JP2013126318A - 埋込磁石型回転子とこの回転子を用いた埋込磁石型永久磁石回転電機 - Google Patents

埋込磁石型回転子とこの回転子を用いた埋込磁石型永久磁石回転電機 Download PDF

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Abstract

【課題】稼動時の永久磁石の割れや欠損の発生が防止され、且つリサイクル時に、回転子鉄心から永久磁石を容易に取り外せる埋込磁石型回転子を得ることである。
【解決手段】回転子鉄心が、外側回転子鉄心と外側回転子鉄心に嵌入されている内側回転子鉄心とで形成され、外側回転子鉄心と内側回転子鉄心との間に形成された永久磁石装着孔に永久磁石が配置され、永久磁石と永久磁石装着孔との空隙に充填された樹脂で、永久磁石が、回転子鉄心に固定されたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、埋込磁石型回転子とこの回転子を用いた埋込磁石型永久磁石回転電機に関し、特に、永久磁石のリサイクルが容易な、埋込磁石型回転子とこの回転子を用いた埋込磁石型永久磁石回転電機に関する。
回転電機には、構造や機構、制御形態等により様々な種類のものがあるが、その一つに、回転子に永久磁石を用いた永久磁石回転電機がある。
永久磁石回転電機は、回転子鉄心の表面に永久磁石が配置されている表面磁石型永久磁石回転電機と、回転子鉄心の内側に永久磁石が配置されている埋込磁石型永久磁石回転電機とに大別される。
埋込磁石型永久磁石回転電機は、マグネットトルクに加えて、リラクタンストルクを利用できる、高効率な回転電機であり、小型化、軽量化が可能である。
また、埋込磁石型永久磁石回転電機は、永久磁石が回転子鉄心の中に配置されている埋込磁石型回転子が用いられており、永久磁石の飛散防止効果が高く、高回転数が要求される分野で、広く用いられるとの特長を有する。
このようなことより、埋込磁石型永久磁石回転電機は、家庭用機器、車載用機器、工作機械等の多岐にわたる用途で、幅広く且つ大量に利用されている。
埋込磁石型回転子は、磁路を形成する回転子鉄心と、回転子鉄心に形成された磁石装着孔に設置された界磁用の永久磁石とで形成されている。
そして、永久磁石に用いられる代表的な希土類磁石は、ネオジム系焼結磁石であり、この磁石には、希土類元素として、ネオジムが27〜28wt%含まれ、ディスプロシウムが1〜5wt%含まれている。
しかし、これら希土類元素は、地球上で、埋蔵量・生産地域も限られていることから、コストが高く、産出量に制限があり、近年、供給量が不安定になっている。
すなわち、家庭用機器、車載用機器、工作機械等の多岐にわたる用途で、幅広くかつ大量に用いられている埋込磁石型永久磁石回転電機では、回転子に用いられる永久磁石は、その多くがネオジム系焼結磁石であるので、コストアップ、生産の不安定性、生産量制限等が生じる心配がある。
そこで、最近では、不要となった回転電機から永久磁石を取り出し、再利用する永久磁石のリサイクルの必要性が高まっており、環境保全の一環としても注目されている。
しかし、埋込磁石型回転子では、永久磁石は、回転子鉄心の磁石装着孔に圧入したり、あるいは、回転子鉄心の磁石装着孔に挿入し、接着剤で接着したり、樹脂モールドで固着したりして、固定しているので、永久磁石の取り外しが難しい。
例えば、回転子を炉に入れて接着剤の接着力やモールド材の固着力を弱める方法や、固定されている永久磁石に力を加え物理的に取り出す方法では、非常に手間と時間がかかり、リサイクルコストが増大したり、取り出し時に永久磁石を破損する等の問題があった。
また、一般的な回転電機の分解方法である粉砕方法では、破砕機などで細かく砕き磁力等により鉄と樹脂に分別するが、鉄と永久磁石とが共存する場合は、永久磁石が鉄に吸着するため鉄と永久磁石とを分離することが困難であるとの問題があった。
このような問題を解決する埋込磁石型回転子が提案されている。
それは、表面に電気めっき膜が設けられ、且つ角部あるいはエッジ部のめっき膜の膜厚が厚くなっている永久磁石をロータコアの穴部に挿入し、厚膜めっき部で永久磁石がロータコアの穴部に支持されているモータ用回転子である(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−117793号公報(第4−5頁、第1図)
埋込磁石型永久磁石回転電機は、高回転数領域での高トルク、高効率が特長であり、埋込磁石型回転子に設置された永久磁石には、回転電機の駆動時の遠心力や加減速時の慣性力が強く作用する。
従来の埋込磁石型回転子では、永久磁石を、回転子鉄心の磁石装着孔に圧入したり、あるいは、回転子鉄心の磁石装着孔に挿入し、接着剤で接着したり、樹脂モールドで固着したりして、固定しているので、上記のような遠心力や慣性力が作用しても、永久磁石の回転子鉄心への固定が緩むことはない。
しかし、回転電機のリサイクル時に、回転子から永久磁石を取り外すことが、困難であるとの問題があった。
また、特許文献1に記載のモータ用回転子では、永久磁石は、厚膜めっき部である角部あるいはエッジ部でロータコアの穴部に支持されているので、モータのリサイクル時に、回転子から永久磁石を取り外すことは容易である。
しかし、回転子に、強い遠心力や慣性力が作用すると、永久磁石の固定が緩み所定の位置から動き、回転電機の効率が低下したり、さらには、永久磁石に割れや欠損を生じ、回転電機が破損するとの問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、回転電機の稼動時に作用する遠心力や慣性力で、回転子鉄心への永久磁石の固定が緩み、回転電機の効率が低下したり、永久磁石に割れや欠損を生じ、回転電機が破損したりするのを防止できるとともに、回転電機のリサイクル時には、回転子鉄心から永久磁石を容易に取り外すことができる埋込磁石型回転子と、この埋込磁石型回転子を用いた埋込磁石型永久磁石回転電機を得ることである。
本発明に係る第1の埋込磁石型回転子は、回転子鉄心が、外周側に位置する外側回転子鉄心と、外側回転子鉄心に嵌入されている内側回転子鉄心とで形成されており、内側回転子鉄心は、その外周部に、軸方向に延在する、永久磁石装着孔を形成する第1の永久磁石装着孔形成部と外側回転子鉄心の内周部と接する内側接触部とが、周方向に交互に設けられており、第1の永久磁石装着孔形成部の面は、回転子鉄心の径方向に対して略垂直となっており、外側回転子鉄心は、その内周部に、軸方向に延在する、永久磁石装着孔を形成する第2の永久磁石装着孔形成部と内側回転子鉄心の内側接触部と接する外側接触部とが、周方向に交互に設けられており、第2の永久磁石装着孔形成部は、外側回転子鉄心における内周側から外周側方向に凹み、且つ軸方向の面が開口している窪み部であり、第2の永久磁石装着孔形成部の周方向の端部が、外側接触部の周方向の側面であり、第1の永久磁石装着孔形成部と第2の永久磁石装着孔形成部とで形成された永久磁石装着孔に、永久磁石が設置されており、永久磁石装着孔の周方向の長さが永久磁石の周方向の幅より広くなっており、外側接触部の周方向の側面と永久磁石の周方向の端部との間の空隙に樹脂が充填されており、この樹脂層で永久磁石が回転子鉄心に固定されているものである。
また、本発明に係る第2の埋込磁石型回転子は、回転子鉄心が、外周側に位置する外側回転子鉄心と、外側回転子鉄心に嵌入されている内側回転子鉄心とで形成されており、内側回転子鉄心は、その外周部に、軸方向に延在する、永久磁石装着孔を形成する第1の永久磁石装着孔形成部と外側回転子鉄心の内周部と接する内側接触部とが、周方向に交互に設けられており、第1の永久磁石装着孔形成部の面は、回転子鉄心の径方向に対して略垂直となっており、外側回転子鉄心は、その内周部に、軸方向に延在する、永久磁石装着孔を形成する第2の永久磁石装着孔形成部と内側回転子鉄心の内側接触部と接する外側接触部とが、周方向に交互に設けられており、第2の永久磁石装着孔形成部は、外側回転子鉄心における内周側から外周側方向に凹み、且つ軸方向の面が開口している窪み部であり、第1の永久磁石装着孔形成部と第2の永久磁石装着孔形成部とで形成された永久磁石装着孔に、永久磁石が設置されており、永久磁石の周方向の端部と永久磁石装着孔の周方向の端部とが直接に接しており、第1の永久磁石装着孔形成部と第2の永久磁石装着孔形成部とで、永久磁石が回転子鉄心に固定されているものである。
また、本発明に係る第3の埋込磁石型回転子は、回転子鉄心が、外周側に位置する外側回転子鉄心と、外側回転子鉄心に挿入されている内側回転子鉄心とで形成されており、内側回転子鉄心は、外周部に、軸方向に延在する、永久磁石が配置される第1の永久磁石配置部と樹脂層が配置される第1の樹脂配置部とが、周方向に交互に設けられており、第1の永久磁石配置部の面は、回転子鉄心の径方向に対して略垂直となっており、第1の樹脂配置部は、外周側の開口部が底面部より狭い蟻溝であり、外側回転子鉄心は、内周部に、軸方向に延在する、永久磁石が配置される第2の永久磁石配置部と樹脂層が配置される第2の樹脂配置部とが、周方向に交互に設けられており、第2の樹脂配置部は、内周側の開口部が天井部より狭い蟻溝であり、第1の樹脂配置部と第2の樹脂配置部と隣接する永久磁石間の空隙とで形成される端部空隙に樹脂が充填され樹脂層を形成しており、樹脂層で永久磁石が回転子鉄心に固定されているものである。
本発明に係る第1の埋込磁石型回転子は、回転子鉄心が、外周側に位置する外側回転子鉄心と外側回転子鉄心に嵌入されている内側回転子鉄心とで形成されており、内側回転子鉄心の周方向に内側接触部と交互に設けられた第1の永久磁石装着孔形成部と、外側回転子鉄心の周方向に外側接触部と交互に設けられた第2の永久磁石装着孔形成部とで形成された永久磁石装着孔に永久磁石が設置され、永久磁石装着孔の周方向の長さが永久磁石の周方向の幅より広くなっており、外側接触部の周方向の側面と永久磁石の周方向の端部との間の空隙に充填され形成された樹脂層で永久磁石が回転子鉄心に固定されているものであるので、回転子鉄心の磁石装着孔への永久磁石の設置が容易であり生産性が優れており、永久磁石の回転子鉄心への固定が強固であり、埋込磁石型回転子の製造時および使用時における、永久磁石の破損、欠損、位置ずれが防止でき信頼性が高く、永久磁石を回転子鉄心から容易に取り外し回収することができリサイクル性が優れている。
また、本発明に係る第2の埋込磁石型回転子は、回転子鉄心が、外周側に位置する外側回転子鉄心と外側回転子鉄心に嵌入されている内側回転子鉄心とで形成されており、内側回転子鉄心の周方向に内側接触部と交互に設けられた第1の永久磁石装着孔形成部と、外側回転子鉄心の周方向に外側接触部と交互に設けられた第2の永久磁石装着孔形成部とで形成された永久磁石装着孔に永久磁石が設置され、永久磁石の周方向の端部と永久磁石装着孔の周方向の端部とが直接に接しており、第1の永久磁石装着孔形成部と第2の永久磁石装着孔形成部とで、永久磁石が回転子鉄心に固定されているものであるので、永久磁石の回転子鉄心への固定が強固であり、埋込磁石型回転子の製造時および使用時における、永久磁石の破損、欠損、位置ずれが防止でき信頼性が高く、永久磁石を回転子鉄心から容易に取り外し回収することができリサイクル性が優れているとともに、リサイクルコストも低減できる。
また、本発明に係る第3の埋込磁石型回転子は、回転子鉄心が、外周側に位置する外側回転子鉄心と、外側回転子鉄心に挿入されている内側回転子鉄心とで形成されており、内側回転子鉄心の周方向に第1の永久磁石装着孔形成部と交互に設けられた蟻溝構造の第1の樹脂配置部と、外側回転子鉄心の周方向に第2の永久磁石装着孔形成部と交互に設けられた蟻溝構造の第2の樹脂配置部と、隣接する永久磁石間の空隙とで形成される端部空隙に充填され形成された樹脂層で永久磁石が回転子鉄心に固定されているものであるので、永久磁石の回転子鉄心への固定が強固であり、埋込磁石型回転子の製造時および使用時における、永久磁石の破損、欠損、位置ずれが防止でき信頼性が高く、永久磁石を回転子鉄心から容易に取り外し回収することができリサイクル性が優れているとともに、樹脂層が厚く形成されているので、これがフラックスバリアとして作用し回転電機の効率向上と高トルク化とを図ることができる。
本発明の実施の形態1に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。 本実施の形態の埋込磁石型回転子の回転子鉄心に用いられる、内側回転子鉄心(a)と外側回転子鉄心(b)との正面模式図である。 実施の形態1の埋込磁石型回転子において、内側回転子鉄心における下側に位置する鉄心片に永久磁石受けの凸部が設けられた回転子鉄心を示す図である。 実施の形態1の埋込磁石型回転子において、外側回転子鉄心を取り外した状態(a)と内側回転子鉄心から永久磁石を取り外した状態(b)とを示す図である。 実施の形態1の埋込磁石型回転子に、回転子鉄心の上面と下面との各々を覆う端板を設ける状態を示す図である。 本発明の実施の形態2に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。 本発明の実施の形態3に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。 本発明の実施の形態4に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。 本発明の実施の形態5に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。 本発明の実施の形態6に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。 本発明の実施の形態7に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。 本発明の実施の形態8に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。 本発明の実施の形態9に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。 内側接触部と外側接触部とが接触する面がテーパー形状である回転子鉄心の、外側回転子鉄心と内側回転子鉄心との結合部分の、結合前の状態(a)と圧入により結合された状態(b)とを示す図である。 内側接触部と外側接触部とが接触する面が直線形状である回転子鉄心の、外側回転子鉄心と内側回転子鉄心との結合部分の、結合前の状態(a)と、圧入により結合された状態(b)とを示す図である。 内側接触部と外側接触部とが接触する面のテーパー形状を、回転子鉄心を形成する電磁鋼板を、2枚分ずつずらして形成した状態を示す図である。 複数のテーパー形状の面が設けられた、内側接触部と外側接触部とを示す図である。 本発明の実施の形態11に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。 本発明の実施の形態12に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。 本発明の実施の形態13に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。 本発明の実施の形態14に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。 本発明の実施の形態14に係わる埋込磁石型回転子の回転子鉄心に用いられる、内側回転子鉄心(a)と外側回転子鉄心(b)との正面模式図である。 本発明の実施の形態15に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。 本発明の実施の形態16に係わる埋込磁石型永久磁石回転電機の正面模式図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。
図1に示すように、本実施の形態の埋込磁石型回転子110は、回転子鉄心111が、回転子鉄心111の外周側に位置する外側回転子鉄心111bと、外側回転子鉄心111bに、外側回転子鉄心111bの内周部と接して嵌め込まれている内側回転子鉄心111aとで形成されており、内側回転子鉄心111aの外周部と外側回転子鉄心111bの内周部とで形成された複数の永久磁石装着孔112に、永久磁石113が設置されており、内側回転子鉄心111aの中心部に、回転子軸116が挿入され固定されている。
図2は、本実施の形態の埋込磁石型回転子の回転子鉄心に用いられる、内側回転子鉄心(a)と外側回転子鉄心(b)との正面模式図である。
図2(a)に示すように、内側回転子鉄心111aは、外周部に、回転子鉄心111における軸方向(単に、軸方向とも記す)に延在する、永久磁石装着孔112を形成する第1の永久磁石装着孔形成部1aと外側回転子鉄心111bの内周部と接する内側接触部2aとが、回転子鉄心111における周方向(単に、周方向とも記す)に交互に設けられている。
そして、第1の永久磁石装着孔形成部1aの磁石が設置される面は、回転子鉄心111における径方向(単に、径方向とも記す)に対して略垂直となっている。
また、内側回転子鉄心111aの中心部には、回転子軸116を挿設するための回転子軸装着孔3が設けられている。
図2(b)に示すように、外側回転子鉄心111bは、内周部に、軸方向に延在する、永久磁石装着孔112を形成する第2の永久磁石装着孔形成部1bと内側回転子鉄心111aの内側接触部2aと接する外側接触部2bとが、周方向に交互に設けられている。
そして、第2の永久磁石装着孔形成部1bは、外側回転子鉄心111bにおける内周側から外周側方向に凹み、且つ軸方向の面が開口している窪み部であり、第2の永久磁石装着孔形成部1bの周方向の端部が、外側接触部2bの周方向の側面である。
また、本実施の形態の埋込磁石型回転子110は、第1の永久磁石装着孔形成部1aと第2の永久磁石装着孔形成部1bとで形成された永久磁石装着孔112に、永久磁石113が設置されている。
また、永久磁石装着孔112の周方向の長さが永久磁石113の周方向の幅より広くなっており、永久磁石113の周方向の各端部と外側接触部2bの周方向の側面との間の空隙に樹脂が充填されており、この樹脂層114が永久磁石113を回転子鉄心111に固定している。
すなわち、永久磁石113の周方向の各端部と永久磁石装着孔112の周方向の各端部との間に、樹脂層114が設けられている。
次に、本実施の形態の埋込磁石型回転子110の製造方法について説明する。
まず、珪素鋼板等の電磁鋼板を所望の形状に打ち抜き、カシメ等により積層して、内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとの各々を作製する。
次に、外側回転子鉄心111bに内側回転子鉄心111aを、嵌め込むことにより、結合し、回転子鉄心111を組み立てる。外側回転子鉄心111bと内側回転子鉄心111aとの結合は、圧入や焼きばめであっても良い。
内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとは、同材料から形成されても異なる材料から形成されていても良い。
しかし、鉄損が埋込磁石型回転子110の外周に集中するので、外周部分に当たる外側回転子鉄心111bには、鉄損を低減可能な材質の材料を用い、内周部分である内側回転子鉄心111aには、埋込磁石型回転子110の所要強度および透磁率を確保できる適宜の材料を用いれば良く、安価な材料を用いることができる。
次に、組み立てられた回転子鉄心111の永久磁石装着孔112に、永久磁石113を挿入する。さらに、永久磁石113が配置された回転子鉄心111を成形金型にセットし、樹脂モールドにより、永久磁石113の周方向の各端部と永久磁石装着孔112の周方向の各端部との間の空隙に樹脂を充填して、樹脂層114を形成し、永久磁石113を回転子鉄心111へ固定する。
本実施の形態では、回転子鉄心111に永久磁石113を配置したものを成形金型へセットする例を示したが、内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとを一体化した回転子鉄心111を成形金型にセットした後に、永久磁石113を永久磁石装着孔112に挿入配置しても良い。
樹脂層114を形成するモールド樹脂は、所望する流動性、絶縁性能、強度などから適宜選択することができ、例えば、BMCやエポキシ等の熱硬化性樹脂や、PBTやPPS等の熱可塑性樹脂を使用することができる。なお、樹脂自体のリサイクル性を考慮すれば熱可塑性樹脂の方が好ましい。
永久磁石の挿入工程のタイミング、成形金型へのセット方法については、成形のサイクルタイムや予備加熱の要否等により適宜選択することが望ましい。
最後に、内側回転子鉄心111aの中心部に形成された回転子軸装着孔3に、回転子軸116を、例えば、圧入等により取り付ける。
回転子軸116に用いられる材料は、非磁性体であっても良く、回転子に軸ブレや偏振等が発生し、回転電機の機械的ロスとなるのを防止するため、剛性があり変形しにくい材料が好ましく、例えば、ステンレス鋼等が挙げられる。
図3は、実施の形態1の埋込磁石型回転子において、内側回転子鉄心における下側に位置する鉄心片に永久磁石受けの凸部が設けられた回転子鉄心を示す図である。
図3に示すように、内側回転子鉄心111aにおける下側に位置する鉄心片に永久磁石受けとなる凸部115を設けると、モールド樹脂の流動性や回転子鉄心111のサイズ等により回転子鉄心111の予備加熱が必要な場合や、永久磁石113を回転子鉄心111に配置してからモールドするまでに搬送が必要な場合等の、外段取り時に治具を新たに用意することなく、永久磁石装着孔112に挿入された永久磁石113が抜け落ちることが防止され、永久磁石の、配置工程、予備加熱工程、成形工程での、回転子の取り回しを容易に行うことができる。
内側回転子鉄心111aにおける、永久磁石受けの凸部115が設けられる下側の鉄心片は、下表面の1枚であっても良く、回転子のサイズ等により、使用する磁石重量を支持する強度を満たすのに必要な複数枚の鉄心片であっても良い。
次に、組み立てられた埋込磁石型回転子110は、配向磁場と同じ向きに着磁磁界をかけて着磁される。
一般にネオジム系磁石の着磁に必要な磁界は1.6MA/m以上で、フェライト系磁石の着磁に必要な磁界は0.8MA/m以上であり、使用する磁石に必要な着磁磁界以上の磁界で着磁すれば良い。
本実施の形態の埋込磁石型回転子110では、永久磁石113の回転子鉄心111への固定が、永久磁石113の両端部に配置される樹脂層114で行われるので、永久磁石113を永久磁石装着孔112へ、圧入することなしに設置でき、永久磁石113の永久磁石装着孔112への設置が容易である。
また、内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとを一体化した状態の回転子鉄心111では、樹脂層114を形成することにより、永久磁石113を強固に固定しているので、埋込磁石型回転子110の製造時および使用時における、永久磁石113の破損、欠損、位置ずれが、防止できる。
次に、不要となった埋込磁石型回転子110を分解し、永久磁石113を取り出す方法について述べる。
図4は、実施の形態1の埋込磁石型回転子において、外側回転子鉄心を取り外した状態(a)と内側回転子鉄心から永久磁石を取り外した状態(b)とを示す図である。
まず、図4(a)に示すように、外側回転子鉄心111bを取り外すことで、永久磁石113を内側回転子鉄心111aの外周面に露出した状態にする。
次に、図4(b)に示すように、内側回転子鉄心111aから永久磁石113を取り外す。さらに、回転子鉄心111から取り外された永久磁石113の両端部に配設された樹脂層114を、取り除く。
本実施の形態では、永久磁石113の回転子鉄心111への固定が、永久磁石113の両端部に配置される樹脂層114で行われるが、樹脂層114は、永久磁石113の上面や下面にはほとんどなく、あっても、永久磁石113の上面と外側回転子鉄心111bとの間、および、永久磁石113の下面と内側回転子鉄心111aとの間、の各々にあるわずかなクリアランスに生じる薄バリ程度であるので、永久磁石113と、内側回転子鉄心111aおよび外側回転子鉄心111bとの接合は強くなく、内側回転子鉄心111aから外側回転子鉄心111bを外す場合、永久磁石113は外側回転子鉄心111bから容易に外れ、外側回転子鉄心111bが除かれ、内側回転子鉄心111aの外周面に露出した永久磁石113も内側回転子鉄心111aから容易に外れる。
すなわち、内側回転子鉄心111aおよび外側回転子鉄心111bから永久磁石113を取り外すことが容易である。
また、樹脂層114を形成するモールド樹脂の固着力もあまり強くないので、永久磁石113から樹脂層114を取り外すことも容易である。
永久磁石113とその両端の樹脂層114との固着が強固である場合は、樹脂層114が両端に付いた状態の永久磁石113を破砕機にかけて、永久磁石113と樹脂層114とを分離しても良い。あるいは、樹脂層114が熱可塑性樹脂の場合は、加熱することにより樹脂層114を溶融させ、永久磁石113から取り除くこともできる。
すなわち、本実施の形態の埋込磁石型回転子110は、回転子鉄心の磁石装着孔への永久磁石の設置が容易であり、生産性が優れている。
また、永久磁石の回転子鉄心への固定が強固であるので、埋込磁石型回転子の製造時および使用時における、永久磁石の破損、欠損、位置ずれが防止でき、信頼性が高い。
また、永久磁石を、回転子鉄心から容易に取り外し、回収することができるので、リサイクル性が優れている。
本実施の形態では、未着磁の永久磁石113を回転子鉄心111に固定した後に、着磁する例を示したが、着磁済みの永久磁石を挿入し、回転子鉄心に固定しても良い。
埋込磁石型回転子が非常に大きい場合、大容量の着磁装置が必要となるが、着磁済みの永久磁石を挿入し、回転子鉄心に固定すると、大容量の着磁装置を用いる必要がなく、生産コストを低減できる。
また、本実施の形態では、内側回転子鉄心および外側回転子鉄心とは、各々珪素鋼板などの電磁鋼板を所望の形状に打ち抜き、カシメ等により積層し作製され、後に内側回転子鉄心と外側回転子鉄心とが互いに結合される場合を示したが、プッシュバック工法を用いた打ち抜きを行っても良い。
この工法を用いると、内側回転子鉄心および外側回転子鉄心の平面度を向上でき、抜き落とし時の傷を防止でき、内側回転子鉄心と外側回転子鉄心との結合工程が不要になる等、生産性の向上が図れる。
図5は、実施の形態1の埋込磁石型回転子に、回転子鉄心の上面と下面との各々を覆う端板を設ける状態を示す図である。
図5に示すように、本実施の形態では、永久磁石113が樹脂モールドにより固定された回転子鉄心111の上面と下面とに、上面と下面との各々を覆う端板10を設けても良く、このようにすると、埋込磁石型回転子の耐振動性がさらに向上する。
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。
図6に示すように、本実施の形態の埋込磁石型回転子120は、内側回転子鉄心111aの内側接触部2aが、回転子鉄心111の径方向に凹み、且つ軸方向に延びた溝状であり、外側回転子鉄心111bの外側接触部2bが、回転子鉄心111の径方向に突出しており、外側接触部2bの突出部と溝状の内側接触部2aとが、嵌合し接触している以外、実施の形態1の埋込磁石型回転子110と同様であり、同様な作用・効果を有する。
また、外側回転子鉄心111bの外側接触部2bが、内側回転子鉄心111aの内側接触部2aに入り込んだ形状であり、外側接触部2bと内側接触部2aとの接触する面積が増加するので、内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとの固定がさらに強くなる。
実施の形態3.
図7は、本発明の実施の形態3に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。
図7に示すように、本実施の形態の埋込磁石型回転子130は、外側回転子鉄心111bにおける外側接触部2bの幅が、内側回転子鉄心111aにおける内側接触部2aの幅より狭くなり、外側接触部2bの周方向の側面と永久磁石113の周方向の端部との間の空隙の幅が広くなり、この空隙に充填された樹脂層114の厚みが厚くなっている以外、実施の形態1の埋込磁石型回転子110と同様であり、同様な作用・効果を有する。
さらに、本実施の形態の埋込磁石型回転子130は、永久磁石113の両端部、すなわち、永久磁石の磁極面に非磁性層である樹脂層が厚く形成されているので、これがフラックスバリアとして作用し、永久磁石間の漏れ磁束を低減させ、回転電機の、効率向上と高トルク化とを図ることができる。
実施の形態4.
図8は、本発明の実施の形態4に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。
図8に示すように、本実施の形態の埋込磁石型回転子140は、外側回転子鉄心111bにおける、第2の永久磁石装着孔形成部1bの周方向の両端の外周側にあり且つ軸方向に延在する辺の周囲に、端部空隙117を設け、この端部空隙117と、外側接触部2bの周方向の側面と永久磁石113の端部との間の空隙とを、一体にした空隙に樹脂が充填され、樹脂層114が形成されている以外、実施の形態1の埋込磁石型回転子110と同様であり、同様な作用・効果を有する。
本実施の形態の埋込磁石型回転子140も、永久磁石113の両端近傍にある非磁性の樹脂層114が多くなり、この樹脂層114がフラックスバリアとして作用し、永久磁石間の漏れ磁束を低減させ、回転電機の、効率向上と高トルク化とを図ることができる。
実施の形態5.
図9は、本発明の実施の形態5に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。
図9に示すように、本実施の形態の埋込磁石型回転子150は、内側回転子鉄心111aにおける、第1の永久磁石装着孔形成部1aの周方向の両端にあり且つ軸方向に延在する辺の周囲に、端部空隙117を設け、この端部空隙117と、外側接触部2bの周方向の側面と永久磁石113の端部との間の空隙とを、一体にした空隙に樹脂が充填され、樹脂層114が形成されている以外、実施の形態1の埋込磁石型回転子110と同様であり、同様な作用・効果を有する。
本実施の形態の埋込磁石型回転子150も、永久磁石113の両端近傍にある非磁性の樹脂層114が多くなり、この樹脂層114がフラックスバリアとして作用し、永久磁石間の漏れ磁束を低減させ、回転電機の、効率向上と高トルク化とを図ることができる。
実施の形態6.
図10は、本発明の実施の形態6に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。
図10に示すように、本実施の形態の埋込磁石型回転子160は、永久磁石113における、回転子鉄心の軸方向に延在する辺の周囲にある、内側回転子鉄心部分と外側回転子鉄心部分とに端部空隙117を設け、この端部空隙117と、外側接触部2bの周方向の側面と永久磁石113の端部との間の空隙とを、一体にした空隙に樹脂が充填され、樹脂層114が形成されている以外、実施の形態1の埋込磁石型回転子110と同様であり、同様な作用・効果を有する。
本実施の形態の埋込磁石型回転子160も、永久磁石113の両端近傍にある非磁性の樹脂層114が多くなり、この樹脂層がフラックスバリアとして作用し、永久磁石間の漏れ磁束を低減させ、回転電機の、効率向上と高トルク化とを図ることができる。
特に、樹脂層114が永久磁石113の端部の3方の面にかかるように形成されているので、極間部における磁束漏洩の抑制効果が、さらに高くなっている。
実施の形態7.
図11は、本発明の実施の形態7に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。
図11に示すように、本実施の形態の埋込磁石型回転子170は、外側回転子鉄心111bの外側接触部2bに、内側回転子鉄心111a側が開口し、且つ回転子鉄心111の軸方向に延在する溝119を設けた以外、実施の形態1の埋込磁石型回転子110と同様であり、同様な作用・効果を有する。
本実施の形態の埋込磁石型回転子170は、外側回転子鉄心111bの外側接触部2bに設けられた溝119が非磁性層となるので、溝119がフラックスバリアとなり、永久磁石間の漏れ磁束を低減させることができ、回転電機の、効率向上と高トルク化とを図ることができる。
図示しないが、フラックスバリアとして作用する溝119に樹脂を充填しても良く、この場合は、内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとの結合が強化される。
実施の形態8.
図12は、本発明の実施の形態8に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。
図12に示すように、本実施の形態の埋込磁石型回転子180は、外側回転子鉄心111bの外側接触部2bに、内側回転子鉄心111a側が開口し、且つ回転子鉄心111の軸方向に延在する溝119を設けた以外、実施の形態2の埋込磁石型回転子120と同様であり、同様な作用・効果を有する。
本実施の形態の埋込磁石型回転子180は、外側回転子鉄心111bの外側接触部2bに設けられた溝119が非磁性層となるので、溝119がフラックスバリアとなり、永久磁石間の漏れ磁束を低減させることができ、回転電機の、効率向上と高トルク化とを図ることができる。
図示しないが、フラックスバリアとして作用する溝119に樹脂を充填しても良く、この場合は、内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとの結合が強化される。
実施の形態9.
図13は、本発明の実施の形態9に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。
図13に示すように、本実施の形態の埋込磁石型回転子190は、永久磁石113の周方向の各端部と永久磁石装着孔112の周方向の各端部との間に、樹脂層が設けられておらず、永久磁石113の周方向の各端部と永久磁石装着孔112の周方向の各端部とが直接に接しており、第1の永久磁石装着孔形成部1aと第2の永久磁石装着孔形成部1bとで、永久磁石113が回転子鉄心111に固定されている以外、実施の形態1の埋込磁石型回転子110と同様である。
次に、本実施の形態の埋込磁石型回転子190の製造方法について説明する。
内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとの作製工程、回転子鉄心111の組み立て工程、回転子軸116の取り付け工程、永久磁石113の着磁工程は、実施の形態1と同様である。
永久磁石113の回転子鉄心111への設置は、回転子鉄心111に形成された複数の永久磁石装着孔112に、永久磁石113を圧入することにより行われる。
本実施の形態の埋込磁石型回転子190は、永久磁石113が永久磁石装着孔112に圧入され、第1の永久磁石装着孔形成部1aと第2の永久磁石装着孔形成部1bとで、回転子鉄心111に固定されているので、製造時及び使用時の永久磁石113の破損、欠損、位置ずれを防止でき、信頼性が高い。
また、外側回転子鉄心111bを取り外すことで、永久磁石113が内側回転子鉄心111aの外周面に露出した状態となり、永久磁石113を容易に取り外し、回収できるので、リサイクル性が優れている。
永久磁石113を回転子鉄心111に固定する樹脂層114を取り除く必要がないので、リサイクル工程を短縮でき、リサイクルコストが低減される。
実施の形態10.
本発明の実施の形態10に係わる埋込磁石型回転子は、内側回転子鉄心111aの内側接触部2aと外側回転子鉄心111bの外側接触部2bとが接触している面が、軸方向で傾斜したテーパー形状である以外、実施の形態1の埋込磁石型回転子110と同様であり、同様な作用・効果を有する。
図14は、内側接触部と外側接触部とが接触する面がテーパー形状である回転子鉄心の、外側回転子鉄心と内側回転子鉄心との結合部分の、結合前の状態(a)と圧入により結合された状態(b)とを示す図である。
図15は、内側接触部と外側接触部とが接触する面が直線形状である回転子鉄心の、外側回転子鉄心と内側回転子鉄心との結合部分の、結合前の状態(a)と、圧入により結合された状態(b)とを示す図である。
図14(b)と図15(b)とに示すように、内側回転子鉄心111aが外側回転子鉄心111bに圧入された状態では、圧入しろ6が電磁鋼板7の各層で同一であるので、積厚が同じの場合、各圧入しろ6の積算値は等しくなっている。
すなわち、内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとの結合力は、結合部分の面が、テーパー形状でも直線状であっても、同じである。
しかし、内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとを分離する時は、内側回転子鉄心111aの内側接触部2aと外側回転子鉄心111bの外側接触部2bとが接触している面が、直線状である場合は、その積厚長さ全長に渡って一方の回転子鉄心を引き抜かなければならない。
これに対して、内側回転子鉄心111aの内側接触部2aと外側回転子鉄心111bの外側接触部2bとが接触している面が、テーパー形状である場合は、電磁鋼板厚みの1枚分の長さを引き抜くことで、内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとを分離することができる。
すなわち、本実施の形態の埋込磁石型回転子は、外側回転子鉄心111bを内側回転子鉄心111aから容易に取り外すことができ、永久磁石113を回収する効率が向上する。
本実施の形態では、内側回転子鉄心111aの内側接触部2aと外側回転子鉄心111bの外側接触部2bとが接触している面のテーパー形状を、各回転子鉄心を形成する電磁鋼板7を1枚分ずつ、ずらして形成しているが、図16に示すように、2枚分ずつ、ずらしても良いし、それ以上の枚数であっても良い。
本実施の形態の、内側回転子鉄心111aの内側接触部2aと外側回転子鉄心111bの外側接触部2bとが接触している面を、テーパー形状にすることは、実施の形態2〜実施の形態9の埋込磁石型回転子にも適用でき、同様な効果が得られる。
図17は、複数のテーパー形状の面が設けられた、内側回転子鉄心の内側接触部と外側回転子鉄心の外側接触部とを示す図である。
図17に示すように、例えば、実施の形態2や実施の形態8の埋込磁石型回転子では、内側回転子鉄心111aの内側接触部2aと外側回転子鉄心111bの外側接触部2bとの複数の面を、テーパー形状にしても良い。
実施の形態11.
図18は、本発明の実施の形態11に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。
図18に示すように、本実施の形態の埋込磁石型回転子210は、外側回転子鉄心111bにおける外側接触部2bの内側回転子鉄心111aに入り込んだ突出部が、先端部が径方向に広くなった台形形状であり、内側回転子鉄心111aにおける、径方向に凹んだ内側接触部2aが、外側接触部2bの台形形状の突出部と嵌合する蟻溝形状である以外、実施の形態2の埋込磁石型回転子120と同様であり、同様な作用・効果を有する。
本実施の形態の埋込磁石型回転子210は、外側回転子鉄心111bにおける外側接触部2bの台形形状の突出部を、内側回転子鉄心111aにおける蟻溝形状の内側接触部2aに嵌合することにより、回転子鉄心111を組み立てることができる。
すなわち、外側回転子鉄心111bに内側回転子鉄心111aを圧入することなく、回転子鉄心111が組み立てることができるので、圧入時の不具合により生じる各回転子鉄心の変形がなく、圧入しろの管理を行う必要もないので回転子鉄心の製造が容易となり、生産性が向上する。
実施の形態12.
図19は、本発明の実施の形態12に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。
図19に示すように、本実施の形態の埋込磁石型回転子220は、外側回転子鉄心111bの外側接触部2bにおける永久磁石113の端部と対向する部分の幅が、内側回転子鉄心111aにおける内側接触部2aの幅より狭くなり、外側接触部2bの周方向の側面と永久磁石113の周方向の端部との間の空隙の幅が広くなり、この空隙に充填された樹脂層114の厚みが厚くなっている以外、実施の形態11の埋込磁石型回転子210と同様であり、同様な作用・効果を有する。
本実施の形態の埋込磁石型回転子220は、永久磁石113の両端部、すなわち、永久磁石の磁極面に非磁性層である樹脂層が厚く形成されているので、これがフラックスバリアとして作用し、永久磁石間の漏れ磁束を低減させ、回転電機の効率向上と高トルク化とを図ることができる。
実施の形態13.
図20は、本発明の実施の形態13に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。
図20に示すように、本実施の形態の埋込磁石型回転子230は、永久磁石113における、回転子鉄心の軸方向に延在する辺の周囲にある、内側回転子鉄心部分と外側回転子鉄心部分とに端部空隙117を設け、この端部空隙117と、外側接触部2bの周方向の側面と永久磁石113の端部との間の空隙とを、一体にした空隙に樹脂が充填され、樹脂層114が形成されている以外、実施の形態11の埋込磁石型回転子210と同様であり、同様な作用・効果を有する。
本実施の形態の埋込磁石型回転子230も、永久磁石113の両端近傍にある非磁性の樹脂層114が多くなり、この樹脂層114がフラックスバリアとして作用し、永久磁石間の漏れ磁束を低減させ、回転電機の、効率向上と高トルク化とを図ることができる。
特に、樹脂層114が永久磁石113の端部の3方の面にかかるように形成されているので、極間部における磁束漏洩の抑制効果が、さらに高くなっている。
実施の形態14.
図21は、本発明の実施の形態14に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。
図21に示すように、本実施の形態の埋込磁石型回転子240は、回転子鉄心111が、回転子鉄心111の外周側に位置する外側回転子鉄心111bと、回転子鉄心111の中心軸側に位置する内側回転子鉄心111aとで形成されており、永久磁石113が、内側回転子鉄心111aの外周部と外側回転子鉄心111bの内周部との間に設置されており、内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとが樹脂層114で結合されており、内側回転子鉄心111aの中心部に、回転子軸116が挿入され固定されている。
図22は、本発明の実施の形態14に係わる埋込磁石型回転子の回転子鉄心に用いられる、内側回転子鉄心(a)と外側回転子鉄心(b)との正面模式図である。
図22(a)に示すように、内側回転子鉄心111aは、外周部に、軸方向に延在する、永久磁石113が配置される第1の永久磁石配置部8aと樹脂層114が配置される第1の樹脂配置部9aとが、周方向に交互に設けられている。
第1の永久磁石配置部8aの面は、回転子鉄心の径方向に対して略垂直となっている。
また、第1の樹脂配置部9aは、外周側の開口部が底面部より狭い蟻溝である。
図22(b)に示すように、外側回転子鉄心111bは、内周部に、軸方向に延在する、永久磁石113が配置される第2の永久磁石配置部8bと樹脂層114が配置される第2の樹脂配置部9bとが、周方向に交互に設けられている。
第2の樹脂配置部9bは、内周側の開口部が天井部より狭い蟻溝である。
そして、図21に示すように、第1の樹脂配置部9aと第2の樹脂配置部9bと隣接する永久磁石間の空隙とで形成される端部空隙117に樹脂が充填され、樹脂層114が形成されており、樹脂層114で永久磁石113が回転子鉄心111に固定されている。
次に、本実施の形態の埋込磁石型回転子240の製造方法について説明する。
内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとの作製工程、回転子軸116の取り付け工程、永久磁石113の着磁工程は、実施の形態1と同様である。
作製された内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとを金型にセットし、樹脂モールドにより永久磁石113と内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとを固定する。
本実施の形態の埋込磁石型回転子240は、内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとがモールド樹脂で結合されているので、内側回転子鉄心111aと外側回転子鉄心111bとの分離が容易であり、永久磁石113を、回転子鉄心から容易に取り外し、回収ができるので、リサイクル性が優れている。
また、永久磁石113の両端部、すなわち、永久磁石の磁極面の周囲に非磁性層である樹脂層が厚く形成されているので、これがフラックスバリアとして作用し、永久磁石間の漏れ磁束を低減させ、回転電機の、効率向上と高トルク化とを図ることができる。
実施の形態15.
図23は、本発明の実施の形態15に係わる埋込磁石型回転子の正面模式図である。
図23に示すように、本実施の形態の埋込磁石型回転子250は、外側回転子鉄心111bにおける、永久磁石113の外周側表面と対向する部分に、永久磁石113の外周側表面に対して略垂直な方向に長いスリット118が複数設けられている以外、実施の形態1の埋込磁石型回転子110と同様であり、同様な作用・効果を有する。
本実施の形態の埋込磁石型回転子250は、外側回転子鉄心111bにスリット118が設けられているので、誘起電圧の高調波成分およびコギングトルクを低減できる。
すなわち、コギングトルクの低減により、永久磁石113の外側の磁路により発生するリラクタンストルクに起因するトルクリップル(トルクの脈動)が低減され、トルクリップルにより発生する騒音が抑制される。
本実施の形態の、外側回転子鉄心111bにスリット118を設けることは、実施の形態2〜実施の形態14の埋込磁石型回転子にも適用でき、同様な効果が得られる。
実施の形態16.
図24は、本発明の実施の形態16に係わる埋込磁石型永久磁石回転電機の正面模式図である。
図24に示すように、本実施の形態の埋込磁石型永久磁石回転電機100は、固定子20と、この固定子20の内周側に、所定の間隔をあけて同心円状に配置された回転子とを備えている。
固定子20は、環状のコア部21と、コア部21から回転子の方向に突出した複数のティース22と、各ティース22に巻回された巻線24とで形成されている。
本実施の形態では、ティース22は9個、すなわち巻線24も9個であるが、これに限定されない。
回転子には、実施の形態1の埋込磁石型回転子110が用いられている。
本実施の形態の埋込磁石型永久磁石回転電機100は、回転子に実施の形態1の埋込磁石型回転子110が用いられているので、永久磁石の回転子鉄心への固定が強固であり、埋込磁石型永久磁石回転電機100の製造時および使用時における、永久磁石の破損、欠損、位置ずれが防止でき、信頼性が高い。
また、永久磁石を、回転子鉄心から容易に取り外し回収することができ、永久磁石のリサイクル性が優れている。
また、本実施の形態の埋込磁石型永久磁石回転電機100は、回転子に、実施の形態2から実施の形態15のいずれかの埋込磁石型回転子を用いても、実施の形態1の埋込磁石型回転子110を用いたものと同様な効果を有する。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
本発明に係わる埋込磁石型回転子は、埋込磁石型回転子の製造時および使用時における、永久磁石の破損、欠損、位置ずれが防止できるとともに、永久磁石を回転子鉄心から容易に取り外して回収できるので、高信頼性と永久磁石のリサイクル性とが要求される埋込磁石型永久磁石回転電機に用いられる。
1a 第1の永久磁石装着孔形成部、1b 第2の永久磁石装着孔形成部、
2a 内側接触部、2b 外側接触部、3 回転子軸装着孔、6 圧入しろ、
7 電磁鋼板、8a 第1の永久磁石配置部、8b 第2の永久磁石配置部、
9a 第1の樹脂配置部、9b 第2の樹脂配置部、10 端版、20 固定子、
21 コア部、22 ティース、24 巻線、100 埋込磁石型永久磁石回転電機、
110 埋込磁石型回転子、111 回転子鉄心、111a 内側回転子鉄心、
111b 外側回転子鉄心、112 永久磁石装着孔、113 永久磁石、
114 樹脂層、115 凸部、116 回転子軸、117 端部空隙、
118 スリット、119 溝、120,130,140 埋込磁石型回転子、
150,160,170,180,190 埋込磁石型回転子、
210,220,230,240,250 埋込磁石型回転子。

Claims (16)

  1. 回転子鉄心が、外周側に位置する外側回転子鉄心と、上記外側回転子鉄心に嵌入されている内側回転子鉄心とで形成されており、
    上記内側回転子鉄心は、その外周部に、軸方向に延在する、永久磁石装着孔を形成する第1の永久磁石装着孔形成部と上記外側回転子鉄心の内周部と接する内側接触部とが、周方向に交互に設けられており、上記第1の永久磁石装着孔形成部の面は、上記回転子鉄心の径方向に対して略垂直となっており、
    上記外側回転子鉄心は、その内周部に、軸方向に延在する、上記永久磁石装着孔を形成する第2の永久磁石装着孔形成部と上記内側回転子鉄心の上記内側接触部と接する外側接触部とが、周方向に交互に設けられており、上記第2の永久磁石装着孔形成部は、上記外側回転子鉄心における内周側から外周側方向に凹み、且つ軸方向の面が開口している窪み部であり、上記第2の永久磁石装着孔形成部の周方向の端部が、上記外側接触部の周方向の側面であり、
    上記第1の永久磁石装着孔形成部と上記第2の永久磁石装着孔形成部とで形成された上記永久磁石装着孔に、永久磁石が設置されており、
    上記永久磁石装着孔の周方向の長さが上記永久磁石の周方向の幅より広くなっており、上記外側接触部の周方向の側面と上記永久磁石の周方向の端部との間の空隙に樹脂が充填されており、この樹脂層で上記永久磁石が上記回転子鉄心に固定されている埋込磁石型回転子。
  2. 上記外側接触部の幅が、内側接触部の幅より狭くなっており、上記外側接触部の周方向の側面と永久磁石の周方向の端部との間の空隙の幅が広くなり、この空隙に充填された樹脂層の厚みが厚くなっていることを特徴とする請求項1に記載の埋込磁石型回転子。
  3. 上記外側回転子鉄心における、第2の永久磁石装着孔形成部の周方向の両端の外周側にあり且つ軸方向に延在する辺の周囲に、端部空隙を設け、この端部空隙と、外側接触部の周方向の側面と永久磁石の端部との間の空隙とを、一体にした空隙に樹脂が充填され、樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の埋込磁石型回転子。
  4. 上記内側回転子鉄心における、第1の永久磁石装着孔形成部の周方向の両端にあり且つ軸方向に延在する辺の周囲に、端部空隙を設け、この端部空隙と、外側接触部の周方向の側面と永久磁石の端部との間の空隙とを、一体にした空隙に樹脂が充填され、樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の埋込磁石型回転子。
  5. 上記永久磁石における軸方向に延在する辺の周囲にある、内側回転子鉄心部分と外側回転子鉄心部分とに端部空隙を設け、この端部空隙と、外側接触部の周方向の側面と上記永久磁石の端部との間の空隙とを、一体にした空隙に樹脂が充填され、樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の埋込磁石型回転子。
  6. 上記内側接触部が、回転子鉄心の径方向に凹み、且つ軸方向に延びた溝状であり、外側接触部が、上記回転子鉄心の径方向に突出しており、上記外側接触部の突出部と上記溝状の内側接触部とが、嵌合し接触していることを特徴とする請求項1に記載の埋込磁石型回転子。
  7. 上記外側接触部に、内側回転子鉄心側が開口し、且つ軸方向に延在する溝を設けたことを特徴とする請求項1または請求項6に記載の埋込磁石型回転子。
  8. 上記外側接触部に設けられた溝に樹脂が充填されたことを特徴とする請求項7に記載の埋込磁石型回転子。
  9. 回転子鉄心が、外周側に位置する外側回転子鉄心と、上記外側回転子鉄心に嵌入されている内側回転子鉄心とで形成されており、
    上記内側回転子鉄心は、その外周部に、軸方向に延在する、永久磁石装着孔を形成する第1の永久磁石装着孔形成部と上記外側回転子鉄心の内周部と接する内側接触部とが、周方向に交互に設けられており、上記第1の永久磁石装着孔形成部の面は、上記回転子鉄心の径方向に対して略垂直となっており、
    上記外側回転子鉄心は、その内周部に、軸方向に延在する、上記永久磁石装着孔を形成する第2の永久磁石装着孔形成部と上記内側回転子鉄心の上記内側接触部と接する外側接触部とが、周方向に交互に設けられており、上記第2の永久磁石装着孔形成部は、上記外側回転子鉄心における内周側から外周側方向に凹み、且つ軸方向の面が開口している窪み部であり、
    上記第1の永久磁石装着孔形成部と上記第2の永久磁石装着孔形成部とで形成された上記永久磁石装着孔に、永久磁石が設置されており、
    上記永久磁石の周方向の端部と上記永久磁石装着孔の周方向の端部とが直接に接しており、上記第1の永久磁石装着孔形成部と上記第2の永久磁石装着孔形成部とで、上記永久磁石が上記回転子鉄心に固定されている埋込磁石型回転子。
  10. 上記内側接触部と外側接触部との接触面が、軸方向に傾斜したテーパー形状であることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の埋込磁石型回転子。
  11. 上記外側接触部の内側回転子鉄心に入り込んだ突出部が、先端部を周方向に広くした台形形状であり、径方向に凹んだ内側接触部が、上記外側接触部の台形形状の突出部と嵌合する蟻溝形状であることを特徴とする請求項6に記載の埋込磁石型回転子。
  12. 上記外側接触部における永久磁石の端部と対向する部分の幅が、内側接触部の幅より狭くなっており、上記外側接触部の周方向の側面と上記永久磁石の周方向の端部との間の空隙の幅が広くなり、この空隙に充填された樹脂層の厚みが厚くなっていることを特徴とする請求項11に記載の埋込磁石型回転子。
  13. 上記永久磁石における軸方向に延在する辺の周囲にある、内側回転子鉄心部分と外側回転子鉄心部分とに端部空隙を設け、この端部空隙と、外側接触部の周方向の側面と上記永久磁石の端部との間の空隙とを、一体にした空隙に樹脂が充填され、樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項11に記載の埋込磁石型回転子。
  14. 回転子鉄心が、外周側に位置する外側回転子鉄心と、上記外側回転子鉄心に挿入されている内側回転子鉄心とで形成されており、
    上記内側回転子鉄心は、外周部に、軸方向に延在する、永久磁石が配置される第1の永久磁石配置部と樹脂層が配置される第1の樹脂配置部とが、周方向に交互に設けられており、上記第1の永久磁石配置部の面は、上記回転子鉄心の径方向に対して略垂直となっており、上記第1の樹脂配置部は、外周側の開口部が底面部より狭い蟻溝であり、
    上記外側回転子鉄心は、内周部に、軸方向に延在する、上記永久磁石が配置される第2の永久磁石配置部と上記樹脂層が配置される第2の樹脂配置部とが、周方向に交互に設けられており、上記第2の樹脂配置部は、内周側の開口部が天井部より狭い蟻溝であり、
    上記第1の樹脂配置部と上記第2の樹脂配置部と隣接する永久磁石間の空隙とで形成される端部空隙に樹脂が充填され上記樹脂層を形成しており、上記樹脂層で上記永久磁石が上記回転子鉄心に固定されている埋込磁石型回転子。
  15. 上記外側回転子鉄心における、永久磁石の外周側表面と対向する部分に、上記永久磁石の外周側表面に対して略垂直な方向に長いスリットが複数設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれか1項に記載の埋込磁石型回転子。
  16. 固定子と、上記固定子の内周側に、所定の間隔をあけて同心円状に配置された回転子とを備え、上記固定子が、環状のコア部と、上記コア部から上記回転子の方向に突出した複数のティースと、上記各ティースに巻回された巻線とで形成され、上記回転子が、請求項1ないし請求項15のいずれか1項に記載の埋込磁石型回転子であることを特徴とする埋込磁石型永久磁石回転電機。
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