JP2013124960A - セシウム汚染土壌の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】セシウム汚染土壌を工業的規模で効率的にかつ可及的に簡易な手法で清浄化することを可能とする有効適切な処理方法を提供する。
【解決手段】セシウムによる汚染土壌を酸性溶液に混合して超音波処理を行うことにより、汚染土壌中のセシウムを酸性溶液中に分離させる。その際、汚染土壌を混合した酸性溶液を常圧下において所定温度(たとえば40〜70℃程度)に加温しつつ超音波処理を行うことが好ましい。また、必要であれば汚染土壌を予め粗粒分と細粒分とに分級して洗浄する前処理を行った後、細粒分及び/又は粗粒分を対象として上記の処理を行えば良い。酸性溶液としては硝酸溶液またはシュウ酸溶液もしくはリンゴ酸溶液を用いることが好ましい。酸性溶液に代えて水を用いることでも良い。
【選択図】図1
【解決手段】セシウムによる汚染土壌を酸性溶液に混合して超音波処理を行うことにより、汚染土壌中のセシウムを酸性溶液中に分離させる。その際、汚染土壌を混合した酸性溶液を常圧下において所定温度(たとえば40〜70℃程度)に加温しつつ超音波処理を行うことが好ましい。また、必要であれば汚染土壌を予め粗粒分と細粒分とに分級して洗浄する前処理を行った後、細粒分及び/又は粗粒分を対象として上記の処理を行えば良い。酸性溶液としては硝酸溶液またはシュウ酸溶液もしくはリンゴ酸溶液を用いることが好ましい。酸性溶液に代えて水を用いることでも良い。
【選択図】図1
Description
本発明はセシウムによる汚染土壌を清浄化するための処理方法に関する。
放射性物質により汚染された土壌を清浄化するための処理方法として、たとえば特許文献1に示される土地改善法が知られている。これは、プルトニウムに代表されるアクチニドによる汚染土壌を対象とするもので、炭酸水と錯生成剤と酸化剤を含む特殊な水溶液により汚染土壌を洗浄するというものである。
また、放射性セシウムによる汚染土壌を対象とする処理方法としては、汚染土壌を硝酸等の強酸水溶液により高温下で洗浄することによりセシウムイオンを強酸水溶液中に抽出して回収するという方法が知られている。
しかし、従来のこの種の処理方法はいずれも実験室規模で試験的に実施されているに過ぎず、たとえば東日本大震災により発生した膨大な量のセシウム汚染土壌を現地にて工業的規模で処理するための手法としてそのまま適用することは現実的ではない。
特に、セシウム汚染土壌を単に強酸水溶液により洗浄処理する場合には、十分な洗浄効果が得られるためには200℃以上にも加熱する必要があるとされ、したがってそのためには常圧(大気圧)での処理は不可能であるので高圧容器内での処理が必要となり、そのために複雑かつ大規模な設備が必要となる。
したがって、そのような強酸による高温高圧下での洗浄処理は現地にて効率的に実施し得るものではないばかりか、そのような処理によることでは土壌粒子がダメージを受けて原形を留めないように変質してしまい、したがってセシウム汚染土壌を清浄化したとしてもそれをそのまま現地に埋め戻して現状回復させるようなことは不可能であるし、処理後の土壌に対してさらに何らかの処理・処分を必要とする必要も生じるので、その点においても不都合である。
したがって、そのような強酸による高温高圧下での洗浄処理は現地にて効率的に実施し得るものではないばかりか、そのような処理によることでは土壌粒子がダメージを受けて原形を留めないように変質してしまい、したがってセシウム汚染土壌を清浄化したとしてもそれをそのまま現地に埋め戻して現状回復させるようなことは不可能であるし、処理後の土壌に対してさらに何らかの処理・処分を必要とする必要も生じるので、その点においても不都合である。
以上のことから、セシウム汚染土壌を工業的規模で効率的にしかも可及的に簡易な手法で清浄化することを可能とする有効適切な処理方法の確立が急務とされているのが実状である。
上記事情に鑑み、請求項1記載の発明は、セシウムによる汚染土壌を酸性溶液に混合して超音波処理を行うことにより、前記汚染土壌中のセシウムを酸性溶液中に分離させることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、セシウムによる汚染土壌を酸性溶液に混合し常圧下において所定温度に加温しつつ超音波処理を行うことにより、前記汚染土壌中のセシウムを酸性溶液中に分離させることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、セシウムによる汚染土壌を粗粒分と細粒分とに分級して洗浄する前処理を行った後、該前処理により分級し洗浄した細粒分及び/又は粗粒分を酸性溶液に混合して超音波処理を行うことにより、前記細粒分及び/又は粗粒分中のセシウムを酸性溶液中に分離させることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、セシウムによる汚染土壌を粗粒分と細粒分とに分級して洗浄する前処理を行った後、該前処理により分級し洗浄した細粒分及び/又は粗粒分を酸性溶液に混合し常圧下において所定温度に加温しつつ超音波処理を行うことにより、前記細粒分及び/又は粗粒分中のセシウムを酸性溶液中に分離させることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1,2,3または4記載のセシウム汚染土壌の処理方法であって、前記酸性溶液として硝酸溶液またはシュウ酸溶液もしくはリンゴ酸溶液を用いることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1,2,3または4記載のセシウム汚染土壌の処理方法であって、前記酸性溶液に代えて水を用いることを特徴とする。
本発明によれば、セシウム汚染土壌を酸性溶液中あるいは水中で超音波処理することにより効果的かつ効率的な処理が可能であり、したがって従来のように高温高圧下で強酸処理する場合に比べて処理工程全体を簡易に実施することが可能であるし、複雑かつ大規模な処理設備も必要とせず、現地にて工業的規模で簡易にかつ低コストで実施することが可能となる。また、上記の処理により土壌粒子がダメージを受けたり変質することもなく、そのまま現地に埋め戻して現状回復することも可能となる。
特に、処理に際して酸性溶液あるいは水を所定温度たとえば40〜70℃程度に加温することで処理効率をより高めることができる。
また、上記の処理に先立って汚染土壌を粗粒分と細粒分とに分級し洗浄する前処理を行い、それにより分級した細粒分及び/又は粗粒分を対象として上記の処理を行うことでも良く、その場合において細粒分または粗粒分のみを処理する場合には処理量を大幅に削減し得てそれに要する手間とコストを十分に軽減することが可能である。
また、上記の処理に先立って汚染土壌を粗粒分と細粒分とに分級し洗浄する前処理を行い、それにより分級した細粒分及び/又は粗粒分を対象として上記の処理を行うことでも良く、その場合において細粒分または粗粒分のみを処理する場合には処理量を大幅に削減し得てそれに要する手間とコストを十分に軽減することが可能である。
本発明の実施形態を図1を参照して説明する。
本実施形態では、放射性セシウムによる汚染土壌を効率的に処理するために、処理対象のセシウム汚染土壌をまず細粒分と粗粒分とに分級し洗浄処理するための前処理を行う。
すなわち、汚染物質としてのセシウムは土壌粒子全体に均等に分布していることはなく、通常はその殆どが微細な土粒子である細粒分に対して偏って強固に結合し吸着しているので、粗粒分を含めて土粒子全体を均等に処理することは必ずしも合理的ではない。
本実施形態では、放射性セシウムによる汚染土壌を効率的に処理するために、処理対象のセシウム汚染土壌をまず細粒分と粗粒分とに分級し洗浄処理するための前処理を行う。
すなわち、汚染物質としてのセシウムは土壌粒子全体に均等に分布していることはなく、通常はその殆どが微細な土粒子である細粒分に対して偏って強固に結合し吸着しているので、粗粒分を含めて土粒子全体を均等に処理することは必ずしも合理的ではない。
そこで、まず前処理として全量を対象として周知の洗浄処理(重金属や化学物質による汚染土壌に対する洗浄処理として実施されている各種の洗浄処理と同様の手法による一般的な処理で十分である)を行うこととし、それに伴って汚染土壌を細粒分と粗粒分とに分級する。
ここで分級された粗粒分は当初よりセシウムにさして汚染されているものではないし、仮に汚染されていたとしてもこの前処理により容易に洗浄されて十分に清浄化されるから、粗粒分についてはこの前処理のみで処理完了として差し支えなく、ここで回収した粗粒分はそのまま現地に埋め戻したり適宜用途に再利用することも可能である。
ここで分級された粗粒分は当初よりセシウムにさして汚染されているものではないし、仮に汚染されていたとしてもこの前処理により容易に洗浄されて十分に清浄化されるから、粗粒分についてはこの前処理のみで処理完了として差し支えなく、ここで回収した粗粒分はそのまま現地に埋め戻したり適宜用途に再利用することも可能である。
一方、前処理で分級した細粒分にはセシウムが強固に結合し吸着しているので、その細粒分を対象としてセシウムを分離除去して清浄化するための本処理を行う。
本実施形態においては、本処理として上述した従来の強酸による洗浄処理手法を踏襲して酸性溶液による洗浄処理を行うことを基本とするが、従来においては200℃程度の高温高圧化での強酸処理を行うものであるのに対し、本実施形態では細粒分を酸性溶液に混合してそれに対して超音波処理を行うことにより細粒分からセシウムを分離させることを主
眼とする。
本実施形態においては、本処理として上述した従来の強酸による洗浄処理手法を踏襲して酸性溶液による洗浄処理を行うことを基本とするが、従来においては200℃程度の高温高圧化での強酸処理を行うものであるのに対し、本実施形態では細粒分を酸性溶液に混合してそれに対して超音波処理を行うことにより細粒分からセシウムを分離させることを主
眼とする。
その際、酸性溶液を従来のように高温に加熱する必要はなく常温での処理も可能であるが、若干の加温を行った方が処理効率が高まるので、たとえば40〜70℃程度に加温することが好ましい。勿論、その程度の加温であれば常圧(大気圧)下で支障なく処理し得るから、いずれにしても従来のように高圧容器内で処理を行うような必要はない。
また、本発明では後述するような各種の酸性溶液を使用可能であり、さらには酸性溶液に代えて水を使用することも可能であるが、特にたとえば硝酸溶液やシュウ酸溶液、リンゴ酸溶液を好適に使用可能である。いずれにしても、超音波処理のための振動数、加温温度、処理時間、酸性溶液を使用する場合、その種類や濃度等の条件は、処理対象の細粒分の粒度や、汚染濃度、要求される清浄度その他を考慮して所望の洗浄効果と洗浄効率が得られるように適切に設定すれば良いが、たとえば硝酸溶液を用いる場合にはその濃度は1規定度(1N)程度で十分であり、処理時間は1時間〜4時間程度で十分である。
また、本発明では後述するような各種の酸性溶液を使用可能であり、さらには酸性溶液に代えて水を使用することも可能であるが、特にたとえば硝酸溶液やシュウ酸溶液、リンゴ酸溶液を好適に使用可能である。いずれにしても、超音波処理のための振動数、加温温度、処理時間、酸性溶液を使用する場合、その種類や濃度等の条件は、処理対象の細粒分の粒度や、汚染濃度、要求される清浄度その他を考慮して所望の洗浄効果と洗浄効率が得られるように適切に設定すれば良いが、たとえば硝酸溶液を用いる場合にはその濃度は1規定度(1N)程度で十分であり、処理時間は1時間〜4時間程度で十分である。
なお、上記の本処理は適宜容器内でバッチ処理とすることが現実的であるが、汚染土壌を連続的に移送しながら処理可能な設備を用意できる場合には連続処理とすることも可能である。
以上の本処理により、細粒分に結合し吸着していたセシウムは酸性溶液中に分離するので、それを酸性溶液から適宜分離して回収すれば処理完了となり、これにより細粒分に結合し吸着されていたセシウムはほぼ100%除去されてしまって処理後の細粒分におけるセシウム残留濃度を測定限界以下とすることができる。
したがって、これにより清浄化した細粒分は、前処理により分級・洗浄した粗粒分とともにそのまま現地に埋め戻して現状回復させることも可能である。
したがって、これにより清浄化した細粒分は、前処理により分級・洗浄した粗粒分とともにそのまま現地に埋め戻して現状回復させることも可能である。
勿論、酸性溶液から回収したセシウム分は適宜回収して公知の手法により処理・処分する必要があることはいうまでもない。
その際、たとえば本出願人が先に提案したように、処理対象の汚染土壌からシルト分(上記実施形態において本処理を行うべき細粒分よりもさらに微細であってセシウムを多量に吸着している成分)を予め分級しておき、本処理により細粒分を分離した後の酸性溶液に対してそのシルト分を吸着剤として利用して凝集沈澱処理を行うことにより、酸性溶液中のセシウムをシルト分に吸着させたうえで最終的にそのシルト分を酸性溶液から分離回収して処分する、という手法も好適に採用可能である(特願2011−234001参照)。
その際、たとえば本出願人が先に提案したように、処理対象の汚染土壌からシルト分(上記実施形態において本処理を行うべき細粒分よりもさらに微細であってセシウムを多量に吸着している成分)を予め分級しておき、本処理により細粒分を分離した後の酸性溶液に対してそのシルト分を吸着剤として利用して凝集沈澱処理を行うことにより、酸性溶液中のセシウムをシルト分に吸着させたうえで最終的にそのシルト分を酸性溶液から分離回収して処分する、という手法も好適に採用可能である(特願2011−234001参照)。
本発明の処理方法によるセシウム除去率のデータを図2に示す。これは、汚染土壌と各種の酸性溶液(濃度はいずれも1M)を1:10の重量比で混合し1時間の超音波処理を行った場合の放射性セシウムの除去率を示すものである。
図2に示されるように、酸性溶液として硝酸溶液およびシュウ酸溶液を使用した場合にはいずれも92%、リンゴ酸溶液の場合には83%、クエン酸溶液の場合には71%、コハク酸溶液の場合には67%のセシウム除去率が得られた。この結果から、本発明では上記の酸性溶液をいずれも使用可能であるが、特に高除去率が得られる硝酸溶液、シュウ酸溶液、リンゴ酸溶液を用いることが最適であるといえる。
図2に示されるように、酸性溶液として硝酸溶液およびシュウ酸溶液を使用した場合にはいずれも92%、リンゴ酸溶液の場合には83%、クエン酸溶液の場合には71%、コハク酸溶液の場合には67%のセシウム除去率が得られた。この結果から、本発明では上記の酸性溶液をいずれも使用可能であるが、特に高除去率が得られる硝酸溶液、シュウ酸溶液、リンゴ酸溶液を用いることが最適であるといえる。
なお、同じく図2に示しているように、酸性溶液を用いることなく単なる水を用いて同様の超音波処理を行った場合にも、上記の各酸性溶液を使用した場合に比べれば低いものの52%の除去率が得られ、このことから単に水中で超音波処理を行うことによってもセシウム除去効果が得られることが確認された。したがって、セシウム除去率が50%程度で十分な場合には本発明においては必ずしも酸性溶液を用いることはなく単に水中で超音波処理することでも良い。
以上のように、本発明においては土壌粒子からセシウムを分離するためには少なくとも水中で超音波処理することが有効であり、さらに単に水中で超音波処理するよりも酸性溶液中において超音波処理することがより有効であり、本発明はそのような新規な手法によりセシウム汚染土壌に対する優れた処理効果と処理効率が得られるものであるといえる。
したがって本発明によれば、セシウム汚染土壌を酸性溶液中または水中で超音波処理することで効果的かつ効率的な処理が可能であることはもとより、従来のように200℃もの高温高圧下で強酸処理を行う場合に比べて処理工程全体を極めて簡易に実施することが可能であるし、高圧容器等の複雑かつ大規模な処理設備も必要としないから、現地において工業的規模で簡易にかつ低コストで実施することも可能となる。
また、基本的には常温での処理が可能であるし、必要に応じて加温するとしても40〜70℃程度で十分であるので、いずれにしても常圧下で処理が可能であるので、そのような処理を受けることで細粒分が大きなダメージを受けたり変質することがなく、したがって清浄化した処理後の細粒分はそのまま支障なく現地へ埋め戻すことが可能であるし、必要であれば適宜用途の資源として有効に再利用することも可能である。
なお、本発明においては、上記実施形態のように前処理によって粗粒分と細粒分とに予め分級したうえで、一般的にはセシウムが高濃度で結合し吸着している細粒分のみを対象として本処理を行うことにより、通常のように粗粒分も含めて汚染土壌の全量を処理する場合に比べて処理量を数分の一程度に大幅に低減することができるから、本処理に要する手間とコストを大幅に軽減することが可能となる。
但し、場合によっては粗粒分が汚れている場合もあるので、必要に応じて粗粒分に対しても同様の本処理を行えば良い。すなわち、本発明においては、上記の本処理を上記実施形態のように細粒分のみを対象として行うことでも良いし、粗粒分のみを対象として行うことでも良いし、細粒分と粗粒分の双方を対象として行うことでも良い。
但し、上記のような前処理は必ず実施すべきことではなく、汚染状況により粗粒分も含めて処理を行う必要がある場合には、前処理による分級を行うことなく汚染土壌の全量を対象として上記の本処理を行うことでも良い。勿論、処理対象の汚染土壌が分級するまでもないような場合、あるいは他の工程で予め粗粒分と細粒分とに分級されるような場合には、本発明においては上記実施形態における前処理を敢えて実施する必要はないので、そのような場合には汚染土壌の全量に対して、あるいは処理を必要とする粒度成分に対して、上記実施形態における本処理のみを直ちに実施すれば良い。
また、セシウムが多量に吸着しているシルト分については、本発明の超音波処理に先立ち、予め公知の手段で細粒分から分離、除去しても良いし、事前に分離せずに本発明の処理の中で細粒分と共に超音波処理を行っても良い。また、細粒分から分離したシルト分に対して超音波処理を行っても良い。
但し、場合によっては粗粒分が汚れている場合もあるので、必要に応じて粗粒分に対しても同様の本処理を行えば良い。すなわち、本発明においては、上記の本処理を上記実施形態のように細粒分のみを対象として行うことでも良いし、粗粒分のみを対象として行うことでも良いし、細粒分と粗粒分の双方を対象として行うことでも良い。
但し、上記のような前処理は必ず実施すべきことではなく、汚染状況により粗粒分も含めて処理を行う必要がある場合には、前処理による分級を行うことなく汚染土壌の全量を対象として上記の本処理を行うことでも良い。勿論、処理対象の汚染土壌が分級するまでもないような場合、あるいは他の工程で予め粗粒分と細粒分とに分級されるような場合には、本発明においては上記実施形態における前処理を敢えて実施する必要はないので、そのような場合には汚染土壌の全量に対して、あるいは処理を必要とする粒度成分に対して、上記実施形態における本処理のみを直ちに実施すれば良い。
また、セシウムが多量に吸着しているシルト分については、本発明の超音波処理に先立ち、予め公知の手段で細粒分から分離、除去しても良いし、事前に分離せずに本発明の処理の中で細粒分と共に超音波処理を行っても良い。また、細粒分から分離したシルト分に対して超音波処理を行っても良い。
Claims (6)
- セシウムによる汚染土壌を酸性溶液に混合して超音波処理を行うことにより、前記汚染土壌中のセシウムを酸性溶液中に分離させることを特徴とするセシウム汚染土壌の処理方法。
- セシウムによる汚染土壌を酸性溶液に混合し常圧下において所定温度に加温しつつ超音波処理を行うことにより、前記汚染土壌中のセシウムを酸性溶液中に分離させることを特徴とするセシウム汚染土壌の処理方法。
- セシウムによる汚染土壌を粗粒分と細粒分とに分級して洗浄する前処理を行った後、該前処理により分級し洗浄した細粒分及び/又は粗粒分を酸性溶液に混合して超音波処理を行うことにより、前記細粒分及び/又は粗粒分中のセシウムを酸性溶液中に分離させることを特徴とするセシウム汚染土壌の処理方法。
- セシウムによる汚染土壌を粗粒分と細粒分とに分級して洗浄する前処理を行った後、該前処理により分級し洗浄した細粒分及び/又は粗粒分を酸性溶液に混合し常圧下において所定温度に加温しつつ超音波処理を行うことにより、前記細粒分及び/又は粗粒分中のセシウムを酸性溶液中に分離させることを特徴とするセシウム汚染土壌の処理方法。
- 請求項1,2,3または4記載のセシウム汚染土壌の処理方法であって、
前記酸性溶液として、硝酸溶液またはシュウ酸溶液もしくはリンゴ酸溶液を用いることを特徴とするセシウム汚染土壌の処理方法。 - 請求項1,2,3または4記載のセシウム汚染土壌の処理方法であって、
前記酸性溶液に代えて水を用いることを特徴とするセシウム汚染土壌の処理方法。
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