JP2013116791A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート間隔を可能な限り短くし、シート搬送速度の上昇をできるだけ抑えながらスループットを向上すること。
【解決手段】給紙部と転写部の間のシートの搬送路上で且つレジセンサ8の下流側に配置され、シートの先端及び後端を検知する第二レジセンサ30を備え、CPUは、レジセンサ8により所定の時間Ta内に先行シートの後端を検知できなかった場合には(S3 No)、後続シートをg×Vpで搬送し(S4)、第二レジセンサ30による後続シートの検知結果に基づいて(S16 Yes)後続シートの搬送速度を制御する(S11〜S13)。
【選択図】図6

Description

本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に関する。
従来のカラー画像形成装置には、高画質を実現するため、中間転写ベルトにイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー画像を形成した後、二次転写部においてシートに画像を転写する方式がある。中間転写ベルト上に形成されたトナー画像は二次転写部まで移動していくが、トナー画像が二次転写部に到達する距離は、シートがシート供給部から給紙されて二次転写部に到達する距離よりも長い。このため、中間転写ベルトに形成されたトナー画像が、シート上の所望の位置に転写されるようにするためには、シート位置を調節する必要がある。
画像形成装置では、4色の感光ドラムで最上流に位置する感光ドラムに露光装置による静電潜像の書き込みが開始されてから一定時間後にシート供給部からシートの給送を開始する。連続印刷の場合、シート供給部からは複数のシートが所定間隔で給送され、シート搬送路中に設けられたシート検知センサの情報に基づいてシートに画像形成を行っている。その際の先行シート後端と後続シート先端との間隔(以下、シート間隔という)は、シート供給部でのシートの位置ばらつきとシート検知センサの検知精度により決定される。図12(a)に示すように、カセット2に積載されたシートSは、ピックアップローラ3によりカセット2から給紙され、搬送ローラ対6によりレジストローラ対7へ搬送される。ここで、カセット2にきちんと積載された状態でカセット先端位置から給送を開始する場合と、フィードローラ4及びリタードローラ5の分離部から給送を開始する場合とがある。従って、カセット2の先端位置からフィードローラ4及びリタードローラ5のニップ部(以下、F/Rニップ部という)までの距離X分、シートSのスタート位置がばらつくことになる。そのため、レジストローラ対7の下流にレジセンサ8を設け、シート給送開始からレジセンサ8でシート先端を検知した時間が所定時間よりも早い場合は搬送速度を遅くし、所定時間よりも遅く検知した場合は搬送速度を速くする。このようなシートSの搬送速度を制御する搬送速度制御手段を設けることで、シートSのスタート位置のばらつきを吸収して、シートSと中間転写ベルト12上のトナー画像との位置を合わせるものがある(例えば、特許文献1参照)。
このように、連続給紙の際、レジセンサ8は必ずシート先端を検知する必要がある。しかし、図12に示すようにシート先端を検知する手段として一般的に用いられているセンサフラグ8aとフォトインタラプタ8bを用いたシート検出手段の場合、シート間隔について検知できる制限が生じる。ここで、シート先端を検知する位置(図12(c))からシート後端がセンサフラグ8aを抜けるまでの距離をR1(図12(d))とする。そして、シート後端がセンサフラグ8aを抜けた後、センサフラグ8aが検知位置(図12(c))に戻るまでの間、後続のシートが進む距離をR2とする。シート間隔が、距離R1と距離R2を足した距離R(=R1+R2)以下になると、先行シートの後端及び後続シートの先端が、シート検出手段により検知できなくなる。この距離Rがセンサ検知精度距離である。
上述したようにレジセンサ先端検知位置から二次転写部より少し手前の位置(加減速終了位置)までの距離B1(図1参照)の間でシートの搬送速度を調節して、給紙部でのシートのばらつきXを吸収する制御を行っている。この際、図13に示すように、シートの搬送速度を遅くすることにより調節可能な距離をLg(以後、減速調整距離)、シートの搬送速度を速くすることにより調節可能な距離をLk(以後、加速調整距離)、二次転写時のシート搬送速度をVpとする。また二次転写時のシート搬送速度Vpに対する最大減速時のシート搬送速度との比をg(g<1)、二次転写時のシート搬送速度Vpに対する最大加速時のシート搬送速度との比をk(k>1)とする。尚、図13の横軸は時間、縦軸は搬送路上の距離を示し、搬送路上の各位置は縦軸右側に記載しているとおりである。ここで、最大減速時のシート搬送速度はg×Vp、最大加速時のシート搬送速度はk×Vpとなるため、減速調整距離Lg及び加速調整距離Lkは、「Lg=(1/g−1)×B1」、「Lk=(1−1/k)×B1」となる。またシート供給部でのばらつきXとの関係は、「X=Lg+Lk」となるように設定されている。従ってレジセンサ8で確実にシートの先端を検知するために、中間転写ベルト12上の画像間隔に対応するシート間隔Lsは通常、「Ls>R+Lg」としている。
特開2001−341869号公報
近年、ユーザからの更なる画像形成装置のスループット向上が求められている。しかしながら従来のシート間隔のままスループット向上を図るためには、シート搬送速度Vpを上昇させたり、減速調節距離Lgを少なくして加速調節距離Lkを多くしたりする必要がある。しかし、シート搬送速度Vpの上昇や加速調節距離Lkを多くすることは、装置の稼働音や電力消費の増大を招いてしまうおそれがある。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、シート間隔を可能な限り短くし、シート搬送速度の上昇をできるだけ抑えながらスループットを向上することを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明は以下の構成を備える。
(1)トナー画像を担持する複数の像担持体と、前記複数の像担持体上のトナー画像が順次重畳して転写される中間転写体と、給紙部から給紙され第一搬送速度で搬送されているシートに、前記中間転写体上のトナー画像を転写する転写部と、前記給紙部と前記転写部の間のシートの搬送路上に配置され、シートの先端及び後端を検知する第一検知手段と、前記転写部において前記中間転写体上のトナー画像がシートの所定の位置に転写されるように、前記第一検知手段によるシートの検知結果に基づいてシートの搬送速度を制御する制御手段と、を備え、前記給紙部から先行して給紙された先行シートに続いて所定のシートを給紙することにより連続して複数のシートを給紙して連続印刷を行うことが可能な画像形成装置であって、前記給紙部と前記転写部の間のシートの搬送路上で且つ前記第一検知手段のシートの搬送方向下流側に配置され、シートの先端及び後端を検知する第二検知手段を備え、前記制御手段は、前記第一検知手段により所定の時間内に先行シートの後端を検知できなかった場合には、所定のシートを前記第一搬送速度よりも遅い第二搬送速度で搬送し、前記第二検知手段による前記所定のシートの検知結果に基づいて前記所定のシートの搬送速度を制御することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、シート間隔を可能な限り短くし、シート搬送速度の上昇をできるだけ抑えながらスループットを向上することができる。
実施例1の画像形成装置の模式断面図 実施例1のシートの搬送を説明するタイムチャート 実施例1のシート間隔が小さいときのタイムチャート 実施例1のシート間隔が大きいときのタイムチャート 実施例1のレジセンサ及び第二レジセンサとシートの関係を示す図 実施例1のシート搬送制御処理のフローチャート 実施例2のレジセンサ及びメディアセンサとシートの関係を示す図、メディアセンサの模式断面図 実施例3の画像形成装置の模式断面図 実施例3のシート間隔が小さいときのタイムチャート 実施例3のシート間隔が大きいときのタイムチャート 実施例3のシート搬送制御処理のフローチャート 従来例のシート位置ばらつきを示す図、レジセンサのセンサ検知精度距離を示す図 従来例のシートの搬送を説明するタイムチャート
以下、本発明を実施するための形態を、実施例により詳しく説明する。
[画像形成装置の構成及び画像形成動作]
実施例1の画像形成装置を、レーザビームプリンタ(以下、単にプリンタという)を例にして説明する。図1は、画像形成装置としてのプリンタ1の断面図である。カセット2は、シートSを積載収納しており、プリンタ1内部に着脱可能に装備されている。ピックアップローラ3は、カセット2に積載されたシートSを最上側より送り出す。フィードローラ4、リタードローラ5は、ピックアップローラ3により送り出されたシートSを一枚ずつ分離給送する。搬送ローラ対6、レジストローラ対7は、フィードローラ4及びリタードローラ5により一枚に分離されたシートSを安定的に搬送する。尚、本実施例の画像形成装置は、給紙部から連続して複数のシートを給紙して連続印刷を行うことが可能である。
プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10Kは、画像形成に関する公知のプロセス手段を内蔵しており、プリンタ1本体から着脱可能に設けられている。プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10Kは、カラー画像を形成するのに必要なイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のプロセスカートリッジである。以降、特定の色について説明をする場合を除き、Y,M,C,Kの符号は省略する。
プロセスカートリッジ10内には像担持体としての感光ドラム11がそれぞれ内蔵されており、感光ドラム11に対して、露光装置9YM、9CKにより画像情報に応じてレーザ光が照射されて書き込みが行われる。尚、露光装置9YMは、感光ドラム11Y及び11Mにレーザ光を照射する。また、露光装置9CKは感光ドラム11C及び11Kにレーザ光を照射する。これにより、感光ドラム11上に静電潜像が形成される。感光ドラム11上(像担持体上)に形成された静電潜像は、現像装置のトナーにより現像されてトナー画像が形成される。また、感光ドラム11には中間転写ベルト12(中間転写体)が押圧しており、中間転写ベルト12内部には一次転写ローラ13が内蔵されている。感光ドラム11表面のトナー画像は、一次転写ローラ13に印加された電圧により中間転写ベルト12上(中間転写体上)にイエロー色から順次重畳して転写される(以降、一次転写ともいう)。中間転写ベルト12上に転写された4色のトナー画像は、中間転写ベルト12の回動(図中、矢印方向:反時計周り方向)に伴い、二次転写ローラ14へと搬送される。
ここで、中間転写ベルト12上のトナー画像(以下、単に画像という)とシートSの関係について説明する。シートSのカセット積載位置からレジセンサ8(第一検知手段)までの距離をA、レジセンサ8から二次転写ローラ14と中間転写ベルト12とのニップ部(以降、二次転写部ともいう)(転写部)までの距離をBとする。また、4色の感光ドラム11の中で中間転写ベルト12の回動方向の最上流に位置する感光ドラム11Yにおいて、最初のイエロー画像が書き込まれる感光ドラム11Y上の点yから二次転写ローラ14と中間転写ベルト12とのニップ部までの距離をCとする。そうすると、
C>A+B
の関係となっている。このため、二次転写ローラ14と中間転写ベルト12とのニップ部において、シートS上の所望の位置に中間転写ベルト12上の画像が転写されるようにするためには、作像のプロセスが開始された後に、シートSの給送を開始しなければならない。また、背景技術の図12(a)で説明したように、シートSの先端位置はカセット積載位置とフィードローラ4及びリタードローラ5のニップ部(以下、F/Rニップ部という)との間のどの位置にあるかはわからない。即ち、シートSの先端位置は、図12(a)に示す距離Xの範囲内でばらつく。そこで、画像形成装置内に搭載された不図示の制御手段としてのCPUは、作像プロセス開始信号(以後、Top信号という)の出力から一定時間後に給送開始信号を出力し、シートSの給送を開始する。
その後、シートS先端がレジセンサ8に到達したことを検知する。ここで、Top信号の出力からレジセンサ8によるシートS先端の検知までの時間が、所定時間よりも短い場合、即ちレジセンサ8への到達が、所定時間よりも早かった場合は、シートSの搬送速度を遅くする。一方、Top信号の出力からレジセンサ8によるシートS先端の検知までの時間が、所定時間よりも長い場合、即ちレジセンサ8への到達が、所定の時間よりも遅かった場合は、シートSの搬送速度を速くする。尚、所定時間とは、Top信号の出力から中間転写ベルト12上に形成された画像が二次転写部に到達するまでの時間と、レジセンサ8と二次転写部の間の距離とに基づく時間である。このように、CPUは、レジセンサ8の検知結果に応じて、即ちシートSがレジセンサ8に到達した時間に応じて、シートSの搬送速度を制御する。これによりCPUは、シートS上の所望の位置に中間転写ベルト12上の4色の画像が転写されるよう、所定の時間にシートSが二次転写ローラ14に到達するように調節している。シートSの搬送速度の調節は、レジセンサ8によりシートSの先端を検知した位置から二次転写部より少し手前の位置(加減速終了位置)までの距離B1の間で行う。このようなシートS先端位置と中間転写ベルト12上の画像先端位置との位置調整が終了すると、シートSの搬送速度を中間転写ベルト12の速度と同じにして、二次転写ローラ14によって中間転写ベルト12上の画像をシートSに転写する。以下、上述のような位置調整をシート位置調整ともいう。
定着装置16は、定着に必要な圧力をシートSに加える加圧ローラ17と、定着に必要な熱をシートSに与える定着ローラ18とを有する。定着装置16は、画像転写後のシートSに対し熱及び圧力を印加することで転写画像の定着を行う。ループセンサ15は、二次転写ローラ14と定着装置16との間で、シートSが適正なループを維持した状態でシートSを搬送するよう定着装置16の速度を調節している。尚、ループとは、シートSに形成される撓みのことをいい、ループセンサ15は、二次転写ローラ14のニップ部と定着装置16のニップ部の間で形成されるシートの撓みの撓み量を検知している。画像定着後のシートSは、排紙センサ19を経て排出ローラ対20により装置上面に形成された排出トレイ21に画像面を下側にして排出される。
[シートSの搬送速度制御処理による位置調整]
本実施例のシートSの調整方法について図2〜図6を用いて詳しく説明する。画像形成装置の二次転写時の搬送速度をVp(第一搬送速度)とすると、感光ドラム11及び中間転写ベルト12の速度は常にVpとなっている(この速度Vpをプロセス速度ともいう)。給紙部は、図示しない駆動モータ(駆動手段)によりピックアップローラ3、フィードローラ4、リタードローラ5、搬送ローラ対6及びレジストローラ対7(少なくとも一つの搬送手段)が駆動される構成となっている。駆動モータは速度制御が行い易い例えばステッピングモータを用いている。給紙部におけるシートSの位置ばらつき距離をXとする(図12(a)参照)。給紙開始からレジセンサ8でシートS先端を検知するまでのシートSの搬送速度はVpであり、レジセンサ8でシートS先端を検知した後、画像に対してシート位置を調整可能な搬送距離をB1(以後、加減速領域という)とする。また、二次転写時のシートの搬送速度(以下、シート搬送速度という)Vpと加減速領域B1での最大減速時のシート搬送速度との比をg(g<1)、二次転写時のシート搬送速度Vpと加減速領域B1での最大加速時のシート搬送速度との比をk(k>1)とする。そうすると、加減速領域B1間での最大加速時のシート搬送速度はk×Vp(以後、最大速度)、最大減速時のシート搬送速度はg×Vp(以後、最小速度)となる。尚、gは例えば0.5、kは例えば1.2であり、これらの値は予め不図示のメモリ等に記憶されているものとする。またレジセンサ8のセンサ検知精度距離をRとする。尚、レジセンサ8のセンサ検知精度距離Rについては、背景技術の図12により説明したとおりであり、説明を省略する。
従って、図12と同様に、距離Rは、距離R1と距離R2とを足し合わせた距離となる。ここで、距離R1は、シートS先端を検知する位置と、シートS後端がセンサフラグ8aを抜ける位置までの距離である。一方距離R2は、シートS後端がセンサフラグ8aを抜けてからセンサフラグ8aがシートS先端を検知可能な位置に戻るまでの間、後続のシートが進む距離である。尚、カセット2から、あるシートが給紙された場合、そのシートが給紙された後にカセット2から続けて給紙されたシートを後続シート(所定のシート)という。また、後続シートに対して先行して給紙されたシートを先行シートという。
R=R1+R2
ここで、距離R2は、シートS後端がセンサフラグ8aを抜けてからセンサフラグ8aがシートS先端を検知可能な位置に戻るまでの時間Trに、後続シートのシート搬送速度Vpを掛けたものである。
R2=Vp×Tr
また、本実施例では、先行シート後端と後続シート先端との間隔であるシート間隔をより短くするため、レジセンサ8(第一検知手段)の搬送方向下流側に第二レジセンサ30(第二検知手段)を設けている。本実施例の第二レジセンサ30は、センサフラグ30aと、フォトインタラプタ30bを有する。第二レジセンサ30のセンサ検知精度距離をWとすると、レジセンサ8と同様に、距離Wは、距離W1と距離W2とを足し合わせた距離となる。ここで、距離W1は、シートS先端を検知する位置と、シートS後端がセンサフラグ30aを抜ける位置までの距離である。一方距離W2は、シートS後端がセンサフラグ30aを抜けてからセンサフラグ30aがシートS先端を検知可能な位置に戻るまでの間、後続シートが進む距離である。
W=W1+W2
ここで、距離W2は、シートS後端がセンサフラグ30aを抜けてからセンサフラグ30aがシートS先端を検知可能な位置に戻るまでの時間Twに、後続シートの搬送速度Vpを掛けたものである。
W2=Vp×Tw
またレジセンサ8のシート後端検知位置と第二レジセンサ30のシート先端検知位置との距離をZとする。
図2は給紙部から二次転写部までのシートの搬送速度制御を説明するタイムチャートであり、横軸に時間の経過を、縦軸に搬送路を示し、縦軸右側には搬送路上の所定の位置を示す。また、先行シート後端位置、後続シート画像先端位置を実線で示し、後続シート先端位置の範囲を破線で示す。即ち、後続シート先端位置は、「後続シート先端位置(最速)」と示した破線と「後続シート先端位置(最遅)」と示した破線との間でばらつく。このばらつきは、上述したとおり、給紙部でのシートのスタート位置のばらつきXに起因する。図3及び図4は、図2のレジセンサ8及び第二レジセンサ30付近を拡大したタイムチャートである。図5はレジセンサ8及び第二レジセンサ30の動きとシートSとの関係を示した図である。
本実施例では、シートSの給紙がF/Rニップ部から開始された場合に先行シートと後続シートとの間のシート間隔が無い状態まで中間転写ベルト12上のそれぞれのシートに対応する画像間隔を小さくしている。即ち、図2に示すように、F/Rニップ部からシートSの給紙が開始された場合に、先行シート後端位置の実線と後続シート先端位置(最速)の破線とが重なってしまうような間隔になっている。このような状態にすることで先行シート後端位置の実線と後続シート画像先端位置の実線との間隔が狭くなり、これにより本実施例では、従来に比べて画像間隔を狭くしスループットを向上させている。従って、給紙部でのシート位置によっては、シート間隔がセンサ検知精度距離Rよりも短くなり、レジセンサ8でシートを検知することができない。
例えば、後述する図5(a)の場合、先行シートの後端がレジセンサ8を通過したあと、すぐに後続シートの先端がセンサフラグ8aに接触してしまう。本実施例のようなセンサフラグ8aとフォトインタラプタ8bから構成されるセンサでは、センサフラグ8aの回動に応じて、フォトインタラプタ8bが光の透過又は遮光の状態となる。CPUは、フォトインタラプタ8bが光の透過又は遮光に応じて出力する信号に基づいて、シートの先端又は後端の到着又は通過を検知している。例えば、CPUは、フォトインタラプタ8bが出力する信号の立ち下がり又は信号の立ち上がりを検知することで、シート先端のセンサへの到達やシート後端のセンサからの通過を検知している。尚、フォトインタラプタ8bが出力する信号のハイレベルからローレベルへの切り替わりを信号の立ち下がり、ローレベルからハイレベルへの切り替わりを信号の立ち上がりとしている。このため、CPUは、図5(a)のような場合には、フォトインタラプタ8aからの信号に立ち上がり又は立ち下がりを検知できないため、レジセンサ8の検知結果からは先行シートの後端及び後続シートの先端を検知することができない。
(レジセンサ8で後続シート先端を検知できない場合)
図3に示すように、給紙部ばらつきXの内、レジセンサ8でシートを検知できない距離はRとなる。ここで後続シートがF/Rニップ部から給送を開始した際、先行シート後端位置を示す実線と後続シート先端を示す点線とが重なってしまうため、図2及び図3では便宜上両者の間を少し開けて図示している。先行シートがレジセンサ8により後端を検知される時間Ta(所定の時間)は、先行シートの搬送速度と先行シートの搬送方向の長さにより予め決定されている。尚、時間Taは、例えば、先行シートがカセット2から給紙されたタイミングを基準とした時間である。従って、CPUは、時間Taにおいて、言い換えれば時間Taになったにもかかわらずレジセンサ8で先行シート後端を検知できない場合、先行シートに続いてシート間隔を開けずに後続シートがレジセンサ8に突入したものと判断する(図5(a)の状態)。尚、図5(a)の状態では、レジセンサ8は、先行シートの後端を検知できないだけでなく、後続シートの先端も検知できない。このように時間Ta内(所定の時間内)に先行シートの後端を検知できなかった場合、駆動モータを減速して後続シートの搬送速度をVpからg×Vp(第二搬送速度)に変更する。即ち、後続シートのシート搬送速度をVpから最大減速時のシート搬送速度g×Vpに減速する。これによりシート間隔は時間の経過とともに徐々に広くなっていく(図5(b)の状態)。これにより第二レジセンサ30においては、先行シート後端を検知可能となり、時間Tbにおいて第二レジセンサ30により先行シート後端が検知される。
第二レジセンサ30において既に先行シート後端が検知されているため(図5(b)参照)、後続シートの速度に関係なく後続シート先端は第二レジセンサ30で検知可能である。従って画像位置に後続シートを合わせ易くするために、後続シートのシート搬送速度を、最大加速時のシート搬送速度k×Vpに加速する。その後、第二レジセンサ30で後続シート先端を検知すると(図5(c)参照)、二次転写部への到達予定時間と検知した時間と残りの加減速領域(B1−R−Z)との関係から、残りの加減速領域(B1−R−Z)におけるシート搬送速度を演算する。そして、CPUは、駆動モータの速度を変更してシート位置調整を行う。シート位置調整が終了した後、シート搬送速度をVpに戻して、二次転写部でシートSに中間転写ベルト12上の画像を転写し、次のシートの給紙に備える制御となっている。
(レジセンサ8で後続シートの先端を検知できる場合)
また給紙部ばらつきXの内、レジセンサ8でシートを検知できる領域をX2とする。ここでX2=X−Rである。図4に示すように領域X2の範囲内に相当するスタート位置で給紙が開始された場合は、レジセンサ8で後続シート先端を検知できる。このため、CPUは、従来例と同じようにレジセンサ8でシート先端を検知した時間と加減速領域B1とに基づいてシート搬送速度を演算する。そして、CPUは、駆動モータの速度を変更してシート位置調整を行う。シート位置調整が終了した後、シート搬送速度をVpに戻して、二次転写部でシートSに中間転写ベルト12上の画像を転写し、次シートの給紙に備える制御となっている。
[レジセンサ8と第二レジセンサ30の配置]
レジセンサ8と第二レジセンサ30との配置について説明する。給紙部においてシート間隔がほとんど無い状態で給紙が開始された場合、時間Taから後続シートのシート搬送速度をg×Vpに減速する(図3参照)。この際、第二レジセンサ30で先行シート後端を検知する時間Tbに達した際、シート間隔を第二レジセンサ30のセンサ検知精度距離W(所定の間隔)よりも大きくしなければならない。従って先行シート後端がレジセンサ8後端検知位置から第二レジセンサ30の後端検知位置まで進む時間ΔT1の間に、後続シートが進む距離がZより少ない必要がある(図5参照)。ここで、ΔT1=(Z+W)/Vpである。つまり、
ΔT1×(g×Vp)<Z
となり、ΔT1=(Z+W)/Vpより、
(Z+W)×g<Z・・・・条件式1
となる。
また、時間Taにおいてぎりぎり後続シート先端を検知できなかった場合においても、先行シートが第二レジセンサ30により後端を検知するまで、後続シートはg×Vpで搬送される。尚、時間Taにおいてぎりぎり後続シート先端を検知できない場合について、図3に、「後続シート先端位置(レジセンサ検知不可能最遅)」として破線で図示している。先行シート後端が第二レジセンサ30により検知される時間Tbにおいて、後続シート先端位置は、図3に示す最大加速ラインよりも遅れてはならない。尚、最大加速ラインは、給紙部のカセット先端位置から給送された場合の後続シート先端位置(最遅)を示すラインであり、最遅の後続シートの先端がレジセンサ8により検知されたあと、最大加速時のシート搬送速度k×Vpで搬送されている場合のラインである。ここで、レジセンサ8により後続シート先端を検知した時間から時間Tbまでの時間をΔT2とする。そうすると、上述した状況を満たす条件は、
ΔT1×g×Vp>ΔT2×k×Vp
となり、
ΔT1=(Z+W)/Vp
ΔT2=(Z+W−X2)/Vp
X2=X−R
より、
(Z+W)×g>(Z+W+R−X)×k・・・・条件式2
となる。
従って、条件式1及び条件式2を共に満たすようにR、Z、W、g及びkを設定している。
[シート搬送速度の制御処理]
図6は本実施例のシート搬送速度制御によってシートの先端位置と中間転写ベルト12上の画像の先端位置との位置調整を説明するフローチャートである。ステップ(以下、Sとする)1で、CPUは、カセット2からシートの給紙を開始する。ここで、CPUは、不図示のタイマにより時間の計測を開始する。S2で、CPUは、カセット2からレジセンサ8までの距離とシートの搬送速度とに基づいて算出されるカセット2からレジセンサ8までの距離に相当する時間に基づく所定のタイミングで、レジセンサ8によりシートSが有るか否かを判断する。即ち、CPUは、カセット2から給紙されたシートSの先端が、レジセンサ8に到達したと推測されるタイミングで、レジセンサ8によるシートSの有無を判断する。尚、レジセンサ8は、上述したようにシートSの先端の到達及び後端の通過を検知できるが、シートSの先端を検知してからシートSの後端を検知するまで同じレベルの信号を出力し続けるため、シートSの有無を検知することも可能である。S2でCPUは、レジセンサ8によりシート有りと判断した場合は、S3で不図示のタイマを参照し、時間Ta以内か否かを判断する。S3でCPUは、時間Ta以内であると判断した場合はS2へ戻り、時間Taを超えていると判断した場合はS4へ進む。
尚、S3からS2へ戻りS2とS3の処理を繰り返す場合とは、シート(この場合、先行シート)がレジセンサ8を通過中である状態に相当する。そして、時間Ta以内に(S3 Yes)S2でCPUがシート無しと判断する場合とは、先行シートの後端がレジセンサ8を通過した場合である。即ち、先行シートと後続シートのシート間隔が、レジセンサ8で検知できる程度にあいている場合であり、この場合、S8の処理に進む。また、S3でCPUがNoと判断する場合とは、先行シートと後続シートのシート間隔がない又は距離Rより小さい場合、すなわち図3や図5(a)に示すような場合である。
S4でCPUは、駆動モータを最小速度に設定して、後続シートのシート搬送速度を減速する。S5でCPUは、第二レジセンサ30によりシートが有るか否かを判断する。尚、第二レジセンサ30は、レジセンサ8同様、シートの有無を検知することができる。S5でCPUは、第二レジセンサ30によりシート有りと判断した場合は、S6で予め設定されているジャムマージン以内であればS5へ戻り、ジャムマージンを超えている場合はS7へ進む。ここで、ジャムマージンの値は、例えば、シート搬送速度とシートの搬送方向の長さから算出される時間と、シートの搬送路上での搬送のばらつきを考慮した時間とから決定される値としている。S7でCPUは、上述のように決定されたジャムマージンを超えても、シートが第二レジセンサ30を通過しないため、シートが搬送路上に滞留した状態であるとして給紙滞留ジャムと判断する。そして、例えばシートの搬送を停止してユーザに対して給紙滞留ジャムであることを報知し、シートを除去するよう促す等の公知の処理を行う。
S5でCPUは、第二レジセンサ30によりシート無しと判断した場合、先行シートの後端が第二レジセンサ30を通過したと判断し、S15で駆動モータを最大速度に設定する。S16でCPUは、第二レジセンサ30によりシートが有るか否かを判断する。S16でCPUは、シート有りと判断した場合、後続シートの先端を検知したと判断し、S11で第二レジセンサ30により後続シート先端を検知した時間と、残りの加減速領域(B1−R−Z)との関係からシート搬送速度を演算する。S12でCPUは、演算されたシート搬送速度になるように駆動モータの速度を変更する。S13でCPUは、シート位置調整を終了し、S14で駆動モータの速度を変更することによりシート搬送速度をVpに変更して、S1へ戻る。
S16でCPUは、第二レジセンサ30によりシート無しと判断した場合、S17で予め設定されているジャムマージン以内か否かを判断し、ジャムマージン以内であると判断した場合はS16へ戻る。S17でCPUは、ジャムマージンを超えていると判断した場合、後続シートがジャムマージンを超えても第二レジセンサ30に到達しないと判断して、S7へ進む。尚、以上の処理は、シート間隔が図3の場合の処理に相当する。
S2でCPUがレジセンサ8でシート無しと判断した場合、S8でレジセンサ8によりシートが有るか否かを判断する。尚、S8でCPUは、後続シートの先端がレジセンサ8に到達したと推測されるタイミングで、後続シートについてレジセンサ8におけるシートの有無を判断する。ここで、S2の判断の結果S3を一度も経ずにS8の処理に進んだ場合は、S2で先行シートがレジセンサ8で検知されるべき時間になっても検知されなかったため、S8の後続シートの判断においてもシート無しとなりS9に進むこととなる。一方、S2の判断の結果S3を経てS8の処理に進んだ場合は、S8でCPUは、後続シートの有無に応じて、S9又はS11の処理に進むこととなる。
S8でCPUは、シート有りと判断した場合はS11へ進み、シート無しと判断した場合はS9へ進む。S9でCPUは、予め設定されているジャムマージン以内であるか否かを判断し、ジャムマージン以内であればS8へ戻る。S9でCPUは、ジャムマージンを超えていると判断した場合、給紙を開始したにもかかわらずシートがレジセンサ8に到達していないので、S10で給紙遅延ジャムと判断し、例えば給紙遅延ジャムである旨をユーザに報知する等して、公知の処理を行う。尚、以上の処理は、シート間隔が図4の場合の処理に相当する。
このように、先行シートと後続シートとの間隔が小さく、シートの搬送方向上流側に配置されたシート端検知手段でシート端を検知できない場合には、後続シートの搬送速度を遅くすることによりシート間隔を広げる。そして、シートの搬送方向下流側に配置されたもう一つのシート端検知手段により後続シート先端を検知することにより、シート搬送速度の上昇を抑え、安定したシート搬送が可能となり、相対的に短いシート間隔で制御可能となり、スループットを向上できる。
以上、本実施例によれば、シート間隔を可能な限り短くし、シート搬送速度の上昇をできるだけ抑えながらスループットを向上することができる。
実施例2も実施例1と同様に、画像形成装置として中間転写ベルトを用いたカラープリンタを例として説明する。画像形成装置は、実施例1と同じ構成であり、同じ構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。本実施例の実施例1との相違点は、実施例1で用いていた第二レジセンサ30の代わりにシートの種類を判別するメディアセンサを採用している点である。
図7に示すようにカラープリンタにおいては、シートの表面平滑性を検出するため、レジセンサ8下流側にメディアセンサ40を配置しているものがある。メディアセンサ40の対向側には回動式のガイド45がバネ46によりメディアセンサ40に付勢されている。搬送されたシートSはメディアセンサ40とガイド45により挟持された状態でシートSの表面平滑性が検出される。画像形成装置は検出されたシートSの表面平滑性の情報に基づいて、そのシートSに最適な転写電圧、定着温度等の画像形成条件を設定して画像形成を行う。尚、図7(a)〜図7(c)は、図5(a)〜図5(c)に対応している。
[メディアセンサの構成]
メディアセンサ40の構成を図7(d)に示す。基板41上には発光部材(LED)42及び撮像素子(CMOSラインセンサ)43が設置されている。44は透明なカバー部材であり、47は集光素子(ロッドレンズ)となっている。メディアセンサ40とガイド45に挟持されたシートSに対し、発光部材42により照明し、その反射光が集光素子47で集光され撮像素子43によってシートSの表面性の状態が撮像される。CPUは、撮像素子43により撮像された情報に基づいてシートSの表面性を判別する。ここで、ガイド45自体(即ちガイド45そのもの)の表面性に関する情報を不図示のメモリ等に、例えば工場での組み立て時等に予め記憶しておくことで、メディアセンサ40によりシートSの先端又は後端の到着又は通過や有無を判別することができる。これにより実施例1で説明した第二レジセンサ30の機能をメディアセンサ40で代用できる。このため、シート搬送速度の上昇を抑え、シート間隔を短くしつつ安定したシート送りが可能となり、画像形成装置のスループットを向上させることができる。
本実施例では、シートSの表面性を検出するメディアセンサ40を用いてシート端を検知する構成を用いている。しかし、メディアセンサ40の代わりにOHTシートを検出するセンサや、超音波等を用いてシートの坪量(g/m)を検知する坪量検知センサを用いて、シートSの先端、後端及び有無を検知してもよい。
尚、本実施例のようなセンサを実施例1の第二レジセンサ30に代用する場合、各距離R,Z,Wは図7に示すようになる。メディアセンサ40を用いたシート搬送速度の制御処理や、メディアセンサ40の設置条件等については、実施例1で説明した処理や条件等が適用でき、説明は省略する。
以上、本実施例によれば、シート間隔を可能な限り短くし、シート搬送速度の上昇をできるだけ抑えながらスループットを向上することができる。
実施例3も実施例1、2と同様に、画像形成装置として中間転写ベルトを用いたカラープリンタを例として説明する。図8は画像形成装置の断面図を示しており、画像形成装置は実施例1と同じ構成を備えるため、同じ構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。本実施例の実施例1との相違点は、実施例1ではプロセスカートリッジ10が中間転写ベルト12の下側に配置されていたのに対し、本実施例では中間転写ベルト12の上側に配置されている点である。そのためレジストローラ対7と二次転写ローラ14との距離が短くなっている。このためレジストローラ対7と二次転写部との間で給紙部の位置ばらつきを調節するには距離が短い。そこで、本実施例では給紙部下流側から近い距離に給紙センサ50(第一検知手段)を配置している。
そして、本実施例では、カセット2の給紙開始位置から給紙センサ50までを距離Aとし、給紙センサ50から二次転写ローラ14までの距離をBとする。また、本実施例では、給紙センサ50から二次転写ローラ14の間(距離B)で加減速制御を行う。このため、本実施例の画像形成装置は、ピックアップローラ3、フィードローラ4、リタードローラ5(少なくとも一つの第一搬送手段)を駆動する図示しない給紙モータ(第一駆動手段)を有している。更に本実施例の画像形成装置は、レジストローラ対7(第二搬送手段)のみを駆動する図示しないレジストモータ(第二駆動手段)とを有している。給紙モータ及びレジストモータは速度制御が行い易いステッピングモータを用いている。尚、本実施例では、F/Rニップ部からレジストローラ対7までの距離が短いため、搬送ローラ対6を備えていない。また、露光装置9は、4つの感光ドラム11にレーザ光を照射する構成となっている。
[シートSの搬送速度制御処理による位置調整]
図9及び図10は給紙部から二次転写位置までのシートの搬送速度制御を説明するタイムチャートであり、時間の経過と先行シート後端位置、後続シート画像先端位置を実線で示し、後続シート先端位置を点線で示した図である。本実施例においても実施例1と同じように、F/Rニップ部からシートの給紙が開始された場合に、シート間隔が無い状態まで中間転写ベルト12上の画像間隔を小さくしている。従って、実施例1と同様に、給紙部でのシート位置によっては給紙センサ50でシートを検知することができない。給紙センサ50でシートを検知できない場合について説明する。
(給紙センサ50で後続シート先端を検知できない場合)
図9に示すように、給紙部ばらつきXの内、給紙センサ50でシートを検知できない距離はRとなる。ここで後続シートがF/Rニップ部から給送を開始した場合、先行シート後端位置を示す実線と後続シート先端を示す点線とが重なってしまうため、図9では便宜上両者の間を少し開けて図示している。先行シートが給紙センサ50により後端を検知する時間Taは、実施例1同様、シートの長さや先行シートの搬送速度により予め決定されている。従って時間Taとなっても給紙センサ50で先行シートのシート後端を検知できない場合、先行シートと後続シートのシート間隔が検知できないほど狭いと判断し、給紙モータを最小速度に減速して後続シートの搬送速度をg×Vpに減速する。このとき、レジストローラ対7にはまだ先行シートが挟持されているため、レジストモータの速度はVpのままである。これによりシート間隔は時間の経過とともに徐々に広くなっていく。その後、一定時間(Tcとする)経過したのち、給紙モータの速度をVpに変更する。尚、一定時間であるTcの値は、予め不図示のメモリ等に記憶されているものとする。
このように制御することにより、後続シート先端はレジセンサ8(第二検知手段)で検知可能な状態となるため、CPUは、レジセンサ8で後続シート先端を検知した時間と加減速終了位置までの距離(B2とする)との関係から搬送速度を演算する。そして、給紙モータ及びレジストモータの速度を同時に変更してシート位置調整を行う。シート位置調整が終了した後、給紙モータ及びレジストモータの速度を同時に変更してシート搬送速度をVpに戻し、二次転写部でシートに画像を転写し、次シートの給紙に備える制御となっている。
(給紙センサ50で後続シートの先端を検知できる場合)
次に図10に示すように領域X2で給紙が開始された場合、給紙センサ50でシート先端を検知できる。このため、CPUは、給紙センサ50でシート先端を検知した時間と給紙センサ先端検知位置からレジセンサ先端検知位置までの距離(R+Z)との関係から搬送速度を演算し、給紙モータの速度を変更する。このとき、レジストローラ対7にはまだ先行シートが挟持されているため、レジストモータの速度はVpのままである。その後レジセンサ8で再びシート先端を検知した時間とレジセンサ先端検知時間と加減速終了位置までの距離(B2)との関係から搬送速度を演算し、給紙モータ及びレジストモータ速度を変更する。シート位置調整が終了した後、給紙モータ及びレジストモータの速度を同時に変更してシート搬送速度をVpに戻し、二次転写部でシートに画像を転写し、次シートの給紙に備える制御となっている。
本実施例では、給紙センサ50で後続シートの先端を検知できない場合も検知できる場合も、CPUは、次のようにして後続シートの搬送速度を制御している。すなわち、レジセンサ8により先行シートの後端を検知するまでは給紙モータのみを制御して後続シートの搬送速度を制御し、レジセンサ8により先行シートの後端を検知した後は、給紙モータ及びレジストモータを制御して後続シートの搬送速度を制御している。
[給紙センサ50とレジセンサ8の配置]
給紙センサ50とレジセンサ8との配置について説明する。シート間隔が給紙センサ50のセンサ検知精度距離R以下である場合のシート搬送速度制御におけるシート間隔の広がり量をLcとすると(図9参照)、
Lc=Tc×Vp−Tc×g×Vp=Tc×Vp×(1−g)
となり、レジセンサ8で後続シート先端を検知するには、
Lc>W
であることが必要である。従って、
Tc×Vp×(1−g)>W・・・・条件式3
となる。
また、給紙センサ50でぎりぎりシート先端が検知できなかった場合、上述した制御を行ってレジセンサ8に達する時間が図9の最大加速ラインの内側になる必要がある。従って時間Taからレジセンサ先端検知位置に到達するまでの時間の関係は、
X2/Vp+(R+Z)/(k×Vp)>(R+Z−Tc×g×Vp)/Vp+Tc
となり、
X2=X−R
より、
X−R+(R+Z)/k>R+Z+(1−g)×Tc×Vp・・・・条件式4
となる。
本実施例では、条件式3及び条件式4を共に満たすようにR、Z、W、g、k及びTcを設定している。
[シート搬送速度の制御処理]
図11は本実施例のシート位置制御のフローチャートである。S101でCPUは、カセット2からの給紙を開始し、不図示のタイマによる時間の計測を開始する。S102でCPUは、カセット2から給紙センサ50までの距離とシートの搬送速度とに基づいて算出されるカセット2から給紙センサ50までの距離に相当する時間に基づく所定のタイミングで、給紙センサ50にシートが有るか否かを判断する。S102でCPUがシート有りと判断した場合は、S103で不図示のタイマを参照して時間Ta以内か否かを判断する。S103でCPUは、時間Ta以内であると判断した場合はS102へ戻り、時間Taを超えていると判断した場合はS104へ進む。この場合、シート間隔が給紙センサ50のセンサ検知精度距離Rよりも小さいため、先行シート後端を検知できない状況であると判断し、S104で給紙モータの速度を最小速度に設定し、後続シートのシート搬送速度をg×Vpに減速する。S105でCPUは、所定の一定時間である時間Tcが経過するまで待機し、S106で給紙モータの速度をVpに変更する。
S107でCPUは、レジセンサ8にシートが有るか否かを判断し、シート有りと判断した場合はS108で後続シートの搬送速度を演算し、S109で給紙モータ及びレジストモータを演算した搬送速度になるように変更する。S110でCPUは、シート位置調整を終了し、S111で給紙モータ及びレジストモータの速度をVpに変更してS101へ戻る。S107でCPUがレジセンサ8にシート無しと判断した場合、S112で予め設定されているジャムマージン以内か否かを判断し、ジャムマージン以内であると判断した場合はS107へ戻る。一方S107でCPUは、ジャムマージンを超えていると判断した場合はS113で給紙滞留ジャムと判断する。尚、以上の処理は、シート間隔が図9の場合の処理に相当する。尚、S102、S103の処理の繰り返し、及び、S102、S103の処理の繰り返しの後のS114への分岐については、実施例1でS2、S3、S8について説明した内容と同様であるので説明は省略する。
S102でCPUは、給紙センサ50によりシート無しと判断した場合は、S114で給紙センサ50にシートが有るか否かを判断し、シート有りと判断した場合は、S115で、後続シートの搬送速度を演算する。S116でCPUは、給紙モータの速度を、S115で演算した搬送速度になるように変更し、S107へ進む。S114でCPUは、給紙センサ50によりシート無しと判断した場合は、S117で予め設定されているジャムマージン以内であるか否かを判断し、ジャムマージン以内であると判断した場合はS114へ戻る。一方S117でCPUは、ジャムマージンを超えると判断した場合はS118で給紙遅延ジャムと判断する。尚、以上の処理は、シート間隔が図10の場合の処理に相当する。尚、S114でCPUが行うシートの有無の判断については、実施例1でS8について説明した内容と同様であるため説明を省略する。
以上説明したシート搬送制御を行うことにより、シートの搬送速度の上昇を抑え、シート間隔を短くしつつ安定したシート送りが可能となり、画像形成装置のスループットを向上させることができる。特に、本実施例のように、レジストローラ対7と二次転写部との間で給紙部の開始位置ばらつきを調節できない構成の画像形成装置においても、シート間隔を可能な限り短くし、シート搬送速度の上昇をできるだけ抑えながらスループットを向上することができる。
[その他の実施例]
・上述した実施例では、シートの有無を検知するセンサを搬送路上に2つ備える構成としたが、例えば3つ以上のセンサを搬送路上に備える構成としても良い。
・上述した実施例では、カセット2からシートを給紙する構成で説明したが、例えば不図示の手差しトレイから給紙する構成にも適用可能である。
・上述した実施例では、レジセンサ8をレジストローラ対7のシートの搬送方向下流側に設ける構成としたが、レジセンサ8をレジストローラ対7のシートの搬送方向上流側に設ける構成としてもよい。
・実施例1では、後続シートをシート搬送速度g×Vpで搬送する制御を、先行シートの後端が第二レジセンサ30を通過するまで行う構成としているが、例えば実施例3のように所定の時間Tcの間、g×Vpで搬送する構成としてもよい。
・実施例2では、シートの有無を検知する2つのセンサのうち、1つをシートの表面性や坪量、OHTシートであるか否か等(以下、単にシートの種類等とする)を検知するセンサとして構成した。しかし、例えば2つともシートの種類等を検知するセンサとして構成してもよい。
以上その他の実施例においても、シート間隔を可能な限り短くし、シート搬送速度の上昇をできるだけ抑えながらスループットを向上することができる。
2 カセット
8 レジセンサ
14 二次転写ローラ
30 第二レジセンサ
S シート

Claims (9)

  1. トナー画像を担持する複数の像担持体と、
    前記複数の像担持体上のトナー画像が順次重畳して転写される中間転写体と、
    給紙部から給紙され第一搬送速度で搬送されているシートに、前記中間転写体上のトナー画像を転写する転写部と、
    前記給紙部と前記転写部の間のシートの搬送路上に配置され、シートの先端及び後端を検知する第一検知手段と、
    前記転写部において前記中間転写体上のトナー画像がシートの所定の位置に転写されるように、前記第一検知手段によるシートの検知結果に基づいてシートの搬送速度を制御する制御手段と、
    を備え、前記給紙部から先行して給紙された先行シートに続いて所定のシートを給紙することにより連続して複数のシートを給紙して連続印刷を行うことが可能な画像形成装置であって、
    前記給紙部と前記転写部の間のシートの搬送路上で且つ前記第一検知手段のシートの搬送方向下流側に配置され、シートの先端及び後端を検知する第二検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記第一検知手段により所定の時間内に先行シートの後端を検知できなかった場合には、所定のシートを前記第一搬送速度よりも遅い第二搬送速度で搬送し、前記第二検知手段による前記所定のシートの検知結果に基づいて前記所定のシートの搬送速度を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記第二検知手段により前記先行シートの後端を検知するまで、前記所定のシートを前記第二搬送速度で搬送することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第一検知手段及び前記第二検知手段は、前記第二検知手段により前記先行シートの後端を検知したときに、前記先行シートの後端と前記所定のシートの先端との間隔が、所定の間隔よりも大きくなるように配置されることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第一検知手段のシートの搬送方向上流側に配置され、シートを搬送する少なくとも一つの搬送手段と、
    前記少なくとも一つの搬送手段を駆動する駆動手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記駆動手段を制御することによりシートの搬送速度を制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
  5. 前記第二検知手段は、シートの表面性又は坪量を検知するセンサであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、所定の時間が経過するまで、前記所定のシートを前記第二搬送速度で搬送することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 前記第一検知手段及び前記第二検知手段は、前記所定の時間が経過したときの前記先行シートの後端と前記所定のシートの先端との間隔が、所定の間隔よりも大きくなるように配置されることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記第一検知手段のシートの搬送方向上流側に配置され、シートを搬送する少なくとも一つの第一搬送手段と、
    前記少なくとも一つの第一搬送手段を駆動する第一駆動手段と、
    前記第一検知手段のシートの搬送方向下流側であって前記第二検知手段のシートの搬送方向上流側に配置され、シートを搬送する第二搬送手段と、
    前記第二搬送手段を駆動する第二駆動手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記第二検知手段により前記先行シートの後端を検知するまでは前記第一駆動手段のみを制御して前記所定のシートの搬送速度を制御し、前記第二検知手段により前記先行シートの後端を検知した後は、前記第一駆動手段及び前記第二駆動手段を制御して前記所定のシートの搬送速度を制御することを特徴とする請求項6又は7に記載の画像形成装置。
  9. 前記第一検知手段は、前記給紙部からシートが搬送されたことを検知する給紙センサであることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019032450A (ja) * 2017-08-09 2019-02-28 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置
JP2019066830A (ja) * 2017-09-28 2019-04-25 キヤノン株式会社 画像形成装置

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