JP2013126639A - 廃棄物処分施設 - Google Patents

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正夫 西村
Yoshiharu Shioyama
欣春 塩山
Yuichi Masaoka
祐一 正岡
Takashi Mamiya
尚 間宮
Kazuyoshi Ozawa
一喜 小澤
Koichi Oniki
剛一 鬼木
Munehiro Maeda
宗宏 前田
Hideki Wakabayashi
秀樹 若林
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Abstract

【課題】建設時における工期短縮を図ることができる廃棄物処分施設を提供する。
【解決手段】廃棄物処分施設1は、遮水層2で周囲の地盤50から仕切られたすり鉢状の貯留空間3aに廃棄物を貯留する貯留槽3と、貯留空間3a内の浸出水を集める集水管6と、集水管6で集められた浸出水を貯留する水溜部23と、水溜部23の浸出水Wを貯留槽3の外部に排出する浸出水排出パイプ29と、を有する集水ピット5と、を備え、集水ピット5は、遮水層2よりも貯留空間3a側の領域内に位置するように設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、廃棄物を埋立て処分する廃棄物処分施設に関するものである。
従来、この分野の技術として、下記特許文献1に記載の埋立処分場が知られている。この廃棄物処分場では、遮水工が設けられた埋立領域に廃棄物が貯留される。また、この埋立領域に隣接する立坑型の集水ピットが設けられている。集水ピットの底部には、埋立領域で発生した浸出水が集水管を通じて集められる。
特開2004−351240号公報
上記特許文献1の埋立処分場のように、廃棄物の埋立領域と立坑型の集水ピットとが隣接して設けられる構造を考えると、埋立領域の底部から集水ピットの底部までを集水管で繋ぐ必要がある。この場合、集水管は、埋立領域を仕切る遮水工を貫通して地中を延在することになる。よって、集水管が遮水工を貫通する貫通箇所では、遮水性を確保するための遮水構造が複雑化する場合もある。また、地中を延在する集水管自体についても、例えば、劣化や地震などにより集水管が損傷し浸出水が地中に漏れ出すといったことを防止する必要があるので、二重管を採用するなどの特殊な構造が必要になる。このような構造の複雑化は、施設の建設時における工期短縮及びコスト削減の妨げになる。また、集水管は地盤中に推進工法で設けられるものであり、集水管設置のための工期も長くなる。特に、埋立領域がすり鉢状をなす場合には、埋立領域の底部と集水ピットの底部との距離が長くなり、長い集水管が必要になるので、上記の問題が顕著になる。
以上のような問題に鑑み、本発明は、建設時における工期短縮及びコスト削減を図ることができる廃棄物処分施設を提供することを目的とする。
本発明の廃棄物処分施設は、廃棄物を埋立て処分する廃棄物処分施設であって、遮水層で周囲の地盤から仕切られたすり鉢状の貯留空間に廃棄物を貯留する貯留槽と、貯留空間内の浸出水を集める集水管と、集水管で集められた浸出水を貯留する水溜部と、水溜部の浸出水を貯留槽の外部に排出する浸出水排出路と、を有する集水ピットと、を備え、集水ピットは、前記遮水層よりも前記貯留空間側の領域内に位置するように設けられていることを特徴とする。
この廃棄物処分施設によれば、貯留空間内の浸出水は、集水管を通じて集水ピットの水溜部に集められ、集水ピットの浸出水排出路を通じて貯留槽の外部に排出される。ここで、集水ピットが貯留空間側の領域内に位置しているので、貯留空間から集水管を通じて集水ピットに移動する浸出水は、貯留空間を仕切る遮水層を貫通して移動する必要がない。よって、遮水層には浸出水を通過させるための貫通箇所を設ける必要がなく、遮水層の構造をシンプルにすることができる。また、浸出水を通過させる集水管を地盤中に設ける必要もない。以上の結果、建設時における工期短縮及びコスト削減を図ることができる。
また、集水ピットは、前記貯留空間の法面に沿って設けられていることとしてもよい。また、集水ピットは、貯留空間の底部に位置する水溜部から貯留空間の上端の位置まで斜めに延在する監査廊を有することとしてもよい。この構成によれば、水溜部の点検やメンテナンスの際に、作業者が監査廊を通行して安全に容易に水溜部まで移動することができる。
また、水溜部は、集水管からの浸出水を導入する浸出水導入口よりも低い位置に浸出水を貯留し、貯留する浸出水によって浸出水導入口側の空間を浸出水排出路側の空間から水封するU字管構造をなすこととしてもよい。
水溜部では、浸出水導入口側の空間が浸出水によって水封されているので、浸出水導入口側の空間に空気を送り込むことにより、集水管に空気を逆流させて、貯留空間内に貯留された廃棄物に空気を供給することができる。廃棄物に供給された空気によって、廃棄物中の好気性菌による好気性反応が促進され、廃棄物の安定化が促進される。
このため、集水ピットは、浸出水導入口側の空間に空気を送り込む送気部を更に有することとしてもよい。
またこの場合、送気部は、浸出水導入口側の空間に送り込む空気を、水溜部に貯留された浸出水の液面下に排出することとしてもよい。この構成によれば、液面下に排出された空気は、気泡として浸出水内を上昇し浸出水導入口側の空間に送り込まれる。このとき、水溜部に貯留された浸出水が曝気されることで、当該浸出水中の溶存酸素が多くなり、浸出水中での好気反応が進行して、当該浸出水の浄化が進行する。
また、集水ピットは、水溜部に貯留される浸出水の液面の上方において、浸出水導入口側の空間と浸出水排出路側の空間とを連通する開閉可能な連通部を更に有することとしてもよい。貯留槽内の廃棄物と、貯留槽外部との温度差が大きい場合には、当該温度差に起因する対流により、集水ピットから浸出水導入口を通じて集水管を逆流する空気の流れが自然に発生する。よってこの場合には、連通部を開放することにより、上記の対流を利用して、集水ピット側から廃棄物に対する空気の供給を行うことができる。その一方、貯留槽内の廃棄物と、貯留槽外部との温度差が小さい場合には、上記の対流が発生し難いので、連通部を閉鎖し浸出水導入口側の空間に空気を送り込むことにより、集水管に空気を逆流させて、貯留空間内に貯留された廃棄物に空気を供給することができる。
本発明の廃棄物処分施設によれば、建設時における工期短縮及びコスト削減を図ることができる。
本発明の廃棄物処分施設の第1実施形態を示す断面図である。 図1の廃棄物処分施設の集水ピット近傍を拡大して示す断面図である。 図2の集水ピット及び集水管を示すIII-III断面図である。 本発明の廃棄物処分施設の第2実施形態を示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る廃棄物処分施設の実施形態について詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1に示す廃棄物処分施設1は、廃棄物を埋立て処分する管理型の処分施設であり、廃棄物処分施設1では、有機物、無機物(塩類、重金属)を含む種々の廃棄物が投棄され埋立て処分される。廃棄物としては、例えば、ごみ焼却施設で発生する焼却灰や飛灰固化物、有機汚泥、無機汚泥、木くず、鉱さい等がある。なお、埋め立てられる廃棄物に対しては、事前に廃棄物から有価物を取り出したり、廃棄物を混合したりといった操作が行われる。廃棄物処分施設1は、貯留槽3の上方に屋根4を備えた「閉鎖型の廃棄物処分場」と呼ばれるタイプの廃棄物処分施設である。閉鎖型の管理型処分施設では、廃棄物を安定化させるために散水が行われるため浸出水が発生する。その浸出水は貯留槽底部の集水管から集水ピットに集められ、集水ピットから浸出水処理施設に送られて浄化処理される。廃棄物処分施設1は、埋立ての終了後、廃棄物が安定化した後廃止される。なお、屋根4は省略してもよい。
廃棄物処分施設1は、廃棄物を貯留するための貯留槽3を有している。貯留槽3は、すり鉢状をなし、地表から貯留槽3の底部に向けて傾斜して延びる法面3bを有する。貯留槽3は、例えば、地盤50が地表から下方に掘削されて形成されたすり鉢状の凹部と、当該凹部の内側の面全体に施工された遮水層2とで形成されている。そして、遮水層2の内側の凹状の空間が、廃棄物が貯留される貯留空間3aとなる。遮水層2は水を遮断する層であり、遮水層2は、例えば、遮水シートを敷設して形成してもよく、ベントナイト層であってもよく、ベントナイト層の上に遮水シートを積層した層であってもよく、或いは水を遮断する層であれば他の構造であってもよい。貯留空間3aには、廃棄物からなる廃棄物層Sが形成されている。なお、貯留空間3a内には、廃棄物が層状に積み重ねられて埋立て処分されるので、廃棄物層Sは複数層で構成されている。遮水層2によって貯留空間3aが地盤50から仕切られているので、廃棄物から発生する浸出水は、遮水層2の遮水性によって貯留空間3a内に閉じ込められ、地盤50には漏出しないようになっている。
貯留槽3内には、所定の間隔をおいて竪管Tが複数設けられている。竪管Tは、廃棄物層Sに埋め込まれ鉛直方向に延びている。各竪管Tの上端は廃棄物層Sから上方に露出している。各竪管Tの下流端は集水管6に接続されている。集水管6は、貯留空間3a内に設けられており、貯留空間3aの底面に沿って遮水層2よりも上方に設置されている。集水管6は、集水ピット5に向かって下るように僅かに傾斜している。集水管6の下流端は、集水ピット5の下部に接続されている。廃棄物層S内の浸出水は、竪管Tに流入し竪管Tを通じて集水管6に流れ、集水管6に導かれて集水ピット5に集められる。また、廃棄物層S内の一部の浸出水は、直接集水管6に直接流入して集水ピット5に流入する。なお、竪管Tは、鉛直方向に延びる構造に限られず、廃棄物層S内で枝分かれして縦横に延びる構造であってもよい。
例えば、竪管Tは、多数の孔を有する高密度ポリエチレン管と、高密度ポリエチレン管の周りに砂利(例えば割栗石)が充填されてなる砂利層と、砂利層と廃棄物層Sとを仕切るコルゲート管と、で構成されている。例えば、集水管6は、多数の孔を有する高密度ポリエチレン管と、高密度ポリエチレン管の周りに形成された単粒度砕石層と、単粒度砕石層の周りに砂利(例えば割栗石)が充填されてなる砂利層と、砂利層を囲むポリエチレン製ネットと、で構成されている。
続いて、集水ピット5について、図2及び図3を参照しながら更に詳細に説明する。
集水ピット5は、貯留空間3aの法面3bに施された遮水層2の上に構築され、法面3bに沿って斜めに延在している。集水ピット5は、遮水層2よりも貯留空間3a側の領域内に位置している。前述のとおり、「貯留空間3a」とは、周囲の地盤50から遮水層2によって仕切られた空間、すなわち、遮水層2よりも上側の空間を指す。なお、集水ピット5は、遮水層2で画成される凹状領域の内側に位置するので、集水ピット5は貯留空間3a内に設けられているとも言える。集水ピット5は、貯留空間3aの上端(地表)から貯留空間3aの底部まで、法面3bの全長に亘って斜めに延在している。貯留空間3aに廃棄物が蓄積されるに従って、集水ピット5は、廃棄物層Sの下に徐々に埋もれていく。なお、集水ピット5の下端部は、水溜部23(後述する)として、すり鉢形状の底面から更に低い位置に突出している。この突出部分においても、遮水層2は、集水ピット5の突出形状に追従して集水ピット5の下に設けられている。
集水ピット5は、断面矩形の筒状の躯体21を有している。躯体21内側の中空部分は、人が通行可能な程度の広さがあり、監査廊22として使用される。躯体21は、例えば、コンクリート製であり、現場打ち工法で構築されてもよく、プレキャストコンクリート工法で構築されてもよい。
貯留空間3aの底部において、躯体21の最も低い位置には、浸出水Wを貯留する水溜部23が形成されている。水溜部23に貯留される浸出水Wの上方の位置において、集水管6の下流端部が躯体21の内側に挿入されている。躯体21の内側に露出した集水管6の下流端は、水溜部23に浸出水Wを導入する浸出水導入口24である。
監査廊22は、水溜部23から貯留空間3aの上端(地表)まで、法面3bの全長に亘って斜めに延在している。この構造により、作業者は、貯留槽3の上端(地表)から集水ピット5内に入ることができる。そして作業者は、監査廊22を通行して水溜部23の近傍まで安全に容易に移動することができ、水溜部23の点検やメンテナンス作業を行うことができる。なお、躯体21の上端部には、作業者が出入りするためのドア26が設けられる。また、監査廊22には、作業者の通行を安全かつ容易にするための階段や踊場が形成されている。更に、監査廊22内には照明が設置されており、監査廊22内は換気されている。
集水ピット5は、水溜部23の浸出水Wを排出するために、ポンプ28と、ポンプ28に接続された浸出水排水パイプ(浸出水排出路)29と、を有している。ポンプ28は、浸出水Wに浸漬され、水溜部23の底部から浸出水Wを汲み上げる。浸出水排水パイプ29は、ポンプ28で汲み上げられた浸出水Wを貯留槽3の外部に向けて搬送する。浸出水は、浸出水排水パイプ29によって貯留槽3の外部に送られ、所定の水処理を行う水処理部(図示せず)に送られる。なお、浸出水Wの液面上方には、グレーチング等の着脱可能な蓋30が設置されている。また、水溜部23には、ポンプ28のメンテナンス及び故障時の代替用として予備のポンプ(図示せず)も設置されている。
水溜部23では、浸出水Wの液面の位置は、所定の液面予定位置に維持される。液面予定位置には、上下幅をもつように上限位置及び下限位置が設定されている。具体的には、浸出水Wの水位が上限位置に達すると自動的にポンプ28が始動し、浸出水Wの水位が下限位置に達すると自動的にポンプ28が停止するように制御される。これにより、浸出水Wの液面の位置が液面予定位置の範囲内に維持される。或いは、ポンプ28及び浸出水排水パイプ29による排水速度が適宜調整されることで、浸出水Wの液面の位置を維持してもよい。なお、浸出水排水パイプ29は、監査廊22内を通過するように設置してもよく、監査廊22の外側を通過させてもよい。何れの場合も、浸出水排水パイプ29は、遮水層2を横切ることなく、遮水層2の上端(地表の位置)を越えて貯留槽3の外部まで延在する。
水溜部23は、断面L字をなす仕切り壁31を有している。仕切り壁31は、水平方向(図2の紙面に直交する方向)において、水溜部23の全幅に亘って延在している。仕切り壁31は、監査廊22側から見て浸出水導入口24を覆い隠すように設けられている。仕切り壁31の下部は浸出水Wの液面下に没しており、仕切り壁31の下端は、水溜部23の底面近傍に位置する。このような仕切り壁31の存在により、水溜部23は、全体としてU字形の水路(U字管構造)をなし、いわゆる水封トラップの構造をなしている。水溜部23は、浸出水Wによって、浸出水導入口24側の空間Aを、浸出水排水パイプ29が存在する側の空間Bから水封する。
更に、集水ピット5は、上記空間Aに空気を送り込むエア供給部(送気部)33を備えている。エア供給部33は、例えばコンプレッサである。エア供給部33の供給管33aの先端は、空間Aの下方(浸出水導入口24の下方)において浸出水Wの液面下に挿入されている。エア供給部33は、供給管33aの先端から空気を排出する。供給管33aから浸出水W中に排出された空気は、気泡として浸出水W内を上昇し空間Aに送り込まれる。
仕切り壁31には、浸出水Wの液面よりも上の位置に、開閉可能な扉(連通部)34が設けられている。扉34を閉じることにより、前述したように空間Aが空間Bから水封された状態となり、扉34を開けることにより、空間Aと空間Bとが浸出水Wの液面の上方で連通する。
続いて、以上説明した廃棄物処分施設1による作用効果について説明する。
廃棄物処分施設1においては、集水ピット5は、遮水層2よりも貯留空間3a側の領域内(貯留空間3a内)に位置し、貯留空間3aの法面3bに沿って設けられている。この構成によれば、貯留空間3aから集水ピット5へ移動する浸出水や、集水ピット5から貯留槽3の外部へ移動する浸出水は、貯留空間3aを仕切る遮水層2を貫通して移動する必要がない。よって、遮水層2には浸出水を通過させるための貫通箇所を設ける必要がない。このため、遮水層2の貫通箇所で複雑な遮水構造が必要になる等の事情もなく、遮水層2の構造をシンプルにすることができる。また、従来のような集水ピットのための立坑を設ける必要もない。また、浸出水を通過させる集水管6を地盤50中に設ける必要もないので、推進工法による管の設置も不要である。以上の結果、建設時における工期短縮及びコスト削減を図ることができる。
廃棄物処分施設1の貯留槽3はすり鉢状をなすので、貯留槽3に隣接させて立坑型の集水ピットを設ける場合、貯留槽3の底部と集水ピットの底部との距離が大きくなる傾向にある。従って、貯留槽3の底部と集水ピットの底部とを、長い集水管で繋ぐ必要があり、推進工法による集水管の設置の作業量が特に大きくなる傾向にある。従って、すり鉢状の貯留槽を有するタイプの廃棄物処分施設に対して、集水ピット5を貯留空間3a内に設置する構成を適用した場合には、上記のような長い集水管が不要になるので、特に工期短縮の効果が高い。
また、集水ピット5が法面3bに沿って延び、監査廊22が、水溜部23から貯留空間3aの上端(地表)まで延びている構造であるので、作業者は地表から水溜部23まで、監査廊22を通行して安全に容易に移動することができる。よって、水溜部23のメンテナンス作業を容易にすることができる。
また、水溜部23がU字管構造をなし、浸出水導入口24側の空間Aが浸出水Wによって水封されているので、エア供給部33によって空間Aに空気を送り込むことにより、効率良く集水管6に空気を逆流させることができる。集水管6に空気を送り込むことにより、竪管T等を経由して、貯留空間3a内の廃棄物層Sに空気を供給することができる。そして、廃棄物に供給された空気によって、廃棄物中の好気性菌による好気性反応が促進され、廃棄物の安定化が促進される。
また、エア供給部33は、空間Aに送り込むべき空気を、浸出水Wの液面下に排出している。この構成によれば、浸出水Wが曝気されることで、当該浸出水W中の溶存酸素が多くなり、浸出水W中での好気反応が進行して、浸出水Wの浄化が進行する。その結果、後段の水処理部による浸出水Wの処理負荷が軽減される。
また、仕切り壁31には、開閉可能な扉34が設けられているので、以下のような運用が可能である。貯留槽3内の廃棄物と、貯留槽3外部との温度差が大きい場合(例えば冬季)には、当該温度差に起因する対流により、集水ピット5のドア26等から流入する空気が、監査廊22、扉34及び浸出水導入口24を通過し、集水管6を逆流するといった空気の流れが自然に発生する。よってこの場合には、扉34を開放することにより、上記の対流を利用して、集水ピット5側から廃棄物に対する空気の供給を行うことができる。この場合、エア供給部33を駆動する必要がない。
その一方、貯留槽3内の廃棄物と、貯留槽3外部との温度差が小さい場合(例えば夏季)には、上記の対流が発生し難いので、扉34を閉鎖してエア供給部33を駆動することにより、集水管に空気を逆流させて、貯留空間内に貯留された廃棄物に空気を供給することができる。
なお、浸出水排水パイプ29で貯留槽3外に排出される浸出水(以下「排出浸出水」)は、水処理部で所定の処理を施した後、再び廃棄物層Sに撒水してもよい。この場合、排出浸出水を昇温して撒水することが好ましい。
すなわち、排出浸出水を所定の加熱手段で加熱し、廃棄物層Sの上から散布してもよい。また、排出浸出水をRO浄水装置等の浄水手段で浄化した後加熱し、廃棄物層Sの上から散布してもよい。これによれば、加熱された排出浸出水が廃棄物層Sに供給されるので、廃棄物層Sの温度が上がり、廃棄物層S内の好気性菌が温度上昇に起因して活性化され、廃棄物層Sの安定化が促進される。また、同様の効果を得るために、廃棄物処分施設1の外部の水を導入し、所定の加熱手段で加熱して、廃棄物層Sの上から散布してもよい。外部の水としては、例えば、水道水、地下水、雨水等が利用される。
また、排出浸出水を所定の加熱手段で加熱し、竪管Tの砂利層の上端部に注入してもよい。これにより、浸出水は、竪管Tの砂利層を繰り返し通過することになる。したがってこの場合、浸出水に含まれる有機物が、砂利層を通過する際に、砂利層内の好気性菌により分解されるので、浸出水は砂利層を繰り返し通過する間に浄化される。よって、浸出水の浄化を行うことができる。
また、廃棄物処分施設1では、貯留槽3の廃棄物の安定化度を管理すべく、浸出水の水質がモニタリングされる。この場合、廃棄物層Sを平面視で小エリアに分割し、小エリアごとに浸出水のモニタリングを行うことが好ましい。この場合、上記小エリアごとに廃棄物層Sへの撒水を行い、竪管T又は集水ピット5に集まる浸出水を回収し水質測定を行うことで、撒水を行った小エリアの廃棄物の安定化度を個別に知ることができる。これによれば、小エリア毎のそれぞれの安定化度に応じた措置を取ることが可能になり、全体として廃棄物の早期安定化を図ることができる。
(第2実施形態)
続いて、図4を参照し、本発明の第2実施形態としての廃棄物処分施設201について説明する。廃棄物処分施設201において、前述の廃棄物処分施設1と同一又は同等の構成要素には図面に同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
廃棄物処分施設201は、前述の集水ピット5に代えて、水溜部23から鉛直上方に延びる立孔型の集水ピット205を備えている。集水ピット205の上端は、廃棄物層Sの上面に露出しており、集水ピット205の上端には作業者の出入口(図示せず)が設けられる。なお、貯留空間3a内の廃棄物の蓄積に追従して適宜集水ピット205を上方に延長し、常に、集水ピット205の上端が廃棄物層Sの上面に露出するようにしてもよい。集水ピット205は、遮水層2よりも貯留空間3a側の領域内に位置しているので、廃棄物処分施設201によっても、前述したような廃棄物処分施設1と同様の作用効果が奏される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形したものであってもよい。例えば、実施形態では、集水ピット5,205の水溜部23が、仕切り壁31によってU字管構造とされているが、水溜部23をU字管構造とすることは必須ではなく、仕切り壁31を省略してもよい。
1…廃棄物処分施設、2…遮水層、3…貯留槽、3a…貯留空間、3b…法面、5,205…集水ピット、6…集水管、23…水溜部、24…浸出水導入口、29…浸出水排出路、33…エア供給部(送気部)、34…扉(連通部)、A…浸出水導入口側の空間、B…浸出水排出路側の空間、S…廃棄物層、W…浸出水。

Claims (7)

  1. 廃棄物を埋立て処分する廃棄物処分施設であって、
    遮水層で周囲の地盤から仕切られたすり鉢状の貯留空間に前記廃棄物を貯留する貯留槽と、
    前記貯留空間内の浸出水を集める集水管と、
    前記集水管で集められた前記浸出水を貯留する水溜部と、前記水溜部の前記浸出水を前記貯留槽の外部に排出する浸出水排出路と、を有する集水ピットと、
    を備え、
    前記集水ピットは、前記遮水層よりも前記貯留空間側の領域内に位置するように設けられていることを特徴とする廃棄物処分施設。
  2. 前記集水ピットは、前記貯留空間の法面に沿って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物処分施設。
  3. 前記集水ピットは、
    前記貯留空間の底部に位置する前記水溜部から前記貯留空間の上端の位置まで斜めに延在する監査廊を有することを特徴とする請求項2に記載の廃棄物処分施設。
  4. 前記水溜部は、
    前記集水管からの前記浸出水を導入する浸出水導入口よりも低い位置に前記浸出水を貯留し、
    貯留する前記浸出水によって前記浸出水導入口側の空間を前記浸出水排出路側の空間から水封するU字管構造をなすことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の廃棄物処分施設。
  5. 前記集水ピットは、
    前記浸出水導入口側の空間に空気を送り込む送気部を更に有することを特徴とする請求項4に記載の廃棄物処分施設。
  6. 前記送気部は、
    前記浸出水導入口側の空間に送り込む空気を、前記水溜部に貯留された前記浸出水の液面下に排出することを特徴とする請求項5に記載の廃棄物処分施設。
  7. 前記集水ピットは、
    前記水溜部に貯留される前記浸出水の液面の上方において、
    前記浸出水導入口側の空間と前記浸出水排出路側の空間とを連通する開閉可能な連通部を更に有することを特徴とする請求項4〜6の何れか1項に記載の廃棄物処分施設。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013126638A (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 Kajima Corp 廃棄物処分施設
JP2017029902A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 鹿島建設株式会社 廃棄物の安定化方法及び通気構造

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