JP2013122120A - 屋根上設置物の設置構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】構造材6上に固着されたタイトフレーム5には、ボルト51aが取り付けられており、タイトフレーム5上の折板屋根4は、ボルト孔41bに挿通されたボルト51aが第一ナット510によって締め付けられてタイトフレーム5上に固定されている。また、緊結金具2のネジ部21は、折板屋根4の挿通孔41cと架台12の取付孔121bに挿通されると共に、第四ナット2101と第二ナット2102によって締め付けられ、緊結金具のネジ部22は、折板屋根4の挿通孔41dと架台12の取付孔121dに挿通されると共に、第三ナット220によって締め付けられている。さらに緊結金具2の緊結部23は、タイトフレーム5の山部51の下面側に潜通され、タイトフレーム5の山部51が折板屋根4に緊結されている。
【選択図】図3
Description
また、特許文献2では、タイトフレームに固着されたボルトに固定金具を取り付け、この固定金具にソーラーパネルを固定する構造が提案されている。
また、特許文献3では、タイトフレームに固着されたボルトに対し、屋根上設置物に取り付けるためのボルトを別途備えた取付具を挟着させ、当該取付具のボルトに各種の屋根上設置物を固定する構造が提案されている。
さらに、特許文献4では、タイトフレームが固定される建物の梁に対し、2本の鉤形の係着ボルトを梁の両側から係着させた上で、当該係着ボルトの一端に直接、あるいは取付金具を介して太陽電池等のパネルを取り付ける構造が提案されている。
また、タイトフレームに固着されたボルトの高さや向きには、ボルト毎に微差がある。そのため、屋根上設置物を屋根上に取り付ける際、タイトフレームに固着された複数のボルトと、屋根上設置物の取付孔等を精度良く嵌め合わせることは難しく、どうしても取付精度が悪くなる。さらに、このように取付精度が悪いと、屋根上設置物を屋根上に設置した後も、ボルトに対する屋根上設置物からの荷重が均一にならず、やはり安定性に欠けることになる。
しかしながら特許文献4では、梁として用いられるH型鋼のフランジ部分の下面側に係着ボルトを係着させる構造をとるため、折板屋根の上面側から係着ボルトを取り付けることができない。そのため、折板屋根の下面側(内側)から係着ボルトを取り付けなければならず、作業性が悪い。特に大きな折板屋根を設置する場合には、必ずしも作業スペースを確保することができず、実際には取り付けられないといった事態が生じ得る。
また、H型鋼のフランジ部分など、係着ボルトを係着させるための構造が不可欠であり、取付可能な梁に制約がある。
ここで、雌ネジ部材とは、雄ネジに螺合する雌ネジを備えた部材であって、例えばナットである。
図1に示されるように、本実施形態に係る屋根上設置物の設置構造は、折板屋根4上に屋根上設置物1を設置するための構造である。
ここで、屋根上設置物1とは、太陽電池モジュールや太陽熱温水器、あるいは看板など、太陽光を受けやすい環境や空きスペースを利用して、屋根上に設置されるものをいう。本実施形態では、屋根上設置物1は、太陽電池の光電変換素子を備えた部分や看板そのものなど、屋根上設置物1の本来的な役割を担う構造体であるパネル11と、パネル11を折板屋根4上に支持するための架台12とから構成されている。
なお、パネル11と架台12には夫々、ボルトを締結するためのボルト孔など、互いを取り付けるための取付機構が予め形成されており、当該取付機構により、架台12上にパネル11を取り付けることができる。
なお、図2、図3では、一本の構造材6しか図示されていないが、実際には、複数本の構造材6が平行に敷設され、その上にタイトフレーム5を介して折板屋根4が支持されている。また同様に、折板屋根4上には、一本の架台12しか図示されていないが、実際には、複数本の架台12が平行に敷設され、当該複数本の架台12上にパネル11が取り付けられている。
また、架台12の延出部123は、下面が取付金具3の支持部32上に当接すると共に、側端部が取付金具3のフランジ33に支持されている。このように延出部123がフランジ33に支持されることにより、延出部123がパネル11からかかる荷重に負けて外側方向(折筋方向)に開くことがなく、パネル11は架台12上にしっかりと支持される。
構造材6は、建築物の梁などの骨組みである。本実施形態では、縦長のH型鋼によって構成され、縦長のフランジ部分を上下に向けた状態に横倒しして配設されている。
このタイトフレーム5は、構造材6の長さ方向に折筋の向きを合わせ、谷部52の下面を構造材6の上面に溶接あるいはボルト等で固着させることにより、構造材6上に取り付けられている。
この折板屋根4の山部41には、タイトフレーム5に固着されたボルト51aが挿通するボルト孔41bと、緊結金具2のネジ部21、22を挿通させるための挿通孔41c、41dが形成されている。この挿通孔41c、41dは、ボルト孔41bの両脇に、タイトフレーム5の折筋方向と直交する向きに並んで形成されている。
この取付金具3は、図4に示されるように、折板屋根4の山部41の上面に載置される上面部31と、上面部31の両側端から、折板屋根4の傾斜部43に沿って延び出て、架台12の延出部123に当接する支持部32と、支持部32の端部から上方に屈曲して形成され、架台12の延出部123の側端を支持するフランジ33とからなる。
この架台12は、図5に示されるように、縦長の略コの字形状からなり、パネル11を載置する載置部121と、載置部121の両側端から下方へ直角に延び出た立設部122と、取付金具3の支持部32及び折板屋根4の傾斜部43の傾斜に即して、立設部の側端から屈曲して延び出た延出部123とを備えている。
この緊結金具2は、図6に示されるように、細長い金属製の丸棒を略J字状に屈曲してなり、外周面に雄ネジが形成されたネジ部21、同様に外周面に雄ネジが形成されつつ、ネジ部21よりも短く構成されたネジ部22、及び、ネジ部21、22の両端を連結する緊結部23から構成される。
上記のとおり、ネジ部21、22に対して第四ナット2101、第二ナット2102、及び第三ナット220が締め付けられると、緊結部23は、タイトフレーム5の山部51を折板屋根4の山部41との間に挟み込み、これにより緊結金具2は、折板屋根4と取付金具3を介して架台12とタイトフレーム5を直接緊結する。
まず、図7に示されるように、構造材6上に固着されたタイトフレーム5上に折板屋根4を被せる。この際には、タイトフレーム5の折筋方向と、折板屋根4の折筋方向を一致させ、タイトフレーム5の山部51、谷部52、及び傾斜部53に夫々、折板屋根4の山部41、谷部42、及び傾斜部43を対応させて被せる。また、折板屋根4の山部41に形成されているボルト孔41bに、タイトフレーム5の山部51に固着されたボルト51aを挿通させる。
緊結金具2の取り付けはまず、図9(a)、(b)に示されるように、ネジ部22を、取付金具3の挿通孔31cと折板屋根4の挿通孔41cに上面側から挿通させる。さらに、ネジ部22と緊結部23の境目あたりでは、その屈曲形状にしたがって緊結金具2を傾けながら入れていき、続けて緊結部23を真っ直ぐに挿通させる。
そして、図9(f)に示されるように、ネジ部21、22に夫々、第四ナット2101、第三ナット220を締め付けることで、緊結金具2により、タイトフレーム5、折板屋根4、取付金具3が一体的に固定された状態となる。
また、架台12の取付孔121bに対して、取付金具3の切欠孔31bや挿通孔31c、31d、及び折板屋根4のボルト孔41bや挿通孔41c、41dを対応させて、取付孔121bに緊結金具2のネジ部21を挿通させる。
これにより架台12は、延出部123が取付金具3の支持部32及びフランジ33によって支持された状態に固定される。
また、架台12は緊結金具2によって、延出部123を取付金具3の支持部32及びフランジ33上にしっかりと固定される。特に、支持部32の側端から上方に屈曲して形成されたフランジ33により、架台12は、取付金具3の折筋方向への動きがより強固に規制される。
図10(a)〜(e)に示す緊結金具70、71、72、73、74では、一端側のネジ部701、711、721、731、741と、他端側のネジ部702、712、722、732、742の長さが同一に構成されている。
これにより、緊結金具70を例にとると、架台12の載置部121上において、長い方のネジ部21のみを第二ナット2102で締め付けた緊結金具2とは異なり、両端のネジ部701、702を、架台12の載置部121上において、第二ナット2102と、別途用意したナットとで締め付けることができる。
これにより、折板屋根4の挿通孔41c、41dや取付金具3の挿通孔31c、31dに対し、短い方のネジ部752、762、772、782から挿通させやすくなっている。
図11(a)〜(h)に示される緊結金具80、81、82、83、84、85、86、87は夫々、既述した緊結金具70、72、73、74、2、76、77、78を、緊結部703、723、733、743、23、763、773、783の中央において分離した、一対の金具片からなる。したがって、例えば緊結金具80は、緊結金具片80aと緊結金具片80bとからなり、緊結金具片80aの緊結部803aと、緊結金具片80bの緊結部803bの端部同士を当接させることで、緊結金具70と同様の形状を構成することができる。
このように取り付けて、緊結部803aと803bの端部同士が当接すると、緊結金具片80aと緊結金具片80bが一体になって緊結金具70と同様の形状を構成し、タイトフレーム5と折板屋根4を緊結することができる。
図12(a)に示される架台90は、縦長の断面コの字形状からなり、パネル11を載置する載置部901と、載置部901の両側端から下方へ直角に屈曲して延び出た延出部902とを備えている。
この架台90は、取付金具3上に取り付けられた際、延出部902の端部が、取付金具3の支持部32とフランジ33の間に形成される屈曲部分に嵌まり込んで固定される。
この架台91は、取付金具3上に取り付けられた際、延出部913が取付金具3の支持部32に当接し、フランジ33によって支持された状態に固定される。
この架台92は、取付金具3上に取り付けられた際、延出部923が取付金具3のフランジ33上に当接且つ支持された状態に固定される。
11 パネル
12 架台
121 載置部
121b 取付孔
122 立設部
123 延出部
2 緊結金具
21 ネジ部
2101 第四ナット
2102 第二ナット
22 ネジ部
220 第三ナット
23 緊結部
3 取付金具
31 上面部
31b 切欠孔
31c 挿通孔
31d 挿通孔
32 支持部
33 フランジ
4 折板屋根
41 山部
41b ボルト孔
41c 挿通孔
41d 挿通孔
42 谷部
43 傾斜部
5 タイトフレーム
51 山部
51a ボルト
510 第一ナット
52 谷部
53 傾斜部
6 構造材
70、71、72、73、74、75、76、77、78 緊結金具
701、702、711、712、721、722、731、732、741、742、751、752、761、762、771、772、781、782 ネジ部
703、713、723、733、743、753、763、773、783 緊結部
80、81、82、83、84、85、86、87 緊結金具
80a、80b、81a、81b、82a、82b、83a、83b、84a、84b、85a、85b、86a、86b、87a、87b 緊結金具片
801、802、811、812、821、822、831、832、841、842、851、852、861、862、871、872 ネジ部
803a、803b、813a、813b、823a、823b、833a、833b、843a、843b、853a、853b、863a、863b、873a、873b 緊結部
90、91、92 架台
901、911、921 載置部
901b、911b、921b 取付孔
902、914、923 延出部
912、922 立設部
913 下面部
Claims (6)
- 折板屋根上に屋根上設置物を設置するための構造であって、
建築物の骨組みをなし、水平方向に敷設される縦長の構造材と、
複数の山部と谷部が交互に形成された波型形状からなり、当該山部の上面に上向きに取り付けられたボルトを備え、上記構造材の上面に固着されるタイトフレームと、
複数の山部と谷部が交互に形成された波型形状からなり、当該山部に、上記ボルトが挿通される第一ボルト孔と、当該第一ボルト孔の両脇に形成された一対の第一及び第二の挿通孔とを備え、上記タイトフレーム上に取り付けられる折板屋根と、
棒状の第一及び第二のネジ部と、当該第一及び第二のネジ部夫々の一端部から屈曲して延び出た棒状の緊結部とからなり、上記タイトフレームを上記折板屋根に緊結する緊結金具と、を有し、
上記折板屋根が、上記第一ボルト孔を挿通し、第一雌ネジ部材によって締め付けられたボルトによって上記タイトフレーム上に固定され、
上記緊結金具の第一のネジ部が、上記折板屋根の第一挿通孔、及び上記屋根上設置物に予め設けられた取付孔に挿通されると共に、第二雌ネジ部材によって締め付けられ、
上記緊結金具の第二のネジ部が少なくとも、上記折板屋根の第二挿通孔に挿通されると共に、第三雌ネジ部材によって締め付けられ、
上記緊結金具の緊結部が、上記タイトフレームの山部の下面側に潜通され、上記タイトフレームの山部の下面側から、上記タイトフレームの山部を上記折板屋根との間に挟持する、
ことを特徴とする屋根上設置物の設置構造。 - 上記屋根上設置物は、構造体と、縦長の略コの字形状からなり、上記構造体を載置する載置部と、当該載置部の両側端から下方に延び出た延出部とを備え、当該構造体を支持する架台と、からなり、
上記ボルトが挿通される第二ボルト孔と、当該第二ボルト孔の両脇に上記緊結金具の第一及び第二のネジ部が夫々挿通する一対の第三及び第四の挿通孔が形成され、上記折板屋根の山部の上面に載置される上面部と、当該上面部の両側端から上記折板屋根の傾斜面に沿って延び出て、上記架台の延出部が当接する支持部とからなり、上記折板屋根上に取り付けられて上記架台を支持する取付金具と、をさらに有し、
上記緊結金具の第一のネジ部が、上記折板屋根の第一の挿通孔、上記取付金具の第三の挿通孔、及び上記架台に予め設けられた取付孔に挿通され、上記取付金具上で第四雌ネジ部材によって締め付けられると共に、上記架台上で第二雌ネジ部材によって締め付けられ、
上記緊結金具の第二のネジ部が少なくとも、上記折板屋根の第二の挿通孔、上記取付金具の第四の挿通孔に挿通されると共に、第三雌ネジ部材によって締め付けられている、
請求項1記載の屋根上設置物の設置構造。 - 上記取付金具は、上記支持部の端部から上方に屈曲して形成され、上記架台の延出部を支持するフランジをさらに備える、
請求項2記載の屋根上設置物の設置構造。 - 上記緊結金具は、上記棒状の第一及び第二のネジ部と、当該第一及び第二のネジ部夫々の一端部から屈曲して延び出て、両端部を連結する棒状の緊結部とからなる、
請求項1乃至3いずれかの項に記載の屋根上設置物の設置構造。 - 上記緊結金具の第一及び第二のネジ部は、一方に対して他方が短い、
請求項4記載の屋根上設置物の設置構造。 - 上記構造体と上記架台は、上記屋根上設置物を一体的に構成している、
請求項2乃至5いずれかの項に記載の屋根上設置物の設置構造。
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