JP2013129908A - プラズマ発生源の冷却機構及び冷却方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のプラズマ発生源2の冷却機構1は、内部が真空排気された真空チャンバ4内に設けられると共に、この真空チャンバ4内でプラズマPを発生させるプラズマ発生源2を冷却するために用いられるプラズマ発生源2の冷却機構1であって、プラズマ発生源2のプラズマ発生電極8の背面側には減圧空間13が設けられており、減圧空間13には、プラズマ発生電極8の背面側で気化することでプラズマ発生電極8から熱を奪う冷却媒体が封入されていて、減圧空間13には気化した冷却媒体を液化するための液化手段12が設けられている。
【選択図】図1
Description
ところで、この真空成膜装置を用いて成膜処理を行う場合は、プラズマ発生源に投入された電気エネルギの一部分乃至は大部分が熱エネルギに変化するため、プラズマ発生源には大きな熱負荷が加わる。そこで、プラズマ発生源には、プラズマと接する電極の温度上昇を抑制するために冷却機構が設けられる。
ところが、冷却経路に沿って冷却水を流通させる冷却方式(水冷)の場合は、冷却水が流通し下流側へ行くに従って冷却水の温度が徐々に上昇し、冷却経路の終点近くでは、バッキングプレートの冷却が十分でなく、当該箇所の温度が上昇する問題が生じていた。また、水冷方式の場合は、真空成膜装置の規模が大きくなれば、プラズマ発生源(スパッタ蒸発源)も大型化し、冷却経路も一般的に長く、複雑なものとなる傾向がある。
つまり、液体の冷却媒体を流通させる冷却方式を用いてバッキングプレートを直接冷却しようとすれば、必然的に大きな圧力差に耐えられるようにバッキングプレートを厚くしたり堅牢な作りにしたりする必要がある。ところが、バッキングプレートを厚くしたり堅牢な作りにしたりすること自体が、上述した磁場発生機構との関係や設計の自由度との関係から不可能である場合も少なくなく、プラズマ発生源を均一且つ効果的に冷却できるものではなかった。
即ち、本発明のプラズマ発生源の冷却機構は、内部が真空排気された真空チャンバ内に設けられると共にこの真空チャンバ内でプラズマを発生させるプラズマ発生源の冷却機構であって、前記プラズマ発生源のプラズマ発生電極の背面側には減圧空間が設けられており、前記減圧空間には、一旦内部を真空に排気した上で、プラズマ発生電極の背面側で気化することで前記プラズマ発生電極から熱を奪う冷却媒体が封入されていて、前記減圧空間には、気化した冷却媒体を液化するための液化手段が設けられていることを特徴とする。
好ましくは、前記プラズマ発生源は、平板状の筐体を有しており、前記平板状の筐体の内部が前記減圧空間とされ、前記筐体を構成する外壁面の一つが前記プラズマ発生電極とされていて、前記減圧空間の内部に液化手段が設けられているとよい。
好ましくは、前記プラズマ発生源のプラズマ発生電極の背面側の空間とこれに連通した拡張部が減圧空間となっており、前記減圧空間の拡張部には、気化した冷却媒体を液化するための液化手段が設けられているとよい。
好ましくは、前記プラズマ発生源は、平板状の筐体とこれに接続された拡張部を有しており、 前記平板状の筐体の内部と前記拡張部が連通した状態で前記減圧空間とされ、 前記筐体を構成する外壁面の一つが前記プラズマ発生電極とされていて、 前記拡張部に液化手段が設けられているとよい。
好ましくは、前記プラズマ発生電極は、円筒状の筐体と筐体の軸心位置から真空チャン
バの外部に伸びる拡張部を有しており、 前記筐体の内部と前記拡張部が連通した状態で前記減圧空間とされ、 前記筐体の外周面が前記プラズマ発生電極とされていて、前記拡張部に、液化手段が設けられているとよい。
好ましくは、前記プラズマ発生源のプラズマ発生電極の背面には、前記液体の冷却媒体を毛細管現象の作用で背面の全面に亘って均等に広げることができるように、前記冷却媒体を案内する機構が形成されているとよい。
一方、本発明のプラズマ発生源の冷却方法は、内部が真空排気された真空チャンバ内に設けられると共にこの真空チャンバ内でプラズマを発生させるプラズマ発生源を冷却するために用いられるプラズマ発生源の冷却方法であって、前記プラズマ発生源のプラズマ発生電極の背面側に減圧空間を設けて、プラズマ発生電極の背面側で気化することで前記プラズマ発生電極から熱を奪う冷却媒体を封入しておき、前記減圧空間に気化した冷却媒体を液化するための液化手段を設けておいて、前記減圧空間に封入された液体の冷却媒体をプラズマ発生電極の背面で気化させて蒸気に変化させ、気化した冷却媒体を液化手段で液化して液体の冷却媒体に戻すことにより、プラズマ発生源のプラズマ発生電極から熱を奪うことを特徴とする。
以下、本発明に係るプラズマ発生源2の冷却機構1を、図面に基づき詳しく説明する。
図1は、第1実施形態の冷却機構1が設けられたプラズマ発生源2を備える真空成膜装置3の全体構成を示している。
真空成膜装置3は、内部が真空排気可能とされた箱状の真空チャンバ4を有している。この真空チャンバ4には図示しない真空ポンプが接続されていて、真空ポンプを用いて排気することにより真空チャンバ4の内部は真空または極低圧状態とされる。真空チャンバ4内には、成膜対象であるウエハ、ガラス、フィルムなどの基板(処理対象物)Wが配備されると共に、この基板Wに対向してプラズマ発生源2とが設けられている。プラズマ発生源2にはプラズマ電源(図示略)からプラズマ発生用の電力(DC(直流),PulseDC(間欠的直流),MF−AC(中間周波数領域の交流)あるいはRF(高周波)など)の電力が供給可能である。
なお、以降の説明では、主に、真空成膜装置3としてスパッタ装置を念頭に置きながら説明(本発明の冷却機構1の説明)を進める。しかしながら、本発明の冷却機構1は、スパッタ装置以外の真空成膜装置3に設けられたプラズマ発生源2の冷却、具体的には、プラズマCVD、エッチングなどを行う真空成膜装置3のプラズマ発生源2を冷却する場合にも用いることができる。
磁場発生機構11は、プラズマ発生電極8の表面近傍に磁場を発生させるものであり、発生した磁場の作用でプラズマPの生成を容易にし、プラズマPを収束させる役割を有している。この磁場発生機構11には、例えばレーストラック式のマグネトロン磁場発生機構などを用いることができる。
そして、この減圧空間13は一旦に内部を真空排気した上で、冷却媒体が封入されていて、この冷却媒体をプラズマ発生電極8の背面で気化させることでプラズマ発生電極8から熱(気化熱)を奪うことができるようになっている。また、減圧空間13には気化した
冷却媒体を液化するための液化手段12が設けられていて、この液化手段12を用いてプラズマ発生電極8から奪った熱を減圧空間13や真空チャンバ4の外部に排出(排熱)できるようになっている。
次に、第1実施形態の冷却機構1を構成する減圧空間13、冷却媒体、液化手段12について詳しく説明する。
プラズマ発生源2は、上述したように下面がプラズマ発生電極8となっている。そして、このプラズマ発生電極8の背面側(上側)は、上述したように筐体本体6とバッキングプレート7とで囲まれた減圧空間13となっている。
冷却媒体は、上述した減圧空間13に事前に封入された媒体であり、減圧空間13内では一部が液体となり、残りが気体(蒸気)となり、減圧空間内はプラズマ発生源2の温度における冷却媒体の飽和蒸気圧となっている。冷却媒体としては水を用いることができ、動作中のプラズマ発生源2の温度が30℃〜60℃程度であれば、減圧空間の圧力は水の蒸気の圧力で4kPa〜20kPa程度の範囲となる。冷却媒体が水以外の場合には、媒体の蒸気圧と目標とする冷却温度の関係で圧力は決まるが、プラズマ発生源2の強度面のメリットを享受するには、50kPaを超えないようにするのが望ましい。
具体的には、液化手段12は、減圧空間13の内側に設けられた液化面14と、この液化面14に真空チャンバ4の外部から低温とされた冷却水等を導入する冷却配管15と、を有している。また、冷却面14は蒸気の気化を促進するために蒸気との接触面積を増やすためのフィン状の構造をしていても良い。
冷却配管15は、冷却水を流通可能な配管であって、その一端は真空チャンバ4の外側
に設けられた冷却水の供給元に接続されている。この供給元からは、減圧空間13の温度より低温で且つ気化した冷却媒体を液化可能な温度とされた冷却水が冷却配管15内に供給されている。冷却配管15は、供給元が設けられた真空チャンバ4の外側から筐体本体6内を貫通するように通って真空チャンバ4の内部に設けられた液化面14の近傍まで伸びている。そして、冷却配管15は、液化面14の近傍で曲がり、液化面14に沿って液化面14より内側の筐体本体6の内部を蛇行するように伸びており、筐体本体6の内側から液化面14をムラなく全面に亘って均等に冷却できるようになっている。このようにして液化面14の近傍を蛇行した冷却配管15は、再び筐体本体6内を貫通するように通って真空チャンバ4の外部に戻り、液化面14との熱交換で吸収された熱が冷却水と共に真空チャンバ4の外部に排出される。
例えば、上述した平板状のプラズマ発生源2(スパッタ蒸発源)と基板Wとをそれぞれに水平方向に沿って且つ互いに平行となるように配備し、真空チャンバ4の内部を真空に排気した後に、プラズマ発生用のガス(例えばAr)を供給しプラズマ発生源2(スパッタ蒸発源)にプラズマ電源を用いて電位を与え、プラズマ発生源2のプラズマ発生電極8の近傍にプラズマPを発生させてスパッタ成膜処理を行う場合を考える。このようなプラズマPの発生に際しては、プラズマ発生電極8の表面(すなわちターゲット9)に多量の熱が発生する。
このような蒸発と液化の現象は、説明を簡略化するためにプラズマ発生電極8の背面と冷却面14で起ると説明をしたが、減圧空間はその全体が冷却媒体の蒸気で同じ圧力になっているため、冷却媒体の液化(壁面の加熱)は減圧空間内部で相対的に温度が低い場所では発生し、一方、冷却媒体の気化(壁面の冷却)は相対的に温度が高い場所であってそこに液体の冷却媒体が存在すると発生する。結果として、入熱が起るプラズマ発生電極8の背面に冷却媒体が存在さえすれば、減圧空間を取り囲む壁面は媒体蒸気を通じて効率的に熱交換され、全体としてほぼ同じ温度になる。
上述した冷却機構1であれば、冷却水を流通させる冷却配管15をプラズマ発生電極8(バッキングプレート7)から離れた場所に設けることができ、バッキングプレート7に直接冷却配管15を取り付ける必要はない。それゆえ、従来の冷却機構のように冷却配管15の配設に合わせてプラズマ発生電極8の厚みを厚くする(補強する)必要はない。また、プラズマ発生電極8の近傍に冷却配管15の設置スペースが確保できないような真空成膜装置に対しても、冷却機構1を容易に設けることもできる。
このように背面や液化面14を水平に対して傾斜させれば、液化面14において液化された液体の冷却媒体が傾斜した液化面14を伝って重力の作用で左端側から右端側に流れ落ち、続いて傾斜したプラズマ発生電極8の背面に沿って右端側から左端側に流下しつつ気化が行われる。その結果、液体の冷却媒体を液化面14から確実に集め、集められた液体の冷却媒体を背面全面に均等に広げて用いることができ、プラズマ発生源2を効率的に冷却することが可能となる。
すなわち、上下方向に沿う垂直面として設けられたプラズマ発生電極8の背面に対して、この背面に接するように液化部材16(液化手段12)を取り付ける。この液化部材16は、水平方向に対して傾斜した向きに取り付けられた板状の部材であり、背面に接する側の端部に比べて離れた側の端部が高くなるように傾斜して取り付けられている。そして、この液化部材16の内部には上述した冷却配管15が貫通状に(水平方向に沿って貫通するように)配備されている。そして、冷却配管15には上述の場合と同様に、冷却媒体の液化温度より低温とされた冷却水が流通しており、液化部材16の表面(特に、下面)を上述した液化面14として利用することができるようになっている。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のプラズマ発生源2の冷却機構1を説明する。
以下、第2実施形態のプラズマ発生源2、及びこの電極に設けられた冷却機構1について詳細に説明する。以下の説明は、プラズマ発生源2が、スパッタ蒸発源であり、円筒回転ターゲットを具備した、いわゆるロータリマグネトロンスパッタ蒸発源である場合を例としている。
具体的には、プラズマ発生源2は円筒状の筐体5を有しており、この円筒状の筐体5が真空チャンバ4の開口部23から真空チャンバ4の内部に向かって挿し込まれるようになっている。
方向に軸心を向けるようにして円筒状の筐体5の軸心位置に配備されている。冷却配管15は、互いに径が異なる円筒を同心状に且つ内外二重に組み合わせたような構造となっており、内側の円筒配管17内を通って基端側(左側)から先端側(右側)に向かって流通してきた低温の冷却水が、内側の円筒配管17(冷却配管15)の先端で内側の円筒配管17内から外側の円筒配管18内に移動し、外側の円筒配管18内を通って先端側(右側)から基端側(左側)に向かって戻る構成となっている。
以上、第2の実施形態は、円筒状のプラズマ発生源2がロータリーマグネトロンスパッタ蒸発源である場合を例にとり説明を実施したが、プラズマCVD装置やエッチング装置にも適用可能である。例えば、プラズマCVD装置であって、特開2008−196001号公報に開示されるような、回転円筒電極をプラズマ発生源として使用すると共に、フィルム状の基板をその表面に巻き付けて、円筒電極の回転と共にフィルムを真空中で搬送しながら、フィルム上に皮膜形成を行うような装置の、回転円筒状プラズマ発生源(成膜ロール)の冷却機構として使用することが出来る。この場合は、ロータリーマグネトロンスパッタ蒸発源の場合とは、プラズマ発生電極8がターゲット材ではなく蒸発しないこと、基板Wがフィルム状でありプラズマ発生電極8に密着して巻き付けられており、スパッタ法ではなくプラズマPで原料ガスを分解しフィルムに蒸着するプラズマCVD法を用いている等の相違点はある。しかしながら、前記の回転円筒を有するプラズマ発生源2は真空チャンバ4の中に設置されており、発生したプラズマPのエネルギがフィルム基板を介して回転する円筒状プラズマ発生電極8に伝達されて冷却の必要性があり、内部に回転しない磁場発生機構も設けられており、ロータリーマグネトロンスパッタ蒸発源と基本構造は同一であり、本発明の冷却機構の適用が有効である。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態のプラズマ発生源2の冷却機構1について説明する。
図6に示すが如く、第3実施形態のプラズマ発生源2は、第1実施形態や第2実施形態と同様に内部が空洞(空洞部31)とされた筐体5から構成される。筐体5の上部中央からは、上下に伸びる短尺且つ管状の連通部33が延設されており、この連通部33は、真空チャンバ4の上壁を貫通し外部に延びている。連通部33は、筐体5や拡張チャンバ32(詳細は後述)に比べて小径とされ、筐体5と拡張チャンバ32との間で冷却媒体の流通を可能としている。
第1実施形態と同様に、プラズマ発生源2のプラズマ発生電極8の近傍にプラズマPを発生させてスパッタ成膜処理を行う場合を考える。このようなプラズマPの発生に際しては、プラズマ発生電極8の表面に多量の熱が発生する。
このようにプラズマ発生電極8で発生した熱は、プラズマ発生電極8の背面(バッキングプレート7の上面)に伝わる。この背面には、液体の冷却媒体が膜状に積層された状態で存在しており、熱が伝わると液体の冷却媒体が気化して、冷却媒体の蒸気に変化する。この冷却媒体の気化に合わせてプラズマ発生電極8の背面から気化熱が奪われ、気化熱が奪われることでプラズマ発生電極8が冷却される。
例えば、図7(a)に示すように、プラズマ発生電極8が左右方向を向くように配備された筐体5(言い換えれば、プラズマ発生電極8が左右方向を向くプラズマ発生源2)に対して拡張部30を設ける場合には、筐体5の上部側から、水平方向に沿ってプラズマ発
生電極8から離れると共に上方に向かって緩やかに傾斜するように連通部33を設け、連通部33の先端を真空チャンバ4の外側まで伸ばすようにする。
すなわち、図8に示す冷却機構1が第2実施形態と異なる点は、プラズマ発生源2が軸心を水平方向に向けて配備された円筒状の筐体5とされており、この円筒状の筐体5の回転軸心と同軸状に管状の連通部33が一方側から差し込まれるように設けられ、この連通部33が、真空チャンバ4の外側に設けられた拡張部30に繋がっていることである。
なお、変形例を含む第3の実施形態の冷却機構1では、冷却媒体の蒸気を液化させる方式として、図6〜図8に示したように拡張部30に冷却コイル36を設けて、この冷却コイル36内に冷却した冷媒を流通させることで、冷却媒体の蒸気を液化させるものを例示した。このような冷却コイル36を設けて気体の冷却媒体を液化すれば、拡張チャンバ32の内部が減圧状態となり、ポンプなどの手段を設けなくても筐体5内で発生した気体の冷却媒体を拡張部30側に吸い上げることが可能となる。それゆえ、冷却媒体の蒸気を液化させる方式として、特に冷却コイル36を採用するのが好ましい。
また、冷却配管15を介して回収された冷却水については、再び冷却などを行うことで液化手段12の冷却水として再利用することもできる。
また、第2実施形態のプラズマ発生源2において、プラズマ発生源2は水平を向く軸心回りに回転自在に配備されていたが、これには限定されない。プラズマ発生源2は斜めを向く軸心回りに回転自在に配備されていてもよい。
2 プラズマ発生源
3 真空成膜装置
4 真空チャンバ
5 筐体
6 筐体本体
7 バッキングプレート(バッキングチューブ)
8 プラズマ発生電極
9 ターゲット
10 プラズマ発生防止シールド
11 磁場発生機構
12 液化手段
13 減圧空間
14 液化面
15 冷却配管
16 液化部材
17 内側の円筒配管
18 外側の円筒配管
23 開口部
24 外側のベアリング部
25 外側のシール部
26 内側のベアリング部
27 内側のシール部
30 拡張部
31 空洞部
32 拡張チャンバ
33 連通部
34 液だめ部
35 チューブ
36 冷却コイル
P プラズマ
W 基板
Claims (14)
- 内部が真空排気された真空チャンバ内に設けられると共にこの真空チャンバ内でプラズマを発生させるプラズマ発生源を冷却するために用いられるプラズマ発生源の冷却機構であって、
前記プラズマ発生源のプラズマ発生電極の背面側には減圧空間が設けられており、
前記減圧空間には、一旦内部を真空に排気した上で、プラズマ発生電極の背面側で気化することで前記プラズマ発生電極から熱を奪う冷却媒体が封入されていて、
前記減圧空間には、気化した冷却媒体を液化するための液化手段が設けられていることを特徴とするプラズマ発生源の冷却機構。 - 前記プラズマ発生源は、平板状の筐体を有しており、
前記平板状の筐体の内部が前記減圧空間とされ、
前記筐体を構成する外壁面の一つが前記プラズマ発生電極とされていて、
前記プラズマ発生電極の対向側に、液化手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ発生源の冷却機構。 - 前記プラズマ発生源は、平板状の筐体を有しており、
前記平板状の筐体の内部が前記減圧空間とされ、
前記筐体を構成する外壁面の一つが前記プラズマ発生電極とされていて、
前記減圧空間の内部に液化手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ発生源の冷却機構。 - 前記プラズマ発生電極は、円筒状の筐体を有しており、
前記筐体の内部が前記減圧空間とされ、
前記筐体の外周面が前記プラズマ発生電極とされていて、前記円筒状の筐体の軸心位置に、液化手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ発生源の冷却機構。 - 前記プラズマ発生源のプラズマ発生電極の背面側の空間と、この空間に連通した拡張部とが、減圧空間とされており、
前記拡張部に、気化した冷却媒体を液化するための液化手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプラズマ発生源の冷却機構。 - 前記減圧空間を構成する拡張部は、真空チャンバの外部にあることを特徴とする請求項5に記載のプラズマ発生源の冷却機構。
- 前記プラズマ発生源は、平板状の筐体とこれに接続された拡張部を有しており、
前記平板状の筐体の内部と前記拡張部が連通した状態で前記減圧空間とされ、
前記筐体を構成する外壁面の一つが前記プラズマ発生電極とされていて、
前記拡張部に液化手段が設けられていることを特徴とする請求項5または6に記載のプラズマ発生源の冷却機構。 - 前記拡張部が、プラズマ発生電極の上方に位置することを特徴とする請求項7に記載のプラズマ発生源の冷却機構。
- 前記プラズマ発生電極は、円筒状の筐体と筐体の軸心位置から真空チャンバの外部に伸びる拡張部を有しており、
前記筐体の内部と前記拡張部が連通した状態で前記減圧空間とされ、
前記筐体の外周面が前記プラズマ発生電極とされていて、
前記拡張部に、液化手段が設けられていることを特徴とする請求項5または6に記載のプラズマ発生源の冷却機構。 - 前記プラズマ発生源のプラズマ発生電極の背面は、前記液体の冷却媒体を重力の作用で背面の全面に亘って均等に広げることができるように、水平に対して傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1〜3、5〜8のいずれかに記載のプラズマ発生源の冷却機構。
- 前記プラズマ発生源のプラズマ発生電極の背面には、前記液体の冷却媒体を毛細管現象の作用で背面の全面に亘って均等に広げることができるように、前記冷却媒体を案内する溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のプラズマ発生源の冷却機構。
- 前記円筒状のプラズマ発生源の筐体は、軸心回りに回転自在に配備されており、
筐体の回転に伴ってプラズマ発生電極の内周面全面に液体の冷却媒体を塗り広げ可能に構成されている請求項4または9に記載のプラズマ発生源の冷却機構。 - 前記円筒状のプラズマ発生源の筐体は、水平な軸心回りに回転自在に配備されており、
前記筐体の下側に凝縮して溜まった液体の冷却媒体を、筐体の回転に伴って筐体の内周面に均等に塗り広げ可能に構成されている請求項4、9、12のいずれかに記載のプラズマ発生源の冷却機構。 - 内部が真空排気された真空チャンバ内に設けられると共にこの真空チャンバ内でプラズマを発生させるプラズマ発生源を冷却するために用いられるプラズマ発生源の冷却方法であって、
前記プラズマ発生源のプラズマ発生電極の背面側に減圧空間を設けて、一旦内部を真空に排気した上で、プラズマ発生電極の背面側で気化することで前記プラズマ発生電極から熱を奪う冷却媒体を封入しておき、前記減圧空間に気化した冷却媒体を液化するための液化手段を設けておいて、
前記減圧空間に封入された液体の冷却媒体をプラズマ発生源の背面で気化させて蒸気に変化させ、気化した冷却媒体を液化手段で液化して液体の冷却媒体に戻すことにより、プラズマ発生源のプラズマ発生電極から熱を奪うことを特徴とするプラズマ発生源の冷却方法。
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