JP2013127218A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013127218A
JP2013127218A JP2011276993A JP2011276993A JP2013127218A JP 2013127218 A JP2013127218 A JP 2013127218A JP 2011276993 A JP2011276993 A JP 2011276993A JP 2011276993 A JP2011276993 A JP 2011276993A JP 2013127218 A JP2013127218 A JP 2013127218A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
temperature sensor
amount
dpf
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011276993A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Takamoto
聡 高本
Tatsuhisa Yokoi
辰久 横井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2011276993A priority Critical patent/JP2013127218A/ja
Publication of JP2013127218A publication Critical patent/JP2013127218A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)
  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Abstract

【課題】DPF再生制御にアッシュ量を反映させることにより、より適切なDPF再生制御を実現する。
【解決手段】排気浄化装置10は、排気通路にDOC(酸化触媒)52及びDPF(パティキュレートフィルタ)53を備える。排気浄化装置は、DPFの再生開始条件が成立したときにDPFの実際の温度が所定の指令温度に一致するようにDPFに加えられるエネルギーの量(ポスト燃料噴射量)をフィードバック制御する。更に、排気浄化装置はDPFに堆積したアッシュの量を推定し、このアッシュの量に基づいてフィードバック制御における制御パラメータを変更する。具体的には、フィードバック制御における「第2温度センサ66による検出温度の目標値」を出力するための「第2温度センサモデル」の「むだ時間及び固有周波数」をアッシュ量に基づいて変更するとともに、フィードバック制御における積分ゲイン及び比例ゲインをアッシュ量に基づいて変更する。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気通路にパティキュレートフィルタを備えるとともに同パティキュレートフィルタを再生するための制御を行う内燃機関の排気浄化装置に関する。
内燃機関(例えば、ディーゼル機関)の排ガスには、PM(Particulate Matter)とも称呼される粒子状物質が含まれている。そこで、内燃機関の排気通路には、DPF(Diesel Particulate Filter)とも称呼されるパティキュレートフィルタが配設される。
DPFの温度が所定温度(例えば、600℃〜650℃)に上昇されると、DPFに捕集されたPMが燃焼しDPFから除去される。即ち、DPFは、昇温されることにより再生され、連続して使用することができる。DPFの昇温は、例えば、ポスト噴射とよばれるメイン噴射よりも噴射時期が遅い燃料噴射、及び、排気通路のDPF上流に燃料を添加する添加燃料供給等により行われる。即ち、未燃燃料をDPFの上流に供給し触媒反応によって燃焼・発熱させることによってDPFに流入する排ガスの温度を上昇させ、以て、DPFの温度を上昇させる。PMを燃焼して除去することによりDPFを再生させる制御は「DPF再生制御」とも称呼される。
DPF再生制御を実行する場合、DPFの温度を適切な温度範囲内に維持する必要がある。なぜなら、DPFの再生制御中にDPFの温度が過度に高くなりすぎると、DPFの破損又はDPFに触媒物質が担持されている場合にはその触媒物質の劣化を招く可能性があるからである。更に、DPF再生制御中におけるDPFの温度が低すぎるとPMの燃焼に長時間を要するので、ポスト噴射量及び/又は添加燃料供給量の増加を招き、その結果、燃費を悪化させる可能性があるからである。
係る課題に対処する従来技術の一つは、DPFの上流及び下流に温度センサを有し、それらの温度センサの検出値に基づいてDPFの温度を推定するとともに、ポスト噴射量を「目標温度と、その推定されたDPFの温度と、の差」に基づいてフィードバック制御するようになっている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2005−320914号公報
ところで、内燃機関の排ガスには、PMのみならず、アッシュ(灰:ASH)も含まれている。アッシュは、例えば、エンジンオイルが消費されたときに生成される。アッシュは、不燃性であるので、DPF再生制御により除去され得ず、DPF内に堆積する。その結果、DPFの熱容量はアッシュ量が多くなるほど大きくなる。しかしながら、上記従来技術は、アッシュに基づくDPFの熱容量の変化をDPF再生制御において考慮していないので、DPFの温度を目標の温度(指令温度)に精度良くフィードバック制御できず、或いは、DPFの温度を目標の温度に短時間内に到達させ得ないという問題を有する。
本発明は、上述した課題に対処するためになされたものである。即ち、本発明の目的の一つは、DPF再生制御にアッシュ量を反映させることにより、より適切なDPF再生制御を実現することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
本発明による内燃機関の排気浄化装置は、
前記機関の排気通路に配設されるとともに同機関の排気中に含まれるパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、
所定の再生開始条件(DPF再生制御開始条件)が成立したときに前記パティキュレートフィルタの実際の温度が所定の指令温度に一致するように同パティキュレートフィルタに加えられるエネルギーの量をフィードバック制御する再生制御手段と、
を備え、前記パティキュレートフィルタの温度を上昇させて同パティキュレートフィルタに捕集されたパティキュレートを燃焼させることにより同パティキュレートフィルタを再生する。
前記再生制御手段は、前記パティキュレートフィルタに堆積したアッシュ量を推定するとともに同推定したアッシュ量に基づいて前記フィードバック制御にて使用される制御パラメータを変更するように構成される。
これによれば、アッシュ量が変化することによりパティキュレートフィルタの熱容量が変化しても、その熱容量に応じた適切なフィードバック制御が実行される。従って、パティキュレートフィルタの温度を指令温度に精度良く短時間内に到達させることができる。その結果、パティキュレートフィルタの破損及び触媒等の劣化を招くことなく且つパティキュレートフィルタの再生を短時間内に終了することができる。
この場合、前記再生制御手段は、温度センサと、前記温度センサの出力値を温度センサ検出温度に変換する温度変換部と、を含むことができる。前記温度センサは、「前記排気通路であって前記パティキュレートフィルタの下流位置」又は「前記パティキュレートフィルタの内部」に配設され、その配設された部位の温度に応じて変化する出力値を出力する。
更に、この場合、前記再生制御手段は、温度センサモデルを用いることにより、再生開始条件の成立時点からの時間経過に応じた温度センサ目標検出温度を算出し、その算出した温度センサ目標検出温度と前記温度変換部により変換された前記温度センサ検出温度とが一致するように前記パティキュレートフィルタに加えられるエネルギーの量を制御することによって前記フィードバック制御を実行するように構成される。
前記温度センサモデルは、
(1)特定の時点から前記温度センサが配設された部位の温度が前記指令温度となるように予め定められた所定量のエネルギーを前記パティキュレートフィルタに継続的に加え始めた場合における同特定の時点からの経過時間に対する前記温度センサ検出温度を推定するモデルであり、且つ、
(2)その推定した温度センサ検出温度を前記フィードバック制御における目標値である温度センサ目標検出温度として発生するモデルである。
前記温度センサモデルは、例えば、Pade近似に基づいて構築されるモデルであり、
A.前記特定の時点から前記温度センサ検出温度が変化を開始するまでのむだ時間に対応するむだ時間パラメータ、及び、
B.前記温度センサ検出温度の変化遅れ度合を示す時定数に対応する遅れパラメータ、
を用いて構築される。
そして、前記再生制御手段は、前記推定したアッシュ量に基づいて、前記制御パラメータとしての「前記むだ時間パラメータ及び前記遅れパラメータ」を変更するように構成される。例えば、前記再生制御手段は、前記推定したアッシュ量が大きいほど前記むだ時間パラメータを大きくするように構成されることもでき、前記推定したアッシュ量が大きいほど前記温度センサ目標検出温度の変化遅れ度合が大きくなるように前記遅れパラメータを変更するように構成され得る。
これによれば、アッシュ量が変化してパティキュレートフィルタの熱容量が変化していたとしても、温度センサモデルにより算出される温度センサ目標検出温度が実際の温度センサ検出温度に近しい値となる。よって、フィードバック制御がオーバーシュート等を発生させることなく円滑に行われ得る。
加えて、前記制御パラメータは前記フィードバック制御における制御ゲインであってもよい。この場合、前記再生制御手段は、前記推定したアッシュ量が大きいほど前記制御ゲインを小さくするように構成され得る。
これによれば、アッシュ量の変化に伴うパティキュレートフィルタの熱容量の変化に応じて適切な制御ゲイン(積分ゲイン及び/又は比例ゲイン等)を設定することができる。よって、フィードバック制御がオーバーシュート等を発生させることなく円滑に行われ得る。
本発明の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明の各実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
本発明の実施形態に係る排気浄化装置及び同排気浄化装置が適用される内燃機関の概略構成図である。 図1に示した排気浄化装置が実行するDPF再生制御を説明するためのブロック図である。 メイン噴射期間及びポスト噴射期間を説明するための図である。 指令温度が変化した場合の各値の変化の様子を示したタイムチャートである。 図1に示した排気浄化装置が使用する第1温度センサモデルのブロック図である。 (A)は第1温度センサの出力値のむだ時間と空気量との関係を示したグラフであり、(B)は第2温度センサの出力値のむだ時間と「空気量及びアッシュ量」との関係を示したグラフである。 (A)は第1温度センサの出力値の固有周波数と空気量との関係を示したグラフであり、(B)は第2温度センサの出力値の固有周波数と「空気量及びアッシュ量」との関係を示したグラフである。 (A)は第1温度センサの出力値の時定数と空気量との関係を示したグラフであり、(B)は第2温度センサの出力値の時定数と「空気量及びアッシュ量」との関係を示したグラフである。 (A)は第1温度センサを用いたフィードバック制御の積分ゲインと空気量との関係を示したグラフであり、(B)は第2温度センサを用いたフィードバック制御の積分ゲインと「空気量及びアッシュ量」との関係を示したグラフである。 (A)は第1温度センサを用いたフィードバック制御の比例ゲインと空気量との関係を示したグラフであり、(B)は第2温度センサを用いたフィードバック制御の比例ゲインと「空気量及びアッシュ量」との関係を示したグラフである。 図1に示した排気浄化装置が使用する第2温度センサモデルのブロック図である。 図1に示したDPFの実際の温度と、第1温度センサの出力値に基づく第1温度センサ検出温度と、の差、の空気量に対する変化を示したグラフである。 図1に示したDPFの実際の温度と、第2温度センサの出力値に基づく第2温度センサ検出温度と、の差、の空気量に対する変化を示したグラフである。 図1に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図1に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図1に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図1に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図1に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置について図面を参照しながら説明する。
(構成)
図1に示したように、この排気浄化装置10は内燃機関20に適用される。機関20はディーゼル機関である。機関20は、本体部30、インテークマニホールド及び吸気管を含む吸気通路部40、並びに、エキゾーストマニホールド及び排気管を含む排気通路部50を備える。
本体部30は複数の気筒を有している。複数の気筒のそれぞれには燃料噴射弁31が配設されている。燃料噴射弁31は、後述する電気制御装置60からの指示信号に応答して高圧の燃料を燃焼室内に噴射するようになっている。
吸気通路部40の吸気管には、ターボチャージャのコンプレッサ41及び吸気絞り弁42が配設されている。
コンプレッサ41は後述するターボチャージャのタービンとともに回転し、吸気を圧縮するようになっている。
吸気絞り弁42は吸気管に回動可能に支持されている。吸気絞り弁42は吸気絞り弁アクチュエータ43により回転され、吸気管の吸気通路断面積を変更するようになっている。
排気通路部50の排気管には、排気の上流側から下流側に向けて順に、ターボチャージャのタービン51、DOC52及びDPF53が配設されている。
タービン51は排気により回転させられ、コンプレッサ41を回転するようになっている。
DOC52は、ディーゼル機関用酸化触媒(Diesel Oxidation Catalyst)である。DOC52は、ハニカム構造体のセラミック製担持体の表面に酸化触媒を担持している。DOC52は、排気に含まれる炭化水素成分を触媒反応により燃焼させることにより、排気温度を上昇させるようになっている。これにより、DPF53の温度(床温)が上昇する。
DPF53は、周知の構造を有するセラミック製フィルタである。例えば、DPF53は、ハニカム構造に成形されたコーディライト等の耐熱性セラミックスにより形成される複数のガス流路を備えている。DPF53内に流入した排気は、その複数のガス流路の多孔性の隔壁を通過する。その際、排気中のPM及びアッシュ等が捕集される。
排気浄化装置10の電気制御装置60は、CPU、ROM、RAM及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体として構成された電子制御回路である。
電気制御装置60は、アクセル操作量センサ61、エアフローメータ62、機関回転速度センサ63、最上流温度センサ64、第1温度センサ65、第2温度センサ66、差圧センサ67及び車速センサ68と接続されている。
アクセル操作量センサ61は、運転者によって操作されるアクセルペダルの操作量を検出し、アクセルペダル操作量AP(以下、「アクセル操作量AP」と称呼する。)を出力する。
エアフローメータ62は、吸気通路部40の吸気管内を流れる空気の量を検出し、その空気の量を表す信号GA(以下、「空気量GA」と称呼する。)を出力する。
機関回転速度センサ63は、機関20のクランク軸が所定の回転角度だけ回転する毎にパルスを発生する。電気制御装置60は、このパルスに基づいて機関回転速度NEを取得するようになっている。なお、電気制御装置60は図示しないカムポジションセンサからのパルス及び機関回転速度センサ63からのパルスに基づいて、機関20の絶対クランク角を取得するようになっている。
最上流温度センサ64は、排気通路部50の排気管であって、タービン51よりも下流位置且つDOC52よりも上流位置に配設されている。最上流温度センサ64は、その配設位置を流れる排気の温度に応じた出力値を発生する。電気制御装置60は、この最上流温度センサ64の出力値を温度に変換し、その温度T0act(以下、「最上流温度検出値T0act」と称呼する。)を取得するようになっている。
第1温度センサ65は、排気通路部50の排気管であって、DOC52よりも下流位置且つDPF53よりも上流位置に配設されている。第1温度センサ65は、その配設位置を流れる排気の温度に応じた出力値VT1を発生する。電気制御装置60は、この第1温度センサ65の出力値VT1を温度に変換し、その温度T1act(以下、「第1温度センサ検出温度T1act」と称呼する。)を取得するようになっている。第1温度センサ検出温度T1actはDOC52から流出し且つDPF53に流入する排気の第1温度センサ65の出力値に基づく検出温度である。よって、第1温度センサ検出温度T1actはDPF53の実際の温度に応じて変化する。
第2温度センサ66は、排気通路部50の排気管であって、DPF53の近傍且つDPF53よりも下流位置に配設されている。第2温度センサ66は、その配設位置を流れる排気の温度に応じた出力値VT2を発生する。電気制御装置60は、この第2温度センサ66の出力値VT2を温度に変換し、その温度T2act(以下、「第2温度センサ検出温度T2act」と称呼する。)を取得するようになっている。第2温度センサ検出温度T2actはDPF53から流出した排気の第2温度センサ66の出力値に基づく検出温度である。よって、第2温度センサ検出温度T2actはDPF53の実際の温度に応じて変化する。なお、第2温度センサ66はDPF53内に配設されていてもよい。
差圧センサ67は、圧力導入管54に配設されている。圧力導入管54の一端は、排気管のタービン51とDOC52との間の位置に接続されている。圧力導入管54の他端は、排気管のDPF53の下流位置に接続されている。従って、差圧センサ67は、DOC52及びDPF53の「上流位置の排気圧力と下流位置の排気圧力との差」に応じた値を検出し、その検出した値Pd(以下、「DPF前後差圧Pd」と称呼する。)を出力する。
車速センサ68は、機関20が搭載された車両の速度を検出し、その検出した車速SPDを出力する。
電気制御装置60は、更に、吸気絞り弁アクチュエータ43及び複数の燃料噴射弁31等と接続されている。電気制御装置60は、これらに指示信号を送出するようになっている。
(DPF再生制御の概要)
次に、上記のように構成された排気浄化装置10によるDPF再生制御の概要について説明する。排気浄化装置10は、DPF53に捕集された(堆積した)PMの量(以下、「PM堆積量」と称呼する。)を周知の手法により推定している。例えば、排気浄化装置10は、DPF前後差圧Pdに基づいてPM堆積量を推定する。PM堆積量が大きくなるほどDPF前後差圧Pdは増大する。PM堆積量は、前回のPM再生制御終了後からの機関の空気量GAの積算値、或いは、メイン燃料噴射量Qfinの積算値に基づいて推定されることもできる。排気浄化装置10は、そのPM堆積量が制御開始許容量PMth以上となったとき(即ち、DPF再生制御開始条件成立時、又は、「再生開始条件」成立時)DPF再生制御を実行する。DPF再生制御において「DPF53の温度を上昇するためにDPF53に加えられるエネルギー」は、本例においては、所謂「ポスト噴射」される燃料によりもたらされる。
更に、排気浄化装置10は、DPF53に堆積したアッシュの量(以下、「アッシュ量SASH」と称呼する。)を後述する周知の手法により推定している。アッシュ量SASHが大きくなるとDPF53の熱容量も大きくなる。そこで、排気浄化装置10は、そのアッシュ量SASHをDPF再生制御に反映する。
より具体的には、排気浄化装置10は、第1温度センサモデルを用いることによりDPF再生制御における「第1温度センサ65を使用するフィードバック制御の目標値」を算出する。以下、この目標値は「第1温度センサ目標検出温度T1tgt」と称呼される。第1温度センサモデルは、「指令温度に応じて定まる所定の目標温度(第1温度センサ目標温度T1in)」に対する「第1温度センサ65の出力値に基づく検出温度(第1温度センサ検出温度T1act)」を推定するモデルであり、その推定値を第1温度センサ目標検出温度T1tgtとして出力する。指令温度は、DPF再生制御におけるDPF53の温度(床温)の最終的な目標温度である。
第1温度センサモデルは、「第1温度センサ目標温度T1inの変化に対する第1温度センサ検出温度T1actの変化のむだ時間に対応するむだ時間パラメータ」及び「第1温度センサ目標温度T1inの変化に対する第1温度センサ検出温度T1actの変化の時定数に対応する遅れパラメータ」をパラメータとして含む。遅れパラメータは、一次遅れ式により第1温度センサモデルが構築されている場合には「時定数Td」であり、Pade近似の二次遅れ式により第1温度センサモデルが構築されている場合には「固有周波数ωn」である。排気浄化装置10は、この第1温度センサモデルの「むだ時間パラメータ及び遅れパラメータ」を空気量GAに基づいて変更する(図6の(A)、図7の(A)及び図8の(A)を参照。)。
そして、排気浄化装置10は、第1温度センサ検出温度T1actが第1温度センサ目標検出温度T1tgtに一致するように、周知のPI制御(又はPID制御)に則ってポスト燃料噴射量のフィードバック量(第1フィードバック量)を算出する。その際、排気浄化装置10は、PI制御に用いるフィードバック制御定数(積分ゲインKi1及び比例ゲインKp1等)を「空気量GA」に基づいて変更する(図9の(A)及び図10の(A)を参照。)。
同様に、排気浄化装置10は第2温度センサモデルを用いることによりDPF再生制御における「第2温度センサ66を使用するフィードバック制御の目標値」を算出する。以下、この目標値は「第2温度センサ目標検出温度T2tgt」と称呼される。第2温度センサモデルは、「指令温度に応じて定まる所定の目標温度(第2温度センサ目標温度T2in)」に対する「第2温度センサ66の出力値に基づく検出温度(第2温度センサ検出温度T2act)」を推定するモデルであり、その推定値を第2温度センサ目標検出温度T2tgtとして出力する。
第2温度センサモデルは、第1温度センサモデルと同型の伝達関数により表現される。
従って、第2温度センサモデルは、「第2温度センサ目標温度T2inの変化に対する第2温度センサ検出温度T2actの変化のむだ時間に対応するむだ時間パラメータ」及び「第2温度センサ目標温度T2inの変化に対する第2温度センサ検出温度T2actの変化の時定数に対応する遅れパラメータ」をパラメータとして含む。但し、これらの「むだ時間パラメータ及び遅れパラメータ」が、第1温度センサモデルにて使用される「むだ時間パラメータ及び遅れパラメータ」と相違する。排気浄化装置10は、第2温度センサモデルの「むだ時間パラメータ及び遅れパラメータ」を「空気量GA及びアッシュ量SASH」に基づいて変更する(図6の(B)、図7の(B)及び図8の(B)を参照。)。
そして、排気浄化装置10は、第2温度センサ検出温度T2actが第2温度センサ目標検出温度T2tgtに一致するように、周知のPI制御(又はPID制御)に則ってポスト燃料噴射量のフィードバック量(第2フィードバック量)を算出する。その際、排気浄化装置10は、PI制御に用いるフィードバック制御定数(積分ゲインKi2及び比例ゲインKp2等)を「空気量GA及びアッシュ量SASH」に基づいて変更する(図9の(B)及び図10の(B)を参照。)。
なお、第1温度センサ65をDPF再生制御のフィードバック制御に使用するか(即ち、第1フィードバック量を最終的なフィードバック量とするか)、第2温度センサ66をDPF再生制御のフィードバック制御に使用するか(即ち、第2フィードバック量を最終的なフィードバック量とするか)は、以下の点を考慮して決定される。
・DPF再生制御においてDPF53の温度が収束した場合における実際のDPF53の温度(床温)Tact(以下、「実DPF温度Tact」と称呼する。)と第1温度センサ検出温度T1actとの差(乖離温度)。
・DPF再生制御においてDPF53の温度が収束した場合における実DPF温度Tactと第2温度センサ検出温度T2actとの差(乖離温度)。
・第1温度センサモデルの「むだ時間パラメータ及び遅れパラメータ」。
・第2温度センサモデルの「むだ時間パラメータ及び遅れパラメータ」。
この結果、特に、第2フィードバック量が最終的なフィードバック量として用いられる場合、アッシュ量SASHによりDPF53の熱容量が変化した場合であっても(換言すると、アッシュ量SASHに関わらず)、DPF53の温度を狙いとする温度に精度良く上昇させることができる。従って、DPF53の再生を「効率よく且つDPF53の劣化を招くことなく」行うことができる。
(DPF再生制御の詳細)
次に、排気浄化装置10によるDPF再生制御の詳細について機能ブロック図である図2を参照しながら説明する。なお、図2に示されたブロックの機能は、実際には電気制御装置60のCPUが後述する処理を行うことにより実現される。
DPF指令温度設定部B1は、DPF再生制御開始条件成立時にDPF指令温度Tshireiを設定する。このDPF指令温度Tshireiは、一定値(例えば、600℃)であってもよく、機関20の運転条件(例えば、空気量GA及び機関回転速度NE)及び/又はPM堆積量に応じて変更されてもよい。例えば、DPF指令温度Tshireiは、PM堆積量が高側閾値を超えている場合にはパティキュレートの急激な燃焼を回避するために低めの温度(例えば、600℃)に設定され、PM堆積量が高側閾値よりも小さく且つ制御開始許容量PMthよりも大きい場合にはDPF再生制御に要する時間を短縮するために高めの温度(例えば、650℃)に設定されてもよい。
基本ポスト噴射量演算部B2は、DPF指令温度Tshirei、機関回転速度NE及びメイン燃料噴射量Qfinに基づいて基本ポスト噴射量QPbaseを決定する。基本ポスト噴射量QPbaseは、その量の燃料が図3に示した「膨張下死点近傍のポスト噴射期間(メイン燃料噴射による燃焼が終了した後の期間)」において燃料噴射弁31から噴射されたとき、実DPF温度TactがDPF指令温度Tshireiに一致するように、予め実験により定められたフィードフォワード量である。なお、メイン燃料噴射量Qfinは、例えば、アクセル操作量AP及び機関回転速度NEから推定される要求トルクに基づいて別途CPUにより算出される。メイン燃料噴射量Qfinの燃料は、図3に示したように、圧縮上死点近傍のメイン噴射期間において燃料噴射弁31から噴射される。
図2に示した第1温度センサ目標検出温度演算部B3は、第1温度センサ目標温度T1inを入力し、その第1温度センサ目標温度T1inに基づき第1温度センサモデルを用いて第1温度センサ目標検出温度T1tgtを演算・出力する。ここで、第1温度センサ目標温度T1inは、DPF指令温度Tshireiからオフセット値Offset1を減じた値(T1in=Tshirei−Offset1)である。このオフセット値Offset1は、図4に示したように、DPF53の実際の温度(実DPF温度Tact)がDPF指令温度Tshireiに一致(収束)した場合における「DPF指令温度Tshireiと第1温度センサ検出温度T1actとの差(定常的な偏差、乖離温度)」である。オフセット値Offset1には一定値が設定されもよく、空気量GAに応じて変化する値が設定されてもよい(図12のラインC1を参照。)。
ここで、第1温度センサ目標検出温度演算部B3が使用する第1温度センサモデルM1について説明する。第1温度センサモデルM1は図5に示したように、第1温度センサ目標温度T1inを入力とし、第1温度センサ目標検出温度T1tgtを出力するためのモデルである。
ところで、図4は、時刻t0(特定の時点)にてDPF再生制御が開始されてDPF指令温度Tshireiが増大され、これにより、実DPF温度TactをDPF指令温度Tshireiに一致させるように予め適合されている基本ポスト噴射量QPbaseの燃料がポスト噴射された場合についての各値の挙動を示している。
図4によれば、第1温度センサ検出温度T1actはむだ時間L1が経過した時刻t1にて増大し始める。むだ時間L1は、ポスト噴射により供給された燃料がDOC52にて燃焼し、それによってDPF53に流入する排気温度が上昇を開始するまでの時間に相当している。更に、図4から理解されるように、第1温度センサ検出温度T1actは、遅れを伴って増大する。即ち、第1温度センサ検出温度T1actの変化は、むだ時間と、一次遅れ又は二次遅れと、を表現する式(本例において周知のPade近似(二次))により近似することができる。
そこで、第1温度センサモデルM1は、以下の(1)式の伝達関数を有するモデルとして構築される。
Figure 2013127218
第1温度センサ目標検出温度演算部B3は、上記(1)式のむだ時間Lとして第1温度センサ65のむだ時間L1を適用するとともに、固有周波数ωnとして第1温度センサ65の固有周波数ωn1を適用する。
ところで、実験によれば、図6の(A)に示したように、むだ時間L1は空気量GAが大きくなるほど小さくなる。空気量GAが大きいほど基本ポスト噴射量QPbaseが大きくなってDOC52(従って、DPF53)に投入されるエネルギー量が大きくなるからである。
更に、図7の(A)に示したように、固有周波数ωn1は空気量GAが大きくなるほど大きくなる。これは、図8の(A)に示したように、一次遅れの近似式で第1温度センサモデルを構築した場合の時定数Td1が空気量GAが大きいほど小さくなる(即ち、第1温度センサ検出温度T1actが相対的に早く増大する)ことに対応している。
係る観点に基づき、第1温度センサ目標検出温度演算部B3は、実際の空気量GAを図6の(A)に示したテーブルに適用してむだ時間L1を取得し、そのむだ時間L1を上記(1)式のむだ時間Lに代入する。更に、第1温度センサ目標検出温度演算部B3は、実際の空気量GAを図7の(A)に示したテーブルに適用して固有周波数ωn1を取得し、その固有周波数ωn1を上記(1)式の固有周波数ωnに代入する。以上により、第1温度センサ目標検出温度T1tgtが算出される。この第1温度センサ目標検出温度T1tgtは、DPFの再生開始条件成立時点からの時間経過に応じて変化する第1温度センサ検出温度T1actの目標値である。
再び図2を参照すると、温度変換部B4は、第1温度センサ65の出力値VT1を関数fを用いて第1温度センサ検出温度T1actに変換する。関数fによれば、出力値VT1が大きいほど第1温度センサ検出温度T1actは高い値となる。
第1フィードバックコントローラB5は、第1温度センサ検出温度T1actが第1温度センサ目標検出温度T1tgtに一致するように、ポスト燃料噴射量QPの第1フィードバック量KFB1をPI(比例積分)制御に則って算出する。即ち、第1フィードバックコントローラB5は、下記の(2)式に従って第1フィードバック量KFB1を算出する。(2)式において、ΔT1は第1温度センサ目標検出温度T1tgtから第1温度センサ検出温度T1actを減じた値である(ΔT1=第1温度センサ目標検出温度T1tgt−第1温度センサ検出温度T1act)。
Figure 2013127218
上記(2)式における積分ゲイン(積分定数)Ki1は図9の(A)に示したように空気量GAが大きいほど大きくなるように設定される。同様に、上記(2)式における比例ゲイン(比例定数)Kp1は図10の(A)に示したように空気量GAが大きいほど大きくなるように設定される。積分ゲイン及び比例ゲインはフィードバック制御における制御ゲインであり、フィードバック制御の制御パラメータでもある。
図2に示した第2温度センサ目標検出温度演算部B6は、第2温度センサ目標温度T2inを入力し、その第2温度センサ目標温度T2inに基づき第2温度センサモデルを用いて第2温度センサ目標検出温度T2tgtを演算・出力する。ここで、第2温度センサ目標温度T2inは、DPF指令温度Tshireiからオフセット値Offset2を減じた値(T2in=Tshirei−Offset2)である。このオフセット値Offset2は、図4に示したように、DPF53の実際の温度(実DPF温度Tact)がDPF指令温度Tshireiに一致(収束)した場合における「DPF指令温度Tshireiと第2温度センサ検出温度T2actとの差(定常的な偏差、乖離温度)」である。オフセット値Offset2には一定値が設定されもよく、空気量GAに応じて変化する値が設定されてもよい(図13のラインC1を参照。)。
ここで、第2温度センサ目標検出温度演算部B6が使用する第2温度センサモデルM2について説明する。第2温度センサモデルM2は、図11に示したように、第2温度センサ目標温度T2inを入力とし、第2温度センサ目標検出温度T2tgtを出力するためのモデルである。
図4に示したように、第2温度センサ検出温度T2actは「むだ時間L1よりも長いむだ時間L2」が経過した時刻t2にて増大し始める。むだ時間L2は、ポスト噴射により供給された燃料がDOC52にて燃焼し、それによってDPF53に流入する排気温度が上昇し、更に、その高温の排気がDPF53の温度を増大し始めるまでの時間に対応している。更に、図4から理解されるように、第2温度センサ検出温度T2actは、遅れを伴って増大する。即ち、第2温度センサ検出温度T2actの変化も、むだ時間と、一次遅れ又は二次遅れと、を表現する式(本例において周知のPade近似(二次))により近似することができる。従って、第2温度センサモデルM2は、上述した第1温度センサモデルM1と同じ形の伝達関数(即ち、上記(1)式の伝達関数)により表される。但し、第2温度センサ目標検出温度演算部B3は、上記(1)式のむだ時間Lとして第2温度センサ66のむだ時間L2を適用するとともに、固有周波数ωnとして第2温度センサ66の固有周波数ωn2を適用する。
ところで、実験によれば、図6の(B)に示したように、むだ時間L2は空気量GAが大きくなるほど小さくなる。空気量GAが大きいほど基本ポスト噴射量QPbaseが大きくなってDOC52(従って、DPF53)に投入されるエネルギー量が大きくなるからである。更に、むだ時間L2は、図6の(B)のラインC2及びC3により示したように、アッシュ量SASHが大きいほど大きくなる。アッシュ量SASHが大きいほどDPF53の熱容量が増大するとともに、DPF53内を排気が通過する時間が長くなるからである。
更に、図7の(B)に示したように、固有周波数ωn2は空気量GAが大きくなるほど大きくなる。これは、図8の(B)に示したように、一次遅れの近似式で第2温度センサモデルを構築した場合の時定数Td2が空気量GAが大きいほど小さくなる(即ち、第2温度センサ検出温度T2actが相対的に早く増大する)ことに対応している。更に、固有周波数ωn2は、図7の(B)のラインC2及びC3により示したように、アッシュ量SASHが大きいほど小さくなる。これは、図8の(B)のラインC2及びC3により示したように、一次遅れの近似式で第2温度センサモデルを構築した場合の時定数Td2がアッシュ量SASHが大きいほど大きくなる(即ち、第2温度センサ検出温度T2actが相対的に遅く増大する)ことに対応している。アッシュ量SASHが大きいほどDPF53の熱容量が増大するからである。
係る観点に基づき、第2温度センサ目標検出温度演算部B6は、実際の「空気量GA及びアッシュ量SASH量」を図6の(B)に示したテーブルに適用してむだ時間L2を取得し、そのむだ時間L2を上記(1)式のむだ時間Lに代入する。更に、第2温度センサ目標検出温度演算部B6は、実際の「空気量GA及びアッシュ量SASH量」を図7の(B)に示したテーブルに適用して固有周波数ωn2を取得し、その固有周波数ωn2を上記(1)式の固有周波数ωnに代入する。以上により、第2温度センサ目標検出温度T2tgtが算出される。この第2温度センサ目標検出温度T2tgtは、DPFの再生開始条件成立時点からの時間経過に応じて変化する第2温度センサ検出温度T2actの目標値である。
再び図2を参照すると、温度変換部B7は、第2温度センサ66の出力値VT2を関数fを用いて第2温度センサ検出温度T2actに変換する。関数fによれば、出力値VT2が大きいほど第2温度センサ検出温度T2actは高い値となる。
第2フィードバックコントローラB8は、第2温度センサ検出温度T2actが第2温度センサ目標検出温度T2tgtに一致するように、ポスト燃料噴射量QPの第2フィードバック量KFB2をPI(比例積分)制御に則って算出する。即ち、第2フィードバックコントローラB8は、下記の(3)式に従って第2フィードバック量KFB2を算出する。(3)式において、ΔT2は第2温度センサ目標検出温度T2tgtから第2温度センサ検出温度T2actを減じた値である(ΔT2=第2温度センサ目標検出温度T2tgt−第2温度センサ検出温度T2act)。
Figure 2013127218
上記(3)式における積分ゲイン(積分定数)Ki2は、図9の(B)に示したように、空気量GAが大きいほど大きくなるように、且つ、アッシュ量SASHが大きくなるほど小さくなるように設定される。同様に、上記(3)式における比例ゲイン(比例定数)Kp2は、図10の(B)に示したように、空気量GAが大きいほど大きくなるように、且つ、アッシュ量SASHが大きくなるほど小さくなるように設定される。積分ゲイン及び比例ゲイン等の「フィードバック制御における制御ゲイン(フィードバック制御の制御パラメータ)」がアッシュ量SASHが大きいほど小さい値に設定されるのは、アッシュ量SASHが大きいほどDPF53の熱容量が大きくなることに起因してフィードバック制御が発散することを回避するためである。但し、これらの制御ゲインは、アッシュ量SASHに対して適切になるように定められればよく、アッシュ量SASHが大きくなるほど大きくなるように設定されてもよい。
以上のようにして算出される「第1フィードバック量KFB1及び第2フィードバック量KFB2」は図2のフィードバック量決定部B9に入力される。フィードバック量決定部B9は、それらの何れか一方を最終的なフィードバック量KFBとして採用して出力する。より具体的に述べると、空気量GAが閾値GAth以下である場合、フィードバック量決定部B9は第1フィードバック量KFB1を最終的なフィードバック量KFBとして採用する。これに対し、空気量GAが閾値GAthよりも大きい場合、フィードバック量決定部B9は第2フィードバック量KFB2を最終的なフィードバック量KFBとして採用する。この理由について次に述べる。
図12は、第1温度センサ検出温度T1actが所定温度(例えば、500℃)であるときの「空気量GAに対する、実DPF温度Tactと第1温度センサ検出温度T1actとの差(乖離温度)」を示すグラフである。実線C1は実DPF温度Tactと第1温度センサ検出温度T1actと差の設計上の値を示す。破線C2は、実DPF温度Tactと第1温度センサ検出温度T1actとの差の「ばらつき上限値」を示し、破線C3はその差の「ばらつき下限値」を示す。
これによれば、空気量GAが閾値GAth以下である場合、ばらつき上限値及びばらつき下限値とも設計上の値に近い。これに対し、空気量GAが閾値GAthよりも大きい場合、ばらつき下限値は設計上の値に近いが、ばらつき上限値は設計上の値から大きく乖離している。この理由は、空気量GAが大きい場合にはDOC52内にて燃焼できない未燃成分が増大し、その未燃成分がDPF53内にて燃焼して発熱するからである。
図13は、第2温度センサ検出温度T2actが所定温度(例えば、500℃)であるときの「空気量GAに対する、実DPF温度Tactと第2温度センサ検出温度T2actとの差(乖離温度)」を示すグラフである。実線C1は、実DPF温度Tactと第2温度センサ検出温度T2actとの差の設計上の値を示す。破線C2は、実DPF温度Tactと第2温度センサ検出温度T2actとの差の「ばらつき上限値」を示し、破線C3はその差の「ばらつき下限値」を示す。図13から明らかなように、空気量GAに依らず、ばらつき上限値及びばらつき下限値とも設計上の値に近い。
これに対し、図6の(A)及び(B)から理解できるように、第1温度センサ65のむだ時間L1は第2温度センサ66のむだ時間L2よりも小さい。但し、第2温度センサ66のむだ時間L2は、空気量GAが大きくなるほど小さくなる。更に、図7の(A)及び(B)から理解できるように、第1温度センサ65の固有周波数ωn1は第2温度センサ66の固有周波数ωn2よりも大きい。但し、第2温度センサ66の固有周波数ωn2は、空気量GAが大きくなるほど大きくなる。
以上から、空気量GAが閾値空気量GAth以下であれば、第1温度センサ検出温度T1actは実DPF温度Tactと大きく乖離せず且つ「むだ時間及び固有周波数」の点で第2温度センサ検出温度T2actよりもフィードバック制御上有利である。一方、空気量GAが閾値空気量GAthよりも大きくなると、第1温度センサ検出温度T1actは実DPF温度Tactと大きく乖離する可能性があるのに対し、第2温度センサ検出温度T2actは実DPF温度Tactと大きく乖離する可能性がない。更に、空気量GAが閾値空気量GAth以上であれば、「むだ時間L2及び固有周波数ωn2」がフィードバック制御上問題となるレベルとはならない。
そこで、フィードバック量決定部B9は、空気量GAが閾値GAth以下である場合には第1フィードバック量KFB1を最終的なフィードバック量KFBとして採用し、空気量GAが閾値GAthよりも大きい場合には第2フィードバック量KFB2を最終的なフィードバック量KFBとして採用する。
再び図2を参照すると、フィードバック量決定部B9から出力されたフィードバック量KFBは基本ポスト噴射量QPbaseに乗じられ、その積(QPbase・KFB)が最終的なポスト燃料噴射量QPとして採用される。即ち、そのポスト燃料噴射量QPの燃料が、図3に示した「膨張下死点近傍のポスト噴射期間」において燃料噴射弁31から噴射される。以上が、再生制御におけるフィードバック制御の詳細である。
(実際の作動)
次に、排気浄化装置10の実際の作動について説明する。CPUは、所定時間が経過する毎に図14にフローチャートにより示した「DPF再生制御ルーチン」を実行するようになっている。従って、所定のタイミングになると、CPUは図14のステップ1400から処理を開始してステップ1405に進み、再生制御実行フラグXDPFの値が「1」であるか否かを判定する。
この再生制御実行フラグXDPFの値は、図示しない車両のイグニッション・キー・スイッチがオフ位置からオン位置へと変更されたときに実行されるイニシャルルーチンにおいて「0」に設定される。更に、再生制御実行フラグXDPFの値は、後述するようにDPF再生制御が実行されている期間において「1」に設定される(図14のステップ1415及びステップ1485を参照。)。
いま、DPF再生制御が実行されておらず、且つ、DPF再生制御開始条件が成立していないと仮定する。この場合、CPUはステップ1405にて「No」と判定してステップ1410に進み、再生制御開始条件が成立しているか否かを判定する。前述した仮定によれば、再生制御開始条件は成立していない。よって、CPUはステップ1410にて「No」と判定し、ステップ1495に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。従って、ポスト噴射は実行されない。
次に、係る状態において、DPF再生制御開始条件が成立したと仮定する。この場合、CPUはステップ1405にて「No」と判定した後、ステップ1410にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ1415乃至ステップ1475の処理を順に行う。
ステップ1415:CPUは、再生制御実行フラグXDPFの値を「1」に設定する。
ステップ1420:CPUは、現時点が「DPF再生制御開始条件が成立した直後の時点」であるか否かを判定する。現時点は、「DPF再生制御開始条件が成立した直後の時点」であるので、CPUはステップ1420にて「Yes」と判定してステップ1425に進み、上述したようにPM堆積量等に基づいてDPF指令温度Tshireiを決定する。次いで、CPUはステップ1430に進む。なお、現時点が「DPF再生制御開始条件が成立した直後の時点」でない場合、CPUはステップ1420にて「No」と判定し、ステップ1430に直接進む。また、DPF指令温度Tshireiは一定値であってもよい。
ステップ1430:CPUは、DPF指令温度Tshirei、機関回転速度NE及びメイン燃料噴射量Qfinに基づいて基本ポスト噴射量QPbaseを決定する。
ステップ1435:CPUはアッシュ量SASHを取得する。CPUは図示しないルーチンによりアッシュ量SASHを周知の方法に従って別途算出している(例えば、特開2010−196498号公報を参照。)。簡単に述べると、アッシュ量SASHは機関20の潤滑油(エンジンオイル)の消費量が大きくなるほど大きくなる。潤滑油の消費量は車両の走行距離が大きいほど大きくなる。そこで、CPUは、「車速SPD」を積算することにより車両の走行距離を算出し、その走行距離が大きいほどアッシュ量SASHが大きくなるようにアッシュ量SASHを算出する。
なお、電気制御装置60に「本体部30の図示しないオイルパン内に貯留されている潤滑油の液位(オイルレベル)を検出する周知のオイルレベルセンサ」が接続されている場合には、CPUは、機関20の始動前にオイルレベルセンサの出力値を取得し、その出力値が低くなるほどアッシュ量SASHが大きくなるようにアッシュ量SASHを算出してもよい。
ステップ1440:CPUは、第1温度センサ目標検出温度T1tgtを上述したように第1温度センサモデルを用いて演算する。より具体的に述べると、CPUは図15に示したルーチンを実行することにより、第1温度センサ目標検出温度T1tgtを算出する。即ち、CPUはステップ1440に進むと、以下に述べるステップ1510乃至ステップ1540の処理を順に行い、その後、図14のステップ1445に進む。
ステップ1510:CPUは、図6の(A)に示したテーブルMapL1(GA)に実際の空気量GAを適用することにより、むだ時間L1を取得する。
ステップ1520:CPUは、図7の(A)に示したテーブルMapωn1(GA)に実際の空気量GAを適用することにより、固有周波数ωn1を取得する。
ステップ1530:CPUは、下記の(4)式及び(5)式により計算中間値w(n)を算出する。これらの式において、固有周波数ωnには固有周波数ωn1が代入される。また、z(n)は、第1温度センサ目標温度T1inであり、DPF指令温度Tshireiからオフセット値Offset1を減じた値(T1in=Tshirei−Offset1)である。なお、(4)及び(5)式において、前回値w(n−1)及び前々回値w(n−2)が存在しない場合、これらには互いに同じ適当な初期値(例えば、第1温度センサ検出温度T1act)が適用される。これらの式は、第1温度センサモデルの二次遅れに関する部分を離散化した式である。なお、演算周期Tは本ルーチンの実行間隔時間である。
Figure 2013127218
Figure 2013127218
ステップ1540:CPUは、下記の(6)式及び(7)式により値y(n)を第1温度センサ目標検出温度T1tgtとして算出する。(6)式及び(7)式において、むだ時間Lにはむだ時間L1が代入される。なお、(6)及び(7)式において、前回値y(n−1)及び前々回値y(n−2)が存在しない場合、これらには互いに同じ適当な初期値(例えば、第1温度センサ検出温度T1act)が適用される。これらの式は、第1温度センサモデルのむだ時間に関する部分を離散化した式である。
Figure 2013127218
Figure 2013127218
ステップ1445:CPUは、第1フィードバック量KFB1を上述したようにPI制御に則って演算する。より具体的に述べると、CPUは図16に示したルーチンを実行することにより、第1フィードバック量KFB1を算出する。即ち、CPUはステップ1445に進むと、以下に述べるステップ1610乃至ステップ1660の処理を順に行い、その後、CPUは図14のステップ1450に進む。
ステップ1610:CPUは、第1温度センサ65の出力値VT1を関数fを用いて第1温度センサ検出温度T1actに変換する。
ステップ1620:CPUは、第1温度センサ目標検出温度T1tgtから第1温度センサ検出温度T1actを減ずることにより偏差ΔT1を算出する。
ステップ1630:CPUは、前回の積算値ST1(n−1)(その時点における積算値)にステップ1620にて求めた偏差ΔT1を加えることにより、今回の積算値ST1(n)を算出する。なお、積算値ST1の初期値は「0」である。
ステップ1640:CPUは、図9の(A)に示したテーブルMapKi1(GA)に実際の空気量GAを適用することにより、積分ゲインKi1を取得する。
ステップ1650:CPUは、図10の(A)に示したテーブルMapKp1(GA)に実際の空気量GAを適用することにより、比例ゲインKp1を取得する。
ステップ1660:CPUは、ステップ1660内に記載した式に従って第1フィードバック量KFB1を算出する。この式は、上記(2)式に対応する式である。この後、CPUは図14のステップ1450に進む。
ステップ1450:CPUは、第2温度センサ目標検出温度T2tgtを上述した第2温度センサモデルを用いて演算する。より具体的に述べると、CPUは図17に示したルーチンを実行することにより、第2温度センサ目標検出温度T2tgtを算出する。即ち、CPUはステップ1450に進むと、以下に述べるステップ1710乃至ステップ1740の処理を順に行い、その後、図14のステップ1455に進む。
ステップ1710:CPUは、図6の(B)に示したテーブルMapL2(SASH,GA)に実際の「アッシュ量SASH及び空気量GA」を適用することにより、むだ時間L2を取得する。
ステップ1720:CPUは、図7の(B)に示したテーブルMapωn2(SASH,GA)に実際の「アッシュ量SASH及び空気量GA」を適用することにより、固有周波数ωn2を取得する。
ステップ1730:CPUは、上記(4)式及び(5)式により計算中間値w(n)を算出する。これらの式において、固有周波数ωnには固有周波数ωn2が代入される。また、z(n)は、第2温度センサ目標温度T2inであり、DPF指令温度Tshireiからオフセット値Offset2を減じた値(T2in=Tshirei−Offset2)である。この結果、これらの式は、第2温度センサモデルの二次遅れに関する部分を離散化した式となる。
ステップ1740:CPUは、上記(6)式及び(7)式により値y(n)を第2温度センサ目標検出温度T2tgtとして算出する。これらの式において、むだ時間Lにはむだ時間L2が代入される。この結果、これらの式は、第2温度センサモデルのむだ時間に関する部分を離散化した式となる。その後、CPUは図14のステップ1455に進む。
ステップ1455:CPUは、第2フィードバック量KFB2を上述したPI制御に則って演算する。より具体的に述べると、CPUは図18に示したルーチンを実行することにより、第2フィードバック量KFB2を算出する。即ち、CPUはステップ1455に進むと、以下に述べるステップ1810乃至ステップ1860の処理を順に行い、その後、図14のステップ1460に進む。
ステップ1810:CPUは、第2温度センサ66の出力値VT2を関数fを用いて第2温度センサ検出温度T2actに変換する。
ステップ1820:CPUは、第2温度センサ目標検出温度T2tgtから第2温度センサ検出温度T2actを減ずることにより偏差ΔT2を算出する。
ステップ1830:CPUは、前回の積算値ST2(n−1)(その時点における積算値)にステップ1820にて求めた偏差ΔT2を加えることにより、今回の積算値ST2(n)を算出する。なお、積算値ST2の初期値は「0」である。
ステップ1840:CPUは、図9の(B)に示したテーブルMapKi2(SASH,GA)に実際の「アッシュ量SASH及び空気量GA」を適用することにより、積分ゲインKi2を取得する。
ステップ1850:CPUは、図10の(B)に示したテーブルMapKp2(SASH,GA)に実際の「アッシュ量SASH及び空気量GA」を適用することにより、比例ゲインKp2を取得する。
ステップ1860:CPUは、ステップ1860内に記載した式に従って第2フィードバック量KFB2を算出する。この式は、上記(3)式に対応する式である。この後、CPUは図14のステップ1460に進む。
ステップ1460:CPUは、空気量GAが閾値空気量GAth以下であるか否かを判定する。このとき、空気量GAが閾値空気量GAth以下であれば、CPUはステップ1465に進み、フィードバック量KFBとして第1フィードバック量KFB1を格納する。これに対し、空気量GAが閾値空気量GAthよりも大きければ、CPUはステップ1470に進んでフィードバック量KFBとして第2フィードバック量KFB2を格納する。
ステップ1475:CPUは、基本ポスト噴射量QPbaseにフィードバック量KFBを乗じることにより、最終的なポスト燃料噴射量QPを求め、各気筒のポスト噴射期間においてポスト燃料噴射量QPの燃料を燃料噴射弁31から噴射させる。この結果、実DPF温度TactがDPF指令温度Tshireiへと精度良く且つ迅速に近づくので、DPF再生制御が円滑に行われる。
この状態において、DPF再生制御の終了条件が成立したと仮定する。DPF再生制御の終了条件は、例えば、PM堆積量が制御開始許容量PMthよりも小さい制御終了許可量PMend以下になったときに成立する。或いは、DPF再生制御の終了条件は、DPF再生制御の開始時点から所定時間が経過した時点にて成立する。
DPF再生制御の終了条件が成立すると、CPUはステップ1405に続くステップ1480にて「Yes」と判定してステップ1485に進み、再生制御実行フラグXDPFの値を「0」に設定する。次いで、CPUはステップ1490に進み、ポスト燃料噴射量QPの値を「0」に設定し、その後、ステップ1495に進んで本ルーチンを一旦終了する。以上により、DPF再生制御が終了する。
以上、説明したように、排気浄化装置10は、所定の再生開始条件が成立したときに(図14のステップ1410を参照。)、パティキュレートフィルタ(DPF53)の実際の温度が所定の指令温度に一致するように同パティキュレートフィルタに加えられるエネルギーの量をフィードバック制御する再生制御手段(図14のステップ1415乃至ステップ1475を参照。)を備える。更に、その再生制御手段は、パティキュレートフィルタに堆積したアッシュ量SASHを推定するとともに同推定したアッシュ量に基づいて前記フィードバック制御にて使用される制御パラメータ(むだ時間L2、固有周波数ωn2、積分ゲインKi2及び比例ゲインKp2)を変更するように構成されている(図17のステップ1710及びステップ1720、並びに、図18のステップ1840及びステップ1850を参照。)。
更に、この再生制御手段は、特定の時点から「温度センサ(第2温度センサ66)が配設された部位の温度」が指令温度Tshireiとなるように予め定められた所定量のエネルギー(基本ポスト噴射量QPbase)をDPF53に継続的に加え始めた場合における、その特定の時点からの経過時間に対する温度センサ検出温度(第2温度センサ検出温度T2act)を推定するとともに、その推定した温度センサ検出温度を「前記フィードバック制御における目標値である温度センサ目標検出温度(第2温度センサ目標検出温度T2tgt)」として発生する温度センサモデルを有する(図11を参照。)。
その温度センサモデルは、特定の時点(DPF再生開始条件成立時)から温度センサ検出温度(第2温度センサ検出温度T2act)が変化を開始するまでのむだ時間L2に対応するむだ時間パラメータ、及び、温度センサ検出温度(第2温度センサ検出温度T2act)の変化遅れ度合を示す時定数に対応する遅れパラメータ(固有周波数ωn2)、を用いて構築されている。
そして、再生制御手段は、その温度センサモデルを用いることにより、前記再生開始条件の成立時点からの時間経過に応じた温度センサ目標検出温度(第2温度センサ目標検出温度T2tgt)を算出し(図14のステップ1450及び図17を参照。)、その算出した温度センサ目標検出温度(第2温度センサ目標検出温度T2tgt)と温度変換部B7(図18のステップ1810)により変換された温度センサ検出温度(第2温度センサ検出温度T2act)とが一致するように、DPF53に加えられるエネルギーの量(ポスト燃料噴射量)を制御することによって、前述したフィードバック制御を実行するように構成されている(図18及び図14のステップ1450乃至ステップ1475を参照。)。
この結果、アッシュ量が変化することによりDPF53の熱容量が変化しても、その熱容量に応じた適切なフィードバック制御が実行される。従って、DPF53の温度を指令温度に精度良く短時間内に到達させることができる。
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、DPF再生制御においてDPF53に加えられるエネルギー(熱エネルギー)は、ポスト燃料噴射量により変更されるだけではなく、メイン燃料噴射量の噴射時期を遅角すること、吸気絞り弁42の開度を変更すること、機関20がEGRシステムを備える場合にはEGR量を変更すること、及び、機関20がDOC52の直前に燃料添加弁を備える場合にはその燃料添加弁から供給される添加燃料量を変更すること、の何れか一つ又は一つ以上の組み合わせによってなされてもよい。
更に、上記実施形態においては、制御パラメータとしての「むだ時間L2、固有周波数ωn2、積分ゲインKi2及び比例ゲインKp2」がアッシュ量SASHに応じて変更されているが、これらのうちの少なくとも一つがアッシュ量SASHに応じて変更されてもよい。更に、第2温度センサモデルは、Padeの近似式(二次)により構築されているが、むだ時間と遅れを表現する近似式(例えば、むだ時間と一次遅れを表現する式)に基づいて構築されてもよい。更に、DPF53は酸化触媒を担持していてもよい。この場合、DOC52を省略してもよい。
10…排気浄化装置、20…内燃機関、30…本体部、31…燃料噴射弁、40…吸気通路部、50…排気通路部、52…DOC、53…DPF、60…電気制御装置、65…第1温度センサ、66…第2温度センサ。

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気通路に配設されるとともに同機関の排気中に含まれるパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、
    所定の再生開始条件が成立したときに前記パティキュレートフィルタの実際の温度が所定の指令温度に一致するように同パティキュレートフィルタに加えられるエネルギーの量をフィードバック制御する再生制御手段と、
    を備え、前記パティキュレートフィルタの温度を上昇させて同パティキュレートフィルタに捕集されたパティキュレートを燃焼させることにより同パティキュレートフィルタを再生する内燃機関の排気浄化装置において、
    前記再生制御手段は、前記パティキュレートフィルタに堆積したアッシュ量を推定するとともに同推定したアッシュ量に基づいて前記フィードバック制御にて使用される制御パラメータを変更するように構成された排気浄化装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記再生制御手段は、
    前記排気通路であって前記パティキュレートフィルタの下流位置又は同パティキュレートフィルタの内部に配設されるとともに同配設された部位の温度に応じて変化する出力値を出力する温度センサと、前記温度センサの出力値を温度センサ検出温度に変換する温度変換部と、を含み、
    特定の時点から前記温度センサが配設された部位の温度が前記指令温度となるように予め定められた所定量のエネルギーを前記パティキュレートフィルタに継続的に加え始めた場合における同特定の時点からの経過時間に対する前記温度センサ検出温度を推定するとともに同推定した温度センサ検出温度を前記フィードバック制御における目標値である温度センサ目標検出温度として発生する温度センサモデルであり、同特定の時点から同温度センサ検出温度が変化を開始するまでのむだ時間に対応するむだ時間パラメータ及び同温度センサ検出温度の変化遅れ度合を示す時定数に対応する遅れパラメータを用いて構築された温度センサモデル、を用いることにより、前記再生開始条件の成立時点からの時間経過に応じた温度センサ目標検出温度を算出し、同算出した温度センサ目標検出温度と前記温度変換部により変換された前記温度センサ検出温度とが一致するように前記パティキュレートフィルタに加えられるエネルギーの量を制御することによって前記フィードバック制御を実行するように構成され、且つ、
    前記推定したアッシュ量に基づいて、前記制御パラメータとしての、前記むだ時間パラメータ及び前記遅れパラメータ、を変更するように構成された排気浄化装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記再生制御手段は、前記推定したアッシュ量が大きいほど、前記むだ時間パラメータを大きくするように構成された排気浄化装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記再生制御手段は、前記推定したアッシュ量が大きいほど、前記温度センサ目標検出温度の変化遅れ度合が大きくなるように前記遅れパラメータを変更するように構成された排気浄化装置。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記制御パラメータは前記フィードバック制御における制御ゲインである排気浄化装置。
  6. 請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記再生制御手段は、前記推定したアッシュ量が大きいほど前記制御ゲインを小さくするように構成された排気浄化装置。
JP2011276993A 2011-12-19 2011-12-19 内燃機関の排気浄化装置 Pending JP2013127218A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011276993A JP2013127218A (ja) 2011-12-19 2011-12-19 内燃機関の排気浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011276993A JP2013127218A (ja) 2011-12-19 2011-12-19 内燃機関の排気浄化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013127218A true JP2013127218A (ja) 2013-06-27

Family

ID=48777881

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011276993A Pending JP2013127218A (ja) 2011-12-19 2011-12-19 内燃機関の排気浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013127218A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105732448A (zh) * 2016-03-31 2016-07-06 苏州华道生物药业股份有限公司 一种二苯砜的提纯方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105732448A (zh) * 2016-03-31 2016-07-06 苏州华道生物药业股份有限公司 一种二苯砜的提纯方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4288985B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
US6735941B2 (en) Exhaust gas purification system having particulate filter
JP5660847B2 (ja) ディーゼルエンジンの排気浄化装置
US8001772B2 (en) Method for regenerating exhaust gas purifying filter apparatus
JP4848406B2 (ja) Dpfの再生制御装置
KR100721321B1 (ko) 내연기관의 배기정화장치
JP5459306B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2012026375A (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP2010510440A (ja) 微粒子除去フィルタを再生するために排気管に噴射する燃料の量を決定する方法
JP2004150416A (ja) パティキュレートフィルタの再生方法
JP4702557B2 (ja) 排気浄化装置
JP2006220036A (ja) フィルタ付きハイブリッドエンジンの制御システム
JP2013127218A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2006274907A (ja) 排気浄化装置
JP5924023B2 (ja) 排気浄化装置
JP2017150411A (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP2010196704A (ja) 排気後処理装置を再生する方法
JP5544758B2 (ja) ディーゼル機関の制御システム
JP4506978B2 (ja) 排気浄化装置
JP2015209838A (ja) ディーゼルエンジンの排気処理装置
KR20160050201A (ko) 디젤 입자상 물질 필터의 재생 장치 및 방법
JP2006274983A (ja) 排気浄化装置
JP2005113833A (ja) 内燃機関の触媒温度維持方法
JP2004150415A (ja) 排気浄化装置
JP2007170193A (ja) 排気浄化装置