JP2013116318A - パノラマx線断層撮影装置および画像処理装置 - Google Patents

パノラマx線断層撮影装置および画像処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】断層面の位置設定を適切に行うことで、明瞭なパノラマ断層画像を生成する技術を提供する。
【解決手段】パノラマX線断層撮影装置100は、記憶部802からフレーム画像情報を取り出して、歯列弓に対応する断層面に沿って像の重複部分を重ね合わせる処理を行うことにより、パノラマ断層画像を生成する画像情報処理部801bと、画像情報処理部801bによって生成された前記パノラマ断層画像を表示する表示部81と、前記被写体の正中線を含む正中部において、被写体M1の奥行き方向に関する断層面の位置を設定する位置設定部801aとを備える。
【選択図】図3

Description

この発明は、パノラマX線断層画像を生成する技術に関する。
歯科治療の際、患者の歯(歯列)や歯茎の状態を調べるため、パノラマX線断層撮影が行われる。このパノラマX線断層撮影では、X線源およびX線検出器を、被写体(患者)の顎部分を挟むようにして対向させて被写体周りに旋回させつつ、所定のフレームレートでX線透過データ(フレーム画像)が収集される。そして、歯列の形状に対応する断層面に沿うように、像の重複部分を重ね合わせていく演算処理(シフト加算)を行うことによって、パノラマ断層画像が生成される。
ボケの少ないパノラマ断層画像を生成するためには、断層面の位置をなるべく歯列の形状に対応させることが望ましい。そこで、特許文献1では、X線CT撮影で得られた画像データより歯列の位置を特定して、その位置にパノラマの断層面を設定して、パノラマ断層画像を取得している。
特開2008−229322号公報
特許文献1のパノラマX線断層撮影の場合、患者の固有の歯列弓の形状に対応はできる。しかしながら、CT撮影であるため、歯列弓以外の部位にもX線を継続的に照射しなければならない。したがって、パノラマ断層画像を得るという目的から見ると、必要とされる箇所以外にもX線照射を要するので、余分なX線被曝が生じてしまう。
また、上顎および下顎の正中線付近では、一般的に、前歯が斜め前方向にそれぞれ傾斜して延在する。このような歯列の形状に合わせて断層面を設定することが望ましいが、特にこの形状に対処する構成には言及されていない。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、少ないX線被曝量でパノラマX線断層撮影を行い、断層面の位置設定を適切に行うことで、明瞭なパノラマ断層画像を生成する技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、第1の態様は、X線を出射するX線発生器と、入射する前記X線の強度に応じた信号を出力する複数の検出素子を備えたX線検出器と、前記X線発生器と前記X線検出器とを、歯列を含む被写体を挟んで互いに対向させて、前記被写体周りに旋回させる旋回機構と、前記旋回機構によって旋回する前記X線発生器から前記X線を出射したときに、前記X線検出器から出力される信号を画像情報として順次蓄積し記憶する記憶部と、前記記憶部から前記画像情報を取り出して、歯列弓に対応する断層面に沿って像の重複部分を重ね合わせる処理を行うことにより、パノラマ断層画像を生成する画像情報処理部と、前記画像情報処理部によって生成された前記パノラマ断層画像を表示する表示部と、前記被写体の正中線を含む正中部において、前記正中部を含む正中部X線画像からなる位置設定用画像を用いて前記被写体の奥行き方向に関する前記断層面の位置を設定する位置設定部とを備える。
また、第2の態様は、第1の態様に係るパノラマX線断層撮影装置において、オペレータの入力操作を受け付ける操作部をさらに備え、前記位置設定部は、前記位置設定用画像を構成する位置指定用画像として、前記歯列に関する前記パノラマ断層画像を前記表示部に表示するとともに、前記位置指定用画像上において、前記正中部における前記断層面の奥行き方向に関する位置の指定を、前記操作部を介して受け付け、さらに、受け付けた指定位置を通る前記断層面の断層画像を前記正中部のX線画像として前記位置指定用画像に重畳的に表示する。
また、第3の態様は、第2の態様に係るパノラマX線断層撮影装置において、前記位置設定部は、前記位置指定用画像のうちの少なくとも前記正中部を含む部分領域について、前記指定位置を通る前記断層面の前記パノラマ断層画像を前記正中部X線画像として重畳的に表示する。
また、第4の態様は、第3の態様に係るパノラマX線断層撮影装置において、前記部分領域の位置が、前記位置指定用画像上にて、前記操作部を介した操作入力により前記奥行き方向に直交する方向に関して変更可能とされる。
また、第5の態様は、第2から第4までのいずれか1態様に係るパノラマX線断層撮影装置において、前記位置設定部は、前記正中部における上顎または下顎の領域内について、前記奥行き方向に関する位置の指定を受け付ける。
また、第6の態様は、第2から第5までのいずれか1態様に係るパノラマX線断層撮影装置において、前記位置設定部は、前記正中部にある歯牙の歯根部を含む領域内について、前記奥行き方向に関する位置の指定を受け付ける。
また、第7の態様は、第2から第6までのいずれか1態様に係るパノラマX線断層撮影装置において、前記位置設定部は、前記正中部にある歯牙の歯根部と、該歯牙の歯冠部を含む2つの領域内について、前記奥行き方向に関する位置の指定を受け付ける。
また、第8の態様は、第2から第7までのいずれか1態様に係るパノラマX線断層撮影装置において、前記指定受付部は、上顎の歯牙の歯根部と、下顎の歯牙の歯根部と、これらの歯牙の咬合部とをそれぞれ含む3つの領域内について、前記奥行き方向に関する位置の指定を受け付ける。
また、第9の態様は、第1から第8までのいずれか1態様に係るパノラマX線断層撮影装置において、前記位置設定部は、前記正中線に沿って、前記断層面の位置が、奥行き方向に関して非直線状に変化するように、前記断層面の位置を設定する。
また、第10の態様は、第1から第9までのいずれか1態様に係るパノラマX線断層撮影装置において、前記位置設定部は、前記正中線に沿って、前記断層面の位置が奥行き方向に関してくちばし状に変化するように、前記断層面の位置を設定する。
また、第11の態様は、第1から第10までのいずれか1態様に係るパノラマX線断層撮影装置において、前記断層面が、歯列弓に沿った曲面を呈する。
また、第12の態様は、第1から第11までのいずれか1態様に係るパノラマX線断層撮影装置において、前記被写体の位置を検出する位置検出部と、前記位置検出部による検出結果に基づいて、前記被写体、前記X線発生器、前記X線検出器の間の位置関係を調整する調整部とをさらに備える。
また、第13の態様は、X線発生器とX線検出器とを、被写体を挟んで対向させた状態で、前記被写体周りに旋回させつつ、前記X線発生器からX線を出射したときに、前記X線検出器がX線の強度に応じて出力する信号を画像情報として記憶する記憶部と、前記記憶部から前記画像情報を取り出して、歯列弓に対応する断層面に沿って像の重複部分を重ね合わせる処理を行うことにより、パノラマ断層画像を生成する画像情報処理部と、前記画像情報処理部によって生成された前記パノラマ断層画像を表示する表示部と、前記被写体の正中線を含む正中部において、前記正中部を含む正中部X線画像からなる位置設定用画像を用いて前記被写体の奥行き方向に関する前記断層面の位置を設定する位置設定部とを備える。
また、第14の態様は、第13の態様に係る画像処理装置において、オペレータの入力操作を受け付ける操作部をさらに備え、前記位置設定部は、前記位置設定用画像を構成する位置指定用画像として、前記歯列に関する前記パノラマ断層画像を前記表示部に表示するとともに、前記位置指定用画像上において、前記正中部における前記断層面の奥行き方向に関する位置の指定を、前記操作部を介して受け付け、さらに、受け付けた指定位置を通る前記断層面の断層画像を前記位置指定用画像に重畳的に表示する。
第1の態様に係るパノラマX線断層撮影装置によると、小さいX線被曝量で正中部にある前歯付近の歯列形状に応じた断層面に関して、パノラマ断層画像を生成することができる。したがって、ボケの少ない明瞭な歯列に関するパノラマ断層画像を取得することができる。
また、第2の態様に係るパノラマX線断層撮影装置によると、位置指定用画像としてパノラマ断層画像を表示し、新たな断層面の位置を設定することで、その新たな位置の断層面に関するパノラマ断層画像が位置指定用画像上に重畳的に表示される。したがって、最適な断層面の位置設定をし易くなる。
また、第3の態様に係るパノラマX線断層撮影装置によると、位置指定用画像の一部である部分領域に限定してパノラマ断層画像が生成される。このため、位置指定用画像と同じサイズの新たなパノラマ断層画像を生成する場合に比べて、画像生成に必要な演算処理量を軽減することができる。
また、第4の態様に係るパノラマX線断層撮影装置によると、部分領域の位置を奥行き方向に直交する方向に関して移動させることができるため、奥行き方向の位置を設定する場所を、正中部において任意に選択することができる。
また、第5の態様に係るパノラマX線断層撮影装置によると、上顎または下顎の領域内において、断層面の奥行き方向の位置を設定することができる。
また、第6の態様に係るパノラマX線断層撮影装置によると、歯根部の領域内において、断層面の奥行き方向の位置を設定することができる。
また、第7の態様に係るパノラマX線断層撮影装置によると、歯根部と歯冠部との双方の領域において、断層面の奥行き方向の位置を設定することができる。
また、第8の態様に係るパノラマX線断層撮影装置によると、上顎の歯牙の歯根部と、下顎の歯牙の歯根部と、これらの歯牙の咬合部との3つの領域内において、断層面の奥行き方向の位置を設定することができる。したがって、歯列の形状に高精度に対応する断層面を設定することができる。
また、第9の態様に係るパノラマX線断層撮影装置によると、正中線に沿って非直線状となる断層面を設定することができる。
また、第10の態様に係るパノラマX線断層撮影装置によると、上顎および下顎の前歯付近の形状に対応するようにくちばし状に変形する断層面を設定することができる。
また、第11の態様に係るパノラマX線断層撮影装置によると、断層面が歯列弓に沿った曲面を呈していることにより、歯列全体のパノラマ断層画像を生成することができる。
また、第12の態様に係るパノラマX線断層撮影装置によると、X線発生器、X線検出器および被写体の位置関係を適切に調整して、パノラマX線断層撮影をおこなうことができる。
第1実施形態に係るパノラマX線断層撮影装置を示す概略斜視図である。 パノラマX線断層撮影装置に適用可能なセファロスタットを示す正面図である。 パノラマX線断層撮影装置の構成を示すブロック図である。 位置設定用の表示画面を示す図である。 部分断層面の奥行き方向の位置を変更したときの表示画面を示す図である。 被写体の下顎の歯列を示す概略平面図である。 標準断層面について、パノラマ断層画像を生成する原理を説明するための図である。 新たに設定された断層面について、パノラマ断層画像を生成する原理を説明するための図である。 パノラマX線断層撮影の流れ図である。 断層面の位置設定(ステップS4)に関する詳細な流れ図である。 パノラマ断層画像の生成(ステップS5)の詳細な流れ図である。 断層面の変位調整または形状調整を説明するための説明図である。 図12に示した変位調整または形状調整を行うためのインターフェースの一例を説明するための説明図である。 部分断層面FSF1〜FSF3を用いて断層面FS2の位置を設定する例を示す図である。 図14に示す断層面FS2の正中部を−X側から+X方向に向かって見たときの端面図である。 図15に示す部分断層面FSF2を、−Y方向に移動させたときに設定される線FS2Lを示す端面図である。 部分断層面FSF1,FSF3を用いて断層面FS2の位置を設定する例を示す図である。 図17に示す断層面FS2の正中部を−X側から+X方向に向かって見たときの端面図に歯牙を補って表示した図である。 図18に示す線FS2L´の形状を説明するため図である。 図19に示す部分断層面FSF1を上顎の前歯FT1の根尖部分の位置まで+Y方向に移動させ、部分断層面FSF3を下顎の前歯FT2の根尖部分の位置まで+Y方向に移動させた様子を示す図である。 図20に示す線FS2L´の形状を説明するための図である。 図21に示す状態から、部分断層面FSF3のみを、+Y方向に移動させたときの線FS2L´,FS2Lを示す図である。 部分断層面FSF1のみを用いて、断層面FS2の位置を設定する様子を示す図である。 部分断層面FSF3のみを用いて、断層面FS2の位置を設定する様子を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態を詳細に説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<1. 第1実施形態>
<1.1.パノラマX線断層撮影装置の構成および機能>
図1は、第1実施形態に係るパノラマX線断層撮影装置100を示す概略斜視図である。パノラマX線断層撮影装置100は、X線撮影を実行して、投影データを収集する本体部1と、本体部1において収集した投影データを処理して、各種画像を生成する情報処理装置8とに大別される。なお、パノラマX線断層撮影装置100は、パノラマX線断層撮影だけではなく、通常のX線CT撮影(Computed Tomography)を実行することが可能な構成を備えている。
本体部1は、被写体M1に向けてX線の束で構成されるX線ビームBX1(図3参照)を出射するX線発生部10と、X線発生部10で出射されたX線を検出するX線検出部20と、X線発生部10とX線検出部20とをそれぞれ支持する支持部300(旋回アーム30)と、支持部300を吊り下げ、支柱50に対して鉛直方向に昇降移動可能な昇降部40と、鉛直方向に延びる支柱50と本体制御部60とを備えている。
図1およびその他の図には、必要に応じてXYZ直交座標系およびxyz直交座標系を付している。ここでは、旋回軸31の軸方向と平行な方向(ここでは、鉛直方向)を「Z軸方向」とし、このZ軸に交差する方向を「X軸方向」とし、さらにX軸方向およびZ軸方向に交差する方向を「Y軸方向」とする。X軸およびY軸方向は任意に定め得るが、ここでは、被写体M1である被検者がパノラマX線断層撮影装置100において位置決めされて支柱50に正対した時の被検者の左右の方向をX軸方向とし、被検者の前後の方向をY軸方向と定義する。X軸方向、Y軸方向、Z軸方向は、本実施形態では互いに直交するものとする。また、以下において、Z軸方向を垂直方向、X軸方向とY軸方向の2次元で規定される平面上の方向を水平方向と呼ぶこともある。
xyz直交座標系は、旋回する旋回アーム30上に定義される三次元座標系である。ここでは、X線発生部10とX線検出部20とが対向する方向を「y軸方向」とし、y軸方向に直交する水平方向を「x軸方向」とし、これらxおよびy軸方向に直交する鉛直方向を「z軸方向」とする。本実施形態においては、上記のZ軸方向はz軸方向と共通する同一の方向となっている。また本実施形態の旋回アーム30は、鉛直方向に延びる旋回軸31を軸に回転する。したがって、xyz直交座標系は、XYZ直交座標系に対してZ軸(=z軸)周りに回転することとなる。
また、本実施形態においては、図1に示したように、被検者が支柱50に正対したときの左手方向を(+X)方向、背面方向を(+Y)方向、鉛直方向上向きを(+Z)方向としている。また、X線発生部10、X線検出部20を上から平面視したときにX線発生部10からX線検出部20へ向かう方向を(+y)方向、(−y)側から(+y)側に向いたときの右手方向を(+x)方向、鉛直方向上向きを(+z)方向としている。
さらに、以下において、X、Y、Z、x、y、zを2次元座標や、平面を定義するのに用いることもある。例えば、X座標とY座標からなる2次元座標をXY座標と称したり、X方向とY方向に拡がる2次元平面をXY平面と称したりする。
X線発生部10およびX線検出部20は、旋回アーム30の両端部にそれぞれ吊り下げ固定されており、互いに対向するように支持されている。旋回アーム30は、鉛直方向に延びる旋回軸31を介して、昇降部40に吊り下げ固定されている。
X線発生部10は、X線源であるX線管を有するX線発生器13を、ハウジングの内部に備えている。X線発生部10のハウジングは、支持部300に対してZ軸周りに回動可能に取り付けられている。この回動機能は、セファロ撮影時などに使用される(図2参照)。
X線検出部20は、被写体M1を透過したX線を検出するX線検出器21を備えている。X線検出器21は、2次元平面(ここでは、xz平面)に広がるように配置された複数のX線検出素子で構成されるイメージセンサを構成している。X線検出素子は、X線の強度に応じた信号を外部に出力する。イメージセンサによって、X線検出部20に入射するX線の強度が、所要のフレームレートで、各画素がX線の強度に応じた画素値を持つフレーム画像データ(画像情報)として取得される。
本実施形態では、支持部300が旋回軸31回りに旋回する旋回アーム30で構成され、X線発生部10とX線検出部20とが、略直方体状の旋回アーム30両端のそれぞれに取り付けられているが、X線発生部10とX線検出部20とを支持する支持部300の構成は、これに限られるものではない。例えば円環状部分の中心を回転中心として回転する円環状部材によって、X線発生部10とX線検出部20とを対向させた状態で支持するようにしてもよい。
昇降部40は、鉛直方向に沿って延びるように立設された支柱50に係合している。昇降部40は、上部フレーム41と下部フレーム42とが、支柱50に係合する側の反対側に突出しており、略U字状の構造を有している。
上部フレーム41には、旋回アーム30の上端部分が取り付けられている。このように旋回アーム30は、昇降部40の上部フレーム41に吊り下げされており、昇降部40が支柱50に沿って移動することによって、旋回アーム30が上下に移動する。
下部フレーム42には、被写体M1(ここでは、人体の頭部)を左右から固定するロッドや、顎を固定するチンレスト等で構成される被写体固定部421が設けられている。被検者の頭部は、頭部の前後方向がY軸方向と平行またはほぼ平行となるように固定される。つまり、頭部が固定された状態で、頭部の正中矢状断面がY軸方向とZ軸方向で規定されるYZ面と平行またはほぼ平行である。
旋回アーム30は、被写体M1の身長に合わせて昇降部40の昇降に従って昇降されて適当な位置に会わせられ、その状態で被写体M1が被写体固定部421に固定される。被写体固定部421は、図1に示した例では被写体M1の体軸が旋回軸31の軸方向と同じ方向またはほぼ同じ方向となるように被写体M1を固定する。
図1に示すように、X線検出部20の内部には、本体部1の各構成の動作を制御する本体制御部60が備えられている。また、本体部1の各構成は、防X線室70内に収容されている。この防X線室70の壁の外側には、本体制御部60からの制御に基づいて、各種情報を表示する液晶モニタ等で構成された表示部61と、本体制御部60に対して各種の命令入力を実現するためのボタン等で構成された操作パネル62とが取り付けられている。操作パネル62は、生体器官等の撮影領域の位置等を指定すること等にも用いられる。また、X線撮影には各種のモード(パノラマX線断層撮影、CT撮影、セファロ撮影など)があるが、操作パネル62の操作によって、モードの選択ができるようにすることも可能である。
本体部1のX線検出部20のX線検出器21の背面側には操作パネル62と同じまたは類似の機能を有する操作パネル62Aと表示部61と同じまたは類似の機能を有する表示部61Aが設けられ、防X線室70の内外いずれでも操作ができる。
情報処理装置8は、例えばコンピュータやワークステーション等で構成された情報処理本体部80を備えており、通信ケーブルによって本体部1との間で各種データを送受信することができる。ただし、本体部1と情報処理装置8との間で、無線的にデータのやり取りが行われてもよい。
情報処理本体部80には、例えば液晶モニタ等のディスプレイ装置からなる表示部81、および、キーボードやマウス等で構成される操作部82が接続されている。オペレータは、操作部82を介して情報処理装置8に対して各種指令を与えることができる。なお、表示部81は、タッチパネルで構成することも可能であり、この場合は、表示部81が操作部82の機能の一部または全部を備えることとなる。
図2は、パノラマX線断層撮影装置100に適用可能なセファロスタット43を示す正面図である。図2に示すように、昇降部40に、セファロスタット43が設けられていてもよい。セファロスタット43は、例えば、支柱50の途中から水平方向に延びるアーム501に取り付けられる。セファロスタット43には、頭部を定位置に固定する固定具431やセファロ撮影用のX線検出器432が備えられる。なお、セファロスタット43としては、特開2003−245277号公報に開示されているセファロスタットを含む種々のものを採用することができる。
図3は、パノラマX線断層撮影装置100の構成を示すブロック図である。
図3に示したように、本体部1は、旋回用モータ60R、X軸モータ60X、Y軸モータ60Yとで構成される駆動部65を備えている。X軸モータ60X、Y軸モータ60Yは、図示しない、被写体M1に対して相対的に旋回軸31をX軸方向に変位させる機械的要素からなるX方向移動機構と、Y軸方向に変位させる機械的要素からなるY方向移動機構の両者からなるX−Y移動機構を介し、旋回軸31をそれぞれX軸方向、Y軸方向に水平移動させる。また、旋回用モータ60Rは、図示しない、被写体M1に対して相対的に旋回軸31を回転させる機械的要素からなる旋回機構を介して旋回軸31をZ軸周りに回転させる。つまり駆動部65は、所要位置に位置付けされた被写体M1に対して、旋回アーム30を相対的に水平移動または旋回移動させる。本実施形態においては、駆動部65、旋回軸31および支持部300(旋回アーム30)が、旋回機構を構成している。
本体制御部60は、駆動部65を制御するプログラムPG1を含む各種制御プログラムを実行するCPU601と、ハードディスク等の固定ディスクで構成され、各種データやプログラムPG1を記憶する記憶部602と、ROM603と、RAM604とを、バスラインに接続した一般的なコンピュータとしての構成を有している。
CPU601は、記憶部602に記憶されたプログラムPG1をRAM604上で実行することによって、各種の撮影モードに合わせて、X線発生部10を制御するX線発生部制御部601a及びX線検出部20を制御するX線検出部制御部601bとして機能する。X線発生部制御部601aは、X線の照射X線量の制御も可能であり、X線照射制御部の機能も有する。また、CPU601は、駆動部65を駆動制御する駆動制御部601cとして機能し、例えばX線発生部10、X線検出部20が各種撮影に応じた軌道で移動するように駆動制御する。
なお、本体制御部60を構成するCPU601と情報処理本体部80を構成するCPU801とは、総合的に制御系を構成している。
本体制御部60に接続された操作パネル62は、複数の操作ボタン等で構成されている。なお、操作パネル62に代わる、もしくは操作パネル62に併用される入力装置としては、操作ボタンのほか、キーボード、マウス、タッチペン等を採用することができる。また、音声による指令をマイク等で受け付けて認識するようにしてもよい。つまり、操作パネル62は操作手段(操作部)の一例である。したがって、操作手段としては、操作者すなわちオペレータの操作を受け付けることができるのであればどのようなものでも構わない。また、表示部61をタッチパネルで構成することも可能であり、この場合、表示部61が操作パネル62の機能の一部または全部を備えることとなる。
表示部61には、本体部1の操作に必要な各種情報が文字や画像等で表示される。ただし、情報処理装置8の表示部81に表示されている表示内容を、表示部61にも表示されるようにしてもよい。また、表示部61に表示される文字や画像の上でマウス等によるポインタ操作等を通して本体部1に各種の指令ができるようにしてもよい。
調整部601dは、被写体M1の位置を特定し、該特定された被写体M1の位置に合わせて、X線発生器13およびX線検出器21の旋回時の軌道を調整する。被写体M1の位置の特定方法は、例えば、レーザービームを利用するものが考えられる。具体的には、X線発生部10に備えられた位置検出部17(ここでは、レーザー光源)からレーザービームを出射させ、該レーザービームが被検者の顔面の特徴的な位置に照射されるようにX線発生部10を移動させる。例えば唇の口角の位置にレーザービームを照射するようにすれば、歯列の一部である犬歯などの位置をおおよそ特定することができる。これにより、被写体M1が持つ歯列の位置をおおよそ特定すなわち検出することができる。このようにして特定、検出した検出結果である位置情報に基づいて、X線発生器13およびX線検出器21の旋回軌道を調整する(シフトさせる)。これにより、X線発生器13,X線検出器21および被写体M1との位置関係を適切に調整して、パノラマX線断層撮影を行うことができる。
なお、位置調整を行う態様としては、被写体M1に対してX線発生器13かX線検出器21の一方が相対的に移動する態様、または、被写体Mに対してX線発生器13かX線検出器21の双方が相対的に移動する態様が想定される。いずれにしても、被写体M1、X線発生器13、X線検出器21の3者間の位置関係が調整される。
本体部1は、操作パネル62、あるいは情報処理装置8からの指令に従って、被写体M1の関心領域(生体器官、歯牙を含む骨、関節等)を、X線を用いて撮影する。また、本体部1は、各種指令や座標データ等を情報処理装置8から受信する一方、撮影して取得したX線の投影データを情報処理装置8に送信する。本実施形態では、本体部1において、図6に示すような歯列90を撮影することによって、歯列領域についてのパノラマX線断層撮影を行う。
情報処理本体部80は、各種プログラムを実行するCPU801と、ハードディスク等の固定ディスクで構成され、各種データやプログラムPG2を記憶する記憶部802とROM803と、RAM804とを、バスラインに接続した一般的なコンピュータとしての構成を有している。
CPU801は、記憶部802に記憶されたプログラムPG2をRAM804上で実行することによって、位置設定部801aおよび画像情報処理部801bとして機能する。位置設定部801aは、操作部82を介した操作入力に基づいて、パノラマX線断層画像を生成する際の断層面の位置を設定する。この断層面の位置設定の詳細については、後述する。また、画像情報処理部801bは、パノラマX線断層撮影時に取得されたフレーム画像データから、断層面の位置に対応したパノラマX線断層画像を生成する。このパノラマX線断層画像の生成の詳細についても後述する。CPU801が位置設定部801aおよび画像情報処理部801bとして機能することにより、情報処理装置8が画像処理装置として機能する。
なお、所定のネットワーク回線等を介して、本体制御部60または情報処理本体部80がプログラムPG1,PG2を取得するようにしてもよい。また、本体制御部60または情報処理本体部80が、可搬性のメディア(CD−ROM等)に保存されたプログラムPG1,PG2を、所定の読取装置にて読み取ることで取得するようにしてもよい。
本実施形態では、オペレータにより、操作パネル62または操作部82を介して、CT撮影領域が指定される。具体的には、生体の一部又は全体を表示する画面(イラストやパノラマ画像等)が表示部61または表示部81に表示され、オペレータが撮影したい領域を操作パネル62または操作部82を介して指定することで、撮影領域が指定される。なお、画面上に領域特定用の画面を表示することなく、操作パネル62もしくは操作部82から部位の名称の入力やコード入力等で直接部位の指定を行うようにしてもよい。
なお、操作パネル62にも制御部を設けて、本体制御部60の制御の一部を分担させてもよいし、操作パネル62に全面的に本体制御部60を設けるようにしてもよい。
<1.2.パノラマX線断層撮影とパノラマX線断層画像の生成>
パノラマX線断層撮影時には、X線発生器13およびX線検出器21が、被写体M1の歯列を挟んで互いに対峙するように配置され、一体的に被写体M1周りに回転するように、X軸モータ、Y軸モータ、および、旋回モータが駆動される(図3参照)。また、X線発生器13から放射されたX線は、X線規制部16(1次X線遮蔽部)を透過することによって、z軸方向に延びる細長状のX線ビームBX1に成形される。被写体M1を透過したX線ビームBX1は、好ましくは図示しない細隙を形成するX線検出器21の前面に設けたコリメータ(2次X線遮蔽部)によって散乱する不要なX線部分が部分的に遮断される。そして、X線ビームBX1のうち、該コリメータの細隙を透過したものがX線検出器21に入射することとなる。
なお、パノラマX線断層撮影においては、標準的な歯列弓(馬蹄形または略馬蹄形の曲線)が予め想定されている。この歯列弓に対してX線ビームBX1がほぼ直交して入射するようにX線発生器13が移動する。好適には、X線ビームBX1の移動軌跡が、歯列弓の前歯部に向いて突出する頂点を境として、左右対称な略三角形状の包絡線軌跡を描くようにX線検出器21とX線発生器13を移動させる。X線ビームBX1は歯列弓の左右の顎関節または奥歯近傍の一方から前歯へ、前歯から左右の顎関節または奥歯近傍の他方へと照射されていき、照射される部位のフレーム画像データがX線検出器21において連続的に刻々と得られていく。このようなX線発生器13の移動については、例えば、本願出願人に係る特開2009−131656号公報(例えば、図5)に開示されている。
X線検出器21では、所要のフレームレートで、入射するX線の強度の強度に応じた画素値をもつ画像情報がフレーム画像データとして順次収集され、記憶部802に蓄積保存される。収集されたフレーム画像データを用いて、画像情報処理部801bは、パノラマ断層画像を再構成する。詳細には、連続するフレーム画像上にて像の重複部分する部分を順次重ね合わせる処理(画素値を加算する処理(シフト加算処理))を、設定された歯列弓に対応する断層面に沿って行う。これにより、単一のパノラマ断層画像が生成される。このシフト加算処理については、これまでにも種々提案されており、本願においてもこれらの技術を適宜適用することができる。
なお、X線検出器21としては、MOSセンサ、CMOSセンサが好適に利用できるが、フレーム画像が得られるのであれば、いずれの電気的撮像センサであっても構わない。具体的には、CCDセンサ等のフラットパネルディテクタ(FPD)、その他の固体撮像素子など、様々なものを用いることができる。
ここで、読影者が見たい領域について、ボケの少なく明瞭なパノラマX線断層画像を取得するためには、断層面の位置を適切に設定する必要がある。本実施形態では、この位置設定が、GUIを介して行われる。
図4は、位置設定用の表示画面W1を示す図である。なお、表示画面W1は、表示部81の画面全体または表示部81に表示された所定の表示用のウィンドウに相当する。図4に示したように、表示画面W1には、位置指定用画像PAI1が表示されている。図4のうち、表示画面W1の右側には、説明の便宜のため、被写体M1の歯列90のうち、上顎の前歯FT1と、下顎の前歯FT2の部分をYZ平面で切断したときの断面図(歯列断面図)を図示している。
図4に示した位置指定用画像PAI1は、標準パノラマ断層画像P1である。標準パノラマ断層画像P1とは、予め設定されている標準断層面FS1に沿って画像の加算処理を行うことによって生成される断層画像である。この標準断層面FS1は、例えば標準的な形状を持ち、標準的なサイズである歯列モデルに対応している。つまり、標準断層面FS1は、この歯列モデルの歯列弓に沿って延びるZ軸に平行な曲面形状を呈しており、上面視にて馬蹄状に湾曲する曲面となっている(図7および図8参照)。したがって標準断層面FS1は、必ずしも実際の被写体M1(被検者)の歯列形状に完全対応するものではないが、大略的には対応した形状を呈している。
ここで、歯列断面図に示したように、一般的な歯列は、上顎の前歯FT1および下顎の前歯FT2部分で、前方(奥行き方向(+Y方向)とは反対側の(−Y)方向)に傾斜するように延在している。これに対して、標準断層面FS1は、Z軸方向に平行な形状となっているため、被写体M1の歯列の前歯付近の形状に対応していない。したがって、このような標準断層面FS1に基づいて再構成される標準パノラマ断層画像P1の場合、ボケを含んだ不明瞭な断層画像となる虞がある。
そこで、本実施形態では、パノラマ断層画像を再構成するための標準断層面FS1が所望の断層面(断層面FS2)となるように、その位置設定を行う。そのため、まず、位置指定用画像PAI1として、標準パノラマ断層画像P1が表示部81に表示され、その標準パノラマ断層画像P1上に、位置を指定するための3つの部分領域枠F1,F2,F3が表示される。位置指定用画像PAI1は断層面の位置の設定に用いられる位置設定用画像を構成する画像の一例である。
また、部分領域枠F1,F2,F3は、位置指定用画像PAI1よりも小さい部分領域を規定する枠である。部分領域枠F1,F2,F3は、後述する様に、オペレータの所定操作に基づいて、断層面(断層面FS2)の奥行き方向に関する位置(Y軸方向の位置)を調整するために設けられている。部分領域枠F1,F2,F3は、いずれもオペレータの所定操作に基づいて、奥行き方向に直交する方向、具体的には位置指定用画像PAI1上に定義される正中線L1に沿って縦方向(Z軸方向に対応する。)に移動できるようにしてもよい。また、部分領域枠F1,F2,F3は、正中線L1を含む範囲で、横方向(標準断層面FS1の延びる方向に対応する。)にも移動できるようにしてもよい。
一般的な体型の被写体(人体)は略左右対称であるが、正中線L1は、略左右対称である被写体を正面視(または、背面視)したときの左右の対称軸線に一致する直線である。換言すると、正中線L1は、略左右対称な被写体を正面視したときの左右の中心線でもある。また、人体の正中面をMPとし、正中面MPを正面視したときに、正中面MPは直線に見える。この直線をMLとすると、正中線L1は、直線MLと一致する線である。
特に人体の頭部に注目したとき、正中部は、歯列弓、顎または顔面等のうち、正面視で正中線L1と交わる部分、すなわち、正中線L1(対象軸線)を含む部分である。換言すると、正中部は、歯列弓、顎または顔面等のうち、正中面MPと交わる部分、すなわち、正中面MPを含む部分である。
具体的に、人体の頭部は、正面から見た場合、略左右対称であり、その対称軸線は、上顎の前歯および下顎の前歯を通る。つまり、正面視で上顎の前歯および下顎の前歯を通る直線が、正中線L1となる。そして、上顎および下顎の前歯等を含む部分が、正中部と定義される。
部分領域枠F1,F2,F3は、正中部を少なくとも含む部分領域を対象に設定される。なお、部分領域枠F1,F2,F3は、正中部を外れた箇所に移動可能としてもよいが、正中部を少なくとも含む部分領域に位置することは可能なように構成される。部分領域枠が移動すれば、移動先の箇所について、後述する部分パノラマ断層画像が生成される。
本実施形態では、この部分領域枠F1,F2,F3内に対応する断層面の奥行き方向に関する位置(Y軸方向の位置)を調整することによって、歯列全体を含むパノラマ断層画像を再構成するための断層面の位置を設定する。詳細には、所定操作により、部分領域枠F1,F2,F3に対応する断層面(部分断層面FSF1,FSF2,FSF3)の奥行き方向に関する位置がそれぞれ変更される。この操作は、マウスなどのポインターデバイスの移動操作、または、キーボードなどを介した数値入力などによって実現することができる。
さらに詳しくは、マウスのクリック操作で部分領域枠F1,F2,F3のいずれかを選択するようにして、選択された部分領域枠について、近時のマウスに備えられているローラーを+と−の回転方向の一方に回転操作することで+Yの奥行き方向に、回転方向の他方に回転操作することで−Yの奥行き方向に位置調整できるようにしてもよい。
図5は、部分断層面FSF1〜FSF3の奥行き方向の位置を変更したときの表示画面W1を示す図である。部分断層面FSF1〜FSF3は、初期状態では、奥行き方向に関して、標準断層面FS1と同位置に設定されている(図4、歯列断面図参照)。そして上述した所定操作が行われることにより、部分断層面FSF1〜FSF3が、奥行き方向に関して前後に移動し、位置の指定が行われる。
部分断層面FSF1〜FSF3をそれぞれ移動させると、各部分断層面FSF1〜FSF3の位置に対応する断層面の断層画像、ここでは各部分断層面FSF1〜FSF3の位置を通る部分パノラマ断層画像PF1,PF2,PF3がそれぞれ生成される。この部分パノラマ断層画像PF1〜PF3は、標準パノラマ断層画像P1などと同じ要領で生成される。しかし、生成される画像の大きさは、部分断層面FSF1〜FSF3のサイズとなる。つまり、部分パノラマ断層画像PF1〜PF3は、部分領域枠F1〜F3で定義される大きさとなっている。生成された部分パノラマ断層画像PF1〜PF3が、部分領域枠F1〜F3に重畳的に表示される。したがって、部分領域枠F1〜F3内には、部分断層面FSF1〜FSF3の奥行き方向の位置が変更される度に、新たな部分パノラマ断層画像PF1〜PF3が生成され、重畳的に表示されることとなる。部分パノラマ断層画像PF1〜PF3は、正中部のX線画像(すなわち正中部X線画像)の一例であり、位置指定用画像PAI1と共に位置設定用画像を構成する。部分パノラマ断層画像PF1〜PF3には正中部が写り込んでおり、部分パノラマ断層画像PF1〜PF3は正中部を含む正中部X線画像である。本願では、位置指定用画像PAI1や部分パノラマ断層画像PF1〜PF3のように、位置設定用画像を構成する画像を、位置設定用画像構成画像と称する。
また、部分パノラマ断層画像PF1〜PF3は、正中部の奥行き方向(Y軸方向)の断層面を指定する位置を表示する正中部X線画像である。
本願においては、正中部の断層面の位置の設定に用いられる部分パノラマ断層画像PF1〜PF3のような正中部X線画像(具体的には、正中部の断層面のX線画像)、または、正中部における、奥行き方向に関して特定位置の断層面を示すX線画像を正中部断層面位置特定画像とする。
本実施形態では、部分断層面FSF1〜FSF3の奥行き方向の位置が変更されたときに、新たに生成するパノラマ断層画像を、部分的なものに限定している。このため、歯列全体を含むパノラマ断層画像(例えば、標準パノラマ断層画像P1)を新たに生成する場合に比べて、画像生成に必要な演算処理量を軽減することができる。
また、演算処理量が小さいため、部分パノラマ断層画像PF1〜PF3をリアルタイムで生成することが可能となる。つまり、操作者による部分断層面FSF1〜FSF3の移動操作が受付けられると、直ちに部分パノラマ断層画像PF1〜PF3に反映される。このため、操作者が、部分断層面FSF1〜FSF3の位置を、所望の位置に正確に停止させることが容易となる。
例えば、図5に示した例では、部分断層面FSF1は、標準断層面FS1に対して、奥行き方向に所要の距離分移動した位置に設定されている。また、部分領域枠F1は、上顎の前歯FT1の歯根部RT1を含むように、位置指定用画像PAI1上における縦方向の位置が設定されている。前歯FT1の中でも特にこの歯根部RT1の根元にある根尖部分RTe1またはその近傍は、パノラマ断層画像を取得するために断層面の位置を設定する際に有効な指標となる。つまり、歯根部RT1の中でも特に根尖部分RTe1またはその近傍のエッジが明瞭となるように、部分断層面FSF1の位置が設定されることで、歯根部RT1付近が明瞭となるパノラマ断層画像の断層面FS2の位置を設定することができる。
また、図5に示した例では、部分断層面FSF3は、標準断層面FS1に対して、奥行き方向に所要距離分移動した位置に設定されている。また、部分領域枠F3は、下顎の前歯FT2の歯根部RT2を含むように、位置指定用画像PAI1上における高さ位置が設定されている。前歯FT2の中でも特にこの歯根部RT2の根元にある根尖部分RTe2またはその近傍についても、上述した歯根部RT1の根尖部分RTe1と同様に、焦点を合わせる際に有効な指標となる。つまり、部分パノラマ断層画像PF3において、歯根部RT2の根尖部分RTe2またはその近傍のエッジが明瞭となるように、部分断層面FSF3の奥行き方向の位置を設定すればよい。これにより、歯根部RT2付近に関して、画質が明瞭となるパノラマ断層画像の断層面FS2の位置を良好に設定できる。
さらに、図5に示した例では、部分領域枠F2は、標準断層面FS1に対して、奥行き方向とは反対方向(つまり、被検者の正面側)に所要距離分移動した位置に設定されている。部分領域枠F2は、前歯FT1,FT2の歯冠部CT1および歯冠部CT2を含むように、位置指定用画像PAI1上における縦方向の位置が設定されている。この歯冠部CT1または歯冠部CT2の先端部分CTe1,CTe2についても、歯根部RT1の根尖部分RTe1と同様に、焦点を合わせる上で有効な指標となる。つまり、部分パノラマ断層画像PF2において、前歯FT1、FT2の中でも特に先端部分CTe1または先端部分CTe2またはその近傍のエッジが明瞭に識別できるように、部分断層面FSF2の奥行き方向の位置が設定される。これにより、咬合部(歯冠部CT1,CT2の先端部分CTe1,CTe2、すなわち歯牙の先端部またはその近傍)に関して、画質が明瞭となるパノラマ断層画像を生成するための断層面FS2の位置を良好に設定できる。
上述より、根尖部分RTe1またはその近傍、根尖部分RTe2またはその近傍、先端部分CTe1,CTe2またはその近傍は焦点を合わせる上で有効な指標となる。このため、好適には、部分断層面FSF1は、Y軸方向に移動させたときに根尖部分RTe1またはその近傍を含むよう、X軸方向およびZ軸方向上の位置が設定される。同様に、部分断層面FSF3は、Y軸方向に移動させたときに、根尖部分RTe2またはその近傍を含むよう、X軸方向およびZ軸方向上の位置が設定される。さらに、部分断層面FSF2は、Y軸方向に移動させたときに、先端部分CTe1,CTe2またはその近傍を含むよう、X軸方向およびZ軸方向上の位置が設定される。
また、図4、図5に示す例では、部分領域枠を3つ設けているが、これより少ない数の枠のみ設けるようにしてもよい。例えば、図示の部分領域枠F1〜F3のうちのいずれか1つのみ設けるようにしても、いずれかを2つのみを設けるようにしてもよい。
例えば、部分領域枠F1のみを設けて、上顎の前歯FT1についてのみ、詳細には上顎の前歯FT1の歯根部RT1についてのみ断層面の位置を調整できるようにしてもよい。また、部分領域枠F3のみを設けて、下顎の前歯FT2についてのみ、詳細には下顎の前歯FT2の歯根部RT2についてのみ断層面の位置を調整できるようにしてもよい。また、部分領域枠F1、F3のみを設けて上顎の前歯FT1の歯根部RT1と下顎の前歯FT2の歯根部RT2についてのみ断層面の位置を調整できるようにしてもよい。歯根部は目視で視認できないため、適切な位置の断層画像を生成する効果は特に高い。もちろん、部分領域枠F2もあれば、より適切な断層画像が生成できることはいうまでもない。また逆に、枠の数を増やして、3つを超える数の部分領域枠を設けるようにしてもよい。
また、位置指定用画像PAI1は、標準断層面FS1に沿った位置の標準パノラマ断層画像P1を続けて用いてもよいが、部分断層面FSF1〜FSF3の奥行き方向の位置調整が行われた後、位置調整後の部分断層面FSF1〜FSF3の位置に合わせた断層面FS2のパノラマ断層画像を一旦生成し、この一旦生成したパノラマ断層画像が新たな位置指定用画像PAI1として用いられるようにしてもよい。
部分断層面FSF1〜FSF3の奥行き方向の位置調整が行われた後に生成する、位置調整後の部分断層面FSF1〜FSF3の位置に合わせた断層面FS2のパノラマ断層画像を、本願では調整パノラマ断層画像と称する。
操作者が部分断層面FSF1〜FSF3の奥行き方向の位置調整をして、その結果生成されて表示された調整パノラマ断層画像が良好ではないと判断されるとき、一旦表示された調整パノラマ断層画像を新たな位置指定用画像PAI1として用いてもよい。しかしながら、リセットの指令を受け付けるようにして、リセットの指令があれば、初期の標準断層面FS1に沿った位置の標準パノラマ断層画像P1を再度位置指定用画像PAI1として再表示するようにしてもよい。
図6は、被写体M1の歯列90と標準断層面FS1または新たに設定された断層面FS2の位置関係を示す図である。図6中、左側には、下顎の歯列90の平面図を図示しており、右側には、図5と同様の歯列断面図を図示している。なお、左側の平面図においては、部分断層面FSF2の位置Pos2および部分断層面FSF3の位置Pos3を通る断層面FS2の部分(曲線)を図示している。
図5において説明したように、部分断層面FSF1〜FSF3の奥行き方向の位置が設定されると、この設定された位置に基づいて断層面FS2の各位置が新たに設定される。具体的には、図6の歯列断面図に示したように、部分断層面FSF1の位置Pos1、部分断層面FSF2の位置Pos2、部分断層面FSF3の位置Pos3を通るように、断層面FS2が設定される。
部分断層面FSF2のパノラマ断層画像については、舌側方向(歯列の内側方向)または頬側方向(歯列の外側方向)に広がりのある領域PA2内の部位の画像情報が含まれる。すなわち、部分断層面FSF2のパノラマ断層画像について、領域PA2で示される断層厚みがある。また、部分断層面FSF3についても同様に、舌側方向と頬側方向に広がりのある領域PA3内の部位の画像情報が含まれる。すなわち、部分断層面FSF3のパノラマ断層画像について、領域PA3で示される断層厚みがある。
ここで、位置Pos2の奥行き方向における位置は、前歯FT1,FT2の先端部分CTe1,CTe2に合わせられている。そして位置Pos1,Pos3は、前歯FT1,FT2の根尖部分RTe1,RTe2に合わせられている。このため、位置Pos2は、位置Pos1,Pos3に対して被検者の正面側に配置されている。よって、位置Pos1〜Pos3を通る断層面FS2の位置は、Z軸方向に平行な正中線に沿って、奥行き方向に関して非直線状(ここでは、くちばし状)に変化することとなる。
なお、図6に示した例では、位置Pos1〜Pos3を通る断層面FS2を決定する際に、YZ断面において、直線で接続させているが、曲線で接続させるようにしてもよい。好ましくは、図6の右側の図で示す状態のように、位置Pos1と位置Pos2を結ぶ線が前歯FT1の歯軸を通るように、かつ、位置Pos2と位置Pos3を結ぶ線が前歯FT2の歯軸を通るように、位置Pos2が設定される。
また、本実施形態では、上顎および下顎の前歯FT1,FT2およびこれらの咬合部分で奥行き方向の位置を設定するようにしている。しかしながら、これらのうち少なくとも1つについて、奥行き方向の位置が設定された後、該位置を通るように断層面FS2が自動で設定されるようにしてもよい。このとき、正中線L1に沿って奥行き方向に関して非直線状(例えばくちばし状)に変化するように断層面を設定すれば、前歯付近の形状に対応することが可能となる。
また、本実施形態では、オペレータが位置指定用画像PAI1上に重畳的に表示される部分パノラマ断層画像PF1,PF2,PF3を確認しながら、部分断層面FSF1〜FSF3の位置をそれぞれマニュアルで指定するようにしている。しかしながら、所定の画像認識によって、これらの作業を自動化することも可能である。例えば、部分断層面FSF1の位置を設定する場合に、上述した上顎の前歯FT1の根尖部分RTe1のエッジを認識できるときの部分断層面FSF1の位置を自動で特定するようにしてもよい。
例えば、前歯FT1の根尖部分RTe1のエッジを認識するため、前歯FT1の根尖部分RTe1の奥行き方向であるY方向の前後に部分断層面FSF1の断層画像が複数連続して生成される。そして、それぞれの断層画像のエッジの鮮明度が計測され、鮮明度の高い位置が特定される。ここで、部分断層面FSF1〜FSF3の全てにおいて鮮明度の認識がされてもよいが、部分断層面FSF1〜FSF3の一部についてのみ認識され、その選択入力を位置設定部801aが受け付けるようにしてもよい。このようにして断層面FS2の位置を自動で設定すればよい。上述の例ではエッジ認識のために正中部のX線画像である部分断層面FSF1の断層画像が生成され、画像認識に用いられるが、この断層画像は位置設定用画像を構成する画像の一例である。
以上のように、正中線L1を含む正中部において断層面FS2の位置設定を行うようにすることにより、歯列90の正中線L1付近にある前歯FT1,FT2の形状に合ったパノラマ断層画像を生成することができる。
次に、設定された断層面FS2に基づき、歯列90の全体を含むパノラマ断層画像を生成する方法について説明する。
図7は、標準断層面FS1について、パノラマ断層画像を生成する原理を説明するための図である。図8は、新たに設定された断層面FS2について、パノラマ断層画像を生成する原理を説明するための図である。
図7に示したように、標準断層面FS1は、Z軸に平行であり、上面視にて歯列弓に沿った馬蹄形状または略馬蹄形状に湾曲した曲面を呈している。図7に示した標準断層面FS1は、Z軸方向に沿って、複数の断面FS11〜FS1nで構成されている。断面FS11〜FS1nは、Z軸方向に関して異なる高さ位置において、いずれもXY平面に関して同一の座標を通る。
これに対して、図8に示した、新たに設定された断層面FS2は、Z軸方向の中央部に向かうに連れて、(−Y)方向に突出する形状を呈している。断層面FS2は、図示のように滑らかな曲面とすることが望ましい。
なお、図8では、理解を容易にするために、図4、図5に示す前歯FT1、FT2に相当する部分を含む、歯列弓のうちの歯牙の本体が占める領域のみを実線の輪郭で示している。しかしながら、実際には、図6の右の図に示すような前歯FT1、FT2の上下に延びる面JU、JLに対応する断層面が、破線で示すように拡がっている。(図7においても同様に、面JU、JLに対応する断層面が想定されるが、図示を省略している。)また、断層面FS2は、図8図示の実線の輪郭部分と、面JU、JLの部分との間に段差が無いように、滑らかに連続させるのが望ましい。
好適には、Z軸方向の高さ1ピクセル分ごとに、フレーム画像データから断層面FS2の形状に合わせた歯列弓の湾曲形状の画像データを加算処理で生成して合成し、断層面FS2全体に関するパノラマ断層画像を形成する。
ここで、図7に示した、標準断層面FS1の各断面FS11〜FS1nに対応する、図8に示す断層面FS2のZ軸方向に異なる高さにおける歯列弓の湾曲形状の各断面FS21〜FS2nの位置を見ると、Z軸方向の中央部に向かうに連れて、馬蹄形の凸の頂部にあたる部分が、(−Y)方向に突出している。
各断面FS21〜FS2nの曲率は、各断面FS11〜FS1nの曲率と同じまたはほぼ同じに設定できる。このように設定できる理由は、例えば、図示の断面FS21と断面FS23等を比較すれば解るように、曲率の同じ馬蹄形状または略馬蹄形状の断層面データの場合、一部の断面の位置を前歯に合わせて奥行き方向に変位させても、その断面の奥歯に対応する部分についてはその変位の影響が相対的に小さいため、その断層の位置が本来の奥歯から外れにくいからである。
断層面FS2は、Z軸方向に細分された幅をもつ、馬蹄形の細い帯状の断層面をZ軸に沿って積み重ねるように形成してもよい。また、必ずしも歯列弓の湾曲形状の画像データを一旦生成してから合成しなくとも、断層面FS2さえ設定されていれば、適宜都合のよい箇所から画像処理して、パノラマ断層画像を生成すればよい。
標準断層面FS1は、上述の例では、Z軸方向に異なる高さにあり、かつ、いずれもXY方向に関して同じ位置にある断面FS11〜FS1nからなるものとして設定されているが、このようなものに限定されない。また、ここでは、全顎を撮影対象とする全顎パノラマ撮影の場合を中心に説明しているが、本願構成を部分パノラマ撮影に応用してもよい。例えば、顎の左右の一方の範囲のみをパノラマ撮影した場合にも本件構成を応用できる。
ここで、部分断層面FSF1、部分断層面FSF2、部分断層面FSF3の位置の設定と断層面FS2の設定例を具体的に説明する。
図14は、部分断層面FSF1〜FSF3を用いて断層面FS2の位置を設定する例を示す図である。図示の例では、各部分断層面FSF1〜FSF3中の特定点の位置を、断層面FS2の3次元的形状および位置を定めるための特定位置として用いる。図示の例では、各部分断層面FSF1〜FSF3を正方形または長方形の方形とし、各対辺の中央を結んだ線の交点を特定位置としている。
部分断層面FSF1には特定位置F1Mが、部分断層面FSF2には特定位置F2Mが、部分断層面FSF3には特定位置F3Mが、それぞれ定められている。特定位置F1M〜F3Mは、正中部に位置するように設定されている。そして、正中部である特定位置F1M、特定位置F2Mおよび特定位置F3Mを通る線FS2L(後述する、図15参照)により、断層面FS2の3次元的形状、位置が定められる。
図15は、図14に示す断層面FS2の正中部を−X側から+X方向に向かって見たときの端面図である。図15は線FS2Lを−X側から+X方向に向かって見たときの図でもある。前述のとおり、実線で示す、正中部を通る線FS2Lは、特定位置F1M、特定位置F2M、特定位置F3Mを通過している。破線で示す線FS2L´は、後述するように、線FS2Lを導くための基になる線である。この線FS2Lは、図8で説明した各断面FS11〜FS1nで構成される馬蹄形体の凸の頂部にあたる部分の位置を設定するために用いられる。
図15において、線FS2L´は、上顎上方から特定位置F1Mまで下ろした直線、特定位置F1Mと特定位置F2Mを結ぶ線分、特定位置F2Mと特定位置F3Mを結ぶ線分、および、特定位置F3Mから下顎下部方向に下ろす直線で構成される。線FS2Lは、この線FS2L´を基にしており、具体的には線FS2Lは、線FS2L´について、その形状が急峻に変化する角部分を丸める補正が施された形状を有している。なお、線FS2Lについても、線FS2L´と同様、特定位置F1M〜F3Mを通過している。
既に述べてきたように、各部分断層面FSF1〜FSF3の位置は、Y軸方向にそれぞれ移動可能である。図16は、図15に示す部分断層面FSF2を、−Y方向に移動させたときに設定される線FS2Lを示す端面図である。図16に示すように、例えば、部分断層面FSF2をさらに−Y方向に移動させることで、断層面FS2を、その中央部分を、−Y方向により大きくせり出した形状になるように変形させることも考えられる。なお、図16では、移動操作前の線FS2L´を一点鎖線で示し、移動操作後の線FS2L´を破線で示している。
図16に示す例においても、線FS2L´について、その形状が急峻に変化する角部分を丸める補正が施されることにより、線FS2Lが生成される。この線FS2Lが、断層面位置設定に用いられる。特定位置F1M〜F3Mは、最終的な断層面FS2の3次元的形状および位置を設定するための、設定用位置である。同様に、線FS2L´、FS2Lは、最終的な断層面FS2の3次元的形状および位置を設定するための、設定用線である。
図17〜図22は、図14〜図16で説明した、断層面FS2の位置を設定する態様の変形例を説明するための図である。図17は、部分断層面FSF1,FSF3を用いて断層面FS2の位置を設定する例を示す図である。図17に示す変形例では、図14に示す断層面FS2の設定のために使用されていた部分断層面FSF1〜FSF3のうち、部分断層面FSF2が略されている。この変形例によると、操作者の移動操作の対象が減る分、操作の負担が小さくなるという利点がある。
図18は、図17に示す断層面FS2の正中部を−X側から+X方向に向かって見たときの端面図に歯牙を補って表示した図である。図18は、破線で示す線FS2L´を−X側から+X方向に向かって見たときの様子を示す図ともなっている。図示の状態は、操作者による移動調整の前の状態(例えば、初期状態)であり、線FS2L´が未だ適切な位置に設定されていない状態である。
図19は、図18に示す線FS2L´の形状を説明するため図である。図19では、歯牙の表示を省略している。図19に示すように、この変形例では、部分断層面FSF1と部分断層面FSF3の位置関係から、具体的には特定位置F1Mと特定位置F3Mの位置関係から定まる特定位置F2Pが設定されている。この例では、特定位置F2Pは、特定位置F1Mと特定位置F3Mを結んだ破線の線分BS1を底辺とする、二等辺三角形TR1の頂点に位置している。
また、図18および図19に示すように、線FS2L´は、上顎上方から特定位置F1Mまで下ろした直線、特定位置F1Mと特定位置F2Pを結ぶ線分、特定位置F2Pと特定位置F3Mを結ぶ線分部分断層面FSF3のみを、+Y方向に移動させた場合であっ、および、特定位置F3Mから下顎下部方向に下ろした直線で構成されている。
図20は、図19に示す部分断層面FSF1を上顎の前歯FT1の根尖部分の位置まで+Y方向に移動させ、部分断層面FSF3を下顎の前歯FT2の根尖部分の位置まで+Y方向に移動させた様子を示す図である。なお、図20では、移動操作前の線FS2L´を一点鎖線で示し、移動操作後の線FS2L´を破線で示している。
図21は、図20に示す線FS2L´の形状を説明するための図である。なお、図21では、歯牙の表示を省略している。図20および図21に示す線FS2L´は、特定位置F1Mが上顎の前歯FT1の根尖部分に、特定位置F2Pが上顎の前歯FT1の歯冠部分と下顎の前歯FT2の歯冠部分に、特定位置F3Mが下顎の前歯FT2の根尖部分に配置されている。つまり、線FS2L´は、上顎の前歯FT1の根尖部分、上顎の前歯FT1の歯冠部分、下顎の前歯FT2の歯冠部分、および、下顎の前歯FT2の根尖部分のいずれも通過する良好な形状および位置に設定されている。
さらに、図21に示すように、破線で示す線FS2L´について、その形状が急峻に変化する角部分を丸める補正が施されることにより、実線で示す線FS2Lが生成されている。この線FS2Lは、図8で説明したように、各断面FS11〜FS1nの馬蹄形の凸の頂部にあたる部分の位置の設定に用いられる。
この変形例では、部分断層面FSF1および部分断層面FSF3を移動させたとしても、特定位置F1Mと特定位置F3Mを結ぶ破線で図示する線分BS1を底辺とする、二等辺三角形TR1の頂点が、特定位置F2Pとされる。そして、頂点たる特定位置F2Pから底辺BS1に垂直に下ろした破線で示す線分PP1(垂線)の長さは一定に保たれる。なお、部分断層面FSF1および部分断層面FSF3のうち、一方のみを移動させた場合でも、当該関係は保たれる。
図22は、図21に示す状態から、部分断層面FSF3のみを、+Y方向に移動させたときの線FS2L´,FS2Lを示す図である。図22では、移動操作前の線FS2L´を二点鎖線で示し、移動操作後の線FS2L´を破線で示している。図22に示すように、部分断層面FSF3のみを、+Y方向に移動させた場合であっても、特定位置F2Pが特定位置F1Mと特定位置F3Mを結ぶ線分BS1を底辺とした二等辺三角形TR1の頂点とされ、線分PP1の長さは図21の時と同じ長さに保たれる。図22に示されるように、部分断層面FSF3のみを移動させた場合であっても、破線で示す線FS2L´について、その形状が急峻に変化する角部分を丸める補正が施されることにより、実線で示す線FS2Lが生成されている。
なお、線分PP1の長さは、標準的な形状の歯列の形に基づいて定められるが、操作者の指定で変更できるようにすることも考えられる。また、二等辺三角形TR1の形状は適宜変形可能である。例えば、底辺BS1に対する特定位置F2Pの位置を一定割合で下顎側に寄せるように偏らせた不等辺三角形としてもよい。
図17〜図22に説明した変形例では、図14〜図16に示す断層面FS2の設定のために使用されていた部分断層面FSF1〜FSF3のうち、部分断層面FSF2が省略されている。しかしながら、さらに、残りの部分断層面FSF1,FSF3のうち、どちからを省略することも考えられる。
図23は、部分断層面FSF1のみを用いて、断層面FS2の位置を設定する様子を示す図である。また、図24は、部分断層面FSF3のみを用いて、断層面FS2の位置を設定する様子を示す図である。
図23に示す例では、図19に示す部分断層面FSF1の特定位置F1Mと、特定位置F2Pと同じ位置にある特定位置F2P´と、部分断層面FSF3の特定位置F3Mと同じ位置にある特定位置F3Pとにより、線FS2L´が決定されている。具体的に、線FS2L´は、上顎上方から特定位置F1Mまで下ろした直線、特定位置F1Mと特定位置F2P´を結ぶ線分、特定位置F2P´と特定位置F3Pを結ぶ線分、および、特定位置F3Pから下顎下部方向に下ろした直線により構成されている。
特定位置F2P´が特定位置F1Mと特定位置F3Pを結ぶ線分BS1を底辺とした二等辺三角形TR1の頂点であり、線分PP1の長さが断層面の移動操作中に同じ長さに保たれ、かつ、線分PP1の長さが操作者によって適宜設定調整可能である。ただし、特定位置F1M、特定位置F2P´および特定位置F3Pの位置は、必ずしも二等辺三角形の頂点である必要はない。
図24に示す例では、図19に示す部分断層面FSF1の特定位置F1Mと同じ位置にある特定位置F1Pと、特定位置F2Pと同じ位置にある特定位置F2P´と、部分断層面FSF3の特定位置F3Mとにより、線FS2L´が決定されている。
標準断層面FS1の形状は、上述のようなものに限定されない。例えば、標準断層面FS1自体を、上述の位置調整後の断層面FS2のようなZ軸方向の中央部に向かうに連れて、(−Y)方向に突出する形状を呈した断層面FS2´(図示せず。)にしてもよい。そして、上述の部分領域枠F1〜F3のいずれかが位置設定用画像に重畳表示され、1箇所の断層面の位置調整をすることにより、断層面FS2´全体が奥行き方向の前後に移動するように設定してもよい。また、上述の部分領域枠F1〜F3の全てまたは複数の一部が重畳表示され、さらにZ軸方向の高さごとに部分的に奥行き方向の前後調整が行えるようにしてもよい。このようにしておくと、上述のように、部分領域枠の数を3つよりも少なくした場合に有効である。
上述の部分断層面FSF1,FSF2,FSF3のいずれも、各々の部分領域の範囲において、面が鉛直方向に広がるような断層面(Z軸方向の高さが異なってもXY座標については同じ座標を通る。)に設定してもよいし、上述の位置調整後の断層面FS2のようにZ軸方向の中央部に向かうに連れて、(−Y)方向に突出する形状を呈した断層面から、正中部を少なくとも含む一部を、異なる高さごとに部分的に採用したような、傾斜した方向に広がる断層面に設定してもよい。
<部分パノラマ断層画像のみを用いる位置設定の態様>
なお、上記図4および図5で説明した断層面FS2の位置設定の例では、位置指定用画像PAI1を表示画面W1に表示している。しかしながら、部分パノラマ断層画像PF1、PF2、PF3を位置設定用画像として表示画面W1に表示し、位置指定用画像PAI1の表示を省略することも考えられる。この場合、部分パノラマ断層画像PF1、PF2、PF3、すなわち正中部X線画像が位置設定用画像となる。また、図17〜図22にて説明した、断層面FS2の位置設定の例を変形して、位置指定用画像PAI1の表示を省略し、部分パノラマ断層画像PF1、PF3のみを位置設定用画像としてもよい。
<単純X線投影画像を用いる位置設定の態様>
さらに、位置指定用画像PAI1または部分パノラマ断層画像PF1,PF3などに写り込む正中部(上顎および下顎の前歯を含む部分)は、人体の頭部を正面から見たものである。しかしながら、頭部を側方からX線を照射して撮影する、単純X線投影画像によって、正中部が写り込んだ正中部X線画像を生成することも可能である。この正中部X線画像を表示画面W1に表示して、断層面FS2の位置が設定されるようにしてもよい。
この場合、例えば、図4等に示されるように、上顎の前歯FT1、下顎の前歯FT2が写り込んでいる単純X線投影画像(位置設定用画像)上に、部分断層面FSF1〜FSF3を表示しておき、オペレータによる所定の操作入力により、部分断層面FSF1〜FSF3を移動させるようにすればよい。もちろん、図17または図23等で説明したように、部分断層面FSF1〜FSF3のうち一部のみを用いて、断層面FS2の位置を設定するようにしてもよい。
図5に示される、部分パノラマ断層画像PF1、PF2、PF3を表示するような例では、パノラマX線断層撮影で取得した画像データを用いて位置設定用画像構成画像を生成する。このため、X線撮影を別途行わずに済み、被写体のX線被曝量を抑えられる。また、上述のように、正中部が写り込んだ単純X線投影画像(正中部X線画像)を位置設定用画像構成画像として用いた場合、単純X線投影画像であるためにX線照射量を小さく抑えることができる。
<1.3.パノラマX線断層撮影およびパノラマX線断層画像生成の流れ>
図9は、パノラマX線断層撮影の流れ図である。既に述べたように、パノラマX線断層撮影が行われる場合、旋回アーム30が旋回することで、被写体M1に対してX線照射が行われる(ステップS1)。そしてフレーム画像データが取得され(ステップS2)、該フレーム画像データが記憶部802に保存される(ステップS3)。
フレーム画像データが取得されると、パノラマ断層画像を生成するための、断層面FS2の位置設定を行う(ステップS4)。さらに、設定された断層面FS2に沿って加算処理が行われることで、パノラマ断層画像が生成される(ステップS5)。そして、生成されたパノラマ断層画像は表示部81に表示される(ステップS6)。
図10は、断層面FS2の位置設定(ステップS4)に関する詳細な流れ図である。この断層面FS2の位置設定は、図4〜図6にて説明した要領で進められる。すなわち、図4に示したように、標準断層面FS1に関する標準パノラマ断層画像P1が生成され、そして該標準パノラマ断層画像P1が位置指定用画像PAI1として表示部81に表示される(ステップS41)。そして、この位置指定用画像PAI1上に、部分領域枠F1,F2,F3が表示される(ステップS42)。この画像表示に関しては、位置設定部801aの制御の元に行われる。
位置設定部801aによって、部分領域枠F1〜F3に対応する部分断層面FSF1〜FSF3のいずれかについて、位置が指定されたかどうかが判定される(ステップS43)。この判定は、位置設定部801aが操作部82を介した操作入力を監視し、位置を指定する操作入力の有無に基づいて行われる。位置の指定があった場合は(ステップS43においてYes)、指定された位置の部分断層面FSF1〜FSF3に関する部分パノラマ断層画像PF1〜PF3が画像情報処理部801bにより生成される。そして、生成された部分パノラマ断層画像PF1〜PF3が、対応する部分領域枠内F1〜F3に表示される(ステップS44)。
ステップS43において位置の指定がない場合(ステップS43においてNo)、位置設定部801aは、断層面FS2の位置を確定するかどうか判定する(ステップS44)。ステップS45の判定は、確定に関する操作入力があったかどうかに基づいて行われる。断層面FS2の位置が確定された場合(ステップS45においてYes)、最終的に断層面FS2を決定する(ステップS46)。ステップ46においては、図6で説明したように、部分断層面FSF1〜FSF3の位置Pos1〜Pos3を通るように、断層面FS2が設定される。なお、断層面FS2の位置が確定されていない場合は(ステップS45においてNo)、位置設定部801aはステップS43に戻って、部分断層面FSF1〜FSF3の奥行き方向における位置の指定の操作入力を受け付ける。
図11は、パノラマ断層画像の生成(ステップS5)の詳細な流れ図である。パノラマ断層画像の生成は、図7および図8にて説明した要領で行われる。すなわち、ステップS46において断層面FS2が決定されると、Z軸方向に関して、高さ1ピクセル分ごとに断層面FS2の形状に合わせた歯列弓の湾曲形状の画像データのXY座標が算出される。(ステップS51)。
算出した座標に合わせ、Z軸方向の高さ1ピクセル分ごとにフレーム画像データから断層面FS2の形状に合わせた歯列弓の湾曲形状の画像データが加算処理で生成される(ステップS52)。1つの歯列弓の湾曲形状の画像データが生成されると、次の高さの歯列弓の湾曲形状の画像データを生成する必要があるか判定される(ステップS53)。生成する必要がある場合は(ステップS53においてYes)、ステップS52に戻って次の歯列弓の湾曲形状の画像データが生成される。
設定された断層面FS2の全てのZ軸方向の高さに関して、歯列弓の湾曲形状の画像データが生成された場合(ステップS53においてNo)、生成された全ての歯列弓の湾曲形状の画像データをZ軸方向に関して結合することによって合成する(ステップS54)。これにより、断層面FS2に関するパノラマ断層画像が生成されることとなる。
本実施形態によると、正中線L1上に関して、断層面FS2の位置を奥行き方向に関して設定することができる。これにより、前歯FT1,FT2の形状を考慮して断層面FS2を設定することができるため、明瞭なパノラマ断層画像を取得することができる。
また、奥行き方向に関する位置を指定するための部分領域枠F1〜F3が設定され、この部分領域枠F1〜F3に対応する部分断層面FSF1〜FSF3の奥行き方向の位置が変更されることで、変更された位置における部分パノラマ断層画像PF1〜PF3が生成され、部分領域枠F1〜F3内にそれぞれ表示される。このため、リアルタイムで部分パノラマ断層画像PF1〜PF3が更新されるため、最適な位置を決めやすい。
また、部分領域枠F1〜F3は、前歯FT1,FT2の歯根部RT1,RT2または歯冠部CT1,CT2を含む領域に合わせることができる。このため、歯根部RT1,RT2(特に根尖部分RTe1,RTe2またはその近傍)または歯冠部CT1,CT2(特に先端部分CTe1,CTe2またはその近傍)の形状を指標にして、各部分断層面FSF1〜FSF3の奥行き方向の最適な位置を特定することができる。このようにして最適な位置に合わせられた部分断層面FSF1〜FSF3の奥行き方向の位置Pos1〜Pos3を通るように、断層面FS2が設定される。このため、実際の歯列90の形状に対応した断層面FS2を設定することができる。したがって、歯列90の形状に忠実な断層面FS2を設定することができるため、診断に好適なパノラマ断層画像を生成することができる。
<2. 変形例>
以上、実施形態について説明してきたが、本発明は上記のようなものに限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば上記実施形態では、位置指定用画像PAI1として、標準パノラマ断層画像P1を表示していた。しかしながら、位置指定用画像PAI1はこのようなものに限定されない。例えば、セファロ撮影によって歯列90を側面から撮影したセファロ画像を位置指定用画像PAI1として利用してもよい。この場合、例えば図4(または図5)中の歯列断面図において示した部分断層面FSF1〜FSF3を、セファロ画像上に表示する。そして、該部分断層面FSF1〜FSF3を奥行き方向に沿って移動させるようにして、それぞれの奥行き方向の位置を指定できるようにすればよい。
上述のセファロスタット43には頭部固定具431があるので、頭部固定具431の位置を基にした図示しない基準位置を設定し、基準位置に対する断層面FSF1〜FSF3の調整位置を算出することが可能である。位置指定用画像としてのセファロ画像は位置設定用画像を構成する画像の一例である。
また、例えば、被写体固定部421に固定した頭部を、側面からX線発生器13からのX線ビームで特に前歯部分が側方から照射されるように照射し、X線検出器21で検出して、前歯部分の側面のX線画像を生成して位置指定用画像として表示部81に表示し、当該前歯部分の側面のX線画像上で図5において行ったと同様に部分断層面FSF1〜FSF3の指定をするようにしてもよい。被写体固定部421の位置を基にした図示しない基準位置を設定し、基準位置に対する断層面FSF1〜FSF3の調整位置を算出することは可能である。位置指定用画像としての前歯部分の側面のX線画像は位置設定用画像を構成する画像の一例である。
また、上記実施形態では、被写体M1の位置を特定し、その位置情報に基づいて、パノラマX線断層撮影時におけるX線発生器13の移動を調整部601dによって調整して、被写体M1に対して理想的にX線ビームBX1を照射するようにしている。しかしながら、被写体M1の位置を所定位置に移動させるようにしてもよい。被写体M1を移動させる構成については、例えば、本願出願人に係る特開平02−140150号公報に開示されている移動機構を適宜採用することができる。
また、断層面FS2の位置または形状を調整できるようにしてもよい。このような構成は、例えば患者の位置付時において、患者が身動きすることなどよって、歯列弓が理想的な位置からずれた場合の対策として好適である。図12は、その構成例を示す図である。
図12は、断層面FS2の変位調整または形状調整を説明するための説明図である。図12に示した例では、変位調整または形状調整は、以下のように行われる。なお、以下の説明において、前後(Y軸方向)、左右(X軸方向)、上下(Z軸方向)の各方向は、人体の頭部を基準としている。
(1)断層面FS2全体を前方(方向DFW、つまり−Y方向)に変位調整する。
(2)断層面FS2全体を後方(方向DRV、つまり+Y方向)に変位調整する。
(3)断層面FS2全体を右方(方向DR、つまり−X方向)に変位調整する。
(4)断層面FS2全体を左方(方向DL、つまり+X方向)に変位調整する。
(5)断層面FS2全体を上方(方向DUP、つまり+Z方向)に変位調整する。
(6)断層面FS2全体を下方(方向DLW、つまり−Z方向)に変位調整する。
(7)断層面FS2全体を、仮想の回転軸VA1を中心に右回り(方向DRLU)に回転させて、変位調整する。なお、仮想の回転軸VA1は、例えば前歯の中央付近から真後ろに延びるように設定される。
(8)断層面FS2全体を仮想の回転軸VA1を中心に左回り(方向DRRU)に回転させて、変位調整する。
(9)断層面FS2全体を、仮想の回転軸VA2を中心に、前回り(方向DRFU)に前傾させて、変位調整する。なお、仮想の回転軸VA2は、例えば前歯の中央付近から左右に延びるように設定される。なお、回転軸VA2は、他の位置に設定されてもよい。例えば、回転軸VA2を左右の最も奥の臼歯の咬合部付近を貫通するように設定してもよい。
(10)断層面FS2全体を、仮想の回転軸VA2を中心に、後回り(方向DRBU)に後傾させて、変位調整する。
(11)断層面FS2全体を、仮想の回転軸VA3を中心に、右回り(方向DRRT)に回転させて、変位調整する。なお、仮想の軸VA3は、例えば前歯中央付近を上下に延びるように設定される。
(12)断層面FS2全体を、仮想の回転軸VA3を中心に、左回り(方向DRLT)に回転させて、変位調整する。
(13)断層面FS2の右側部分を仮想の軸VA3を中心に外側(方向DRW)に拡げるように形状調整する。この形状調整の際に、断層面FS2の右側部分の曲率が、適宜変化するように設定してもよい。このような調整は、撮影した歯列弓が想定しているよりも大きな広がりがある場合に有効である。
(14)断層面FS2の右側部分を仮想の軸VA3を中心に内側(方向DRN)に狭めるように、形状調整する。この形状調整時に、断層面FS3の右側部分の曲率が、適宜変化するように設定してもよい。このような調整は、撮影した歯列弓が想定しているよりも小さな広がりがある場合に有効である。
(15)断層面FS2の左側部分を仮想の軸VA3を中心に外側(方向DLW)に拡げるように形状調整する。この形状調整時に、断層面FS2の左側部分の曲率が、適宜変化するように設定してもよい。なお、方向DRWおよび方向DLWのうち一方に関する形状調整が行われたときに、その調整量に対応する分、自動的に他方に関する形状調整が行われるようにしてもよい。
(16)断層面FS2の左側部分を仮想の軸VA3を中心に内側(方向DLN)に狭めるように形状調整する。この形状調整時に、断層面FS2の左側部分の曲率が、適宜変化するように設定してもよい。なお、方向DRNおよび方向DLNのうちの一方に関する形状調整が行われたときに、その調整量に対応する分、自動的に他方に関する変位調整が行われるようにしてもよい。
なお、上記(1)〜(16)の変位調整または形状調整のうち、一部の調整のみが行えるように構成されていてもよい。また、ここでは、上記(1)〜(16)の変位または形状調整は、新たに設定された断層面FS2に対して行われるようにしている。しかしながら、このような変位または形状調整の対象断層面は、これに限定されない。例えば、標準断層面FS1に対して同様の変位または形状調整が行われるようにしてもよい。断層面FS1に対して変位または形状調整が行われた後に、図5などで説明した所望の断層面FS2の設定が行われるようにしてもよい。
図13は、図12に示した変位調整または形状調整を行うためのインターフェースの一例を説明するための説明図である。図13では、操作用枠OP1,OP2,OP3を含む表示画面W2を示している。
操作用枠OP1の内部には、位置設定用の表示画面W1の周囲に、各種ボタンが配列されている。また、操作用枠OP2の内部には、歯列弓を示す弓形状のシンボルBOW1の周囲に各種ボタンが配置されている。シンボルBOW1は、平面視した歯列弓を概略化したものである。また、操作用枠OP3の内部には、歯列弓を示す弓形状のシンボルBOW2の後方に、各種ボタンが配置されている。シンボルBOW2は、歯列弓を前方斜め左上から斜視したときの歯列弓の概略化したものである。
図13に示した例においては、表示画面W2に表示されている各種ボタンが、マウスなどを介して移動するポインタでON/OFF操作される。そして、例えばON操作されている時間に基づいて、各方向への変位量等が調整されるように構成されている。
図13に示した各種ボタンには、以下の様な機能が割り当てられている。
(A)ボタンSFWは、上記(1)の変位調整(断層面FS2を方向DFWに変位させる。)を指令するためのボタンである。
(B)ボタンSRVは、上記(2)の変位調整(断層面FS2を方向DRVに変位させる。)を指令するためのボタンである。
(C)ボタンSRは、上記(3)の変位調整(断層面FS2を方向DRに変位させる。)を指令するためのボタンである。
(D)ボタンSLは、上記(4)の変位調整(断層面FS2を方向DLに変位させる。)を指令するためのボタンである。
(E)ボタンSUPは、上記(5)の変位調整(断層面FS2を方向DUPに変位させる。)を指令するためのボタンである。
(F)ボタンSLWは、上記(6)の変位調整(断層面FS2を方向DLWに変位させる。)を指令するためのボタンである。
(G)ボタンSRLUは、上記(7)の変位調整(断層面FS2を方向DRLUに回転させる。)を指令するためのボタンである。
(H)ボタンSRRUは、上記(8)の変位調整(断層面FS2を方向DRRUに回転させる。)を指令するためのボタンである。
(I)ボタンSRFUは、上記(9)の変位調整(断層面FS2を方向DRFUに回転させる。)を指令するためのボタンである。
(J)ボタンSRBUは、上記(10)の変位調整(断層面FS2を方向DRBUに回転させる。)を指令するためのボタンである。
(K)ボタンSRRTは、上記(11)の変位調整(断層面FS2を方向DRRTに回転させる。)を指令するためのボタンである。
(L)ボタンSRLTは、上記(12)の変位調整(断層面FS2を方向DRLTに回転させる。)を指令するためのボタンである。
(M)ボタンSRWは、上記(13)の形状調整(断層面FS2を方向DRWに拡げる。)を指令するためのボタンである。
(N)ボタンSRNは、上記(14)の形状調整(断層面FS2を方向DRNに狭める。)を指令するためのボタンである。
(O)ボタンSLWは、上記(15)の形状調整(断層面FS2を方向DLWに拡げる。)を指令するためのボタンである。
(P)ボタンSLNは、上記(16)の形状調整(断層面FS2を方向DLNに狭める。)を指令するためのボタンである。
なお、上述の図12に関する(1)〜(16)の変位、または、形状の調整は、任意の調整量で調整してもよいが、(1)〜(16)のそれぞれについて予めデフォルトの調整位置をいくつか準備しておいて、例えばマウスのクリック回数(クリックボタンの一方で選択を順に進め、他方で逆順に進めるように設定可。)で適宜なものを選択できるようにしてもよい。
以上の各ボタンを用意することによって、断層面FP2を変位調整、または、形状調整を実現することができる。なお、位置指定用画像PAI1上において、左側部分に部分領域枠FL、または、右側部分に部分領域枠FRを設定してもよい。部分領域枠FLまたは部分領域枠FRの内部には、部分領域枠F1〜F3と同様に、変位または位置調整により新たに設定された断層面FS2についての部分パノラマ断層画像が表示される。これにより、調整量が適切かどうかを把握しやすくなる。
また、部分領域枠FL、FRも、部分領域枠F1〜F3に対すると同様にマウスのクリック操作で部分領域枠FL,FRのいずれかを選択し、選択された部分領域枠について、マウスに備えられているローラーを+と−の回転方向のいずれか一方に回転操作する。これにより、+Yの奥行き方向に、回転方向の他方に回転操作することで−Yの奥行き方向に断層面FS2の位置調整が行えるようにしてもよい。この場合、断層面FS2は、例えば上述の図12について述べた(13)の方向DRWへの変位調整、(14)の方向DRNの変位調整、(15)の方向DLWへの変位調整、または(16)の方向DLNへの変位調整と同様の調整が行われる。
また、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
100 パノラマX線断層撮影装置
1 本体部
13 X線発生器
20 位置検出部
21 X線検出器
30 旋回アーム
31 旋回軸
300 支持部
601c 駆動制御部
601d 調整部
65 駆動部
8 情報処理装置(画像処理装置)
80 情報処理本体部
801a 位置設定部
801b 画像情報処理部
802 記憶部
81 表示部
82 操作部
90 歯列
CT1,CT2 歯冠部
CTe1,CTe2 先端部分
F1〜F3 部分領域枠
FS1 標準断層面
FS2 断層面
FS21〜FS2n 断面
FSF1〜FSF3 部分断層面
FT1,FT2 前歯(歯牙)
L1 正中線
M1 被写体
P1 標準パノラマ断層画像
PAI1 位置指定用画像
PF1〜PF3 部分パノラマ断層画像
Pos1〜Pos3 位置
RT1 歯根部
CT1,CT2 歯冠部
RTe1,RTe2 根尖部分
W1,W2 表示画面

Claims (14)

  1. X線を出射するX線発生器と、
    入射する前記X線の強度に応じた信号を出力する複数の検出素子を備えたX線検出器と、
    前記X線発生器と前記X線検出器とを、歯列を含む被写体を挟んで互いに対向させて、前記被写体周りに旋回させる旋回機構と、
    前記旋回機構によって旋回する前記X線発生器から前記X線を出射したときに、前記X線検出器から出力される信号を画像情報として順次蓄積し記憶する記憶部と、
    前記記憶部から前記画像情報を取り出して、歯列弓に対応する断層面に沿って像の重複部分を重ね合わせる処理を行うことにより、パノラマ断層画像を生成する画像情報処理部と、
    前記画像情報処理部によって生成された前記パノラマ断層画像を表示する表示部と、
    前記被写体の正中線を含む正中部において、前記正中部を含む正中部X線画像からなる位置設定用画像を用いて前記被写体の奥行き方向に関する前記断層面の位置を設定する位置設定部と、
    を備えるパノラマX線断層撮影装置。
  2. 請求項1に記載のパノラマX線断層撮影装置において、
    オペレータの入力操作を受け付ける操作部をさらに備え、
    前記位置設定部は、
    前記位置設定用画像を構成する位置指定用画像として、前記歯列に関する前記パノラマ断層画像を前記表示部に表示するとともに、前記位置指定用画像上において、前記正中部における前記断層面の奥行き方向に関する位置の指定を、前記操作部を介して受け付け、さらに、受け付けた指定位置を通る前記断層面の断層画像を前記正中部のX線画像として前記位置指定用画像に重畳的に表示するパノラマX線断層撮影装置。
  3. 請求項2に記載のパノラマX線断層撮影装置において、
    前記位置設定部は、
    前記位置指定用画像のうちの少なくとも前記正中部を含む部分領域について、前記指定位置を通る前記断層面の前記パノラマ断層画像を前記正中部X線画像として重畳的に表示するパノラマX線断層撮影装置。
  4. 請求項3に記載のパノラマX線断層撮影装置において、
    前記部分領域の位置が、前記位置指定用画像上にて、前記操作部を介した操作入力により前記奥行き方向に直交する方向に関して変更可能とされるパノラマX線断層撮影装置。
  5. 請求項2から4までのいずれか1項に記載のパノラマX線断層撮影装置において、
    前記位置設定部は、
    前記正中部における上顎または下顎の領域内について、前記奥行き方向に関する位置の指定を受け付けるパノラマX線断層撮影装置。
  6. 請求項2から5までのいずれか1項に記載のパノラマX線断層撮影装置において、
    前記位置設定部は、
    前記正中部にある歯牙の歯根部を含む領域内について、前記奥行き方向に関する位置の指定を受け付けるパノラマX線断層撮影装置。
  7. 請求項2から6までのいずれか1項に記載のパノラマX線断層撮影装置において、
    前記位置設定部は、
    前記正中部にある歯牙の歯根部と、該歯牙の歯冠部を含む2つの領域内について、前記奥行き方向に関する位置の指定を受け付けるパノラマX線断層撮影装置。
  8. 請求項2から7までのいずれか1項に記載のパノラマX線断層撮影装置において、
    前記指定受付部は、
    上顎の歯牙の歯根部と、下顎の歯牙の歯根部と、これらの歯牙の咬合部とをそれぞれ含む3つの領域内について、前記奥行き方向に関する位置の指定を受け付けるパノラマX線断層撮影装置。
  9. 請求項1から8までのいずれか1項に記載のパノラマX線断層撮影装置において、
    前記位置設定部は、
    前記正中線に沿って、前記断層面の位置が、奥行き方向に関して非直線状に変化するように、前記断層面の位置を設定するパノラマX線断層撮影装置。
  10. 請求項1から9までのいずれか1項に記載のパノラマX線断層撮影装置において、
    前記位置設定部は、
    前記正中線に沿って、前記断層面の位置が奥行き方向に関してくちばし状に変化するように、前記断層面の位置を設定するパノラマX線断層撮影装置。
  11. 請求項1から10までのいずれか1項に記載のパノラマX線断層撮影装置において、
    前記断層面が、歯列弓に沿った曲面を呈するパノラマX線断層撮影装置。
  12. 請求項1から11までのいずれか1項に記載のパノラマX線断層撮影装置において、
    前記被写体の位置を検出する位置検出部と、
    前記位置検出部による検出結果に基づいて、前記被写体、前記X線発生器、前記X線検出器の間の位置関係を調整する調整部と、
    をさらに備えるパノラマX線断層撮影装置。
  13. X線発生器とX線検出器とを、被写体を挟んで対向させた状態で、前記被写体周りに旋回させつつ、前記X線発生器からX線を出射したときに、前記X線検出器がX線の強度に応じて出力する信号を画像情報として記憶する記憶部と、
    前記記憶部から前記画像情報を取り出して、歯列弓に対応する断層面に沿って像の重複部分を重ね合わせる処理を行うことにより、パノラマ断層画像を生成する画像情報処理部と、
    前記画像情報処理部によって生成された前記パノラマ断層画像を表示する表示部と、
    前記被写体の正中線を含む正中部において、前記正中部を含む正中部X線画像からなる位置設定用画像を用いて前記被写体の奥行き方向に関する前記断層面の位置を設定する位置設定部と、
    を備える画像処理装置。
  14. 請求項13に記載の画像処理装置において、
    オペレータの入力操作を受け付ける操作部をさらに備え、
    前記位置設定部は、
    前記位置設定用画像を構成する位置指定用画像として、前記歯列に関する前記パノラマ断層画像を前記表示部に表示するとともに、前記位置指定用画像上において、前記正中部における前記断層面の奥行き方向に関する位置の指定を、前記操作部を介して受け付け、さらに、受け付けた指定位置を通る前記断層面の断層画像を前記位置指定用画像に重畳的に表示する画像処理装置。
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