JP2013130628A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】最上流色の感光体のクリーナーに他色より多くの残留物が溜まることを防止し,各色の状態を均すことにより,全体として長寿命の画像形成装置を提供すること。
【解決手段】1次転写部材のうち,最上流のものを含み最下流のものを含まない上流側転写部材群の位置を制御する圧接制御部と,1次転写部材に印加するバイアス電圧を制御する転写バイアス制御部とを有し,圧接制御部は上流側転写部材群を,画像形成時には,対応する感光体と中間転写部材とが通常の高圧接状態である高圧接位置とするとともに,非画像形成時には,圧接力の低い低圧接状態である低圧接位置とし,転写バイアス制御部は,上流側転写部材群が高圧接位置では,感光体上のトナー像を中間転写部材上に転写させる転写バイアスを印加し,上流側転写部材群が低圧接位置では,上流側転写部材群に属さない1次転写部材のうち最上流のものに回収バイアスを印加する。
【選択図】図2

Description

本発明は,電子写真方式の画像形成装置に関する。さらに詳細には,中間転写部材と複数の感光体とを有し,複数色のトナーを使用して,カラー画像を形成する画像形成装置に関するものである。
従来より,いわゆるタンデム方式の画像形成装置として,中間転写部材と複数の感光体とを有し,感光体に形成した各色のトナー像を順次,中間転写部材に転写してカラー画像を形成するものがある。このような画像形成装置には通常,感光体や中間転写部材等に転写後も残る残留トナーを除去するために,クリーニング部材が備えられている。クリーニング部材としては,像担持体に摺擦してその表面の残留トナーを掻き取るブレード部材や,バイアス電圧の印加を受けて電気的に残留トナーを回収するブラシ部材等が一般的に用いられている。
ブレードタイプのクリーナーを像担持体に接触させてクリーニングを行うものでは,像担持体の損傷を防止するために,ブレードが像担持体に対して適度に滑ることが必要である。さらに,トナーとして,従来より小粒径のものが使用されるようになってきたことから,小粒径のトナーでもすり抜けは適切に防止できることが望ましい。
そこで,クリーニング部材およびその周辺部にもそれに対応する工夫がなされている(例えば,特許文献1,特許文献2参照。)。特許文献1の技術では,クリーニング補助用のトナーをブレードの先端部に供給するための部材が設けられている。これにより,像担持体の損傷を回避しつつクリーニング性を改善するとされている。また,特許文献2の技術では,トナーの形状・大きさとブレードの線圧,像担持体の表面部材の材質を適切に選択するとされている。
特開2006−84842号公報 特開2001−312191号公報
しかしながら,前記した従来のどの技術を用いるにせよ,中間転写部材に残留したトナー等を完全に除去することはできない。特に,トナーに添加されている外添剤は,トナーに比較してさらに粒径が小さく,ブレード部材をすり抜けることがある。また,トナーから分離した外添材にはトナーとは逆極性に帯電されているものがあり,そのようなものは電気的にトナーを回収するクリーナーでは通常,捕獲できない。
タンデム方式のカラー画像形成装置において,中間転写部材をクリーニングするベルトクリーナーをすり抜けたトナーや外添剤は,中間転写部材とともに移動する。そして,中間転写部材の移動方向について,最も上流側に配置された感光体に対向する位置まで運ばれ,そこで感光体側へ移動することが多い。とくに,トナーと逆極性の外添剤は,感光体側へ非常に移動しやすい。そのため,最上流色の感光体には,他色の感光体に比較して多くの残留物が付着しがちとなる。
そして,感光体をクリーニングするクリーナーとしてブレード部材を用いた場合,ここに残留物が多く集まると,集まった残留物によって感光体が摺擦されることがある。それにより,感光体の摩耗を進行させてしまうことがある。あるいは,残留物がさらに多く溜まることにより塊状となった場合には,その残留物が塊状となったままでブレード部材をすり抜けてしまうことがある。この場合には,ブレード部材に傷を付けてしまうおそれがある。このような残留物による損傷の発生頻度は,各感光体のうち最上流色のものに高いという問題点があった。
本発明は,前記した従来の画像形成装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,最上流色の感光体のクリーナーに他色より多くの残留物が溜まることを防止し,各色の状態を均すことにより,全体として長寿命の画像形成装置を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の画像形成装置は,無端ベルト状の中間転写部材と,中間転写部材に沿って配置された複数の感光体と,中間転写部材を挟んで複数の感光体にそれぞれ対向して配置されている複数の1次転写部材と,中間転写部材から記録部材へトナー像を転写する2次転写部材と,中間転写部材の移動方向について複数の感光体のいずれよりも上流で2次転写部材より下流の位置に配置されたベルトクリーナー部材とを有する画像形成装置であって,複数の1次転写部材のうち,中間転写部材の移動方向について最上流のものを含み最下流のものを含まない上流側転写部材群の位置を制御する圧接制御部と,複数の1次転写部材に印加するバイアス電圧を制御する転写バイアス制御部とを有し,圧接制御部は上流側転写部材群を,画像形成時には,上流側転写部材群に対応する感光体と中間転写部材との圧接状態が通常の高圧接状態である高圧接位置とするとともに,非画像形成時には,高圧接状態より圧接力の低い低圧接状態である低圧接位置とするものであり,転写バイアス制御部は,圧接制御部により上流側転写部材群が高圧接位置とされている状態では,複数の1次転写部材に,感光体上のトナー像を中間転写部材上に転写させる転写バイアスを印加するとともに,圧接制御部により上流側転写部材群が低圧接位置とされている状態では,少なくとも,上流側転写部材群に属さない1次転写部材のうち中間転写部材の移動方向について最上流のものに転写バイアスとは逆極性である回収バイアスを印加するものである。
本発明の画像形成装置によれば,圧接制御部によって,上流側転写部材群の配置が変更される。つまり,画像形成時には,感光体と中間転写部材との圧接状態が通常の高圧接状態である高圧接位置とされるので,適切に画像形成ができる。一方,非画像形成時には,圧接力の低い低圧接状態とされることにより,中間転写部材上に残留する残留物が上流側転写部材群へ移動することが抑止される。さらに,転写バイアス制御部によって,上流側転写部材群に属さない1次転写部材のうち中間転写部材の移動方向について最上流のものに回収バイアスが印加されるので,その回収バイアスが印加された1次転写部材に対向する感光体へ残留物が移動する。従って,上流側転写部材群を選択することにより,残留物を主に回収させる感光体を選択することができる。これにより,最上流色の感光体のクリーナーに他色より多くの残留物が溜まることを防止し,各色の状態を均すことにより,全体として長寿命なものとすることができる。
さらに本発明では,3つ以上の感光体および1次転写部材を有し,圧接制御部は,複数の1次転写部材のうち上流側転写部材群に属するものの個数を,あらかじめ決められた方式により変更しつつ,上流側転写部材群の位置制御を行うものであることが望ましい。
このようにすれば,残留物を主に回収する感光体を適切に変更することができる。
さらに本発明では,あらかじめ決められた方式は,個数が取り得る値をあらかじめ決めた順に採用する方式であることが望ましい。
このようにすれば,残留物を主に回収する回数が各感光体に均等に割り振られる。
さらに本発明では,過去に形成した画像のカバレッジ値の累積値を複数の感光体ごとに係数するカバレッジ累積部を有し,あらかじめ決められた方式は,累積値が最も低い感光体に対応する1次転写部材が,上流側転写部材群に属さない1次転写部材のうち中間転写部材の移動方向について最上流のものとなるように個数を決定する方式であることが望ましい。
このようにすれば,過去における残留物の回収量が少ないと推測される感光体が,次回に残留物を回収する感光体として選択される。
さらに本発明では,これから形成する画像のカバレッジ値を取得するカバレッジ取得部を有し,圧接制御部は,カバレッジ取得部によって取得されたカバレッジ値が大きいほど,複数の1次転写部材のうち上流側転写部材群に属するものの個数を変更する頻度を高くするものであることが望ましい。
このようにすれば,残留物の発生量が多いと予想される画像を形成する場合には,同じ感光体に残留物を主に回収させる期間が短くされる。従って,特定の感光体に多くの残留物が回収される事態を防止できる。
さらに本発明では,ベルトクリーナー部材に,画像形成時には,中間転写部材上のトナーを引き寄せるバイアス電圧を印加するとともに,非画像形成時には,中間転写部材へトナーを吐き出すバイアス電圧を印加するクリーナーバイアス制御部を有することが望ましい。
このようなものであれば,ベルトクリーナー部材に残留物が溜まりすぎることが防止される。
さらに本発明では,低圧接位置は,中間転写部材が前記感光体から離間しない範囲内で,感光体と中間転写部材との圧接状態を通常の高圧接状態より圧接力の低い状態とする位置であることが望ましい。
このようにすれば,残留物が中間転写部材から低圧接位置の感光体へ移動することを抑制することが出来る。
さらに本発明では,転写バイアス制御部は,圧接制御部により上流側転写部材群が低圧接位置とされている状態では,上流側転写部材群に属する1次転写部材に,転写バイアスと同極性のバイアスを印加するものであることが望ましい。
このようにすれば,残留物が中間転写部材から低圧接位置の感光体へ移動することをさらに抑制することが出来る。
さらに本発明では,低圧接位置は,中間転写部材が上流側転写部材群に対応する感光体から離間する位置であることが望ましい。
このようにすれば,残留物が中間転写部材から低圧接位置の感光体へ移動することを確実に防止することが出来る。
本発明の画像形成装置によれば,最上流色の感光体に他色より多くの残留物が溜まることを防止し,各色の状態を均すことにより,全体として長寿命なものとなっている。
本形態に係る画像形成装置の主要部を示す概略構成図である。 画像形成装置の主要部の部材の移動を示す説明図である。 画像形成装置の主要部を示す概略ブロック図である。 補助ローラーとイエローの1次転写部材とを移動させた状態を示す説明図である。 補助ローラーとイエローの1次転写部材とマゼンタの1次転写部材とを移動させた状態を示す説明図である。 補助ローラーとイエローの1次転写部材とマゼンタの1次転写部材とシアンの1次転写部材とを移動させた状態を示す説明図である。 カバレッジに対応して配置変更の頻度を決定する処理を示すフローチャート図である。 画像形成時のベルトクリーナーを示す説明図である。 トナー吐き出し処理時のベルトクリーナーを示す説明図である。
以下,本発明を具体化した最良の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,タンデム方式の画像形成装置に本発明を適用したものである。
本形態の画像形成装置1は,図1にその主要部を示すように,中間転写ベルト10とそれに沿って設けられた各色の画像形成部20Y,20M,20C,20Bkとを有するものである。中間転写ベルト10は,無端ベルト状の像担持体である。この中間転写ベルト10は,駆動ローラー12,従動ローラー13他,多数のローラーに架け渡されており,図中に矢印Aで示す向きに進行可能なものである。なお,この図は,画像形成時における画像形成装置1の状態を示している。
各色の画像形成部20Y,20M,20C,20Bkは,図1に示すように,中間転写ベルト10の進行方向について,上流側からこの順に並べられている。これらは,いずれも同様の構成のものである。例えば,イエローの画像形成部20Yは,感光体21Yと感光体21Y上にトナー像を形成するための各種の部材とを有している。この図では,感光体21Y,1次転写部材22Y,クリーナー23Yのみを示しているが,実際には,この他に帯電・露光・現像等を担う公知の各部材が備えられている。なお,特に区別の必要がない場合には,色を示す符号(Y・M・C・Bk)を省略して記載する。
本形態の画像形成装置1は,図1中の右方に示すように,中間転写ベルト10を間に駆動ローラー12と対向する位置に,2次転写部材15を有している。各色の画像形成部20によって中間転写ベルト10上に形成されたトナー像は,2次転写部材15によって用紙に転写される。このとき用紙は,図中に点線Pで示すように,中間転写ベルト10と2次転写部材15との間を通過する。
本形態の画像形成装置1は,図1中の左方に示すように,中間転写ベルト10を間に従動ローラー13と対向する位置に,ベルトクリーナー17を有している。本形態のベルトクリーナー17は,回転可能なブラシ部材である。また,本形態の各色の画像形成部20に備えられているクリーナー23は,ブレード部材によるものである。各クリーナー23の一辺は,対応する感光体21に圧接されている。なお,ベルトクリーナー17の配置はここに限るものではない。ベルトクリーナー17は,中間転写ベルト10の進行方向について,2次転写部材15より下流で各色の画像形成部20のいずれよりも上流の範囲内に配置されていればよい。
本形態の画像形成装置1はさらに,図1に示すように,2つの補助ローラー25,26を有している。補助ローラー25は,中間転写ベルト10の移動方向について,従動ローラー13より下流で,かつ,各色のうち最上流であるイエローの画像形成部20Yより上流の位置に設けられている。補助ローラー26は,中間転写ベルト10の移動方向について,各色のうち最下流であるブラックの画像形成部20Bkより下流で,かつ,駆動ローラー12より上流の位置に設けられている。
これらの補助ローラー25,26は,駆動ローラー12,従動ローラー13と協働して,中間転写ベルト10を進行可能に支持している。それにより,中間転写ベルト10は,すべての色の画像形成部20において,感光体21と1次転写部材22との間を通過するようになっている。図1に示した画像形成時における通常配置では,補助ローラー25,26は,中間転写ベルト10を各色の画像形成部20の感光体21に押し付ける位置に支持している。
さらに,本形態の画像形成装置1では,図2に示すように,イエロー,マゼンタ,シアンの1次転写部材22Y,22M,22Cは,いずれも,対応する感光体21Y,21M,21Cに対して,近接位置と離隔位置との間で移動可能なものである。ただし,図では分かりやすさのために,各1次転写部材22を感光体21から完全に離して示しているが,離隔位置とはいっても,感光体21と中間転写ベルト10との圧接状態が通常配置の場合と比較して低圧接状態となる程度とすればよい。
本形態では,ブラックのものを除く3つの1次転写部材22に加えて,補助ローラー25も移動可能に設けられている。補助ローラー25は,図1に示した位置から,図2に示すように,中間転写ベルト10の内周側に向かって移動可能なものである。補助ローラー25を内周側に移動させることにより,中間転写ベルト10の移動経路を,イエローの感光体21に押し付ける力が通常配置の場合と比較して弱くなるように変更させることができる。補助ローラー25と1次転写部材22Y,22M,22Cのすべてを移動させると,図2に実線で示したように,中間転写ベルト10の移動経路が変更される。ただし,ブラックの1次転写部材22Bkおよび補助ローラー26は,移動しない。
そして,本形態の画像形成装置1は,図3のブロック図に示すように,装置全体の制御を行う制御部30と,制御部30の制御の下で各部の制御を行う各種の制御部とを有している。各種の制御部には,圧接制御部31と転写バイアス制御部32とクリーナーバイアス制御部33とが含まれる。
圧接制御部31は,イエロー,マゼンタ,シアンの1次転写部材22Y,22M,22Cの近接位置と離隔位置との間での移動と,補助ローラー25の位置を制御するものである。つまり,最上流の1次転写部材22Yを含み,上流側から1〜3個の1次転写部材22を離隔位置とすることによって,それぞれ1〜3個の感光体21を中間転写ベルト10に対して低圧接状態とすることができる。すなわち,圧接制御部31は,中間転写ベルト10と各感光体21との圧接状態を制御するものである。
本形態の画像形成装置1は,圧接制御部31が離隔位置とする1次転写部材22の個数を選択することにより,中間転写ベルト10に対して低圧接状態となる感光体21の個数を選択することができる。ここで低圧接状態とすることができる感光体21は,最上流から1〜3個の連続した配置の感光体21である。これにより,本形態の画像形成装置1は,3種類の低圧接位置をとることができる。低圧接位置では,補助ローラー25は必ず,内周側へ移動されている。
さらに,本形態の画像形成装置1は,図3に示すように,各色の1次転写部材22にそれぞれ,バイアス電圧を印加するバイアス電圧印加部28を有している。バイアス電圧印加部28は,例えば,画像形成時には,感光体21上のトナー像を中間転写ベルト10上へ転写させる転写バイアスを印加する。そして,転写バイアス制御部32は,これらの各色のバイアス電圧印加部28によるバイアス電圧を制御する。
また,画像形成装置1は,ベルトクリーナー17にバイアス電圧を印加するクリーナーバイアス印加部18をも有している。そして,クリーナーバイアス制御部33は,クリーナーバイアス印加部18によるバイアス電圧を制御する。なお,バイアス電圧印加部28およびクリーナーバイアス印加部18はいずれも,正負のいずれの極性の電圧をも印加することが可能なものである。
また,本形態の画像形成装置1で使用しているトナーは,正規の帯電極性が負極性である負帯電性のものである。そこで,ベルトクリーナー17によって中間転写ベルト10から転写残トナーなどの残留物を回収する回収時には,クリーナーバイアス制御部33は,クリーナーバイアス印加部18に,ベルトクリーナー17側が中間転写ベルト10に対して正となる極性の電圧を印加させる。本形態の画像形成装置1は,後述するように,ベルトクリーナー17に溜まった残留物を中間転写ベルト10上へ移動させるベルトクリーナー17のトナー吐き出し処理を,適宜,行うものである。この処理を実施する際には,クリーナーバイアス制御部33は,クリーナーバイアス印加部18の極性を回収時の逆極性に変更する。
そして本形態の画像形成装置1は,画像形成時には図1に示した配置とされ,非画像形成時に図4〜図6に示す各種の配置とされる。図1に示した画像形成時の配置においては,すべての1次転写部材22が,感光体21に向けて高い圧接力で圧接されている高圧接状態となっている。この配置は,高圧接位置であり,以下では第1配置という。画像形成時には,圧接制御部31は,この第1配置となるように各部を制御する。
一方,図4〜図6に示す配置はいずれも,低圧接状態の感光体21を含む配置である。図4に示した配置では,イエローの感光体21Yに対する中間転写ベルト10の圧接力は低く,それ以外のマゼンタ,シアン,ブラックの感光体21に対する中間転写ベルト10の圧接力はいずれも高い。この配置は,第1配置から,イエローの1次転写部材22Yと補助ローラー25とを移動させた配置である。つまり,この配置では,低圧接位置である1次転写部材22は,イエローの1次転写部材22Yのみである。この配置を,以下では第2配置という。
あるいは,図5に示した配置では,イエローとマゼンタの感光体21に対する中間転写ベルト10の圧接力は低く,それ以外のシアン,ブラックの感光体21に対する中間転写ベルト10の圧接力は高い。この配置は,第1配置から,イエローとマゼンタの1次転写部材22Y,22Mと補助ローラー25とを移動させた配置である。この配置では,低圧接位置である1次転写部材22は,イエローとマゼンタの1次転写部材22Y,22Mである。この配置を,以下では第3配置という。
また,図6に示した配置では,イエロー,マゼンタ,シアンの感光体21に対する中間転写ベルト10の圧接力は低く,ブラックの感光体21に対する中間転写ベルト10の圧接力は高い。この配置は,第1配置から,イエローとマゼンタとシアンの1次転写部材22Y,22M,22Cと補助ローラー25とを移動させた配置である。この配置では,低圧接位置である1次転写部材22は,イエローとマゼンタとシアンの1次転写部材22Y,22M,22Cである。この配置を,以下では第4配置という。
すなわち,本形態の画像形成装置1の低圧接位置には,上記の3種類(第2配置,第3配置,第4配置)がある。これらは,いずれも低圧接位置ではあるが,中間転写ベルト10に対して低圧接とされている感光体21の数がそれぞれ異なる。それぞれの配置において,低圧接状態とされている感光体21に対応する1次転写部材22(群)が,上流側転写部材群である。
つまり,第2配置では,上流側転写部材群に属する1次転写部材22は,イエローの1次転写部材22Yの1個である。第3配置では,上流側転写部材群に属する1次転写部材22は,イエローとマゼンタの1次転写部材22Y,22Mの2個である。第4配置では,上流側転写部材群に属する1次転写部材22は,イエローとマゼンタとシアンの1次転写部材22Y,22M,22Cの3個である。なお,第1配置では,上流側転写部材群に属する1次転写部材22は0個である。
このように,上流側転写部材群は,中間転写ベルト10の移動方向について最上流のものを含み,最下流のものを含まない1次転写部材22の群である。そして,上流側転写部材群に含まれる1次転写部材22より上流側に,上流側転写部材群に含まれない1次転写部材22はない。
なお,低圧接位置としては,図4〜図6に示したように,中間転写ベルト10の通過経路が,該当する感光体21に全く接触しない経路であってもよい。これらの図では,中間転写ベルト10と低圧接状態の感光体21とが完全に離間して示されている。ただし,低圧接位置は,中間転写ベルト10と感光体21とが完全に離間するまで離れることが必須なわけではない。離間しないまでも圧接力を画像形成時より低くしただけであってもよい。また本形態の圧接制御部31は,低圧接位置とする場合には,補助ローラー25を,第1配置の場合の位置より中間転写ベルト10の内周側に位置させる。なお,いずれの配置においても,感光体21はどれも移動しない。
本形態の画像形成装置1は,カラー画像の形成時には,図1に示すように,すべての色の感光体21と中間転写ベルト10とを圧接させた第1配置とする。つまり,どの感光体21も,低圧接状態ではない。各色の画像形成部20でそれぞれの感光体21上に各色のトナー像が形成され,形成されたトナー像は順次,中間転写ベルト10に1次転写される。そのために,転写バイアス制御部32(図3参照)は,各色のバイアス電圧印加部28に,感光体21上のトナー像を中間転写ベルト10上に転写させる転写バイアスを印加させる。1次転写後も感光体21上に残留した残留物は,クリーナー23によって回収される。
中間転写ベルト10上のトナー像はさらに,図1に示すように,2次転写部材15によって用紙に転写される。2次転写後も中間転写ベルト10上に残留している残留物は,ベルトクリーナー17によって回収される。そのために,クリーナーバイアス制御部33(図3参照)は,クリーナーバイアス印加部18に,中間転写ベルト10上のトナーをベルトクリーナー17へ引き寄せる回収時のバイアス電圧を印加させる。
そして,図1の第1配置では,ベルトクリーナー17をすり抜けた残留物があった場合,その残留物のほとんどはイエローの感光体21Yへ移動する。イエローの感光体21Yが,ベルトクリーナー17を通過した後の残留物に,最初に対向する感光体であり,かつ,中間転写ベルト10に高圧接されているからである。そして,感光体21Yへ移動したトナーは,クリーナー23Yによって回収される。
一方,本形態の画像形成装置1において第2配置〜第4配置が選択されるのは,主に非画像形成時である。例えば,2次転写終了後であって,次画像のトナー像形成の開始前の間であってもよい。あるいは,ジョブの処理が終了し,ジョブの受信を待つ間であってもよい。ただし,画像形成時であっても,ブラックのトナーのみを使用してモノクロ画像を形成する場合には,第4配置を選択するものとしてもよい。
また,本形態の画像形成装置1は,非画像形成時に,ベルトクリーナー17に印加されるバイアス電圧の極性を逆転して,ベルトクリーナー17に回収したトナーを吐き出す処理を行う。この吐き出し処理時にも,第2配置〜第4配置が選択される場合がある。なお,吐き出し処理については後述する。
画像形成装置1が図4に示した第2配置となっている場合には,イエローの感光体21Yと中間転写ベルト10とは,低圧接状態となっている。この配置は,ベルトクリーナー17をすり抜けた残留物をイエローの感光体21Yへ移動させず,マゼンタの感光体21Mへ移動させるための配置である。そのために,転写バイアス制御部32は,マゼンタのバイアス電圧印加部28Mによるバイアス電圧を制御して,マゼンタの1次転写部材22Mに,転写バイアスとは逆極性の回収バイアスを印加させる。
その一方で,転写バイアス制御部32は,イエローのバイアス電圧印加部28Yによるバイアス電圧を制御して,イエローの1次転写部材22Yに,回収バイアスとは逆極性のバイアス電圧を印加させる。これにより,ベルトクリーナー17をすり抜けた残留物は,イエローの感光体21Yへはほとんど移動せず,マゼンタの感光体21Mにそのほとんどが移動する。なお,このイエローのバイアス電圧の制御は,中間転写ベルト10と感光体21Yとを完全に離間させるまでには至らず,圧接力を画像形成時より低くしただけの処理を行う場合に実施される。完全に離間させた場合には,イエローのバイアス電圧を制御する必要はない。他の色についても同様である。
つまり,第2配置においては,ベルトクリーナー17をすり抜けた残留物は,中間転写ベルト10とともにイエローの感光体21Yに対向する位置を通り過ぎてさらに移動し,イエローの次に上流側であって,最初に圧接されているマゼンタの感光体21Mへ移動する。そして,感光体21Mへ移動した残留物は,マゼンタのクリーナー23Mによって回収される。
同様に,転写バイアス制御部32は,図5の第3配置ではシアンのバイアス電圧印加部28Cによるバイアス電圧を制御して,シアンの1次転写部材22Cに,転写バイアスとは逆極性の回収バイアスを印加させる。このときには,転写バイアス制御部32は,低圧接位置となっているイエローとマゼンタの1次転写部材22Y,22Mには,回収バイアスとは逆極性のバイアス電圧を印加する。従って,残留物はおもにシアンのクリーナー23Cに回収される。
また,図6の第4配置では,転写バイアス制御部32は,ブラックのバイアス電圧印加部28Bkによるバイアス電圧を制御して,ブラックの1次転写部材22Bkに,転写バイアスとは逆極性の回収バイアスを印加させる。このときには,転写バイアス制御部32は,低圧接位置となっているイエローとマゼンタとシアンの1次転写部材22Y,22M,22Cには,回収バイアスとは逆極性のバイアス電圧を印加する。従って,残留物はおもにブラックのクリーナー23Bkに回収される。
画像形成装置1の圧接制御部31は,画像形成時以外の適切なタイミングで,補助ローラー25の位置と各色の1次転写部材22の位置とを制御し,上流側転写部材群を低圧接位置とする。さらに,圧接制御部31は,各色の1次転写部材22のうち,上流側転写部材群に属するものの個数を,あらかじめ決められた方式により変更しつつ,上流側転写部材群の位置制御を行う。圧接制御部31は例えば,各紙間において,第1配置〜第4配置の計4種の配置のいずれかに交替で設定する。
このようにすることによって,イエローのクリーナー23Yにばかり,他色のクリーナー23より多量の残留物が回収されるという事態は回避できる。さらに,画像形成装置1は,残留物を主に回収するクリーナー23を選択的に決定することができるので,各色のクリーナー23に分散して,残留物を回収することができる。従って,感光体21の摩耗の程度も,各色で同程度とすることができる。そして画像形成装置1は,配置を交替するタイミングを適切に選択することにより,各色のクリーナー23への残留物の回収量を同等程度とすることができる。このようにすることにより,クリーナー23に溜まった残留物によって感光体21に悪影響が及ぶ可能性を各色で均すことができる。
次に,1次転写部材22のうち上流側転写部材群に属するものの個数を決定するあらかじめ決められた方式について説明する。あらかじめ決められた方式の1つは,個数をあらかじめ決めた順に採用する方式である。これはすなわち,あらかじめ順序を決めておき,その順序に従って各配置を順に採用する方式である。例えば第2〜第4の3種類から選択する場合には,以下のようなものである。
第2配置 → 第3配置 → 第4配置 → 第2配置 → 第3配置 → …
このようにすれば,各色の感光体21に残留物が回収されるタイミングは均等なものとなる。ただし,3種類の順序はこれに限らない。
あるいは,第1配置も加えて,以下のようなものとしてもよい。
第1配置 → 第2配置 → 第3配置 → 第4配置 → 第1配置 → 第2配置 → …
または,ブラックへの回収の機会を減らして,第2配置と第3配置のみを交互に選択するとしてもよい。これは,前述したようにモノクロ画像を第4配置で形成する装置において特に有効である。この場合には,以下のような順序となる。
第2配置 → 第3配置 → 第2配置 → …
あるいは,以下のような選択もあり得る。
第1配置 → 第2配置 → 第3配置 → 第1配置 → 第2配置 → …
像担持体に残る残留物の量は,一般に,印刷した画像データのカバレッジによって異なる。そこで,画像データのカバレッジを参照して,上流側転写部材群に属する1次転写部材22の個数を決定する方式を採用することもできる。画像形成装置1の全体の制御を司る制御部30(図3参照)は,画像形成時に,形成した画像の各色の感光体21ごとのカバレッジ値の累積値を計数している。この場合には,制御部30がカバレッジ累積部として機能する。
そして,制御部30によって計数された累積値の最も低い感光体21が,次回の回収時に残留物を主に回収する感光体21として選択される。その場合には,累積値の最も低い感光体21に対応する1次転写部材22が,上流側転写部材群に属さない1次転写部材のうち,中間転写ベルト10の移動方向について最上流のものとなるように個数が決定される。つまり,上流側からn番目の感光体21に残留物を回収させようとする場合には,「個数」を「n−1」とする。
これにより,各色のクリーナー23によって回収される残留物の量は,およそ同程度に均されたものとすることができる。従って,複数のクリーナー23のうちの1つだけに多くの外添剤が溜まって,その色の感光体21が特に傷が付きやすいという状況は回避されている。なお,カバレッジに基づいて個数を選択する方式では,残留物を主に回収する感光体21として選択され回収を実施した場合に,その感光体21のカバレッジに回収した量に相当する値を加算することとしてもよい。
なお,通常,配置を変更しての回収処理は,ジョブとジョブとの間に行うことが好ましい。ジョブ中の紙間等に行うとジョブの処理時間がそれだけ長くなるおそれがあるからである。しかし,これから形成する画像のカバレッジ値を取得し,その値に応じて配置を変更する頻度を決定するようにしても良い。すなわち,受け付けたジョブのカバレッジ値を算出して,カバレッジ値の大きい画像を形成する場合には,ジョブ中でも配置の変更を行って,回収処理を実施するとしてもよい。
その場合には,本形態の制御部30は,これから印刷する画像データを解析して,そのカバレッジ値を取得する。この場合には,制御部30がカバレッジ取得部として機能する。さらに,取得したカバレッジ値に基づいて,制御部30は,配置を変更する頻度を決定する。つまり,カバレッジ値の大きい画像データの印刷を行う場合には,カバレッジ値の小さい画像データの印刷時よりも頻繁に,1次転写部材を低圧接位置としての回収処理を行う。カバレッジ値の大きい画像データの印刷においては,残留物の発生量も一般に多いからである。
本形態では具体的には,カバレッジを3段階に分別し,高カバレッジの画像データを印刷する場合は,1枚の印刷ごとに配置を変更する。中程度のカバレッジの画像データの場合は,ジョブごとに配置を変更する。例えば,その1枚がジョブの途中であれば,ジョブ終了後に行う。また,低カバレッジの画像データの場合には,ジョブ終了後も第1配置のままとし,配置を変更しての回収処理を行わない。
この配置変更の頻度決定処理を,図7のフローチャートに示す。この処理は,印刷ジョブを受け,印刷を開始する前に実行される。画像形成装置1は,印刷ジョブを受信した場合,まず,印刷する画像のプリントデータを受信する(S101)。そして,制御部30は,受けたプリントデータを解析することにより,そのジョブに含まれる画像のカバレッジ値を取得する(S102)。なお,本形態の制御部30は,カバレッジ値を3段階に分別するために,大小2つの閾値を予め記憶している。
プリントデータが低カバレッジであると判断された場合は,(S103:YES),配置の変更を行わない(S104)。つまり,カバレッジ値が小閾値より小さい場合は,印刷後も第1配置のままとし,主にイエローのクリーナー23Yに残留物を回収する。あるいは,プリントデータが高カバレッジであると判断された場合は,(S103:NO,かつ,S105:YES),1枚ごとに配置の変更を行う(S106)。つまり,カバレッジ値が大閾値以上であった場合は,その1枚の印刷後の紙間に配置変更を伴う回収処理を行う。次の1枚も高カバレッジであれば,その1枚の印刷後の紙間にも配置変更を伴う回収処理を行う。
プリントデータが低カバレッジでも高カバレッジでもないと判断された場合は,(S103:NO,かつ,S105:NO),ジョブごとに配置の変更を行う(S107)。つまり,カバレッジ値が小閾値と大閾値との間の値であった場合は,ジョブ中の紙間においては,第1配置のままで印刷を行う。そして,ジョブの全ページの印刷が終了してから,配置変更を伴う回収処理を行う。なお,S106,S107で,どの配置に変更するかは,前述したあらかじめ決められた方式に基づいて決定される。そして,いずれのカバレッジの場合も配置の変更の頻度を決定したら,その画像の印刷を行う(S108)。これで,この処理の説明を終了する。
さらに,本形態の画像形成装置1は,非画像形成時に,ベルトクリーナー17に回収したトナーを吐き出す処理を行う。画像形成時におけるベルトクリーナー17近傍の状態を図8に示す。また,トナー吐き出し処理時におけるベルトクリーナー17近傍の状態の一例を図9に示す。なお,これらの図では,分かりやすさのために,残留トナーTに外添剤が付着している様子を模式的に,かなり大きく示している。
画像形成時には,2次転写後も中間転写ベルト10に残った残留トナーTは,図8に示すように,中間転写ベルト10の移動に伴って,ベルトクリーナー17の位置まで運ばれる。ベルトクリーナー17には,クリーナーバイアス印加部18によって正電圧が印加されているので,残留トナーTは,ベルトクリーナー17に引きつけられて回収される。
ベルトクリーナー17のトナー吐き出し処理時には,クリーナーバイアス制御部33は,クリーナーバイアス印加部18によってベルトクリーナー17に印加されるバイアス電圧の極性を回収時(画像形成時)の逆極性とする。これにより,ベルトクリーナー17に溜まった残留物は,図9に示すように,中間転写ベルト10へ吐き出される。これは,ベルトクリーナー17のブラシの中にトナー粉などが多く溜まると,ベルトクリーナー17のクリーニング能力が低下するからである。
そして,ベルトクリーナー17のトナー吐き出し処理時には,圧接制御部31によって,各色の1次転写部材22の配置が第1配置〜第4配置のうちから選択される。圧接制御部31は,例えば,図9に示すように,補助ローラー25とイエローの1次転写部材22Yとを移動した第2配置とする。さらに,転写バイアス制御部32は,マゼンタの1次転写部材22Mに,転写バイアスとは逆極性の回収バイアスを印加させる。また,転写バイアス制御部32は,イエローの1次転写部材22Yには,転写バイアスと同極性のバイアスを印加させる。これにより,ベルトクリーナー17から吐き出された残留トナーTは,感光体21Yにはほとんど付着せず,感光体21Mに付着して,クリーナー23Mによって回収される。
なお,ベルトクリーナー17のトナー吐き出し処理時にも,他の処理における残留物の回収量と合わせて,各色のクリーナー23の回収量が均されたものとなるように,配置が決定される。従って,トナー吐き出し処理時においても,最上流色の感光体だけに他色より多くの残留物が溜まることが防止され,各色の感光体21の状態は均されたものとなっている。
発明者は,本発明の効果を確認するための実験を行った。この実験では,コニカミノルタ製bizhub C652DSに所定の現像バイアス,モータ駆動,装置駆動等の制御を可能にしたソフトウエアを組み込んだものを使用した。実験は,気温23℃湿度65%の環境下で行った。形成した画像はシアントナーのみを使用した単色画像であり,以下の3種類のうちの1つのカバレッジによるベタ画像を連続して10枚プリントした。その後,ベルトクリーナー17の吐き出し処理を1回行った。さらに,続けて白紙画像を1枚プリントした。
カバレッジの種類は以下の通りである。
カバレッジ低: シアン/ホワイト比5%未満のベタ画像を形成した。
カバレッジ中: シアン/ホワイト比5%以上20%未満のベタ画像を形成した。
カバレッジ高: シアン/ホワイト比20%以上のベタ画像を形成した。
そして,実施例1〜4では,以下のように,非画像形成時における1次転写部材22の低圧接配置への変更と1次転写バイアス電圧の極性変更とを行った。
実施例1:低カバレッジ10枚印刷後に1回,低圧接+バイアス変更
吐き出し処理時に低圧接+バイアス変更
実施例2:中カバレッジ10枚印刷後に1回,低圧接+バイアス変更
吐き出し処理時に低圧接+バイアス変更
実施例3:高カバレッジ10枚印刷中1枚ごとに,低圧接+バイアス変更
吐き出し処理時に低圧接+バイアス変更
実施例4:高カバレッジ10枚印刷中1枚ごとに,低圧接+バイアス変更
吐き出し処理時に低圧接なし+バイアス変更なし
さらに,この実験では,1次転写の低圧接配置をとる場合には,前述の4パターンの第1配置〜第4配置を順に選択するものとした。すなわち,1回目の低圧接位置への配置変更では,図4の第2配置とし,2回目は図5の第3配置,3回目は図6の第4配置,4回目は図1の第1配置とした。例えば,実施例1では,ベタ画像10枚印刷後に図4の第2配置とし,吐き出し処理時に図5の第3配置とした。また,バイアス変更は,低圧接位置とした1次転写部材22に転写バイアスと同極性のバイアスを印加するとともに,低圧接位置としなかった1次転写部材22のうち最上流のものには,転写バイアスと逆極性の回収バイアスを印加した。
一方,比較例1〜6では,1次転写部材22の低圧接配置への変更と1次転写バイアス電圧の極性変更とを同時に行うことはしなかった。
比較例1:低カバレッジ10枚印刷,低圧接なし,バイアス変更なし
比較例2:中カバレッジ10枚印刷,低圧接なし,バイアス変更なし
比較例3:高カバレッジ10枚印刷,低圧接なし,バイアス変更なし
比較例4:高カバレッジ10枚印刷中1枚ごとに,低圧接あり,バイアス変更なし
比較例5:高カバレッジ10枚印刷中1枚ごとに,低圧接なし,バイアス変更あり
比較例6:高カバレッジ10枚印刷,低圧接なし,バイアス変更なし
ただし,比較例6では,10枚印刷後の吐き出し処理時にのみ低圧接+バイアス変更とした。
本実験では,最後にプリントした白紙画像に発生した画像ノイズの程度によって評価した。画像ノイズは目視で確認した。その判断基準は以下の通りであり,○までが許容範囲内である。
目視で確認できなかった場合に◎
軽微に確認できた場合に○
明確に確認できた場合に×
Figure 2013130628
この実験の結果を上記の表1に示す。実施例1〜4はいずれも画像ノイズの程度が許容範囲内であった。比較例1〜6はいずれも許容範囲外であった。
以上詳細に説明したように本形態の画像形成装置1によれば,非画像形成時に中間転写ベルト10の経路を変更するように1次転写部材22と補助ローラー25の移動を行う。従って,ベルトクリーナー17をすり抜けた残留物をすべて最上流の感光体21Yに回収するのではなく,他色の感光体21M,21C,21Bkにも振り分けて回収することができる。これにより,最上流色の感光体のクリーナーに他色より多くの残留物が溜まることを防止し,各色の状態を均すことにより,全体として長寿命の画像形成装置となっている。
なお,本形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
1 画像形成装置
10 中間転写ベルト
15 2次転写部材
17 ベルトクリーナー
21Y,21M,21C,21Bk 感光体
22Y,22M,22C,22Bk 1次転写部材
30 制御部
31 圧接制御部
32 転写バイアス制御部
33 クリーナーバイアス制御部

Claims (9)

  1. 無端ベルト状の中間転写部材と,前記中間転写部材に沿って配置された複数の感光体と,前記中間転写部材を挟んで前記複数の感光体にそれぞれ対向して配置されている複数の1次転写部材と,前記中間転写部材から記録部材へトナー像を転写する2次転写部材と,前記中間転写部材の移動方向について前記複数の感光体のいずれよりも上流で前記2次転写部材より下流の位置に配置されたベルトクリーナー部材とを有する画像形成装置において,
    前記複数の1次転写部材のうち,前記中間転写部材の移動方向について最上流のものを含み最下流のものを含まない上流側転写部材群の位置を制御する圧接制御部と,
    前記複数の1次転写部材に印加するバイアス電圧を制御する転写バイアス制御部とを有し,
    前記圧接制御部は前記上流側転写部材群を,
    画像形成時には,前記上流側転写部材群に対応する前記感光体と前記中間転写部材との圧接状態が通常の高圧接状態である高圧接位置とするとともに,
    非画像形成時には,前記高圧接状態より圧接力の低い低圧接状態である低圧接位置とするものであり,
    前記転写バイアス制御部は,
    前記圧接制御部により前記上流側転写部材群が高圧接位置とされている状態では,前記複数の1次転写部材に,前記感光体上のトナー像を前記中間転写部材上に転写させる転写バイアスを印加するとともに,
    前記圧接制御部により前記上流側転写部材群が低圧接位置とされている状態では,少なくとも,前記上流側転写部材群に属さない1次転写部材のうち前記中間転写部材の移動方向について最上流のものに前記転写バイアスとは逆極性である回収バイアスを印加するものであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において,
    3つ以上の前記感光体および前記1次転写部材を有し,
    前記圧接制御部は,前記複数の1次転写部材のうち前記上流側転写部材群に属するものの個数を,あらかじめ決められた方式により変更しつつ,上流側転写部材群の位置制御を行うものであることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において,
    前記あらかじめ決められた方式は,前記個数が取り得る値をあらかじめ決めた順に採用する方式であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2に記載の画像形成装置において,
    過去に形成した画像のカバレッジ値の累積値を前記複数の感光体ごとに係数するカバレッジ累積部を有し,
    前記あらかじめ決められた方式は,前記累積値が最も低い感光体に対応する1次転写部材が,前記上流側転写部材群に属さない1次転写部材のうち前記中間転写部材の移動方向について最上流のものとなるように前記個数を決定する方式であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項2から請求項4までのいずれか1つに記載の画像形成装置において,
    これから形成する画像のカバレッジ値を取得するカバレッジ取得部を有し,
    前記圧接制御部は,前記カバレッジ取得部によって取得されたカバレッジ値が大きいほど,前記複数の1次転写部材のうち前記上流側転写部材群に属するものの個数を変更する頻度を高くするものであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1つに記載の画像形成装置において,
    前記ベルトクリーナー部材に,
    画像形成時には,前記中間転写部材上のトナーを引き寄せるバイアス電圧を印加するとともに,
    非画像形成時には,前記中間転写部材へトナーを吐き出すバイアス電圧を印加するクリーナーバイアス制御部を有することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1つに記載の画像形成装置において,
    前記低圧接位置は,前記中間転写部材が前記感光体から離間しない範囲内で,前記感光体と前記中間転写部材との圧接状態を通常の高圧接状態より圧接力の低い状態とする位置であることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置において,前記転写バイアス制御部は,
    前記圧接制御部により前記上流側転写部材群が低圧接位置とされている状態では,前記上流側転写部材群に属する1次転写部材に,前記転写バイアスと同極性のバイアスを印加するものであることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1から請求項6までのいずれか1つに記載の画像形成装置において,
    前記低圧接位置は,前記中間転写部材が前記上流側転写部材群に対応する前記感光体から離間する位置であることを特徴とする画像形成装置。
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