JP2013115258A - 光電変換素子および光電変換素子の製造方法 - Google Patents

光電変換素子および光電変換素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】裏面パッシベーション型の光電変換素子において、裏面電極のまわりに均質にBSFを形成し、変換効率を向上させる。
【解決手段】光電変換素子1は、片面にn型拡散層11が形成され、前記片面と反対側の面に凹部10bを有するp型結晶シリコン基板10と、p型結晶シリコン基板10の前記片面と反対側の面に接して形成され、凹部10bと対応する位置に開口部30aを有するパッシベーション膜30と、開口部30aを介して凹部10bと接するように形成されたアルミニウム電極41とを備える。p型結晶シリコン基板10は、p型結晶シリコン基板10よりもドーパント濃度の高い高濃度p型拡散層12を凹部10bに有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換素子および光電変換素子の製造方法に関するものである。
従来、いわゆる裏面パッシベーション型の光電変換素子が知られている(例えば特開2009−21358号公報(特許文献1)を参照)。裏面パッシベーション型の光電変換素子では、裏面電極は点状に離散して形成され、裏面のそれ以外の部分は絶縁膜(パッシベーション膜)で覆われている。
パッシベーション膜として、酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、および炭化ケイ素膜等が用いられる。特に、窒化ケイ素膜は、プラズマCVDにより比較的低温で形成することができるため、形成時の基板へのダメージを少なくすることができる。また、プラズマCVDで形成された窒化ケイ素膜は水素を多く含むため、より高いパッシベーション効果が期待できる。
特開2009−21358号公報
しかしながら、窒化ケイ素膜は、膜中に正の固定電荷を有する。そのため、p型シリコン基板上に窒化ケイ素膜を形成すると、界面に反転層が形成される。この反転層と裏面電極とが接触すると、反転層中のキャリアがリーク電流として裏面電極に流れ込んでしまうという問題があった。
この問題に対し、裏面電極のまわりに局所的な裏面電界層(BSF)を形成するという対策がある。具体的には、まず、シリコン基板の裏面全体を覆っているパッシベーション膜に、コンタクトのための開口部を形成する。この開口部を覆って、アルミニウムペーストを塗布する。次に、アルミニウムペーストを焼成して、裏面電極を形成する。このとき同時に、アルミニウムがシリコン基板内へ拡散する。これにより、シリコン基板には、裏面電極と接している部分にBSFが形成される。この方法によれば、裏面電極の形成とBSFの形成とを同時に行うことができ、製造工程を簡略化することができる。
しかし、この方法により形成されたBSFは不均質で、リーク電流を十分に抑制できない場合があった。
本発明の目的は、裏面パッシベーション型の光電変換素子において、裏面電極のまわりに均質にBSFを形成し、変換効率を向上させることである。
ここに開示する光電変換素子は、片面にn型拡散層が形成され、前記片面と反対側の面に凹部を有するp型結晶シリコン基板と、前記p型結晶シリコン基板の前記片面と反対側の面に接して形成され、前記凹部と対応する位置に開口部を有するパッシベーション膜と、前記開口部を介して前記凹部と接するように形成されたアルミニウム電極とを備える。前記p型結晶シリコン基板は、該p型結晶シリコン基板よりもドーパント濃度の高い高濃度p型拡散層を前記凹部に有する。
ここに開示する光電変換素子の製造方法は、片面にn型拡散層が形成されたp型結晶シリコン基板を準備する工程と、前記p型結晶シリコン基板の前記片面とは反対側の面に、パッシベーション膜を形成する工程と、前記パッシベーション膜に開口部を形成する工程と、前記開口部を覆ってアルミニウム電極を形成する工程と前記アルミニウム電極を焼成する工程とを備える。前記開口部を形成する工程において、前記開口部と平面視で重畳する部分において、前記p型結晶シリコン基板に凹部を形成する。
上記の光電変換素子の構成によれば、p型結晶シリコン基板は凹部を有する。アルミニウム電極は、この凹部に沿って形成されている。このアルミニウム電極が焼成されて、凹部から等方的にアルミニウムが拡散されることにより、凹部には均質な高濃度p型拡散層が形成されている
均質な高濃度p型拡散層により、少数キャリアに対する十分な障壁効果が得られる。また、十分な反転層抑制効果が得られる。さらに、より良好なオーミック接触が得られる。そのため、変換効率が向上する。
上記の光電変換素子の製造方法によれば、開口部を形成する工程において、開口部と平面視で重畳する部分において、p型結晶シリコン基板に凹部を形成する。続いて、凹部に接してアルミニウム電極が形成される。
このアルミニウム電極を焼成することにより、凹部からアルミニウムがp型結晶シリコン基板へ拡散する。凹部からアルミニウムを拡散させることによって、平坦な面から拡散させる場合と比較して、より等方的にアルミニウムをp型結晶シリコン基板へ拡散させることができる。したがって、均質な高濃度p型拡散層が得られ、光電変換素子の変換効率が向上する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる光電変換素子の構成を模式的に示す断面図である。 図2は、本発明の一実施形態にかかる光電変化素子の製造方法を、模式的に示す断面図である。 図3は、本発明の一実施形態にかかる光電変化素子の製造方法を、模式的に示す断面図である。 図4は、比較例にかかる光電変換素子の構成を模式的に示す断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
図1は、本発明の一実施形態にかかる光電変換素子1の構成を模式的に示す断面図である。光電変換素子1は、p型結晶シリコン基板(以下、基板という)10、反射防止膜20、裏面パッシベーション膜30、裏面電極41、受光面電極50、および合金層60を備える。
基板10は、単結晶基板であっても良く、多結晶基板であっても良い。基板10の比抵抗は、特に限定されないが、例えば、0.1〜1.0Ωcmである。基板10の厚さは、特に限定されないが、好ましくは100〜300μmである。より好ましくは、100〜200μmである。
基板10の片方の表面には、ランダムなピラミッド型の凹凸からなるテクスチャ構造10aが形成されている。テクスチャ構造10aは、光の反射を低減するとともに基板10に入射した光を閉じ込めて、光の利用率を高める。
以下では、基板10の、テクスチャ構造10aが形成されている側の面を受光面、反対側の面を裏面と呼んで参照する。
基板10の受光面側の表面には、n型拡散層11が形成されている。n型拡散層11は、基板10のバルク領域とpn接合を形成する。n型拡散層11のドーパント濃度は、特に限定されないが、例えば1018〜1019cm−3である。
n型拡散層11を覆って、反射防止膜20が形成されている。反射防止膜20として、酸化ケイ素、窒化ケイ素、および炭化ケイ素等の膜が用いられる。特に、窒化ケイ素膜が好適に用いられる。反射防止膜20の厚さは、特に限定されないが、例えば、5〜100nmである。
基板10の受光面側には、受光面電極50が形成されている。受光面電極50は、反射防止膜20を貫通して、n型拡散層11と接している。受光面電極50は、銀粉末等を含む導電性ペーストを焼成したものであり、一般的には縞状(ライン状)に形成される。受光面電極50の厚さは特に限定されないが、例えば0.5〜50μmである。図1は模式図であって簡略化しているが、受光面電極50の一本あたりの幅は50〜100μmで、0.5〜2.0mmピッチで基板10の受光面の全面にわたって形成されている。図1には図示していないが、光電変換素子1は、受光面電極50に直交して、複数の受光面電極50と接するように形成されたメイン電極(バスバー)を備えていても良い。
基板10の裏面の全面(後述する開口部30aを除く)を覆って、裏面パッシベーション膜30が形成されている。裏面パッシベーション膜30は、裏面での光生成キャリアの再結合を抑制し、光電変換素子1の変換効率を高める。裏面パッシベーション膜30として、酸化ケイ素、窒化ケイ素、および炭化ケイ素等の膜が用いられる。特に、窒化ケイ素が好適に用いられる。裏面パッシベーション膜30の厚さは、特に限定されないが、例えば、50〜150nmである。
さらに、開口部30aを覆って、裏面電極41が形成されている。裏面電極41は、アルミニウム粉末を含む導電性ペーストを焼成したものである。裏面電極41の厚さは特に限定されないが、30〜40μmである。
裏面パッシベーション膜30には、一定間隔で複数の開口部30aが形成されている。図1は模式図であって簡略化しているが、開口部30aは、例えば100μm×100μmの正方形であって、基板全面に、1mm程度の間隔で縦横にわたって形成されている。
裏面電極41は、開口部30aを介して、基板10と接している。開口部30aの大きさ(面積)は、裏面電極41と基板10との導通を安定的に確保できる範囲で、小さい方が好ましい。広い面積をパッシベーション膜30で覆った方が、より高いパッシベーション効果が得られるためである。開口部30aの一辺の長さは、好ましくは200μm以下である。
基板10の、裏面電極41と接している部分には、基板10の裏面から30〜40μm窪んだ凹部10bが形成されている。基板10の、凹部10bの近傍には、アルミニウム‐シリコンからなる合金層60が形成されている。合金層60の厚さは30〜40μmである。さらに、合金層60の近傍には、高濃度p型拡散層13が形成されている。高濃度p型拡散層12の厚さは、10μm程度である。
高濃度p型拡散層12のドーパント濃度は、基板10のドーパント濃度よりも高く、例えば、1019〜1020cm−3である。
高濃度p型拡散層12は、少数キャリアに対する障壁電界を生じさせて多数キャリアの収集効率を向上させる、局所的なBSFとして機能する。また、反転層によるリーク電流の発生を防止する。
本実施形態では、裏面電極41を開口部30aに対応する部分にのみ形成している。しかし、裏面電極41は、裏面側全面にわたって形成されていても良い。
[光電変換素子1の製造方法]
以下、図2〜図3を参照して、光電変換素子1の製造方法を説明する。
図2(a)に示すように、基板10を準備する。基板10は、既述のように、単結晶基板であっても良く、多結晶基板であっても良い。基板10は、単結晶または多結晶シリコンのインゴットから、100〜300μm、好ましくは100〜200μmの厚さにスライスされたものである。以下の工程に先立って、基板10を酸溶液等に浸漬し、スライスによって形成されたダメージ層を取り除く処理を行っておいても良い。
図2(b)に示すように、基板10の一方の面(受光面)にテクスチャ構造10aを形成する。テクスチャ構造10aは、基板10の表面を、アルカリ溶液等によってウェットエッチングすることで形成される。基板10が多結晶シリコンである場合には、テクスチャ構造10aは、RIE等のドライエッチングプロセスによって形成することができる。
図2(c)に示すように、基板10の受光面にn型拡散層11を形成する。n型拡散層11は、n型のドーパントを含む雰囲気下で基板10を熱処理することによって形成することができる。例えば、オキシ塩化リン(POCl)を含む雰囲気下で、700〜1000℃で熱処理することで形成することができる。この場合、基板10の表裏の主面および側面のすべてに拡散層が形成される。受光面のみにn型拡散層11を残すためには、受光面をレジストで覆って、不要な拡散層をエッチングで除去すれば良い。また、受光面にも、不要なリンガラス層が形成される場合があるため、これを除去するためのエッチングを行っても良い。
n型拡散層11の形成方法としては上記の他、n型ドーパント源を基板10の受光面側に形成し、熱処理によってドーパントを基板10に拡散させる方法がある。n型ドーパント源は、CVD等によって基板10上に積層して形成しても良いし、n型ドーパントを含むペーストを基板10に塗布して形成しても良い。
図2(d)に示すように、n型拡散層11を覆って、反射防止膜20を形成する。反射防止膜20の厚さは、例えば、5〜100nmである。
図3(a)に示すように、基板10の裏面に裏面パッシベーション膜30を形成する。裏面パッシベーション膜30の厚さは、50〜150nmである。
図3(b)に示すように、裏面パッシベーション膜30に耐酸レジスト99を形成する。耐酸レジスト99は、次工程で形成する開口部30a(図3(c)を参照)以外の領域を覆って形成する。耐酸レジスト99は、例えばフォトリソグラフィによって形成することができる。
耐酸レジスト99をマスクとして、エッチングを行う。これにより、図3(c)に示すように、裏面パッシベーション膜30に開口部30aが形成される。ここで、基板10に対しても腐食性のあるエッチャントを用いることで、基板10に凹部10bが形成される。このようなエッチャントとしては、フッ化水素と硝酸との混酸が挙げられる。開口部30aおよび凹部10bを形成後、耐酸レジスト99を除去する。
開口部30aの大きさは、次工程で形成するアルミニウムペースト40(図3(d)を参照)が流動して基板10と接触できるだけの大きさが必要である。一方で、裏面パッシベーション膜30が基板10を覆う面積が大きいほど、パッシベーション効果は高まるので、開口部30aの大きさは小さいことが好ましい。また、開口部30aの大きさが小さいほど、エッチング作用が強くなり、凹部10bが均一に形成される。この点でも、開口部30aの大きさは小さいことが好ましい。開口部30aの一辺の長さは、例えば100μmである。
図3(d)に示すように、開口部30aを覆って、アルミニウムペースト40を形成する。アルミニウムペースト40は、開口部30aを介して、基板10の凹部10bと接触している。アルミニウムペースト40は、アルミニウム粉末、水、有機溶媒および増粘剤等を混合したものである。アルミニウムペースト40は、スクリーン印刷法等によって、開口部30aに対応する位置に形成される。アルミニウムペースト40は、少なくとも開口部30aを覆う大きさに形成される。好ましくは、形成時の位置ずれを考慮して、開口部30aよりも一回り大きく形成される。アルミニウムペースト40の大きさは、例えば、一辺の長さ(あるいは直径)が300μmである。アルミニウムペースト40の厚さは、例えば30〜40μmである。
アルミニウムペースト40を形成後、100〜400℃で乾燥させる。その後、図3(e)に示すように、アルミニウムペースト40を焼成して裏面電極41とする。焼成は、例えば、600〜900℃で、1〜300秒間行う。
このとき、基板10の、裏面電極41(アルミニウムペースト40)と接している部分では、アルミニウムペースト40中のアルミニウムと基板10中のシリコンとが反応し、アルミニウム‐シリコンの合金層60が形成される。
アルミニウムペースト40の焼成時にはさらに、p型のドーパントであるアルミニウムが、アルミニウムペースト40および合金層60から基板10へ拡散する。これにより、合金層60の近傍に、高濃度p型拡散層12が形成される。高濃度p型拡散層12の厚さは、約10μmである。
最後に、図3(f)に示すように、受光面側に受光面電極50を形成する。受光面電極50を形成するために、まず、銀粉末等の導電性微粒子、ガラス粉末と、水、有機溶媒、および増粘剤等を混合した導電ペーストを、スクリーン印刷法等により反射防止膜20の上に形成する。そして、これを焼成する。焼成は例えば、600〜900℃で、1〜300秒間行う。このとき、導電ペーストに混合されたガラス粉末の作用によって、受光面電極50が反射防止膜20を破って、受光面電極50と基板10のn型拡散層11とが接触する。
上記では、いわゆるファイヤースルーと呼ばれる手法で受光面電極50を形成した。しかし、ファイヤースルーを用いずに受光面電極50を形成しても良い。すなわち、反射防止膜20に開口部を形成した後、受光面電極50を形成しても良い。
以上、本実施形態にかかる光電変換素子1の構成および製造方法について説明した。なお、本実施形態では、アルミニウムペースト40を開口部30aに対応する位置に形成し、これを焼成することで裏面電極41を形成した。しかし、裏面電極41は、蒸着やスパッタリング等により裏面パッシベーション膜30上にアルミニウム膜を形成し、これを焼成することで形成しても良い。
再び図1を参照して、光電変換素子1の構成による効果を述べる。本実施形態にかかる光電変換素子1の構成によれば、基板10は凹部10bを有する。裏面電極41は、この凹部10bに沿って形成されている。この裏面電極41が焼成されて、凹部10bから等方的にアルミニウムが拡散されることにより、凹部10bには均質な高濃度p型拡散層12が形成されている。
図1では、凹部10bは、断面が円弧状に形成されている。しかしながら、凹部10bは、基板10の結晶方位などによって、様々な形状を取り得る。しかし、凹部10bがどのような形状であっても、平坦な面からアルミニウムを拡散させた場合と比較して、高濃度p型拡散層12を均質に形成することができる。
均質な高濃度p型拡散層12が得られれば、少数キャリアに対する十分な障壁効果が得られる。また、十分な反転層抑制効果が得られる。さらに、より良好なオーミック接触が得られる。そのため、変換効率が向上する。
また、本実施形態にかかる光電変換素子1の製造方法によれば、裏面パッシベーション膜30に開口部30aを形成する工程において、開口部30aと平面視で重畳する部分において、基板10に凹部10bを形成する。続いて、凹部10bに接してアルミニウムペースト40が形成される。
このアルミニウムペースト40を焼成することにより、凹部10bからアルミニウムが拡散する。平坦な面から拡散させる場合と比較して、凹部10bから拡散させることによって、より等方的にアルミニウムを基板10へ拡散させることができる。したがって、均質な高濃度p型拡散層12が得られ、光電変換素子1の変換効率が向上する。
[比較例]
ここで、本実施形態の効果を説明するために、仮想的な比較例について述べる。図4は、比較例にかかる光電変換素子9の概略構成を模式的に示す断面図である。
光電変換素子9は、光電変換素子1と、裏面側の構成が異なっている。光電変換素子9は、基板10に凹部10bが形成されていない。
裏面電極42は、裏面パッシベーション膜30の開口部30aを介して、基板10の平坦な裏面と接触している。正確には、裏面電極42と基板10との界面には、アルミニウム‐シリコンの合金層61が形成されている。合金層61の厚さは、30〜40μmである。そして、合金層61の近傍には、高濃度p型拡散層13が形成されている。高濃度p型拡散層13の厚さは、10μm程度である。
光電変換素子9の構成では、アルミニウムは、裏面電極42と合金層61との平坦な界面から基板10内へ拡散する。このため、アルミニウムは、基板10の深さ方向(図4の上下方向)に主に拡散する。したがってアルミニウムは、基板10の深さ方向には、比較的深くまで拡散しているが、基板10の面内方向(図4の左右方向)には、あまり拡散していない。
これにより、高濃度p型拡散層13の厚さが不均一になる。特に図4において一点鎖線で囲った領域S1において、高濃度p型拡散層13が十分に形成されない場合がある。その場合、少数キャリアに対する障壁効果が十分に得られない。また、反転層抑制効果が十分に得られない。
一方、本実施形態にかかる光電変換素子1の構成によれば、凹部10bから等方的にアルミニウムが拡散されることにより、凹部10bに均質な高濃度拡散層12が形成される。
以上、本発明についての実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態のみに限定されず、発明の範囲内で種々の変更が可能である。
本発明は、光電変換素子および光電変換素子の製造方法として産業上の利用が可能である。
1,9 光電変換素子、10 p型結晶シリコン基板、10a テクスチャ構造、10b 凹部、11 n型拡散層、12,13 高濃度p型拡散層、20 反射防止膜、30 裏面パッシベーション膜、30a 開口部、40 アルミニウムペースト、41,42 裏面電極、50受光面電極、60,61 合金層

Claims (12)

  1. 片面にn型拡散層が形成され、前記片面と反対側の面に凹部を有するp型結晶シリコン基板と、
    前記p型結晶シリコン基板の前記片面と反対側の面に接して形成され、前記凹部と対応する位置に開口部を有するパッシベーション膜と、
    前記開口部を介して前記凹部と接するように形成されたアルミニウム電極とを備え、
    前記p型結晶シリコン基板は、該p型結晶シリコン基板よりもドーパント濃度の高い高濃度p型拡散層を前記凹部に有する、光電変換素子。
  2. 前記開口部の一辺の長さは、200μm以下である、請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記パッシベーション膜は、窒化ケイ素膜である、請求項1または2に記載の光電変換素子。
  4. 前記p型結晶シリコン基板は、p型多結晶シリコン基板である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光電変換素子。
  5. 前記p型結晶シリコン基板は、p型単結晶シリコン基板である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光電変換素子。
  6. 片面にn型拡散層が形成されたp型結晶シリコン基板を準備する工程と、
    前記p型結晶シリコン基板の前記片面とは反対側の面に、パッシベーション膜を形成する工程と、
    前記パッシベーション膜に開口部を形成する工程と、
    前記開口部を覆ってアルミニウム電極を形成する工程と、
    前記アルミニウム電極を焼成する工程とを備え、
    前記開口部を形成する工程において、前記開口部と平面視で重畳する部分において、前記p型結晶シリコン基板に凹部を形成する、光電変換素子の製造方法。
  7. 前記開口部を形成する工程は、
    前記開口部を形成する領域以外をマスクで覆う工程と、
    前記マスクで覆われた前記パッシベーション膜および前記p結晶型シリコン基板をエッチングする工程とを備える、請求項6に記載の光電変換素子の製造方法。
  8. 前記エッチングを、フッ化水素酸と硝酸との混酸により行う、請求項7に記載の光電変換素子の製造方法。
  9. 前記開口部の一辺の長さは、200μm以下である、請求項6〜8のいずれか一項に記載の光電変換素子の製造方法。
  10. 前記パッシベーション膜は、窒化ケイ素膜である、請求項6〜9のいずれか一項に記載の光電変換素子の製造方法。
  11. 前記p型結晶シリコン基板は、p型多結晶シリコン基板である、請求項6〜10のいずれか一項に記載の光電変換素子の製造方法。
  12. 前記p型結晶シリコン基板は、p型単結晶シリコン基板である、請求項6〜10のいずれか一項に記載の光電変換素子の製造方法。
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