JP2013124459A - 作業機械 - Google Patents

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高橋  毅
Atsushi Hamada
厚史 濱田
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Abstract

【課題】溶接強度のより優れた作業機械の提供。
【解決手段】本発明は、支持部7と、この支持部7に対し回動可能に取り付けられた作業部8と、前記支持部7と前記作業部8との間に取り付けられ前記作業部8を回動させるアクチュエータ12とを備えた作業機械において、前記作業部8は、細長状の作業部本体21と、この作業部本体21の前記支持部7側の端部に取り付けられ前記アクチュエータ12の端部が回動可能に連結された一対のブラケット部33と、これら一対のブラケット部33間に設けられこれら一対のブラケット部33と一体成型され前記作業部本体21の一部を構成する板状の連結片部32とを有する構成にしてある。
【選択図】図3

Description

本発明は、油圧ショベル等の作業機械に関し、特に、支持部に対し回動可能に作業部が取り付けられ、これら支持部と作業部との間にアクチュエータが取り付けられた作業機械に関する。
一般に、この種の作業機械である油圧ショベルは、掘削作業を行うための作業腕を備えている。この作業腕は、アーム、ブーム、油圧アクチュエータ等の複数の部材から構成されており、これらアーム、ブームおよび油圧アクチュエータ等は、連結ピンにて回動可能に連結されている。ここで、アームを回動させるアームシリンダとアームとの連結部に用いられる連結ピンには、作業腕の先端側から荷重が伝わっていく。このため、このアームシリンダの連結ピンとの連結部に用いられているブラケット部には、掘削作業時に過剰な負荷が掛かるため、ボックス構造のアーム本体との間の溶接部のうちの応力集中する部分から疲労亀裂が発生しやすい。
一方、アームおよびブームを結合させるボス部と、ボックス構造のアーム本体との溶接部は、応力集中による疲労亀裂の発生を防止する観点から、鍛造や鋳造で一体成型されており、ボス部からアーム本体を構成する板材へ滑らかにつながる形状とされている。
これに対し、アームシリンダのブラケット部は、これらブラケット部の近傍にバケットシリンダを取り付けるためのブラケット部が設けられているとともに、アーム本体の端部でもあることから、複雑な構造とされている。このため、強度を確保する点から複数の板材を溶接してアーム本体の端部を形成しなければならず、多くの溶接部が存在するため、応力集中する部分が多数存在する。そして、応力集中する部分が多数存在することによって、ブラケット部の疲労強度を低下させてしまう可能性が増加し、アームの信頼性を低下させてしまうおそれがある。
また、連結ピンからの荷重がブラケット部とアーム本体との溶接部を介して伝わってくるため、このブラケット部については、溶接継手強度としても高い信頼性が要求される。そして、この信頼性を確保するためには、ブラケットの板厚を大きくしたり、溶接個所での溶接の溶け込み量を増加させたりする等の対策が必要であるため、材料量の増加により重量が大きくなったり、溶接工程の増加により製造コストが増加してしまう。
図7は従来の油圧ショベルに備えられるアームを示す斜視図で、(a)図はアームの全体図、(b)図はアームの部分拡大図であり、図8は図7に示すアームの部分拡大図で、(a)図は平面図、(b)図は(a)図のA断面図である。そして、このアームは、アーム本体70の下端側の巻板71に一対のブラケット部72の内側面72aが溶接されて溶接ビード73にて取り付けられている。この巻板71は、幅方向の両側縁がアーム側板74の周縁に溶接されて溶接ビード75にて取り付けられているとともに、この巻板71の上端縁がアーム上板76の一端縁に溶接されて溶接ビード77にて取り付けられている。そして、このアーム上板76の幅方向の両側縁にアーム側板74の上端縁が溶接されて溶接ビード78にて取り付けられてボックス構造のアーム本体70が構成されている。
そして、ブラケット部72は、これらブラケット部72の近傍にバケットシリンダを取り付けるためのバケットシリンダ連結ブラケット79が設けられているとともに、ボックス構造のアーム本体70の端部に位置する。このため、アームシリンダのロッドから伝わる荷重Fは、図8(b)に示すように、各ブラケット部72の溶接ビード73から、これらブラケット部72の巻板71の上端縁側の端部の溶接ビード81、巻板71、および巻板71とアーム上板との間の溶接ビード77を介してアーム上板76へと伝わっていく。そして、これら溶接ビード73,81,77がアームシリンダのロッドから加わる荷重Fの流れの中に存在することから、これら溶接ビード73,81,77の内部に溶け込み不良があった場合には、溶接ビード73,81,77の欠陥部分で応力集中が生じ、疲労強度を低下させてしまうおそれがある。
また、このアームの端部の強度を確保する目的から、アームのアーム本体の基端部の幅を有する長方形鋼板をプレス加工して1つの後部側板を形成する従来技術が、特許文献1に開示されている。そして、この特許文献1においては、アーム本体の基端側を周方向に亘って覆うように後部側板を溶接し、この後部側板に後部ブラケットが溶接されて取り付けられた構成とされている。
実開昭63−36555号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示された従来技術においては、アーム本体の基端部の幅を有する長方形鋼板をプレス加工した後部側板が、アーム本体の基端側を覆うように溶接して取り付けられており、この後部側板に後部ブラケットが溶接されている。このため、後部側板の構成によって、アーム本体の基端部での溶接強度については確保できるものの、この後部側板に対する後部ブラケットの溶接強度の確保は容易ではない。
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、溶接強度のより優れた作業機械を提供することにある。
この目的を達成するために、本発明は、支持部と、この支持部に対し回動可能に取り付けられた作業部と、前記支持部と前記作業部との間に取り付けられ前記作業部を回動させるアクチュエータとを備えた作業機械において、前記作業部は、細長状の作業部本体と、この作業部本体の前記支持部側の端部に取り付けられ前記アクチュエータの端部が回動可能に連結された一対のブラケット部と、これら一対のブラケット部間に設けられこれら一対のブラケット部と一体成型され前記作業部本体の一部を構成する板状の連結片部とを有することを特徴としている。
このように構成した本発明は、細長状の作業部本体の支持部側の端部に取り付けられアクチュエータの端部が回動可能に連結された一対のブラケット部間に、作業部本体の一部を構成する板状の連結片部が一対のブラケット部と一体成型されて設けられている。このため、これら一対のブラケット部と連結片部との間の溶接部がなく、また連結片部が作業部本体の一部を構成することにより、この作業部本体に対する連結片部の溶接強度の確保が容易にでき、溶接強度に優れている。
また本発明は、上記発明において、前記一対のブラケット部は、前記連結片部に対し折り曲げられて形成されていることを特徴としている。
このように構成した本発明は、連結片部に対して折り曲げられて一対のブラケット部が形成されている。このため、これら一対のブラケット部を折り曲げる前の形状を平板状にできるから、これら連結片部および一対のブラケット部の成型をより容易にできる。
また本発明は、上記発明において、前記作業部本体は、断面矩形状に形成され、前記連結片部は、前記作業部本体の一側面の端部に突き合わせ溶接されて取り付けられていることを特徴としている。
このように構成した本発明は、断面矩形状の作業部本体の一側面の端部に、連結片部が突き合わせ溶接されて取り付けられているため、この作業部本体に対する連結片部の溶接強度を確保でき、この連結片部の溶接部の信頼性を向上することができる。
また本発明は、上記発明において、この作業機械は、油圧ショベルで、前記支持部は、ブームで、前記作業部は、アームで、前記連結片部は、前記作業部本体の回動方向外周側に位置する一側面に取り付けられていることを特徴としている。
このように構成した本発明は、油圧ショベルのアームの作業部本体の回動方向外周側に位置する一側面に連結片部が取り付けられているため、このアームの作業部本体の回動方向外周側に位置する一側面の溶接強度を確保することができる。
また本発明は、上記発明の製造方法であって、前記連結片部の両側にブラケット部が設けられた板状のブラケット材を成型し、このブラケット材の各ブラケット部を、前記連結片部に対し折り曲げ加工し、この折り曲げ加工されたブラケット材を、前記作業部本体の端部に取り付けることを特徴としている。
このように構成した本発明は、一対のブラケット部を折り曲げる前の形状が板状であるため、このブラケット材の成型を容易にできる。また同時に、ブラケット材の各ブラケット部を折り曲げ加工してから作業部の作業部本体の端部に取り付けるため、この作業部本体に取り付ける際のブラケット部間の位置出しを不要にできるから、ブラケット材および作業機械の製造性を向上することができる。
本発明は、細長状の作業部本体の支持部側の端部に取り付けられアクチュエータの端部が回動可能に連結された一対のブラケット部間に、作業部本体の一部を構成する板状の連結片部を一対のブラケット部と一体成型して設けた構成にしてある。この構成により本発明は、一対のブラケット部と連結片部との間の溶接部がなく、かつ連結片部が作業部本体の一部を構成するため、この作業部本体に対する連結片部の溶接強度の確保を容易にでき、これら連結片部および作業部本体を含んだ作業部の溶接強度の向上が容易にできる。
本発明の一実施形態に係る油圧ショベルの側面図である。 図1に示す油圧ショベルのアームを示す側面図である。 図2に示すアームの端部の溶接状態の部分拡大図である。 図2に示すアームに溶接されるブラケット材の図で、(a)図は板状のブラケット材の平面図、(b)図は折り曲げ加工前のブラケット材の斜視図である。 図4に示すブラケット材を巻板に溶接した状態の斜視図である。 図5に示す巻板に溶接したブラケット材をアームの端部に取り付ける状態の斜視図である。 従来の油圧ショベルに備えられるアームを示す斜視図で、(a)図はアームの全体図、(b)図はアームの部分拡大図である。 図7に示すアームの部分拡大図で、(a)図は平面図、(b)図は(a)図のA断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る油圧ショベルの側面図、図2は図1に示す油圧ショベルのアームを示す側面図、図3は図2に示すアームの端部の溶接状態の部分拡大図である。
本発明に係る作業機械の一実施形態である油圧ショベルは、下部走行体1と、この下部走行体1上に配置される上部旋回体2と、この上部旋回体2の前側に設けられた運転室3と、上部旋回体2の中間部に設けられたエンジン室4と、この上部旋回体2上の後部に設けられたカウンタウエイト5と、上部旋回体2の前側に上下方向に回動可能に取り付けられ掘削作業等が可能なフロント作業機6とを備えている。このフロント作業機6は、上部旋回体2に俯抑動可能に取り付けられるブーム(支持部)7と、このブーム7の先端部に回動可能に取り付けられるアーム(作業部)8と、このアーム8の先端部に4節リンク機構9を介して回動可能に取り付けられるバケット(アタッチメント)10とで構成されている。
さらに、このフロント作業機6には、ブーム7を操作駆動させるブームシリンダ11と、アーム8を操作駆動させるアームシリンダ(アクチュエータ)12と、バケット10を操作駆動させるバケットシリンダ13とを備えている。ここで、ブームシリンダ11は、基端側のシリンダ側の端部が上部旋回体2の前側上面に回動可能に固定され、先端側のロッド側の端部がブーム7の基端部の側面に回動可能に固定されている。また、アームシリンダ12は、基端側のシリンダ側の端部がブーム7の中間部の上面に回動可能に固定されている。さらに、バケットシリンダ13は、先端側のロッド側の端部が4節リンク機構9に回動可能に接続されている。
そして、フロント作業機6のアーム8は、図2に示すように、断面矩形状であるボックス構造のアーム本体(作業部本体)21を備えている。このアーム本体21は、図1に示すように、側面視先細状に形成されている。また、このアーム本体21は、このアーム本体21の上面側を構成する細長略矩形平板状のアーム上板22と、このアーム本体21の下面側を構成する細長略矩形平板状のアーム下板23と、これらアーム上板22およびアーム下板33との間の側面を構成する一対のアーム側板24とで構成されている。これらアーム側板24の基端側の下部には、基端側に向けて上方に傾斜した第1傾斜部24aが形成されている。さらに、この第1傾斜部24aの基端側には、この第1傾斜部24aより大きな角度で上方に傾斜した第2傾斜部24bが設けられている。
さらに、アーム本体22の先端部には、このアーム本体22の幅方向に貫通したバケット連結ボス25が設けられている。このバケット連結ボス25は、バケット10を回動可能に連結させる連結ピン25aを受けるものである。そして、このバケット連結ボス25の基端側には、アーム本体22の幅方向に貫通したリンク連結ボス26が設けられている。このリンク連結ボス26は、バケットシリンダ13とバケット10との間に設けられ、このバケット10の回動範囲を拡張させるための4節リンク機構9を連結させる連結ピン26aを受けるものである。また、アーム上板22の基端側には、バケットシリンダ13のシリンダ側の端部を回動可能に連結させるための連結ピン27aを受ける一対のバケットシリンダ連結ブラケット27が設けられている。また、アーム本体21の基端側の下面側には、ブーム7の先端部に回動可能に連結させる連結ピン28aを受けるブーム連結ボス28が幅方向に貫通して設けられている。
ここで、アーム下板23は、アーム本体21の下面のうちのブーム連結ボス28より先端側の部分、すなわちアーム側板24の第1傾斜部24aより先端側を覆っている。そして、このブーム連結ボス28より基端側の部分には、アーム本体21の基端側を覆う略矩形平板状の巻板(曲げ板)29が取り付けられている。この巻板29は、長手方向の一端寄りの位置で幅方向に沿って屈曲した形状に形成されており、この長手方向の他端側をアーム下板23の基端側に当接させて取り付けられている。また、巻板29は、アーム下板23の第1傾斜部24aから第2傾斜部24bまでに亘って取り付けられており、これら第1傾斜部24aおよび第2傾斜部24bにおけるアーム側板24間を覆っている。そして、この巻板29の長手方向の一端側の中央部には、略凹状の嵌合凹部29aが形成されている。
さらに、巻板29の長手方向の一端部と、アーム上板22の基端部との間には、両側部がアーム側板24にて覆われた矩形状の空間部30が形成されている。そして、この空間部30には、ブラケット材31の上部接合部(連結片部)32が嵌合されて取り付けられている。ここで、この空間部30は、アーム本体21のブーム7に対する回動方向外側に位置する一側面であるアーム本体21の上面側に設けられている。そして、上部接合部32は、アーム本体21の一部を構成する部材であって、作業時に応力集中の可能性が高いアームシリンダ12から離れた側、すなわちアーム本体21の上側に取り付けられる部分を構成している。具体的に、この上部接合部32は、アーム上板22の幅寸法に等しい幅寸法を有するとともに、このアーム上板22と巻板29との間の空間部30の長手方向の長さ寸法に等しい長さ寸法を有する矩形平板状に形成されている。
そして、ブラケット材31は、上部接合部32の両側部にブラケット部33が一体成型されて一体的に設けられている。これらブラケット部33は、アーム本体21のブーム7に連結される側の端部に取り付けられ、アームシリンダ12のロッド側の端部を回動可能に連結させる。また、これら一対のブラケット部33は、アームシリンダ12のロッド側の端部を回動可能に連結させるアームシリンダ連結ピン34を固定する連結ブラケットであって、図3に示すように、平面視略三角形状に形成されている。さらに、これら各ブラケット部33の略中心位置には、アームシリンダ連結合ピン34を受けるためのアームシリンダ連結ボス33aが穿設されている。また、これら一対のブラケット部33の互いに向かい合う側である内面側の各アームシリンダ連結ピン34には、円環状の補強部材35が同心状に取り付けられている。
さらに、これらブラケット部33は、巻板29の長手方向の一端側からこの巻板29の屈曲した部分を超えた位置までに接触させて取り付け可能な略くの字状に屈曲した内側面33bを有しており、これら内側面33bの基端側に位置する屈曲部33cが上部接合部32の幅方向の両側縁に一体的に接合されている。そして、各ブラケット部33の屈曲部33cは、上部接合部32の長手方向の一端寄りの位置に接合されている。また、この上部接合部32の長手方向の一端部に幅細状の上端部32aが形成されており、この上端部32aの一端縁には、この上部接合部32の幅方向の一側縁から他側縁までに亘った形状の略凹状の応力緩和部としての湾曲凹部32bが形成されている。また、これら各ブラケット部33の内側面33bの基端縁には、この内側面33bを延長させた形状の平面視略凹状の嵌合溝部33dが形成されている。
そして、これらブラケット部33は、図3に示すように、各屈曲部33cにおいて上部接合部32に対し同一方向に垂直に折り曲げられて屈曲させた形状とされている。さらに、これらブラケット部33は、これらブラケット部33の各内側面33bを巻板39の外側面に接触させつつ、各嵌合溝部33dに巻板29の嵌合凹部29aの両側縁を嵌合させ、かつ上部接合部32をアーム本体21の空間部30に嵌合させてアーム本体21に取り付けられている。
ここで、上部接合部32は、この上部接合部32の長手方向の他端面がアーム上板22の他端面に線接触させた状態で突き合わせ溶接されて溶接ビード41にて接合されている。また、上部接合部32の幅方向の両側面は、空間部30の両側部を構成するアーム側板24の上端縁に線接触された状態で溶接されて溶接ビード42にて接合されている。さらに、上部接合部32の長手方向の一端側の嵌合溝部33dの内縁面は、巻板29の内側面に面接触させた状態で溶接されて溶接ビード43にて接合されている。
また、ブラケット材31の各ブラケット部33は、これらブラケット部33の内側面33bおよび嵌合溝部33dの内側面が巻板29の外側面に溶接されて溶接ビード44にて接合されている。また、巻板29は、この巻板29の内側面をアーム側板24の下端面に線接触させた状態で溶接されて溶接ビード45にて接合されている。ここで、アーム上板22および巻板29は、アーム本体21のアーム側板24間の幅寸法より若干大きな幅寸法に形成されており、これらアーム上板22および巻板29それぞれの幅方向の両側部のうちのアーム側板24からはみ出した部分に溶接ビード42,45が置かれて接合されている。
<製造方法>
次に、ブラケット材の製造方法およびアーム本体への溶接方法について説明する。
図4は図2に示すアームに溶接されるブラケット材の図で、(a)図は板状のブラケット材の平面図、(b)図は折り曲げ加工前のブラケット材の斜視図であり、図5は図4に示すブラケット材を巻板に溶接した状態の斜視図で、図6は図5に示す巻板に溶接したブラケット材をアームの端部に取り付ける状態の斜視図である。
まず、所定の厚さの鉄板を切り出し加工等して、図4(a)に示すように、上部接合部32の両側部にブラケット部33がそれぞれ一体的に取り付けられた展開状態である平板状のブラケット材31を成型する。
次いで、図4(b)に示すように、この平板状のブラケット材31の各ブラケット部33のアームシリンダ連結ボス33aの内側に、面圧確保のための補強部材35を溶接してから、この平板状のブラケット材31の各ブラケット部33の屈曲部33c(図4(b)中の破線部)を屈曲中心として、これら各ブラケット部33を互いに向かい合う方向に向けて折り曲げ加工して、これらブラケット部33が上部接合部32に対し垂直に突出したブラケット材31とする。
この後、図5に示すように、このブラケット材31の各ブラケット部33の各内側面33bを巻板29の外側面に接触させつつ、これらブラケット部33の各嵌合溝部33dに巻板29の嵌合凹部29aの両側縁を嵌合させた状態とする。この状態で、これらブラケット部33の内側面33bおよび嵌合溝部33dの内側面を巻板29の外側面に溶接して溶接ビード34を形成し、上部接合部32の嵌合溝部33dの内縁面を巻板29の内側面に溶接して溶接ビード54を形成する。
次いで、図6に示すように、アーム上板22、アーム下板23およびアーム側板24を予め溶接して箱組みしたアームボックス46を用意し、このアームボックス46に、ブラケット材31が溶接された巻板29を取り付ける。このとき、図3に示すように、アーム上板22の他端面に上部接合部32の長手方向の他端面を線接触させるとともに、この上部接合部29の幅方向の両側縁を空間部30の両側に位置するアーム側板24の上側縁に線接触させ、かつこれらアーム側板24の下端面に巻板29の内側面を線接触させた状態とする。
この状態で、このブラケット材31の上部接合部32の他端面をアーム上板22の他端面に突き合わせ溶接して溶接ビード55を形成する。さらに、この上部接合部32の幅方向の両側面をアーム側板24の上端縁に溶接して溶接ビード31を形成し、巻板29の内側面をアーム側板24の下端面に溶接して溶接ビード32を形成することによって、アーム本体21が製造される。
<作用効果>
上述のように、図7(a)および図7(b)に示す従来の油圧ショベルのアームのブラケット部72において、これらブラケット部72に取り付けられるアームシリンダ連結ピン(図示せず)から伝わる荷重Fは、図8(b)に示すように、各ブラケット部72と巻板71との間の溶接ビード73から、これらブラケット部72の巻板71の上端縁側の端部の溶接ビード81を超え、この巻板71の上端縁を介して、この巻板71の上端縁とアーム上板76の一端縁との間の溶接ビード77からアーム上板76へと伝わっていく。
ここで、これら溶接ビード73,81,77は、溶接時の電流や電圧、周囲の温度、湿度、溶接面の状態等によって、不良部分が存在する場合がある。例えば、これら溶接ビード73,81,77のいずれかの内部に溶け込み不良が存在した場合においては、これら溶接ビード73,81,77がアームシリンダ連結ピンから伝わる荷重の流れの中に存在するため、溶接ビード73,81,77の不良部分(欠陥部分)に応力集中が生じることとなり、疲労強度を低下させてしまうおそれがある。
そこで、本発明の一実施形態においては、図3に示すように、各ブラケット部33を屈曲部33cにて互いに向かい合う方向に垂直に折り曲げてブラケット材31を形成する。そして、このブラケット材31のブラケット部33の各内側面33bを巻板39の外側面に接触させつつ、各嵌合溝部33dに巻板29の嵌合凹部29aの両側縁を嵌合させ、かつ上部接合部32をアーム本体21の空間部30に嵌合させてアーム本体21に取り付ける構成とした。
この結果、アーム8のアームシリンダ連結ピン34から伝わる荷重は、主としてブラケット材31の各ブラケット部33の外周縁である板コバ部分から、これらブラケッ部33の屈曲部33c、および上部接合部32の上端部32aからアーム上板22へと伝わっていく。このため、これらブラケット材31および巻板29の各溶接ビード44,43,41への応力の伝達を少なくできる。よって、これら溶接ビード44,43,41での溶接不良に基づく疲労強度の低下を抑制できるため、アーム8の信頼性を向上させることができる。
さらに、アーム本体21の面外変形が最も大きくなる部分は、このアーム本体21の回動方向外側に位置する上面側のアーム上板22の他端面に突き合せ溶接されたブラケット材31の上部接合部32である。このため、この上部接合部32をブラケット部33と一体成型したことにより、このアーム8のアームシリンダ連結ボス33a部分での疲労強度を大幅に向上できるとともに、アーム本体21の上面側の溶接強度を確保できるため、油圧ショベルの信頼性を大幅に向上することができる。
このとき、ブラケット材31の上部接合部32の長手方向の他端面を、アーム上板22の他端面に突き合わせて溶接接合する構成としたことにより、巻板29の上端部をアーム上板22の他端部に面接触させて隅肉溶接している図7および図8に示す従来の場合に比べ、アーム本体21の面外変形が最も大きくなる部分での溶接強度の確保が容易にできる。この結果、上部接合部32の溶接部分での信頼性を向上することができるから、溶接強度に優れたアーム8とすることができる。
さらに、図4(a)および図4(b)に示すように、上部接合部32の両側部にブラケット部33が一体成型された展開状態のブラケット材31を成型してから、この平板状のブラケット材31の各ブラケット部33を上部接合部32に対し同一方向に折り曲げ加工する構成とした。この結果、これらブラケット部33による上部接合部32への溶接部が無くなり、これらブラケット部33による上部接合部32への溶接作業を不要にできる。
また、一枚の鉄板の切り出し加工と折り曲げ加工とでブラケット材31を製造できるため、各ブラケット部33および上部接合部32を別個に形成してから溶接してブラケット材31とする場合に比べ、このブラケット材31の成型を容易にでき、このブラケット材31の製造工程を簡略化できるから、アーム8の製造性を大幅に向上することができる。
また、これらブラケット部33と上部接合部32とを一体成型したブラケット材31の上部接合部32の上端部32aを巻板29の嵌合凹部29aに嵌合させることによって、このブラケット材31を巻板29の所定位置に取り付けることができる。したがって、巻板29にブラケット部33を一枚ずつ溶接して取り付ける従来の場合に比べ、これらブラケット部33間の位置出しを不要にできるとともに、これらブラケット部33の巻板29への位置合わせが容易になり、これらブラケット部33を巻板29に溶接する際の箱組み時の治具を簡略化することができる。
同時に、これらブラケット部33と巻板29との間の製缶誤差を低減できるとともに、これらブラケット部33の取り付け作業を大幅に簡略化でき、製造工数を削減することができる。よって、これらブラケット部33の取り付け位置の精度を容易に確保でき、製缶誤差に基づく強度低下を低減できるため、これらブラケット部33を備えたアーム8のアームシリンダ連結ボス33a部分における信頼性をより向上することができる。
<その他>
なお、上記一実施形態においては、作業機械として油圧ショベルについて説明し、作業部としてフロント作業機のアーム8について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば油圧ショベルに取り付け可能なクローラ等のブラケットや、クレーン、ホイルローダ等の作業部を有する種々の作業機械について用いることもできる。
また、板状のブラケット材31を成型してから、このブラケット材31の各ブラケット部33を折り曲げ加工する構成としたが、これらブラケット部33が上部接合部32に対し垂直に一体成型されたブラケット材31を鋳造等で製造してもよい。
さらに、ブラケット材31の上部接合部32をアーム上板22の一部とし、この上部接合部32の他端面をアーム本体21のアーム上板22の他端面に突き合せ溶接する構成としたが、ブラケット材31の上部接合部32を、例えばアーム下板23等の他の板材の一部とし、この板材に突き合せ溶接する構成とすることもできる。
1 下部走行体
2 上部走行体
3 運転室
4 エンジン室
5 カウンタウエイト
6 フロント作業機
7 ブーム
8 アーム
9 4節リンク機構
10 バケット
11 ブームシリンダ
12 アームシリンダ
13 バケットシリンダ
21 アーム本体
22 アーム上板
23 アーム下板
24 アーム側板
24a 第1傾斜部
24b 第2傾斜部
25 バケット連結ボス
25a 連結ピン
26 リンク連結ボス
26a 連結ピン
27 バケットシリンダ連結ブラケット
27a 連結ピン
28 ブーム連結ボス
28a 連結ピン
29 巻板
29a 嵌合凹部
30 空間部
31 ブラケット材
32 上部接合部
32a 上端部
32b 湾曲凹部
33 ブラケット部
33a アームシリンダ連通ボス
33b 内側面
33c 屈曲部
33d 嵌合溝部
34 アームシリンダ連結ピン
35 補強部材
41 溶接ビード
42 溶接ビード
43 溶接ビード
44 溶接ビード
45 溶接ビード
46 アームボックス
70 アーム本体(従来)
71 巻板
72 ブラケット部
72a 内側面
73 溶接ビード
74 アーム側板
75 溶接ビード
76 アーム上板
77 溶接ビード
78 溶接ビード
79 バケットシリンダ連結ブラケット
81 溶接ビード

Claims (5)

  1. 支持部と、この支持部に対し回動可能に取り付けられた作業部と、前記支持部と前記作業部との間に取り付けられ前記作業部を回動させるアクチュエータとを備えた作業機械において、
    前記作業部は、細長状の作業部本体と、この作業部本体の前記支持部側の端部に取り付けられ前記アクチュエータの端部が回動可能に連結された一対のブラケット部と、これら一対のブラケット部間に設けられこれら一対のブラケット部と一体成型され前記作業部本体の一部を構成する板状の連結片部とを有する
    ことを特徴とする作業機械。
  2. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記一対のブラケット部は、前記連結片部に対し折り曲げられて形成されている
    ことを特徴とする作業機械。
  3. 請求項1または2に記載の作業機械において、
    前記作業部本体は、断面矩形状に形成され、
    前記連結片部は、前記作業部本体の一側面の端部に突き合わせ溶接されて取り付けられている
    ことを特徴とする作業機械。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業機械において、
    この作業機械は、油圧ショベルで、
    前記支持部は、ブームで、
    前記作業部は、アームで、
    前記連結片部は、前記作業部本体の回動方向外周側に位置する一側面に取り付けられている
    ことを特徴とする作業機械。
  5. 請求項1〜4いずれかに記載の作業機械の製造方法であって、
    前記連結片部の両側にブラケット部が設けられた板状のブラケット材を成型し、
    このブラケット材の各ブラケット部を、前記連結片部に対し折り曲げ加工し、
    この折り曲げ加工されたブラケット材を、前記作業部本体の端部に取り付ける
    ことを特徴とする作業機械の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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