JP2013125453A - 手動送り装置を有する数値制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】手動送り装置の1回の操作における移動量の設定データを読み込み、手動送り装置による各軸の移動を行い(SA01,SA02)、ストロークリミットまでの距離と、操作量を算出し、ストロークリミットまでの操作量を表示し(SA03〜SA05)、算出した操作量に応じて警告表示と信号出力を行う(SA06〜SA08)。
【選択図】図5
Description
特許文献1や特許文献2に、ストロークリミットを超えた場合、テーブルや工具が機械の壁に衝突しないよう、アラーム等を発生させて機械を停止させる技術が開示されている。また特許文献3には、工具の現在位置から指定形状までの距離を表示する技術が開示されている。
そこで本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、現在の状態で後どの程度機械の手動送り装置を操作したらストロークリミットを超えるかを、その時の前記手動送り装置の1回の操作による移動量あるいは移動速度から判断して表示することが可能な手動送り装置を有する数値制御装置を提供することを課題とする。
請求項2に係る発明は、前記手動送り装置は手動ハンドルを備え、前記操作量は手動ハンドルの目盛数あるいは回転させる回数であることを特徴とする請求項1に記載の手動送り装置を有する数値制御装置である。
請求項3に係る発明は、前記手動送り装置はボタンまたはスイッチを備え、前記操作量は前記ボタンまたは前記スイッチをオンする回数であることを特徴とする請求項1に記載の手動送り装置を有する数値制御装置である。
請求項5に係る発明は、前記手動送り装置はボタンまたはスイッチを備え、前記操作時間は前記ボタンまたは前記スイッチをオンにしている時間であることを特徴とする請求項4に記載の手動送り装置を有する数値制御装置である。
請求項7に係る発明は、前記手動送り装置の操作量または操作時間に応じて信号を出力する信号出力部を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の手動送り装置を有する数値制御装置である。
請求項8に係る発明は、前記手動送り装置を操作した時の操作量あるいは操作時間に基づいて、ストロークリミットまでの前記手動送り装置の操作量あるいは操作時間を再計算し、表示することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の手動送り装置を有する数値制御装置である。
請求項9に係る発明は、前記テーブルまたは前記工具の移動に伴い、ストロークリミットまでの前記手動送り装置の操作量あるいは操作時間を時々刻々計算し、表示を更新することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の手動送り装置を有する数値制御装置である。
請求項10に係る発明は、前記表示装置は現在のテーブルまたは工具の位置からストロークリミットまでの距離を表示することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載の手動送り装置を有する数値制御装置である。
これによりオペレータはどの程度の操作でストロークリミットを超えるかを簡単に把握できるようになり、ストロークリミットを超えない範囲で余裕を持った操作を行うことが可能になる。また、誤ってストロークリミットを越えてしまうことも少なくなり、作業の効率を上げることができる。
図1は、本発明の数値制御装置のハードウェアの構成を示すブロック図である。プロセッサであるCPU11はROM12に格納されたシステムプログラムに従って数値制御装置全体を制御する。RAM13には入出力信号の一時的なデータが格納される。不揮発性メモリ14には電源断も保持すべきパラメータ、加工プログラム等が格納される。
グラフィック制御回路15はガイダンス情報や入力された指定形状等を表示可能な信号に変換し、表示装置16に与える。表示装置16には液晶表示装置が使用される。軸制御回路18はプロセッサ11から移動指令を受けて、軸の移動指令をサーボアンプ19に出力制御する。
PMC(プログラマブル・マシン・コントローラ)22は加工プログラムの実行時に、バス30を経由してT機能信号(工具選択指令)等を受け取る。そして、この信号をシーケンス・プログラムで処理して、動作指令として信号を出力し、工作機械20を制御する。また、対話型数値制御装置では工作機械20から状態信号を受けて、シーケンス処理を行い、バス30を経由してプロセッサ11に必要な入力信号を転送する。
なお、バス30には更に、システムプログラム等によって機能が変化するソフトウェアキー23が接続されている。このソフトウェアキー23は、表示装置16、キーボード17とともに、表示装置/MDIパネル25に設けられる。
図4に示される数値を用いて説明すると、符号164にはテーブル44などの可動体の現在位置の座標はX480.346、Y9.835、Z100.000である。また、ストロークリミット45までのハンドル回転数を表示する。X軸は1.9回転、Y軸は0.9回転、Z軸は10.0回転で可動体であるテーブル44がストロークリミット45に到達する。
Xはリミットまでのハンドル回転が1.9回転であるので現在位置のXの表示はやや注意を表す黄色で表される。Yは0.9回であるので現在位置のYの表示は注意を表す赤色で表示される。Zは10.0であるので現在位置のZの表示は通常時を表す黒色で表示される。
●[ステップSA01]手動送り装置の1回の操作における移動量の設定データを読み込む。前記1回の操作における移動量の設定データは適宜な手段により数値制御装置の記憶装置に記憶されたデータを読み込む。
●[ステップSA02]手動送り装置による各軸の移動を行う。つまり、機械操作盤40を用いてオペレータが操作した操作量に応じて各軸の移動を行う。
●[ステップSA03]可動体の現在の位置からストロークリミットまでの距離を算出する。
●[ステップSA04]可動体の現在の位置からストロークリミットまでの操作量を算出する。
●[ステップSA05]可動体の現在の位置からストロークリミットまでの操作量を表示する。
●[ステップSA06]算出した操作量に応じて警告表示を行う。なお、警告表示を行う必要がない場合には警告表示はされない。
●[ステップSA07]算出した操作量に応じて信号を出力する。例えば、機械に取り付けられた警告灯を点灯させるための信号を出力する。
●[ステップSA08]手動送り終了か否か判断し、処理が終了ではない場合にはステップSA01に戻り処理を継続し、処理が終了の場合には処理を終了する。つまり、手動送りモードであるか否かを判断し、手動送りモード状態である場合にはステップSA01に戻り処理を継続し、手動送りモードではない場合には処理を終了する。
●[ステップSB01]手動送り装置の移動時の速度の設定データを読み込む。移動時の速度の設定データは適宜な手段により数値制御装置の記憶装置に記憶されたデータを読み込む。
●[ステップSB02]手動送り装置による各軸の移動を行う。つまり、機械操作盤40を用いてオペレータが操作した操作量に応じて各軸の移動を行う。
●[ステップSB03]可動体の現在の位置からストロークリミットまでの距離を算出する。
●[ステップSB04]可動体の現在の位置からストロークリミットまでの操作時間を算出する。
●[ステップSB05]可動体の現在の位置からストロークリミットまでの操作時間を表示する。
●[ステップSB06]算出した操作時間に応じて警告表示を行う。なお、警告表示を行う必要がない場合には警告表示はされない。
●[ステップSB07]算出した操作時間に応じて信号を出力する。例えば、機械に取り付けられた警告灯を点灯させるための信号を出力する。
●[ステップSB08]手動送り終了か否か判断し、終了ではない場合にはステップSB01に戻り処理を継続し、終了の場合には処理を終了する。つまり、手動送りモードであるか否かを判断し、手動送りモード状態である場合にはステップSB01に戻り処理を継続し、手動送りモードではない場合には処理を終了する。
ステップSB08において手動送りモードが終了していなければステップSB01に戻り操作時間の再計算あるいは時々刻々更新がなされ、操作時間の表示が更新されるようにしてもよい。
11 CPU(プロセッサ)
12 ROM
13 RAM
14 不揮発性メモリ
15 グラフィック制御回路
16 表示装置
17 キーボード
18 軸制御回路
19 サーボアンプ
20 工作機械
22 PMC(プログラマブル・マシン・コントローラ)
23 ソフトウェアキー
25 表示装置/MDIパネル
40 機械操作盤
41 手動パルス発生器
41a 手動ハンドル
42 手動送りボタン
43 設定スイッチ
44 テーブル
45 ストロークリミット
Claims (10)
- テーブルまたは工具を移動させる複数の軸を有する工作機械の前記軸を手動操作で移動させる手動送り装置を有する数値制御装置において、
前記手動送り装置の1回の操作における移動量を設定する移動量設定部と、
前記テーブルまたは工具の現在位置からストロークリミットまでの距離を算出する距離算出部と、
前記距離算出部により算出された距離と、前記移動量設定部に設定された移動量から、現在位置からストロークリミットまでの前記手動送り装置の操作量を算出する操作量算出部と、
該算出された前記手動送り装置の操作量を表示する表示装置と、
を有することを特徴とする手動送り装置を有する数値制御装置。 - 前記手動送り装置は手動ハンドルを備え、前記操作量は手動ハンドルの目盛数あるいは回転させる回数であることを特徴とする請求項1に記載の手動送り装置を有する数値制御装置。
- 前記手動送り装置はボタンまたはスイッチを備え、前記操作量は前記ボタンまたは前記スイッチをオンする回数であることを特徴とする請求項1に記載の手動送り装置を有する数値制御装置。
- テーブルまたは工具を移動させる複数の軸を有する工作機械の前記軸を手動操作で移動させる手動送り装置を有する数値制御装置において、
前記手動送り装置による移動時の速度を設定する速度設定部と、
前記テーブルまたは工具の現在位置からストロークリミットまでの距離を算出する距離算出部と、
前記距離算出部により算出された距離と、前記速度設定部に設定された速度から、現在位置からストロークリミットまでの前記手動送り装置の操作時間を算出する操作時間算出部と、
前記算出された前記手動送り装置の操作時間を表示する表示装置と、
を有することを特徴とする手動送り装置を有する数値制御装置。 - 前記手動送り装置はボタンまたはスイッチを備え、前記操作時間は前記ボタンまたは前記スイッチをオンにしている時間であることを特徴とする請求項4に記載の手動送り装置を有する数値制御装置。
- 前記表示装置は前記手動送り装置の操作量または操作時間に応じて、画面表示内容の一部の表示色を変更あるいはオペレータへのメッセージを表示することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の手動送り装置を有する数値制御装置。
- 前記手動送り装置の操作量または操作時間に応じて信号を出力する信号出力部を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の手動送り装置を有する数値制御装置。
- 前記手動送り装置を操作した時の操作量あるいは操作時間に基づいて、ストロークリミットまでの前記手動送り装置の操作量あるいは操作時間を再計算し、表示することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の手動送り装置を有する数値制御装置。
- 前記テーブルまたは前記工具の移動に伴い、ストロークリミットまでの前記手動送り装置の操作量あるいは操作時間を時々刻々計算し、表示を更新することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の手動送り装置を有する数値制御装置。
- 前記表示装置は現在のテーブルまたは工具の位置からストロークリミットまでの距離を表示することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載の手動送り装置を有する数値制御装置。
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