JP2013117052A - 被覆導体線の製造方法 - Google Patents

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陽 狩野
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Abstract

【課題】非純銅金属で形成された導体線に電着塗装により設けられる絶縁被覆層の密着力を高める。
【解決手段】被覆導体線の製造方法は、非純銅金属で形成された導体線の表面層を除去する表面層除去工程と、表面層除去工程で表面層を除去した導体線の表面に電着塗装を施して絶縁被覆層を設ける電着塗装工程とを備える。
【選択図】なし

Description

本発明は、被覆導体線の製造方法に関する。
導体線に絶縁被覆層を設けることは周知技術である。
特許文献1には、電気銅、電気用アルミニウム、銅合金、銅クラッドアルミニウム、ニッケルめっき銅等の導体線に電着塗装で絶縁被覆層を設けることが開示されている。
特開平7−320573号公報
ところで、銅合金やアルミニウム等の非純銅金属で形成された導体線に電着塗装により絶縁被覆層を設けた場合、導体線への絶縁被覆層の高い密着力が得られず、また、長さ方向の密着力のばらつきが大きく、そのため経年劣化し易いという問題がある。このように絶縁被覆層の高い密着力が得られないのは、非純銅金属で形成された導体線の表面に不活性層が形成されているためであると推察される。
本発明の課題は、非純銅金属で形成された導体線に電着塗装により設けられる絶縁被覆層の密着力を高めることである。
本発明は、非純銅金属で形成された導体線の表面層を除去する表面層除去工程と、該表面層除去工程で表面層を除去した導体線の表面に電着塗装を施して絶縁被覆層を設ける電着塗装工程とを備えた被覆導体線の製造方法である。
本発明によれば、非純銅金属で形成された導体線の表面層を除去した後、その表面に電着塗装を施して絶縁被覆層を設けるので、非純銅金属で形成された導体線の表面の不活性層が除去され、それにより導体線への絶縁被覆層の密着力を高めることができる。
実施形態1に係る被覆導体線の製造方法の工程順を示す図である。 実施形態1における表面層除去工程及び電着塗装工程を示す図である。 (a)及び(b)は実施形態1における被覆導体線の断面図である。 実施形態2における(a)表面層除去工程及び(b)電着塗装工程を示す図である。 実施形態2における被覆導体線の斜視図である。
以下、実施形態について詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は実施形態1に係る被覆導体線の製造工程を示す。
実施形態1に係る被覆導体線の製造方法は、長尺の被覆導体線を製造する方法であって、伸線工程、冷間圧延工程、油分除去工程、表面層除去工程、及び電着塗装工程を備えている。
伸線工程では、母線としての荒引線を細径化して横断面形状が円形の丸線に伸線加工する。伸線加工は、一般的には荒引線を伸線ダイスに通すことにより行う。荒引線の外径は例えば2.6〜3.2mmであり、伸線後の丸線の外径は例えば0.05〜2.0mmである。
冷間圧延工程では、伸線工程で伸線した丸線を横断面形状が平角線(導体線)に冷間圧延加工する。冷間圧延加工は、丸線を圧延機のローラー間に通すことにより行う。冷間圧延加工後の平角線は、例えば、幅が0.2〜4.0mm、及び厚さが0.02〜1.0mmである。
ここで、実施形態1に係る被覆導体線の製造で用いる平角線は非純銅金属で形成されている。本出願において「非純銅金属」とは、銅の含有量が99.90質量%以上の銅以外の金属をいう。かかる非純銅金属としては、例えば、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス合金、タングステン、タングステン合金、ニッケル、ニッケル合金、チタン、チタン合金等が挙げられる。
銅合金としては、銅の含有量が例えば50質量%以上99.90質量%未満である合金、その代表例としては、例えば、Cu−Ag系銅合金、Cu−Cr系銅合金、Cu−Cr−Zr系銅合金、Cu−Fe−P系銅合金、Cu−Mg−P系銅合金、Cu−Ni系銅合金、Cu−Ni―Cr−Si系銅合金、Cu−Zr系銅合金等が挙げられる。
アルミニウム合金としては、アルミニウムの含有量が例えば50〜99.9質量%である合金、その代表例としては、例えば、Al-Cu系アルミニウム合金、Al-Mn系アルミニウム合金、Al-Si系アルミニウム合金、Al-Mg系アルミニウム合金、Al-Mg-Si系アルミニウム合金等が挙げられる。
ステンレス合金としては、鉄の含有量が例えば70〜90質量%及びクロムの含有量が例えば16〜20質量%であり、その他の成分及びその含有量として、例えば、ニッケルを7〜9質量%含有したFe−Cr−Niオーステナイト系ステンレス合金やFe―Crフェライト系ステンレス合金等が挙げられる。
タングステン合金としては、タングステンの含有量が例えば90〜95質量%であり、その他の成分及びその含有量として、例えば、ニッケルを3〜5質量%、モリブデンを1〜3質量%、及び鉄を1〜3質量%含有した合金等が挙げられる。
ニッケル合金としては、例えば、Ni−Cu系ニッケル合金、Ni−Fe系ニッケル合金、Ni−Cr系ニッケル合金、Ni−Cr―Mo系ニッケル合金等が挙げられる。
チタン合金としては、チタンの含有量が例えば60〜95質量%であり、その他の成分及びその含有量として、例えば、アルミニウムを2〜4質量%、クロムを2〜5質量%、スズを2〜4質量%、バナジウムを12〜17質量%含有した合金等が挙げられる。
上記のうち細径化が求められる半導体装置や電子デバイスにおいて細径化が求められる通電若しくは情報伝達のための電線用途では銅合金が好ましい。軽量化が求められる自動車における通電若しくは情報伝達のための電線用途、或いは、モーターのコイル用途では、比導電率(導電率/比重)が大きいアルミニウム及びアルミニウム合金が好ましい。
油分除去工程では、冷間圧延工程で冷間圧延加工した平角線の表面に付着した油分を洗浄除去する。この洗浄は、例えば、平角線を洗浄液に浸漬して引き上げた後、窒素ガス等の不活性ガスを吹き付けて平角線に付着した洗浄液を飛散させることにより行うことができる。
ここで、洗浄液としては、例えば、水(温水)、有機溶剤等が挙げられる。洗浄液を水とする場合、水温は例えば10〜60℃である。洗浄液には洗剤を含めてもよい。
図2は表面層除去工程及び電着塗装工程を示す。
表面層除去工程では、油分除去工程で油分を除去した平角線11の表面層を除去する。
ここで、平角線11の表面層の除去手段としては、電着塗装に好適な滑らかな表面が得られるという観点から、図2に示すように平角線11を液剤21に所定時間浸漬して表面層をエッチングして除去するエッチング加工が好ましい。
銅合金の表面層を除去する液剤21としては、例えば、硝酸等の酸水溶液が挙げられる。この場合、酸水溶液のpHは1以下であることが好ましい。
アルミニウム或いはアルミニウム合金の表面層を除去する液剤21としては、例えば、塩酸等の酸水溶液が挙げられる。この場合、酸水溶液のpHは1以下であることが好ましい。
ステンレス合金の表面層を除去する液剤21としては、例えば、硝ふっ酸等の酸水溶液が挙げられる。この場合、酸水溶液のpHは1以下であることが好ましい。
タングステン或いはタングステン合金の表面層を除去する液剤21としては、例えば、アンモニア水と過酸化水素水との混合液等が挙げられる。この場合、酸水溶液のpHは12以上であることが好ましい。
ニッケル或いはニッケル合金の表面層を除去する液剤21としては、例えば、塩酸や希硫酸等の酸水溶液が挙げられる。この場合、酸水溶液のpHは2以下であることが好ましい。
チタン或いはチタン合金の表面層を除去する液剤21としては、例えば、フッ化水素酸等の酸水溶液が挙げられる。この場合、酸水溶液のpHは2以下であることが好ましい。
液剤21の液温は10〜40℃とすることが好ましく、20〜30℃とすることがより好ましい。平角線11の液剤21への浸漬時間は3〜10秒とすることが好ましく、4〜5秒とすることがより好ましい。なお、浸漬時間は、平角線11の走行速度の設定によって調節することができる。平角線11の走行速度は例えば1〜20m/minである。
表面層をエッチングした後の平角線11は、図2に示すように、洗浄液22に浸漬して引き上げた後、窒素等の不活性ガスを吹き付けて平角線11に付着した洗浄液22を飛散させることが好ましい。洗浄液22としては、例えば、水(温水)、有機溶剤等が挙げられる。洗浄液22を水とする場合、水温は例えば10〜60℃である。洗浄液22には洗剤を含めてもよい。
なお、その他の平角線11の表面層の除去手段としては、例えば、平角線11を皮剥ダイスに通す皮剥加工、平角線11の表面を研磨する研磨加工等が挙げられる。
表面層除去工程では、平角線11の表面酸化を防止する観点から、液剤21を入れた槽及び洗浄剤22を入れた槽を隔室23に収容し、低真空雰囲気(100Pa以上)或いは窒素ガス雰囲気で平角線11の表面層の除去を行うことが好ましい。
平角線11の表面層の除去では、平角線11の厚さ0.4〜20μmの表面層を除去することが好ましく、0.5〜25μmの表面層を除去することがより好ましい。
電着塗装工程では、表面層除去工程で表面層を除去した平角線11の表面に電着塗装を施して絶縁被覆層を設ける。具体的には、平角線11を電着液24に連続して通過させると共に平角線11を一方の電極として電着液24に電圧を印加することにより平角線11の表面に絶縁被膜を付着させ、そして、それを焼付炉25に通して平角線11に付着した絶縁被膜を焼き付けることにより絶縁被覆層を形成する。
ここで、電着塗装に用いる電着液24は、アニオン型のものであってもよく、また、カチオン型のものであってもよい。電着液24に含まれる樹脂成分としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ・アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
上記のうち、分子骨格中にシロキサン結合を有し、分子中にアニオン性基を有するブロック共重合ポリイミドを樹脂成分とし、それに加えて塩基性化合物、水溶性極性溶媒、水及びブロック共重合ポリイミドの貧溶媒を含有するサスペンジョン型電着組成物が好ましい。電着液24がこのサスペンジョン型電着組成物の場合、電着液24の固形分濃度は1〜15質量%であることが好ましく、5〜10質量%であることがより好ましい。
電着液24の粘度は1〜100mPa・sであることが好ましく、1〜20mPa・sであることがより好ましい。電着液24の粘度はB型粘度計により測定することができる。電着液24のpHは7〜9であることが好ましく、7〜8であることがより好ましい。電着液24のpHはpHメーターにより測定することができる。
電着液24への電圧印加は、定電流法で行ってもよく、また、定電圧法で行ってもよい。その印加電圧は40〜100Vとすることが好ましく、50〜80Vとすることがより好ましい。
電着液24の液温は10〜30℃とすることが好ましく、15〜25℃とすることがより好ましい。平角線11の電着液24への浸漬時間は5〜120秒とすることが好ましく、30〜60秒とすることがより好ましい。なお、浸漬時間は、平角線11の走行速度の設定によって調節することができる。
電着塗装工程では、平角線11の表面酸化を防止する観点から、電着液24を入れた槽を隔室26に収容し、低真空雰囲気(100Pa以上)或いは窒素ガス雰囲気で平角線11の電着液24への浸漬を行うことが好ましい。また、表面層除去工程において表面層が除去された平角線11が大気に接触することなく電着液24に浸漬されるように、液剤21及び洗浄液22を収容した隔室23と電着液24を収容した隔室26との間を管状部材27で連結し、その管内を窒素ガス等の不活性ガス雰囲気にすることが好ましい。さらに、この管状部材27内において、洗浄後の平角線11に窒素ガス等の不活性ガスを吹き付けて洗浄液22を飛散させてもよい。
焼付処理温度、つまり、焼付炉25の炉内温度は150〜300℃とすることが好ましく、180〜240℃とすることがより好ましい。焼付処理時間は300〜1800秒とすることが好ましく、600〜1800秒とすることがより好ましい。なお、焼付処理時間は、平角線11の走行速度の設定によって調節することができる。
焼付処理は、単一の焼付処理温度により一段階で行ってもよく、また、相互に異なる焼付処理温度の多段階で行ってもよい。後者の場合、例えば、各段階での焼付処理時間を100〜600秒の一定としつつ、第1段階では焼付処理温度を150〜180℃とし、第2段階では第1段階よりも焼付処理温度を高く設定して180〜210℃とし、第3段階では第2段階よりもさらに焼付処理温度を高く設定して210〜240℃とし、最後に室温まで冷却する焼付処理が挙げられる。このように焼付処理温度を順次高く設定することにより絶縁被覆層における発泡を抑制することができる。
電着塗装により形成する絶縁被覆層の厚さは10〜50μmであることが好ましく、30〜50μmであることがより好ましい。また、絶縁被覆層の厚さのバラツキは±7μm以内であることが好ましく、±5μm以内であることがより好ましい。
図3(a)及び(b)に示すように、以上のようにして製造される被覆導体線10は、長尺の平角線11の表面が絶縁被覆層12で被覆された構成となるが、その断面形状は、図3(a)に示すように、一対の平行な長辺とそれらの両側のそれぞれを連結する円弧状の側辺とからなる陸上競技のトラック形状であってもよく、また、図3(b)に示すように、横長矩形状であってもよい。但し、エッジワイズ曲げ加工を施した際、曲げ加工部分の曲げ外周部で曲げに沿って生じる伸び歪みを均一化させる観点からは、陸上競技のトラック形状のように、側面の断面外郭形状が外向きに凸の曲線であることが好ましい。
以上の実施形態1に係る被覆導体線10の製造方法によれば、非純銅金属で形成された平角線11の表面層を除去した後、その表面に電着塗装を施して絶縁被覆層12を設けるので、非純銅金属で形成された平角線11の表面の不活性層が除去され、それにより平角線11への絶縁被覆層12の密着力を高めることができる。
なお、実施形態1に係る被覆導体線の製造方法では、必要に応じて平角線の焼鈍等を目的とした熱処理工程を含めてもよい。熱処理工程は、伸線工程、冷間圧延工程、油分除去工程、及び表面層除去工程のいずれの工程の後に行ってもよく、1回だけ行ってもよく、また、複数回行ってもよい。油分除去工程後の熱処理工程では、平角線の表面に残存した油分を燃焼酸化させると共に、引張強さや伸び等を含む物性の調整を行うことができる。表面層除去工程後の熱処理工程では、平角線の表面酸化を防止する観点から、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気、水素ガスや一酸化炭素ガス等の還元ガス雰囲気、或いは、それらの混合ガス雰囲気で熱処理を行うことが好ましい。
熱処理は、バッチ式で行ってもよく、また、連続式で行ってもよい。長さ方向の特性を均一化させる観点からはバッチ式が好ましく、その場合、冷間圧延工程前の丸線或いは冷間圧延工程後の平角線を巻回したボビンを熱処理炉に投入後、所定の昇温速度で炉内の温度を所定の保持温度まで高め、その保持温度で所定の保持時間を保持した後、所定の降温速度で炉内の温度を低下させる。このとき、昇温速度は25〜100℃/hとすることが好ましく、30〜60℃とすることがより好ましい。保持温度は200〜650℃/hとすることが好ましく、250〜400℃とすることがより好ましい。保持時間は5〜50時間とすることが好ましく、15〜30時間とすることがより好ましい。降温速度は25〜100℃/hとすることが好ましく、30〜60℃とすることがより好ましい。
実施形態1に係る被覆導体線の製造方法における伸線工程、冷間圧延工程、油分除去工程、表面層除去工程、及び電着塗装工程は、それぞれの工程をバッチ式で行ってもよく、また、全ての工程を連続式で行ってもよく、また、さらに、例えば伸線工程のみをバッチ式としてそれ以降の工程を連続式とする場合のようにバッチ式と連続式とを組み合わせて行ってもよい。但し、長尺の平角線について、その表面酸化を防止する観点から、図2に示すように、表面層除去工程及び電着塗装工程を連続式で行うことが好ましく、しかも、表面層除去工程の直後に電着塗装工程を行うことが好ましい。
また、実施形態1では、導体線として平角線を用いたが、特にこれに限定されるものではなく、いわゆる丸線であってもよい。
(実施形態2)
実施形態2に係る被覆導体線の製造方法は、短尺の被覆導体線を製造する方法であって、表面層除去工程及び電着塗装工程を備えている。
実施形態2に係る被覆導体線の製造方法では、まず、短尺の導体線を準備する。導体線は、例えば、丸線であって、長さが10〜200mm、及び外径が0.03〜0.2mmである。ここで、実施形態2に係る被覆導体線の製造で用いる導体線も、実施形態1と同様、非純銅金属で形成されている。かかる非純銅金属としては、例えば、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス合金、タングステン、タングステン合金、ニッケル、ニッケル合金、チタン、チタン合金等が挙げられるが、これらのうち半導体装置等の検査用のプローブピン用途では、ステンレス合金、タングステン、タングステン合金、ニッケル、ニッケル合金、チタン、チタン合金等が好ましい。
図4(a)は表面層除去工程及び図4(b)は電着塗装工程をそれぞれ示す。なお、実施形態2に係る被覆導体線の製造方法では、表面層除去工程及び電着塗装工程をバッチ式で行う。
表面層除去工程では、図4(a)に示すように、一端部が下になるように導体線11の他端部を把持部材28で把持し、続いて、把持部材28を下方に移動させることにより、導体線11の一端側部分を液剤21に浸漬してその表面層をエッチングして除去し、しかる後、把持部材28を上方に移動させることにより導体線11を引き上げる。生産性を高める観点からは、把持部材28には、導体線11を複数本把持させることが好ましい。
なお、この後、同様の方法により、導体線11の一端側部分を洗浄液に所定時間浸漬して引き上げることにより洗浄を行うことが好ましい。
また、その他の導体線11の表面層の除去手段としては、例えば、導体線11を皮剥ダイスに通す皮剥加工、導体線11の表面を研磨する研磨加工等が挙げられる。
液剤21の構成及び処理条件等は実施形態1と同一である。
電着塗装工程では、図4(b)に示すように、一端部が下になるように表面層を除去した導体線11の他端部を把持部材28で把持し、続いて、把持部材28を下方に移動させることにより、導体線11の一端側部分を電着液24に浸漬し、導体線11を一方の電極として電着液24に電圧を印加することにより導体線11の表面に絶縁被膜を付着させ、しかる後、把持部材28を上方に移動させることにより絶縁被覆が付着した導体線11を引き上げる。そして、それを焼付炉に入れて導体線11に付着した絶縁被膜を焼き付けることにより絶縁被覆層を形成する。
電着液24の構成及び処理条件等は実施形態1と同一である。
図5に示すように、以上のようにして製造される被覆導体線10は、短尺の導体線11の他端側の部分の表面が絶縁被覆層12で被覆された構成となり、露出した一端側部分が尖頭形状に加工されて、例えば、半導体装置等の検査用のプローブピンとして用いることができる。なお、導体線11の一端側部分を尖頭形状に形成する加工は、電着塗装工程前に行ってもよく、また、電着塗装工程後に行ってもよい。
以上の実施形態2に係る被覆導体線10の製造方法によれば、非純銅金属で形成された導体線11の表面層を除去した後、その表面に電着塗装を施して絶縁被覆層12を設けるので、非純銅金属で形成された導体線11の表面の不活性層が除去され、それにより導体線11への絶縁被覆層12の密着力を高めることができる。
その他の構成は実施形態1と同一である。
本発明は、被覆導体線の製造方法について有用である。
10 被覆導体線
11 平角線(導体線)
12 絶縁被覆層
21 液剤
22 洗浄液
23,26 隔室
24 電着液
25 焼付炉
27 管状部材
28 把持部材

Claims (5)

  1. 非純銅金属で形成された導体線の表面層を除去する表面層除去工程と、
    上記表面層除去工程で表面層を除去した導体線の表面に電着塗装を施して絶縁被覆層を設ける電着塗装工程と、
    を備えた被覆導体線の製造方法。
  2. 請求項1に記載された被覆導体線の製造方法において、
    上記表面層除去工程では、導体線を酸水溶液に浸漬して表面層を除去する被覆導体線の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載された被覆導体線の製造方法において、
    導体線が銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス合金、タングステン、タングステン合金、ニッケル、ニッケル合金、チタン、又はチタン合金で形成されている被覆導体線の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載された被覆導体線の製造方法において、
    導体線が平角線である被覆導体線の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載された被覆導体線の製造方法において、
    長尺の導体線について、上記表面層除去工程及び上記電着塗装工程を連続式で行う被覆導体線の製造方法。
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