JP2013118816A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動機の省電力化を実現することのできる技術を提供する。
【解決手段】 半導体装置は、永久磁石とコイルとを備えた電動機を駆動するための駆動信号を生成する駆動制御回路を備える。前記駆動制御回路は、第1の駆動部材と第2の駆動部材との位置を示す位置信号に基づいて、前記駆動信号を生成する。第1の期間において、前記駆動信号の信号レベルは、第1の電圧レベルとなり、第2の期間において、前記駆動信号の信号レベルは、前記第1の電圧レベルとは異なる第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルとを交互にとる。前記第1の期間において、前記電動機のコイルに対して電流は供給されない。
【選択図】図43

Description

本発明は、半導体装置に関するものである。
電動機の駆動信号にマスクをかけ、消費電力の低減等を目的とした技術としては以下のものがある(例えば、特許文献1参照。)。
この技術では、抵抗を用いたアナログ回路を用いることによって駆動信号の励磁区間を定めている。したがって、温度変化等によって抵抗値が変化してしまう場合には、それに伴って励磁区間も変化してしまうという問題があった。また、電動機の省電力化を実現したいという要望もあった。
国際公開番号WO2005/112230 A1
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、電動機の駆動信号の励磁区間をデジタル回路によって任意に形成することのできる技術を提供する。また、電動機の省電力化を実現することのできる技術を提供する。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために、以下の形態を取ることが可能である。
[形態1]
半導体装置であって
永久磁石とコイルとを備えた電動機を駆動するための駆動信号を生成する駆動制御回路を備え、
前記駆動制御回路は、
第1の駆動部材と第2の駆動部材との位置を示す位置信号に基づいて、前記駆動信号を生成し、
第1の期間において、前記駆動信号の信号レベルは、第1の電圧レベルとなり、
第2の期間において、前記駆動信号の信号レベルは、前記第1の電圧レベルとは異なる第2の電圧レベルとなり、
前記第1の期間において、前記電動機のコイルに対して電流は供給されないこと、
を特徴とする半導体装置。
形態1記載の半導体装置によれば、第1の期間において、コイルに対して電流が供給されないので、電動機の省電力化を実現することができる。
[形態2]
半導体装置であって
永久磁石とコイルとを備えた電動機を駆動するための駆動信号を生成する駆動制御回路を備え、
前記駆動制御回路は、
第1の駆動部材と第2の駆動部材との位置を示す位置信号に基づいて、前記駆動信号を生成し、
第1の期間において、前記駆動信号の信号レベルは、第1の電圧レベルとなり、
第2の期間において、前記駆動信号の信号レベルは、前記第1の電圧レベルとは異なる第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルとを交互にとり、
前記第1の期間において、前記電動機のコイルに対して電流は供給されないこと、
を特徴とする半導体装置。
形態2記載の半導体装置によれば、第2の期間において、駆動信号の信号レベルが第2の電圧レベルと第1の電圧レベルとを交互にとるため、電動機の省電力化を実現することができる。
[形態3]
形態1または2記載の半導体装置であって、
前記第2の期間の長さは、前記位置信号に基づいて生成したタイミング信号の信号レベルが第3のレベルから第4のレベルに変化してから前記第3のレベルに変化するまでの期間の長さより短いこと、
を特徴とする半導体装置。
形態3の半導体装置によれば、第2の期間の長さが、タイミング信号の信号レベルが第3のレベルから第4のレベルに変化してから第3のレベルに変化するまでの期間の長さより短いため、電動機の省電力化を実現することができる。
[形態4]
電動機を駆動するための半導体装置であって、
原駆動信号を生成する原駆動信号生成部と、
前記原駆動信号の2πの励磁周期のうちのそれぞれπの長さの半周期ごとに、前記電動機のコイルを励磁すべき励磁区間を、各半周期の中央を中心とした対称な区間と非対称な区間とのうちの少なくとも一方を含む複数の区間のいずれかに任意に設定可能な励磁区間設定部と、
前記原駆動信号を前記励磁区間において有効とし、前記励磁区間以外の非励磁区間において無効とすることによって前記電動機を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号成形回路と、
を備える半導体装置。
形態4の半導体装置によれば、原駆動信号の励磁周期のうちのそれぞれπの長さの半周期ごとに、前記電動機のコイルを励磁すべき励磁区間を、各半周期の中央を中心とした対称な区間と非対称な区間とのうちの少なくとも一方を含む複数の区間のいずれかに任意に設定可能である。こうすれば、電動機の省電力化や、電動機の進角制御、遅角制御を実現することができる。
[形態5]
形態4記載の半導体装置であって、さらに、
クロック信号を生成するクロック信号生成部を備え、
前記励磁区間設定部は、前記クロック信号を利用することにより前記励磁区間を設定する、半導体装置。
形態5記載の半導体装置のように、1チップの半導体装置の中にクロック信号生成部を設けることもできる。こうすれば、1チップの半導体装置で、電動機を駆動させることができる。
[形態6]
形態4または5記載の半導体装置であって、さらに、
前記位置信号をデジタル値に変換するアナログ−デジタル変換回路を備え、
前記原駆動信号生成部は、前記デジタル値に変換された位置信号に基づいて、前記原駆動信号を生成する、半導体装置。
形態6記載の半導体装置のように、1チップの半導体装置の中に、アナログ−デジタル変換回路を設けることもできる。こうすれば、1チップの半導体装置で、電動機を駆動させることができる。
[形態7]
形態6記載の半導体装置であって、さらに、
前記位置信号を増幅する増幅回路を備え、
前記アナログ−デジタル変換回路は、前記増幅された位置信号をデジタル値に変換する、半導体装置。
形態7記載の半導体装置のように、1チップの半導体装置の中に、増幅回路を設けることもできる。こうすれば、1チップの半導体装置で、電動機を駆動させることができる。
[形態8]
電動機の駆動制御回路であって、
原駆動信号を生成する原駆動信号生成部と、
前記原駆動信号の2πの励磁周期のうちのそれぞれπの長さの半周期ごとに、前記電動機のコイルを励磁すべき励磁区間を、各半周期の中央を中心とした対称な区間と非対称な区間とのうちの少なくとも一方を含む複数の区間のいずれかに任意に設定可能な励磁区間設定部と、
前記原駆動信号を前記励磁区間において有効とし、前記励磁区間以外の非励磁区間において無効とすることによって前記電動機を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号成形回路と、
を備える駆動制御回路。
[形態9]
形態8記載の駆動制御回路であって、
前記励磁区間設定部は、前記励磁区間を、前記対称な区間と前記非対称な区間とのうち少なくとも前記非対称な区間を含む複数の区間のいずれかに任意に設定可能である、駆動制御回路。
形態8および形態9の駆動制御回路によれば、電動機の駆動信号の励磁区間をデジタル回路によって任意に形成することができる。また、このように励磁区間を設定すれば、電動機の進角制御や遅角制御も実現することができる。
[形態10]
形態8または9記載の駆動制御回路であって、
前記原駆動信号生成部は、電動機の第1と第2の駆動部材の相対的位置を示す位置信号に基づいて前記原駆動信号を生成し、
前記励磁区間設定部は、
前記位置信号に同期した周期的なタイミング信号が第1のレベルを示している時間的長さである第1レベル期間を計測する期間計測部と、
前記第1レベル期間と、1未満の正の値である第1の演算値と、を乗じて第1の期間を得る開始時期設定部と、
前記第1レベル期間と、前記第1の演算値よりも大きい1未満の値である第2の演算値と、を乗じて第2の期間を得る終了時期設定部と、
前記タイミング信号が第2のレベルから前記第1のレベルに移行してからの経過期間である第1レベル経過期間と前記第1の期間とを比較して両者が一致するタイミングで前記励磁区間を開始し、前記第1レベル経過期間と前記第2の期間とを比較して両者が一致するタイミングで前記非励磁区間を開始するように前記励磁区間を制御する励磁区間制御部と、
を備える、電動機の駆動制御回路。
形態10の駆動制御回路によれば、タイミング信号の第1レベル期間を計測し、計測した第1レベル期間に基づいて、励磁区間の開始時期および終了時期を決定する。したがって、周期的なタイミング信号に基づいて、電動機の駆動信号の励磁区間をデジタル回路によって任意に形成することができる。
[形態11]
形態10記載の駆動制御回路であって、
前記励磁区間制御部は、さらに
前記タイミング信号が前記第1のレベルから前記第2のレベルに移行してからの経過期間である第2レベル経過期間と前記第1の期間とを比較して両者が一致するタイミングで前記励磁区間を開始し、前記第2レベル経過期間と前記第2の期間とを比較して両者が一致するタイミングで前記非励磁区間を開始するように前記励磁区間を制御する、駆動制御回路。
形態11の駆動制御回路によれば、タイミング信号が第2のレベルを示している期間においても、計測した第1レベル期間に基づくことによって、励磁区間の開始時期および終了時期を決定することができる。
[形態12]
形態10または11記載の駆動制御回路であって、
前記励磁区間制御部は、
前記比較を行う直前における前記タイミング信号の前記第1レベル期間に基づいて得られた前記第1の期間および前記第2の期間を用いて、前記比較を行う、駆動制御回路。
形態12の駆動制御回路によれば、励磁区間信号を生成する直前の周期におけるタイミング信号の第1レベル期間に基づいて励磁区間を設定するので、より周期による誤差の少ない励磁区間を設定することができる。
[形態13]
形態8または9記載の駆動制御回路であって、
前記原駆動信号生成部は、電動機の第1と第2の駆動部材の相対的位置を示す位置信号に基づいて前記原駆動信号を生成し、
前記励磁区間設定部は、
前記位置信号に同期した周期的なタイミング信号が第1のレベルを示している時間的長さである第1レベル期間と、前記タイミング信号が第2のレベルを示している時間的長さである第2レベル期間と、を計測する期間計測部と、
前記第1レベル期間と1未満の正の値である第1の演算値とを乗じた第1の期間と、前記第2レベル期間と前記第1の演算値とを乗じた第3の期間と、を得る開始時期設定部と、
前記第1レベル期間と前記第1の演算値よりも大きい1未満の値である第2の演算値とを乗じた第2の期間と、前記第2レベル期間と前記第2の演算値とを乗じた第4の期間と、を得る終了時期設定部と、
前記タイミング信号が前記第2のレベルから前記第1のレベルに移行してからの経過期間である第1レベル経過期間と前記第1の期間とを比較して両者が一致するタイミングで前記励磁区間を開始し、前記第1レベル経過期間と前記第2の期間とを比較して両者が一致するタイミングで前記非励磁区間を開始し、前記タイミング信号が第1のレベルから第2のレベルに移行してからの経過期間である第2レベル経過期間と前記第3の期間とを比較して両者が一致するタイミングで前記励磁区間を開始し、前記第2レベル経過期間と前記第4の期間とを比較して両者が一致するタイミングで前記非励磁区間を開始するように前記励磁区間を制御する励磁区間制御部と、
を備える、駆動制御回路。
形態13の駆動制御回路によれば、タイミング信号の第1レベル期間および第2レベル期間を計測し、計測した第1レベル期間または第2レベル期間に基づいて、励磁区間の開始時期および終了時期を決定する。したがって、周期的なタイミング信号に基づいて、電動機の駆動信号の励磁区間をデジタル回路によって任意に形成することができる。
[形態14]
形態13記載の駆動制御回路であって、
前記励磁区間制御部は、
前記比較を行う直前における前記タイミング信号の前記第1レベル期間または前記第2レベル期間に基づいて得られた前記第1ないし第4の期間を用いて、前記比較を行う、駆動制御回路。
形態14の駆動制御回路によれば、励磁区間信号を生成する直前の周期におけるタイミング信号の第1レベル期間または第2レベル期間に基づいて励磁区間を設定するので、より周期による誤差の少ない励磁区間を設定することができる。
[形態15]
形態10ないし14のいずれかに記載の駆動制御回路であって、
前記第1の演算値と、前記第2の演算値と、の和が1である、
駆動制御回路。
形態15の駆動制御回路によれば、タイミング信号の第1レベル期間および第2レベル期間の中点を中心とする領域期間をコイルの励磁区間とすることができる。
[形態16]
形態8ないし15のいずれかに記載の駆動制御回路であって、
前記原駆動信号生成部は、前記位置信号に基づいてPWM信号を前記原駆動信号として生成するPWM信号生成部を含む、駆動制御回路。
形態16の駆動制御回路によれば、原駆動信号としてPWM信号を用いるので、電動機の駆動に最適な駆動信号を生成することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、電動機の駆動制御方法および装置、駆動制御半導体装置、駆動制御システム、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、駆動制御回路を備えた電動機、その電動機を備えたプロジェクタ、携帯機器、ロボット、移動体等の形態で実現することができる。
本発明の一実施例としての単相ブラシレスモータのモータ本体の構成を示す断面図である。 磁石列とコイル列の位置関係及び磁気センサ出力とコイルの逆起電力波形との関係を示す説明図である。 コイルの印加電圧と逆起電力との関係を示す模式図である。 モータ本体の正転動作の様子を示す説明図である。 モータ本体の逆転動作の様子を示す説明図である。 モータの移動方向の制御手順を示すフローチャートである。 本実施例のブラシレスモータの駆動制御回路の構成を示すブロック図である。 ドライバ回路の内部構成を示している。 ドライバ回路の他の構成を示す説明図である。 電磁コイルの各種の巻き方を示している。 駆動信号生成部の内部構成と動作を示す説明図である。 センサ出力の波形とPWM部で生成される駆動信号の波形の対応関係を示す説明図である。 PWM部の内部構成の一例を示すブロック図である。 モータ正転時のPWM部の動作を示すタイミングチャートである。 モータ逆転時のPWM部の動作を示すタイミングチャートである。 励磁区間信号生成部の構成を示すブロック図である。 励磁区間信号生成部の動作を示すタイミングチャートである。 励磁区間を変化させた場合における効果を示すグラフである。 第2実施例における励磁区間信号生成部の構成を示す説明図である。 第2実施例における励磁区間信号生成部の動作を示すタイミングチャートである。 第3実施例における励磁区間信号生成部の構成を示す説明図である。 第3実施例における励磁区間信号生成部の動作を示すタイミングチャートである。 第4実施例における駆動信号生成部の内部構成を示す説明図である。 磁石列とコイル列の位置関係及びコイルの逆起電力波形と磁気センサ出力と正弦波発生回路の出力との関係を示す説明図である。 正弦波発生回路の内部構成を示す説明図である。 第5実施例における励磁区間信号生成部の構成を示す説明図である。 第5実施例における励磁区間信号生成部の動作を示すタイミングチャートである。 第5実施例における励磁区間信号生成部の動作の他の例を示すタイミングチャートである。 モータの回転数と進角制御を行う場合における進角値との関係を示すグラフである。 第6実施例における励磁区間信号生成部の構成を示す説明図である。 本発明の実施例によるモータを利用したプロジェクタを示す説明図である。 本発明の実施例によるモータを利用した燃料電池式携帯電話を示す説明図である。 本発明の実施例によるモータ/発電機を利用した移動体の一例としての電動自転車(電動アシスト自転車)を示す説明図である。 本発明の実施例によるモータを利用したロボットの一例を示す説明図である。 他の実施例のブラシレスモータの駆動制御半導体装置とモータ本体の構成を示すブロック図である。 他の実施例のブラシレスモータの駆動制御半導体装置とモータ本体の構成を示すブロック図である。 他の実施例のブラシレスモータの駆動制御半導体装置とモータ本体の構成を示すブロック図である。 他の実施例のブラシレスモータの駆動制御半導体装置とモータ本体の構成を示すブロック図である。 他の実施例の駆動信号生成部の内部構成と動作を示す説明図である。 他の実施例のブラシレスモータの駆動制御半導体装置とモータ本体の構成を示すブロック図である。 他の実施例のブラシレスモータの駆動制御半導体装置とモータ本体の構成を示すブロック図である。 PWM制御を行なわない場合における各種の信号の波形を示すタイミングチャートである。 PWM制御時における各種の信号の波形を示すタイミングチャートである。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例
A1.モータの構成と動作の概要:
A2.駆動制御回路の構成:
B.第2実施例
C.第3実施例
D.第4実施例
E.第5実施例
F.第6実施例
G.変形例:
H.他の実施例:
A.第1実施例:
A1.モータの構成と動作の概要:
図1(A),1(B)は、本発明の一実施例としての単相ブラシレスモータのモータ本体の構成を示す断面図である。このモータ本体100は、外形がそれぞれ略円筒状のステータ部10及びロータ部30を有している。ステータ部10は、略十字状に配列された4つのコイル11〜14と、2つのコイル11,12の間の中央の位置に配置された磁気センサ40とを有している。磁気センサ40は、ロータ部30の位置(すなわちモータの位相)を検出するためのものである。各コイル11〜14には、磁性体材料で形成された磁気ヨーク20が設けられている。コイル11〜14と磁気センサ40は、回路基板120(図1(B))の上に固定されている。回路基板120は、ケーシング102に固定されている。なお、ケーシング102の蓋は図示が省略されている。
ロータ部30は、4つの永久磁石31〜34を有しており、ロータ部30の中心軸が回転軸112を構成している。この回転軸112は、軸受け部114(図1(B))で支持されている。各磁石の磁化方向は、回転軸112から外側に放射状に向かう方向である。磁石31〜34の外周には、磁気ヨーク36が設けられている。但し、この磁気ヨーク36は省略してもよい。
図2は、磁石列とコイル列の位置関係、及び、磁気センサ出力とコイルの逆起電力波形との関係を示す説明図である。図2(A)に示すように、4つの磁石31〜34は、一定の磁極ピッチPmで配置されており、隣接する磁石同士が逆方向に磁化されている。また、コイル11〜14は、一定のピッチPcで配置されており、隣接するコイル同士が逆向きに励磁される。この例では、磁極ピッチPmはコイルピッチPcに等しく、電気角でπに相当する。なお、電気角の2πは、駆動信号の位相が2πだけ変化したときに移動する機械的な角度又は距離に対応づけられる。本実施例では、駆動信号の位相が2πだけ変化すると、ロータ部30が磁極ピッチPmの2倍だけ移動する。
4つのコイル11〜14のうち、第1、第3のコイル11,13は同一の位相の駆動信号で駆動され、第2、第4のコイル12,14は第1及び第3のコイル11,13の駆動信号から180度(=π)だけ位相がずれた駆動信号で駆動される。通常の二相駆動は2つの相(A相とB相)の駆動信号の位相が90度(=π/2)ずれており、位相のずれが180度(=π)の場合は無い。また、モータの駆動方法において、位相が180度(=π)ずれた2つの駆動信号は、同じ位相であると見なされる場合が多い。従って、本実施例のモータにおける駆動方法は、単相駆動であると考えることができる。
図2(A)は、モータ停止時における磁石31〜34とコイル11〜14の位置関係を示している。本実施例のモータでは、各コイル11〜14に設けられた磁気ヨーク20が、各コイルの中心よりもロータ部30の正転方向に若干ずれた位置に設けられている。従って、モータ停止時には、各コイルの磁気ヨーク20が磁石31〜34によって引きつけられ、磁気ヨーク20が各磁石31〜34の中心と向かい合う位置でロータ部30が停止する。この結果、各コイル11〜14の中心が、各磁石31〜34の中心からずれた位置でモータが停止することになる。また、この時、磁気センサ40も、隣接する磁石の境界から若干ずれた位置にある。この停止位置における位相はαである。位相αはゼロでは無いが、ゼロに近い小さな値(例えば約5度〜10度)である。
図2(B)は、コイルに発生する逆起電力の波形の例を示しており、図2(C)は、磁気センサ40の出力波形の例を示している。磁気センサ40は、モータ運転時のコイルの逆起電力とほぼ相似形状のセンサ出力SSAを発生することができる。但し、磁気センサ40の出力SSAは、モータの停止時にも0でない値を示す(位相がπの整数倍のときは除く)。なお、コイルの逆起電力は、モータの回転数とともに上昇する傾向にあるが、波形形状(正弦波)はほぼ相似形状に保たれる。磁気センサ40としては、例えばホール効果を利用したホールICを採用することができる。この例では、センサ出力SSAと逆起電力Ecは、いずれも正弦波か、正弦波に近い波形である。後述するように、このモータの駆動制御回路は、センサ出力SSAを利用して、逆起電力Ecとほぼ相似波形の電圧を各コイル11〜14に印加する。
ところで、電動モータは、機械的エネルギと電気的エネルギとを相互に変換するエネルギ変換装置として機能するものである。そして、コイルの逆起電力は、電動モータの機械的エネルギが電気的エネルギに変換されたものである。従って、コイルに印加する電気的エネルギを機械的エネルギに変換する場合(すなわちモータを駆動する場合)には、逆起電力と相似波形の電圧を印加することによって、最も効率良くモータを駆動することが可能である。なお、以下に説明するように、「逆起電力と相似波形の電圧」は、逆起電力と逆向きの電流を発生する電圧を意味している。
図3は、コイルの印加電圧と逆起電力との関係を示す模式図である。ここで、コイルは逆起電力Ecと抵抗とで模擬されている。また、この回路では、印加電圧E1及びコイルと並列に電圧計Vが接続されている。コイルに電圧E1を印加してモータを駆動すると、印加電圧E1と逆の電流を流す方向に逆起電力Ecが発生する。モータが回転している状態でスイッチSWを開放すると、電圧計Vで逆起電力Ecを測定することができる。スイッチSWを開放した状態で測定される逆起電力Ecの極性は、スイッチSWを閉じた状態で測定される印加電圧E1と同じ極性である。上述の説明において「逆起電力とほぼ相似波形の電圧を印加する」という文言は、このような電圧計Vで測定された逆起電力Ecと同じ極性を有するほぼ相似形状の波形を有する電圧を印加することを意味している。
上述したように、モータを駆動する場合には、逆起電力と相似波形の電圧を印加することによって、最も効率良くモータを駆動することが可能である。なお、正弦波状の逆起電力波形の中位点近傍(電圧0の近傍)ではエネルギ変換効率が比較的低く、反対に、逆起電力波形のピーク近傍ではエネルギ変換効率が比較的高いことが理解できる。逆起電力と相似波形の電圧を印加してモータを駆動すると、エネルギ変換効率の高い期間において比較的高い電圧を印加することになるので、モータ効率が向上する。一方、例えば単純な矩形波でモータを駆動すると、逆起電力がほぼ0となる位置(中位点)の近傍においてもかなりの電圧が印加されるので、モータ効率が低下する。また、このようにエネルギ変換効率の低い期間において電圧を印加すると、渦電流により回転方向以外の方向の振動が生じ、これによって騒音が発生するという問題も生じる。
上述の説明から理解できるように、逆起電力と相似波形の電圧を印加してモータを駆動すると、モータ効率を向上させることができ、また、振動や騒音を低減することができるという利点がある。
図4(A)〜(E)は、モータ本体100の正転動作の様子を示す説明図である。図4(A)は、停止時の磁石31〜34とコイル11〜14の位置関係を示しており、図2(A)と同じ図である。図4(A)の状態においてコイル11〜14を励磁すると、破線の矢印で示す反発力がコイル11〜14と磁石31〜34との間に生じる。この結果、ロータ部30は、正転方向(図の右方向)に始動される。
図4(B)は、位相がπ/2まで進んだ状態を示している。この状態では、吸引力(実線の矢印)と反発力(破線の矢印)とが発生して、大きな駆動力が発生する。図4(C)は、位相が(π−α)まで進んだ状態を示している。位相がπとなるタイミングでコイルの励磁方向が逆転して、図4(D)の状態となる。図4(D)の状態の近傍でモータが停止すると、図4(E)に示すように、磁気ヨーク20が各磁石31〜34に引きつけられた位置でロータ部30が停止する。この位置は、位相が(π+α)の位置となる。このように、本実施例のモータは、位相がα±nπ(nは整数)の位置で停止することが理解できる。
図5(A)〜(E)は、モータ本体100の逆転動作の様子を示す説明図である。図5(A)は、停止時の状態を示しており、図4(A)と同じものである。この停止状態から逆転するために、仮に図4(A)と逆方向にコイル11〜14を励磁すると、磁石31〜34とコイル11〜14との間に吸引力(図示せず)が働くことになる。この吸引力は、ロータ部30を逆転させる方向に働く。しかしながら、この吸引力はかなり弱いため、磁石31〜34と磁気ヨーク20との間の吸引力に打ち勝ってロータ部30を逆転させることができない場合がある。
本実施例では、逆転動作を行う場合にも、始動時は図5(A)に示すように正転方向に動作させる。そして、ロータ部30が所定量だけ回転した後に(例えば位相が約π/2進んだところで)、図5(B)のように駆動信号を反転して逆転動作を開始させる。こうして、ロータ部30が一旦逆転し始めると、その後、ロータ部30の慣性によって最初の停止位置(位相=α)を通過することができる(図5(C))。その後、位相が0となるタイミングでコイルの励磁方向が逆転する。図5(D)は位相が−π/2の状態を示しており、図5(E)は位相が−π+αの状態を示している。図5(E)の状態の近傍でモータが停止すると、磁気ヨーク20が各磁石31〜34に引きつけられた位置(位相=−π+α)でロータ部30が停止する。
図6は、モータの移動方向の制御手順を示すフローチャートである。この手順は、後述する駆動制御回路によって実行される。ステップS10では、まず正方向に駆動制御を開始する。ステップS20では、目的とする移動方向が正方向であるか否かが判定される。なお、移動方向は、ステップS10の前に操作員によって駆動制御回路に入力されている。目的とする移動方向が正方向の場合には、そのまま正方向の駆動制御が継続される。一方、目的とする移動方向が逆方向の場合には、ステップS30において、逆転すべき所定のタイミングに達するまで待機する。そして、逆転すべきタイミングに達すると、ステップS40において逆方向の駆動制御が開始される。
以上のように、本実施例のモータでは、位相がα±nπ(αはゼロ及びnπでない所定の値、nは整数)の位置でモータが停止するので、デッド・ロック・ポイントが発生しない。従って、始動コイルを必要とせずに、常に始動することが可能である。また、本実施例のモータでは、停止状態から所定量だけ正転させた後に逆転させることによって、逆転動作を実現することが可能である。
A2.駆動制御回路の構成:
図7(A)は、本実施例のブラシレスモータの駆動制御回路の構成を示すブロック図である。駆動制御回路200は、CPU220と、駆動信号生成部240と、ドライバ回路250とを備えている。駆動信号生成部240は、モータ本体100内の磁気センサ40の出力信号SSAに基づいて、単相駆動信号DRVA1,DRVA2を生成する。ドライバ回路250は、この単相駆動信号DRVA1,DRVA2に従ってモータ本体100内の電磁コイル11〜14を駆動する。
図7(B)は、磁気センサ40の内部構成の一例を示している。この磁気センサ40は、ホール素子42と、バイアス調整部44と、ゲイン調整部46とを有している。ホール素子42は、磁束密度Xを測定する。バイアス調整部44はホール素子42の出力Xにバイアス値bを加算し、ゲイン調整部46はゲイン値aを乗ずる。磁気センサ40の出力SSA(=Y)は、例えば以下の式(1)又は式(2)で与えられる。
Y=a・X+b …(1)
Y=a(X+b) …(2)
磁気センサ40のゲイン値aとバイアス値bは、CPU220によって磁気センサ40内に設定される。ゲイン値aとバイアス値bを適切な値に設定することによって、センサ出力SSAを好ましい波形形状に較正することが可能である。
図8は、ドライバ回路250の内部構成を示している。このドライバ回路250は、H型ブリッジ回路を構成する4つのトランジスタ251〜254を有している。上アームのトランジスタ251,253のゲート電極の前には、レベルシフタ311,313が設けられている。但し、レベルシフタは省略してもよい。ドライバ回路250のトランジスタ251〜254は、スイッチング信号として機能する駆動信号DRVA1,DRVA2に応じてオン/オフし、この結果、電磁コイル11〜14に供給電圧VSUPが断続的に供給される。符号IA1,IA2が付された矢印は、駆動信号DRVA1,DRVA2がHレベルの場合に流れる電流方向をそれぞれ示している。なお、ドライバ回路としては、複数のスイッチング素子で構成される種々の構成の回路を利用可能である。
図9は、ドライバ回路の他の構成を示す説明図である。このドライバ回路は、1組目の電磁コイル11,13用の第1のブリッジ回路250aと、2組目の電磁コイル12,14用の第2のブリッジ回路250bとで構成されている。ブリッジ回路250a,250bのそれぞれは、4つのトランジスタ251〜254で構成されており、この構成は図8に示したものと同じである。トランジスタ251,253のゲート電極の前には、レベルシフタ311,313が設けられている。但し、レベルシフタは省略してもよい。第1のブリッジ回路250aにおいては、第1の駆動信号DRVA1がトランジスタ251,254に供給されており、第2の駆動信号DRVA2が他のトランジスタ252,253に供給されている。一方、第2のブリッジ回路250bにおいては、逆に、第1の駆動信号DRVA1がトランジスタ252,253に供給されており、第2の駆動信号DRVA2がトランジスタ251,254に供給されている。この結果、図9(B),(C)に示すように、第1のブリッジ回路250aと第2のブリッジ回路250bでは動作が逆転している。従って、第1のブリッジ回路250aで駆動される1組目のコイル11,13と、第2のブリッジ回路250bで駆動される2組目のコイル12,14とは、互いに位相がπだけずれている。一方、図8に示した回路では、1組目のコイル11,13の巻き方と、2組目のコイル12,14の巻き方が逆になっており、この巻き方によって2組の位相をπだけずらしている。このように、図8のドライバ回路と図9のドライバ回路のいずれを用いても、2組のコイルの位相が互いにπだけずれる点は同じであり、両者共に1相モータを実現している点に変わりは無い。
図10は、電磁コイル11〜14の各種の巻き方を示している。この例のように、巻き方を工夫することによって、隣接するコイルを常に逆方向に励磁させることが可能である。
図11は、駆動信号生成部240(図7(A))の内部構成と動作を示す説明図である。駆動信号生成部240は、基本クロック生成回路510と、1/N分周器520と、PWM部530と、正逆方向指示値レジスタ540と、乗算器550と、符号化部560と、AD変換部570と、電圧指令値レジスタ580と、電圧比較器585と、励磁区間信号生成部590とを備えている。
基本クロック生成回路510は、所定の周波数を有するクロック信号PCLを発生する回路であり、例えばPLL回路で構成される。分周器520は、このクロック信号PCLの1/Nの周波数を有するクロック信号SDCを発生する。Nの値は所定の一定値に設定される。このNの値は、予めCPU220によって分周器520に設定される。PWM部530は、クロック信号PCL,SDCと、乗算器550から供給される乗算値Maと、正逆方向指示値レジスタ540から供給される正逆方向指示値RIと、符号化部560から供給される正負符号信号Paと、励磁区間信号生成部590から供給される励磁区間信号Eaとに応じて、交流単相駆動信号DRVA1,DRVA2(図7(A))を生成する。この動作については後述する。
正逆方向指示値レジスタ540内には、モータの回転方向を示す値RIがCPU220によって設定される。本実施例では、正逆方向指示値RIがローレベルのときにモータが正転し、ハイレベルのときに逆転する。PWM部530に供給される他の信号Pa,Ma,Eaは以下のように決定される。
磁気センサ40の出力SSAは、AD変換部570に供給される。このセンサ出力SSAのレンジは、例えばGND(接地電位)からVDD(電源電圧)までであり、その中位点(=VDD/2)が出力波形の中位点(正弦波の原点を通る点)である。AD変換部570は、このセンサ出力SSAをAD変換して、センサ出力のデジタル値を生成する。AD変換部570の出力のレンジは、例えばFFh〜0h(語尾の”h”は16進数であることを示す)であり、中央値80hがセンサ波形の中位点に相当する。
符号化部560は、AD変換後のセンサ出力値のレンジを変換するとともに、センサ出力値の中位点の値を0に設定する。この結果、符号化部560で生成されるセンサ出力値Xaは、正側の所定の範囲(例えば+127〜0)と負側の所定の範囲(例えば0〜−127)の値を取る。但し、符号化部560から乗算器550に供給されるのは、センサ出力値Xaの絶対値であり、その正負符号は正負符号信号PaとしてPWM部530に供給される。
電圧指令値レジスタ580は、CPU220によって設定された電圧指令値Yaを格納する。この電圧指令値Yaは、後述する励磁区間信号Eaとともに、モータの印加電圧を設定する値として機能するものであり、例えば0〜1.0の値を取る。仮に、非励磁区間を設けずに全区間を励磁区間とするように励磁区間信号Eaを設定した場合には、Ya=0は印加電圧をゼロとすることを意味し、Ya=1.0は印加電圧を最大値とすることを意味する。乗算器550は、符号化部560から出力されたセンサ出力値Xaと、電圧指令値Yaとを乗算して整数化し、その乗算値MaをPWM部530に供給する。
図11(B)〜11(E)は、乗算値Maが種々の値を取る場合におけるPWM部530の動作を示している。ここでは、全期間が励磁区間であり非励磁区間が無いものと仮定している。PWM部530は、クロック信号SDCの1周期の間に、デューティがMa/Nであるパルスを1つ発生させる回路である。すなわち、図11(B)〜11(E)に示すように、乗算値Maが増加するに従って、単相駆動信号DRVA1,DRVA2のパルスのデューティが増加する。なお、第1の駆動信号DRVA1は、正負符号信号Paが正のときにのみパルスを発生する信号であり、第2の駆動信号DRVA2は正負符号信号Paが負のときにのみパルスを発生する信号であるが、図11(B)〜11(E)ではこれらを合わせて記載している。また、便宜上、第2の駆動信号DRVA2を負側のパルスとして描いている。
図12(A)〜12(C)は、センサ出力の波形とPWM部530で生成される駆動信号の波形の対応関係を示す説明図である。図中、「Hiz」は電磁コイルを未励磁状態としたハイインピーダンス状態を意味している。図11で説明したように、単相駆動信号DRVA1,DRVA2はセンサ出力SSAのアナログ波形を利用したPWM制御によって生成される。従って、これらの単相駆動信号DRVA1,DRVA2を用いて、各コイルに、センサ出力SSAの変化と対応するレベル変化を示す実効電圧を供給することが可能である。
PWM部530は、さらに、励磁区間信号生成部590から供給される励磁区間信号Eaで示される励磁区間のみに駆動信号DRVA1,DRVA2を出力し、励磁区間以外の区間(非励磁区間)では駆動信号DRVA1,DRVA2を出力しないように構成されている。図12(C)は、励磁区間信号Eaによって励磁区間EPと非励磁区間NEPを設定した場合の駆動信号DRVA1,DRVA2の波形を示している。励磁区間EPでは図12(B)の駆動信号DRVA1,DRVA2がそのまま発生し、非励磁区間NEPでは駆動信号DRVA1,DRVA2が発生しない。このように、励磁区間EPと非励磁区間NEPを設定するようにすれば、逆起電力波形の中位点近傍(すなわち、センサ出力の中位点近傍)においてコイルに電圧を印加しないので、モータの効率をさらに向上させることが可能である。なお、励磁区間EPは、逆起電力波形のピークを中心とする対称な区間に設定されることが好ましく、非励磁区間NEPは、逆起電力波形の中位点(中心点)を中心とする対称な区間に設定されることが好ましい。
なお、前述したように、電圧指令値Yaを1未満の値に設定すれば、乗算値Maが電圧指令値Yaに比例して小さくなる。従って、電圧指令値Yaによっても、実行的な印加電圧を調整することが可能である。
上述の説明から理解できるように、本実施例のモータでは、電圧指令値Yaと、励磁区間信号Eaとの両方を利用して印加電圧を調整することが可能である。望ましい印加電圧と、電圧指令値Ya及び励磁区間信号Eaとの関係は、予め駆動制御回路200(図7(A))内のメモリにテーブルとして格納されていることが望ましい。こうすれば、駆動制御回路200が、外部から望ましい印加電圧の目標値を受信したときに、CPU220がその目標値に応じて、電圧指令値Yaと、励磁区間信号Eaとを駆動信号生成部240に設定することが可能である。なお、印加電圧の調整には、電圧指令値Yaと、励磁区間信号Eaの両方を利用する必要はなく、いずれか一方のみを利用するようにしてもよい。
図13は、PWM部530(図11)の内部構成の一例を示すブロック図である。PWM部530は、カウンタ531と、EXOR回路533と、PWM信号生成部535と、マスク回路537とを備えている。これらは以下のように動作する。
図14は、モータ正転時のPWM部530の動作を示すタイミングチャートである。この図14には、2つのクロック信号PCL,SDCと、乗算値Maと、カウンタ531内のカウント値CM1と、カウンタ531の出力S1と、正負符号信号Paと、正逆方向指示値RIと、EXOR回路533の出力S2と、PWM信号生成部535の出力信号PWM1,PWM2と、励磁区間信号Eaと、マスク回路537の出力信号DRVA1,DRVA2とが示されている。カウンタ531は、クロック信号SDCの1期間毎に、クロック信号PCLに同期してカウント値CM1を0までダウンカウントする動作を繰り返す。カウント値CM1の初期値は乗算値Maに設定される。なお、図14では、図示の便宜上、乗算値Maとして負の値も描かれているが、カウンタ531で使用されるのはその絶対値|Ma|である。カウンタ531の出力S1は、カウント値CM1が0で無い場合にはハイレベルに設定され、カウント値CM1が0になるとローレベルに立ち下がる。
EXOR回路533は、正負符号信号Paと正逆方向指示値RIとの排他的論理和を示す信号S2を出力する。モータが正転する場合には、正逆方向指示値RIがローレベルである。従って、EXOR回路533の出力S2は、正負符号信号Paと同じ信号となる。PWM信号生成部535は、カウンタ531の出力S1と、EXOR回路533の出力S2から、PWM信号PWM1,PWM2を生成する。すなわち、カウンタ531の出力S1のうち、EXOR回路533の出力S2がローレベルの期間の信号を第1のPWM信号PWM1として出力し、出力S2がハイレベルの期間の信号を第2のPWM信号PWM2として出力する。マスク回路537は、2つのAND回路を備えており、励磁区間信号EaとPWM信号PWM1との論理積を示す駆動信号DRVA1を出力し、励磁区間信号EaとPWM信号PWM2との論理積を示す駆動信号DRVA2を出力する。なお、図14の右端部付近では、励磁区間信号Eaがローレベルに立ち下がり、これによって非励磁区間NEPが設定されている。従って、この非励磁区間NEPでは、いずれの駆動信号DRVA1,DRVA2も出力されず、ハイインピーダンス状態に維持される。
なお、PWM信号生成部535(図13)は、本発明における原駆動信号生成部に相当し、マスク回路537(図13)は、原駆動信号であるPWM信号PWM1,2を、励磁区間信号Eaに応じて成形する駆動信号成形回路としての機能を有している。
図15は、モータ逆転時のPWM部530の動作を示すタイミングチャートである。モータ逆転時には、正逆方向指示値RIがハイレベルに設定される。この結果、2つの駆動信号DRVA1,DRVA2が図14から入れ替わっており、この結果、モータが逆転することが理解できる。
図16は、励磁区間信号生成部590の構成を示すブロック図である。この図16には、励磁区間信号生成部590の他に、磁気センサ40と、電圧比較器585と、PLL回路510と、CPU220とが示されている(図11(A))。励磁区間信号生成部590は、制御部592と、第1カウンタ部594と、第2カウンタ部596と、カウンタ値記憶部598と、2つの演算値記憶部600,602とを備えている。励磁区間信号生成部590は、さらに、2つの乗算回路604,605と、演算回路606と、2つの演算結果記憶部608,610と、比較回路612とを備えている。PLL回路510は、励磁区間信号生成部590内で使用されるクロック信号PCLを生成する。制御部592は、このクロック信号PCLをカウンタ部594,596に供給するとともに、カウンタ値記憶部598や演算結果記憶部608,610に適切な保持タイミング(ラッチタイミング)を供給する。これらは以下のように動作する。
図17は、励磁区間信号生成部590の動作を示すタイミングチャートである。まず、電圧比較器585は、磁気センサ40からの信号SSA(アナログ)を基準信号(図示せず)と比較して、デジタル信号である電圧比較器信号SCを生成する。この基準信号のレベルは、センサ信号SSAがとりうるレベルの中央値に設定されていることが好ましい。第1カウンタ部594は、制御部592から供給されるクロック信号PCLに基づき、電圧比較器信号SCがハイレベルを示している期間におけるクロック数をカウントする。すなわち、第1カウンタ部594は、電圧比較器信号SCがローレベルからハイレベルになったタイミングでカウントを開始し、電圧比較器信号SCがローレベルを示したタイミングで、そのときのカウンタ値Ni(iは周期の番号)をカウンタ値記憶部598に記憶させる。第1カウンタ部594は、その後、次の周期において電圧比較器信号SCが再びハイレベルを示したタイミングで、内部のカウンタ値Niを0にリセットし、電圧比較器信号SCがハイレベルを示している期間におけるクロック数をカウンタ値N(i+1)として再びカウントする。そして、第1カウンタ部594は、電圧比較器信号SCがローレベルを示したタイミングで、そのときのカウンタ値N(i+1)をカウンタ値記憶部598に上書きする。
第1の演算値記憶部600(図16)は、CPU220により設定された演算値STを記憶する。図16および図17の例では、演算値ST=0.2である。演算回路606は、演算値ST記憶部600に記憶された演算値STを1から減算し、得られた演算結果(演算値ED=1−ST)を第2の演算値記憶部602に記憶させる。第1の乗算回路604は、カウンタ値記憶部598に記憶されたカウンタ値Niと、第1の演算値記憶部600に記憶された演算値STと、を掛け合わせ、得られた演算結果(=Ni×ST)を第1の演算結果記憶部608に記憶させる。第2の乗算回路605は、カウンタ値記憶部598に記憶されたカウンタ値Niと、第2の演算値記憶部602に記憶された演算値EDと、を掛け合わせ、得られた演算結果(=Ni×ED)を第2の演算結果記憶部610に記憶させる。
第2カウンタ部596は、制御部592から供給されるクロック信号PCLに基づき、電圧比較器信号SCがハイレベルを示したタイミングからクロック数のカウントを開始し、ローレベルを示したタイミングでカウントを終了する。そして、カウンタを0にリセットすると共に、電圧比較器信号SCがローレベルを示したタイミングからのクロック数のカウントを開始し、ハイレベルを示したタイミングでカウントを終了する。これらのカウンタ値Mは、比較回路612に順次入力される。
比較回路612は、励磁区間信号Eaを生成して出力するウインドウコンパレータである。すなわち、第1の演算結果記憶部608に記憶された演算結果(=Ni×ST)と、第2カウンタ部596から順次入力される第2カウンタ値Mと、を比較し、これらが一致したタイミングで励磁区間信号Eaをハイレベルにする。そして、第2の演算結果記憶部610に記憶された演算結果(=Ni×ED)と、第2カウンタ部596から順次入力される第2カウンタ値Mと、を比較し、これらが一致したタイミングで励磁区間信号Eaをローレベルにする。電圧比較器信号SCがローレベルを示している期間においても、上記と同様の手法で励磁区間信号Eaを出力する。
図17からわかるように、励磁区間信号生成部590は、電圧比較器信号SCのハイレベル期間をカウントし、そのハイレベル期間を基準として、次の周期において励磁区間信号Eaがハイレベルを示す開始時期と終了時期とを決定している。例えば、演算値ST=0.2の場合では、励磁区間信号Eaがハイレベルになる開始点は、電圧比較器信号SCの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジのそれぞれから起算して、前の周期の電圧比較器信号SCのハイレベル期間を0.2倍した分だけ経過した時点である。そして、励磁区間信号Eaがハイレベルからローレベルになる終了点は、電圧比較器信号SCの立ち下りエッジおよび立ち上がりエッジのそれぞれから起算して、前の周期の電圧比較器信号SCのハイレベル期間を0.8倍した分だけ経過した時点である。したがって、前の周期の電圧比較器信号SCのハイレベル信号期間の長さを1とすると、次の周期の励磁区間信号Eaのハイレベル信号期間は0.6(=0.8−0.2)となる。
なお、励磁区間信号生成部590(図16)は、本発明における励磁区間設定部に相当し、第1と第2のカウンタ部594,596は、本発明における期間計測部に相当する。そして、乗算回路604は、本発明における開始時期設定部に相当し、乗算回路605は、本発明における終了時期設定部に相当し、比較回路612は、本発明における励磁区間制御部に相当する。また、センサ信号SSAは、本発明における位置信号に相当し、電圧比較器信号SCは、本発明におけるタイミング信号に相当する。
以上のように、電圧比較器信号SCが正確に同一の周期でオン/オフを繰り返す場合は、電圧比較器信号SCのハイレベル信号期間の中心位置と、励磁区間信号Eaのハイレベル信号期間の中心位置とはほぼ一致する。そして、電圧比較器信号SCのローレベル信号期間の中心位置と、励磁区間信号Eaのハイレベル信号期間の中心位置ともほぼ一致することとなる。つまり、励磁区間EPを、逆起電力波形のピークを中心とする対称な区間に設定することができ、非励磁区間NEPを、逆起電力波形の中位点を中心とする対称な区間に設定することができる。また、CPU220によって演算値STの値を任意に設定すれば、励磁区間EPの幅を任意に設定することができる。
図18は、励磁区間を変化させた場合における効果を示すグラフである。図中に示す励磁区間比とは、電圧比較器信号SCのハイレベル期間に対する励磁区間信号Eaのハイレベル期間の割合を意味する。例えば、上述した演算値ST=0.2の場合は、電圧比較器信号SCのハイレベル期間に対して励磁区間信号がハイレベルとなっている期間は0.6倍であるため、励磁区間比は60%となる。15[V]時、12[V]時、10[V]時とは、コイルに印加されるPWM信号のピーク電圧(図8のドライバ回路250の電源電圧VSUP)を示している。また、図18における各種の数値は、モータに同一負荷を掛け、トルク一定、回転数一定の定常状態で計測している。図18(A)は、励磁区間比と消費電力との関係を示している。励磁区間比を小さくしていくと、消費電力を小さくできることがわかる。図18(B)は、励磁区間比と回転数との関係を示している。励磁区間比を小さくしていくと、定常状態での回転数も小さくなることがわかる。ただし、励磁区間比が70%近傍までは、励磁区間比を小さくしても回転数を維持することができる。図18(C)は、励磁区間信号生成部590を設けて励磁区間比を任意に設定したモータと、全区間を励磁区間としたモータとを回転数を同一とした場合において比較し、励磁区間比を設定したモータは、全区間を励磁区間としたモータに対してどの程度の電力削減効果があるのかを示している。この図18(C)によると、励磁区間比が70%から90%の領域において電力削減率が高くなることがわかる。
このように、第1実施例では、デジタル回路である励磁区間信号生成部590によって、任意に励磁区間信号Eaを生成することができる。また、励磁区間信号生成部590をデジタル回路で実現しているため、IC化が容易である。
B.第2実施例:
図19は、第2実施例における励磁区間信号生成部590bの構成を示す説明図である。図16に示した第1実施例との違いは、第2カウンタ部596が省略されている点と、第1カウンタ部594bの動作が異なっている点と、カウンタ値記憶部598と2つの演算結果記憶部608,610のラッチタイミングが追加されているという点だけであり、他の構成は第1実施例と同じである。これらは以下のように動作する。
図20は、第2実施例における励磁区間信号生成部590bの動作を示すタイミングチャートである。第1カウンタ部594bは、制御部592から供給されるクロック信号PCLに基づき、電圧比較器信号SCがハイレベルを示している期間におけるクロック数と、ローレベルを示している期間におけるクロック数とをカウントする。すなわち、第1カウンタ部594bは、電圧比較器信号ECがローレベルからハイレベルになったタイミングでカウントを開始し、電圧比較器信号ECがローレベルを示したタイミングで、そのときのカウンタ値Ni(iは周期の番号)をカウンタ値記憶部598に記憶させる。第1カウンタ部594bは、その後、内部のカウンタ値Niを0にリセットし、電圧比較器信号がローレベルを示している期間におけるクロック数をカウンタ値N(i+1)としてカウントする。そして、第1カウンタ部594bは、電圧比較器信号ECがハイレベルを示したタイミングで、そのときのカウンタ値N(i+1)をカウンタ値記憶部598に上書きする。また、カウント中において変動しているカウンタ値Nは、比較回路612bに順次入力される。
第1の乗算回路604は、カウンタ値記憶部598に記憶されたカウンタ値Niと、第1の演算値記憶部600に記憶された演算値STと、を掛け合わせ、得られた演算結果(=Ni×ST)を第1の演算結果記憶部608に記憶させる。第2の乗算回路605は、カウンタ値記憶部598に記憶されたカウンタ値Niと、第2の演算値記憶部602に記憶された演算値EDと、を掛け合わせ、得られた演算結果(=Ni×ED)を第2の演算結果記憶部610に記憶させる。この第2実施例では、2つの乗算回路604,605は、電圧比較器信号SCがハイレベルからローレベルになったタイミングだけでなく、ローレベルからハイレベルになったタイミングにおいても演算を行い、演算結果を演算結果記憶部608,610に記憶させる。
比較回路612bは、第1カウンタ部594から順次入力される第1カウンタ値Nを、演算結果(Ni×ST,Ni×ED)との比較に用いている点が第1実施例と異なるだけであり、他の動作は第1実施例と同様である。
このように、電圧比較器信号SCのハイレベル信号期間と、ローレベル信号期間とをカウントし、それらに基づいても、第1実施例と同様に、任意に励磁区間信号Eaを生成することができる。
C.第3実施例:
図21は、第3実施例における励磁区間信号生成部590cの構成を示す説明図である。図16に示した第1実施例との違いは、セレクタ620が追加されている点と、第2カウンタ部596が省略されている点だけであり、他の構成は第1実施例と同じである。セレクタ620は、モータの初動時には常に励磁区間信号Eaをハイレベル信号として出力する。そして、モータが所定の回転速度に達した時点あるいは所定の時間が経過した時点において、励磁区間信号Eaの出力を比較回路612からの信号に切り替える。この切り替えのタイミングは、あらかじめCPU220によってセレクタ620に設定される。これらは以下のように動作する。
図22は、第3実施例における励磁区間信号生成部590cの動作を示すタイミングチャートである。図17に示した第1実施例との違いは、比較回路612が、第1カウンタ部594から入力されるカウンタ値Nを用いて励磁区間信号Eaのハイレベル期間を設定している点と、電圧比較器信号SCがハイレベルを示している期間にのみ、励磁区間信号Eaがハイレベルを示すという点だけであり、他の動作は第1実施例と同じである。
このように、モータに負荷のかかる初動時等は全区間を励磁区間EPとし、負荷の小さい安定時等では励磁区間信号生成部590cによって、励磁区間EPと非励磁区間NEPとを設定するようにしてもよい。
D.第4実施例:
図23は、第4実施例における駆動信号生成部240dの内部構成を示す説明図である。図11で示した第1実施例との違いは、電圧比較器585が省略されている点と、磁気センサ40dの出力SSDがデジタル信号となっている点と、磁気センサ出力SSDに基づいて正弦波を生成する正弦波発生回路700が設けられている点であり、他の構成は第1実施例ないし第3実施例と同じである。
励磁区間信号生成部590は、磁気センサ40dの出力SSD(デジタル2値信号)を入力とする。この磁気センサ出力SSDと、第1実施例ないし第3実施例で使用した電圧比較器信号SCとは、いずれも電動機の動作に同期して発生する周期的なデジタル信号である点で共通している。この場合、磁気センサ出力SSDは、本発明における位置信号とタイミング信号とに相当することとなる。第4実施例における励磁区間信号生成部590としては、第1ないし第3実施例のいずれの構成を採用してもよい。
図24は、磁石列とコイル列の位置関係、及び、コイルの逆起電力波形と磁気センサ出力と正弦波発生回路700の出力との関係を示す説明図である。磁気センサ40dは、図24(C)に示すように、コイルの逆起電力に応じたデジタル信号を出力することができ、例えばデジタル出力のホールICで実現することができる。正弦波発生回路700は、図24(D)に示すように、センサ出力SSDに同期したデジタルの正弦波を出力する。
図25は、正弦波発生回路700の内部構成を示す説明図である。正弦波発生回路700は、PLL回路710と、波形テーブル720とを備えている。PLL回路710は、位相比較部712と、ループフィルタ714と、電圧制御発振器716と、分周器718とを備えている。分周器718は、分周値Naを記憶している。センサ出力SSDは、位相比較部712に入力される。一方、分周器718によって生成される分周信号DVSSDは、位相比較部712に比較信号として入力される。位相比較部712は、これら2つの信号SSD,DVSSDの位相差を示す誤差信号CPSを生成する。この誤差信号CPSは、チャージポンプ回路を内蔵するループフィルタ714に送られる。ループフィルタ714は、誤差信号CPSのパルスレベルとパルス数とに応じた電圧レベルを有する電圧制御信号LPSを生成して出力する。
電圧制御信号LPSは、電圧制御発振器(VCO)716に供給される。電圧制御発振器716は、電圧制御信号LPSの電圧レベルに応じた周波数を有する可変クロック信号VSSDを出力する。この可変クロック信号VSSDは、分周器718で1/Naに分周されて、分周信号DVSSDが生成される。この分周信号DVSSDは、前述したように、位相比較部712に送られてセンサ出力SSDと位相比較される。この結果、2つの信号SSD,DVSSDの位相差が0になるように、可変クロック信号VSSDの周波数が収束する。収束後の可変クロック信号VSSDの周波数は、センサ出力SSDの周波数に分周値Naを乗じた値となる。
波形テーブル720のアドレスは、分周信号DVSSDのパルスに応じて0から(Na−1)の範囲で循環的に変化し、個々のアドレスに記憶されている波形値信号WDを順次出力する。この波形値は、パルスがNa個発生する間に1つの正弦波を生成するような値に設定されている。本実施例では、波形値のレンジは、+127から−127となっている。符合化部560(図23)は、波形値信号WDを基に、乗算値Maと正負符号信号Paを生成する。
このように、アナログ信号を出力する磁気センサ40の代わりに、デジタル信号を出力する磁気センサ40dを用いても、第1実施例ないし第3実施例と同様に、任意に励磁区間信号Eaを生成することができる。
E.第5実施例:
図26は、第5実施例における励磁区間信号生成部590eの構成を示す説明図である。図16に示した第1実施例との違いは、演算値記憶部602eに記憶される演算値EDの値が、演算値STとは独立した値として設定されている点だけであり、他の構成は第1実施例と同様である。
図27は、第5実施例における励磁区間信号生成部590eの動作を示すタイミングチャートである。図17に示した第1実施例との違いは、演算値EDの値がCPU220によって0.6に設定されている点と、演算値EDを0.6に設定したことにより、励磁区間信号Eaの励磁区間EPの中心位置が、電圧比較器信号SCのハイレベル信号期間の中心位置よりも時間的に早い位置となっている点だけであり、他の動作は第1実施例と同じである。
図28は、第5実施例における励磁区間信号生成部590eの動作の他の例を示すタイミングチャートである。図27との違いは、演算値STが0.4に設定され、演算値EDが0.8に設定されている点と、励磁区間信号Eaの励磁区間EPの中心位置が、電圧比較器信号SCのハイレベル信号期間の中心位置よりも時間的に遅い位置となっている点だけであり、他の動作は図27と同じである。
以上のように、演算値STの値と、演算値EDの値と、をCPU220によって任意に設定すれば、励磁区間EPの位相(時間的な幅と時間的な位置)を任意に設定することが可能となる。例えば、インダクタンスの影響によりモータの回転数に応じて電流位相に遅延が生じる場合には、この遅延を補正するために励磁区間EPの中心位置が時間的に進んだ位置となるように演算値STの値および演算値EDの値を設定することが好ましい。そうすれば、第1と第2のPWM信号PWM1,2の位相を進めなくとも、励磁区間EPの時間的位置を進めるだけで、第1と第2の駆動信号DRVA1,2の位相を進める進角制御を行うことができる。また、進角制御と同様に、遅角制御も実現することが可能である。
図29は、モータの回転数と進角制御を行う場合における進角値との関係を示すグラフである。このように、CPU220は、モータの回転数に応じて、励磁区間EPの進角値を定め、その進角値を実現するように演算値STの値と演算値EDの値とを設定することが好ましい。
F.第6実施例:
図30は、第6実施例における励磁区間信号生成部590fの構成を示す説明図である。図21に示した第3実施例との違いは、演算値記憶部602fに記憶される演算値EDの値が、CPU220によって設定されている点だけであり、その他の点は第3実施例と同様である。この第6実施例においても、第5実施例と同様に、励磁区間EPの位相を任意に調整することが可能である。
G.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
G1.変形例1:
上記実施例では、電動機のコイルを励磁すべき励磁区間EPは、演算値STの値および演算値EDの値を変更することによって任意の区間に設定可能であるが、励磁周期の各半周期の中央を中心とした対称な区間と非対称な区間とを含む複数の区間のいずれかに設定可能であればよい。例えば、第1実施例ないし第6実施例における演算値STの値および演算値EDの値は、固定値であってもよく、また予め定められた所定の値のみしか採用しないこととしてもよい。
G2.変形例2:
上記実施例では、原駆動信号生成部として、PWM信号生成部535を用い、原駆動信号としてPWM信号PWM1,2を用いていたが、この代わりに、電動機の第1と第2の駆動部材の相対的位置を示す位置信号に基づいて矩形信号を生成する矩形信号生成部を用い、原駆動信号として矩形信号を用いることもできる。
G3.変形例3:
第2実施例では、演算値EDの値は、演算回路606(図19)によって設定されているが、この代わりに、第5実施例(図26)および第6実施例(図30)と同様に、演算回路606を省略し、演算値記憶部602とCPU220とを制御バスで接続することによって、演算値EDの値をCPU220によって演算値STとは独立した値として設定することも可能である。なお、第4実施例では励磁区間信号生成部590(図23)の内部構造についての説明図は省略しているが、この第4実施例においても、第5、第6実施例と同様の構成を採用することによって、演算値EDの値を演算値STとは独立した値に設定することができる。
G4.変形例4:
第1実施例ないし第3実施例において、演算回路606(図16,図19,図21)は、演算値STの値を1から減算することによって演算値EDの値を求めていたが、この代わりに、演算値EDの値が演算値STの値よりも大きくなり、かつ1.0以下となるような他の演算式を用いることも可能である。例えば、以下の(1)式を用いることができる。
ED=ST+0.2 (0≦ST≦0.8) …(1)
この(1)式によれば、励磁区間EPの時間幅を一定(この場合は0.2)に保ちながら、励磁区間EPの時間位置を演算値STの値に応じてシフトさせることができる。したがって、この(1)式は、上述したようなモータの回転速度に応じて行う進角制御に用いることも可能である。なお、第4実施例では励磁区間信号生成部590(図23)の内部構造についての説明図は省略しているが、この第4実施例においても、(1)式のような他の演算式を演算回路として採用することができる。
G5.変形例5:
上記実施例では、単相ブラシレスモータが励磁区間信号生成部590を備えていたが、この代わりに、2相または3相以上のブラシレスモータが励磁区間信号生成部590を備えることもできる。この場合、ある1つの相で得られた演算結果記憶部608,610(図16)の結果を、他の相における比較部612において用いれば、他相における乗算回路604,605等を省略することも可能である。
G6.変形例6:
上記実施例では、回転式のモータが励磁区間信号生成部590を備えていたが、この代わりに、リニアモータが励磁区間信号生成部590を備えることもできる。
G7.変形例7:
上記実施例のハイレベルとローレベルとを逆にした回路として、励磁区間信号生成部590を構成することもできる。
G8.変形例8:
本発明は、各種の装置に適用可能である。例えば、本発明は、ファンモータ、時計(針駆動)、ドラム式洗濯機(単一回転)、ジェットコースタ、振動モータなどの種々の装置のモータに適用可能である。本発明をファンモータに適用した場合には、上述した種々の効果(低消費電力、低振動、低騒音、低回転ムラ、低発熱、高寿命)が特に顕著である。このようなファンモータは、例えば、デジタル表示装置や、車載機器、燃料電池式パソコン、燃料電池式デジタルカメラ、燃料電池式ビデオカメラ、燃料電池式携帯電話などの燃料電池使用機器、プロジェクタ等の各種装置のファンモータとして使用することができる。本発明のモータは、さらに、各種の家電機器や電子機器のモータとしても利用可能である。例えば、光記憶装置や、磁気記憶装置、ポリゴンミラー駆動装置等において、本発明によるモータをスピンドルモータとして使用することが可能である。また、本発明によるモータは、移動体やロボット用のモータとしても利用可能である。
図31は、本発明の実施例によるモータを利用したプロジェクタを示す説明図である。このプロジェクタ1100は、赤、緑、青の3色の色光を発光する3つの光源1110R、1110G、1110Bと、これらの3色の色光をそれぞれ変調する3つの液晶ライトバルブ1140R、1140G、1140Bと、変調された3色の色光を合成するクロスダイクロイックプリズム1150と、合成された3色の色光をスクリーンSCに投写する投写レンズ系1160と、プロジェクタ内部を冷却するための冷却ファン1170と、プロジェクタ1100の全体を制御する制御部1180と、を備えている。冷却ファン1170を駆動するモータとしては、上述した各種のブラシレスモータを利用することができる。
図32(A)〜(C)は、本発明の実施例によるモータを利用した燃料電池式携帯電話を示す説明図である。図32(A)は携帯電話1200の外観を示しており、図32(B)は、内部構成の例を示している。携帯電話1200は、携帯電話1200の動作を制御するMPU1210と、ファン1220と、燃料電池1230とを備えている。燃料電池1230は、MPU1210やファン1220に電源を供給する。ファン1220は、燃料電池1230への空気供給のために携帯電話1200の外から内部へ送風するため、或いは、燃料電池1230で生成される水分を携帯電話1200の内部から外に排出するためのものである。なお、ファン1220を図32(C)のようにMPU1210の上に配置して、MPU1210を冷却するようにしてもよい。ファン1220を駆動するモータとしては、上述した各種のブラシレスモータを利用することができる。
図33は、本発明の実施例によるモータ/発電機を利用した移動体の一例としての電動自転車(電動アシスト自転車)を示す説明図である。この自転車1300は、前輪にモータ1310が設けられており、サドルの下方のフレームに制御回路1320と充電池1330とが設けられている。モータ1310は、充電池1330からの電力を利用して前輪を駆動することによって、走行をアシストする。また、ブレーキ時にはモータ1310で回生された電力が充電池1330に充電される。制御回路1320は、モータの駆動と回生とを制御する回路である。このモータ1310としては、上述した各種のブラシレスモータを利用することが可能である。
図34は、本発明の実施例によるモータを利用したロボットの一例を示す説明図である。このロボット1400は、第1と第2のアーム1410,1420と、モータ1430とを有している。このモータ1430は、被駆動部材としての第2のアーム1420を水平回転させる際に使用される。このモータ1430としては、上述した各種のブラシレスモータを利用することが可能である。
H.他の実施例:
図35は、他の実施例のブラシレスモータの駆動制御半導体装置200bとモータ本体100の構成を示すブロック図である。この駆動制御半導体装置200bは、駆動信号生成部240と、ドライバ回路250と、CPU220と、保護回路210とを備えている。駆動信号生成部240と、ドライバ回路250と、CPU220は、図7で示した同一の符号のものと同じである。保護回路210は、駆動制御半導体装置200bを用いた電動機の不具合を検知して保護するための回路である。保護回路210の例としては、パワー系の回路を保護するための過熱保護回路、過電圧保護回路、過電流保護回路等や、制御系の回路を保護するための低電圧動作保護回路等がある。以上のように、ブラシレスモータを駆動するための半導体装置は、図35で示す駆動制御半導体装置200bのように、駆動信号生成部240と、ドライバ回路250と、CPU220と、保護回路210とを含んだ構成とすることができる。ただし、保護回路210は省略することも可能である。
図36は、他の実施例のブラシレスモータの駆動制御半導体装置200cとモータ本体100の構成を示すブロック図である。この駆動制御半導体装置200cと、図35で示した駆動制御半導体装置200bとの違いは、CPU220が駆動制御半導体装置200cには含まれていない点である。以上のように、ブラシレスモータを駆動するための半導体装置は、図36で示す駆動制御半導体装置200cのように、CPU220を含まないような構成とすることも可能である。また、保護回路210は省略することも可能である。
図37は、他の実施例のブラシレスモータの駆動制御半導体装置200dとモータ本体100の構成を示すブロック図である。この駆動制御半導体装置200dと、図35で示した駆動制御半導体装置200bとの違いは、ドライバ回路250が駆動制御半導体装置200dには含まれていない点である。以上のように、ブラシレスモータを駆動するための半導体装置は、図37で示す駆動制御半導体装置200dのように、ドライバ回路250を含まないような構成とすることも可能である。この場合では、保護回路210は、低電圧動作保護回路などの制御系の回路を保護するもので構成することが好ましい。ただし、保護回路210は省略することも可能である。
図38は、他の実施例のブラシレスモータの駆動制御半導体装置200eとモータ本体100の構成を示すブロック図である。この駆動制御半導体装置200eと、図35で示した駆動制御半導体装置200bとの違いは、駆動制御半導体装置200e内にはCPU220とドライバ回路250とが含まれていない点である。以上のように、ブラシレスモータを駆動するための半導体装置は、図38で示す駆動制御半導体装置200eのように、CPU220とドライバ回路250とを含まないような構成とすることも可能である。すなわち、ドライバ回路250を別のICとして構成することも可能である。この場合、ドライバ回路250の代わりに、汎用品のドライバICを使用することができる。また、図37の場合と同様に、保護回路210は、低電圧動作保護回路などの制御系の回路を保護するもので構成することが好ましい。ただし、保護回路210は省略することも可能である。
図39(A)〜(E)は、他の実施例の駆動信号生成部240fの内部構成と動作を示す説明図である。駆動信号生成部240fと、図11で示した駆動信号生成部240との違いは、駆動信号生成部240f内には基本クロック生成回路510(PLL回路)の前段に、自走発振回路508が設けられている点である。自走発振回路508は、基本クロック生成回路510に供給される基礎クロック信号FCLKを生成する。基本クロック生成回路510は、この基礎クロック信号FCLKに基づいて、クロック信号PCLを生成する。自走発振回路508は、例えば、リングオシレータ等の種々の発振回路で実現することができる。以上のように、駆動信号生成部240(図11)の代わりに、駆動信号生成部240f(図39)を使用することが可能である。すなわち、ブラシレスモータを駆動するための半導体装置内に、自走発振回路508を設けることとしてもよい。
図40は、他の実施例のブラシレスモータの駆動制御半導体装置200gとモータ本体100gの構成を示すブロック図である。この駆動制御半導体装置200gと、図35で示した駆動制御半導体装置200bとの違いは、駆動制御半導体装置200g内には増幅回路212が設けられている点である。この場合、モータ本体100g内には、ホール素子42が設けられている。ホール素子42から出力される信号は、駆動制御半導体装置200g内の増幅回路212によって増幅され、センサ信号SSAとなる。以上のように、ブラシレスモータを駆動するための半導体装置は、図40で示す駆動制御半導体装置200gのように、増幅回路212を含む構成とすることも可能である。
図41は、他の実施例のブラシレスモータの駆動制御半導体装置200bとモータ本体100gの構成を示すブロック図である。この図41の構成では、増幅回路212は、駆動制御半導体装置200bの外側に設けられている。以上のように、ブラシレスモータを駆動するための半導体装置は、図41で示すように、増幅回路212を含まない構成とすることも可能である。
なお、上述した各種の実施例における半導体装置の構成は、一例を示したものであり、半導体装置の構成としては、他の種々の構成を採用することができる。
例えば、半導体装置の構成として、図23で示す駆動信号生成部240dと、ドライバ回路250と、CPU220とのうちの少なくとも1つを含む構成を採用してもよい。この場合、デジタル出力の磁気センサ40dを位置センサとして利用することができる。
図42は、PWM制御を行なわない場合における各種の信号の波形を示すタイミングチャートである。この図42には、センサ信号SSAと、電圧比較器信号SCと、PWM制御を行なわない場合における駆動信号DRVA1,2とが描かれている。また、第1の駆動信号DRVA1と、第2の駆動信号DRVA2とを合わせた信号も描かれている。この場合、便宜上、第2の駆動信号DRVA2を負側のパルスとして描いている。
電圧比較器信号SCは、第3の電圧レベルと、第4の電圧レベルとを交互に示す2値のデジタル信号であり、センサ信号SSAに同期している。駆動信号DRVA1,2は、第1の期間においては第1の電圧レベルとなり、第1の期間以外の第2の期間においては、第1の電圧レベルとは異なる第2の電圧レベルとなる。ここで、第1の期間は、非励磁区間NEP(図12)に相当し、第2の期間は、励磁区間EPに相当する。第1の期間と第2の期間は、励磁区間信号生成部590(図16)によって設定される。なお、PWM制御を行なわない場合には、乗算値Ma(図11)は最大値(=分周値N)に設定される。
図43は、PWM制御時における各種の信号の波形を示すタイミングチャートである。この図43には、センサ信号SSAと、電圧比較器信号SCと、PWM制御時における駆動信号DRVA1,2とが描かれている。また、第1の駆動信号DRVA1と、第2の駆動信号DRVA2とを合わせた信号も描かれている。この場合、便宜上、第2の駆動信号DRVA2を負側のパルスとして描いている。
PWM制御時における駆動信号DRVA1,2は、第1の期間においては第1の電圧レベルとなり、第1の期間以外の第2の期間においては、第1の電圧レベルと第2の電圧レベルとを交互にとる。このPWM制御は、PWM部530(図13)によって行なわれる。
なお、センサ信号SSAは、本発明における位置信号に相当し、電圧比較器信号SCは、本発明におけるタイミング信号に相当し、駆動信号DRVA1,2は、本発明における駆動信号に相当する。
10…ステータ部
11〜14…電磁コイル
20…磁気ヨーク(磁性部材)
21…板状部分
22…コア材部分
23b…板状部分
30…ロータ部
31〜34…永久磁石
36…磁気ヨーク(永久磁石用)
40…磁気センサ
40d…磁気センサ
42…ホール素子
44…バイアス調整部
46…ゲイン調整部
100…モータ本体
100g…モータ本体
102…ケーシング
112…回転軸
114…軸受け部
120…回路基板
200…駆動制御回路
200b…駆動制御半導体装置
200c…駆動制御半導体装置
200d…駆動制御半導体装置
200e…駆動制御半導体装置
200g…駆動制御半導体装置
220…CPU
240…駆動信号生成部
240d…駆動信号生成部
240f…駆動信号生成部
250…ドライバ回路
250a…第1のブリッジ回路
250b…第2のブリッジ回路
251…トランジスタ
252…トランジスタ
253…トランジスタ
254…トランジスタ
311…レベルシフタ
313…レベルシフタ
510…基本クロック生成回路
520…分周器
530…PWM部
531…カウンタ
533…EXOR回路
535…駆動波形形成部
540…正逆方向指示値レジスタ
550…乗算器
560…符号化部
570…AD変換部
575…正弦波発生回路
580…電圧指令値レジスタ
585…電圧比較器
590…励磁区間信号生成部
590b…励磁区間信号生成部
590c…励磁区間信号生成部
590e…励磁区間信号生成部
590f…励磁区間信号生成部
592…制御部
594…第1カウンタ部
596…第2カウンタ部
598…カウンタ値記憶部
600…演算値記憶部
602…演算値記憶部
602e…演算値記憶部
604…乗算回路
605…乗算回路
606…演算回路
608…演算結果記憶部
610…演算結果記憶部
612…比較回路
620…セレクタ
700…正弦波発生回路
712…位相比較部
714…ループフィルタ
716…電圧制御発振器
718…分周器
720…波形テーブル
1100…プロジェクタ
1110R…光源
1140R…液晶ライトバルブ
1150…クロスダイクロイックプリズム
1160…投写レンズ系
1170…冷却ファン
1180…制御部
1200…携帯電話
1220…ファン
1230…燃料電池
1300…自転車
1310…モータ
1320…制御回路
1330…充電池
1400…ロボット
1410…第1のアーム
1420…第2のアーム
1430…モータ

Claims (2)

  1. 半導体装置であって
    永久磁石とコイルとを備えた電動機を駆動するための駆動信号を生成する駆動制御回路を備え、
    前記駆動制御回路は、
    第1の駆動部材と第2の駆動部材との位置を示す位置信号に基づいて、前記駆動信号を生成し、
    第1の期間において、前記駆動信号の信号レベルは、第1の電圧レベルとなり、
    第2の期間において、前記駆動信号の信号レベルは、前記第1の電圧レベルとは異なる第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルとを交互にとり、
    前記第1の期間において、前記電動機のコイルに対して電流は供給されないこと、
    を特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置であって、
    前記第2の期間の長さは、前記位置信号に基づいて生成したタイミング信号の信号レベルが第3のレベルから第4のレベルに変化してから前記第3のレベルに変化するまでの期間の長さより短いこと、
    を特徴とする半導体装置。
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