JP2013119080A - リン含有廃水の処理方法及び処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リン放出処理後の汚泥から効率よくリンを回収するための廃水処理方法及び廃水処理装置を提供すること。
【解決手段】本発明のリン含有廃水の処理方法は、リン含有廃水を少なくとも好気処理する生物処理工程と、前記生物処理工程によって得られる余剰汚泥を嫌気性条件下で滞留させ、余剰汚泥からリンを放出させるリン放出工程と、前記リン放出工程後の余剰汚泥を固液分離によって濃縮する濃縮工程と、前記濃縮工程後の濃縮汚泥を消化槽内で消化処理する消化処理工程とを有する。前記消化工程後の余剰汚泥を洗浄水で洗浄し、洗浄排水にリン回収剤を添加することにより、余剰汚泥に含有されるリンをリン酸塩として析出させて回収し、洗浄後の余剰汚泥には、凝集剤を添加した後、固液分離し、洗浄後の余剰汚泥を脱水ケーキとして廃棄することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、リンを含有する廃水の処理方法であって、生物処理、リン放出処理及び消化処理後の汚泥から、効率よくリンを回収し得る処理方法及び処理装置に関する。
下水又は屎尿廃水のような廃水(生活廃水)には、リンがリン酸塩類として含有されていることが多い。このようなリンを含有する廃水は、湖沼又は海域の富栄養化を引き起こす原因となるため、廃水中からリンを効果的に除去するための技術が求められている。
廃水からリンを除去する一般的な方法の例は、生物学的脱リン法、イオン交換樹脂法又は化学的凝集沈殿法である。生物学的脱リン法は、嫌気条件下でリンを放出した微生物(リン蓄積細菌)が引続き好気条件に晒されると、リンを過剰に取り込む性質を利用している。この生物学的脱リン法は、従来の活性汚泥処理プロセスの中でBOD又はSSと共にリン酸塩類を同時に除去できるために、優れた処理方法として多くの研究がなされている。
特許文献1は、リンを含有する廃水を曝気槽で曝気処理した後、最終沈殿槽の汚泥を1.5%以上の濃度に濃縮し、濃縮汚泥を攪拌した後、嫌気リン放出槽へと供給することにより、嫌気リン放出槽におけるリン放出速度を高めることを特徴としたリン回収方法を開示している。
特許文献2は、生物膜を付着させた接触材及び活性汚泥が充填された間歇曝気室へ連続的に導いて間歇的に曝気処理し、得られた処理水を沈降分離し、沈殿汚泥を絶対嫌気的条件下に保持することにより、リンを放出させてリン放出汚泥とし、このリン放出汚泥を間歇曝気室へと返送することを特徴とする汚水処理方法を開示している。
特許文献3は、生物処理槽で処理した汚水を、生物処理槽の後に設けられた沈澱池で上澄水と沈澱汚泥とに分離し、分離した沈澱汚泥の一部又は全量を嫌気条件下に保持したリン放出室に導入してリンを放出させ、放出させたリンを含む上澄水と汚泥とに分離し、分離したリンを含む上澄水をリン除去槽に導入した後、マグネシウム塩を添加してリンを含む上澄水からリンを除去することを特徴とするリンの除去方法を開示している。
特許文献4は、(1)廃水が好気的処理に付される曝気処理工程、(2)曝気処理後の廃水が一次処理水と汚泥とに分離される固液分離工程、(3)分離された汚泥が濃縮される濃縮工程、(4)濃縮された汚泥よりリン成分を液相に放出させるために60〜90℃で10〜120分間加熱処理を行うリン放出工程、及び(5)放出されたリン成分を含有する二次処理水と、リン成分が除去された二次汚泥とに分離する固液分離工程を含むことを特徴とする有機性廃水の処理方法を開示している。
特公平1−31439号公報 特開平3−202196号公報 特開平8−10791号公報 特許第4248086号公報
特許文献1に開示されている処理方法では、リン放出槽の後段には消化槽が存在せず、リンを取り込んだ微生物からのリン回収が不十分となりやすい。特許文献2に開示されている処理方法は、濃縮汚泥に取り込まれているリンは、濃縮汚泥と一緒に廃棄されるため、二次上澄水からのみリンが回収され、リン回収効率は低い。特許文献3に開示されている処理方法も、リン放出汚泥の脱水ろ液からリンを回収するため、脱水ケーキとして廃棄される汚泥に取り込まれているリンを回収することができない。特許文献4に開示されている処理方法も、リン放出後の汚泥を固液分離し、ろ液に汚泥凝集剤を添加してリンを回収するが、濃縮汚泥からはリンを回収しない。
従来、リン放出処理後の汚泥の濃縮効率を高めるために、汚泥に塩化第二鉄又はポリ塩化アルミニウム(PAC)のような汚泥凝集剤を添加し、固液分離することが一般的であるが、リンが汚泥凝集剤に捕捉されてしまうため、ろ液にリン回収のためにリン回収剤を添加しても、リン回収率が低いという問題があった。
本発明は、リン放出処理後の汚泥から効率よくリンを回収するための廃水処理方法及び廃水処理装置の提供を目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、リン放出処理後の汚泥を濃縮して濃縮汚泥とし、濃縮汚泥を消化処理して微生物に取り込まれたリンを放出させた後、消化汚泥に汚泥凝集剤を添加して固液分離する前に洗浄することにより、洗浄液からリンを効率よく回収すると共に、汚泥凝集剤によるリンの捕捉も回避し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
具体的に、本発明は、
リン含有廃水を少なくとも好気処理する生物処理工程と、
前記生物処理工程によって得られる余剰汚泥を嫌気性条件下で滞留させ、余剰汚泥からリンを放出させるリン放出工程と、
前記リン放出工程後の余剰汚泥を固液分離によって濃縮する濃縮工程と、
前記濃縮工程後の濃縮汚泥を消化槽内で消化処理する消化処理工程とを有し、
前記消化工程後に消化汚泥からリンを回収するリン含有廃水の処理方法であって、
前記消化工程後の消化汚泥を洗浄水で洗浄し、洗浄排水にリン回収剤を添加することにより、前記洗浄排水中に含有されるリンをリン酸塩として析出させて回収することを特徴とするリン含有廃水の処理方法に関する。
本発明のリン含有廃水の処理方法は、リン放出工程後に汚泥を濃縮し、濃縮汚泥を消化処理することにより、微生物を自己消化させ、微生物に取り込まれたリンを消化汚泥中に放出させる。その後、消化汚泥に汚泥凝集剤を添加する前に、消化汚泥を洗浄水によって洗浄し、消化汚泥洗浄後の洗浄排水にリン回収剤を添加してリンを回収するために、消化汚泥から効率よくリンを回収することが可能である。
本発明でいう「リン含有廃水を少なくとも好気処理する」とは、(1)リン含有廃水を好気処理し、嫌気処理しない場合;(2)リン含有廃水を嫌気処理した後、好気処理する場合;(3)リン含有廃水を好気処理した後、嫌気処理する場合:のいずれをも含む概念である。
前記リン回収剤を添加する前に、前記濃縮工程で得られるろ液を、前記洗浄排水と混合してもよい。
リン放出工程後に得られる余剰汚泥を固液分離する際に得られるろ液にも、リンが含有されているため、洗浄排水と混合してからリン回収剤を添加すれば、リン回収量を増加させることが可能となる。
前記リン回収剤がカルシウム化合物であり、前記リン酸塩がカルシウムヒドロキシアパタイトであることが好ましい。カルシウム化合物としては、例えば、塩化カルシウム、水酸化カルシウム(消石灰)、酸化カルシウム(生石灰)、炭酸カルシウム又は珪酸カルシウム等が使用可能であるが、不純物の共析も少なく、固液分離も容易となるため、珪酸カルシウムの使用が好ましい。
リン回収剤としてマグネシウム塩を用いる方法もあるが、回収されるリン酸塩(回収塩)であるリン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)は、配管又は反応槽で結晶化して詰まり又はスケールの原因となる。また、リン酸の原料とする場合には、マグネシウム又はアンモニア(窒素)が不純物となり、再資源化の用途も限られてくるため、カルシウム化合物の使用が好ましい。
前記好気処理工程前のリン含有廃水から得られる汚泥の一部を前記リン放出工程へと供給することが好ましい。
好気処理工程前のリン含有廃水から得られる汚泥、すなわち初沈汚泥をリン放出槽へと供給することにより、リン蓄積細菌がリンを放出する際に必要な有機物源となり、リン放出の効率が向上するためである。また、リン放出工程後の固液分離における濃縮性が向上するため、後続する濃縮設備をコンパクト化することが可能となるためである。
前記リン放出工程の滞留時間は、3時間以上48時間以下であることが好ましい。
3時間以下ではリンの放出が不十分であり、48時間以上ではほぼリンが放出し尽くされており、それ以上の滞留は設備を大きくするだけで不経済となるためである。
前記リン放出工程の処理液(リン放出槽内の処理液)のpHは、6以上9以下に調整されることが好ましい。
pHが高いほどリンの放出が活発となるが、pHが9を超えると生物活性が大幅に低下してリン放出速度が低下するためである。
前記生物処理工程によって得られる余剰汚泥の一部は、前記好気処理工程へと返送されることが好ましい。
また、本発明は、
リン含有廃水を少なくとも好気処理する生物処理槽と、
前記生物処理槽から取り出される余剰汚泥を嫌気性条件下で滞留させ、余剰汚泥からリンを放出させるリン放出槽と、
前記リン放出槽から取り出される余剰汚泥を濃縮する第一固液分離装置と、
前記固液分離機から取り出される濃縮汚泥を消化処理する消化槽と、
前記消化槽から取り出される消化汚泥を洗浄水で洗浄する汚泥洗浄槽と、
リン回収剤を添加された、前記汚泥洗浄槽から排水される消化汚泥洗浄後の洗浄排水を貯水し、リン酸塩の結晶を析出させる晶析反応槽と、
前記晶析反応槽から取り出された前記洗浄排水からリン酸塩を分離する第二固液分離装置と、
を備えることを特徴とするリン含有廃水の処理装置に関する。
本発明の処理方法によれば、消化処理後の消化汚泥を洗浄することにより、従来は汚泥と共に廃棄されていたリンも回収することが可能であり、リン回収効率の向上を図り得る。
本発明のリン含有廃水の処理方法の一例を示すフロー図である。 リン含有廃水の処理方法の従来例を示すフロー図である。
本発明の実施の形態について、適宜図面を参照しながら説明する。本発明は、以下の記載に限定されない。
[実施例]
図1は、本発明のリン含有廃水の処理方法の一例を示すフロー図である。リン含有廃水の具体例は、下水、屎尿廃水、又は食品工場廃水であるが、図1では下水について説明する。
下水には、通常、3〜6mg/L程度のリンが含有されている。下水は、最初沈殿槽1に貯水され、固形分が除去される。
<生物処理工程>
最初沈殿槽1から取り出された下水(上澄水)は、生物処理槽2に供給され、少なくとも曝気処理のような好気処理が行われる。下水は、好気処理だけされてもよく、嫌気処理された後で好気処理されてもよく、好気処理された後で嫌気処理されてもよい。それによって、下水中に含有されている有機物が、微生物によって好気的及び/又は嫌気的に分解される。このとき、下水中に含有されているリンは、ポリリン酸として微生物内に蓄積される。好気処理の具体例は、活性汚泥法、散水ろ過法又は回転円板法である。生物処理槽2は、単一の槽から構成されていてもよく、複数の槽から構成されていてもよい。
生物処理後の下水は、生物処理槽2から最終沈殿槽3へと供給される。最終沈殿槽3では、好気処理によって生じた余剰汚泥が除去され、上澄水は、処理水として系外に取り出される。余剰汚泥は、リン放出槽4へと供給されるが、一部は生物処理槽2へと返送される。
<リン放出工程>
リン放出槽4としては、一般的な生物学的脱リン法に用いられる嫌気槽(リン放出槽)を使用し得る。リン放出槽4内では、好気条件下で余剰汚泥中の微生物に過剰に取り込まれたリンが、嫌気性条件で放出される。リン放出槽4の滞留時間は、3時間以上48時間以下であることが好ましく、6時間以上24時間以下であることがより好ましい。リン放出槽4内の余剰汚泥は、15℃以上35℃以下、より好ましくは20℃以上30℃以下に維持されることが好ましい。15℃未満あるいは35℃超の温度では、生物活性が極端に低下し、リン放出効率も著しく低下するためである。
リン放出槽4に最初沈殿槽1の初沈汚泥の一部を供給することにより、リン放出槽4内に適度の有機物を供給し、リン放出効率を増大させることが可能となる。
リン放出槽4から取り出された汚泥は、混合汚泥貯留槽5に供給され、最初沈殿槽1の初沈汚泥の一部を混合された後、第一固液分離装置6へと供給される。第一固液分離装置6の具体例は、重力濃縮又は遠心濃縮機である。固液分離前に初沈汚泥を混合することにより、汚泥の比重が増大し、第一固液分離装置6の汚泥濃縮性が向上する。
<濃縮工程>
混合汚泥貯留槽5から取り出された汚泥は、第一固液分離装置6によって濃縮される。濃縮ろ液は、ろ液貯槽9へと供給され、濃縮汚泥は消化槽7へと供給される。
<消化処理工程>
消化槽7としては、一般的な汚泥消化槽を使用し得る。消化槽7内では、濃縮汚泥を嫌気性条件下で約37℃(中温消化)又は約55℃(高温消化)に加温し、濃縮汚泥中の有機物が分解され、濃縮汚泥が消化汚泥となる。このとき、濃縮汚泥中の微生物は自己消化され、微生物内部に蓄積されたリンが消化汚泥中に放出される。硝化槽7からは、ガス成分としてCH及びCOが放出される。
消化処理工程終了後、消化槽7から取り出された消化汚泥は、汚泥洗浄槽8へと供給される。汚泥洗浄槽8へは、槽下部から洗浄水が供給され、消化汚泥が洗浄される。汚泥洗浄槽8としては、従来の消化汚泥洗浄槽を使用し得る。洗浄水としては、通常、下水の二次処理水を使用し得るが、水道水又は工業用水も使用し得る。また、リンを含有しない水であれば、河川水、湖沼水又は地下水も使用し得る。
ただし、洗浄水のpHは、いずれの種類の水を使用する場合にも、6以上8以下に調整されることが好ましい。pHの調整は、例えば、洗浄水タンクに酸又はアルカリを添加することによって行い得る。この洗浄操作によって、消化液中に含有されていたリンが、洗浄排水へと移行する。
本発明では、消化汚泥に汚泥凝集剤を添加する前に、消化汚泥を洗浄水によって洗浄するため、汚泥凝集剤によってリンが捕捉されることがなく、消化汚泥から効率よくリンを回収することが可能である。
洗浄された消化汚泥は、汚泥洗浄槽8の底部から取り出され、凝集剤混和槽13へと供給される。汚泥凝集剤混和槽13へは、例えば、アクリルアミドモノマーとN,N-ジメチルアミノエチルアクリレートモノマーとアクリル酸とを共重合して得られる両性高分子凝集剤と、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄又はポリ塩化アルミニウム(PAC)のような脱水助剤とが添加され、消化汚泥と混合される。汚泥凝集剤が添加された消化汚泥は、さらに固液分離機14へと供給され、ろ液と脱水ケーキとに分離される。固液分離機14の具体例は、遠心脱水機である。脱水ケーキは、固形廃棄物として系外に取り出される。一方、ろ液は、適宜、最初沈殿槽1へと返送される。
洗浄排水は、汚泥洗浄槽8の上部から取り出され、ろ液貯留槽9へと供給され、第一固液分離装置6のろ液と混合される。混合ろ液は、リン回収剤混和槽10へと供給され、珪酸カルシウム、塩化カルシウム又は塩化マグネシウムのようなリン回収剤が添加される。さらに、リン回収剤を添加された混合ろ液は、晶析反応槽11へと供給される。晶析反応槽11内では、リン回収剤の添加によって、混合ろ液に含有されているリンが、カルシウムヒドロキシアパタイト、又はリン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)のような難溶性リン酸塩に変化し、結晶として析出する。
リン回収剤としては、上述した通り、再資源化の容易さの観点からカルシウム化合物が好ましく、リンをカルシウムヒドロキシアパタイトとして晶析させることが好ましい。カルシウム化合物としては、例えば、塩化カルシウム、水酸化カルシウム(消石灰)、酸化カルシウム(生石灰)、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム等などが使用可能であれが、このなかでも、珪酸カルシウムが不純物の共析も少なく、固液分離も容易となるため好ましい。なお、晶析反応槽11内は、0.5時間〜3時間程度維持されることが好ましい。
一定時間経過後、晶析反応槽11から取り出された混合ろ液は、第二固液分離装置12(例えば、固液分離槽)へと供給される。難溶性リン酸塩は、第二固液分離装置12の底部から回収リンとして系外へ取り出される。回収リンの一部は、晶析反応槽11へと返送され、後続する晶析反応の結晶核として利用される。第二固液分離装置12のろ液(ここでは、固液分離槽の上澄水)は、適宜、最初沈殿槽1へと返送される。
[従来例]
図2は、リン含有廃水の処理方法の従来例を示すフロー図である。図2に示されるフローは、基本的な処理フローは図1と共通しているため、ここでは、相違点についてのみ説明する。なお、図2においては、図1と同じ構成には同じ符号が付されている。
図2に示される処理方法においては、消化槽7から取り出された消化汚泥は、汚泥凝集剤混和槽13へ供給され、消化汚泥に汚泥凝集剤が添加される。凝集した汚泥は、固液分離機14によって脱水され、固形分は脱水ケーキとして系外に取り出される。一方、ろ液はろ液貯槽9へと回収され、第一固液分離装置6のろ液と混合された後、リン回収剤が添加される。
このように、図2に示される処理方法では、消化汚泥は汚泥凝集剤が添加された後に脱水され、そのろ液にリン回収剤を添加し、リンを難溶性リン酸塩として回収する。しかし、汚泥凝集剤によってリンが捕捉されるために、固液分離機14から排出される脱水ケーキ中にリンが残存し、固液分離機14のろ液に含有されるリンは少なく、ろ液からのリン回収効率は低くならざるを得ない。
本発明のリン含有廃水の処理方法及び処理装置は、下水又は屎尿処理に関する廃水処理方法として有用である。
1:最初沈殿槽
2:生物処理槽
3:最終沈殿槽
4:リン放出槽
5:混合汚泥貯留槽
6:第一固液分離装置
7:消化槽
8:汚泥洗浄槽
9:ろ液貯槽
10:リン回収剤混和槽
11:晶析反応槽
12:第二固液分離装置
13:汚泥凝集剤混和槽
14:固液分離機

Claims (7)

  1. リン含有廃水を少なくとも好気処理する生物処理工程と、
    前記生物処理工程によって得られる余剰汚泥を嫌気性条件下で滞留させ、余剰汚泥からリンを放出させるリン放出工程と、
    前記リン放出工程後の余剰汚泥を固液分離によって濃縮する濃縮工程と、
    前記濃縮工程後の濃縮汚泥を消化槽内で消化処理する消化処理工程とを有し、
    前記消化工程後に消化汚泥からリンを回収するリン含有廃水の処理方法であって、
    前記消化工程後の消化汚泥を洗浄水で洗浄し、洗浄排水にリン回収剤を添加することにより、前記洗浄排水中に含有されるリンをリン酸塩として析出させて回収することを特徴とするリン含有廃水の処理方法。
  2. 前記リン回収剤を添加する前に、前記濃縮工程で得られるろ液を、前記洗浄排水と混合する、請求項1に記載のリン含有廃水の処理方法。
  3. 前記リン回収剤がカルシウム化合物であり、前記リン酸塩がカルシウムヒドロキシアパタイトである、請求項1又は2に記載のリン含有廃水の処理方法。
  4. 前記好気処理工程前のリン含有廃水から得られる汚泥の一部を前記リン放出工程へと供給する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のリン含有廃水の処理方法。
  5. 前記リン放出工程の滞留時間が3時間以上48時間以下である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のリン含有廃水の処理方法。
  6. 前記リン放出工程の処理液のpHが6以上9以下である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のリン含有廃水の処理方法。
  7. リン含有廃水を少なくとも好気処理する生物処理槽と、
    前記生物処理槽から取り出される余剰汚泥を嫌気性条件下で滞留させ、余剰汚泥からリンを放出させるリン放出槽と、
    前記リン放出槽から取り出される余剰汚泥を濃縮する第一固液分離装置と、
    前記固液分離機から取り出される濃縮汚泥を消化処理する消化槽と、
    前記消化槽から取り出される消化汚泥を洗浄水で洗浄する汚泥洗浄槽と、
    リン回収剤を添加された、前記汚泥洗浄槽から排水される消化汚泥洗浄後の洗浄排水を貯水し、リン酸塩の結晶を析出させる晶析反応槽と、
    前記晶析反応槽から取り出された前記洗浄排水からリン酸塩を分離する第二固液分離装置と、
    を備えることを特徴とするリン含有廃水の処理装置。
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