JP2013120670A - 電極材の製造方法およびオゾン・イオン発生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】チタンからなる導電性線状材により構成される網目状部材に酸化チタン膜が形成されてなる電極材の製造方法において、コストの安価な、かつ安定的な放電が生成される電極材を製造できる方法を提供することである。
また、電極材の製造方法を実施する装置をそのままオゾン・イオン発生装置として利用できる構造を提供することである。
【解決手段】一対の前記網目状部材を対向配置するとともに、該網目状部材の近傍に一対のバリア放電電極を配設し、該バリア放電電極の互いに対向する面に誘電体を配置して、前記網目状部材間に放電を発生させるとともに、前記バリア放電電極間で誘電体バリア放電を発生させて、前記網目状部材に酸化チタン皮膜を形成することを特徴とする。
【選択図】 図1
また、電極材の製造方法を実施する装置をそのままオゾン・イオン発生装置として利用できる構造を提供することである。
【解決手段】一対の前記網目状部材を対向配置するとともに、該網目状部材の近傍に一対のバリア放電電極を配設し、該バリア放電電極の互いに対向する面に誘電体を配置して、前記網目状部材間に放電を発生させるとともに、前記バリア放電電極間で誘電体バリア放電を発生させて、前記網目状部材に酸化チタン皮膜を形成することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
この発明は、電極材、特に、オゾン・イオン発生装置に用いられる電極材の製造方法および該電極材を用いたオゾン・イオン発生装置に関するものである。
オゾン(O3)が強力な酸化作用を有することは従来から知られており、その酸化力を利用して、殺菌、抗菌、脱臭、脱色、有機物の除去といった各種用途への利用が検討されている。
オゾンは、一般に、一対の電極間に高電圧を印加して空気中で放電することによって、空気中の酸素分子(O2)を解離させて、マイナスイオン(アニオン)(O−)を生成し、次いで他の酸素分子と再結合させることによって製造されている。
オゾンは、一般に、一対の電極間に高電圧を印加して空気中で放電することによって、空気中の酸素分子(O2)を解離させて、マイナスイオン(アニオン)(O−)を生成し、次いで他の酸素分子と再結合させることによって製造されている。
本発明者は、このオゾン・イオン発生装置に用いられる電極材として、特開2008−226678号公報(特許文献1)において、チタンからなる網目状部材から構成される電極材に酸化チタンを被覆することによって効率的にオゾンを生成することができるようにしたものを提案している。
この技術によれば、酸化チタンを含むブラスト材によって網目状部材をショットブラスト処理することにより、該網目状部材を構成するチタンからなる導電性線状材に酸化チタンを被覆するものである。そして、該網目状部材の外周縁部において、酸化チタン膜が形成された線状材の端部を露出させて、該端部から放電させて、オゾンを生成させるものである。
この技術によれば、酸化チタンを含むブラスト材によって網目状部材をショットブラスト処理することにより、該網目状部材を構成するチタンからなる導電性線状材に酸化チタンを被覆するものである。そして、該網目状部材の外周縁部において、酸化チタン膜が形成された線状材の端部を露出させて、該端部から放電させて、オゾンを生成させるものである。
ところが、この技術では、ショットブラストによって酸化チタンを被覆処理するものであるので、導電性線状材に一定の強度が必要とされ、その素線径をあまり細いものとすることができなかった。該従来技術によれば、素線径は少なくとも0.3mm以上とされており、実質上0.5mm程度となっている。このため、一定程度の太さのチタン素線材が必要であって、コスト高となる原因となっている。
また、網目間隔にも限度があってあまり小さな網目とすることができず、同従来技術によれば、最小で2mm間隔とされており、実質上3.0mm程度となっている。そのため、放電効果が必ずしも芳しいものとはいえないという問題があり、更に効率的にオゾン・イオンを発生する電極材が求められている。
また、網目間隔にも限度があってあまり小さな網目とすることができず、同従来技術によれば、最小で2mm間隔とされており、実質上3.0mm程度となっている。そのため、放電効果が必ずしも芳しいものとはいえないという問題があり、更に効率的にオゾン・イオンを発生する電極材が求められている。
また、上記電極材を用いた従来のオゾン・イオン発生装置においては、網目状電極間での放電によってオゾンを生成するものであるので、該網目状電極間での放電では、その放電電圧が低く、気中(H2、HO2)のイオン分解ができにくい状態にある。また、低電圧でも酸素(O2)は分解可能ではあるが、自己分解が激しくて安定しない。更には、網目状電極間での放電が弱く、Oイオンを形成し酸素(O2)と結合させうる電圧が低く、オゾン(O3)の量(濃度)が十分とはいえない。
これらの理由により、網目状電極間の放電だけでは十分な濃度のオゾンを安定して生成できないという問題がある。
これらの理由により、網目状電極間の放電だけでは十分な濃度のオゾンを安定して生成できないという問題がある。
この発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて、チタンからなる導電性線状材により構成される網目状部材に酸化チタン膜が形成されてなる電極材の製造方法において、導電性線状材として素線径の細いものを使用することができてコストを低減し、かつ、網目間隔の小さな電極材を得られるようにした製造方法を提供するものである。
また、前記網目状部材からなる電極間での放電に加えて、その近傍でバリア放電を併せて発生させることにより効率的にオゾンを生成させることのできるオゾン・イオン発生装置を提供するものである。
また、前記網目状部材からなる電極間での放電に加えて、その近傍でバリア放電を併せて発生させることにより効率的にオゾンを生成させることのできるオゾン・イオン発生装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、この発明の電極材の製造方法は、一対の前記網目状部材を対向配置するとともに、該網目状部材の一部に誘電体を設けて該誘電体を設けた部分をバリア放電電極とし、前記網目状部材間に放電を発生させるとともに、前記バリア放電電極間で誘電体バリア放電を発生させて、前記網目状部材に酸化チタン膜を形成することを特徴とする。
また、前記一対のバリア放電電極間に酸素を供給することを特徴とする。
また、前記一対のバリア放電電極間に酸素を供給することを特徴とする。
更に、対向配置された一対の電極を備え、該電極間での放電によりオゾン・イオンを生成するオゾン・イオン発生装置において、前記電極が、チタンからなる導電性線状材により構成される網目状部材に酸化チタン膜が形成されてなる電極材からなり、前記網目状部材の近傍に一対のバリア放電電極を備えるとともに、該バリア放電電極の対向する面に誘電体を備えていることを特徴とする。
また、前記網目状部材の一部および該網目状部材に給電する給電リードを内包するように金属板が折り曲げられて設けられ、該金属板が前記バリア放電電極を構成することを特徴とする。
また、前記網目状部材の対向する面の一部に誘電体が設けられ、該誘電体が設けられた部分が前記バリア放電電極を構成することを特徴とする。
また、前記網目状部材の一部が折り返され、その折り返し部間に該網目状部材に給電する給電リードが挟持されて電気的に接続され、前記一対の網目状部材の折り返し部を含む対向する面に誘電体が配設されていることを特徴とする。
また、前記誘電体が絶縁性樹脂からなり、前記電極を構成する網目状部材に被覆されていることを特徴とする。
また、前記網目状部材の一部および該網目状部材に給電する給電リードを内包するように金属板が折り曲げられて設けられ、該金属板が前記バリア放電電極を構成することを特徴とする。
また、前記網目状部材の対向する面の一部に誘電体が設けられ、該誘電体が設けられた部分が前記バリア放電電極を構成することを特徴とする。
また、前記網目状部材の一部が折り返され、その折り返し部間に該網目状部材に給電する給電リードが挟持されて電気的に接続され、前記一対の網目状部材の折り返し部を含む対向する面に誘電体が配設されていることを特徴とする。
また、前記誘電体が絶縁性樹脂からなり、前記電極を構成する網目状部材に被覆されていることを特徴とする。
この発明の電極材の製造方法によれば、電極材を構成する網目状部材間での主放電に加えてバリア放電電極間でのバリア放電を併用することにより、該バリア放電によって網目状部材の母材(チタン)内部からO、Fe、Cr、Niなどの素材を溶出させ、不導態膜を形成させて酸化膜(酸化チタン膜)を形成するので、従来のショットブラストのように、網目状部材に衝撃をかけることなく酸化膜が形成出来て、該網目状部材の素線径を、たとえば、0.1mmと細いものとすることができる。
また、この発明のオゾン・イオン発生装置によれば、網目状部材(電極)の近傍にバリア放電電極を配置したので、網目状電極間での放電で酸素を分離して形成したOイオンをオゾン形成に使うことなく、これをバリア放電によって生成されるオゾンに結合させて帯電させ、オゾンを取り囲むことでオゾンの自己分解性を阻止して、十分なオゾン量(濃度)が安定して維持されるという効果を奏するものである。そして、オゾンの自己分解率が低いことで、必要以上のオゾン濃度を上げることなく効果的に除菌、消臭等々の効力を発揮し低コストにつながる。
また、イオンもオゾンと帯電することでオゾンを取り囲み、イオン(O3+e)として維持されることになり、帯電したイオン量が多いという状況を作り出すことになる。オゾンに帯電することで、イオン量が多くなり、イオン量が増えることで、対象成分へのイオンによる帯電効率が上がり、イオン効果が増す。
また、また、イオン量が増すことで、空気中の水分とイオンが帯電し保湿効果も得る事が可能となる。
また、イオンもオゾンと帯電することでオゾンを取り囲み、イオン(O3+e)として維持されることになり、帯電したイオン量が多いという状況を作り出すことになる。オゾンに帯電することで、イオン量が多くなり、イオン量が増えることで、対象成分へのイオンによる帯電効率が上がり、イオン効果が増す。
また、また、イオン量が増すことで、空気中の水分とイオンが帯電し保湿効果も得る事が可能となる。
まず、電極材の製造方法について説明する。
図1は、本発明の電極材の製造方法の説明図であり、(A)は斜視図、(B)は正面図である。
本発明の電極材は、チタンからなる導電性線状材により構成される網目状部材1からなり、一対の網目状部材1、1が適宜の間隔を置いて互いに対向するように配置されている。そして、該網目状部材1の周縁部は、線状材の端部がそのまま針先を出すように突出していて、網目状部材1を電極として使用したときには、この突出端部からも放電が行われる。
前記網目状部材1、1の下端には、金属板5が取り付けられ、該金属板7は、網目状部材1とともに折り曲げられて、その内部に給電リード4を内包して該給電リード4と網目状部材1とを電気的に接続している。
そして、金属板5、5の対向する面側には、セラミック樹脂、ポリイミド樹脂、シリカ(ケイ素)樹脂などからなる誘電体3、3が配設されている。
これにより、前記金属板5、5は対向する一対のバリア放電電極2、2を構成している。
そして、前記バリア放電電極2間には、必要に応じて、酸素(O2)が供給されてもよい。
図1は、本発明の電極材の製造方法の説明図であり、(A)は斜視図、(B)は正面図である。
本発明の電極材は、チタンからなる導電性線状材により構成される網目状部材1からなり、一対の網目状部材1、1が適宜の間隔を置いて互いに対向するように配置されている。そして、該網目状部材1の周縁部は、線状材の端部がそのまま針先を出すように突出していて、網目状部材1を電極として使用したときには、この突出端部からも放電が行われる。
前記網目状部材1、1の下端には、金属板5が取り付けられ、該金属板7は、網目状部材1とともに折り曲げられて、その内部に給電リード4を内包して該給電リード4と網目状部材1とを電気的に接続している。
そして、金属板5、5の対向する面側には、セラミック樹脂、ポリイミド樹脂、シリカ(ケイ素)樹脂などからなる誘電体3、3が配設されている。
これにより、前記金属板5、5は対向する一対のバリア放電電極2、2を構成している。
そして、前記バリア放電電極2間には、必要に応じて、酸素(O2)が供給されてもよい。
上記構成において、給電リード4、4を介して網目状部材1(以下、「網目状電極」ともいう)およびバリア放電電極2に通電すると、網目状電極1、1間で主放電Xが発生するとともに、前記バリア放電電極2、2間では誘電体3、3を介して誘電体バリア放電Yが発生する。
このバリア放電の強い放電力は、これと一体の網目状部材1にも影響し、該網目状部材1、1間にも強い放電が形成され、この強い放電により、前記網目状部材1の母材(チタン)からO、Fe、Crなどの素材が表面に拡散され、その表面にO2が吸着して反応し、先ず薄い酸化膜が形成される。この酸化膜は薄いため金属(チタン)中の電子がこれを通り抜けて、表面に吸着したO2を負に帯電させる。その結果酸化膜表面と金属表面との間に電界が生じ、これによによってOイオンが金属と酸化膜の界面に引き寄せられて酸化反応が起こり、所定厚さの酸化膜が形成されるものである。
酸化膜が一定厚さ(2〜5μm)に成長すると、電界の影響を受けなくなるため、酸化膜中の酸素イオンの拡散だけが酸化膜の因子になり、成長速度は非常に鈍くなって成長が止まる。そのため、網目状部材1の母材表面に形成される酸化膜の厚さは一定に維持される。
このバリア放電の強い放電力は、これと一体の網目状部材1にも影響し、該網目状部材1、1間にも強い放電が形成され、この強い放電により、前記網目状部材1の母材(チタン)からO、Fe、Crなどの素材が表面に拡散され、その表面にO2が吸着して反応し、先ず薄い酸化膜が形成される。この酸化膜は薄いため金属(チタン)中の電子がこれを通り抜けて、表面に吸着したO2を負に帯電させる。その結果酸化膜表面と金属表面との間に電界が生じ、これによによってOイオンが金属と酸化膜の界面に引き寄せられて酸化反応が起こり、所定厚さの酸化膜が形成されるものである。
酸化膜が一定厚さ(2〜5μm)に成長すると、電界の影響を受けなくなるため、酸化膜中の酸素イオンの拡散だけが酸化膜の因子になり、成長速度は非常に鈍くなって成長が止まる。そのため、網目状部材1の母材表面に形成される酸化膜の厚さは一定に維持される。
上記実施例では、バリア放電電極2を網目状電極1とは別体の金属板7により構成したものを示したが、網目状部材の一部をバリア放電電極とする構造とすることもできる。
図2にその実施例が示されていて、網目状電極(網目状部材)1、1の一部の対向する面側に誘電体3、3が設けられ、この誘電体が設けられた部分がバリア放電電極2を構成する。
図2にその実施例が示されていて、網目状電極(網目状部材)1、1の一部の対向する面側に誘電体3、3が設けられ、この誘電体が設けられた部分がバリア放電電極2を構成する。
図3に示された実施例では、網目状電極1の一部が折り返されて折り返し部8が形成されていて、その内部に給電リード4を内包して挟持している。該折り返し部8を含む部分に誘電体3が設けられ、該誘電体3が設けられた部分が、バリア放電電極2を構成している。
以上の実施例においては、誘電体4は網目状電極1あるいは金属板7(バリア放電電極2)とは別体のものを示したが、図4以下には、網目状部材1自体に誘電体を形成したものが示されている。
図4に示された実施例では、図4(A)に示すように、網目状電極1の一部にセラミック樹脂、ポリイミド樹脂、シリカ(ケイ素)樹脂などの絶縁性樹脂が吹き付け塗布されて、図4(B)(C)に示すように、網目状部材1に誘電体膜9が形成されている。
この誘電体膜7が形成されている部分が、バリア放電電極2を構成している。絶縁性樹脂の吹き付け塗布は、網目状電極1の互いに対向する片側面からの塗布でもいいが、より確実な誘電体膜7を形成する上では、両側面から塗布するようにしたほうが好ましい。
図4に示された実施例では、図4(A)に示すように、網目状電極1の一部にセラミック樹脂、ポリイミド樹脂、シリカ(ケイ素)樹脂などの絶縁性樹脂が吹き付け塗布されて、図4(B)(C)に示すように、網目状部材1に誘電体膜9が形成されている。
この誘電体膜7が形成されている部分が、バリア放電電極2を構成している。絶縁性樹脂の吹き付け塗布は、網目状電極1の互いに対向する片側面からの塗布でもいいが、より確実な誘電体膜7を形成する上では、両側面から塗布するようにしたほうが好ましい。
図5には、図4の実施例の変形実施例が示されていて、網目状電極1の下端が折り返されていて、この折り返し部6によって給電リード4を挟持しており、該給電リード4と、網目状電極1およびバリア放電電極2とを元気的に接続している。
そして、前記折り返し部8を含めた網目状部材1の一部に、絶縁性樹脂による誘電体膜が被覆されており、この部分がバリア放電電極2を構成している。この折り返し部6は、図5(A)に示すように、互いに対向する側とは反対側に折り返されていてもいいし、図5(B)に示すように、対向する側に折り返されていてもよい。
そして、前記折り返し部8を含めた網目状部材1の一部に、絶縁性樹脂による誘電体膜が被覆されており、この部分がバリア放電電極2を構成している。この折り返し部6は、図5(A)に示すように、互いに対向する側とは反対側に折り返されていてもいいし、図5(B)に示すように、対向する側に折り返されていてもよい。
また、上記図2〜5の実施例において、網目状部材1に酸化チタン膜が形成される作用については、上記図1の実施例1で説明したものと同様である。
そして
そして
以上においては、図1〜5の構造は、チタンからなる網目状部材1に対して酸化チタン膜を形成する装置として説明したが、これら装置はそのままでオゾン・イオン発生装置として利用できるものである。
即ち、例えば、図1の構成において、装置の運転開始時には、素材のままの一対の網目状部材1、1を設置し、該網目状部材1およびバリア放電電極2間にそれぞれ通電する。この通電により、前記網目状部材1、1間に主放電が生成されるとともに、バリア放電電極2、2間にはバリア放電が生成される。
これらの放電により、上記で説明したように、先ず網目状部材1に酸化チタン膜が形成される。
網目状部材1に酸化チタン膜が形成され後には、オゾン・イオン発生装置として機能し、以後は、作業が中断した後に再開する際には、再開当初からオゾン・イオン発生装置として機能する。
即ち、例えば、図1の構成において、装置の運転開始時には、素材のままの一対の網目状部材1、1を設置し、該網目状部材1およびバリア放電電極2間にそれぞれ通電する。この通電により、前記網目状部材1、1間に主放電が生成されるとともに、バリア放電電極2、2間にはバリア放電が生成される。
これらの放電により、上記で説明したように、先ず網目状部材1に酸化チタン膜が形成される。
網目状部材1に酸化チタン膜が形成され後には、オゾン・イオン発生装置として機能し、以後は、作業が中断した後に再開する際には、再開当初からオゾン・イオン発生装置として機能する。
網目状電極1間での放電Xにより、雰囲気中の酸素分子(O2)が解離され、マイナスイオン(アニオン)(O−)が生成される一方で、バリア放電電極2間でのバリア放電Yによりオゾン(O3)が多量に生成される。このオゾンに網目状電極1により生成されるイオンが結合して、帯電する。これにより、オゾンの周りにイオンが結合してこれを取り囲むことになり、オゾンの自己分解が阻止されてオゾン量(濃度)が安定的になる。
つまり、バリア放電Yによって雰囲気中の酸素は分解してイオン(O−)が生成され、これが他の酸素分子と再結合してオゾン(O3)が生成されるが、バリア放電は放電電圧が高いために、オゾンは直ぐに自己分解が行われて分離してしまい、安定的にオゾン濃度を維持することはできない。このオゾンを、網目状電極間での主放電X及び網目状電極の周縁部の突出先端部からの放電により生成されるイオンと結合させて帯電させ、オゾンの自己分解を阻止するものである。
また、バリア放電電極2間に酸素(O2)を供給することにより、バリア放電によるオゾン(O3)が多量に生成される。
つまり、バリア放電Yによって雰囲気中の酸素は分解してイオン(O−)が生成され、これが他の酸素分子と再結合してオゾン(O3)が生成されるが、バリア放電は放電電圧が高いために、オゾンは直ぐに自己分解が行われて分離してしまい、安定的にオゾン濃度を維持することはできない。このオゾンを、網目状電極間での主放電X及び網目状電極の周縁部の突出先端部からの放電により生成されるイオンと結合させて帯電させ、オゾンの自己分解を阻止するものである。
また、バリア放電電極2間に酸素(O2)を供給することにより、バリア放電によるオゾン(O3)が多量に生成される。
以上のように、本発明においては、チタンからなる網目状部材に酸化チタン膜が形成されてなる電極材の製造方法において、一対の前記網目状部材を対向配置するとともに、該網目状部材の近傍に一対のバリア放電電極を配設し、該バリア放電電極の互いに対向する面に誘電体を配置して、前記網目状部材間に放電を発生させるとともに、前記バリア放電電極間で誘電体バリア放電を発生させることにより、前記網目状部材に酸化チタン皮膜を形成するようにしたので、従来のショットブラスト方式のように、酸化チタン膜形成時に網目状部材に大きな負荷が掛からないので、その素線径を細いものとすることができて、高価なチタンを使用する電極材としてコストの大幅な節約ができる。
また、網目状電極の網目間隔を小さくできるので、安定した放電が維持される。
更には、前記構造をそのままオゾン・イオン発生装置として利用でき、使用初期において、電極間に通電するだけで網目状部材に自然に酸化チタン膜が形成されるので、別途の膜形成手段が何等必要ではない。
また、その後にオゾン・イオン発生装置として繰り返し使用する際には、再開当初からオゾンやイオンの生成機能が発揮される。
そして、オゾン・イオン発生装置としては、網目状電極間の放電で生成されるイオンが、バリア放電で生成されるオゾンに結合・帯電してこれを取り囲むので、オゾンの自己分解が阻止されてオゾン濃度が高く維持されるという効果を奏するものである。
また、オゾンにイオンが帯電するため、イオン量も安定する。
また、網目状電極の網目間隔を小さくできるので、安定した放電が維持される。
更には、前記構造をそのままオゾン・イオン発生装置として利用でき、使用初期において、電極間に通電するだけで網目状部材に自然に酸化チタン膜が形成されるので、別途の膜形成手段が何等必要ではない。
また、その後にオゾン・イオン発生装置として繰り返し使用する際には、再開当初からオゾンやイオンの生成機能が発揮される。
そして、オゾン・イオン発生装置としては、網目状電極間の放電で生成されるイオンが、バリア放電で生成されるオゾンに結合・帯電してこれを取り囲むので、オゾンの自己分解が阻止されてオゾン濃度が高く維持されるという効果を奏するものである。
また、オゾンにイオンが帯電するため、イオン量も安定する。
1 網目状部材(網目状電極)
2 バリア放電電極
3 誘電体
4 給電リード
5 金属板(バリア放電電極)
6 折り返し部
7 誘電体被膜
X 主放電
Y バリア放電
2 バリア放電電極
3 誘電体
4 給電リード
5 金属板(バリア放電電極)
6 折り返し部
7 誘電体被膜
X 主放電
Y バリア放電
Claims (7)
- チタンからなる導電性線状材により構成される網目状部材に酸化チタン膜が形成されてなる電極材の製造方法において、一対の網目状部材を対向配置するとともに、該網目状部材の一部に誘電体を設けて該誘電体を設けた部分をバリア放電電極とし、前記網目状部材間に放電を発生させるとともに、前記バリア放電電極間で誘電体バリア放電を発生させて、前記網目状部材に酸化チタン膜を形成することを特徴とする電極材の製造方法。
- 前記一対のバリア放電電極間に酸素を供給することを特徴とする請求項1に記載の電極材の製造方法。
- 対向配置された一対の電極を備え、該電極間での放電によりオゾン・イオンを生成するオゾン・イオン発生装置において、
前記電極が、チタンからなる導電性線状材により構成される網目状部材に酸化チタン皮膜が形成されてなる電極材からなり、前記網目状部材の近傍に一対のバリア放電電極を備えるとともに、該バリア放電電極の対向する面に誘電体を備えていることを特徴とするオゾン・イオン発生装置。 - 前記網目状部材の一部および該網目状部材に給電する給電リードを内包するように金属板が折り曲げられて設けられ、該金属板が前記バリア放電電極を構成することを特徴とする請求項3に記載のオゾン・イオン発生装置。
- 前記網目状部材の対向する面の一部に誘電体が設けられ、該誘電体が設けられた部分が前記バリア放電電極を構成することを特徴とする請求項3に記載のオゾン・イオン発生装置。
- 前記網目状部材の一部が折り返され、その折り返し部間に該網目状部材に給電する給電リードが挟持されて電気的に接続され、前記一対の網目状部材の折り返し部を含む対向する面に誘電体が配設されていることを特徴とする請求項5に記載のオゾン・イオン発生装置。
- 前記誘電体が絶縁性樹脂からなり、前記電極を構成する網目状部材に被覆されていることを特徴とする請求項5または6に記載のオゾン・イオン発生装置。
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