JP2013126885A - だし抽出用フィルター素材およびだしパック - Google Patents

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Abstract

【課題】だしの香りが吸着するのを防止して良質なだしをとることができるだし抽出用フィルター素材およびだしパックを提供する。
【解決手段】袋状のだしパックに用いられるだし抽出用フィルター素材であって、ポリアミド樹脂繊維からなる通水性シートで構成され、前記ポリアミド樹脂繊維は表面に付着している油分を除去するように水分の存在下で加熱処理が施されているものとした。前記水分の存在下での加熱処理は、蒸気による加熱処理、お湯の中への浸漬処理、加熱器と水噴霧器の組み合わせによる加熱処理のいずれかを選択できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、だしの香りが吸着するのを防止して良質なだしをとることができるだし抽出用フィルター素材およびだしパックに関するものである。
例えば、煮干や削り節を用いてだし汁をとる場合、だしの抽出後に水嚢等を用いてだしがらを濾し取り、除去する方法が古くから行われていた。しかしながら、この場合はだしがらを残さないように完全に除去するのは難しく、また、だしがらの処分も煩わしいという問題があった。
そこで、特許文献1や特許文献2に示されるように、布袋や紙袋からなるパックの中に削り節等を充填しただしパックが考案され実用化されている。また最近では、ヒートロンペーパーと称されるマニラ麻と木材パルプにポリプロピレン繊維をすき込んだ複合材からなるフィルター素材が実用化されている。このヒートロンペーパーは、接着剤や漂白剤を使わないため美味しいだしをとることができる。このような袋状のだしパックは、使い勝手がよく、だしの抽出後にだしがらを濾し取る必要がないので便利であり、だしパックとして急速に広まっている。
なお、本発明でいうだしとは、削り節や煮干や昆布等で出すだしに限定されるものでなく、緑茶、紅茶、ウーロン茶等のお茶や、コーヒー、ココア等の嗜好性飲料を含む概念である。以下、本明細書では単に「だし」と称する。
しかしながら、前記ヒートロンペーパーや布、紙などの従来のフィルター素材からなるだしパックの場合、煮干やコーヒー等のように強い風味を持った香りに関しては問題ないが、鰹節や緑茶等のように香りが弱く移ろいやすい風味がそのまま商品価値となる場合においては、フィルター素材が香りを吸着してしまうという現象があり、満足な風味を出すことが難しいという問題があった。
特開2009−202932号公報 特開2006−219175号公報
本発明は上記のような問題点を解決して、鰹節のように香りが弱く移ろいやすい風味であっても十分にだしをとることができ、また成形性に優れており、更には透明性があり内部の視認性がよく衛生的であるだし抽出用フィルター素材およびだしパックを提供することを目的として完成されたものである。
上記課題を解決するためになされた本発明のだし抽出用フィルター素材は、袋状のだしパックに用いられるだし抽出用フィルター素材であって、ポリアミド樹脂繊維からなる通水性シートで構成され、前記ポリアミド樹脂繊維は表面に付着している油分を除去するように水分の存在下で加熱処理が施されていることを特徴とするものである。
また、水分の存在下での加熱処理が、蒸気による加熱処理、お湯の中への浸漬処理、加熱器と水噴霧器の組み合わせによる加熱処理のいずれかであることが好ましく、これを請求項2に係る発明とする。
更に、前記だし抽出用フィルター素材を袋状に形成したパック本体の内部に、削り節や茶葉を充填したことを特徴とするだしパックを請求項3に係る発明とする。
請求項1に係る発明では、袋状のだしパックに用いられるだし抽出用フィルター素材であって、ポリアミド樹脂繊維からなる通水性シートで構成され、前記ポリアミド樹脂繊維は表面に付着している油分を除去するように水分の存在下で加熱処理が施されているものとしたので、撥油性を呈するポリアミド樹脂繊維が香り成分の吸着を防止して全ての香り成分をだし汁側へ移行させるため、香りのよいだし汁を抽出できることとなる。
また、請求項2に係る発明では、水分の存在下での加熱処理を、蒸気による加熱処理、お湯の中への浸漬処理、加熱器と水噴霧器の組み合わせによる加熱処理のいずれかとしたので、ポリアミド樹脂繊維の表面に付着している油分を簡単に除去することができる。
また、請求項3に係る発明では、前記だし抽出用フィルター素材を袋状に形成したパック本体の内部に、削り節や茶葉を充填したので、使い勝手がよく、また香り成分の吸着が防止されて弱い香りであっても十分にだしをとることができ、更には透明性があり内部の視認性がよいので衛生的で商品価値を高めることができる。
本発明は、袋状のだしパックに用いられるだし抽出用フィルター素材であって、ポリアミド樹脂繊維からなる通水性シートで構成され、前記ポリアミド樹脂繊維は表面に付着している油分を除去するように水分の存在下で加熱処理が施されている点に特徴的構成を有するものである。
本発明者は、だしパックにおける香りの吸着現象について研究した結果、以下のことを究明した。即ち、香り成分は比較的低分子であり、油に溶ける性質を有している。一方、布、紙やポリプロピレン樹脂繊維等からなる従来の抽出用フィルター素材の場合は、親油性がある。この結果、だし抽出の際に香り成分がフィルター素材の表面に吸着されてしまい、これが香り成分のだし汁側への移行を低下させる要因となっている。
そこで、本発明者はヒートロンペーパーや布、紙などの従来のフィルター素材やポリエチレンテレフタレート樹脂繊維やポリアミド樹脂繊維からなるフィルター素材など種々の素材について、香り吸着性のテストを行った結果、ポリアミド樹脂繊維が最も香り吸着性がなく、しかも耐熱性、成形性、加工性にも優れた素材であることを確認した。このポリアミド樹脂繊維は、ナイロン(ヂュポン社の登録商標)と称される脂肪族骨格を含むポリアミド樹脂からなる繊維である。
しかしながら、更に研究した結果、このポリアミド樹脂繊維で構成したフィルター素材は、香り成分の吸着を高い確率で防止することができるが、例えば、織物に成形した時などに機械由来の油分が付着する場合があり、この僅かな油分が香り成分の吸着に結びついて、鰹節のような香りが弱く移ろいやすい風味の抽出を阻害する要因となることを究明した。
本発明は、より満足のいくだしの抽出を技術課題として研究したところ、前記ポリアミド樹脂繊維は表面に付着している油分を除去するように水分の存在下で加熱処理が施されているものとすることにより、前記技術課題を解決するに至った。即ち、前記水分の存在下での加熱処理により、ポリアミド樹脂繊維の表面に付着している油分が完全に除去処理されて、繊維本来の撥油性を有することになり、香り成分の吸着を防止することとなる。この結果、ほとんどの香り成分がだし汁側へ移行することができ、鰹節のように香りが弱く移ろいやすい風味であっても十分にだしをとることが可能となる。
水分の存在下で加熱処理が施されたポリアミド樹脂繊維は、常法に従って織物、編物、網状物、不織布等の通水性シートに構成されフィルター素材とされる。このフィルター素材は、水の透過性がよいので、だし抽出時において効率よく熱水が鰹節に接触して温度を速やかに上昇させ、たんぱく質を素早く熱編成させて濁りのない良質なだし汁を作ることができる。また、だしの抽出効率も高い。更に、透明性が高いため袋状のパックとした場合に中味の状態を目で確認することができ、安全であり顧客に対するアピール度も高い。また、空気の抜けもよいので、抽出時におけるパックの浮き上がりを防止して抽出効率をより高めることができるという利点も有する。
前記した水分の存在下での加熱処理としては、蒸気による加熱処理や、お湯の中への浸漬処理や、加熱器と水噴霧器の組み合わせによる加熱処理等のいずれも適用することができる。
この加熱処理は、反物状態にあるフィルター素材を対象に行ってもよいし、素材を平面状に拡げた状態にして処理を行ってもよい。蒸気による加熱処理(いわゆる、ボイル加熱と称される)が最も効率的、かつ実用的であり好ましい。この時の温度条件としては、50〜120℃の範囲、より好ましくは80〜100℃の範囲である。
前述の抽出用フィルター素材は、袋状に形成したパック本体の内部に、削り節や茶葉を充填してだしパックとされ、使用に供される。充填される物は、削り節や茶葉だけでなく、煮干や昆布等のだし材や、緑茶、紅茶、ウーロン茶等のお茶や、コーヒー、ココア等の嗜好性材料等、いずれでもよい。
また、所定形状に裁断したフィルター素材を縫製したり、所定形状に裁断した複数枚のフィルター素材を貼り合わせることで袋状のパックを製造することができるが、ポリアミド樹脂繊維の特性を活かして加熱式カッターにより切断と溶着を同時に行うことで効率よく製袋することもできる。
香りの吸着度を測定する方法が確立されていないため、以下のように香り成分の減少度合を測定することにより評価した。
香り成分として、ジメチルジスルフィドの希釈液(80ppm)を用い、これを細菌検査用のメジューム瓶(1000ml)に140ml入れて密封した。この容器の中へ、ポリアミド樹脂繊維からなるチップ(18mm×18mm×0.5mm)で、100℃で3分間ボイル加熱を施したものを16枚入れて撹拌し、最初の濃度を基準値(100)として、10分、30分、60分経過後における容器内のジメチルジスルフィドの濃度を測定した。
濃度とピークエリアの測定結果を表1に示す。上記素材の場合は、60分経過後でもジメチルジスルフィドの濃度が99.9%以上であり、濃度低下はほとんどない。即ち、本発明の素材が香り成分をほとんど吸着しないことが確認できた。
参考例として、チップを入れない瓶のみの場合におけるジメチルジスルフィドの濃度変化を示す。また、比較例1としてポリエチレン樹脂よりなる同様のチップを16枚入れた場合、比較例2としてポリエチレンテレフタレート樹脂よりなるチップを入れた場合、比較例3としてポリアミド樹脂繊維からなるチップでボイル加熱を施してないものを入れた場合、比較例4として一般的なガラスよりなるチップを入れた場合の各々のジメチルジスルフィドの濃度を測定した結果を、表1に示す。
表1から明らかなように、ジメチルジスルフィドの濃度(減少量)は比較例1のポリエチレン樹脂よりなるチップが約72%(60分経過後)と最も大きく、次いで比較例2のポリエチレンテレフタレート樹脂よりなるチップが約96%、次いで比較例3のアミド樹脂繊維からなるチップでボイル加熱を施してないものが約97%であった。これに対し、本発明の素材では濃度が99.9%以上であり、香り成分をほとんど吸着しないことが確認できた。
なお、参考例1および比較例4ではジメチルジスルフィドと接触するのがガラスのみであり、どちらも濃度が99%以上で、香り成分をほとんど吸着しないことが確認できた。
Figure 2013126885

Claims (3)

  1. 袋状のだしパックに用いられるだし抽出用フィルター素材であって、ポリアミド樹脂繊維からなる通水性シートで構成され、前記ポリアミド樹脂繊維は表面に付着している油分を除去するように水分の存在下で加熱処理が施されていることを特徴とするだし抽出用フィルター素材。
  2. 水分の存在下での加熱処理が、蒸気による加熱処理、お湯の中への浸漬処理、加熱器と水噴霧器の組み合わせによる加熱処理のいずれかである請求項1に記載のだし抽出用フィルター素材。
  3. 請求項1または2に記載のだし抽出用フィルター素材を袋状に形成したパック本体の内部に、削り節や茶葉を充填したことを特徴とするだしパック。
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