射される紫外線が吸収されて不要な散乱を防止できる。このため、上記のような封止の信頼性の劣化などの問題を発生し難くすることができる。
次に、図11を参照して、第4の変形例について説明する。図11に示す変形例では、引き込み位置を制御するための仮硬化用の紫外線照射を省略した例である。本変形例は、第1の変形例と同様に、第1基板10aには、開口部14を有する遮光層13が形成されている。一方、第2基板10bには、開口部が設けられていない遮光層18が形成されている。開口部14では、紫外線を特に照射しなくても、室内光、自然光などの環境光によってもある程度、封止材12を硬化させることができ、引き込み速度を遅くする効果を発揮することができる。
すなわち、本発明に係る構造では、別途、仮硬化処理の工程を設けなくても、紫外線や光により硬化する封止材12を用いた封止を行うこと自体で引き込みの制御性を向上させることができる。さらに、封止材12として、可視光などでも硬化する光硬化樹脂材料を用いることで、封止材12の引き込み停止効果を上げることができる。第2基板10b側には開口部が形成されない遮光層18が形成されている。これにより、開口部14からの光の入射により、硬化による封止材12の引き込み制御効果がより発揮される。
なお、以上説明した変形例1〜4のように、対向する基板側にも遮光層が形成される場合においても、開口部14から本硬化用の紫外線を照射することにより、開口部14における封止材12は完全に硬化され、封止材12の引き込みを完全に停止させることが可能である。また、開口部14の延在する方向の幅にわたって、完全に硬化された封止材12が形成されることから、ある程度の封止の信頼性を得ることができ、用途によってはここまでの処理で完了しても構わない。更に封止の信頼性が必要な用途に使用する場合には、両方の基板に設けられた遮光層により紫外線の照射されない部分については、基板端より端面に垂直方向より別途本硬化用の紫外線を照射して塗布される樹脂を全て硬化させても良く、これにより更に封止の信頼性を向上することができる。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4に係る液晶パネルの構成について、図12を参照して説明する。図12は、本実施の形態に係る液晶表示装置200の構成を示す図である。なお、ここでは、一例としてTFT(Thin Film Transistor)方式の液晶パネルについて説明する。図12に示すように、液晶表示装置200は、スイッチング素子基板210、カラーフィルタ基板220、液晶230等を備える液晶パネル240を有する。
スイッチング素子基板210とカラーフィルタ基板220との間には、シール材233が配置されており、両基板はシール材233により貼り合わされている。スイッチング素子基板210とカラーフィルタ基板220との間は、図示しないスペーサによって維持されている。シール材233には、注入口235が設けられており、注入口を介してスイッチング素子基板210とカラーフィルタ基板220との間に液晶230が充填されている。注入口235は、紫外線硬化樹脂からなる封止材234により封止されている。
スイッチング素子基板210は、ガラス基板211、配向膜212、画素電極213、スイッチング素子214、絶縁膜215、端子216等を備えている。ガラス基板211の一方の面上には、TFTからなるスイッチング素子214及びスイッチング素子214に信号を供給するための図示しない配線が形成されている。スイッチング素子214及び配線上には、これらを覆うように絶縁膜215が形成されている。スイッチング素子214には、画素電極213が接続されている。スイッチング素子214により、画素電極213に供給される電圧が制御される。画素電極213は、液晶230を駆動する電圧を印加する。複数の画素電極213が形成されている領域が表示領域となる。
画素電極213の上層には、液晶230を配向させる配向膜212が形成されている。ガラス基板211の端部には、端子216及び図示しないトランファ電極が形成されている。端子216は、スイッチング素子214に供給される信号を外部から受けとる。また、トランファ電極は、端子216から入力された信号をカラーフィルタ基板220側に形成された共通電極に伝達する。また、ガラス基板211の他方の面には偏光板231が設けられている。
カラーフィルタ基板220は、ガラス基板221、配向膜222、共通電極223、着色層224、遮光層225等を有している。ガラス基板221上には、着色層224及び遮光層225からなるカラーフィルタが形成されている。遮光層225は、着色層224間及び表示領域を囲む周辺領域に設けられている。着色層224及び遮光層225の上には、共通電極223が形成されている。共通電極223はスイッチング素子基板210上に形成された画素電極213との間に電界を生じ、液晶230を駆動する。共通電極223の上には、液晶230を配向させる配向膜222が形成されている。
本実施の形態に係る液晶表示装置200においては、遮光層225が、カラーフィルタ基板220の基板周縁部に、基板端から所定の幅で形成されている。また、基板端から所定の距離離れた位置から基板内側に向かって、遮光層225が除去されたスリット226が形成されている。スリット226は、封止材234の引き込み位置を制御するために設けられている。また、ガラス基板221の他方の面には偏光板232が設けられている。この偏光板232としては、偏光板231と同種の素材からなる偏光板が用いられている。
また、トランスファ電極と共通電極223は、トランスファ材(図示せず)により電気的に接続されており、端子216から入力された信号が共通電極223に伝達される。このほかに、液晶表示装置200は、制御基板236、FFC(Flexible Flat Cable)237、バックタイトユニット(図示せず)を備えている。制御基板236は、液晶パネルの駆動信号を生成する。FFC237は、制御基板236を端子216に電気的に接続する。また、液晶パネル240の反視認側には、光源となるバックライトユニットが設けられている。
液晶表示装置200は、次のように動作する。例えば、制御基板236から駆動信号が入力されると、画素電極213及び共通電極223に駆動電圧が印加される。この印加された駆動電圧に合わせて、液晶230の分子の方向が変化する。そして、バックライトの発する光がスイッチング素子基板210、液晶230及びカラーフィルタ基板220を介して外部へ透過或いは遮断されることにより、液晶表示装置200に映像などが表示される。
なお、この液晶表示装置200は、一例であり他の構成でも良い。液晶表示装置200の動作モードは、TN(Twisted Nematic)モードや、STN(Supper Twisted Nematic)モード、強誘電性液晶モードなどでもよい。また、駆動方法は、単純マトリックスやアクティブマトリックスなどでもよい。さらに、カラーフィルタ基板220に設けた共通電極223をスイッチング素子基板210側に設置して、画素電極213との間に横方向に液晶230に対して電界をかける横電界方式を用いたものでも良い。
次に、本実施の形態に係る液晶表示装置200の製造方法について説明する。ここでは、1枚のマザー基板上に複数の液晶セルを形成する場合について説明するが、個々の液晶セルを別々に形成することも可能である。なお、液晶表示装置用基板であるスイッチング素子基板210及びカラーフィルタ基板220の製造方法については、一般的な方法を用いるため、簡単に説明する。
スイッチング素子基板210は、ガラス基板211の一方の面に、成膜、フォトリソグラフィー法によるパターニング、エッチングなどのパターン形成工程を繰り返し用いて、スイッチング素子214や画素電極213、端子216、トランスファ電極を形成することにより製造される。また、カラーフィルタ基板220は、同様に、ガラス基板221の一方の面にITO等からなる共通電極223や、着色層224、遮光層225を有するカラーフィルタを形成することにより製造される。
スイッチング素子基板210及びカラーフィルタ基板220は、それぞれスイッチング素子基板210が多数取り出されるスイッチング素子基板用マザー基板とカラーフィルタ基板220が多数取り出されるカラーフィルタ基板用マザー基板により多数の液晶パネル240が同時形成される。
ここで、カラーフィルタ基板用マザー基板においては、実施の形態1の図1において説明したように、基板周縁部に、遮光層225とスリット226とを、画素間に形成される遮光層225を加工する際に同時に形成する。更に、カラーフィルタ基板用マザー基板中に多数形成される個々の液晶パネルのカラーフィルタ基板220についても、実施の形態2の図6において説明したように、注入口が配置される辺に、遮光層225とスリット226とを、同じく画素間に形成される遮光層225を加工する際に同時に形成する。
続いて、本実施の形態4に係る液晶表示装置200の組み立て工程について図13に示すフローチャートにしたがって説明する。まず、基板洗浄工程において、画素電極213が形成されているスイッチング素子基板210が多数取り出されるスイッチング素子基板用マザー基板を洗浄する(S1)。次に、配向膜材料塗布工程において、当該マザー基板の一方の面に、例えば印刷法により配向膜212の材料となるポリイミドからなる有機膜を塗布し、ホットプレートなどにより焼成処理し乾燥させる(S2)。その後、配向膜材料の塗布されたマザー基板に対して配向処理工程において配向処理を行い、配向膜212を形成する(S3)。また、共通電極223が形成されているカラーフィルタ基板220が多数取り出されるカラーフィルタ基板用マザー基板についても、S1からS3と同様に、洗浄、有機膜の塗布、及び配向処理を行うことにより配向膜222を形成する。
続いて、シールパターンを形成するシール塗布工程において、シール印刷を用いスイッチング素子基板用マザー基板或いはカラーフィルタ基板用マザー基板の一方の面にシール233の塗布処理を行う(S4)。また、シール233には、例えばエポキシ系接着剤などの熱硬化型樹脂や紫外線硬化型樹脂を用いる。
次に、トランスファ材塗布工程において、スイッチング素子基板用マザー基板或いはカラーフィルタ基板用マザー基板の一方の面にトランスファ材の塗布処理を行う(S5)。そして、スペーサ散布工程において、スイッチング素子基板用マザー基板或いはカラーフィルタ基板用マザー基板の一方の面にスペーサを散布する(S6)。この工程は、例えば湿式法や乾式法によりスペーサを分散させることにより行われる。なお、スペーサ散布工程は、スイッチング素子基板用マザー基板或いはカラーフィルタ基板用マザー基板の一方の面に予め基板間の距離を決定する突起状の柱スペーサを形成しておくことにより省略することも可能である。
その後、貼り合わせ工程において、スイッチング素子基板用マザー基板とカラーフィルタ基板用マザー基板とを貼り合わせる(S7)。続いて、シール硬化工程において、スイッチング素子基板用マザー基板とカラーフィルタ基板用マザー基板とを貼り合わせた状態でシール233を完全に硬化させる(S8)。この工程は、例えばシール233の材質に合わせて熱を加えることや、紫外線を照射することにより行われる。このようにスイッチング素子基板用マザー基板とカラーフィルタ基板用マザー基板とが貼り合わされた液晶パネル用対向基板が形成される。
次に、液晶パネルを薄型軽量化するために、この液晶パネル用対向基板を構成するスイッチング素子基板用マザー基板とカラーフィルタ基板用マザー基板を削る薄型化研磨工程を行う(S9)。この工程では、まず、実施の形態1の方法を用いて基板周縁部の紫外線硬化樹脂による封止工程が行われる。具体的には、液晶パネル用対向基板の基板周縁端部、すなわち、貼り合わせられた一対の基板の側面に紫外線硬化樹脂からなる封止材が塗布される。そして、封止材が基板間の隙間に毛管現象により引き込まれた後、開口部から仮硬化用紫外線を照射する。その後、遮光層が形成されない基板側から、本硬化用の紫外線を引き込まれた開口部に照射する。続いて、例えば、薬液を用いた化学研磨や、研磨材を用いた物理研磨によりガラス基板表面を削る。
次に、セル分断工程において、スイッチング素子基板用マザー基板とカラーフィルタ基板用マザー基板とが貼りあわされた液晶パネル用対向基板を個別のセルに分解する(S10)。そして、液晶注入工程において、液晶注入口から表示材料である液晶を注入する(S11)。この工程は、例えば液晶230を液晶注入口から真空注入により充填することにより行われる。更に、封止工程において、液晶注入口を封止する(S12)。この工程は、実施の形態2の方法を用いて行われる。以上のようにして液晶セルが製造される。
以上のS7〜S12の貼り合わせから液晶封止までの工程については、通常の液晶注入口からの液晶注入方法を一例として説明した。しかし、別の液晶注入方法として、所謂、滴下注入方式を用いても構わない。滴下注入方式では、例えば、シール233を注入口の無いパターン形状とし、液晶230をスイッチング素子基板210或いはカラーフィルタ基板220の上に液滴状態で滴下する。そして、この滴下した液晶230を挟む様にスイッチング素子基板210とカラーフィルタ基板220を貼り合わせた後に、シール233を硬化させる。本発明の実施の形態1に係る液晶パネル用対向基板における基板周縁部の封止と基板の薄型化処理については、滴下注入方式においても有効であることから滴下注入方式を用いても構わない。
最後に、偏光板貼付工程において、液晶セルに偏光板231、232を貼り付け(S13)、制御基板実装工程において、制御基板236を実装する(S14)ことによって、液晶表示装置200が完成する。
以上説明した実施の形態4における液晶表示装置においては、液晶パネル用対向基板の薄型化処理工程においては、実施の形態1で説明した基板周縁部の封止方法を用いる。また、液晶注入口の封止工程においては、実施の形態2の封止方法を用いる。これにより、基板周縁部を封止する紫外線硬化樹脂の引き込み量を安定化する事ができ、製造時において引き込み時間の管理が容易になり、製造される液晶パネルの歩留り向上及び信頼性向上を図ることができる。
なお、本実施の形態4においては、基板の薄型化処理工程においては実施の形態1で説明した基板周縁部の封止方法を用い、液晶注入口の封止工程においては実施の形態2の封止方法を用いて製造される液晶表示装置について説明した。しかしながら、実施の形態1及び実施の形態2の方法は、それぞれは単独で用いた場合であっても効果を有することから、一方のみを用いても構わない。また、実施の形態1の基板周縁部の封止方法及び実施の形態2の封止方法に代えて、実施の形態3における幾つかの変形例において説明した封止方法を用いた場合においても本実施の形態4と同様の効果を得ることができる。
(付記10)
前記封止材が設けられた領域において、前記第2基板には遮光層が形成されないことを特徴とする表示パネル用対向基板。
(付記11)
第1基板の基板端から所定の距離離れた位置から基板中央側に向かって形成された第1開口部を有する第1遮光層を、前記第1基板の基板端から所定の幅で形成する工程と、
所定の間隔をあけて前記第1基板及び第2基板を貼り合わせる工程と、
前記第1基板と前記第2基板の基板周縁端部の少なくとも一部に光硬化性の封止材を塗布し、前記第1基板と前記第2基板の間に引き込まれた前記封止材に前記第1開口部を介して紫外線を照射して、基板周縁部を封止する工程と、
を含む表示装置の製造方法。
(付記12)
前記第1基板は、スイッチング素子基板用マザー基板であり、
前記第2基板は、カラーフィルタ基板用マザー基板であり、
前記封止材を前記基板周縁部の全周に塗布する付記11に記載の表示装置の製造方法。
(付記13)
前記第1基板と前記第2基板とを、前記遮光層が形成された領域に対応する一部に開放部を有する、各基板端に沿って形成されたシール材により貼り合わせ、
前記封止材を、前記開放部が形成された領域に設ける表示装置の製造方法。
(付記14)
前記第1基板は、スイッチング素子基板用マザー基板であり、
前記第2基板は、カラーフィルタ基板用マザー基板であり、
前記シール材及び前記封止材により、前記基板周縁部の全周が囲まれている付記13に記載の表示装置の製造方法。
(付記15)
前記基板周縁部を封止した後に、前記第1基板及び前記第2基板の表面を研磨して薄型化する工程をさらに含む付記12又は14に記載の表示装置の製造方法。
(付記16)
前記基板周縁部を封止する工程は、
光を照射しながら前記封止材を塗布することにより、前記封止材を仮硬化する工程と、 前記封止材に光を照射して本硬化する工程と、
を含む付記11〜15のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
(付記17)
前記第1開口部として、前記基板端と略平行に形成されたスリットを形成し、
前記スリットに沿って、前記封止材に光を照射する付記11〜16のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
(付記18)
前記第1開口部として、前記基板端と略平行に形成された第1スリットと、前記第1スリットよりも基板中央側に形成される第2スリットとを形成し、
前記第1スリットを介して、前記封止材の仮硬化用の光を照射し、
前記第2スリットを介して、前記封止材の本硬化用の光を照射する付記17に記載の表示装置の製造方法。
(付記19)
第2スリットは、前記第1スリットよりも幅が広いことを特徴とする付記18に記載の表示装置の製造方法。
(付記20)
前記封止材が設けられた領域において、前記第2基板には遮光層が形成せず、
前記第1基板側から前記封止材の仮硬化用の光を照射し、前記第2基板側から前記封止材の本硬化用の光を照射する付記11〜17のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
(付記21)
前記第1遮光層に形成された第1開口部と略同一の位置に形成された第2開口部を有する第2遮光層を、前記第2基板の基板端から所定の幅で形成する工程をさらに含み、
前記第1開口部及び前記第2開口部を介して、前記封止材に光を照射する付記11〜17のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
(付記22)
前記第2基板の基板端から所定の幅で形成された黒色顔料を分散させた樹脂からなる第2遮光層を形成する工程をさらに備える付記11〜19のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
(付記23)
所定の間隔をあけて第1基板及び第2基板を貼り合わせる工程と、
前記第1基板の基板端から所定の幅を遮光するように形成されたマスク遮光部と、前記マスク遮光部に形成され、前記第1基板の基板端から所定の距離離れた位置から基板中央側に向かう領域を開口するマスク開口部とを有するマスクを前記第1基板側に配置する工程と、
前記第1基板と前記第2基板の基板周縁端部の少なくとも一部に光硬化性の封止材を塗布し、前記第1基板と前記第2基板の間に引き込まれた前記封止材に、前記マスク開口部を介して紫外線を照射して、基板周縁部を封止する工程と、
を含む表示装置の製造方法。
10 液晶パネル用対向基板
10a 第1基板
10b 第2基板
11 液晶パネル
12 封止材
13 遮光層
13a 第1遮光層
13b 第2遮光層
14 開口部
14a 第1開口部
14b 第2開口部
15 色材
16 ブラックマトリクス
17 シール材
18 遮光層
19 開口部
20 塗布ノズル
21 仮硬化用紫外線照射装置
22 本硬化用紫外線照射装置
23 マスク
24 紫外線照射装置
30 液晶セル
31 カラーフィルタ基板
32 スイッチング素子基板
33 シール材
34 液晶
35 注入口
36 端子
200 液晶パネル
210 スイッチング素子基板
211 ガラス基板
212 配向膜
213 画素電極
214 スイッチング素子
215 絶縁膜
216 端子
220 カラーフィルタ基板
221 ガラス基板
222 配向膜
223 共通電極
224 着色層
225 遮光層
226 スリット
230 液晶
231 偏光板
232 偏光板
233 シール材
234 封止材
235 注入口
236 制御基板
237 FFC
240 液晶パネル

Claims (9)

  1. 所定の間隔をあけて貼り合わされた第1基板及び第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板の間の基板周縁部の少なくとも一部に設けられた光硬化性
    の封止材と、
    前記封止材が設けられた領域において、前記第1基板の基板端から所定の幅で形成され
    た第1遮光層と、
    前記基板端から所定の距離離れた位置より基板中央側に向かって前記第1遮光層が除去
    された第1開口部と、
    前記第2基板の基板端から所定の幅で形成された第2遮光層と、
    前記第2遮光層に形成され、前記第1遮光層に形成された第1開口部と略同一の位置に形成された第2開口部と、
    を備える表示パネル用対向基板。
  2. 前記第1基板は、スイッチング素子基板用マザー基板であり、
    前記第2基板は、カラーフィルタ基板用マザー基板であり、
    前記封止材により、前記基板周縁部の全周が囲まれている請求項1に記載の表示パネル
    用対向基板。
  3. 前記第1基板と前記第2基板とは、前記第1遮光層が形成された領域に対応する一部に開放部を有する、各基板端に沿って形成されたシール材により貼り合わされており、
    前記封止材は、前記開放部が形成された領域に設けられる請求項1に記載の表示パネル用対向基板。
  4. 前記第1基板は、スイッチング素子基板用マザー基板であり、
    前記第2基板は、カラーフィルタ基板用マザー基板であり、
    前記シール材及び前記封止材により、前記基板周縁部の全周が囲まれている請求項3に
    記載の表示パネル用対向基板。
  5. 前記第1開口部は、前記基板端と略平行に形成されたスリットである請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載の表示パネル用対向基板。
  6. 前記第1開口部は、前記基板端と略平行に形成された第1スリットと、前記第1スリットよりも基板中央側に形成される第2スリットとを含む請求項5に記載の表示パネル用対向基板。
  7. 第2スリットは、前記第1スリットよりも幅が広いことを特徴とする請求項6に記載の表示パネル用対向基板。
  8. 前記第2遮光層は、黒色顔料を分散させた樹脂からなる請求項1〜7のいずれか1項に記載の表示パネル用対向基板。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の表示パネル用対向基板を加工して形成された表示装置。
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