JP2012168285A - 波長選択スイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】小型な構成でフィルタ特性の補正が可能な波長選択スイッチを提供する。
【解決手段】少なくとも一つの入力ポート10aと、該入力ポート10aから入射される入力光を波長分散する分散部30と、分散部30により波長分散される光を集光する集光素子40と、集光素子40により集光される光を偏向する偏向部50と、偏向部50で偏向された光を出力光として出射する少なくとも一つの出力ポート10b-10eと、入力ポート10aと分散部30との間の光路中に配置され、分散部30により波長分散される光の偏向部50に対する入射位置をシフトさせる光路補正部20と、を備える。
【選択図】図1B

Description

本発明は、波長選択スイッチに関するものである。
波長選択スイッチが有する波長ブロッカ機能および波長イコライザ機能については、例えば特許文献1に開示のものが知られている。図10は、特許文献1に開示された光信号処理装置を示すものである。図10において、波長分割多重された光信号は、分散素子であるAWG(Arrayed Waveguide Grating:アレイ導波路回折格子)101により各波長に分散されて、AWG101の端面から射出される。AWG101から射出された光信号は、シリンドリカルレンズ102、集光レンズ103および平行平板104を経て波長に対応する信号処理素子105に集光されて、該信号処理素子105により変調される。そして、変調された光信号は、ミラー106により反射された後、往路とは逆の経路を辿ってAWG101により合波される。
ここで、信号処理素子105は、液晶素子、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー、光学結晶などを用いて構成される。図10に示した光信号処理装置において、光信号を入出力するためのポートが複数配置された装置が波長選択スイッチであるため、波長選択スイッチは、光信号処理装置とほぼ同等の部品を備えている。
図10に示した光信号処理装置は、平行平板104の熱光学作用により、あるいは平行平板104の光軸に対する傾斜角度を調整することにより、AWG101の分散特性の温度依存性を補償して、AWG101で分散された各波長の信号光を信号処理素子105の対応する位置に集光させるようにしている。
特開2009−36901号公報
ところで、波長選択スイッチは、光学部品の取付け誤差等による組立て誤差やその他の誤差の発生要因によって、波長分散された光信号の集光位置が対応する信号処理素子の中心から分散方向にずれる場合がある。このような集光位置のずれが生じると、使用波長に対する波長選択スイッチとしての所望の光透過率特性つまりフィルタ特性が得られなくなる。その集光位置のずれを補正する方法として、例えば図10の構成を採用し、分散光路中に平行平板を配置して、その光軸に対する傾斜角度を調整することにより、分散光の光路を補正することが想定される。
しかしながら、図10に示した構成のように、平行平板を分散素子と信号処理素子との間の分散光路中に配置すると、平行平板として、空間的に分散される全ての波長の信号光が入射する大きさのものが必要となる。しかも、分散光の各波長に割り当てられる信号処理素子の要素素子の間隔を小さくできない場合は、波長分割多重された光信号の波長の数が多くなるほど、各波長の信号光を要素素子に入射させるために、分散光路中での分散光の空間的な広がり幅を大きくする必要がある。そうすると、分散光の空間的な広がり幅にしたがって信号処理素子が大きくなるため、平行平板の大きさも大きくする必要がある。その結果、フィルタ特性を所望の特性が得られるように補正するために、装置全体が大型化することが懸念される。
したがって、かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、小型な構成でフィルタ特性の補正が可能な波長選択スイッチを提供することにある。
上記目的を達成する波長選択スイッチの発明は、
少なくとも一つの入力ポートと、
該入力ポートから入射される入力光を波長分散する分散部と、
該分散部により波長分散される光を集光する集光素子と、
該集光素子により集光される光を偏向する偏向部と、
該偏向部で偏向された光を出力光として出射する少なくとも一つの出力ポートと、
前記入力ポートと前記分散部との間の光路中に配置され、前記分散部により波長分散される光の前記偏向部に対する入射位置をシフトさせる光路補正部と、
を備えることを特徴とするものである。
前記入力ポートおよび前記出力ポートは直線状に配列されており、
前記入力ポートおよび前記出力ポートと前記分散部との間の光路中には、前記入力光の集光点を形成する集光点形成素子が配置されている、のが好ましい。
前記集光素子は、当該集光素子の前側焦点面が前記集光点近傍に位置するように配置され、
前記入力光は、前記集光点形成素子および前記集光素子を経て前記分散部に入射され、前記分散部により波長分散される光は、前記集光素子を経て前記偏向部に入射され、前記偏向部で偏向される前記出力光は、前記集光素子、前記分散部、前記集光素子および前記集光点形成素子を経て前記出力ポートへ入射されるように構成されている、のが好ましい。
前記分散部は、透過型の分散素子と反射素子とを備え、前記分散素子により波長分散される光を前記反射素子により反射させて再び前記分散素子に入射させるリットマン・メトカルフ構造からなる、のが好ましい。
前記光路補正部は、前記集光点形成素子と前記集光素子との間の光路中に配置されている、のが好ましい。
前記光路補正部は、前記集光点の近傍に配置されている、のが好ましい。
前記光路補正部は、前記入力光に対して透明な平行平板からなり、
前記平行平板は、前記入力光を前記分散部により波長分散される光の波長分散方向にシフトさせるように、前記入力光の光路に対して傾斜して配置されている、のが好ましい。
本発明によると、分散部により分散される光の偏向部に対する入射位置をシフトさせる光路補正部が、入力ポートと分散部との間の光路中に配置されるので、小型な構成でフィルタ特性の補正が可能な波長選択スイッチを提供することが可能となる。
本発明に係る波長選択スイッチを分散部による波長分散方向から見た概念図である。 図1Aの波長選択スイッチを分散部による波長分散方向と直交する方向から見た概念図である。 平行平板による光路の平行シフトを説明するための図である。 組立て誤差とフィルタ特性との関係を示す図である。 偏向素子に対応する透過波長帯域と光信号帯域との関係を示す図である。 本発明の第1実施の形態に係る波長選択スイッチの要部の構成を分散部による波長分散方向と直交する方向から見た図である。 図4Aの波長選択スイッチを分散部による波長分散方向から見た光路の展開図である。 図4Aの分散部の部分拡大図である。 図4Aの分散部における入射角と回折効率との関係を説明するための図である。 本発明の第2実施の形態に係る波長選択スイッチの要部の構成を分散部による波長分散方向と直交する方向から見た図である。 図6Aの波長選択スイッチを分散部による波長分散方向から見た光路の展開図である。 図6Bに示す1/4波長板および偏向部の変形例を示す図である。 光路を平行シフトする光路補正部の他の例を示す図である。 光路を平行シフトする光路補正部の更に他の例を示す図である。 光路を平行シフトする光路補正部の更に他の例を示す図である。 光路を平行シフトする光路補正部の更に他の例を示す図である。 光路の角度を調整する光路補正部の一例を示す図である。 光路の角度を調整する光路補正部の他の例を示す図である。 従来の技術を説明するための図である。
以下、本発明の一実施の形態に係る波長選択スイッチについて、図を参照して説明する。
図1Aおよび図1Bは、本実施の形態に係る波長選択スイッチの概念図である。図1Aは波長選択スイッチを分散部による波長分散方向から見た概念図であり、図1Bは波長選択スイッチを波長分散方向と直交する方向から見た概念図である。
この波長選択スイッチは、1つの入力ポート10a、4つの出力ポート10b−10e、光路補正部20、分散部30、集光素子である集光レンズ40および偏向部50を備える。ここで、図1A及び図1Bにおいて、分散部30による波長分散方向をX方向、分散部30の波長分散により分散光が空間的に広がる面に対して垂直な方向をY方向とする。なお、現実の波長選択スイッチの光路中に、図示しないミラー、プリズム等の偏向部材が光路を折り曲げるために配置されている場合には、X方向及びY方向との説明は、このような偏向部材が無いものとした仮想的な光学系を前提として用いられることとする。
入力ポート10aおよび出力ポート10b−10eは、Y方向に直線状に配列されている。以下、説明の便宜上、入力ポート10aおよび出力ポート10b−10eを、適宜、入出力ポート10a−10eとまとめて表記する。入出力ポート10a−10eは、対応する光ファイバ11a−11eとそれらの端面に配置されたマイクロレンズアレイ12とを備える。マイクロレンズアレイ12は、光ファイバ11a−11eと対応する球面または非球面のマイクロレンズ13a−13eとを備える。
入力ポート10aの光ファイバ11aから出射される波長分割多重された光信号(入力光)は、対応するマイクロレンズ13aにより平行光に変換されて光路補正部20に入射される。
光路補正部20は、入出力ポート10a−10eと分散部30との間の光路中に配置される。そして、光路補正部20は、分散部30で波長分散されて集光レンズ40を経て偏向部50に入射する分散光の入射位置を、偏向部50上でシフトさせるように光路を補正する。なお、図1Aおよび図1Bは、光路補正部20が平行平板21からなる場合を例示している。この場合、平行平板21は、分散部30を出射した分散光が分散部30の波長分散方向(X方向)に平行にシフトするように、集光レンズ40の光軸に対して傾斜して配置される。また、平行平板21は、光路を前記の通り補正した後に固定されることとしてもよいし、光路に対する傾き角が調節可能となるように配置されていてもよい。
分散部30は、入力ポート10aからの入力光を波長毎の光信号に分散する。分散部30は、例えば透過型グレーティングを有している。図1Bは、分散部30が、入力光を5波長の波長毎の光信号に分散可能な場合を例示している。
集光レンズ40は、その前側焦点位置が分散部30の分散基点にほぼ一致するように配置されて、分散部30で波長分散された光信号を偏向部50に集光する。ここで、入力光が複数の離散的な波長で波長分割多重されている場合は、波長分散された光信号は、偏向部50に波長毎に分離して集光する。また、集光レンズ40により集光される複数の光信号は、波長分散方向に対して垂直な方向から見たときに、偏向部50に対してほぼ垂直に入射することが好ましい。すなわち、集光レンズ40は、像側テレセントリックレンズとして構成されていることが好ましい。
偏向部50は、分散部30の波長分散方向に直線状に配列された複数の偏向素子を備える。本実施の形態では、偏向部50は、5つの偏向素子51a−51eを備える場合を例示しているがこの数に限定されない。偏向素子51a−51eは、分散部30により分散される5波長に対応しており、各々独立して駆動可能に構成されている。これにより、偏向部50に入射する波長毎の光信号がそれぞれ偏向される。このようなアレイ状の偏向素子51a−51eを備える偏向部50は、例えば、MEMSミラー、液晶素子、光学結晶などを用いて構成される。
偏向部50により偏向された波長毎の光信号は、集光レンズ40、分散部30および光路補正部20を経て、所望の出力ポート10b−10eへそれぞれ出力光として入射される。なお、図1Aは、出力ポート10cへ出力光が入射される場合を例示している。
図1Aは、分散部30による波長分散方向(X方向)から見た図であり、図1Bは、波長分散方向と直交する入出力ポート10a−10eの配列方向である出力光のスイッチング方向(Y方向)から見た図である。
なお、図1Aには、1つの入力ポート10aと4つの出力ポート10b−10eとが例示されているが、入力ポート10aが出力ポートとなり、出力ポート10b−10eが入力ポートとなる場合もある。また、入力ポートおよび出力ポートの数は、例示に限らず適宜設定される。つまり、本発明に係る波長選択スイッチは、上述したように、波長分割多重された入力光を波長毎に分散して出力する場合に限らず、波長毎の複数の入力光を多重して出力するように使用される場合もある。また、入力ポートおよび出力ポートは、一箇所にアレイ状に配列される場合に限らず、入力ポートと出力ポートとが空間的に分離して異なる箇所に配置される場合もある。
本実施の形態に係る波長選択スイッチによると、光学部品の取付け誤差等による組立て誤差やその他の誤差の発生要因によって、偏向部50に入射する光の入射位置が対応する偏向素子の中心からずれた場合、光路補正部20によりそのずれを補正することができる。例えば、光路補正部20が平行平板21からなる場合は、入力光の光路に対する平行平板21の傾斜角度を調整することにより、上記のずれを補正することができる。
例えば、図2に示すように、平行平板21が、入力光の光路に対してθ度傾いて配置されている場合、その光路のシフト量Δxは、下式で表される。ただし、下式において、dは平行平板21の厚さを示し、n1は外部屈折率、n2は平行平板21の使用波長における屈折率を示す。
Δx=d×n1×θ/n2
これにより、使用波長に対する波長選択スイッチとしての光透過率特性つまりフィルタ特性を補正して所望のフィルタ特性を得ることが可能となる。例えば、図3Aに示すように、分散部50の偏向素子51a−51cの各々について、実線で示すフィルタ特性が要求される場合、組立て誤差、温度変化による分散部30の分散特性の変化等の誤差要因により、偏向素子51a−51cが破線で示す位置にシフトされたとする。この場合、偏向素子51a−51cのフィルタ特性も破線で示すようにシフトされて、フィルタ特性の中心波長ズレが生じることになる。なお、図示しない他の偏向素子についても同様である。その結果、図3Bに示すように、各偏向素子に対応する光信号帯域の透過波長帯域が減少して光信号の一部が除去され、信号品質の低下を招くことになる。
本実施の形態に係る波長選択スイッチによると、このような各偏向素子のフィルタ特性のずれを光路補正部20により補正することができる。また、光路に対する傾き角が調節可能となるように平行平板21が固定されている場合は、温度変化による分散部30の分散特性の変化等のように経時的に変化し得る誤差に対応して、フィルタ特性のずれを補正することができる。しかも、光路補正部20は、入出力ポート10a−10eと分散部30との間の光路中に配置されているので、小型にできる。例えば、図1Aおよび図1Bに示したように、光路補正部20が平行平板21からなる場合、平行平板21のY方向の寸法は、全ての入出力ポート10a−10eからの入力光が入射する寸法が必要となるが、X方向の寸法については、入出力ポート10a−10eがY方向に一列に並んでいるため、ほぼ一つの入出力ポートからの入力光が入射する寸法を確保すればよい。しかも、そのX方向寸法は、波長分割多重される波長の数や波長分散される波長の数に何ら影響されない。したがって、小型な構成で光路を補正してフィルタ特性を補正することが可能な波長選択スイッチを提供することができる。
これに対し、特許文献1に開示のように、波長分散後の集光レンズ40と偏向部50との間の光路中に平行平板を配置して光路補正を行う場合は、平行平板のY方向寸法およびX方向の寸法として、全ての入出力ポート10a−10eからの入力光に対する全ての分散光が入射する寸法を要することになる。しかも、分散光の各波長に割り当てられる信号処理素子の要素素子の間隔を小さくできない場合は、波長分割多重された光信号の波長の数が多くなるほど、各波長の信号光を要素素子に入射させるために、分散光路中での分散光の空間的な広がり幅を大きくする必要がある。そうすると、分散光の空間的な広がり幅にしたがって信号処理素子が大きくなるため、平行平板の大きさも大きくする必要がある。結果として、フィルタ特性を所望の特性が得られるように補正するために、装置全体が大型になる。
なお、光路補正部20を平行平板21で構成する場合、好適には、上記のずれが補正された状態で、平行平板21が入力光の光路に対して傾斜するように組み立てる。そのためには、好ましくは、平行平板21を入力光の光路に対して予め傾けた状態で、他の光学部品を取付ける。そして、取付け後に、偏向部50に入射する分散光の入射位置に誤差がある場合、平行平板21の傾き角を調整して、偏向部50に入射する分散光の入射位置が、対応する偏向素子のほぼ中心に位置するように入力光の光路を補正する。補正後は、平行平板21を接着等により固定するか、又は平行平板21の傾き角が調節可能となるように平行平板21を固定する。さらに、平行平板21の傾き角の調整後に平行平板21が入力光の光路に対して垂直に配置されることのないように、入力光の光路に対して垂直な面を基準として平行平板21を予め傾ける角度を、想定される傾き角の調整幅より大きく設定することが好ましい。
このように、平行平板21を、組立て誤差その他の誤差による分散光の集光位置のずれが修正された状態で、入力光の光路に対して傾斜した状態で固定すれば、平行平板21とマイクロレンズアレイ12や分散部30との間での入力光や出力光の多重反射を有効に防止できる。したがって、多重反射による迷光が出力光に混入するのを防止できるので、S/Nの向上やクロストークの低減を図ることができる。
また、光路補正部20は、その熱光学作用により、特許文献1の場合と同様に、分散部30による分散特性の温度依存性を補償することもできる。
次に、本実施の形態に係る波長選択スイッチの具体的な実施の形態について説明する。
(第1実施の形態)
図4Aおよび図4Bは、本発明の第1実施の形態に係る波長選択スイッチの要部の構成を示す図で、図4Aは分散部による波長分散方向と直交する方向から見た図であり、図4Bは波長分散方向から見た光路の展開図である。なお、図1Aおよび図1Bに示した構成要素と同一作用をなす構成要素には、同一参照符号を付して説明を省略する。
図4Aおよび図4Bに示すように、本実施の形態に係る波長選択スイッチは、入出力ポート10a−10eと分散部40との間の光路中に配置され、集光点形成素子を構成するレンズ60を備える。レンズ60は、例えば集光レンズ、入出力ポート10a−10eの配列方向にレンズパワーを有するシリンドリカルレンズ、又は入出力ポート10a−10eの配列方向と直交する方向に対して入出力ポート10a−10eの配列方向に強いレンズパワーを有するアナモフィックレンズ等で構成される。これにより、入出力ポート10a−10eからの入力光は、集光点Fに集光される。
集光レンズ40は、その前側焦点位置がレンズ60による入力光の集光点Fの前後近傍に位置するように配置される。
平行平板21は、レンズ60による入力光の集光点Fの前後近傍、図では集光点Fの前側近傍に、入力光の光路に対して傾斜して配置される。
分散部30は、透過型グレーティングからなる分散素子31と反射素子である折返しミラー32とを備え、分散素子31による分散光を折返しミラー32により反射させて再び分散素子31に入射させるリットマン・メトカルフ構造を有している。分散部30は、分散素子31の分散基点が、集光レンズ40の後側焦点位置近傍に位置するように配置される。
なお、分散部30において、分散素子31および折返しミラー32は、入力光が分散素子31に入射して分散される際の入射角による回折効率と、分散光が折返しミラー32で折り返されて再び分散素子31に入射して分散される際の入射角による回折効率とがほぼ等しくなるように配置する。
例えば、図5Aに分散部30の部分拡大図を示すように、分散素子31により分散されて折返しミラー32へ向かう分散光の最大出射角をα1、最小出射角をα2とする。この場合、折返しミラー32で折り返されて再び分散素子31に入射する分散光の入射角は、最大出射角α1で分散された分散光の入射角β1が最小入射角となり、最小出射角α2で分散された分散光の入射角β2が最大入射角となる。したがって、この場合は、図5Bに示すように、最小出射角α2における回折効率Aと、最大入射角β2における回折効率Bとが等しくなるように、分散素子31および折返しミラー32を配置する。
図4Aおよび図4Bにおいて、偏向部50は、集光レンズ40に関して、分散部30と反対側、つまり入出力ポート10a−10eと同一側に配置される。
本実施の形態に係る波長選択スイッチにおいて、入力ポート10aの光ファイバ11aから波長分割多重された光信号(入力光)が出射されると、その入力光は、対応するマイクロレンズ13aにより平行光に変換されて射出される。その後、入力光は、レンズ60により集光されて平行平板61を透過して集光点Fに集光される。
そして、入力光は、集光レンズ40を経てリットマン・メトカルフ構造を有する分散部30の分散素子31に入射して波長分散される。分散部30において、入力光は、分散素子31により波長分散された後、折返しミラー32で折り返されて再び分散素子31により分散され、分散部30から射出される。これにより、短い光路長であっても、分散光路中での分散光の空間的な広がり幅を大きくすることが可能となる。
分散部30から波長分散されて射出された光は、集光レンズ40により集光されて偏向部50の波長に対応する偏向素子51a−51eに入射する。そして、偏向素子51a−51eにより各々独立して偏向されて、集光レンズ40、分散部30、集光レンズ40、光路補正部20およびレンズ60を経て、所望の出力ポート10b−10eへ出力光として入射される。なお、図4Aは、分散部30により3つの波長に分散された場合を例示している。また、図4Bは、分散部30による分散光の1つが出力ポート10cに入射される場合を例示している。
本実施の形態に係る波長選択スイッチによると、光路補正部を構成する平行平板21が、レンズ60による入力光の集光点Fの近傍に配置されている。したがって、平行平板21は、Y方向の寸法については、その大きさを入出力ポート10a−10eが配列された幅より小さくしても、全ての入出力ポート10a−10eからの入力光を入射して、その光路をシフトさせることができる。また、平行平板21のX方向の寸法については、前述した通り、ほぼ一つの入出力ポートからの入力光が入射する寸法だけ確保すればよい。これにより、図1Aおよび図1Bで説明した構成の場合よりも、小型な平行平板21を用いて所望のフィルタ特性を得ることができ、装置全体のさらなる小型化が図られる。
なお、図4Aおよび図4Bに示した構成において、分散光の入射位置を偏向部50上でシフトさせるための他の手段として、平行平板を集光レンズ40と偏向部50との間の分散光の光路中に配置することが想定される。しかし、この場合は、平行平板として、偏向部50の全ての偏向素子51a−51eに入射する分散光を屈折透過させる大きさを要することになる。そのため、平行平板が大型化して、装置全体も大型化することが懸念される。しかも、平行平板を集光レンズ40側に傾斜して配置しようとすると、平行平板が入力ポート10aから集光レンズ40に向かう入力光の光路に突出して、入力光にケラレが生じることも想定される。また、そのケラレを解消するため、平行平板を偏向部50の前面に近接して、偏向部50と平行に配置しようとすると、偏向部50との間の多重反射による迷光が発生して、S/Nが低下したり、クロストークが増加したりすることが懸念される。本実施の形態に係る波長選択スイッチによると、このような懸念事項を一挙に解決でき、小型な構成で所望のフィルタ特性が得られる光路補正が可能となる。
(第2実施の形態)
図6Aおよび図6Bは、本発明の第2実施の形態に係る波長選択スイッチの要部の構成を示す図で、図6Aは分散部による波長分散方向と直交する方向から見た図であり、図6Bは波長分散方向から見た図6Aの光路の展開図である。なお、図4Aおよび図4Bに示した構成要素と同一作用をなす構成要素には、同一参照符号を付して説明を省略する。
本実施の形態に係る波長選択スイッチは、図4Aおよび図4Bに示した構成において、集光レンズ40と偏向部50との間の分散光路中に、ミラー70および1/4波長板71を配置したものである。そして、集光レンズ40を経て偏向部50へ向かう分散光を、分散光が空間的に広がる面に対して所定の角度方向(図6Aにおいて紙面の下方)へミラー70により反射させた後、1/4波長板71を経て偏向部50に入射させる。また、偏向部50で偏向された分散光は、1/4波長板71を経てミラー70により反射した後、集光レンズ40を経て分散部30に入射させる。その他の構成および作用は、第1実施の形態に係る波長選択スイッチと同様である。ミラー70が分散光を反射させる角度は、90度であることが好ましいが、実質的に分散光を折り曲げることができればこの角度に制限されるものではない。
このように、偏向部50への分散光の入出射光路に1/4波長板71を配置することにより、偏向部50に入射する分散光を直線偏光から円偏光に変換でき、さらに偏向部50から出射される円偏光を入射光の直線偏光と直交する直線偏光に変換して分散部30へ戻すことができる。これにより、第1実施の形態の場合の効果に加えて、分散部30の偏光依存性に伴う光信号の損失を低減でき、S/Nを向上することができる。しかも、1/4波長板71は、ミラー70によって折り曲げられた分散光の光路中に配置されるので、1/4波長板71によって集光レンズ40に入射する入射光にケラレが生じることもない。また、ミラー70および1/4波長板71は、光路補正部である平行平板21の設置に支障をきたすこともない。
なお、1/4波長板71は、単独で配置する場合に限らず、図7に示すように、偏光部50のパッケージの入射窓として設けることもできる。また、1/4波長板71は、高次のものを用いても良い。これにより、コストダウンが図れる。
次に、光路補正部の他の構成について説明する。
光路補正部は、上述した平行平板に限らず、種々の構成が可能である。例えば、上述した平行平板におけるように、光路を平行シフトさせる光路補正部は、図8A−図8Dに示すような構成も可能である。
図8Aに示す光路補正部は、プリズム22を用いたもので、プリズム22を破線で示すように移動させることにより、プリズム22を透過する光路のシフト量Δxを調整することができる。図8Bに示す光路補正部は、2枚の楔状プリズム23a,23bを用いたもので、一方の楔状プリズム23aまたは23bを移動させて両者の間隔を調整することにより、2枚の楔状プリズム23a,23bを透過する光路のシフト量Δxを調整することができる。
図8Cに示す光路補正部は、ミラー24を用いたもので、ミラー24を破線で示すように移動させることにより、光路のシフト量Δxを調整することができる。図8Dに示す光路補正部は、プリズム25を用い、該プリズム25の内部で光線を反射させて出射するもので、プリズム25を破線で示すように移動させることにより、光路のシフト量Δxを調整することができる。
また、光路補正部は、光路を平行シフトする構成に限らず、光路の角度を調整して、分散光が偏向部50に入射する位置を、偏向部50上でシフトさせるように補正することも可能である。図9Aおよび図9Bは、光路の角度を調整する場合の光路補正部の構成を示すものである。
図9Aに示す光路補正部は、プリズム27を用いたもので、プリズム27を破線で示すように、光線の入射位置を中心に回動させることにより、光路をΔθ傾けることができる。図9Bに示す光路補正部は、ミラー28を用いたもので、ミラー28を光線の入射位置を中心に破線で示すように回動させることにより、光路をΔθ傾けることができる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形または変更が可能である。
また、集光レンズ40は、集光作用を奏すればよく、集光ミラーや、回折型集光素子等を用いることができる。
また、各実施の形態において、マイクロレンズアレイ12は、必ずしも配置されなくても構わない。
また、分散部は、透過型分散素子や、リットマン・メトカルフ構造に限られず、反射型回折格子、Grism、スーパープリズム等を用いることもできる。
10a−10e 入出力ポート
11a−11e 光ファイバ
12 マイクロレンズアレイ
13a−13e マイクロレンズ
20 光路補正部
21 平行平板
30 分散部
31 分散素子
32 折返しミラー
40 集光レンズ(集光素子)
50 偏向部
51a−51e 偏向素子
60 レンズ(集光点形成素子)
70 ミラー
71 1/4波長板

Claims (7)

  1. 少なくとも一つの入力ポートと、
    該入力ポートから入射される入力光を波長分散する分散部と、
    該分散部により波長分散される光を集光する集光素子と、
    該集光素子により集光される光を偏向する偏向部と、
    該偏向部で偏向された光を出力光として出射する少なくとも一つの出力ポートと、
    前記入力ポートと前記分散部との間の光路中に配置され、前記分散部により波長分散される光の前記偏向部に対する入射位置をシフトさせる光路補正部と、
    を備えることを特徴とする波長選択スイッチ。
  2. 前記入力ポートおよび前記出力ポートは直線状に配列されており、
    前記入力ポートおよび前記出力ポートと前記分散部との間の光路中には、前記入力光の集光点を形成する集光点形成素子が配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の波長選択スイッチ。
  3. 前記集光素子は、当該集光素子の前側焦点面が前記集光点近傍に位置するように配置され、
    前記入力光は、前記集光点形成素子および前記集光素子を経て前記分散部に入射され、前記分散部により波長分散される光は、前記集光素子を経て前記偏向部に入射され、前記偏向部で偏向される前記出力光は、前記集光素子、前記分散部、前記集光素子および前記集光点形成素子を経て前記出力ポートへ入射されるように構成されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の波長選択スイッチ。
  4. 前記分散部は、透過型の分散素子と反射素子とを備え、前記分散素子により波長分散される光を前記反射素子により反射させて再び前記分散素子に入射させるリットマン・メトカルフ構造からなる、
    ことを特徴とする請求項3に記載の波長選択スイッチ。
  5. 前記光路補正部は、前記集光点形成素子と前記集光素子との間の光路中に配置されている、
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の波長選択スイッチ。
  6. 前記光路補正部は、前記集光点の近傍に配置されている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の波長選択スイッチ。
  7. 前記光路補正部は、前記入力光に対して透明な平行平板からなり、
    前記平行平板は、前記入力光を前記分散部により波長分散される光の波長分散方向にシフトさせるように、前記入力光の光路に対して傾斜して配置されている、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の波長選択スイッチ。
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