JP2013129154A - 特殊潜像模様形成体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、銀行券、旅券、有価証券、商品タグ、各種証明書等に偽造、複製の防止用として施す特殊潜像模様形成体に関するものである。
【解決手段】 基材上における少なくとも一部の領域に凹凸形状の第一の要素を複数配列した第一の模様を形成し、第一の模様上に第二の要素である凹版画線を印刷することにより第一の要素の凹凸に高低差を設けることにより下記式を具備し、観察角度を変化させることにより潜像が視認できると共に、透過光下において模様を観察することができる特殊潜像模様形成体である。
[数1]
式:Z<X≦Y<W
【選択図】 図16
【解決手段】 基材上における少なくとも一部の領域に凹凸形状の第一の要素を複数配列した第一の模様を形成し、第一の模様上に第二の要素である凹版画線を印刷することにより第一の要素の凹凸に高低差を設けることにより下記式を具備し、観察角度を変化させることにより潜像が視認できると共に、透過光下において模様を観察することができる特殊潜像模様形成体である。
[数1]
式:Z<X≦Y<W
【選択図】 図16
Description
本発明は、銀行券、旅券、有価証券等の貴重印刷物に偽造や複製の防止用として施す、特殊潜像模様形成体に関するものである。
銀行券、旅券、有価証券等の貴重印刷物は、その性質上、偽造や改竄されにくいことが要求される。この防止策として貴重印刷物上に微細画線を印刷し、その有無により真偽判別を行う技術が公知である。しかしながら、近年、複写機の高機能化及び高画質化により、以前は複製が難しかった微細画線の再現が可能となり、貴重印刷物の偽造製品が出回り、深刻な問題となっている。
そこで、本出願人が先に出願した特許文献1には、すき入れによって施した凹凸形状の万線模様の一部において、位相を異ならせることで図柄を表現したレリーフ模様に、すき入れ紙の色及び無色透明以外のインキを用いて、すき入れによって施した凹凸形状の万線模様と同一方向に同一のピッチで印刷した画線を印刷することで、観察する方向によって、図柄の明暗が反転して確認できることを特徴とする潜像模様形成体が開示されている。
特許文献1の潜像模様形成体は、正面から観察した場合は印刷画線しか確認できないが、印刷画線と直行する第一の斜視方向において、斜めから観察すると、すき入れによって施した万線模様の凸部の第一の斜面に印刷された印刷画線を隠ぺいすることで用紙色を見ることになる。一方、位相の異なる図柄部分では、凸部の第一の斜面とは反対の斜面(第二の斜面)に印刷されたインキ色を見ることで、すき入れによって施した図柄を容易に確認できる。さらに、第一の斜視方向と反対の第二の斜視方向から観察すると、すき入れによって施した万線模様の凸部の第二の斜面に印刷された印刷画線を見ることになり、位相の異なる図柄部分では、凸部の第一の斜面に印刷された画線は凸部によって隠ぺいされるため、印刷画線を見ることはできず、用紙の色を見ることになる。
特許文献1について、その概要について図面を参照して説明する。図1は、潜像模様形成体(2)を形成した印刷物の一例を示す図である。図1(a)に示すように、潜像模様形成体(2)は、基材(1)の一部に形成されている。図1(b)は、潜像模様形成体(2)の拡大図であり、潜像模様形成体(2)は、基材(1)に複数の凹凸形状によって形成したレリーフ画線(3)で構成したレリーフ模様(3a)と、レリーフ模様(3a)の上面に複数のオフセット印刷画線(4)で構成した万線模様(4a)によって形成されている。
図2は、潜像模様形成体(2)を構成するレリーフ模様(3a)形状を説明するための図の一例である。図2(a)に示すように、レリーフ模様(3a)は、背景部(5)と模様部(6)で構成されている。図2(b)は、レリーフ模様(3a)のA−A’断面図である。レリーフ画線(3)の凹凸形状は、凸部(7)、凹部(8)、右傾斜部(9)と、左傾斜部(10)から成る。図2(c)は、レリーフ模様(3a)のB−B’断面図である。レリーフ画線(3)の凸部(7)は、レリーフ模様(3a)のA−A’断面図で説明した形状と同一であるが、図2(b)と(c)の凸部(7)の位置関係は、図2(b)を基準とするならば、位相(T)だけずれた位置にある。
図3は、潜像模様形成体(2)を構成するレリーフ模様(3a)と万線模様(4a)の位置関係を説明するための図の一例である。図3(a)に示すように、オフセット印刷画線(4)は、レリーフ画線(3)と同一方向に、かつ同一ピッチで印刷されている。このような印刷物を正面から観察した場合は、レリーフ模様(3a)を構成する凹凸形状は基材(1)と同色であるため、万線模様(4a)しか認識することはできない。図3(b)は、潜像模様形成体(2)のA−A’断面図である。
図3(b)に示すように、斜視方向(E1)から観察した場合には、凸部(7)の右傾斜部(9)に印刷されたオフセット印刷画線(4)を認識することになる。図3(c)は、潜像模様形成体(2)のB−B’断面図である。斜視方向(E1)から観察した場合には、オフセット印刷画線(4)は凸部(7)の左傾斜部(10)に印刷されているため、オフセット印刷画線(4)は、凸部(7)に遮蔽され右斜面部(9)の色、つまり基材色を認識することになる。一方、斜視方向(E1)とは反対の斜視方向(E2)から観察した場合は、上記の反対である凸部(7)の左傾斜部(10)に印刷されたオフセット印刷画線(4)を認識することとなる。
また、本出願人が出願した特許文献2には、万線模様を構成する凹版画線の一部において、画線幅を変えることなく、図柄を形成する部分の凹版版面の画線深度を深くすることで潜像を発現させる方法が記載されている。つまり、正面から観察すると、等間隔に印刷された画線の集合体しか見ることはできないが、図柄を構成する部分の印刷画線の深度を深くしておくことで、凹版印刷すると図柄部分の凹版インキの盛り量は、図柄以外の凹版画線の盛り量に比べ高くなる。このような印刷物を、斜視から観察すると、図柄の部分では凹版の盛り量が高くなっていることから、図柄以外の部分に比べて深い観察角度で基材の色が見えづらくなり、その結果として潜像を観察することができる。
特許文献2について、その概要について図面を参照して説明する。図4は、彫刻凹版印刷物(12)の一例を示す図である。図4(a)は、彫刻凹版印刷物(12)の構成を説明するための図の一例である。彫刻凹版印刷物(12)は、基材(1)に一定のピッチで印刷された複数の凹版画線(11)によって構成されている。図4(b)は、彫刻凹版印刷物(12)の拡大図である。彫刻凹版印刷物(12)は、模様部(10a)と背景部(10b)で構成されている。図4(c)は、彫刻凹版印刷物(12)を構成する模様部(10a)が背景部(10b)に比べてインキ盛り量が多い場合の凹版画線(11)のA−A‘断面図である。
図4(b)において、凹版画線(11)の画線幅は一定であるにも係らず、模様部(10a)のインキの盛り量は、背景部(10b)より高く印刷されている。図4(d)は、図4(c)で説明した凹版画線(11)で構成した彫刻凹版印刷物(12)を斜視方向(E1)から観察した図である。図4(a)は彫刻凹版印刷物(12)を正面から観察した図であり、等間隔に印刷された画線の集合体としてしか見ることはできないが、彫刻凹版印刷物(12)を斜視方向(E1)から観察した場合は、背景部(10b)はインキ盛り量が低いため、凹版画線(11)の間から基材(1)の色を見ることができる。
一方、模様部(10a)は、背景部(10b)に比べインキの盛り量が高いため、背景部(10b)に比べて小さい面積でしか基材(1)の色を見ることができない。このようにして、彫刻凹版印刷物(12)は、模様部(10a)と背景部(10b)の濃淡差によって模様部(10a)を視認する技術である。
図5は、図4と異なり、凹版画線(11)の模様部(10a)に相当する領域のインキ盛り量を背景部(10b)より低くすることにより形成した特許文献2の一例を示す図である。図5(a)に示すように、図4(b)に示した斜視方向(E1)を表現する部分の凹版画線(11)のインキの盛り量は、背景部(10b)より低く形成されている。図5(b)は、図5(a)で説明した凹版画線(11)で構成した彫刻凹版印刷物(12)を図4(b)に示した斜視方向(E1)から観察した図であり、図4(d)で説明した彫刻凹版印刷物(12)とは逆に、模様部(10a)の領域は、背景部(10b)に比べ淡い色濃度で模様部(10a)を視認することができる。
しかしながら、特許文献1において開示された技術は、基材に対する観察の角度を変えることにより、潜像模様を発現させるという点で、優れた偽造防止効果を奏するが、すき入れで施すレリーフ模様は凹凸差が30から40μmと小さいため、十分な視認性を有しているとは言い難いのが現状である。
さらに、オフセット印刷による印刷画線は、インキの膜厚が2μm程度と非常に薄いため、黒色のインキを使用しても光遮蔽効果が低いことが挙げられる。そのため、透過光で観察した場合には、レリーフ模様を形成する凹部からの透過光を部分的に遮蔽する効果が低いため、潜像模様(レリーフ模様)の視認性に劣るという問題があった。
また、特許文献2において開示された印刷物は、凹版版面の一部を画線の幅を変えず、模様部と背景部の画線深度に差を設けることで達成できる偽造防止技術であるが、実際には凹版インキの盛り量には限界があるため、斜視角度を浅くしないと潜像模様を視認することができないという課題があった。
本発明は、上記課題の解決を目的とするものであり、具体的には、基材の一部に形成した凹凸形状と凹版画線を用いて、従来よりも簡易な作製方法により、斜視方向及び透過光下で潜像模様が出現する印刷物を提供することにある。
本発明は、紙基材上の少なくとも一部に、凹凸形状から成る第一の模様と、第一の模様上に第二の模様を重ね合わせた領域を有し、第一の模様は、紙基材自体に施された凹凸形状から成る第一の要素を第一の方向、かつ、所定のピッチにより複数配置して形成され、第二の模様は、直線状の凹版画線から成る第二の要素を第二の方向に、所定のピッチと同一のピッチにより複数配置して形成され、第一の要素は、位相が部分的に異なることにより、模様部と背景部に区分けされ、第一の要素の模様部又は背景部のどちらか一方に重なるように第二の要素が配置されて潜像模様が形成された印刷物において、第一の要素の凸部の一部に第二の要素が重なった領域(W)と、第一の要素の凸部に第二の要素が重ならない領域(X)と、第一の要素の凹部に第二の要素が重なった領域(Y)と、第一の要素の凹部に第二の要素が重ならない領域(Z)とは、領域(Y)の高さが、第一の要素の凸部が第二の要素を印刷する凹版印圧で潰されたことにより領域(X)と同じか、又は高くなるため、各領域の高低差は下記式を具備し、観察角度を異ならせることで、各領域の高低差により潜像模様が視認されることを特徴とする特殊潜像模様形成体である。
[数1]
式:Z<X≦Y<W
[数1]
式:Z<X≦Y<W
また、本発明は、紙基材上の少なくとも一部に、凹凸形状から成る第一の模様と、第一の模様上に第二の模様を重ね合わせた領域を有し、第一の模様は、紙基材自体に施された凹凸形状から成る直線状の第一の要素を第一の方向、かつ、所定のピッチにより複数配置して形成され、第二の模様は、凹版画線から成る第二の要素を第二の方向に、所定のピッチと同一のピッチにより複数配置して形成され、第二の要素は、位相が部分的に異なることにより、模様部と背景部に区分けされ、第二の要素の模様部又は背景部のどちらか一方が、第一の要素に重なるように第二の要素が配置されて潜像模様が形成された印刷物において、第一の要素の凸部の一部に第二の要素が重なった領域(W)と、第一の要素の凸部に第二の要素が重ならない領域(X)と、第一の要素の凹部に第二の要素が重なった領域(Y)と、第一の要素の凹部に第二の要素が重ならない領域(Z)とは、領域(Y)の高さが、第一の要素の凸部が第二の要素を印刷する凹版印圧で潰されたことにより領域(X)と同じか、又は高くなるため、各領域の高低差は下記式を具備し、観察角度を異ならせることで、各領域の高低差により潜像模様が視認されることを特徴とする特殊潜像模様形成体である。
[数1]
式:Z<X≦Y<W
[数1]
式:Z<X≦Y<W
また、本発明は、領域(Y)と領域(X)の高低差が、10μm以上であることを特徴とする特殊潜像模様形成体である。
また、本発明は、全ての第二の要素は、同一の画線深度の凹版版面により印刷された凹版画線であり、凹版版面による印圧により、領域(X)と領域(Y)の高低差が形成されたことを特徴とする特殊潜像模様形成体である。
また、本発明は、第二の方向は、第一の方向と同一、又は第一の方向に対して±5度以内であることを特徴とする特殊潜像模様形成体である。
また、本発明は、第二の要素が、第一の要素の模様部又は背景部のどちらか一方と重なることで、第一の要素の模様部又は背景部と重なった部分の光が第二の要素の凹版画線のインキ膜厚により遮蔽されるため、模様部と背景部に明暗差が生じ、表裏のどちらからでも潜像模様を透過光下で視認することができることを特徴とする特殊潜像模様形成体である。
また、本発明は、第二の要素の模様部又は背景部のどちらか一方が、第一の要素に重なることで、第二の要素の模様部又は背景部と重なった部分の第一の要素の光が第二の要素の凹版画線のインキ膜厚により遮蔽されるため、模様部と背景部に明暗差が生じ、表裏のどちらからでも潜像模様を透過光下で視認することができることを特徴とする特殊潜像模様形成体である。
本発明の特殊潜像模様形成体は、凹版印刷機の版面の印圧により第一の要素の凸部を被画線部が潰して低くし、第一の要素の凸部に凹版印刷によって印刷された第二の要素は、オフセット印刷によって印刷された画線に比べインキ盛り量が厚くなる。その結果、特許文献1に記載された潜像模様形成体に比べより浅い視野角度で潜像模様を視認することができる。
さらに、第一の模様がすき入れで施されていることで、第一の要素の凸部又は凹部を凹版画線で部分的に遮蔽することで、透過光で観察した場合においても潜像模様を視認することができる。
また、凹版版面の印圧により第一の要素の凸部を潰して低くし、第一の要素の凸部にインキ盛り量の厚い凹版インキを印刷することにより高低差を設け、触感による十分な識別を行うことが可能となる。
本発明の実施形態について図面を用いて説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施のための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他色々な形態が実施可能である。なお、説明を簡単にするため、第一の模様(27)をレリーフパターンとし、第二の模様(28)を万線パターンとする。
図6は、本発明の特殊潜像模様形成体(13)を形成した印刷物の一例を示す図である。図6(a)に示すように、本発明の特殊潜像模様形成体(13)は、基材(1)上の一部に形成されている。なお、後述する基材(1)は、紙基材である。
図6(b)は、本発明の特殊潜像模様形成体(13)の拡大図である。特殊潜像模様形成体(13)は、第一の要素(14)を複数配列して形成した第一の模様(27)と、第二の要素(15)を複数配列して形成した第二の模様(28)で構成されている。
なお、本実施の形態では、第一の要素(14)により形成した第一の模様(27)はレリーフパターンであり、第二の要素(15)により形成した第二の模様(28)は万線パターンであるが、第一の要素(14)により形成する第一の模様(27)を万線パターンとし、第二の要素(15)により形成する第二の模様(28)をレリーフパターンとしてもよい。
図7は、第一の模様(27)の一例図である。図7(a)に示すように、第一の模様(27)は、凹凸形状の第一の要素(14)を第一の方向に複数配置したものであり、図2で説明したレリーフ模様(3a)と同様の構造である。図7(b)及び(c)に示すように、第一の要素(14)の断面形状は、凸部(23)と凹部(24)、右傾斜部(25)と左傾斜部(26)から成る。
また、第一の要素(14)は、規則的なピッチ(P)により第一の方向に複数配列されている。さらに、第一の要素(14)は、部分的に位相が異なることにより、背景部(31)と潜像部(32)に区分けされている。また、背景部(31)と潜像部(32)の関係は、図2(b)及び(c)で説明した構成と同様であり、背景部(31)と潜像部(32)の凸部(23)の位置関係は、位相(T)だけずれた位置にある。なお、背景部(31)と潜像部(32)の位相(T)は、明暗による潜像を発現させるため、凸部(23)のピッチ(P)の1/2であることが好ましい。
第一の要素(14)のピッチ(P)は、400μm以上1000μm以下である。400μm未満の場合は、十分な凹凸差を得ることが難しく、1000μmを超えた場合は、表現する潜像模様が粗くなり、視認性が低下する。なお、最も好ましいのは、500μmであり、当該ピッチが良好な潜像模様を得るピッチとなる。さらに、凸部(23)の高さ(h)は、30μm以上であれば良好な潜像模様を得ることができる。30μm未満の場合は、凸部(23)による遮蔽効果が低下する。また、後述する第二の要素(15)を凹版印刷により形成するため、凸部(23)の印圧を凹部(24)に対して高める必要があること、さらに、凹版印圧によって被画線部に相当する部分の凸部(23)を塑性変形させて低くするためである。
図8は、本発明における凹凸形状(30)の形状を示す断面図である。凹凸形状(30)の断面形状は台形状に限定されず、図8に示した各種の形状とすることが可能である。例えば、図8(a)に示すように、凹凸形状(30)の断面形状は、図7(b)と同一形状だが、それぞれの凹凸形状(30)のピッチ(P)を狭くしてもよい。なお、ピッチ(P)を狭くすることで、図8(a)及び後述する図8(c)に示すように、基材(1)から凹凸形状(30)が隆起する際の凹部(24)を、面状ではなく点状とすることも可能である。
また、図8(b)に示すように、非対称形状や、図8(c)、図8(d)及び図8(e)に示すように、凹凸形状(30)における凸部(23)を、面状ではなく点状とすることも可能であり、さらには、図8(f)及び図8(g)に示すように、半円状としてもよい。半円状とした場合の右傾斜部(25)及び左傾斜部(26)は、凸部(23)を中心として、一方を右傾斜部(25)とし、他方を左傾斜部(26)とする。
さらには、図8(i)に示すように、凹凸形状(30)の形状は、一つ一つが異なる形状とすることも可能であり、また、図8(j)に示すように、隣り合う一つの凹凸形状(30)のピッチ(P)が一定でない構成とすることも可能である。その場合において、一つ一つのピッチ(P)は、300〜1000μmの範囲内とする。なお、ピッチ(P)を300〜1000μmの範囲内とする点については、後述する。
第一の要素(14)を形成する凹凸形状(30)は、基材上に、すき入れにより形成された凹凸形状又はレーザ加工により形成された凹凸形状であり、紙層の薄い凹部と紙層の厚い凸部から成る。第一の要素(14)を形成する凹凸形状(30)をすき入れにより形成する場合は、基材を紙とした際に、すき入れを施すことが可能な公知の抄紙機を用いて凹凸を形成する。第一の要素(14)を形成する凹凸形状(30)をレーザ加工により形成する場合は、基材の一部に、レーザ加工を行うことが可能な公知のレーザ加工装置を使用して凹凸を形成する。
図9は、本発明における第一の要素(14)の形状を示す模式図である。第一の要素(14)は図7(a)に限定されず、図9に示した各種の形状とすることが可能である。例えば、図9(b)に示すように、第一の要素(14)の潜像部(32)を形成する部分が図9(a)に示す台形状ではなく矩形波の形状とすることも可能である。また、図9(c)に示すように、第一の要素(14)の潜像部(32)を形成する部分全体が凸状とすることも可能である。また、図9(d)に示すように、背景部(31)と潜像部(32)が分離している形状とすることも可能である。
さらに、潜像部(32)を形成する部分の長さは、図9(d)に限定されものではなく、図9(e)に示すように長くした形状、又は図9(f)に示すように短くした形状とすることも可能である。なお、後述する第二の要素(15)の位相を異ならせて背景部(31)と潜像部(32)を形成する場合は、図9(j)に示すように第一の要素(14)は万線形状となる。
さらに、基材(1)が用紙の場合、は80%以上の不透明度を有することが好ましい。その理由は、特殊潜像模様形成体(13)を透過光で観察した際に、基材(1)に施した第一の模様(27)の凹部(24)の透過光量が凸部(23)の透過光量に比べ多くなる。この第一の模様(27)の凹部(24)の上面に後述する第二の模様(28)が凹版印刷により印刷されることで、第一の模様(27)の凹部(24)を部分的に隠ぺいする。その結果、第一の模様(27)を顕著に視認することができる。
次に、第二の模様(28)について図10を用いて説明する。第二の模様(28)は、第二の要素(15)を第一の方向に複数配置して形成した。第二の要素(15)は、凹版印刷によって印刷される。
第二の要素(15)のピッチ(P)は、第一の要素(14)のピッチ(P)と同一である。第二の要素(15)の画線幅(S)は、200から300μmの範囲内で適宜設定される。また、第二の要素(15)の色は、無色透明以外の色及び基材の色と異なる色であって、好ましくは基材の色に対する補色が効果的である。なお、本発明の特殊潜像模様形成体(13)の基材(1)は、卵黄色の上質紙を使用し、凹版インキ(21)は褐色インキを用いた。
本発明において第二の要素(15)とは、画線や、点及び/又は画素が直線状又は波線状に配置された点群又は画素群のことである。図11は、本発明における第二の要素(15)の一例を示す図である。凹版画線とは、例えば、図11(a)に示す直線、図11(b)に示す破線、図11(c)に示す波線、図11(d)に示す破線状の波線である。
第二の要素(15)の画線幅(S)は、前述したとおり200から300μmの範囲内であることから、波線の振幅も200から300μmの範囲内で適宜設定される。この場合の画線幅(S)は、80から120μmである。点及び後述する画素は、直線状又は波線状に複数配置されて、点群又は画素群を形成する。点群及び画線群となることで、画線状に構成される。点形状は、円形ドットに限定されるものではなく、ランダムドットを用いてもよい。
画素とは、図形、文字等の二次元画像を縦横の線で分割し、分割した最小単位のことである。画素形状としては、例えば、図11(e)に示すような円形状、図示していないが楕円形状、図11(f)に示す長方形等の四角形状、図11(g)に示す三角形状等の多角形状としてもよい。
画素は、図11(g)に示すように、角度を回転させて配列してもよい。また、図11(h)に示すように文字形状としてもよい。その際には、偽造防止効果を高めるために文字書体を異ならせて配列してもよい。図11(h)に示した文字形状は、一般的に微小文字と呼ばれるが、本発明においては画素とする。さらに、図11(i)及び図11(j)に示すように、各要素において、画線、複数の点が同一方向に配置された点群又は複数の画素が同一方向に配置された画素群の二種類以上を組み合せてもよい。なお、第一実施形態については第二の要素(15)を画線として説明する。
図12は、本発明における第二の要素(15)の形状を示す模式図である。第二の要素(15)は、第一の要素(14)の位相(T)を異ならせて背景部(31)と模様部(32)を形成する場合は図12(a)に示す直線となるが、第一の要素(14)が図9(j)に示す形状の場合は、位相(T)を異ならせて背景部(31)と模様部(32)を形成する場合は、図12(b)から図12(f)に示した各種の形状とすることが可能である。例えば、図12(c)に示すように、第二の要素(15)に潜像部(32)を形成する部分が図12(b)に示す台形状ではなく矩形波の形状とすることも可能である。
また、図12(d)に示すように、背景部(31)と潜像部(32)が分離している形状とすることも可能である。さらに、潜像部(32)を形成する部分の長さは、図12(d)に限定されるものではなく、図12(e)に示すように長くした形状、又は図12(f)に示すように短くした形状とすることも可能である。
また、第二の要素(15)は、第一の模様(27)を形成する第一の要素(14)の配列方向である第一の方向に対し、平行又は所定の角度を持たせて第一の要素(14)の少なくとも一部に重なるように印刷する。所定の角度を持たせることによって、グラデーションを付与した潜像模様を視認することができる。なお、所定の角度は、1度から5度の範囲内において適宜設定される。
本発明の特殊潜像模様形成体(13)の潜像模様の発現原理を分かり易く説明するため、まず凹版印刷によって塑性変形する基材の形状と凹版インキの印刷状態の関係を説明する。
図13は、凹版印刷方式の構成を示した断面図である。凹版印刷方式は金属製の版胴(16)と圧胴(18)で構成され、版胴(16)には金属製の凹版版面(17)が取り付けられている。凹版版面(17)は、画線を形成する印刷画線部分(20)が凹形状となっており、凹版インキ(21)が充填されている。
一方、圧胴表面には、布製の基材の表面にゴム等の弾性体を塗布したブランケット(19)が取り付けられている。凹版印刷は、1cm当たり1tという高い印圧によって印刷画線部分(20)内に充填した凹版インキ(21)を基材(1)に押しつけることで印刷する。このとき、圧胴側のブランケット(19)が、基材(1)の裏面から印刷画線部分(20)に押し込まれることで、基材(1)にエンボス(22)が付与される。
図14は、凹版印刷物(29)の断面を示す模式図である。凹版印刷によって形成されたエンボス(22)の凸部に凹版インキ(21)が印刷されることで、相乗効果として盛りのある凹版印刷物(29)が得られる。このエンボス形状とインキの転移量は、凹版画線の幅と深度が一定であれば、印圧が高いほど大きくなる。
次に、第一の要素(14)を構成する凹凸形状(30)が、凹版印刷によって塑性変形する状態について説明する。図15は、第一の要素(14)が、凹版印刷によって変形する状態を分かり易く説明するための実験模式図であり、第一の模様(27)の背景部(31)を形成する第一の要素(14)の凸部(23)の一部に、第二の模様(28)を形成する第二の要素(15)を印刷した状態を示す一例図である。
本発明の特殊潜像模様形成体(13)は、第一の要素(14)と第二の要素(15)が平行であることを基本としているが、凹版印刷によって第一の要素(14)の凸部(23)における画線部と被画線部の形状変化(凸部の潰れの差)を測定するため、図15に示すように、第一の要素(14)を配置する方向に対し、凸形状の第二の要素(15)を直行する状態で形成した。また、本実験では、凹版インキの盛りを排除するため、凹版版面にインキを充填しない状態で印刷した。よって、点線の部分を第二の要素(15)が印刷された状態として説明する。
図15に示すように、領域(W)は第一の要素(14)の凸部(23)と第二の要素(15)が印刷される部分が重なる領域である。領域(X)は、第一の要素(14)の凸部(23)と第二の要素(15)の被画線部(印刷されない部分)が重なる領域である。領域(Y)は、第一の要素(14)の凹部(24)と第二の要素(15)が印刷される部分が重なる領域である。領域(Z)は、第一の模様(27)の凹部(24)と第二の要素(15)の被画線部(印刷されない部分)が重なる領域である。
この印刷物を三次元測定機(キーエンス製デジタルマイクロスコープ VHX−1000)で測定した結果、領域(Z)を基準(0μm)とすると、領域(W)は53μm、領域(X)は17μm、領域(Y)は23μmであった。なお、凹版印刷前の第一の要素(14)の凸部(23)の高さ(h)は57μmであった。
次に、図16(a)、(b)及び(c)に示すように、凹版版面(17)に凹版インキ(21)を充填した状態で第二の要素(15)を印刷した。
各部の測定結果は、第一の模様(27)の凹部(24)と第二の要素(15)の被画線部(印刷されない部分)が重なる領域(Z)を基準とした場合、第一の要素(14)の凸部(23)と第二の要素(15)の被画線部(印刷されない部分)が重なる領域(X)の高さが27μmに対して、第一の要素(14)の凸部(23)と第二の要素(15)が印刷される部分が重なる領域(W)の高さは68μmであり、インキの盛りとエンボスによって更に高くなっていた。
一方、第一の要素(14)の凹部(24)と第二の要素(15)が印刷される部分が重なる領域(Y)の高さは、凹形状のため凹版印圧で潰されることはないが、凸部(23)に比べ凹版印圧が低いため、凹版インキの盛りも少なく43μmであった。
以上のことから、第一の要素(14)の凸部(23)と第二の要素(15)が印刷される部分が重なる領域(W)と、第一の要素(14)の凸部(23)と第二の要素(15)の被画線部(印刷されない部分)が重なる領域(X)と、第一の要素(14)の凹部(24)と第二の要素(15)が印刷される部分が重なる領域(Y)と、第一の要素(14)の凹部(24)と第二の要素(15)の被画線部(印刷されない部分)が重なる領域(Z)の関係は、以下の式で表わすことができる。
Z<X≦Y<W
Z<X≦Y<W
また、次工程において、裏面からも凹版印刷される場合もあるため、前述の印刷物の裏面から凹版印圧を加えた。この場合の凹版版面は、印刷画線によるエンボスの発生を防ぐため、無地版(画線なし)を使用した。
第一の要素(14)の凹部(24)と第二の要素(15)の被画線部(印刷されない部分)が重なる領域(Z)を基準とした場合、第一の要素(14)の凸部(23)と第二の要素(15)が印刷される部分が重なる領域(W)の高さは43μmに、第一の要素(14)の凸部(23)と第二の要素(15)の被画線部(印刷されない部分)が重なる領域(X)の高さは22μmに、第一の要素(14)の凹部(24)と第二の要素(15)が印刷される部分が重なる領域(Y)の高さは22μmとなった。なお、比較のため、オフセット印刷により作製した特許第2615401号公報の潜像模様形成体に、無地版を用い裏面から凹版印圧を加えた際の各部の高さを測定した。その結果を表1に示す。
以上のことから、同一画線幅、同一深度の凹版版面において、第一の要素(14)の凸部(23)を形成する一方の斜面(25又は26)に印刷された第二の要素(15)により形成された領域(W)は、凸部(23)が凹版印圧によって若干潰れるものの、凹部(24)に印刷された凹版画線(33)により形成された領域(Y)比べてインキ盛り量が高くなることで、特開平3−53970号公報記載の潜像模様を発現させるための画線構成と同等の形状が再現される。
さらに、第一の模様(27)を形成する第一の要素(14)の凸部(23)により形成された領域(X)は、凹版版面の被画線部により潰されるものの、凹部(24)である領域(Z)に比べれば高い形状を保っている。よって、斜視で観察した場合、凹部(24)に印刷された凹版画線(33)は、凹版版面の被画線部により潰された凸部(23)によって隠ぺいされるため、より浅い角度で潜像模様を発現させるのに寄与している。
次に、第一の模様(27)の一例について、図17を用いて説明する。図17(a)は、第一の要素(14)として、すき入れにより施した凹凸形状(30)を第一の方向に、かつ、同一ピッチによって複数配置して形成した第一の模様(27)の模式図である。図17(b)は、第一の模様(27)の背景部(31)の拡大図である。図17(c)は、図17(b)で示す背景部(31)のA−A’断面図である。図17(c)において、第一の要素(14)を形成する凹部(24)は、用紙を形成する繊維が少なく、かつ、繊維間の空隙が少ないため、透過光量は凸部(23)に比べ多くなる。
前述の第一の模様(27)を透過で観察した場合は、原理的には凸部(23)は暗く、凹部(24)は明るく見えるが、実際には段落(0031)の記載のように第一の模様(27)を構成する凹凸形状(30)はピッチが0.5mmと非常に狭く、かつ、透過する光は繊維間の空隙で拡散するため第一の模様(27)を鮮明に観察することは難しい。
図18は、本発明の特殊潜像模様形成体(13)を説明する図である。前述した第一の要素(14)を形成する凹凸形状(30)を同一方向に、かつ同一ピッチで複数配列した第一の模様(27)上に、第二の要素(15)を構成する凹版画線(33)を第一の方向に、かつ、同一ピッチにより複数配列した第二の模様(28)を印刷して、特殊潜像模様形成体(13)を作製した。
このような特殊潜像模様形成体(13)を図18(b)の斜視方向(E1)から観察すると、潜像部(32)の部分を基材(1)近似した色として認識し、位相のずれた背景部(31)は、図18(c)の斜視方向(E1)から観察することとなるので、斜視方向(E1)から観察した特殊潜像模様形成体(13)の模式図である図18(d)に示すように、凹版インキの色として認識することとなる。
一方、図18(b)の斜視方向(E2)から観察すると、潜像部(32)の部分は、凹版インキの色として認識し、位相のずれた背景部(31)は、図18(c)の斜視方向(E2)から観察することとなるので、斜視方向(E2)から観察した特殊潜像模様形成体(13)の模式図である図18(e)に示すように、基材(1)と近似した色として認識することとなる。
さらに、インキ膜の非常に薄いオフセット印刷画線に比べ、凹版画線のインキ膜厚は厚いため、凹版画線部は高い光遮蔽効果を有する。そのため、凹部(24)を透過する拡散光を規則正しく遮蔽することとなり、透過光で観察したときの模式図である図18(f)及び図18(J)に示すように、明暗が区分けされた鮮明な潜像模様を視認することができる。
なお、これまで述べてきた第二の要素(15)は、第一の模様(27)の背景部(31)を構成する第一の要素(14)の凸部(23)の斜面に印刷された状態を図示しながら説明してきたが、第二の要素(15)が、第一の模様(27)の潜像部(32)を構成する第一の要素(14)の凸部(23)の斜面に印刷された状態では、前述した状態とはネガポジ反転した状態で潜像模様を視認することになる。
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明の内容は、これらの実施例の範囲に限定されるものではない。
(実施例1)
図19(a)は本発明の特殊潜像模様形成体(13)を説明する図である。前述した第一の要素(14)を形成する凹凸形状(30)を同一方向に、かつ同一ピッチで複数配列した第一の模様(27)上に、第二の要素(15)を構成する凹版画線(33)を第一の方向に、かつ、同一ピッチにより複数配列した第二の模様(28)を印刷して、特殊潜像模様形成体(13)を作製した。
図19(a)は本発明の特殊潜像模様形成体(13)を説明する図である。前述した第一の要素(14)を形成する凹凸形状(30)を同一方向に、かつ同一ピッチで複数配列した第一の模様(27)上に、第二の要素(15)を構成する凹版画線(33)を第一の方向に、かつ、同一ピッチにより複数配列した第二の模様(28)を印刷して、特殊潜像模様形成体(13)を作製した。
図19(b)に示す第一の模様(27)は、特許第2615401号公報と同様な方法で、すき入れによって形成した。基材(1)は、卵黄色の上質紙を使用した。なお、第一の模様(27)を構成する背景部(31)のピッチ(P)は0.5mmとし、潜像部(32)は背景部(31)に対して0.25mm位相をずらした。
次に、第二の模様(28)について説明する。図19(c)に示すように、第二の模様(28)は、褐色の凹版インキを使用して凹版画線(33)を第一の方向に複数配置して印刷した。なお、第二の模様(28)を構成する凹版画線(33)は、画線幅0.2mm、画線深度0.15mm、ピッチ0.5mmの凹版版面を使用して印刷した。
次に、図20により、特殊潜像模様形成体(13)の観察結果を説明する。図20(a)の特殊潜像模様形成体(13)を、図20(b)のA−A’断面図に示すように斜視方向(E1)から観察すると、潜像部(32)の部分を基材(1)と近似した色として認識し、位相のずれた背景部(31)は、図20(c)の斜視方向(E1)から観察することとなるので、斜視方向(E1)から観察した特殊潜像模様形成体(13)の模式図である図20(d)に示すように、凹版インキの色として認識することができた。
一方、図20(b)の斜視方向(E2)から観察すると、潜像部(32)の部分は、凹版インキの色として認識し、位相のずれた背景部(31)は、図20(c)の斜視方向(E2)から観察することとなるので、斜視方向(E2)から観察した特殊潜像模様形成体(13)の模式図である図20(e)に示すように、基材(1)と近似した色として認識することができた。
さらに、インキ膜の非常に薄いオフセット印刷画線に比べ、凹版画線はインキ膜厚が厚いため、凹版画線部は高い光遮蔽効果を有する。そのため、透過光下で観察すると、凹部(24)を透過する拡散光を規則正しく遮蔽することとなり、透過光で観察した場合の模式図である図20(f)及び図20(J)に示すように、明暗が区分けされた鮮明な潜像部(32)を表裏どちらからでも認識することができた。
1 基材
2 潜像模様形成体
3 レリーフ画線
3a レリーフ模様
4 オフセット印刷画線
4a 万線模様
5 背景部
6 模様部
7 凸部
8 凹部
9 右傾斜部
10 左傾斜部
10a 模様部
10b 背景部
11 凹版画線
12 彫刻凹版印刷物
13 特殊潜像模様形成体
14 第一の要素
15 第二の要素
16 版胴
17 凹版版面
18 圧胴
19 ブランケット
20 印刷画線部分
21 凹版インキ
22 エンボス
23 凸部
24 凹部
25 右傾斜部
26 左傾斜部
27 第一の模様
28 第二の模様
29 凹版印刷物
30 凹凸形状
31 背景部
32 潜像部
33 凹版画線
T 位相ずれ量
P ピッチ
h 凸部の高さ
W 領域(W)
X 領域(X)
Y 領域(Y)
Z 領域(Z)
hw 領域(W)の高さ
hx 領域(X)の高さ
hy 領域(Y)の高さ
S 画線幅
E1 斜視方向
E2 斜視方向
2 潜像模様形成体
3 レリーフ画線
3a レリーフ模様
4 オフセット印刷画線
4a 万線模様
5 背景部
6 模様部
7 凸部
8 凹部
9 右傾斜部
10 左傾斜部
10a 模様部
10b 背景部
11 凹版画線
12 彫刻凹版印刷物
13 特殊潜像模様形成体
14 第一の要素
15 第二の要素
16 版胴
17 凹版版面
18 圧胴
19 ブランケット
20 印刷画線部分
21 凹版インキ
22 エンボス
23 凸部
24 凹部
25 右傾斜部
26 左傾斜部
27 第一の模様
28 第二の模様
29 凹版印刷物
30 凹凸形状
31 背景部
32 潜像部
33 凹版画線
T 位相ずれ量
P ピッチ
h 凸部の高さ
W 領域(W)
X 領域(X)
Y 領域(Y)
Z 領域(Z)
hw 領域(W)の高さ
hx 領域(X)の高さ
hy 領域(Y)の高さ
S 画線幅
E1 斜視方向
E2 斜視方向
Claims (7)
- 紙基材上の少なくとも一部に、凹凸形状から成る第一の模様と、前記第一の模様上に第二の模様を重ね合わせた領域を有し、
前記第一の模様は、前記基材自体に施された凹凸形状から成る第一の要素を第一の方向、かつ、所定のピッチにより複数配置して形成され、
前記第二の模様は、直線状の凹版画線から成る第二の要素を第二の方向に、前記所定のピッチと同一のピッチにより複数配置して形成され、
前記第一の要素は、位相が部分的に異なることにより、模様部と背景部に区分けされ、
前記第一の要素の模様部又は背景部のどちらか一方に重なるように前記第二の要素が配置されて潜像模様が形成された印刷物において、
前記第一の要素の凸部の一部に前記第二の要素が重なった領域(W)と、
前記第一の要素の凸部に前記第二の要素が重ならない領域(X)と、
前記第一の要素の凹部に前記第二の要素が重なった領域(Y)と、
前記第一の要素の凹部に前記第二の要素が重ならない領域(Z)とは、
前記領域(Y)の高さが、前記第一の要素の凸部が前記第二の要素を印刷する凹版印圧で潰されたことにより前記領域(X)と同じか、又は高くなるため、前記各領域の高低差は下記式を具備し、
観察角度を異ならせることで、前記各領域の高低差により前記潜像模様が視認されることを特徴とする特殊潜像模様形成体。
[数1]
式:Z<X≦Y<W - 紙基材上の少なくとも一部に、凹凸形状から成る第一の模様と、前記第一の模様上に第二の模様を重ね合わせた領域を有し、
前記第一の模様は、前記基材自体に施された凹凸形状から成る直線状の第一の要素を第一の方向、かつ、所定のピッチにより複数配置して形成され、
前記第二の模様は、凹版画線から成る第二の要素を第二の方向に、前記所定のピッチと同一のピッチにより複数配置して形成され、
前記第二の要素は、位相が部分的に異なることにより、模様部と背景部に区分けされ、
前記第二の要素の模様部又は背景部のどちらか一方が、前記第一の要素に重なるように前記第二の要素が配置されて潜像模様が形成された印刷物において、
前記第一の要素の凸部の一部に前記第二の要素が重なった領域(W)と、
前記第一の要素の凸部に前記第二の要素が重ならない領域(X)と、
前記第一の要素の凹部に前記第二の要素が重なった領域(Y)と、
前記第一の要素の凹部に前記第二の要素が重ならない領域(Z)とは、
前記領域(Y)の高さが、前記第一の要素の凸部が前記第二の要素を印刷する凹版印圧で潰されたことにより前記領域(X)と同じか、又は高くなるため、前記各領域の高低差は下記式を具備し、
観察角度を異ならせることで、前記各領域の高低差により前記潜像模様が視認されることを特徴とする特殊潜像模様形成体。
[数1]
式:Z<X≦Y<W - 前記領域(Y)と前記領域(X)の高低差が、10μm以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の特殊潜像模様形成体。
- 全ての前記第二の要素は、同一の画線深度の凹版版面により印刷された凹版画線であり、前記凹版版面による印圧により、前記領域(X)と前記領域(Y)の高低差が形成されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の特殊潜像模様形成体。
- 前記第二の方向は、前記第一の方向と同一、又は前記第一の方向に対して±5度以内であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の特殊潜像模様形成体。
- 前記第二の要素が、前記第一の要素の前記模様部又は前記背景部のどちらか一方と重なることで、前記第一の要素の前記模様部又は前記背景部と重なった部分の光が前記第二の要素の凹版画線のインキ膜厚により遮蔽されるため、前記模様部と前記背景部に明暗差が生じ、表裏のどちらからでも前記潜像模様を透過光下で視認することができることを特徴とする請求項1又は請求項3乃至5のいずれか1項記載の特殊潜像模様形成体。
- 前記第二の要素の前記模様部又は前記背景部のどちらか一方が、前記第一の要素に重なることで、前記第二の要素の前記模様部又は前記背景部と重なった部分の前記第一の要素の光が前記第二の要素の凹版画線のインキ膜厚により遮蔽されるため、前記模様部と前記背景部に明暗差が生じ、表裏のどちらからでも前記潜像模様を透過光下で視認することができることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項記載の特殊潜像模様形成体。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011281347A JP2013129154A (ja) | 2011-12-22 | 2011-12-22 | 特殊潜像模様形成体 |
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JP2011281347A JP2013129154A (ja) | 2011-12-22 | 2011-12-22 | 特殊潜像模様形成体 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021088136A (ja) * | 2019-12-05 | 2021-06-10 | 独立行政法人 国立印刷局 | 偽造防止印刷物 |
JP2021194890A (ja) * | 2020-06-18 | 2021-12-27 | 独立行政法人 国立印刷局 | 特殊潜像模様形成体 |
JP7518571B2 (ja) | 2022-06-14 | 2024-07-18 | 大本染工株式会社 | 立体印刷物及び立体印刷物の製造方法 |
-
2011
- 2011-12-22 JP JP2011281347A patent/JP2013129154A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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