JP2013125078A - 波長選択スイッチ - Google Patents

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Masaya Suzuki
賢哉 鈴木
Naoki Oba
直樹 大庭
Yuzo Ishii
雄三 石井
Tatsu Miura
達 三浦
Koichi Hadama
恒一 葉玉
Yuichi Higuchi
雄一 樋口
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Abstract

【課題】MEMSミラーの反りによって生じる光ファイバへの結合損失の増加を防止した、高性能な波長選択スイッチを提供すること。
【解決手段】本発明に係る波長選択スイッチは、光ファイバ群1と、スイッチ軸方向シリンダレンズ2と、波長軸方向シリンダレンズ3と、第1の主レンズ4と、回折格子5と、第2の主レンズ6と、MEMSミラーアレイ7とを備えた波長選択スイッチであって、反り補正レンズ8を更に備えたことを特徴とする。前記補正レンズ8は、MEMSミラーの反りの曲率に対応した光学パワーを有する。前記光学パワーは、光ファイバ群の配列方向(Y軸方向)に関する光学パワーである。
【選択図】図1

Description

本発明は、波長選択スイッチに関し、具体的には、波長分割多重光ネットワークに用いられる波長選択スイッチに関する。
光通信の大容量化が進展し、伝送容量が波長分割多重(Wavelength Division Multiplexing、本明細書では、WDMと略記される)方式により増大する一方で、ノードにおける経路切換機能のスループットの増大が強く求められている。従来の経路切換は、伝送されてきた光信号を電気信号に変換した後に、電気スイッチにより行う方法が主流であった。しかし、高速で広帯域であるという光信号の特徴を生かすことを目的として、光スイッチ等を用いて光信号のまま、アド・ドロップ等を行う、ROADM(reconfigurable optical add/drop multiplexer)システムが導入されている。具体的には、ネットワークをリング型として各ノードで光信号のアド・ドロップを行うとともに、その必要がないものは光信号のまま通過させるため、ノード装置が小型で低消費電力化するという利点がある。ROADMシステムの将来的な展開に必要なデバイスとして、波長選択スイッチ(Wavelength selective switch、WSSと略記される)モジュールが求められている。
複数のROADMシステムを相互に接続する光スイッチとして、多入力、多出力のWSSへの要求が高まりつつある。斯かる要求に応えるための、CDC(Colorless, Directionless, Contentionless)と呼ばれるROADM構成が提起され、次世代のネットワークへの適用が期待されている。一例として、特許文献1にはMEMS(Micro Electro-Mechanical System)による波長選択スイッチの例が開示されている。
図13に、従来の波長選択スイッチの構成を示す(特許文献1を参照)。図13に示す波長選択スイッチは、Add型WSSからなり、複数の入出力ポートを有する入出力ポートアレイ10と、入出力ポートに光信号を入出力するために偏向光を平行光に変換するfθレンズ420と、fθレンズ420からの光信号のビーム断面を楕円形状にする円筒レンズ430と、第1のレンズ441、光信号を合分波する回折格子442および第2のレンズ443からなり、円筒レンズ430を通して集光された断面が楕円形状の光信号をミラーアレイ450に等倍で投影する4f光学系440と、複数のMEMSミラー装置451が所定の方向に沿って一列に配列されたミラーアレイ450とを備えている。
図14は、図13に示したMEMSミラー装置451の拡大図である。MEMSミラーは軸xに対して回転することでスイッチング動作を実現する。
特開2011−2693号公報
上述のMEMSミラーを用いた光スイッチでは以下の課題があった。
一般に、MEMSミラーの製造において、加工のスループットを上げるためには、MEMSミラーを構成するシリコン層の厚みを薄くするのが好ましい。一方で、ミラーを形成するためにはシリコン上に金やアルミなどの金属材料からなる高反射層を蒸着する必要があるが、蒸着の過程において、金属材料とシリコンの熱膨張係数の違いからミラーが反ってしまう。この反りはミラーにより反射された光信号のビームの性質を変化させてしまうため、出力ポートへ光が戻った際に、出力ポートを構成する光ファイバの固有モードと異なる形状のビームとして戻ってしまう。したがって、出力光ファイバへの結合効率が劣化し、損失の増加を招くという課題が生じていた。
本発明は、少なくとも1つの入力ポートと、少なくとも1つの入力ポートから出射される波長多重信号を波長分離する分光手段と、分光手段で波長分離された光信号を集光する集光レンズと、集光レンズにより集光された光信号を反射する複数のMEMSミラーから構成されたMEMSミラーアレイと、MEMSミラーにより反射された光信号を結合する少なくともひとつの出力ポートであって、MEMSミラーにより反射された光信号は、集光レンズ及び分光手段を介して結合する、少なくとも1つの出力ポートとを備えた波長選択スイッチであって、MEMSミラーアレイのMEMSミラーの光入射面の近傍に、MEMSミラーの反りの曲率に対応した光学パワーを持つシリンダレンズが配置され、シリンダレンズの光学パワーは、入力ポートおよび出力ポートの配列方向に関する光学パワーであることを特徴とする。
本発明の一実施形態において、MEMSミラーアレイの反りが凸面である場合、シリンダレンズは、凸面レンズであることを特徴とする。
本発明の一実施形態において、MEMSミラーアレイの反りが凹面である場合、シリンダレンズは、凹面レンズであることを特徴とする。
本発明は、少なくとも1つの入力ポートと、少なくとも1つの入力ポートから出射される波長多重信号を波長分離する分光手段と、分光手段で波長分離された光信号を集光する集光レンズと、集光レンズにより集光された光信号を反射する複数のMEMSミラーから構成されたMEMSミラーアレイと、MEMSミラーにより反射された光信号を結合する少なくともひとつの出力ポートであって、MEMSミラーにより反射された光信号は、集光レンズ及び分光手段を介して結合する、少なくとも1つの出力ポートとを備えた波長選択スイッチであって、波長選択スイッチは、入力ポートからの光信号と、出力ポートへの光信号との主光線が特定の1つの点で交わるように光信号の光路を変換するシリンダレンズを更に備え、入力ポートからの光信号と、出力ポートへの光信号とのビームウェストは、特定の1つの点と異なる位置に配置され、特定の1つの点とビームウェストとの間の距離は、MEMSミラーの曲率半径に等しいことを特徴とする。
本発明により、波長選択スイッチなどの光スイッチにおいてMEMSミラーをスイッチング素子として用いる場合、MEMSミラーに反り等が発生した場合においても、光学系の構築時に、その反りを補正することが可能になり、高性能な波長選択スイッチの実現に寄与することができる。
本発明の第1の実施形態に係る光スイッチ全体の光学系の概略図である。 本発明の第1の実施形態を説明するための概略図である。 本発明の第1の実施形態を説明するための概略図である。 本発明の第2の実施形態を説明するための概略図である。 本発明の第2の実施形態を説明するための概略図である。 本発明の第3の実施形態を説明するための概略図である。 本発明の第3の実施形態を説明するための概略図である。 本発明の第4の実施形態を説明するための概略図である。 本発明の第4の実施形態を説明するための概略図である。 本発明の第4の実施形態を説明するための概略図である。 本発明の第4の実施形態において、点Aとビームウェストとの間の距離および光ファイバ群1とスイッチ軸方向シリンダレンズ2との間の距離の関係を示すグラフである。 本発明の第4の実施形態を説明するための概略図である。 従来の波長選択スイッチの構成を示す図である。 図13の拡大図であり、MEMSミラー装置におけるミラーのθx方向の回動を説明するための図である
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る波長選択スイッチ全体の光学系の概略を示す図である。本実施形態に係る波長選択スイッチは、光ファイバ群1と、スイッチ軸方向シリンダレンズ2と、波長軸方向シリンダレンズ3と、第1の主レンズ4と、回折格子5と、第2の主レンズ6と、MEMSミラーアレイ7とを備え、反り補正レンズ8を更に備えたことを特徴とする。
図1において光信号の経路は点線で図示されている。光ファイバ群1のいずれかの光ファイバから入射した光信号は、スイッチ軸方向シリンダレンズ2によりスイッチ軸(Y軸)方向に光路変換される。次いで、光信号は、波長軸方向シリンダレンズ3により、ビーム整形される。光ファイバ群1からの光信号のすべてについて、スイッチ軸方向シリンダレンズ2の光路変換機能により、その主光線は点Aで交わるとともに、Y軸方向にビームウェストを結ぶ。点Aは波長軸方向シリンダレンズ3よりも前方に設定され、波長軸方向シリンダレンズ3のZ方向の位置を前後させることにより、X軸方向にもビームウェストを結ぶ。ここで、光ファイバの出射位置とスイッチ軸方向シリンダレンズ2との間の距離は、スイッチ軸方向シリンダレンズ2の焦点距離に等しく、点Aとスイッチ軸方向シリンダレンズ2との間の距離もスイッチ軸方向シリンダレンズ2の焦点距離に等しい。すなわち、点Aでは、光ファイバ群1の各々からの光信号の主光線が交わるともに、ビームウェストを結ぶ。
点Aを通過した光信号は、その焦点距離だけ点Aから離れた位置に配置された第一主レンズ4を通過した後、回折格子5により波長分波される。次いで、光信号は、第二主レンズ6により集光ビームとなってMEMSミラーアレイ7へ集光する。MEMSミラーアレイ7上には波長軸(X軸)方向にアレイ化されたMEMSミラー7aが設置されている。MEMSミラー7aにより反射された光信号は、再び第二主レンズ6を通過して、回折格子5により合波される。次いで、光信号は、第一主レンズ4によりY軸方向に光路変換されて、点Aに至る。
点Aに到達した光信号は、波長軸方向シリンダレンズ3及びスイッチ軸方向シリンダレンズ2を介して、光ファイバ群1のうちの所望のポートに結合する。
点AからMEMSミラー7aまでは、第一主レンズ4および第二主レンズ6の焦点距離fの4f光学系となっており、点Aでの光ビームの像がMEMSミラー7aに再現される。
図1に示す実施形態では、回折格子5は透過型のものとしたが、反射型の回折格子を使用することもできる。また、図1に示す実施形態では、回折格子5を通過した光はZX平面内で異なる方向に回折するが、ここでは、模式的にZ軸方向の向きにそのまま通過するとして図示した。
本願発明の重要な技術的特徴は、MEMSミラーアレイ7の直前に反り補正レンズ8を設置したことである。
本実施形態では、MEMSミラー7aが凸面状に反っているものとする。以下、図2を用いて本実施形態について説明する。
図2は、反り補正レンズを設置しない場合にYZ平面に垂直な方向から見たMEMSミラーアレイ7近傍のビームの様相を示す図である。MEMSミラー7aに入力するビームは、MEMSミラー7a上にビームウェストを結ぶため、その近傍ではほぼ平行光とみなすことができる。MEMSミラー7aが図2のように凸面に反っている場合、その反射方向はビームの当たる位置で異なるため入射角とは異なる角度で反射し、入力光よりも大きな発散角で反射する。この反射された光信号は、光ファイバ群1へと戻ったときに、光ファイバの固有モードとは異なるビームを形成することになるため、結合効率の劣化につながる。
図3は、反り補正レンズを設置した場合の、MEMSミラーアレイ7近傍のビームの様相を示す図である。図1に示すように、MEMSミラー7aの直近に反り補正レンズ8を設置する。反り補正レンズ8の設置位置としては、MEMSミラー7aから、第一主レンズ4および第二主レンズ6の焦点距離fの1/10以下の距離に設置するのが好ましい。MEMSミラー7aの近傍に設置することで、MEMSミラー7aの偏向角が低減されるのを抑制しつつ、MEMSミラー7aの反りを補償することが可能になる。
本実施形態では、反り補正レンズ8は凸のシリンダレンズであり、スイッチ軸(Y軸)方向にパワーを持つ。図3に示した波面の様相からわかるように、反り補正レンズ8により、MEMSミラー7aへ入射する光波はそのビームのすべての領域において、MEMSミラー7aに垂直に入射させることができる。反射ビームは入力ビームと、全く同じビームとして入射方向と逆の向きに出力することが可能になる。すなわち、反り補正レンズを入れない場合に生じる、光ファイバへの結合損失の増加を避けることが可能になる。
たとえば、MEMSミラー7aがスイッチ軸(Y軸)方向に曲率半径100mmの反りを有している場合、反り補正レンズ8としては、第一面の曲率半径54.5mm、第二面は平面、厚み2mmの、硝材BK7からなる凸シリンダレンズを、MEMSミラー7aから5mmの位置に配置すれば、MEMSミラー7aの反りによる損失増加を防ぐことができる。
本実施形態では、反り補正レンズ8をMEMSミラーの直近に配置する例を示した。このように、MEMSミラーの直近に反り補正レンズを配置するのが好ましいが、必ずしもこの位置に限るものではなく、MEMSミラー7a上で所望の電界分布(強度、位相)を設定できるのであれば、任意の位置に設置してもかまわない。たとえば、後述する第4の実施形態における点A近傍に設置してもかまわない。
本実施形態では、反り補正機能をレンズを用いて実現する例を示したが、光学的に等価な反射ミラー(凹面ミラー)を用いても同様の機能を実現することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態では、MEMSミラー7aが凹面状に反っている場合の例を示す。基本となる光学系は第1の実施形態と同様であるので、MEMSミラー7a近傍でのビームの様相のみを以下で示す。
図4は、MEMSミラー7aが凹面状に反っている場合のMEMSミラー7a近傍でのビームの様相を示す図である。この場合、MEMSミラー7aで反射するビームは、凹面ミラーの集光性能により、その反射光は収束光となって反射される。したがって、第1の実施形態と同様に、光ファイバ群1への結合効率は劣化する。
図5は、本実施形態における反り補正レンズ8の効果を示す図である。凹面上のMEMSミラー7aに対しては、図5に示すように、反り補正レンズ8としてスイッチ軸(Y軸)方向にパワーを持つ凹面状のシリンダレンズを設置するのが好ましい。図5に示すように、平行光として入射したビームは、波面を参照すればわかるように凹面状の反り補正レンズ8により発散光となってMEMSミラー7aへ入射する。すなわち、MEMSミラー7aの面すべての領域について垂直に入射する。したがって、その反射ビームは入力ビームと同じ経路をとることができるため、光ファイバ1への結合効率の劣化は生じない。
第1の実施形態および第2の実施形態で示したように、MEMSミラー7aの反りの形状に応じて、反り補正レンズを選択することで、MEMSミラーの反りに起因する損失の増加を防ぐことができる。反り補正レンズの選択にあたっては、MEMSミラー7aの製造後に、反りの向きおよび反りの曲率をあらかじめ計測しておくことで適切な反り補正レンズを容易に選択することができる。
たとえば、MEMSミラー7aの曲率半径が200mmの場合は、第一面の曲率半径が−91.1mm、第二面が平面、厚みが2mmの、硝材BK7からなる凹シリンダレンズを、MEMSミラー7aの直近から5mmの位置に設置すればよい。
また、反りの曲率が大きな場合には、反り補正レンズのパワーを大きくすることで、任意の反りを補正することが可能になる。
本実施形態では、反り補正機能をレンズを用いて実現する例を示したが、光学的に等価な反射ミラー(凸面ミラー)を用いても同様の機能を実現することができる。
上記第1の実施形態及び第2の実施形態では、反り補正レンズとして、曲面がMEMSミラーと反対側に存在するものを例示したが、所望の光学パワーを有するものであれば、曲面がMEMSミラー側にあっても、両面にあっても構わない。
(第3の実施形態)
上述の実施形態では、反り補正機能をレンズを用いて実現することについて説明したが、反り補正レンズには、MEMSミラーの初期傾きを補正する効果もある。MEMSミラーに初期傾きがある場合、MEMSミラーを駆動しない状態では保持すべき出力ポートへのビーム出力ができない場合がある。反り補正レンズの設置位置を調整することで、MEMSミラーの初期傾きを補正することができる。
MEMSミラーの初期傾きの原因としては、MEMSミラーアレイを光学系に固定する場合の設置誤差などが挙げられる。
図6は、MEMSミラーの初期傾きを補正するための反り補正レンズの設置方法を説明する図である。本実施形態では、第1の実施形態に示した凸面の反り補正レンズを用いた例について説明するが、凹面の反り補正レンズの場合でも同様であることは明らかである。図6において、MEMSミラー7aが初期傾きを持っている場合、その反射光は初期傾きの2倍だけ傾いて反射される。このことは、本来無駆動時に出力すべきポートが入力信号と正対するポートであった場合に、そのポートへ出力することができないという問題を生じさせる。
図7を参照しながら、反り補正レンズを用いてこの問題を解決する方法を説明する。図7に示すように、反り補正レンズ8をY軸方向に適当量移動させ、MEMSミラー7aに垂直に光信号が入射するように設置する。図7に示すような本実施形態において、第1の実施形態の数値例と同様の構成を採用する場合を検討する。MEMSミラーの初期傾きが、X軸に対して左ねじの方向に0.5°である場合、反り補正レンズ8をY軸正方向に0.9mm移動させると、入力光と同じ方向に反射光を逆伝搬させることができる。
本実施形態で示したように、反り補正レンズ8を使うことによってMEMSミラー7aの初期傾きも同時に補正できるため、余分な部品を必要としないという利点を有する。
図6および図7においては、矢印はビームの主光線を示しており、図2から図5の場合においては、矢印はビームの形状を示しており、これらの矢印の意味合いが異なることに注意されたい。
(第4の実施形態)
前述の第1乃至第3の実施形態において、反り補正レンズ8をMEMSミラーアレイ7の直前に設置してMEMSミラー7aの反りを補正する方法を示した。本実施形態では、反り補正レンズ8を挿入せずに、光ファイバ群1のZ方向の位置を調整することにより、MEMSミラー7aの反りを補正する方法を示す。
先に示したように、図1の光学系の点Aにおける像がMEMSミラー7a上に再現される。したがって、点Aにおいて、MEMSミラー7aの反りの影響がキャンセルできるような像を構成しても良い。たとえば、第1の実施形態で示した凸面状の反りをMEMSミラー7aが有している場合、反りの曲率の中心に仮想的にビームウェストが存在すると考えても良いため、その仮想的なビームウェストの位置に実際のビームウェストをもつ入力光をMEMSミラー7aに入射すればよい。この場合、入力ビームを構成する光線はすべてMEMSミラー7aに対し垂直に入射するため、その反射光は入力光と全く同じビームウェスト、発散角を持つビームとして伝搬する。
図8に示すように、MEMSミラー7aが凸面の反りを有している場合、その曲面の中心に仮想ビームウェストが存在すると考える。この場合、仮想ビームウェストの位置に入力光のビームウェストを設定すると、入力光は必ずMEMSミラー7aに対して垂直入射することになる。
図9は、図8に示すようにMEMSミラー7aの中心にビームウェストが存在するようなビームを形成するための点Aにおけるビームの様相を示す図である。MEMSミラーの反りが無視できる場合は、スイッチ軸方向のビームウェストは点Aに設定するのが好ましい。しかし、MEMSミラーが凸面の反りを有し、この反りが無視できない場合には、図9に示すように、ビームウェストの位置を点Aよりもファイバコリメータ側に設定するのがよい。図9中の一点鎖線はビームの波面を示しており、これが点Aで図8に示すMEMSミラー7aの曲率と同じ曲率を有し、その符号が逆であるときに、入力光はMEMSミラー7aに対して垂直に入射する。点AからMEMSミラー7までの光学系は4f系であるため、点A近傍におけるビームの様相は、MEMSミラー7近傍における様相とミラー対称になる。
図9に示すようにビームウェストの位置を点Aからずらすためには、光ファイバ群1のZ方向の位置を前後して調整するとよい。図10は、光ファイバ群1から点Aまでの光学系の概略を示した図である。図10はMEMSミラーに反りがない、理想的な状態を示しているが、光ファイバ群1とスイッチ軸方向シリンダレンズ2との間の距離Dを変化させることにより、ビームウェストの位置を点Aに対して前後させることができる。
図11は、点Aとビームウェストとの間の距離および光ファイバ群1とスイッチ軸方向シリンダレンズ2との間の距離の関係を示したグラフである。図11に示すように、光ファイバ群1とスイッチ軸方向シリンダレンズ2との間の距離(D)を変化させると、点Aとビームウェストとの間の距離を非線形に変化させることができる。図11において、縦軸のプラス側は点Aに対してビームウェストが光ファイバ群1に近づく状態であり、マイナス側は点Aに対してビームウェストがMEMSミラー側に近づく状態を示している。MEMSミラー7aに反りがない場合は、D=11.2mmの際に点Aとビームウェストが一致する状態になる。図11の計算にあたっては、光ファイバの出射端のビーム径を30μm、スイッチ軸方向シリンダレンズ2の焦点距離を12.5mmとした。
一例として、図12に、MEMSミラー7aの反りが凸面上であり、ビームウェストを点Aから光ファイバアレイ側に設置する場合の例を示す。図12に示すように、光ファイバ群1をスイッチ軸方向シリンダレンズ2に近接させることで、ビームウェストの位置は点Aからスイッチ軸方向シリンダレンズ側に近づけることができる。この場合、ビームウェストと点Aの位置は、MEMSミラー7aの曲率に等しく離れて設定するのが良い。これは、ビームウェストから距離rだけ離れた位置のビームの波面の曲率はrに等しく、点Aでは波面は曲率rを持つので、MEMSミラー7a上でも曲率rの波面のビームが入射することになり、このrがMEMSミラー7aの曲率と等しい場合に、MEMSミラー7aからの反射光は入力光と同等のビームパラメータを持たせることができるためである。
(第5の実施形態)
前述の第4の実施形態では、光ファイバ群1とスイッチ軸方向シリンダレンズ2との間の距離を調整する方法を示したが、両者間の距離を変化させることなしに、光ファイバ群1とスイッチ軸方向シリンダレンズ2との間に平行平板を挿入することでも光路長を変化させることができる。よって、光ファイバ群1とスイッチ軸方向シリンダレンズ2との間の光学的な距離を調整することが可能になる。
たとえば、光ファイバ群1とスイッチ軸方向シリンダレンズ2との間に1mmのBK7ガラスの平行平板を挿入する場合、BK7の1.5μmでの屈折率は1.5程度であるため、その光学長は1.5×1mm=1.5mmに相当する。したがって、平行平板の光学長−平行平板の実厚=1.5mm−1mm=0.5mm分だけ、光ファイバ群1をスイッチ軸方向シリンダレンズ2に近づけたのと同じ効果を得ることができる。
この方法は、光ファイバ群1とスイッチ軸方向シリンダレンズ2との間の光学距離を短くするのと同様の効果を得るためにしか適用できない。しかしながら、本実施形態に係る調整方法は、WSSの光学系を製造した後にMEMSミラーの反りを補正するように光学系を調整することができるため、製造工程の自由度を高めることができる。したがって、光ファイバ群1とスイッチ軸方向シリンダレンズ2との間の距離をあらかじめ離して製造した後に、所望の厚みの平行平板を挿入することで調整の自由度を高めるという方法を利用することができる。
1 光ファイバ群
2 スイッチ軸方向シリンダレンズ
3 波長軸方向シリンダレンズ
4 第一主レンズ
5 回折格子
6 第二主レンズ
7 MEMSミラーアレイ
7a MEMSミラー
8 反り補正レンズ

10 入出力ポートアレイ
11 通過ポート
12 挿入ポート
13 共通ポート
420 fθレンズ
430 円筒レンズ
440 4f光学系
441 第1のレンズ
442 回折格子
443 第2のレンズ
450 ミラーアレイ
451 MEMSミラー装置
4511 ミラー
4512a〜4512d 電極

Claims (4)

  1. 少なくとも1つの入力ポートと、
    前記少なくとも1つの入力ポートから出射される波長多重信号を波長分離する分光手段と、
    前記分光手段で波長分離された光信号を集光する集光レンズと、
    前記集光レンズにより集光された光信号を反射する複数のMEMSミラーから構成されたMEMSミラーアレイと、
    前記MEMSミラーにより反射された光信号を結合する少なくともひとつの出力ポートであって、前記MEMSミラーにより反射された光信号は、前記集光レンズ及び前記分光手段を介して結合する、少なくとも1つの出力ポートと
    を備えた波長選択スイッチであって、
    前記MEMSミラーアレイのMEMSミラーの光入射面の近傍に、前記MEMSミラーの反りの曲率に対応した光学パワーを持つシリンダレンズが配置され、
    前記シリンダレンズの光学パワーは、前記入力ポートおよび前記出力ポートの配列方向に関する光学パワーであることを特徴とする波長選択スイッチ。
  2. 前記MEMSミラーアレイの反りが凸面である場合、前記シリンダレンズは、凸面レンズであることを特徴とする請求項1に記載の波長選択スイッチ。
  3. 前記MEMSミラーアレイの反りが凹面である場合、前記シリンダレンズは、凹面レンズであることを特徴とする請求項1に記載の波長選択スイッチ。
  4. 少なくとも1つの入力ポートと、
    前記少なくとも1つの入力ポートから出射される波長多重信号を波長分離する分光手段と、
    前記分光手段で波長分離された光信号を集光する集光レンズと、
    前記集光レンズにより集光された光信号を反射する複数のMEMSミラーから構成されたMEMSミラーアレイと、
    前記MEMSミラーにより反射された光信号を結合する少なくともひとつの出力ポートであって、前記MEMSミラーにより反射された光信号は、前記集光レンズ及び前記分光手段を介して結合する、少なくとも1つの出力ポートと
    を備えた波長選択スイッチであって、
    前記波長選択スイッチは、前記入力ポートからの光信号と、前記出力ポートへの光信号との主光線が特定の1つの点で交わるように光信号の光路を変換するシリンダレンズを更に備え、
    前記入力ポートからの光信号と、前記出力ポートへの光信号とのビームウェストは、前記特定の1つの点と異なる位置に配置され、
    前記特定の1つの点と前記ビームウェストとの間の距離は、前記MEMSミラーの曲率半径に等しいことを特徴とする波長選択スイッチ。
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