JP2013126030A - スペクトル拡散通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】拡散符号発生器は、拡散符号Scai,Scbiをフレーム毎に切り替えて拡散変調部に出力する。拡散変調部は送信データを拡散変調し、さらにOFDM変調部で変調して交流電力線に送信する。拡散復調部は、OFDM復調部でOFDM復調された受信された信号を同じ符号位相で発生した参照符号Scai,Scbiを使用して拡散復調し、選択部に出力する。フレーム同期検出部は、参照符号の対応状態の切り替わりに基づいて、フレーム構成を識別する。選択部は、対応がとれている方の拡散復調部が出力する拡散復調データを選択することにより受信データを出力する。
【選択図】図4
Description
よりきめ細やかな節電計画を立てるためには、事業所内の分電盤ごと、さらにはブレーカーごとの細分化した単位での電力可視化が必要となるが、必要な電力計測機数が多くなるため、そのコストが問題になっている。
このため、価格上昇や設置工事費用の増加を招くことのない、電力可視化システムが必要である。
LANを使用した有線通信の場合、計測機器数が多くなると配線が煩雑になり、配線にかかるコストが増加するため、汎用性は低い。
WiFi(登録商標)やZigbee(登録商標)といった無線通信を使用する場合、無線通信装置のコストがかかるほか、無線通信の低電力化が問題となる。
低周波PLCを用いれば、あらたに通信ケーブル敷設することなく安価にシステムを構築できる。
しかし、交流電力線はノイズが強いため、通信に異常が発生し、通信できないおそれがある。
送信データはフレームに組み立てられて伝送され、フレーム単位で再送制御(ARQ:Automatic Repeat reQuest)が実行される。
誤り検出及び誤り訂正もフレーム単位で行われることが多い。
そのため、フレームの先頭にフレーム同期信号を挿入したり、フレーム同期信号をフレーム内の送信データ内に分散配置したりして伝送し、フレーム同期を実行する(特許文献1参照、ただし、この技術はスペクトル拡散通信方式を用いていない)。
しかし、フレーム長が短い場合、送信データにフレーム同期信号を挿入すると、伝送効率が低下する。
例えば、64ビットのフレームに16〜32ビットのフレーム同期信号を挿入すると、伝送効率が大幅に低下するという問題がある。
なお、本発明者等は、先にスペクトル拡散通信システムに関し発明をして特許出願したが(特願2010−134937)、本発明は交流電力線に関するものである。
送信するデータは、電力量を示す情報の他に誤り訂正符号で構成される。
データの送信では、まず初めに送信データに対して拡散変調を行う。
拡散変調では、複数の拡散符号を1フレーム毎に切り替えて使用する。
次に拡散変調したデータである拡散符号列の各符号に対してOFDM変調を行う。
逆フーリエ変換を使用して符号を構成する情報の一つ一つにサブキャリアを割り当て、全てのサブキャリアを合成して送信信号を生成し、電力線に重畳する。
使用するサブキャリアの周波数は、交流電力の周波数の整数倍にあたる周波数やノイズの影響を受けやすい周波数を使用しないように決定する。
データの受信では、まず受信した信号に対してOFDM復調を行う。
フーリエ変換をして各サブキャリアの示す情報を取り出す。
次にOFDM復調したデータに対して拡散復調を行う。
拡散復調では、拡散変調時に使用した複数の拡散符号に対応した複数の参照符号を使用して拡散復調を行い、参照符号を切り替えて拡散復調することでフレーム構成を識別して受信データを得る。
送信データは、スペクトル拡散変調して伝送するため、ノイズの影響を受けにくく安定した通信が可能となる。
さらに、OFDM変調を行うことにより、干渉やノイズへの耐性向上と伝送速度を向上が可能になる。
送信側で拡散符号を1フレーム毎に切り換えて使用することにより、受信側では、フレーム構成を識別することができる。
したがって送信側で送信データにフレーム同期信号を挿入することなく受信側でフレーム構成を識別できる。
従って送信側に少ない個数の拡散符号を割り当てるだけで、受信側でフレーム構成を識別できる。
拡散変調されたデータをOFDM変調して生成した送信信号は、伝送路の電圧値の微少変化として交流電力に重畳されて送信され、伝送路を経由して受信される拡散変調されたデータをOFDM変調して生成した信号は、伝送路の電圧値の微少変化として受信されるものである。
従って、交流電力線スペクトル拡散通信システムに使用する交流電力線スペクトル拡散受信装置を簡単な構成で実現することができる。
従って、複数の送信装置と1つの受信装置とが共通の伝送路を用いることができる。
従って、各送信装置において、電力量データを得ている機器を特定する固有のデータを送信データに挿入して送信しなくても、1つの受信装置において、受信したデータに対応する電力量データが得られた機器を特定することができる。
その結果、ノイズに起因する通信異常を防止し、通信のための配線を新設することなく、交流電力線に効率よく信号を重畳して通信する信頼性の高い交流電力線スペクトル拡散通信システムが実現される。
図1は本発明の交流電力線スペクトル拡散通信システムの具体例を示すシステム構成図である。
1又は複数の電子機器等の各負荷6aに対して一つの電力センサー4aを使用して計測した電力使用量のデータを、電子機器の電源プラグ1aと電源ソケット1dとの間に、1又は複数の負荷毎に設けた通信子機5a(送信装置)で送信し、1又は複数の電子機器負荷毎の電力使用量データを、交流電力線2に重畳して伝送し、この交流電力線に接続する1つの通信親機3(受信装置)で、その送信データを受信する。
各電力センサーは、対応する負荷の電力使用状況を監視するものである。
通信子機5aは、対応する負荷6aに設けられた電力センサー4aにより検出された電力を示す値を、交流電力線2を伝送路として、通信親機3に送信する送信装置である。
従って各通信子機5a〜5cは、計測通信回路ということもできる。
図4は、本発明の実施の一形態を示す通信子機5aおよび通信親機3のブロック構成図である。
このブロック構成図は、一つの通信子機と一つの通信親機との間で、交流電力線2を伝送路として、フレーム構成の送信データをスペクトル拡散変調し、得られたデータをOFDM変調して生成した送信信号を伝送する、1対1構成のスペクトル拡散通信方式及びOFDM方式による通信システムを示している。
1つの通信子機において、予め複数の拡散符号、図示の例では2つの拡散符号SCai,SCbi(i=1)が割り当てられている。
ここで、iは通信子機5a〜5cに対応する整数値であり、複数の通信子機5a〜5cに対し、複数の拡散符号SCai,SCbiが個別に割り当てられる。
拡散符号SCai,SCbi(1〜n(nは自然数))は全て相違なるものである。
通信子機5aにおいて、拡散符号発生器42は、拡散符号SCai,SCbiを1フレーム毎に切り換えて拡散変調部41に出力する。
拡散変調部41はフレーム構成の送信データを拡散符号発生器42から出力される拡散符号SCai又はSCbiを使用することにより拡散変調し、拡散変調されたデータをOFDM変調部48に出力する。
OFDM変調部48は、拡散変調部41から出力されたデータに対してOFDM変調し、OFDM変調された信号を交流電力線2(伝送路)に送信する。
また、通信親機3において、複数の参照符号SCai,SCbiをそれぞれ使用する複数の拡散復調系統は、図示の例でa系列とb系列を有する。
a系列の参照符号SCaiはa系列の拡散復調部49に供給され、b系列の参照符号SCbiはb系列の拡散復調部49に供給される。
a系列拡散復調部43a、b系列拡散復調部43bは、OFDM復調部から出力されたOFDM復調されたデータを参照符号発生部44から供給される参照符号SCai,SCbiを使用して拡散復調、すなわち逆拡散して、a系統、b系統の拡散復調データ(積和演算の累積加算値のレベル判定後の値)を選択部に出力する。
この拡散復調処理の過程において、同期検出部45は、拡散復調部において復調される復調信号(レベル判定前の相関出力値)に基づいて、上述した拡散変調された信号と、複数の参照符号SCai,SCbiのいずれか1つとが対応してかつ拡散復調信号の相関出力値が最大となるように、OFDMの基本周波数の位相を制御する。
位相の制御は、電力線の周波数の周期の刻みでOFDMの基本周波数の位相を切り替える。
すなわち、a系統拡散復調部43a、b系統拡散復調部43bのうち、拡散変調された受信信号と複数の参照符号SCai,SCbiのいずれか1つ(例:SCai)とが対応している状態から、拡散変調された受信信号と複数の参照符号SCai,SCbiの他の1つ(例:SCbi)とが対応する状態に切り替わるタイミングに基づいて、フレーム構成を識別するフレーム同期信号を出力する。
参照符号の各ビットとOFDMの各サブキャリアは所定の対応付けがなされているため、拡散復調系統が切り替わっても、符号位相同期がずれることはない。
なお、選択部47は、フレーム同期検出部46から、a系統からb系統へ切り替わるタイミングか、この逆へ切り替わるタイミングかの情報を取得することにより、対応がとれている拡散復調系統を識別できる。
フレーム同期信号は、選択部47が出力する受信データを、後続の処理部においてフレーム構成を識別し、冗長符号を取り出しエラー検出訂正をしたり、複数の計測データに分離したりするために使用される。
図5c(j)は、図4の通信子機5aにおいて送信データを拡散変調したデータをOFDM変調して送信信号を生成する手順を、図5a(b)の送信データ1ビットに注目して示す。
送信データはまず初めに拡散符号SCai又は拡散符号SCbiを使用して拡散変調される。
すなわち、1ビットの送信データは、1023チップの拡散符号に置換される。
そして、拡散変調されたデータは、図4のOFDM変調部48に入力され、OFDM変調して生成した送信信号を交流電力線2に重畳してデータを伝送する。
OFDM変調部48では、逆フーリエ変換により拡散変調された信号を複数のサブキャリアに分割して割り当て、それらを足し合わせることにより送信信号を生成している。
図5a(a)は通信子機3におけるフレーム同期信号である。符号51はフレーム同期信号の発生タイミングを示す。
横軸は時間経過を表す。
図5a(b)は通信子機における送信データのビットストリームである。
図に示す例は、1フレームを75ビットとするフレーム構造である。
一例として、送信データの伝送速度(ビットレート)は、12bpsである。
図4の拡散変調部41においては、図5a(c)に示すように、送信するデータフレーム(フレーム構成の送信データ)に対応して、拡散符号SCaiと拡散符号SCbiとを、フレーム毎に、交互に切り換えて拡散変調する。
図5a(c)は、拡散符号発生部42が出力する拡散符号SCai,SCbi(i=1)である。
いずれも符号長(1周期の長さ)は1023である。
図中、「a」は拡散符号SCaiを表し、「b」は拡散符号SCbiを表す。
図示されている拡散符号SCai,「1111…110」、SCbi「10101…111」は、説明用に記載したもので、実際のものではない。
図5a(b)の送信データの1ビット期間に、図5a(c)の拡散符号SCai,SCbiの1周期が対応する。
この1ビット期間は、OFDMの基本周波数の周期に等しい。
また、OFDMの基本周波数が低いのでOFDM伝送のガードインターバルは設けていない。
このようにして75ビットの一連の送信データを出力すると、次のフレームに切り替わるので、拡散符号発生器42は、拡散符号をSCbiに切り替える。
拡散変調部41は、送信データが「1」のとき、拡散符号SCbiをそのまま出力し、送信データが「0」のとき、拡散符号SCbiを反転して出力する。
このようにして75ビットの一連の送信データを出力すると、次のフレームに切り替わるので、拡散符号発生器42は、拡散符号をSCaiに切り替える。
図5dのサブキャリア用周波数は、OFDM変調において信号を分割して割り当てる各サブキャリアの周波数を表し、拡散変調したデータは図5cの(j)の拡散符号である。
OFDMのサブキャリアの基本周波数は、交流電力線の周波数の1/8とする。
交流電力線の周波数が50Hzの場合、OFDMのサブキャリアの基本周波数は6.25Hzである。
すなわち、交流電力線の周期の8倍がOFDMの基本周波数の周期である。
交流電力線の電圧がマイナスからプラスに変移する点(ゼロクロス点)をOFDMの基本周波数の位相基準にすると、OFDMを復調する際にもこのゼロクロス点を位相基準にすることでOFDM復調の信号処理が簡単にできる。
サブキャリア用周波数は、交流電力の周波数の整数倍にあたる周波数や交流電力からのノイズの影響を受けやすい周波数を使用しないように決定する。
例えば、サブキャリアの基本周波数を6.25Hzとし、500Hz以上かつ、50Hzの整数倍の周波数を使用しないように各サブキャリアの周波数を決定する。
サブキャリアは拡散符号の1チップにつき一つ割り当たるように1023個のサブキャリアを使用する。
従って、図5dの例では、サブキャリアの最大周波数は、7086.25Hzである。
図5dのサブキャリアの波形は、各サブキャリアに対応する波形を模式的に示す。
使用する波形は拡散変調したデータに基づいて決定する。
拡散変調したデータの1チップが「1」である場合には、対応するサブキャリアが示す波形をそのまま使用する。
拡散変調したデータの1チップが「0」である場合には、対応するサブキャリアが示す波形は使用せず、何もない状態として扱う。
これによって決定された使用する波形1023個を全て足し合わせることによって、送信信号を生成する。
拡散変調された送信データは、拡散変調した「1」,「0」出力に対応して図5のようにサブキャリアをオン・オフすることにより、送信信号を生成し、伝送路に重畳する。
サブキャリアのオン・オフはOOK(オンオフキーイング)である。
OFDM変調された波形をあらかじめ計算しておいてデータメモリに格納しておき、それを読み出して使用することもできる。
OFDM変調された送信波形は、使用した拡散符号SCai、SCbiと送信データの「0」、「1」の組み合わせに対応して一意に決定する。
このため、あらかじめデータメモリに全ての拡散符号に対応する送信波形を計算した結果を保存しておくことで、OFDM変調のデジタル信号処理演算を行わずに送信波形を格納してあるデータメモリを参照するだけで送信波形が得られる。
このように、あらかじめ送信波形を計算しておいて、そのデータメモリを参照する構成とすることが可能で、この場合、信号処理回路の簡単化や子機における消費電力の低減が可能である。
受信信号は、まず図4のOFDM復調部49に入力されてOFDM復調される。
OFDM復調部49では、フーリエ変換により、足し合わされた信号から各サブキャリアが示すデータを取り出す。
取り出すデータは図5c(j)でOFDM変調を行う前の拡散符号の符号長と同じ1023のデータである。
次にOFDM復調された信号は図4の拡散復調部49において拡散復調される。
拡散復調されたデータは、送信データに対応する受信データとなる。
位相同期に関しては、交流電力線の周期の8倍がOFDMの基本周波数の周期であるので、交流電力線のゼロクロス点を位相の基準にして受信信号をFFT演算することにより、容易にOFDMサブキャリアの同期を補足可能である。
また、一旦OFDMのサブキャリアの同期が確立されると、交流電力線を通してタイミングの情報が連続して得られることから、交流電力線の周波数をもとに同期追従もきわめて容易である。
OFDM復調部49では、フーリエ変換により各サブキャリアの信号を復調する。
周波数が高いサブキャリアでは、わずかなタイミングのずれがあっても位相が大きく変わってしまうが、オンオフキーイングの変調を行っているので、復調された各サブキャリアの位相に情報はなく、各サブキャリアの振幅が各サブキャリアの示すデータに相当する。
OFDM復調部49では、フーリエ変換の後、各サブキャリアの振幅を出力する。
図4の通信親機において受信された、OFDM復調された信号(各サブキャリアの振幅の値)は、a系統の拡散復調部43a、b系統の拡散復調部43bにおいて、それぞれ、参照符号SCaiとSCbiとの各チップと乗算され、参照符号のすべてのビット(1023 チップ)において累積加算することにより拡散復調される。
同期検出部45における同期検出は、この積和演算の累積加算値の絶対値が最大になるOFDM基本周波数の位相(基本周期の開始タイミング)を探索することで実現される。
図5b(d)、図5b(e)は、それぞれ、各系統の拡散復調データであり、選択部47に出力される。
拡散復調データは、上述した積和演算の累積加算値の絶対値が最大になるタイミングにおける、この累積加算値の大小を判定することにより取得される。
ここで、「−」の記号は、大小の判定の結果、累積加算値が所定の閾値を超えなかったために、データビット「0」、「1」のいずれにもレベル判定できなかったことを表している。
なお、レベル判定の方法については、各サブキャリアの振幅に変えて、各サブキャリアの振幅の大きさの順位とすることもできる。
すなわち、各サブキャリアの復調結果の振幅の大きさの順位が大きい順に、
拡散符号の半分の数については、そのサブキャリアの振幅を「1」とし、残りのサブキャリアの振幅を「0」として累積加算値を計算する。
この場合、ノイズ等の影響で振幅が過大となってしまったサブキャリアが存在しても、そのノイズの影響を抑制でき、より信頼性の高いレベル判定が可能である。
これにより、通信品質のノイズ耐性が向上できる。
符号52は符号検出信号の発生タイミングを示す。
図5b(g)は、拡散復調部43bにおいて対応する符号が検出されたときに出力される符号検出信号である。
符号53は符号検出信号の発生タイミングを示す。
図5b(d)と図5b(f)とは対応し、位相同期信号の発生タイミングにおいて、「0」又は「1」が出力される。図5b(e)と図5b(g)も同様に対応する。
54はフレーム同期信号の発生タイミングを示す。
図4の選択部47は、フレーム同期検出部から対応がとれている拡散復調系統の指示を受けて、対応がとれている拡散復調系統の、図5b(d)に示す拡散復調部43aの復調データ、又は、図5b(e)に示す拡散復調部43bの復調データを択一的に選択して、図5b(i)に示す受信データを出力する。
例えば、拡散復調部43aの復調結果(レベル判定される前の積和演算の累積加算値)をR_SCai、拡散復調部43bの復調結果をR_SCbiとする。このとき、R_SCaiの絶対値とR_SCbiの絶対値について、絶対値の大きい方が、符号位相同期した受信データであり、復調結果の大小が受信データの「1」と「0」にそれぞれ対応する。
受信データが得られる系統が、R_SCaiとR_SCbiの一方から他方に切り替わることにより、フレームの切り替わりを判定する。
このことにより、受信処理におけるフレーム同期が容易に確立できる。
しかし、1つの通信子機5aにさらに他の拡散符号SCciを割り当ててもよい。通常の監視データを送信するのに代えて、通信子機5aから通信親機3に対する、制御用の割込データ等を送信するときのフレームに対し、他の拡散符号SCciを使用してもよい。
この場合、通信親機3においては、1つの通信子機5aに割り当てられた拡散符号に対応する参照符号SCai,SCbi,SCciを使用して、同時に3系統の拡散復調系統を同時に処理する。
例えば、拡散符号SCai,SCbi,SCciを、フレーム単位で切り替えて送信する。
通信親機3においては、参照符号SCai,SCbi,SCciをそれぞれ使用する拡散復調系統において、符号位相の同期がとれる拡散復調系統、すなわち、同期がとれる参照符号の切り替わりにより、フレーム同期検出ができる。
これに対し、図1に例示する屋内交流電力線配線システムにおいては、複数の通信子機5a〜5cを送信装置として、1つの通信親機3を受信装置とする交流電力線スペクトル拡散変調通信システムである。
各通信子機5a〜5cは、箇々に独立して拡散変調された信号を、互いに非同期で交流電力線2に重畳する。
そのために、図1に示した実施形態では、複数の通信子機毎に異なる拡散符号を割り当てる。
通信子機5a〜5cに、それぞれ、Scai,Scbi(i=1〜3)を割り当てる。
従って、互いに異なる、合計(2×i)種類の拡散符号を使用する。
通信親機3は、合計(2×i)種類の参照符号Scai,Scbi(i=1〜3)を同時に使用して、各通信子機5a〜5cに対し、参照符号Scai,Scbi(i=1〜3)を使用してa系統、b系統の拡散復調をして受信データを取得する。拡散変調された信号と前記参照符号との対応がとれている拡散復調系統で使用する参照符号の種類を識別することにより、拡散復調系統の出力を選択することにより得られたデータを送信した送信装置、すなわち、送信元の通信子機を特定する。
相異なる拡散符号Scai,Scbi(i=1〜3)は、通信子機に対し、任意に割り当て可能である。
図3において、ドライバ回路の出力は、交流電力線2a、2bとの間に接続される。
ドライバ回路は、図2に示すCPU16から出力されるOFDM変調された送信信号の波形データを入力し、波形データの示す波形が出力されるようにPWM変調回路31の時比率を設定する。
このPWM変調回路の出力によりFETをオン/オフして、インダクタL1およびコンデンサC1により平滑化して送信信号を生成する。
この送信信号は、コンデンサC2を介して交流電力線に接続する。
すなわち、図3のドライバにおいて、電源周波数に同期した50Hzないし60Hzの交流成分を交流電力線と同じ位相で送信信号波形に重畳させることで、交流電力線から電力が得られる。
これにより、従来は別途備えていた電源回路の一部が省略可能であり、通信子機5aの回路の部品点数を削減することができる。
図の縦軸はビットエラーレート(BER)、横軸は信号対雑音比(SNR)をdB値である。
図上の実線は、本発明の実施例として通信子機1台と通信親機1台を交流電力線で接続した環境において、各信号対雑音比となる通信路を仮定して通信を行った時の通信後のビットエラーレートを表している。
このシミュレーション結果より、SNRが−13dB、すなわち信号よりもノイズが約20倍の大きさであってもビットエラーレートが十分小さく、通信が可能であることが示される。
従って、測定対象は電子機器等の負荷6a〜6cである。
電子機器等の負荷6a〜6cには、それらを特定する固有のデータ、図1に記載したSN001〜SN003のような、メーカの製造番号が割り当てられている。
そこで、通信子機5a〜5cのそれぞれに個別に割り当てる拡散符号Scai,Scbi(i=1〜3)は、この通信子機5a〜5cのそれぞれが送信する測定データが得られる負荷6a〜6cを特定する固有のデータ、例えば、メーカの製造番号に対応付けて、予め、複数の通信子機5a〜5cに割り当てる。
通信親機3は、拡散変調された信号と参照符号との対応がとれている拡散復調系統で使用する参照符号を識別することにより、この拡散復調系統の出力を選択することにより得られたデータに対応する測定データを得た負荷6a〜6cを特定する。
このようにすれば、送信データに上述した製造番号等を挿入することなく、測定対象の負荷6a〜6cを、受信装置側で識別することができる。
スマートメータにおける通信へ適用した場合には、電力会社が配電している各施設の電力メータや積算電力量データの監視やデータ収集が可能となり、電力メータが示す積算電力量、太陽光などからの発電量から、必要に応じて負荷を制御できるようになり、また負荷の状態監視や異常検出などができるようになる。
1d〜1f コンセントソケット
2 交流電力線
2a、2b 交流電力線
3 通信親機
4a〜4c 電力センサー
5a〜5c 通信子機
6a〜6c 負荷
11 分圧器
12 分流器
13 電流アンプ
14 信号切替器
15 A/D変換器
16 CPU
18 ドライバ
31 PWM変調回路
41 拡散変調部
42 拡散符号発生器
43a a系統拡散復調部
43b b系統拡散復調部
44 参照符号発生部
45 同期検出部
46 フレーム同期検出部
47 選択部
48 OFDM変調部
49 OFDM復調部
Claims (5)
- フレーム構成の送信データをスペクトル拡散変調変換した符号列の各符号をOFDM変調して生成した信号を伝送する交流電力線スペクトル拡散通信システムであって、
複数の拡散符号が割り当てられ、前記フレーム構成の送信データを、前記拡散符号を1フレーム毎に切り替えて使用することにより拡散変調し、
拡散変調した拡散符号列の各符号に割り当てたサブキャリアをすべて合成して生成された信号を伝送路に送信し、
前記複数の各拡散符号に対応した複数の各参照符号を、それぞれ使用する複数の拡散復調系統を有し、
前記複数の拡散復調系統は、前記伝送路を経由して受信される前記送信された信号を分解して得たサブキャリア情報から前記拡散符号列を拡散復調し、
前記拡散変調された信号と前記参照符号との対応がとれている拡散復調系統が、ある一つの拡散復調系統から他の拡散復調系統に切り替わるタイミングに基づいて、前記フレーム構成を識別するとともに、
前記対応がとれている拡散復調系統の出力を選択することにより受信データを出力する、
ことを特徴とする交流電力線スペクトル拡散通信システム。 - 前記複数の拡散符号として第1の拡散符号と第2の拡散符号が割り当てられ、
前記フレーム構成の送信データを、前記第1の拡散符号と前記第2の拡散符号とを1フレーム毎に交互に切り替えて使用することにより拡散変調し、
前記サブキャリアは、交流電力の周波数およびその整数倍の周波数を除いた周波数に割り当てられ、
前記複数の拡散復調系統として、第1,第2の拡散復調系統を有し、
前記拡散変調された信号と前記参照符号との対応がとれている拡散復調系統が、前記第1の拡散復調系統と前記第2の拡散復調系統との間で、交互に切り替わるタイミングに基づいて、前記フレーム構成を識別する、
ことを特徴とする請求項1に記載の交流電力線スペクトル拡散通信システム。 - 請求項1乃至請求項2のいずれか1項に記載の交流電力線スペクトル拡散通信システムに使用する交流電力線スペクトル拡散受信装置であって、
前記拡散変調した拡散符号列の各符号に割り当てたサブキャリアをすべて合成して生成された信号のOFDM復調手段と、
前記複数の拡散符号に対応した複数の参照符号を同じ符号位相で発生する参照符号発生手段と、
前記参照符号発生手段により発生された複数の参照符号をそれぞれ使用し、前記伝送路を経由して受信される拡散変調された信号を拡散復調する複数系統の拡散復調手段と、
前記複数系統の拡散復調手段において復調される復調信号に基づいて、OFDM復調手段におけるサブキャリアの同期を検出する同期検出手段と、
該同期手段において、前記拡散変調された受信信号と前記複数の参照符号のいずれか1つとが対応している状態から、前記拡散変調された信号と前記複数の参照符号の他の1つとが対応する状態に切り替わるタイミングに基づいて、前記フレーム同期信号を取得するフレーム同期検出手段、
を有することを特徴とする交流電力線スペクトル拡散受信装置。 - 複数の送信装置と1つの受信装置との間において符号分割多元接続をする通信システムに使用される、請求項1乃至請求項2のいずれか1項に記載の交流電力線スペクトル拡散通信システムであって、
前記複数の各送信装置に対し、前記複数の拡散符号が、前記送信装置毎に異なるように割り当てられ、
前記1つの受信装置は、
前記複数の送信装置に割り当てられた全ての各拡散符号に対応した各参照符号をそれぞれ使用する複数の拡散復調系統を有し、
前記拡散変調された信号と前記参照符号との対応がとれている拡散復調系統で使用する参照符号を識別することにより、当該拡散復調系統の出力を選択することにより得られたデータを送信した送信装置を特定する、
ことを特徴とする交流電力線スペクトル拡散通信システム。 - 前記複数の送信装置は、それぞれ、複数の機器について当該機器の電力量データを前記フレーム構成の送信データとして、前記1つの受信装置に送信するものであり、
前記機器は、当該機器を特定する固有のデータを有し、
前記各送信装置に割り当てられた複数の拡散符号は、当該送信装置が送信する前記電力量データを得た機器を特定する固有のデータに対応付けて、予め、前記各送信装置に割り当てられたものであり、
前記1つの受信装置は、前記拡散変調された信号と前記参照符号との対応がとれている拡散復調系統で使用する参照符号を識別することにより、当該拡散復調系統の出力を選択することにより得られたデータに対応する電力量データを得た機器を特定する、
ことを特徴とする、
請求項4に記載の交流電力線スペクトル拡散通信システム。
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