JP2013117636A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多様なサイズの記録シートに対応するため消磁コイルを増設する場合に、従来よりも装置の大型化を招くことなく、非通紙領域における過昇温を効果的に抑制することができる定着装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】
励磁コイル80の定着ベルト51の非通紙領域に対応する領域に沿って配設され、サイズの異なる複数のコイルからなる消磁コイルユニット81,82を2段重ねてなる消磁コイルユニット群を備えている。
各段の消磁コイルユニット81,82は、複数の消磁コイルが、励磁コイル80のコイル面に沿った同一の面内において、一のサイズの消磁コイルが、より大きなサイズの消磁コイルに囲繞されるような形で巻回されてなり、かつ各消磁コイルユニット81,82の消磁コイルのサイズの組み合わせを異なるように構成した。
【選択図】図4

Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関し、特に、電磁誘導加熱方式を用いた定着装置およびこれを用いた画像形成装置に関する。
近年、画像形成装置の分野において、省エネルギー化の要請が高まっており、高いエネルギー効率を有する電磁誘導加熱方式の定着装置が注目されている。
電磁誘導加熱方式の定着装置は、定着ローラーや定着ベルト(以下、「定着回転体」と総称する。)、励磁コイル、消磁コイルなどからなる。励磁コイルは、定着回転体の軸方向に沿って配され、交流電流の通電により交番磁界を発生させて定着回転体を誘導加熱する。誘導加熱された定着回転体が、通紙された記録シートのトナー像を熱定着する。
消磁コイルは、定着回転体の記録シートが通紙されない非通紙領域に配されており、その巻線の両端部を接続して閉ループを形成することにより、励磁コイルで発生した磁束のうち消磁コイルを通過しようとする磁束を打ち消す方向の磁束を発生させ消磁して、非通紙領域における定着回転体の温度上昇を抑制する。これにより定着回転体やその他の周辺部材の熱劣化を防止するように構成されている。
複数サイズの記録シートを使用する場合には、このような消磁コイルを複数備えることにより、各サイズの記録シートを通紙したときの非通紙領域の大きさに応じて消磁できるようにし、非通紙領域における温度上昇を抑制する技術が以下に開示されている。
例えば、特許文献1には、サイズの異なる複数の消磁コイルを、励磁コイル上に大きい順に重ねた構成の定着装置が開示されている(第1の従来技術)。
また、特許文献2には、サイズの異なる複数の消磁コイルを備え、励磁コイルのコイル面に沿った同一の面内において、一のサイズの消磁コイルがより大きなサイズの消磁コイルにより囲繞されるように構成された定着装置が開示されている(第2の従来技術)。この第2の従来技術は、第1の従来技術のようにサイズの異なる消磁コイルを励磁コイル上に積み重ねるのではなく、励磁コイルのコイル面に沿って、外側に拡がるように配設される点で相違する。
特開2009−145421号公報 特開2010−197947号公報
しかしながら、上記従来の定着装置において、より多様なサイズの記録シートに対応させるために消磁コイルを増設する場合に、次のような問題が生じる。
第1の従来技術に係る定着装置では、励磁コイル上に、さらに消磁コイルを積み重ねることになるので、定着回転体の径方向に装置が大型化するという問題がある。また、重ねる消磁コイルの数が増えると、上方の消磁コイルは励磁コイルからより離れるため、その分だけ消磁効率が低くなる。このため、上方の消磁コイルが対応する記録シートを大量に連続通紙すると、非通紙領域の過昇温を抑制し切れず、定着回転体などが熱劣化するおそれもある。
また、第2の従来技術に係る定着装置では、囲繞する消磁コイルを増やすことになるので、最外側の消磁コイルの幅が、定着回転体の周方向に大きく広がり、これによっても装置が大型化するという問題がある。
本発明は、多様なサイズの記録シートに対応するため消磁コイルを増設する場合に、従来よりも装置の大型化を招くことなく、非通紙領域における過昇温を効果的に抑制することができる定着装置およびこれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、定着回転体を、その回転軸方向に沿って配された励磁コイルにより誘導加熱し、当該定着回転体の周面と加圧部材との間に形成された定着ニップに記録シートを通紙して、未定着画像を定着するものであって、前記励磁コイルの前記定着回転体の非通紙領域に対応する領域に沿って配設され、サイズの異なる複数のコイルからなる消磁コイルユニットを2段以上重ねてなる消磁コイルユニット群と、通紙される記録シートの幅に関する情報を含むシート情報を取得するシート情報取得手段と、前記シート情報取得手段により取得した記録シートの幅に応じて、前記複数の消磁コイルの動作を制御する動作制御手段と、を備え、各段の消磁コイルユニットは、複数の消磁コイルが、前記励磁コイルのコイル面に沿った同一の面内において、一のサイズの消磁コイルが、より大きなサイズの消磁コイルに囲繞されるような形で巻回されてなると共に、各消磁コイルユニットの消磁コイルのサイズの組み合わせが異なっていることを特徴とする。
上記構成の定着装置によれば、各消磁コイルユニットが、複数の消磁コイルを、励磁コイルのコイル面に沿った同一の面内において、一のサイズの消磁コイルが、より大きなサイズの消磁コイルに囲繞されるような形で形成されており、かつ、それが2段以上重ねられているので、第1の従来技術のようにサイズの異なる消磁コイルを単に積み重ねる場合に比べて格段にその段数を少なくすることができ、特定の消磁コイルが励磁コイルから極端に離れるようなことがなくなる。これにより一定の消磁効率を確保できると共に、より少ない段数で多用なサイズに対応でき、装置の小型化が図れる。
また、二段以上重ねるので、一段の消磁コイルユニット内で適用するサイズをそれほど増やす必要もなく、囲繞する消磁コイルの幅が定着回転体の周方向に拡大して装置が大型化するような事態も防止できる。
したがって、従来に比べて装置の大型化を招くことなく、多様なサイズの記録シートに対応した非通紙領域における過昇温を効果的に抑制することができる。
ここで、各段の消磁コイルユニットの、全ての消磁コイルのサイズが互いに異なっているのが望ましい。より望ましくは、2段以上の消磁コイルユニットに、サイズの異なる消磁コイルが大きい順に割り振られるようにして、各消磁コイルユニットの消磁コイルの組み合わせが決定されている構成である。
ここで、動作制御手段は、定着動作中、シート情報取得手段により取得したシート幅の記録シートの非通紙領域に対応するサイズの消磁コイルを動作させると共に、当該動作させた消磁コイルが2段目以上の消磁コイルユニットに含まれるものである場合には、それよりも下層の消磁コイルユニットの消磁コイルであって、動作させた消磁コイルよりもサイズが小さいもののうち一番大きなサイズの消磁コイルをさらに動作させるのが望ましい。
また、定着回転体の、少なくとも最大非通紙領域の回転軸方向における表面温度分布に関する情報を取得する温度分布取得手段を備え、動作制御手段が、シート情報取得手段により取得した記録シートの幅に加え、温度分布取得手段による取得結果に応じて、各消磁コイルユニットの消磁コイルの動作を制御するのが望ましい。
ここで、温度分布取得手段は、定着回転体の中央部における表面温度を検出する第1の温度検出手段と、回転軸方向端部における表面温度を検出する第2の温度検出手段を有し、第1と第2の温度検出手段による検出結果と、通紙する記録シートのシート幅に関する情報に基づき、表面温度分布に関する情報を取得するのが望ましい。
また、シート情報取得手段は、シート情報として、シート幅に関する情報に加えて記録シートの紙種に関する情報を取得し、温度分布取得手段は、第1と第2の温度検出手段による検出結果と、通紙する記録シートのシート幅と記録シートの紙種に基づき、表面温度分布に関する情報を取得するのが望ましい。
また、本発明は、上記構成の定着装置を備えた画像形成装置であってもよく、これにより上記構成の定着装置と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施の形態に係るプリンターの構成を示す概略図である。 上記プリンターにおける定着部の主要部の構成を示す断面図である。 定着ベルトの部分断面図である。 励磁コイル、メインおよびサブ消磁コイルユニットなどの位置関係を示す外観斜視図である。 図4の励磁コイル、メインおよびサブ消磁コイルユニットを分離して示す平面図である。 励磁回路および消磁回路の構成例を示す図である。 各消磁コイルの動作の制御例を説明するための図であり、(a)は、メイン消磁コイルユニットが対応するシート幅の記録シートPが通紙されたときの制御例であり、(b)は、サブ消磁コイルユニットが対応するシート幅の記録シートPが通紙されたときの制御例であり、(c),(d)は、メインおよびサブ消磁コイルユニットが対応していないシート幅の記録シートPが通紙されたときの制御例である。 通紙されるシート幅と消磁コイルの動作との関係を示すテーブルである。 制御部で実行される消磁コイルの動作制御の内容を示すフローチャートである。 非対応のシート幅のときの基本制御のサブルーチンを示すフローチャートである。 非対応のシート幅のときの補助制御のサブルーチンを示すフローチャートである。 定着ベルトの表面温度分布の一例を示す図である。
<第1の実施の形態>
以下、本発明に係る画像形成装置の第1の実施の形態について、タンデム型カラープリンター(以下、単に「プリンター」という)を例にして図面に基づき説明する。
<プリンターの全体構成>
図1は、本実施の形態に係るプリンター1の構成を示す概略図である。
同図に示すように、プリンター1は、画像プロセス部3、給紙部4、定着部5および制御部60を備えている。このプリンター1は、ネットワーク(例えばLAN)に接続されていて、外部の端末装置(不図示)からの印刷ジョブの実行指示を受付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンダ、シアンおよびブラックの各色のトナー像を形成し、これらを多重転写してカラーの画像を形成した後、記録シートへの印刷処理を実行する構成を有している。
以下、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各再現色をY,M,C,Kと表し、各再現色に関連する構成部分の番号にこのY,M,C,Kを添字として付加する。
画像プロセス部3は、Y〜K色のそれぞれに対応する作像部3Y,3M,3C,3K、光学部10、中間転写ベルト11などを備えている。
作像部3Yは、感光体ドラム31Y、その周囲に配設された帯電器32Y、現像器33Y、一次転写ローラー34Y、感光体ドラム31Yを清掃するためのクリーナー35Yなどを備えており、感光体ドラム31Y上にY色のトナー像を作像する。他の作像部3M〜3Kも、作像部3Yと同様の構成になっており、同図では符号を省略している。
中間転写ベルト11は、無端状のベルトであり、駆動ローラー12と従動ローラー13に張架されて矢印A方向に循環走行される。
光学部10は、レーザーダイオードなどの発光素子を備え、制御部60からの駆動信号によりY〜K色の画像形成のためのレーザー光Lを発し、感光体ドラム31Y〜31Kを露光走査する。
この露光走査により、帯電器32Y〜32Kにより帯電された感光体ドラム31Y〜31K上に静電潜像が形成される。各静電潜像は現像器33Y〜33Kにより現像されて、感光体ドラム31Y〜31K上にY〜K色のトナー像が作像される。
作像された各トナー像は、一次転写ローラー34Y〜34Kに印加された電圧による静電力により中間転写ベルト11上に一次転写される。この際、各色のトナー像が、走行する中間転写ベルト11の同じ位置に重ね合わせて転写されるように、作像部3Y,3M,3C,3Kにおける作像動作が、中間転写ベルト11の走行方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
給紙部4は、記録シートPを収容する給紙カセット41と給紙カセット41内の記録シートPを搬送路43上に一枚ずつ繰り出す繰り出しローラー42と、繰り出された記録シートPを二次転写位置46に送り出すタイミングをとるためのタイミングローラー対44などを備えている。
中間転写ベルト11上のトナー像は、二次転写位置46において二次転写ローラー45に印加された電圧による静電力により、給紙部4より送り出された記録シートS上に一括して二次転写される。
上記二次転写により、トナー像(未定着画像)が形成された記録シートPは、さらに定着部5に搬送される。定着部5において、記録シートP上のトナー像が加熱・加圧されて熱定着される。その後、記録シートPは、排出ローラー対71により排出トレイ72上に排出される。
制御部60は、これら画像プロセス部3、給紙部4および定着部5の動作を制御するものである。
<定着部の構成>
次に、定着部5の構成について説明する。
図2は、定着部5の主要部の構成を示す断面図である。
当該定着部5は、電磁誘導加熱方式によるものであり、定着回転体である定着ベルト51と、定着ローラー52と、加圧ローラー53と、温度センサー54,55(図5参照)と、磁束発生部58などを備える。
定着ローラー52は、定着ベルト51の内側に遊挿され、加圧ローラー53と平行に配設されている。加圧ローラー53は、不図示の加圧機構により定着ベルト51を介して定着ローラー52に押圧されている。これにより、定着ベルト51と加圧ローラー53との間に、記録シートPを通紙する定着ニップ部Nが形成されている。
また、加圧ローラー53は、モーター(不図示)を動力源とし、歯車ギアやベルトなどの動力伝達機構を介して回転駆動される。定着ベルト51および定着ローラー52は、加圧ローラー53の回転に従動して回転駆動され、互いに連動している。加圧ローラー53が矢印C方向に、定着ベルト51、定着ローラー52が矢印B方向にそれぞれ回転する。
以下、定着部5における個々の構成要素について詳しく説明する。
(定着ベルト、定着ローラー、加圧ローラー)
定着ベルト51は、図3の部分断面図に示すように、内周側(紙面下側)から金属発熱層511、弾性層512、離型層513の順に積層されてなる。金属発熱層511は、例えば、Ni,SUS,Fe等の磁性材料からなる。弾性層512は、耐熱性、弾性および絶縁性を有するゴム材や樹脂材、例えばシリコーンゴムからなる。離型層513は、定着後の記録シートPとの離型性を高めるための層であり、耐熱性を有し、離型性に優れた絶縁樹脂からなる。当該絶縁樹脂として、例えば、PFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体)等のフッ素樹脂を使用することができる。
定着ベルト51の幅寸法は、記録シートPの最大通紙幅(例えばA3縦通し)よりも大きい寸法に設定されている。
図2に戻って、定着ローラー52は、長尺で円柱状の芯金521の周囲に断熱層522が形成されてなる。芯金521は、例えば、アルミニウム等の非磁性材料からなり、断熱層522は、耐熱性および断熱性の高い、例えば、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の発泡弾性体などの材料からなる。
加圧ローラー53は、長尺で円柱状の芯金531の周囲に、弾性層532と離型層533とがこの順に積層されている。芯金521は、例えばアルミニウム等、弾性層532は、例えばシリコーンゴム、離型層533は、例えばPFA等のフッ素系樹脂からなる。
ここでは、定着ローラー52および加圧ローラー53の長さを、定着ベルト51の幅寸法とほぼ同程度にしている。
(磁束発生部)
磁束発生部58は、励磁コイル80と、メイン消磁コイルユニット81と、サブ消磁コイルユニット82と、コイルボビン83と、メインコア84と、裾コア85とを有する。
コイルボビン83は、励磁コイル80、各消磁コイルユニット81,82、および各コア84,85を保持するものであり、定着ベルト51の外周面の幅方向に沿って配されている。
コイルボビン83の定着ベルト51の外周面に対向する部分の横断面の形状は、定着ベルト51の外周面に沿うように円弧状に湾曲している。コイルボビン83は、当該円弧状の面と定着ベルト51との隙間が、所定の間隔、例えば1.5mm程度となるように不図示のフレームに固定されている。
メインコア84および裾コア85は、高磁性率かつ低損失の磁性体、例えばフェライトやパーマロイのような合金からなる。
メインコア84は、励磁コイル80の外面を覆うようにして台形状に屈曲した部材からなり、その両端が裾コア85に取り付けられている。このメインコア84が、図示していないが、定着ベルト51の幅方向に所定間隔をおいて複数配置されている。
裾コア85は、定着ベルト51の幅方向に平行に伸びる長尺状に形成され、コイルボビン83に例えばシリコーン系接着剤などで固着されている。
このようにメインコア84および裾コア85を設けることにより、励磁コイル80で発生した磁束が、定着ベルト51側とは反対側から漏れないようにして、定着ベルト51を効率的に誘導加熱できるようにしている。
図4は、励磁コイル80、メイン消磁コイルユニット81およびサブ消磁コイルユニット82などの位置関係を示す外観斜視図である。
同図に示すように、励磁コイル80は、リッツ線を定着ベルト51の周面に沿って回転中心の仮想軸J(以下、「回転軸J」という。なお、以下では、各コイルについて当該回転軸Jに沿った方向を単に「長手方向」という。)方向に巻回してなる。励磁コイル80上の長手方向両端部の非通紙領域には、それぞれ、メイン消磁コイルユニット81およびサブ消磁コイルユニット82が積み重ねられている。
励磁コイル80の長手方向の長さは、記録シートPの最大通紙幅(本実施の形態ではA3サイズの記録シートをその長辺がシート搬送方向と平行になるように搬送するとき(A3縦通し)のシート幅。)よりも大きい寸法に設定されている。励磁コイル80は、高周波電力の供給を受けて、定着ベルト51の金属発熱層511を発熱させたるめの交番磁束を発生させる。
図2に戻って、励磁コイル80は、コイルボビン83の断面が円弧状に湾曲した面に沿うようにして形成され、例えば耐熱性接着剤などでコイルボビン83に固着されている。これにより、その横断面形状が、定着ベルト51の周方向に沿う形状となっている。
なお、この図2は、図4の仮想面Vで切断したときのY´方向から見た励磁コイル80などの断面図が示されている。
また、図5は、図4の励磁コイル80、メイン消磁コイルユニット81およびサブ消磁コイルユニット82の各消磁コイルの、回転軸Jに沿った方向における位置関係を示す図であり、便宜上、メイン消磁コイルユニット81およびサブ消磁コイルユニット82は平行配置して示している(図7も同様)。
同図に示すように、メイン消磁コイルユニット81は、サイズの異なる3つの第1〜第3消磁コイル811〜813からなり、最も小さい第3消磁コイル813の周りを第2消磁コイル812が取り囲み(囲繞する)、さらにその周りを、最も大きい第1消磁コイル811が取り囲むように構成されている。
第3消磁コイル813は、第2消磁コイル812のループ内L12において、また、第2消磁コイル812は第1消磁コイル811のループ内L11において、それぞれ定着ベルト51の回転軸J方向の外側に詰めるようにして配設されている。
第1〜第3消磁コイル811〜813のそれぞれは、リッツ線を励磁コイル80の上面に沿うようにして巻回されており、各コイル面(面状のコイルの巻回の基準となる面)が同一で、ほぼ同じ厚みになるように形成されている。
各第1〜第3消磁コイル811〜813は、それぞれリッツ線の両端部を電気的に接続して閉ループを形成したとき、励磁コイル80で発生した磁束のうち、主にループ内L11〜L13を通過する磁束を打ち消す方向の磁束を発生させ消磁する。よって、ループ内L11〜L13の各領域を消磁領域ということができ、以下、「消磁領域L11」、「消磁領域L12」、「消磁領域L13」という。
第1消磁コイル811の消磁領域L11の長手方向の長さは、シート幅W2の記録シート(例えばA5縦通し)を通紙したときの定着ベルト51の非通紙領域の回転軸Jに沿った方向の長さに対応する(以下、単に、「消磁領域L11は、シート幅W2の非通紙領域に対応する。」という。他も同様。なお、ここで「シート幅」とは、記録シートの、通紙方向と直交する方向の幅を意味する。また、以下、励磁コイル80の定着ベルト51の非通紙領域に対応する領域を、単に「励磁コイル80の非通紙領域」という。)。
第2消磁コイル812の消磁領域L12は、シート幅W4(例えばA4縦通し)の非通紙領域に対応する。第3消磁コイル813の消磁領域L13は、シート幅W6(例えばA3縦通し)の非通紙領域に対応する。
また、サブ消磁コイルユニット82の、基本的な構成は、メイン消磁コイルユニット81と同様であり、長手方向に異なるサイズの第1〜第3消磁コイル821〜823を、コイル面を共通にし、かつ、サイズの小さい消磁コイルが、それよりサイズの大きな消磁コイルに囲繞されるようにして形成されている。
サブ消磁コイルユニット82の第1〜第3消磁コイル821〜823と、メイン消磁コイルユニット81の第1〜第3消磁コイル811〜813とは、長手方向のサイズが交互に小さくなっている。
そして、第1消磁コイル821の消磁領域L21がシート幅W1(例えばA6縦通し)の非通紙領域に対応し、第2消磁コイル822の消磁領域L22がシート幅W3(例えばB5縦通し)の非通紙領域に対応し、第3消磁コイル823の消磁領域L23がシート幅W5(例えばB4縦通し)の非通紙領域に対応する。
メイン消磁コイルユニット81、サブ消磁コイルユニット82は、例えば耐熱性接着剤などで励磁コイル80上、メイン消磁コイルユニット81上にそれぞれ固着されている。
上記のような定着部5の構成によれば、メインおよびサブ消磁コイルユニット81,82のそれぞれが、3つの消磁コイルで構成されているので、上記した第1および第2の従来技術の定着装置の、定着部5と同数の6つの消磁コイルで構成したものと比較した場合に、装置の大型化を抑制することができる。具体的には、第1の従来技術の定着装置では、6つの消磁コイルが単に積み重ねられ、6段もの高さになるのに対して、定着部5では消磁コイルを重ねる段数(消磁コイルユニットの段数)が2段と大幅に少なくて済む。また、第2の従来技術の定着装置の場合では、1つの消磁コイルユニットを、6つの消磁コイルを順に囲繞するようにして形成するのに対して、定着部5では、3つの消磁コイルを順に囲繞するだけなので、定着ベルトの周方向の幅をとらない。
また、定着部5では、第1の従来技術の定着装置における最上段(6段目)の消磁コイルのように、励磁コイルから極端に離れる消磁コイルがないので、各消磁コイルにおいて、一定の消磁効率を確保でき、従来よりも非通紙領域における過昇温を抑制することができる。
(温度センサー)
温度センサー54は、例えば非接触型サーミスターからなり、定着ベルト51の幅方向の中央付近に配されている。この温度センサー54は、定着ベルト51の通紙領域の表面温度を検出して、制御部60に出力する。制御部60は、温度センサー54の検出結果に基づき、定着ベルト51の通紙領域が所定の定着温度(例えば180℃)になるように、励磁コイル80への電力供給を制御する。
温度センサー55は、例えば赤外線検知型のサーモパイルアレイからなり、定着ベルト51の幅方向の一方の端部に配されている。この温度センサー55は、複数個所、ここでは、図5に示す位置X1〜X5の温度検出が可能なように設計されており、検出結果を制御部60に出力する。
位置X1〜X5は、それぞれシート幅W1〜W5の記録シートPを通紙したとのき定着ベルト51の非通紙領域内であって、通紙領域近傍の位置となっている。制御部60は、温度センサー55の検出結果に基づき、定着ベルト51の非通紙領域が過昇温とならないように、メイン消磁コイルユニット81およびサブ消磁コイルユニット82の動作を制御する。詳細については後述する。
なお、温度センサー54,55は、それぞれ不図示のフレームにより定着ベルト表面から所定距離だけ離れた位置に保持されている。
<励磁回路および消磁回路>
図6は、励磁コイルを駆動する励磁回路90、および各消磁コイルを動作させる消磁回路91〜96の構成例を示す図である。
同図に示すように、励磁回路90は、励磁コイル80、高周波電源99および切替えリレー100を直列接続して形成されている。高周波電源99は、励磁コイル80に供給する高周波電力(例えば10〜100kHz、100〜2000W)を出力する。切替えリレー100は、公知のリレースイッチからなり、制御部60の制御を受けて電力供給をオン・オフする。
消磁回路91〜93は、各メイン消磁コイルユニット81の第1〜第3消磁コイル811〜813を動作させる回路であり、消磁回路94〜96は、各サブ消磁コイルユニット82の第1〜第3消磁コイル821〜823を動作させる回路である。
消磁回路91は、第1消磁コイル811・811および切替えリレー101を直列接続して形成されている。切替えリレー101は、制御部60の制御を受けて、第1消磁コイル811・811の動作をオン・オフする。切替えリレー101をオンにして消磁回路91を閉じることにより、第1消磁コイル811・811に、励磁コイル80により発生された交番磁界の磁束を打ち消す方向に磁界が発生する。逆に、切替えリレー101をオフして消磁回路91を開くことにより、第1消磁コイル811・811は動作せず、励磁コイル80の交番磁界に対する消磁効果は生じない。
同様に、消磁回路92は、第2消磁コイル812・812および切替えリレー102で構成され、消磁回路93は、第3消磁コイル813・813および切替えリレー103で構成されている。また、消磁回路94は、第1消磁コイル821・821および切替えリレー104で構成され、消磁回路95は、第2消磁コイル822・822および切替えリレー105で構成され、消磁回路96は、第3消磁コイル823・823および切替えリレー106で構成されている。
制御部60は、温度センサー54の検出結果に基づいて、定着ベルト51の通紙領域の温度が定着温度となるように、切替えリレー100に制御信号を送信し、励磁コイル80の駆動を制御する。また、制御部60は、外部の端末から印刷ジョブを受け付けると、当該印刷ジョブのヘッダー情報に含まれているユーザー指定のシートサイズに関する情報を抽出して、その情報に基づき、画像形成時に当該サイズの記録シートPを給紙させると共に切替えリレー101〜106に駆動信号を送信し、各消磁コイル811〜813,821〜823の動作を制御する。
ここで、給紙カセット41の記録シートPが指定サイズでない場合には、制御部60が、印刷ジョブを発信した外部の端末にエラー情報を返す。そして、給紙カセット41に指定サイズの記録シートPがセットされると、制御部60は、記録シートPを給紙し、切替えリレー101〜106に駆動信号を送信して各消磁コイル811〜813,821〜823の動作を制御する。給紙カセット41に収納されている記録シートPのサイズは、公知のサイズ検出センサーで検出することにより、もしくは記録シートPを給紙カセットにセットする際にユーザーが操作パネルから入力することにより得られる。
<消磁コイルの動作制御>
図7(a)〜(d)は、各消磁コイルの動作の制御例を説明するための図であり、図8は、通紙されるシート幅と動作させる消磁コイルとの関係を示すテーブルである。
なお、図7(a)〜(d)では、分かり易くするため、サブ消磁コイルユニット82を、メイン消磁コイルユニット81の位置よりも副走査方向(記録シート搬送方向)にずらして両消磁コイルユニットが重ならないように図示すると共に、定着動作中、常時動作している消磁コイルについては黒く塗りつぶして示している。
図7(a)は、通紙される記録シートの非通紙領域と長手方向の消磁領域が同じ消磁コイルがメイン消磁コイルユニット81側にある場合の制御例である。
例えばシート幅W4の記録シートPが通紙される場合、制御部60は、消磁領域の長手方向におけるサイズが、シート幅W4の非通紙領域の長手方向の長さに対応しているメイン消磁コイルユニット81の第2消磁コイル812のみ動作をオンにさせる(以下、特定の消磁コイルの消磁領域と、非通紙領域のサイズの比較は、全て長手方向(回転軸Jに沿った方向)における長さの比較を意味するものとする。)。
なお、このように非通紙領域に消磁領域が対応するものとして一義的に決定される消磁コイルを、以下「特定コイル」という(本例の適用例として、図8のテーブルのシート幅がW2、W4,W6の欄参照)。
図7(b)は、特定コイルが、サブ消磁コイルユニット82側にある場合の制御例である。
例えば、シート幅W3の記録シートPが通紙される場合には、制御部60は、シート幅W3の非通紙領域に対応するサブ消磁コイルユニット82の第2消磁コイル822を特定コイルとして動作をオンにすると共に、メイン消磁コイルユニット81の中の、サブ消磁コイルユニット82の第2消磁コイル822よりもサイズが小さい消磁コイルのうち、一番大きなサイズの第2消磁コイル812の動作をオンにする。
このように特定コイルが、サブ消磁コイルユニット82の消磁コイルである場合には、メイン消磁コイルユニット81の消磁コイルであって、当該特定コイルよりもサイズが小さくて、特定コイルに一番サイズの近い消磁コイルの動作も常時オンにさせる。
サブ消磁コイルユニット82は、メイン消磁コイルユニット81を介して励磁コイル80上に重ねられ、メイン消磁コイルユニット81よりも励磁コイル80から少し離れているので、その分だけ消磁効率が低くなる。そのため、サブ消磁コイルユニット82の特定コイルだけを動作させた状態で大量に連続印刷したときには、定着ベルト51の非通紙領域の過昇温を十分に抑制できない場合もあり得る。そこで、メイン消磁コイルユニット81の消磁コイルのうち、上記特定コイルよりもサイズ小さく、かつ当該特定コイルに一番近いサイズの消磁コイルを一緒に動作させることにより、消磁効果の劣化を補完するようにしているのである。
このようにサブ消磁コイルユニット82の特定コイルの消磁効果を補完するために選択されたメイン消磁コイルユニット81の消磁コイルを、以下、「補完コイル」という。
上述のように、メイン消磁コイルユニット81とサブ消磁コイルユニット82は、その長手方向のサイズが交互に小さくなるように消磁コイルの組み合わせが決定されているので、上記のようにして選択された補完コイルの長手方向のサイズは、メイン消磁コイルユニット81にサブ消磁コイルユニット82も合わせた全ての消磁コイルの中で、一番特定コイルに近く、よって、最も大きな補完効果が得られる(本例の適用例として、図8のテーブルのシート幅がW1、W3、W5の欄参照。)。
また、図7(c)、(d)は、通紙する記録シートの非通紙領域と消磁領域が一致する消磁コイルが、メインおよびサブ消磁コイルユニット81,82のどちらにも含まれていない場合の制御例を示すものである。
この場合には、まず、当該非通紙領域よりサイズが小さい消磁領域を有する消磁コイルの内で、一番サイズの大きな消磁コイルを特定コイルとする。
ところが、非通紙領域のうち特定コイルの消磁領域から外れた部分(各非通紙領域の一番通紙領域寄りの部分。以下、「非消磁領域」という。)が、連続通紙枚数の増大と共に徐々に昇温していくので、非通紙領域よりも消磁領域のサイズが大きい消磁コイルのうち一番小さなサイズの消磁コイル(以下、「補助コイル」という。)の動作を、非消磁領域の温度をモニターしながら適宜オン/オフ制御して、非消磁領域の温度が必要以上に上昇しないように抑制している。なお、図7(c),(d)では、この適宜オン・オフする補助コイルにハッチングを付して示している。
図7(c)は、上記特定コイルがメイン消磁コイルユニット81側にある場合の制御例を示すものである。
例えば、シート幅がW3超、W4未満(例として往復はがき横通し)の記録シートPが通紙される場合には、その際の非通紙領域と消磁領域が完全に一致する消磁コイルが存在しないので、制御部60は、消磁領域が、シート幅W4の非通紙領域に含まれる消磁コイルのうち一番大きなメイン消磁コイルユニット81の第2消磁コイル812を特定コイルに設定すると共に、サブ消磁コイルユニット82の第2消磁コイル822を補助コイルと選定する。
そして、定着ベルト51の非消磁領域の温度(ここでは、図5における検出位置X3の温度)をチェックしながら、補助コイルである第2消磁コイル822を適宜オン・オフ制御する。
このように、印刷ジョブ実行中(定着動作中)は、特定コイルを常にオンの状態にし(以下、「基本制御」という。)、補助コイルは、対応する非消磁領域の温度に基づき適宜オン・オフ制御(以下、「補助制御」という。)することにより、特定のシート幅の非通紙領域と一致する消磁領域を有する消磁コイルが存在しない場合であっても、定着ベルト51の非通紙領域の過昇温を的確に抑制することができる(本例の適用例として、図8のテーブルのシート幅が、W1超・W2未満、W3超・W4未満、W5超・W4未満の欄参照。)。
図7(d)は、特定コイルが、サブ消磁コイルユニット82側の消磁コイルである場合の制御例を示す。
同図に示すように、例えば、シート幅がW2超、W3未満の記録シートPが通紙される場合には、制御部60は、シート幅W3の非通紙領域に対応するサブ消磁コイルユニット82の第2消磁コイル822を特定コイルとして動作オンにすると共に、補助コイルとして、メイン消磁コイルユニット81の第1消磁コイル811を選定する。
本例の場合には、特定コイルがサブ消磁コイルユニット82側の消磁コイルなので、図7(b)で示す制御例と同様の理由により、消磁効果を補完する補完コイルとしてメイン消磁コイルユニット81の第2消磁コイル812を選定して、これも特定コイルに合わせて動作オンにする。
そして、定着ベルト51の非消磁領域の温度(本例の場合、図5における検出位置X2の温度)をチェックしながら、補助コイルである第1消磁コイル811を適宜オン・オフ制御する(本例の適用例として、図8のテーブルのシート幅が、W2超・W3未満、W4超・W5未満、W5超の欄参照。)。
このように非通紙領域に完全に対応する消磁領域を有する消磁コイルがない場合には、非通紙領域よりもサイズが少し大きい消磁領域を有する消磁コイルを補助コイルとして選定して、適宜オン・オフ制御することにより、ほぼ全てのサイズに対して、非通紙領域の過昇温を的確に抑制することができる。
もっとも、記録シートのシート幅がW1未満の場合には、本例ではその非通紙領域よりも大きな消磁領域を有する消磁コイルがないので、このような補助コイルを設けることができない(図8のシート幅がW1未満の欄参照)。
この場合、非消磁領域の温度が所定以上となったとき、操作パネルに(不図示)の表示部にユーザーへの警告を表示するか、もしくは、強制的に印刷ジョブの実行を停止するように制御すればよい。
また、そもそもシート幅がW1未満の記録シートの使用が不可能なように、例えば、給紙カセットにおける仕切板の移動範囲を制限したり、操作パネルから当該サイズの用紙設定ができないようにしてもよい。
図9は、制御部60で実行される「消磁コイルの動作制御」の内容を示すフローチャートである。この消磁コイルの動作制御は、たとえば、画像形成ジョブ(印刷ジョブ)実行中(少なくとも、定着装置により定着動作を実行している間)、常時実施されるものであり、温度センサー54の出力により定着ベルト51の通紙領域を定着温度に維持するための励磁コイル80の駆動制御と並行して行われる。
同図に示すように、制御部60は、まず、印刷ジョブを受け付けると(ステップS101)、メイン消磁コイルユニット81およびサブ消磁コイルユニット82の全ての消磁コイルを一旦オフ状態にリセットし(ステップS102)、印刷ジョブのヘッダー情報からシートサイズ(シート幅)を取得する(ステップS103)。
取得したシート幅がW2,W4,W6の何れかの場合には(ステップS104:Yes)、図8のテーブルに基づき、メイン消磁コイルユニット81の、取得したシート幅の非通紙領域に対応する(すなわち、非通紙領域のサイズと消磁領域が一致する)消磁コイルを特定コイルとしてオンにする(ステップS105)。
そして、印刷ジョブが終了するまで(ステップS106:No)、当該特定コイルの動作をオンの状態で維持する。
取得したシート幅がW1,W3,W5の何れかの場合には(ステップS104:No、かつステップS107:Yes)、図8のテーブルに基づき、サブ消磁コイルユニット82のうち、各シート幅における対応消磁コイルの動作をオンにする(ステップS108)。
この場合、サブ消磁コイルユニット82の特定コイルに加え、メイン消磁コイルユニット81の中で、特定コイルよりもサイズが小さくて、当該特定コイルのサイズに最も近い消磁コイルを補完コイルとして動作オンにする(ステップS109)。
そして、印刷ジョブが終了するまで(ステップS106:No)、ステップS108,S109でオンにした各消磁コイルの動作を維持する。
取得したシート幅がW1〜W6の何れでもない場合には(ステップS104:No、かつステップS107:No)、制御部60は、その非通紙領域に一致する消磁領域を有する消磁コイルが存在しないので、非対応のシート幅のときの基本制御を行う(ステップS110)。
図10は、非対応のシート幅のときの基本制御のサブルーチンを示している。
同図に示すように、制御部60は、図8のテーブルを参照し、メイン消磁コイルユニット81およびサブ消磁コイルユニット82全体の中から、その消磁領域が、取得したシート幅の非通紙領域よりも小さくて、当該非通紙領域に最も近い消磁コイルを特定コイルとしてオンにする(ステップS201)。
ステップS201において、メイン消磁コイルユニット81の消磁コイルが特定コイルとして選定されていなければ(ステップS202:No)、図8のテーブルを参照し、メイン消磁コイルユニット81の中で、特定コイルよりもサイズが小さくて、当該特定コイルのサイズに最も近い消磁コイルを補完コイルとして選定し動作オンにする(ステップS203)。
メイン消磁コイルユニット81の消磁コイルが、特定コイルとして選定されていれば(ステップS202:Yes)、ステップS203をスキップする。
以上で、非対応のシート幅のときの基本制御を終了し、図9のフローチャートにリターンする。
図9のステップS110の非対応のシート幅のときの基本制御の後、制御部60は、取得したシート幅がW1を超えている場合には(ステップS111:Yes)、非対応のシート幅のときの補助制御を行う(ステップS112)。
取得したシート幅がW1未満の場合には(ステップS111:No)、上述のように補助コイルとして選定すべき消磁コイルがないので、ステップS106に進み、印刷ジョブが終了するまでステップS110での各消磁コイルの動作を維持する。
この際、非消磁領域の検出温度に基づき、強制的に印刷ジョブを停止させたり、そもそも印刷ジョブの開始を禁止するようにしてもよいのは、上述の通りである。
図11は、図9のステップS112の非対応のシート幅のときの補助制御のサブルーチンを示している。
まず、ステップS301において、制御部60は、メイン消磁コイルユニット81およびサブ消磁コイルユニット82全体の中から、ステップS110で選定された特定コイルよりもサイズが大きい消磁コイルのうち、その消磁領域が最も非通紙領域のサイズに近い消磁コイルを補助コイルとして選定する。
そして、温度センサー55の検出値の内、当該特定コイルと補助コイルの組み合わせで、非消磁領域となる検出位置の表面温度を取得し(ステップS302)、その温度が第1の温度以上となった場合に(ステップS303:YES)、補助コイルの動作をオンにする(ステップS304)。
図8によれば、シート幅が特定されれば、特定コイルと補助コイルも特定され、その非消磁領域も特定されるので、例えば、シート幅と、そのときの非消磁領域に対応する温度センサー55の検出値のうち参照すべき検出位置(X1〜X5)を対応付けるテーブルを予め作成して、制御部60内のROM等の不揮発性メモリに格納しておけば、ステップS302の非消磁領域となる表面温度の取得が円滑に行える。
もっとも、非通紙領域において非消磁領域の温度が最も上昇するはずであるから、温度検出位置X1〜X5の内、最も高い温度が非消磁領域の表面温度と特定することも可能である。
また、ここでの「第1の温度」は、定着温度(例えば180℃)よりも高く、定着ベルトの耐熱温度よりも所定温度だけ低い温度に設定される。当該所定温度は、安全率を考慮して0℃〜60℃程度が望ましい。本実施の形態では、第1の温度は、例えば220℃に設定されている。
その後、補助コイルの消磁作用により、非消磁領域の表面温度が低下してきて、第2の温度以下になると(ステップS305:YES)、補助コイルの動作をオフにする(ステップS306)。
この第2の温度は、上記第1の温度よりも低く、定着温度よりも高い温度が設定されるが、補助コイルの消磁領域は、通紙領域の端部にも一部重なっているので、第2の温度をあまり低く設定すると、通紙端部の温度が定着温度より低くなり定着不良となるおそれがある。したがって、そのような状態に到らない温度が、予め実験により求められて制御部60内のROMに格納されている。本実施の形態では、第2の温度は、およそ210℃程度に設定されている。
なお、ステップS303において、非消磁領域の表面温度が第1の温度以上でない場合に(ステップS303:NO)、既に補助コイルの動作がオンになっているときには(ステップS308:YES)、ステップS305に進む(ステップS304をスキップする)。一方、補助コイルの動作がオンになっていないときには(ステップS308:NO)、ステップS307に進む(ステップS304〜ステップS306をスキップする)。
また、ステップS305で非消磁領域の表面温度が第2の温度以下になっていない場合には(ステップS305:NO)、ステップS306をスキップして補助コイルの動作オフにしない。
以上の制御を印刷ジョブが終了するまで繰り返し(ステップS307:NO、ステップS302〜S306)、印刷ジョブが終了すると(ステップS307:YES)、本フローチャートを終了して図9のフローチャートにリターンする。
そして、図9のステップS113で他の印刷ジョブの有無を判定し、もし、あれば(ステップS113:YES)、ステップS102に戻り、上記処理を繰り返すが、もし、他の印刷ジョブがなければ(ステップS113:NO)、消磁コイルの動作制御を終了する。
以上、上記実施の形態に係る定着装置によれば、メイン消磁コイルユニット81、サブ消磁コイルユニット82を2段に重ねることにより、消磁コイルの増加による装置の大型化を可及的に回避しつつ、上記消磁コイルの動作制御の実行により、極めて多数のシート幅に対応した消磁効果を得ることができ、非通紙領域の過昇温を的確に抑制することができる。
[変形例]
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)消磁コイルユニットおよび消磁コイルの数、サイズ、配置等の構成は、上記実施の形態に限定されるものではなく、定着ベルトや定着部の仕様に応じて、適宜選択することができる。
例えば、上記実施の形態では、メイン消磁コイルユニット81の消磁コイル数と、サブ消磁コイルユニット82の消磁コイル数が同じ3つの構成を示したが、消磁コイル数が異なっていても構わない。
また、メイン消磁コイルユニット81とサブ消磁コイルユニット82の全ての消磁コイルのサイズが異なる構成を示したが、場合によっては、同じサイズの消磁コイルが含まれていても構わない。各消磁コイルユニットにおいて、消磁コイルのサイズを1つでも異ならせて、サイズの組み合せが異なる構成になっていれば、他の消磁コイルユニットにおいて対応できていない記録シートのサイズに対応することができるし、また、同じサイズの消磁コイルは、他の消磁コイルユニットの同サイズの消磁コイルと同時に動作させることにより、消磁効率をより高めることができるという利点があるからである。
また、メイン消磁コイルユニット81とサブ消磁コイルユニット82とを重ねた2段の構成に限らず、さらに消磁コイルユニットを重ねて3段以上としても構わない。
この場合、通紙される記録シートの幅に対応する消磁コイルが、3段目以上の消磁コイルユニットに含まれるものである場合には、当該対応する消磁コイルをオンにすると共に、それよりも下層の消磁コイルユニットの中の、前記の対応する消磁コイルよりもサイズが小さい消磁コイルのうち、一番大きなサイズの消磁コイルを補完コイルとしてオンにするのが望ましい。より望ましくは、励磁コイルに最も近接する1段目の消磁コイルユニットの中の、前記の対応する消磁コイルよりもサイズが小さい消磁コイルのうち、一番大きなサイズの消磁コイルをオンにすることである。より消磁効率を高めることができるからである。
(2)上記実施の形態では、励磁コイル80の定着ベルト51とは反対側に、メイン消磁コイルユニット81とサブ消磁コイルユニット82を重ねた構成を示したが、これに限定するものではなく、重ねたメイン消磁コイルユニット81とサブ消磁コイルユニット82を、励磁コイル80と定着ベルト51との間に配した構成としても構わない。
(3)上記実施の形態では、定着ベルト51の通紙領域の表面温度を検出する温度センサー54が非接触型サーミスター、定着ベルト51の非通紙領域の表面温度を検出する温度センサー55が赤外線検知型のサーモパイルアレイからなる構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、通紙領域の表面温度を検出する温度センサーとして、赤外線検知型のサーモパイル、サーモパイルアレイ等を用いることができる。サーモパイルアレイは、視野角が広く、複数個所の温度測定が可能なので、通紙領域の複数個所の温度を検出するようにすれば、定着ベルト51の表面温度制御をより精度よく行うことができ、有用である。
また、非通紙領域の表面温度を検出する温度センサーとして、非接触型サーミスター、赤外線検知型のサーモパイル等を用いることができる。もっとも、この場合、上記実施の形態で示したように、非通紙領域の複数個所の温度を検出するには、温度センサーを複数配設するか、可動式にする必要がある。
(4)もっとも、非通紙領域における温度センサーが1個の場合で非通紙領域の特定の1箇所の表面温度(以下、「端部温度」という。)を検出する場合でも、上記非消磁領域の温度を推定することが可能である。
すなわち、通紙領域の温度と端部温度とシート幅が分かれば、定着ベルト51における回転軸Jに沿った方向における温度分布(温度分布曲線)を特定することが可能であり、その特定した温度分布により、非通紙領域の他の位置における温度を推定することができる。
図12は、通紙する記録シートが普通紙で、そのシート幅が図8におけるB6縦通しの場合において、定着ベルト51の端部のXpの位置における温度が、約199℃であり、通紙領域の温度が定着温度180℃に保たれている場合の温度分布曲線の一例を示すものである(補助コイルはオフの状態)。
同図によれば、特定コイルの存する範囲は、その消磁効果により温度上昇が抑えられているが、隣接する非消磁領域では温度が上昇している。
そして、この非消磁領域の温度が高くなればなるほど、熱伝導によりそれにつられてその周辺の温度も上昇するので、端部温度も高くなる。逆に言えば、シート幅ごとに、目的とする非消磁領域が第1の温度(220℃)に達したときの温度分布曲線を予め求めて、そのときの検出位置Xpにおける端部温度を制御部60のROM内にシート幅に対応させて格納しておけば、端部温度とシート幅のみで、非消磁領域が第1の温度に達したか否かを推定することができる。
また、特定コイルと補助コイルを動作させて、そのときの目的とする非消磁領域の温度が、第2の温度まで降下したときの、位置Xpにおける端部温度も同様にしてROM内に格納しておけばよい。
このようにすれば、非通紙領域における温度センサーとして、検出箇所が1箇所だけの安価なものを1個使用するだけで制御できるので、コスト的なメリットが大きい。
なお、上記の温度分布曲線は、できれば記録シートの紙種ごとに求めて方が望ましい。
普通紙、厚紙、薄紙、OHP用紙、光沢紙などの紙の厚さや表面処理の違いによって、定着ベルトの通紙領域における記録シートにより奪われる熱量が異なることから、非通紙領域に対する熱影響が変わってくるからである。
記録シートの紙種情報は、印刷ジョブのヘッダー情報に含まれているユーザー指定のシートに関する情報を抽出することにより得られる、もしくは、給紙カセットに記録シートPをセットする際にユーザーが操作パネルから紙種情報入力することにより得ることができるので、制御部60はそれらからシート幅と紙種に関する情報を取得して、予め設定した温度分布曲線もしくは、端部温度の閾値に基づき、非消磁領域の温度を推定して、補助コイルのオン・オフ制御を実行することができる。
(5)上記実施の形態では、金属発熱層511、弾性層512、離型層513がこの順で積層されてなる定着ベルト51の構成を示したが、これに限定するものではなく、定着部の仕様に応じて、その構成を適宜選択することができる。
(6)上記実施の形態では、定着回転体として、金属発熱層511を有する定着ベルト51を用いて、その内側に定着ローラー52を遊嵌した構成を示したが、これに限定するものではない。例えば、定着ベルト51の内側に定着ローラー52を締り嵌めした構成とすることもできる。また、ローラー本体に変えて、加圧ローラー53からの押圧力を受け止める長尺の押圧部材を定着ベルトの内側に配するようにしても良い。
(7)上記実施の形態では、定着ベルト51との間に定着ニップ部Nを形成する加圧部材として、加圧ローラー53を用いた構成を示したが、これに限定するものではない。例えば、加圧ローラー53に代えて、長尺状のパッド部材を用いて、定着ベルト51を介して押圧ローラー52を押圧する構成としても構わない。
(8)上記実施の形態において、メインコア84および裾コア85が、励磁コイル80や定着ベルト51と共に磁気回路を形成する構成を示したが、さらに励磁コア80のループ内の長手方向両端部にコア部材(端部コア)を配置しても構わない。
定着ベルト51の回転軸方向両端部は、十分に励磁コイルの交番磁界が行き届きにくく、また、側方から外部に放熱しやすい場所でもあるので、上記端部コアを配置して、両端部における磁束密度を高めることにより、最大サイズの記録シートを通紙した場合における幅方向両端部の定着不良を防止することができる。
(9)上記実施の形態において、給紙カセットが1つ設けられた構成を示したが、これに限定するものではなく、給紙カセットが複数設けられた構成でも構わない。
(10)上記実施の形態では、図9の消磁コイルの動作制御の内容を示すフローチャートにおいて、1つの印刷ジョブ内で記録シートの幅が変わらない前提で説明したが、これに限定するものではない。上記(9)のように給紙カセットが複数あるような場合であって、1つの印刷ジョブ内において、異なるシート幅の記録シートを印刷する場合には、記録シートを一枚印刷する毎に、図9に示すステップS103に戻って、シートサイズ(シート幅)を取得し、以降のステップS104〜S112を繰り返すように構成すればよい。
(11)上記実施の形態では、画像形成装置として、タンデム型カラープリンターを用いて説明したが、本発明の適用範囲は、これに限らず、電磁誘導式の定着部を有する複写機、ファクシミリ装置、プリンターなどに適用することができる。
また、上記実施の形態及び変形例の内容は、可能な限り組み合わせても構わない。
本発明は、電磁誘導式の定着装置における非通紙領域の過昇温を防止する技術として好適である。
1 プリンター
3 画像プロセス部
4 給紙部
5 定着部
10 光学部
11 中間転写ベルト
31 感光体ドラム
32 帯電器
33 現像器
51 定着ベルト
52 定着ローラー
53 加圧ローラー
54,55 温度センサー
58 磁束発生部
60 制御部
80 励磁コイル
81 メイン消磁コイルユニット
82 サブ消磁コイルユニット
90 励磁回路
91〜96 消磁回路
511 金属発熱層
512 弾性層
513 離型層
811 第1消磁コイル(メイン消磁コイルユニット)
812 第2消磁コイル(メイン消磁コイルユニット)
813 第3消磁コイル(メイン消磁コイルユニット)
821 第1消磁コイル(サブ消磁コイルユニット)
822 第2消磁コイル(サブ消磁コイルユニット)
823 第3消磁コイル(サブ消磁コイルユニット)
W1〜W6 シート幅
X1〜X5 所定位置

Claims (8)

  1. 定着回転体を、その回転軸方向に沿って配された励磁コイルにより誘導加熱し、当該定着回転体の周面と加圧部材との間に形成された定着ニップに記録シートを通紙して、未定着画像を定着する定着装置であって、
    前記励磁コイルの前記定着回転体の非通紙領域に対応する領域に沿って配設され、サイズの異なる複数のコイルからなる消磁コイルユニットを2段以上重ねてなる消磁コイルユニット群と、
    通紙される記録シートの幅に関する情報を含むシート情報を取得するシート情報取得手段と、
    前記シート情報取得手段により取得した記録シートの幅に応じて、前記複数の消磁コイルの動作を制御する動作制御手段と、を備え、
    各段の消磁コイルユニットは、複数の消磁コイルが、前記励磁コイルのコイル面に沿った同一の面内において、一のサイズの消磁コイルが、より大きなサイズの消磁コイルに囲繞されるような形で巻回されてなると共に、
    各消磁コイルユニットの消磁コイルのサイズの組み合わせが異なっている
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記各段の消磁コイルユニットの、全ての消磁コイルのサイズが互いに異なっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記2段以上の消磁コイルユニットに、サイズの異なる消磁コイルが大きい順に割り振られるようにして、各消磁コイルユニットの消磁コイルの組み合わせが決定されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記動作制御手段は、定着動作中、
    前記シート情報取得手段により取得したシート幅の記録シートの非通紙領域に対応するサイズの消磁コイルを動作させると共に、
    当該動作させた消磁コイルが2段目以上の消磁コイルユニットに含まれるものである場合には、それよりも下層の消磁コイルユニットの消磁コイルであって、前記動作させた消磁コイルよりもサイズが小さいもののうち一番大きなサイズの消磁コイルをさらに動作させる
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記定着回転体の、少なくとも最大非通紙領域の回転軸方向における表面温度分布に関する情報を取得する温度分布取得手段を備え、
    前記動作制御手段が、前記シート情報取得手段により取得した記録シートの幅に加え、前記温度分布取得手段による取得結果に応じて、前記各消磁コイルユニットの消磁コイルの動作を制御する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記温度分布取得手段は、定着回転体の中央部における表面温度を検出する第1の温度検出手段と、回転軸方向端部における表面温度を検出する第2の温度検出手段を有し、
    前記第1と第2の温度検出手段による検出結果と、通紙する記録シートのシート幅に関する情報に基づき、前記表面温度分布に関する情報を取得する
    ことを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  7. 前記シート情報取得手段は、シート情報として、シート幅に関する情報に加えて記録シートの紙種に関する情報を取得し、
    前記温度分布取得手段は、前記第1と第2の温度検出手段による検出結果と、通紙する記録シートのシート幅と前記記録シートの紙種に基づき、前記表面温度分布に関する情報を取得する
    ことを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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