JP2013126436A - ボールバランサおよび洗濯機 - Google Patents

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吉成 嶌田
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Abstract

【課題】ボール保持位置に保持されているボールの割合を向上させ、ボール保持位置に保持されていないボールによるアンバランスの助長を低減する。
【解決手段】回転体の回転速度が上記第1の回転速度よりも低い場合、ボール保持部(105)は、転動面(103b)から入り込んだボール(BB)を保持するとともに、ボール保持部(105)に保持されている保持ボールをボール保持部(105)に保持されていない非保持ボールに接触させることにより非保持ボールの転動面(103b)からの離脱を阻止する。また、離脱阻止部(106)は、ボール保持部(105)に保持されていない非保持ボールに接触することにより非保持ボールの転動面(103)からの離脱を阻止する。回転体の回転速度が第1の回転速度よりも高い場合、ボール保持部(105)は、ボール保持部(105)に保持されているボール(BB)をボール(BB)に作用する遠心力により転動面(103)へ離脱させる。
【選択図】図3

Description

この発明は、回転体の重心と回転中心との間のずれを補正するバランサ装置に関し、さらに詳しくは、ボールバランサに関する。
従来より、回転系の振動や騒音の原因となるアンバランス(回転体の重心と回転中心との間のずれ)を補正する装置として、ボールバランサが知られている。一般的に、ボールバランサは、内部中空の円環状のレース部材と、レース部材の内部に移動可能に収容された複数のボールとを備えている。また、ボールバランサは、回転体の回転軸と同心になるように回転体に設けられ、回転体とともに回転する。回転体の回転速度が共振回転速度(回転系の一次共振が発生する回転速度)よりも高くなると、ボールが、回転体のアンバランス重量に対向する位置に移動する。これにより、アンバランスが補正される。このようなボールバランサは、例えば、洗濯機の回転槽の内部における衣類の偏りにより発生するアンバランスを補正するために、洗濯槽の回転槽に設けられている。なお、ボールバランサは、洗濯機の回転槽だけでなく、遠心分離機やディスク駆動装置のような回転機械の回転体にも設けられている。
しかしながら、回転体の回転速度が共振回転速度よりも低い場合、ボールが、アンバランス重量に対向する位置ではなく、アンバランス重量の位置に移動してしまう。その結果、アンバランスが助長されることになる。この対応策として、特許文献1には、バランス装置の下部に複数の溝(ボール保持位置)を設け、脱水槽が脱水槽支持系の固有振動数よりも高い回転速度で回転したときにバランス錘り(ボール)が遠心力により溝から転がり出るように、溝の外周内側壁の傾斜角度を決定することが開示されている。特許文献1のバランス装置では、脱水槽の回転速度が固有振動数よりも高い場合に、遠心力によってバランス錘りを溝から離脱させてバランス装置の上部に移動させ、脱水槽の回転速度が固有振動数よりも低い場合に、バランス錘りを溝に収納することによりアンバランスの助長を抑制している。
また、特許文献2には、洗濯槽に設けられた重錘案内管の内部に傾斜面を設け、洗濯槽が共振回転速度以下のときに傾斜面とこの傾斜面に対向する側壁との間の隙間(ボール保持位置)により重錘(ボール)を狭持し、洗濯槽が共振回転速度に達したときに遠心力により重錘が傾斜面を上昇する脱水洗濯機が開示されている。特許文献3には、環状室に球体(ボール)および液体を収容し、環状室の底部(ボール保持位置)に球体が位置し、回転槽が共振点以上の回転速度で回転した場合に、遠心力により球体が環状室の底部から環状室の外周壁の傾斜面を上昇するバランサが開示されている。
特開昭54−120957号公報 特開昭49−10563号公報 特開昭59−183846号公報
しかしながら、従来技術では、回転体の回転速度が共振回転速度(回転系の一次共振が発生する回転数)よりも低くなると、重力によってボールがボール保持位置へ向けて移動し始めるが、ボール保持位置に保持されていないボール(非保持ボール)が、ボール保持位置に既に保持されている別のボール(保持ボール)に接触して、ボール保持位置に保持されないまま停止してしまうことがある。この場合、非保持ボールには重力が作用しているので、非保持ボールを別のボール保持位置へ移動させることが困難であった。例えば、特許文献1には、脱水槽の振動によりボールを移動させることが記載されているが、脱水槽の振動によって発生する力(レース部材の周方向にボールを移動させようとする力)よりもボールに作用する重力のほうが大きいので、非保持ボールを移動させることができない。このように、非保持ボールを周方向に分散させることができないので、ボール保持位置に保持されているボールの割合(ボール保持率)を向上させることができない。そのため、非保持ボールによるアンバランスの助長を低減することが困難であった。
そこで、この発明は、ボール保持率を向上させることができ、非保持ボールによるアンバランスの助長を低減できるボールバランサを提供することを目的とする。
この発明の1つの局面に従うと、ボールバランサは、回転軸を中心に回転可能な回転体に設けられるボールバランサであって、内部中空の円環状のレース部材と、上記レース部材の中空部に移動可能に収容された複数のボールとを備えている。上記レース部材の中空部は、上記回転軸を中心とする円管状の内周壁および外周壁と、該内周壁および該外周壁の下端部および上端部をそれぞれ連結する円環状の底壁および上壁とによって構成されている。上記底壁の内面は、上記内周壁に繋がる内周縁部と、該内周縁部と上記外周壁とを連結する転動面によって構成されている。上記底壁の内面の内周縁部には、上記レース部材の周方向に所定の間隔で配置された複数のボール保持部と、上記複数のボール保持部の間にそれぞれ配置された複数の離脱阻止部とが形成されている。上記転動面は、上記回転体の回転速度が回転系の一次共振が発生する第1の回転速度よりも低い第2の回転速度よりも高い場合に、上記ボールが該ボールに作用する遠心力により上記外周壁へ向けて移動するように、上記底壁の内面の内周縁部から上記外周壁へ向けて上方傾斜している。上記複数のボール保持部の各々は、上記回転体の回転速度が上記第1の回転速度よりも低い場合に、上記転動面から該ボール保持部に入り込んだボールを保持するとともに、該ボール保持部に保持されている保持ボールを該ボール保持部に保持されていない非保持ボールに接触させることにより該非保持ボールの上記転動面からの離脱を阻止し、上記回転体の回転速度が上記第1の回転速度よりも高い場合に、該ボール保持部に保持されている保持ボールを該保持ボールに作用する遠心力により上記転動面へ離脱させるように構成されている。上記複数の離脱阻止部の各々は、上記回転体の回転速度が上記第1の回転速度よりも低い場合に、上記ボール保持部に保持されていない非保持ボールに接触することにより該非保持ボールの上記転動面からの離脱を阻止するように構成されている。
上記ボールバランサでは、回転体の回転速度が第1の回転速度よりも低い場合において、ボール保持部に保持されていないボール(非保持ボール)を転動面上に配置することができる。これにより、第1の回転速度を超えない範囲内で回転体の回転速度を変化させることにより、非保持ボールに作用する遠心力および重力により転動面上において非保持ボールを移動させることができるので、非保持ボールをレース部材の周方向に分散させることが可能となる。したがって、ボール保持部に保持されていないボール(非保持ボール)を、ボールを保持していないボール保持部へ移動させやすくすることができるので、ボール保持部に保持されているボールの割合(ボール保持率)を向上させることができる。その結果、非保持ボールによるアンバランスの助長を低減できる。
なお、上記複数のボール保持部は、複数の凹部によってそれぞれ構成されていても良い。
また、上記複数の凹部の各々の径方向外側の側面は、上記回転体の回転速度が上記第1の回転速度よりも高い場合に、該凹部に保持されているボールが該ボールに作用する遠心力により該凹部の径方向外側の側面上を移動して上記転動面へ離脱するように、該凹部の底部から上記転動面の内周縁へ向けて上記転動面よりも急峻に上方傾斜していても良い。さらに、上記複数の凹部の各々の深さは、該凹部に保持されていない非保持ボールが上記転動面に接触しながら該凹部に保持されている保持ボールに接触する深さとなっていても良い。このように構成することにより、回転体の回転速度が第1の回転速度よりも低い場合に、転動面から凹部に入り込んだボールを保持することができ、回転体の回転速度が第1の回転速度よりも高い場合に、凹部に保持されている保持ボールをその保持ボールに作用する遠心力により転動面へ離脱させることができる。さらに、回転体の回転速度が第1の回転速度よりも低い場合に、保持ボールを非保持ボールに接触させて、非保持ボールの転動面からの離脱を阻止することができる。
また、上記複数の凹部の各々の深さは、該凹部に保持されている保持ボールの上端部が該凹部から突出するとともに該凹部に保持されていない非保持ボールが該凹部の上端よりも上方において該保持ボールに接触する深さとなっていても良い。このように構成することにより、非保持ボールを転動面に接触させながら保持ボールに接触させることができる。
なお、上記複数の離脱阻止部は、複数の凸部によってそれぞれ構成されていても良い。
また、上記複数の凸部の各々は、上記非保持ボールが上記転動面に接触しながら該凸部の径方向外側の側面に接触するように構成されていても良い。このように構成することにより、回転体の回転速度が第1の回転速度よりも低い場合に、凸部の径方向外側の側面に非保持ボールを接触させて、非保持ボールの転動面からの離脱を阻止することができる。
また、上記転動面の内周縁から上記複数の凸部の各々の径方向外側の側面までの径方向距離は、上記ボールの半径よりも短くなっていても良い。このように構成することにより、非保持ボールを転動面に接触させながら凸部の径方向外側の側面に接触させることができる。
さらに、上記複数の凸部の各々は、該凸部の径方向外側の側面のうち周縁を除く部分に上記非保持ボールが接触するように構成されていても良い。このように構成することにより、非保持ボールの転がり抵抗を低減することができる。これにより、非保持ボールをレース部材の周方向に分散させやすくすることができるので、ボール保持率をさらに向上させることができる。
また、上記複数の凸部の各々の径方向外側の側面の回転軸方向幅は、上記ボールの半径よりも長くなっていても良い。このように構成することにより、凸部の径方向外側の側面のうち周縁を除く部分に非保持ボールを接触させることができる。
なお、上記回転体は、上記第1の回転速度よりも高い回転速度で回転する高速回転モードと、上記第1の回転速度を超えない範囲内で回転速度を変化させる変速回転モードとを切替可能であっても良い。このように構成することにより、変速回転モードの場合に、ボールに作用する遠心力および重力によりボールを移動させることができる。
以上のように、ボール保持位置に保持されているボールの割合(ボール保持率)を向上させることができ、ボール保持位置に保持されていないボール(非保持ボール)によるアンバランスの助長を低減できる。
ボールバランサを備える洗濯機の構成例を示す断面図。 回転速度の制御について説明するためのグラフ。 ボールバランサの概略構成を示す見取り図。 ボールバランサの構成例の一部を示す平面図。 ボールバランサの構成例の一部を示す断面図。 凹部および凸部の形状の具体例について説明するための断面図。 ボールバランサの動作について説明するための平面図。 ボールバランサの動作について説明するための平面図。 ボールバランサの動作について説明するための平面図。 ボールに作用する遠心力および重力について説明するための断面図。 ボール保持率について説明するためのグラフ。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
(洗濯機)
図1は、ボールバランサが設けられる洗濯機の構成例を示す。この洗濯機は、ボールバランサ1と、外筐41と、外槽42と、弾性吊持構造43と、回転槽44と、攪拌翼45と、モータ46と、制御装置47とを備えている。外槽42は、外筐41の内部に配設されて弾性吊持構造43により支持されている。回転槽44は、外槽42の内部に配設されている。回転槽44は、回転軸40を中心に回転可能な回転体である。ボールバランサ1は、回転槽44の回転軸40と同心になるように回転槽44に設けられている。回転槽44が回転すると、ボールバランサ1も回転軸40を中心に回転する。攪拌翼45は、回転槽44の内部に配設されている。モータ46は、外槽42の下方に配設され、制御装置47による制御に応答して回転槽44および攪拌翼45を回転させる。制御装置47は、洗濯機の運転工程の管理やモータ46の回転速度の制御などを実行する。なお、ボールバランサ1は、回転槽44の上端部に設けられていても良いし、回転槽44の中央部または下端部に設けられていても良い。また、回転槽44に複数のボールバランサが設けられていても良い。
例えば、制御装置47は、給水工程,洗い工程,中間脱水工程,すすぎ工程,最終脱水工程の順番で洗濯機が運転するように制御する。また、制御装置47は、洗い工程およびすすぎ工程では、回転槽44を停止させた状態で攪拌翼45が回転するようにモータ46を制御し、給水工程および脱水工程(中間脱水工程および最終脱水工程)では、攪拌翼45とともに回転槽44が回転するようにモータ46を制御する。ここでは、回転槽44は、中間脱水工程および最終脱水工程では、回転系の一次共振が発生する回転速度ω1よりも高い回転速度で回転するように制御され、給水工程では、回転速度が図2のように変化するように制御される。詳しく説明すると、給水工程では、回転槽44の回転速度は、回転速度ω1を超えない範囲内で変化している。すなわち、回転槽44は、回転速度ω1よりも高い回転速度で回転する高速回転モードと、回転速度ω1を超えない範囲内で回転速度を変化させる変速回転モードとを切替可能である。
なお、制御装置47は、脱水工程の直前に回転槽44が変速回転モードで動作するように制御しても良いし、脱水工程の直後に回転槽44が変速回転モードで動作するように制御しても良いし、脱水工程内において回転槽44が高速回転モードで動作した後に変速回転モードで動作するように制御しても良い。また、回転槽44の回転速度の変化範囲の下限値は、図2のように「0」であっても良いし、0よりも高く回転速度ω1よりも低い回転速度であっても良い。すなわち、回転槽44は、変速回転モードにおいて停止せずに回転し続けるものであっても良い。
(ボールバランサ)
図3は、ボールバランサ1の概略構成を示している。ボールバランサ1は、内部中空の円環状のレース部材10と、レース部材10の中空部100に移動可能に収容された複数のボールBB,BB,…,BBとを備えている。レース部材10の中空部100は、回転軸を中心とする円管状の内周壁11および外周壁12と、内周壁11および外周壁12の下端部および上端部をそれぞれ連結する底壁13および上壁14とによって形成されている。詳しく説明すると、中空部100は、内周壁内面101(内周壁11の内面),外周壁内面102(外周壁12の内面),底壁内面103(底壁13の内面),上壁内面104(上壁14の内面)に囲まれている。なお、中空部100には、複数のボールBB,BB,…,BBとともにオイルが収容されていても良い。
次に、図4,図5A,図5Bを参照して、ボールバランサ1の構成例について詳しく説明する。図4は、レース部材10の一部を示し、図5A,図5Bは、それぞれ、図4に示したレース部材10のA−A線およびB−B線における断面を示している。ボールバランサ1では、レース部材10の全周に渡って、以下のような構成が形成されている。
〔底壁〕
底壁内面103は、内周壁11に繋がる内周縁部103aと、内周縁部103aと外周壁12とを連結する転動面103bによって構成されている。底壁内面103の内周縁部103aには、複数の凹部105,105,…,105(複数のボール保持部)と、複数の凸部106,106,…,106(複数の離脱阻止部)とが形成されている。
〈転動面〉
転動面103bは、回転体の回転速度が回転速度ω2(回転速度ω1よりも低い回転速度)よりも高い場合に、ボールBBに作用する遠心力によりボールBBが外周壁12へ向けて移動するように、底壁内面103の内周縁部103aから外周壁12へ向けて上方傾斜している。ここでは、内周縁部103aおよび転動面103bは、レース部材10の上面から見た場合に円環状(詳しくは、回転軸を中心とする円環状)となっている。
〈凹部〉
凹部105,105,…,105は、レース部材10の周方向に所定の間隔で配置されている。また、凹部105,105,…,105は、互いに同一の形状を有している。凹部105は、回転体の回転速度が回転速度ω1よりも低い場合(または、回転体の回転速度が回転速度ω1と等しい場合)に、転動面103bから凹部105に入り込んだボールBBを保持するように構成されている。また、凹部105は、凹部105に保持されているボールBB(保持ボールBB1)を凹部105に保持されていないボールBB(非保持ボールBB2)に接触させることにより、非保持ボールBB2の転動面103bからの離脱を阻止するように構成されている。さらに、凹部105は、回転体の回転速度が回転速度ω1よりも高い場合に、凹部105に保持されているボールBB(保持ボールBB1)を保持ボールBB1に作用する遠心力により転動面103bへ離脱させるように構成されている。
《凹部の径方向外側の側面》
凹部105の径方向外側の側面105a(以下、凹部側面105aと表記)は、回転体の回転速度が回転速度ω1よりも高い場合に、凹部105に保持されているボールBB(保持ボールBB1)が保持ボールBB1に作用する遠心力により凹部側面105a上を移動して転動面103bへ離脱するように、凹部105の底部(ここでは、凹部底面105b)から転動面103bの内周縁へ向けて転動面103bよりも急峻に上方傾斜していることが好ましい。このように構成することにより、回転体の回転速度が回転速度ω1よりも低い場合に、転動面103bから凹部105に入り込んだボールBBを保持することができるとともに、回転体の回転速度が回転速度ω1よりも高い場合に、保持ボールBB1に作用する遠心力により保持ボールBB1を転動面103bへ離脱させることができる。
《凹部の深さ》
凹部105の深さは、非保持ボールBB2が転動面103bに接触しながら保持ボールBB1に接触する深さとなっていることが好ましい。このように構成することにより、回転体の回転速度が回転速度ω1よりも低い場合に、保持ボールBB1を非保持ボールBB2に接触させて、非保持ボールBB2の転動面103bからの離脱を阻止することができる。
さらに詳しくは、凹部105の深さは、保持ボールBB1の上端部が凹部105から突出するとともに非保持ボールBB2が凹部105の上端よりも上方において保持ボールBB1に接触する深さとなっていることが好ましい。このように構成することにより、非保持ボールBB2を転動面103bに接触させながら保持ボールBB1に接触させることができる。
ここでは、凹部105は、レース部材10の上面から見た場合に概ね矩形状となっている。また、凹部105の径方向内側の側面は、内周壁内面101に連結されている。すなわち、凹部105の径方向内側の側面は、内周壁内面101によって構成されている。なお、凹部側面105aおよび凹部底面105bの外周縁は、レース部材10の上面から見た場合に円弧状(詳しくは、回転軸を中心とする円弧状)となっていることが好ましい。
〈凸部〉
複数の凸部106,106,…,106は、複数の凹部105,105,…,105の間にそれぞれ配置されている。複数の凸部106,106,…,106は、互いに同一の形状を有している。凸部106は、回転体の回転速度が回転速度ω1よりも低い場合(または、回転体の回転速度が回転速度ω1と等しい場合)に、凹部105に保持されていないボールBB(非保持ボールBB3)に接触することにより、非保持ボールBB3の転動面103bからの離脱を阻止するように構成されている。
《凸部の径方向幅》
凸部106は、非保持ボールBB3が転動面103bに接触しながら凸部106の径方向外側の側面106a(以下、凸部側面106aと表記)に接触するように構成されていることが好ましい。このように構成することにより、回転体の回転速度が回転速度ω1よりも低い場合に、凸部側面106aに非保持ボールBB3を接触させて、非保持ボールBB3の転動面103bからの離脱を阻止することができる。
さらに詳しくは、転動面103bの内周縁から凸部側面106aまでの径方向距離(レース部材10の径方向の距離、図5A,図5Bでは、左右方向の距離)は、ボールBBの半径よりも短くなっていることが好ましい。このように構成することにより、非保持ボールBB3を転動面103bに接触させながら凸部側面106aに接触させることができる。
《凸部の回転軸方向幅》
また、凸部106は、凸部側面106aのうち周縁を除く部分に非保持ボールBB3が接触するように構成されていることが好ましい。このように構成することにより、凸部側面106aの周縁(すなわち、凸部106の角)に非保持ボールBB3が接触しないようにすることができる。
さらに詳しくは、凸部側面106aの回転軸方向幅(回転軸40の方向の幅、図5A,図5Bでは、上下方向)は、ボールBBの半径よりも長くなっていることが好ましい。このように構成することにより、凸部側面106aのうち周縁を除く部分に非保持ボールBB3を接触させることができる。
ここでは、凸部106は、レース部材10の上面から見た場合に概ね矩形状となっている。凸部側面106aと転動面103bの内周縁との間には、平坦面106bが形成されている。平坦面106bは、回転軸に直交する回転面に対して平行となっている。凸部106の径方向内側の側面は、内周壁内面101に連結され、凸部106の周方向の両側面は、隣接する凹部105,105の周方向の側面と面一となっている。なお、凸部側面106aは、レース部材10の上面から見た場合に円弧状(詳しくは、回転軸を中心とする円弧状)となっていることが好ましい。
〔内周壁および外周壁〕
ここでは、内周壁内面101は、回転軸に直交する回転面に対して垂直(または、ほぼ垂直)となっている。また、外周壁内面102は、転動面103bの外周縁に繋がる下端面102aと、下端面102aに繋がる上端面102bとによって構成されている。下端面102aは、円弧状の曲面となっている。すなわち、下端面102aの周方向の断面形状は、転動面103bの外周円から上端面102bへ向けて傾斜角度(回転軸に直交する回転面に対する傾斜角度)が増加する曲線となっている。上端面102bは、回転軸に直交する回転面に対して垂直(または、ほぼ垂直)となっている。
〔凹部および凸部の形状〕
次に、図6A,図6Bを参照して、凹部105および凸部106の形状の具体例について説明する。ここでは、凹部105に保持されたBB(保持ボールBB1)は、凹部側面105a,凹部底面105b,および内周壁内面101に接触している。また、回転軸に直交する回転面に対する傾斜角度を比較すると、凹部側面105aの傾斜角度θ2は、転動面103bの傾斜角度θ1よりも高くなっている。さらに、以下の説明では、
R:ボールBBの半径
0:凹部105の開口端の径方向幅
1:凸部106の径方向幅
2:凹部底面105bの径方向幅
D:凹部105の深さ
H:凸部106の高さ
1:ボール接触点Q2の距離
1:ボール接触点Q2の高さ
であるものとする。詳しく説明すると、次の通りである。
凹部の開口端の径方向幅W0は、凹部側面105aと転動面103bとの連結部(すなわち、転動面103bの内周縁、図6A,図6Bでは、交点P1)から内周壁内面101までの径方向距離(図6A,図6Bでは、左右方向の距離)を示している。凹部の深さDは、凹部底面105bから交点P1までの回転軸方向距離(図6A,図6Bでは、上下方向の距離)を示している。
凸部の径方向幅W1は、凸部側面106aから内周壁内面101までの径方向距離を示している。凸部106の高さHは、凸部106の径方向外側の側面106の回転軸方向幅(図6A,図6Bでは、上下方向の幅)を示している。
ボール接触点の距離X1は、ボールBB1の中心O1からボールBB1とボールBB2との接触点Q2までの径方向距離を示している。ボール接触点の高さY1は、凹部105に保持されたボールBB1の中心O1から接触点Q2までの回転軸方向距離を示している。
〈凸部の径方向幅〉
凸部の径方向幅W1は、次の数式1を満たすように形成されていることが好ましい。
Figure 2013126436
ここで、凹部105の開口端の径方向幅W0は、次の数式2のように表現できる。
Figure 2013126436
数式2を数式1に代入すると、凸部の径方向幅W1は、次の数式3のようになる。
Figure 2013126436
このように構成することにより、非保持ボールBB3の中心O3を交点P1よりも径方向外側に配置することができ、非保持ボールBB3の接触点Q3を転動面103b上に配置することができる。すなわち、非保持ボールBB3を転動面103bに接触させながら凸部106に接触させて停止させることができる。
〈凸部の高さ〉
凸部の高さHは、次の数式4を満たすように形成されていることが好ましい。
Figure 2013126436
このように構成することにより、非保持ボールBB3の接触点Q4を凸部側面106aのうち周縁(凸部106の角)を除く部分に配置することができる。すなわち、凸部側面106aのうち周縁(凸部106の角)を除く部分に非保持ボールBB3を接触させることができる。
〈凹部の深さ〉
凹部の深さDは、次の数式5となるように形成されていることが好ましい。
Figure 2013126436
ボール接触点の距離X1とボール接触点の高さY1との間には、次の数式6が成立する。
Figure 2013126436
ここでは、ボール接触点の距離X1は、次の数式7のように表現できる。
Figure 2013126436
数式7を数式6に代入すると、ボール接触点の高さY1は、次の数式8のようになる。
Figure 2013126436
数式8を数式5に代入すると、凹部の深さDは、次の数式9のようになる。
Figure 2013126436
このように構成することにより、回転軸方向において、保持ボールBB1の上端部を交点P1よりも上方に配置することができるとともに、保持ボールBB1と非保持ボールBB2との接触点Q2を交点P1よりも上方に配置することができる。これにより、非保持ボールBB2の接触点Q1を転動面103b上に配置することができる。すなわち、保持ボールBB1の上端部を凹部105から突出させるとともに、非保持ボールBB2を凹部105の上端よりも上方において保持ボールBB1に接触させることにより、非保持ボールBB2を転動面103bに接触させた状態で停止させることができる。
〔動作〕
次に、図7〜図9を参照して、ボールバランサ1の動作について説明する。なお、回転体の回転速度は、図2のように変化するものとする。ここでは、3つのボールBB4,BB5,BB6を例に挙げて説明する。
回転体の回転速度が回転速度ω1よりも高い場合、図7のように、ボールBB4,BB5,BB6に作用する遠心力によって、ボールBB4,BB5,BB6は、外周壁内面102に接触している。
次に、回転体の回転速度が低下して回転速度ω1よりも低くなると、ボールBB4,BB5,BB6に作用する重力によって、ボールBB4,BB5,BB6は、回転体の回転速度の低下に伴い、底壁内面103の内周縁部103aへ向けて転動面103b上を移動していく。なお、回転体の回転速度の変化により、ボールBB4,BB5,BB6には、ボールBB4,BB5,BB6をレース部材10の周方向に移動させようとする力が作用する。したがって、ボールBB4,BB5,BB6は、レース部材10の周方向に移動しながら底壁内面103の内周縁部103aへ向けて転動面103b上を下降していくことになる。
次に、回転体の回転速度が低下して回転速度ω2よりも低くなると、図8のように、ボールBB4は、凹部105に到達して凹部105に保持されて停止する。一方、ボールBB5も、凹部105へ向けて移動するが、凹部105にはボールBB4が既に保持されている。したがって、ボールBB5は、凹部105に保持されているボールBB4に接触して転動面103b上で停止する。また、ボールBB6は、凸部106へ向けて移動し、凸部106に接触して転動面103b上で停止する。
次に、回転体の回転速度が上昇して回転速度ω2よりも高くなると、ボールBB4,BB5,BB6に作用する遠心力によって、ボールBB5,BB6は、回転体の回転速度の上昇に伴い、転動面103bの外周縁へ向けて転動面103b上を移動していく。この場合も、回転体の回転速度の変化により、ボールBB5,BB6には、ボールBB5,BB6をレース部材10の周方向に移動させようとする力が作用する。したがって、図9のように、ボールBB5,BB6は、レース部材10の周方向に移動しながら底壁内面103の外周縁へ向けて転動面103b上を上昇していくことになる。なお、ボールBB4は、凹部105に保持されているので、回転体の回転速度が上昇しても移動しない。
このような動作を繰り返すことにより、ボールBB,BB,…BBは、レース部材10の周方向に分散していき、凹部105,105,…,105にそれぞれ保持されるようになる。
〔遠心力および重力〕
次に、図10A,図10Bを参照して、ボールBBに作用する遠心力および重力について説明する。図10Aは、ボールBB2が傾斜角度θ1の転動面103bに接触しながら凹部105に保持されたボールBB1に接触して停止している場合を示している。図10Bは、ボールBB2が傾斜角度θ2の傾斜面205aに接触しながら凹部205に保持されたボールBB1に接触して停止している場合を示している。傾斜角度θ1は、傾斜角度θ2よりも小さくなっている。
なお、以下の説明では、
m:ボールBB2の質量
R:ボールBBの半径
ω:回転体の回転速度
g:重力加速度
θ:ボールBB2が接触している傾斜面の傾斜角度
であるものとする。また、説明の便宜上、ボールBB2に作用する遠心力CF1,CF2の総称を「遠心力CF」と表記し、ボールBB2に作用する重力GF1,GF2の総称を「重力GF」と表記する。
ボールBB2に作用する遠心力CFは、次の数式10のように表現できる。
Figure 2013126436
ボールBB2に作用する重力GFは、次の数式11のように表現できる。
Figure 2013126436
ボールBB2が重力に逆らって傾斜面(転動面103b、または、傾斜面205a)を上昇するときの条件は、次の数式12のように表現できる。
Figure 2013126436
ここで、転動面103aの傾斜角度θ2は、傾斜面205aの傾斜角度θ1よりも小さいので、遠心力CF1は、遠心力CF2よりも大きくなり、重力GF1は、重力CF2よりも小さくなる。すなわち、図10Aのように転動面103bに接触させた状態でボールBB2を停止させることにより、図10Bのように傾斜面205aに接触させた状態でボールBB2を停止させる場合よりも、ボールBB2が重力に逆らって傾斜面を上昇することを容易にできる。
また、数式12より、ボールBB2が重力に逆らって傾斜面を上昇するために必要な回転速度ωは、次の数式13のように表現できる。
Figure 2013126436
数式13より、図10Aのように転動面103bに接触させた状態でボールBB2を停止させることにより、図10Bのように傾斜面205aに接触させた状態でボールBB2を停止させる場合よりも、ボールBB2が重力に逆らって傾斜面を上昇するために必要な回転速度ωを低減できることがわかる。
〔効果〕
以上のように、回転体の回転速度が回転速度ω1よりも低い場合において、凹部105に保持されていないボールBB(非保持ボール)を転動面103b上に配置することができる。これにより、回転速度ω1を超えない範囲内で回転体の回転速度を変化させることにより、非保持ボールに作用する遠心力および重力により転動面103bにおいて非保持ボールを移動させることができるので、非保持ボールをレース部材10の周方向に分散させることが可能となる。したがって、凹部105に保持されていないボールBB(非保持ボール)を、ボールBBを保持していない凹部105へ移動させやすくすることができるので、凹部105に保持されているボールBBの割合(ボール保持率)を向上させることができる。その結果、非保持ボールによるアンバランスの助長を低減できる。
ここで、図11を参照して、ボール保持率の向上について説明する。図11は、回転速度の変化回数(回転体の回転速度を変化させる回数)とボール保持率(ボール保持位置に保持されているボールの割合)との関係を示している。図11において、黒丸印は、図3〜図5に示した構成がレース部材10の全周に渡って形成されている場合(すなわち、この実施形態によるボールバランサ1)の測定結果を示し、×印は、レース部材10に凸部106,106,…,106を設けない場合(すなわち、平坦面106b,106b,…,106bが転動面103bの内周縁から内周壁内面101までそれぞれ延びている場合)の測定結果を示している。図11のように、図3〜図5に示した構成をレース部材10の全周に渡って形成することにより、レース部材10に凸部106,106,…,106を設けない場合よりも、ボール保持率を向上させることができる。
また、凸部側面106aのうち周縁(凸部106の角)を除く部分に非保持ボールBB3が接触するように凸部106を構成することにより、凸部側面106aの周縁に非保持ボールBB3が接触している場合よりも、非保持ボールBB3の転がり抵抗を低減することができる。これにより、非保持ボールをレース部材10の周方向に分散させやすくすることができるので、ボール保持率をさらに向上させることができる。
また、レース部材10の上面から見た場合に円弧状(特に、回転軸を中心とする円弧状)になるように、凹部側面105aおよび凹部底面105bの外周縁を構成することにより、ボールBBを凹部105に入り込ませやすくすることができる。これにより、ボール保持率をさらに向上させることができる。
さらに、レース部材10の上面から見た場合に円弧状(特に、回転軸を中心とする円弧状)になるように、凸部側面106aを構成することにより、非保持ボールをレース部材10の周方向に分散させやすくすることができる。これにより、ボール保持率をさらに向上させることができる。
(その他の実施形態)
以上の実施形態では、ボールバランサが洗濯機の回転槽に設けられている場合を例に挙げて説明したが、ボールバランサは、遠心分離機やディスク駆動装置のような回転機械の回転体(回転軸を中心に回転可能な回転体)に設けられていても良い。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、上述のボールバランサは、ボール保持部に保持されているボールの割合(ボール保持率)を向上させることができ、非保持ボールによるアンバランスの助長を低減できるので、洗濯機,遠心分離機,ディスク駆動装置のような回転機械などに有用である。
1 ボールバランサ
BB ボール
10 レース部材
11 内周壁
12 外周壁
13 底壁
14 上壁
100 中空部
101 内周壁の内面
102 外周壁の内面
103 底壁の内面
103a 内周縁部
103b 転動面
104 上壁の内面
105 凹部(ボール保持部)
105a 凹部の径方向外側の側面
105b 凹部の底面
106 凸部(離脱阻止部)
106a 凸部の径方向外側の側面

Claims (11)

  1. 回転軸を中心に回転可能な回転体に設けられるボールバランサであって、
    内部中空の円環状のレース部材と、
    上記レース部材の中空部に移動可能に収容された複数のボールとを備え、
    上記レース部材の中空部は、上記回転軸を中心とする円管状の内周壁および外周壁と、該内周壁および該外周壁の下端部および上端部をそれぞれ連結する円環状の底壁および上壁とによって構成され、
    上記底壁の内面は、上記内周壁に繋がる内周縁部と、該内周縁部と上記外周壁とを連結する転動面によって構成され、
    上記底壁の内面の内周縁部には、上記レース部材の周方向に所定の間隔で配置された複数のボール保持部と、上記複数のボール保持部の間にそれぞれ配置された複数の離脱阻止部とが形成され、
    上記転動面は、上記回転体の回転速度が回転系の一次共振が発生する第1の回転速度よりも低い第2の回転速度よりも高い場合に、上記ボールが該ボールに作用する遠心力により上記外周壁へ向けて移動するように、上記底壁の内面の内周縁部から上記外周壁へ向けて上方傾斜し、
    上記複数のボール保持部の各々は、上記回転体の回転速度が上記第1の回転速度よりも低い場合に、上記転動面から該ボール保持部に入り込んだボールを保持するとともに、該ボール保持部に保持されている保持ボールを該ボール保持部に保持されていない非保持ボールに接触させることにより該非保持ボールの上記転動面からの離脱を阻止し、上記回転体の回転速度が上記第1の回転速度よりも高い場合に、該ボール保持部に保持されている保持ボールを該保持ボールに作用する遠心力により上記転動面へ離脱させるように構成され、
    上記複数の離脱阻止部の各々は、上記回転体の回転速度が上記第1の回転速度よりも低い場合に、上記ボール保持部に保持されていない非保持ボールに接触することにより該非保持ボールの上記転動面からの離脱を阻止するように構成されている
    ことを特徴とするボールバランサ。
  2. 請求項1において、
    上記複数のボール保持部は、複数の凹部によってそれぞれ構成されている
    ことを特徴とするボールバランサ。
  3. 請求項2において、
    上記複数の凹部の各々の径方向外側の側面は、上記回転体の回転速度が上記第1の回転速度よりも高い場合に、該凹部に保持されているボールが該ボールに作用する遠心力により該凹部の径方向外側の側面上を移動して上記転動面へ離脱するように、該凹部の底部から上記転動面の内周縁へ向けて上記転動面よりも急峻に上方傾斜し、
    上記複数の凹部の各々の深さは、該凹部に保持されていない非保持ボールが上記転動面に接触しながら該凹部に保持されている保持ボールに接触する深さとなっている
    ことを特徴とするボールバランサ。
  4. 請求項3において、
    上記複数の凹部の各々の深さは、該凹部に保持されている保持ボールの上端部が該凹部から突出するとともに該凹部に保持されていない非保持ボールが該凹部の上端よりも上方において該保持ボールに接触する深さとなっている
    ことを特徴とするボールバランサ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、
    上記複数の離脱阻止部は、複数の凸部によってそれぞれ構成されている
    ことを特徴とするボールバランサ。
  6. 請求項5において、
    上記複数の凸部の各々は、上記非保持ボールが上記転動面に接触しながら該凸部の径方向外側の側面に接触するように構成されている
    ことを特徴とするボールバランサ。
  7. 請求項6において、
    上記転動面の内周縁から上記複数の凸部の各々の径方向外側の側面までの径方向距離は、上記ボールの半径よりも短くなっている
    ことを特徴とするボールバランサ。
  8. 請求項6または7において、
    上記複数の凸部の各々は、該凸部の径方向外側の側面のうち周縁を除く部分に上記非保持ボールが接触するように構成されている
    ことを特徴とするボールバランサ。
  9. 請求項8において、
    上記複数の凸部の各々の径方向外側の側面の回転軸方向幅は、上記ボールの半径よりも長くなっている
    ことを特徴とするボールバランサ。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項において、
    上記回転体は、上記第1の回転速度よりも高い回転速度で回転する高速回転モードと、上記第1の回転速度を超えない範囲内で回転速度を変化させる変速回転モードとを切替可能である
    ことを特徴とするボールバランサ。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のボールバランサと、
    上記ボールバランサが設けられた回転軸を中心に回転可能な洗濯槽とを備えている
    ことを特徴とする洗濯機。
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