JP2014127567A - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池を構成するp型半導体領域を覆う不純物拡散処理などに対するマスク層の形成工程を簡略化することができ、これにより製造期間の短い太陽電池の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板101の裏面に不純物の拡散によりp型半導体領域102を形成する工程を含む両面受光型太陽電池100の製造方法において、p型半導体領域102の形成工程では、半導体基板101の裏面に選択的に不純物を拡散してp型半導体領域102を形成し、不純物の拡散後にp型半導体領域102の表面上に形成されているボロンシリサイド層110a及びその上のBSG層110bのうちのBSG層110bのみを選択的に除去し、その後、ボロンシリサイド層110aの酸化により、後工程の処理に対するマスクとなるBSG膜110cを形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、太陽電池の製造方法に関し、特に、不純物の拡散工程で用いる拡散マスクの形成プロセスの簡略化に関するものである。
太陽光エネルギを直接電気エネルギに変換する太陽電池は、近年、特に地球環境問題の観点から、次世代のエネルギ源としての期待が急激に高まっている。太陽電池としては、化合物半導体または有機材料を用いたものなど様々な種類のものがあるが、現在、主流となっているのは、シリコン結晶を用いたものである。
また、現在、最も多く製造および販売されている太陽電池は、太陽電池を構成する半導体基板(以下、太陽電池基板あるいは単に基板ともいう。)の、太陽光が入射する側の面である受光面と、受光面とは反対側の面である裏面とにそれぞれ電極が形成された構造のものである。
しかしながら、太陽電池基板の受光面に電極を形成した場合、電極で光が反射したり吸収されたりすることから、この受光面に形成した電極の面積分だけ、太陽電池基板に入射する太陽光が減少することとなる。
そこで、太陽電池基板に効率よく太陽光を取り入れるための工夫を施した太陽電池が開発されている。
例えば、現在普及している太陽電池は基板の片面のみで受光可能な片面受光型太陽電池がほとんどであり、このような片面受光型太陽電池において、太陽電池基板の裏面にのみ集電電極を形成した構造を有する裏面電極型太陽電池が開発されている(特許文献1)。
また、このような片面受光型太陽電池とは別に、太陽電池基板のいずれの面でも受光可能な構造により光変換効率を高めた両面受光型太陽電池も開発されている(非特許文献1)。
以下まず、従来の裏面電極型太陽電池について説明する。
この裏面電極型太陽電池では、電極を受光面とは反対側の裏面に配置することにより、受光面には電極の影になる領域をなくし、また、電極が基板の裏面にあるので、pn接合も基板の裏面側に位置することとなり、通常の太陽電池のように基板の表面に入射光を効率よく取り込むための凹凸構造(テクスチャ構造)を設けた場合でも、良好なpn接合を実現することができる。
図8は、従来の裏面電極型太陽電池を説明する平面図であり、図8(a)は、その裏面側の構造を示し、図8(b)は、図8(a)のA部分を拡大して示し、図8(c)は、図8(b)のB−B’線部分の断面構造を示している。
まず、この太陽電池50の裏面側の構造について簡単に説明する。
この太陽電池50を構成する基板1はn型シリコン基板であり、このn型シリコン基板1の裏面には、帯状n型半導体領域9と帯状p型半導体領域10とが交互に配列され、帯状n型半導体領域9の一端側及び他端側にはこれらにつながる側縁n型半導体領域9aが形成されている。また、n型シリコン基板1の裏面におけるこれらのn型半導体領域9及び9aの外側の部分には、縦外縁p型半導体領域10a1と横外縁p型半導体領域10a2とからなる外縁p型半導体領域10aが形成されている。
n型シリコン基板1の裏面には裏面パッシベーション膜21が形成されており、n型半導体領域9及びp型半導体領域10上には、裏面パッシベーション膜21に形成したコンタクトホール2a及び3aを介してn型電極2及びp型電極3が形成されている。また、この太陽電池50のn型シリコン基板1の受光面には凹凸部(テクスチャ構造)5が形成されており、このn型シリコン基板1の凹凸形状の表面部分には、酸化シリコン膜からなる受光面パッシベーション膜20が形成されている。
次に、従来の裏面電極型太陽電池の製造方法について説明する。
図9及び図10は、この裏面電極型太陽電池の製造方法を工程順(図9(a)〜(d)、図10(a)〜(d))に説明する断面図である。
まず、太陽電池基板として、受光面側(図9の紙面上側)にテクスチャ構造5を形成したn型単結晶シリコン基板(以下、単に半導体基板という。)1を準備し、n拡散領域を形成する際のN拡散マスクとして、NSG(ノンドープ・シリケート・ガラス)膜31を形成する(図9(a))。その後、NSG膜31を拡散マスクとしてN型不純物の拡散を行ってn型半導体領域9を形成する(図9(b))。次に、NSG膜31を除去した後、NSG膜32を半導体基板1のp型半導体領域の形成予定領域以外の領域に選択的に形成し(図9(c))、NSG膜32をP拡散マスクとしてp型不純物の拡散を行ってp型半導体領域10を形成する(図9(d))。
図11は、半導体基板1の裏面にp型半導体領域10を形成する工程における具体的な処理(図11(a)〜図11(f))を示している。
まず、図11(a)(図9(c))に示す半導体基板1の裏面にP拡散剤11として、例えばPBF(東京応化工業株式会社製)を塗布する(図11(b))。このPBFは、P型不純物の固相拡散源となるポリボロンフィルムである(特許文献2参照)。
その後、熱処理により、塗布したPBFから固相拡散により半導体基板1の裏面にp型半導体領域10を形成する。このとき、半導体基板1のp型半導体領域10の表面には、ボロンシリサイド層11a及びボロンシリケートガラス層(BSG)層11bが形成される(図11(c))。次に、フッ酸処理(HF処理)によりボロンシリケート(BSG)層11bを除去する(図11(d))。このとき、ボロンシリサイド層11aは、HF処理では除去されないが、P拡散マスクとしてのNSG膜32は除去される。続いて、熱処理によりボロンシリサイド層11aを酸化させてBSG膜11cに変換した後(図11(e))、HF処理によりBSG膜11cを除去することにより、半導体基板1の裏面にp型半導体領域10を形成する処理が完成する(図11(f))。
なお、特許文献3には、半導体ウェハにボロンを熱拡散させて拡散層を形成するとき、拡散層上にボロンシリケートガラス層(BSG膜)が形成され、そのガラス層と拡散層との間にはボロンシリサイド層が形成されるが、このボロンシリサイド層は、熱処理により酸化膜(BSG膜)を変換することができることが開示されている。
次に、図10に示すように、受光面拡散時の拡散マスクとパッシベーション膜を兼ねるNSG膜33を半導体基板1の裏面側に形成し(図10(a))、続いて、半導体基板1の受光面に受光面パッシベーション膜20を形成する(図10(b))。その後、裏面パッシベーション膜33にコンタクトホール2a及び3aを形成し(図10(c))、続いて、例えば銀などを含む導電性ペーストのスクリーン印刷法を用いて、n型半導体領域9及びp型半導体領域10上にn型電極2及びp型電極3を形成する(図10(d))。
次に、太陽電池基板の両面で太陽光を受光する両面受光型太陽電池について説明する。
例えば、非特許文献1には、このような両面受光型太陽電池において、広く利用されている裏面全面を覆うアルミ層を、裏面電界(BSF)を形成する、電気的に安定化したボロンドープ層に置き換えることにより、裏面電界の効果を高め、表面再結合自体を低減することができることが開示されている。
図12は、このような両面受光型太陽電池の構成を模式的に示す図であり、図12(a)は、裏面側での電極の配置を示し、図12(b)は、図12(a)のB−B’線部分の断面構造を示している。
この両面受光型太陽電池50aを構成する基板51は略正方形形状のn型シリコン基板であり、このn型シリコン基板51の裏面には、p型半導体層52が全面に形成され、その表面はNSG膜53が保護膜として形成されている。また、裏面電極(p型電極)61がp型半導体層52に接続されるように保護膜53を貫通して形成されている。ここで、この裏面電極61は、所定の方向に延びる一対の主電極部61aと、該主電極部61bから、この主電極部61bと直交する方向に延びる枝電極部61bとから構成されている。また、n型シリコン基板51の表面には、凹凸部(テクスチャ構造)55が形成されている。このn型シリコン基板51の表面には、n型半導体層56が形成されており、さらにこのn型半導体層56の表面は、反射防止膜57としてSiN膜が形成されている。この反射防止膜57上には、n型シリコン基板51の裏面側のp型電極61と同様の構造を有するn型電極71が形成されており、このn型電極71は反射防止膜57を貫通してn型半導体56に達している。
図13及び図14は、この両面受光型太陽電池の製造方法を工程順(図13(a)〜図13(d)及び図14(a)〜図14(c))に説明する断面図である。
まず、太陽電池基板51としてのシリコンウェハに対するダメージを除去するためにエッチング処理を施し、その後、この半導体基板51を洗浄する(図13(a))。次に、この半導体基板51の裏面にp型拡散層52を形成する(図13(b))。
以下、この半導体基板51の裏面にp型拡散層52を形成する工程について詳しく説明する。
図15は、半導体基板51の裏面にp型拡散層52を形成する工程における具体的な処理(図15(a)〜図15(f))を示している。
まず、図15(a)(図13(a))に示す半導体基板51の裏面にP拡散剤54として、例えば上述したPBF(東京応化工業株式会社製)を塗布する(図15(b))。
その後、熱処理により、塗布したPBFから固相拡散により半導体基板51の裏面にp型半導体層52を形成する。このとき、半導体基板51のp型半導体層52の表面には、ボロンシリサイド層54a及びボロンシリケートガラス層(BSG)層54bが形成される(図15(c))。
次に、フッ酸処理(HF処理)によりボロンシリケート(BSG)層54bを除去する(図15(d))。このとき、ボロンシリサイド層54aは、HF処理では除去されない。続いて、熱処理によりボロンシリサイド層54aを酸化させてBSG膜54cに変換する(図15(e))。その後、HF処理によりボロンシリケートガラス(BSG)膜54cを除去することにより、半導体基板51の裏面にp型拡散層52を形成する処理が完成する(図15(f))。
次に、図13(c)に示すように、p型拡散層52上に、受光面に対するテクスチャ処理及び表面側に対するn型拡散処理に対するマスク層としてシリコン窒化膜53を形成する(図13(c))。その後、シリコン窒化膜53をマスクとして半導体基板51の表面面に対するテクスチャ処理を行って、半導体基板51の表面を凸凹形状とする(図13(d))。
続いて、シリコン窒化膜53をマスクとして半導体基板51の表面面にPOClを用いてN型不純物を拡散してn型拡散層56を形成する(図14(a))。さらに、表面側にシリコン窒化膜からなる反射防止膜57を形成する(図14(b))。その後、半導体基板の表面及び裏面にそれぞれp型電極71及びn型電極61を形成して焼成することで、太陽電池セルを完成する(図14(c))。この電極の形成方法としては、例えば、半導体基板の受光面に導電性ペーストを焼成して受光面電極を形成する方法があり、この方法では、導電性ペーストに添加されているガラス粉末の作用でもって反射防止膜56が破られ、導電性ペースト中の金属成分と拡散層との間でオーミックコンタクトが形成される(特許文献4参照)。
米国特許第7,135,350号明細書 特開2003−17428号公報 特開2006−24758号公報 特開平11−213754号公報
C.Duranほか4名,25thEuropean photovoltaic Solar Energy Conference and Exhibition / 5th WorldConference on Photovoltaic Energy Conversion, 6-10 September 2010, Valencia,Spain, p.2348 - p.2352 [BIFACIAL SOLAR CELLS WITH BORON BAKCK SURFACE FIELD]
しかしながら、上述した従来の裏面電極型太陽電池50の製造方法では、半導体基板1の裏面にp型不純物の拡散によりp型半導体領域10を形成する際には、図11(c)に示すように、p型半導体領域10とともにその表面にボロンシリサイド層11a及びボロンシリケートガラス層(BSG)層11bが形成されるため、p型半導体領域10へのn型不純物の拡散を阻止する拡散マスクである保護膜(裏面パッシベーション膜)33を形成する前に、保護膜ではないボロンシリサイド層11aや膜質の悪いBSG層11bを除去する必要があり、裏面パッシベーション膜33の形成工程が複雑であるという問題がある。
また、従来の両面受光型太陽電池50aの製造方法においても、裏面電極型太陽電池の製造方法と同様に、半導体基板51の裏面にp型不純物の拡散によりp型半導体領域52を形成する際には、図15(c)に示すように、p型半導体領域52とともにその表面にボロンシリサイド層54a及びボロンシリケートガラス層(BSG)層54bが形成されるため、表面側へのn型不純物の拡散及びテクスチャ処理に対するマスク層(裏面パッシベーション膜)53を形成する前に、保護膜ではないボロンシリサイド層54aや膜質の悪いBSG膜54bを除去する必要があり、拡散などの処理に対するマスク層(裏面パッシベーション膜)53の形成工程が複雑であるという問題がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、太陽電池を構成するp型半導体領域を覆う不純物拡散処理などに対するマスク層の形成工程を簡略化することができ、これにより製造期間の短い太陽電池の製造方法を得ることを目的とする。
本発明に係る太陽電池の製造方法は、半導体基板の第1主面に不純物の拡散により半導体領域を形成する工程を含む太陽電池の製造方法であって、該半導体領域の形成工程は、該半導体基板の第1主面に選択的に不純物を拡散して該半導体領域を形成する拡散工程と、該不純物の拡散後に該半導体領域の表面上に形成されているシリサイド層及び該シリサイド層の表面を覆う絶縁層のうちの該絶縁層のみを選択的に除去する除去工程と、該シリサイド層の酸化により、後工程の処理に対するマスクとなる処理マスクを形成する酸化工程とを含むものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明は、上記太陽電池の製造方法を、前記半導体基板の第1主面とその反対側の第2主面の両方で受光を行うように構成された両面受光型太陽電池を製造する方法とし、前記拡散工程では、p型不純物の拡散により前記半導体基板の第1主面にp型半導体領域を形成し、前記後工程では、前記処理マスクを拡散マスクとするn型不純物の拡散により該半導体基板の第2主面にn型半導体領域を形成することが好ましい。
本発明は、上記太陽電池の製造方法において、前記拡散工程は、前記半導体基板の第1主面にボロンを含む固相拡散源を形成し、熱処理により該半導体基板に該固相拡散源からボロンを拡散させてp型半導体領域を形成し、前記除去工程では、該ボロンの拡散処理中に該半導体基板と該固相拡散源との界面に形成されたボロンシリサイド層、及び該ボロンシリサイド層上に残存する該固相拡散源のうちの該固相拡散源をフッ酸により除去し、前記酸化工程では、該ボロンシリサイド層の酸化によりボロンシリケートガラス層を前記処理マスクとして形成し、前記後工程では、該処理マスクをn型不純物の拡散マスクとして用いて、該半導体基板の第2主面にn型半導体領域を形成することが好ましい。
本発明は、上記太陽電池の製造方法を、前記半導体基板の第1主面と反対側の第2主面でのみ受光を行うように構成された裏面電極型太陽電池を製造する方法とし、前記拡散工程では、p型不純物の拡散により前記半導体基板の第1主面にp型半導体領域を形成し、前記後工程では、前記処理マスクを拡散マスクとするn型不純物の拡散により該半導体基板の第1主面にn型半導体領域を形成することが好ましい。
本発明は、上記太陽電池の製造方法において、前記拡散工程は、前記半導体基板の第2主面にn型半導体領域を選択的に形成した後、前記半導体基板の第2主面にボロンを含む固相拡散源を該n型半導体領域以外の領域に形成し、熱処理により該半導体基板に該固相拡散源からボロンを拡散させてp型半導体領域を形成し、前記除去工程では、該ボロンの拡散処理中に該半導体基板と該固相拡散源との界面に形成されたボロンシリサイド層、及び該ボロンシリサイド層上に残存する該固相拡散源のうちの該固相拡散源をフッ酸により除去し、前記酸化工程では、該ボロンシリサイド層の酸化によりボロンシリケートガラス層を前記処理マスクとして形成し、前記後工程では、該処理マスクをn型不純物の拡散マスクとして用いて、該半導体基板の第2主面にn型半導体領域を形成することが好ましい。
以上のように、本発明によれば、太陽電池を構成するp型半導体領域を覆う不純物拡散処理などに対するマスク層の形成工程を簡略化することができ、これにより製造期間の短い太陽電池の製造方法を実現することができる。
図1は、本発明の実施形態1による両面受光型太陽電池を説明する図であり、図1(a)はこの太陽電池の裏面側での電極の配置を示し、図1(b)はそのA1−A1’線断面の構造を示している。 図2は、本実施形態1による太陽電池の製造方法を説明する図であり、図2(a)〜図2(f)は主要工程での断面構造を示している。 図3は、本実施形態1による太陽電池の製造方法を説明する図であり、図2(b)に示す、半導体基板の裏面にp型拡散層を形成する工程での具体的な処理(図3(a)〜図3(e))を示している。 図4は、本発明の実施形態2による裏面電極型太陽電池を説明する図であり、図4(a)はこの裏面電極型太陽電池の裏面側の構造を示し、図4(b)は図4(a)のA4部分を拡大して示し、図4(c)は図4(b)のB4−B4’線部分の断面構造を示している。 図5は、本発明の実施形態2による太陽電池の製造方法を説明する図であり、図5(a)〜(d)はこの太陽電池の製造方法における主要工程での断面構造を示している。 図6は、本発明の実施形態2による太陽電池の製造方法を説明する図であり、図6(a)〜(d)はこの太陽電池の製造方法における主要工程での断面構造を示している。 図7は、本発明の実施形態2による太陽電池の製造方法を説明する図であり、図5(d)に示す、半導体基板の裏面にp型拡散層を形成する工程での具体的な処理(図7(a)〜図7(e))を示している。 図8は、従来の裏面電極型太陽電池を説明する図であり、図8(a)はその裏面側の構造を示し、図8(b)は図8(a)のA部分を拡大して示し、図8(c)は図8(b)のB−B’線部分の断面構造を示している。 図9は、従来の裏面電極型太陽電池の製造方法を説明する図であり、図9(a)〜図9(d)はこの太陽電池の製造方法における主要工程での断面構造を示している。 図10は、従来の裏面電極型太陽電池の製造方法を説明する図であり、図10(a)〜図10(d)はこの太陽電池の製造方法における主要工程での断面構造を示している。 図11は、図9(d)に示す、半導体基板1の裏面にp型半導体領域を形成する工程における具体的な処理(図11(a)〜図11(f))を示している。 図12は、従来の両面受光型太陽電池の構成を模式的に示す図であり、図12(a)は裏面側での電極の配置を示し、図12(b)は図12(a)のB−B’線部分の断面構造を示している。 図13は、従来の両面受光型太陽電池の製造方法を説明する図であり、図13(a)〜図13(d)は主要工程での断面構造を示している。 図14は、従来の両面受光型太陽電池の製造方法を説明する図であり、図14(a)〜図14(c)は主要工程での断面構造を示している。 図15は、図13(b)に示す、半導体基板の裏面にp型拡散層を形成する工程における具体的な処理(図15(a)〜図15(f))を示している。
まず、本発明の基本原理について説明する。
本発明は、半導体基板の第1主面に不純物の拡散により半導体領域を形成する工程を含む太陽電池の製造方法であって、該半導体領域の形成工程は、該半導体基板の第1主面に選択的に不純物を拡散して該半導体領域を形成する拡散工程と、該不純物の拡散後に該半導体領域の表面上に形成されているシリサイド層及び該シリサイド層の表面を覆う絶縁層のうちの該絶縁層のみを選択的に除去する除去工程と、該シリサイド層の酸化により、後工程の処理に対するマスクとなる処理マスクを形成する酸化工程とを含むものである。
このような構成の本発明では、半導体基板に不純物の拡散により半導体領域を形成した際にこの半導体領域上に形成されるシリサイド層を酸化して、後工程での処理マスクとして用いることが可能となる。これにより、シリサイド層を除去する処理、及びシリサイド層を除去した後に新たな保護膜を、後工程での処理に対する保護マスクとして形成する処理を省略することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1による太陽電池の製造方法を説明する図であり、図1(a)は太陽電池の裏面側での電極の配置を示し、図1(b)は図1(a)のA1−A1’線断面の構造を示している。
この両面受光型太陽電池100を構成する基板(太陽電池基板)101は、略正方形形状のn型シリコン基板(単結晶n型シリコンウェハ)であり、図1(b)に示すように、このn型シリコン基板101の裏面には凹凸部(テクスチャ構造)101bが形成されており、つまり、n型シリコン基板101の裏面側は、入射光をその光路長を増大させて効率よく取り込むために凹凸形状に加工した構造となっている。そして、このn型シリコン基板101の裏面にはp型半導体層(p型拡散層)102が全面に形成されており、さらにこのp型拡散層102の表面には、反射防止膜105bとしてSiN膜が形成されている。また、この反射防止膜105b上にはp型電極(裏面電極)111が形成されており、このp型電極111は反射防止膜105bを貫通してp型半導体層102に達している。
ここで、このp型電極111は、図1(a)に示すように、所定の方向に延びる一対の主電極111aと、これらの主電極111aからこの主電極111aと直交する方向に延びる枝電極111bとから構成されている。
また、n型シリコン基板101の表面にも凹凸部(テクスチャ構造)101aが形成されており、つまり、n型シリコン基板101の表面側は、入射光をその光路長を増大させて効率よく取り込むために凹凸形状に加工した構造となっている。このn型シリコン基板101の表面には、n型半導体層(n型拡散層)104が形成されており、さらにこのn型半導体層104の表面には、反射防止膜105aとしてSiN膜が形成されている。また、この反射防止膜105a上には、n型シリコン基板101の裏面側のp型電極111と同様の構造を有するn型電極(表面電極)112が形成されており、このn型電極112は反射防止膜105aを貫通してn型半導体層104に達している。
次に、本実施形態1の両面受光型太陽電池の製造方法について説明する。
図2は、本実施形態1による太陽電池の製造方法を説明する図であり、図2(a)〜図2(f)は、主要工程での断面構造を示している。
まず、太陽電池基板としての半導体基板(単結晶n型シリコンウェハ)101に対するダメージを除去するためにエッチング処理を施し、その後、半導体基板101の表面及び裏面の両面に対してテクスチャ処理を施してテクスチャ構造101a及び101bを形成する(図2(a))。なお、このテクスチャ処理は、太陽電池基板として単結晶シリコンウェハ101を用いる場合のみ必要であり、多結晶シリコンウェハを用いる場合は不要である。なぜなら、単結晶シリコンウェハの場合、その表面の面方位が決まっており、アルカリ性エッチャント等でシリコンウェハに対して異方性エッチングを行うことで、シリコンウェハの表面に簡単に凹凸構造(テクスチャ構造)を形成することができるのに対し、多結晶シリコンウェハの場合は、その表面に様々な面方位が存在するため、アルカリ性エッチャント等を用いた異方性エッチングは適していないためである。なお、多結晶シリコンウェハに対しては、ダメージ層の除去エッチングを行うか、酸エッチング等の等方性エッチングを行うことにより、その表面に多少の凹凸構造を形成することは可能である。
次に、この半導体ウェハ1の裏面にp型ドーパントを拡散してp型拡散層(p型半導体領域)102を形成し(図2(b))、さらに、このp型拡散層(p型半導体領域)102とともに形成されたボロンシリサイド層110cの酸化により、このp型拡散層102上にBSG膜101cを形成する。
図3は、半導体基板101の裏面にp型半導体領域102及びボロンシリサイド層110cを形成する工程を詳しく説明する図であり、図2(b)に示す工程での具体的な処理(図3(a)〜図3(e))を示している。
まず、図3(a)に示すように、半導体基板101としてのn型シリコン基板の裏面にP拡散剤として例えばPBF(東京応化工業株式会社製)を塗布してP型拡散源110を形成する(図3(b))。このPBFは、従来技術で説明したようにP型不純物(ボロン)の拡散源となるポリボロンフィルムである。このPBFは、スピン塗布法により半導体ウェハ上に形成されるものであり、このPBFを半導体ウェハの表面に塗布して熱処理を施すと、このPBFから半導体基板の表面領域に不純物を拡散させることができる。なお、PBFを塗布する代わりに、シリコン基板1の裏面にBSG膜を成膜してもよい。
その後、熱処理により、塗布したP型拡散源110から固相拡散により半導体基板101の裏面にp型半導体領域102を形成する。このp型半導体領域102の不純物濃度は、1×1019/cm〜5×1020/cmである。
なお、拡散剤などの塗布をせずにBBrの雰囲気中での拡散でも同様にp型拡散が行われる。ただし、この場合、半導体ウェハの両面に不純物が拡散することとなるので、半導体ウェハの表面側にはP型拡散マスクを形成しておく必要がある。
このとき、半導体ウェハ1のp型拡散層102の表面には、ボロンシリサイド層110a、及びボロンシリケートガラス層(BSG層)110bがそれぞれ5〜50nm、及び100nm〜1000nm程度の厚さに形成される(図3(c))。
次に、フッ酸処理(HF処理)によりBSG層110bを除去する(図3(d))。これは、実質的にP型拡散源110であるBSG層110bを残したままにしておくと、このBSG層110bからのボロンの拡散によりn型不純物を拡散すべき領域にp型不純物が拡散されてしまうからである。なお、このとき、ボロンシリサイド層110aは、HF処理では除去されないで残る。続いて、熱処理によりボロンシリサイド層110aを酸化させてBSG膜110cに変換する(図3(e))。これにより、図2(b)に示す断面構造が得られる。
続いて、図2(c)に示すように、BSG膜101cを拡散マスクとして用いて、半導体基板101の裏面側に塗布したPSG膜(図示せず)を拡散源として、半導体基板101の表面にn型半導体層(n型拡散層)104を形成する。このn型半導体層104のリンの不純物濃度は、1×1019/cm〜5×1020/cmである。
その後、p型不純物の拡散の際に形成されたボロンシリサイド層110aを酸化して得られたBSG膜101cをHF処理により除去する(図2(d))。
次に、半導体基板101の表面及び裏面の両面に反射防止膜105aおよび105bとして例えば膜厚50nm〜100nmのSiN膜(シリコン窒化膜)を形成する(図2(e))。
最後に、半導体ウェハ101の表面及び裏面にp型電極111及びn型電極112として焼成電極をファイアースルーにより形成して太陽電池を完成する。
なお、ファイアースルーにより半導体基板の表面に絶縁層を介して焼成電極を形成する方法は、特開平11−213754号公報(特許文献4)に開示されている。
このように、本実施形態1による両面受光型太陽電池100の製造方法においては、半導体基板101の裏面にp型不純物の拡散によりp型半導体領域102を形成する際に、p型半導体領域102の表面に形成されたボロンシリサイド層110aは除去せずにこれを酸化によりボロンシリケートガラス層(BSG)層110cに変換して、表面側のn拡散に対する拡散マスクとして用いるので、ボロンシリサイド層110aを除去する処理、及びボロンシリサイド層110aを除去した後に新たな保護膜(例えばBSG層)を表面側のn拡散に対する拡散マスクとして形成する処理を省略することができる。
これにより太陽電池を構成するp型半導体領域を覆う不純物拡散処理などに対するマスク層の形成工程を簡略化することができ、これにより製造期間の短い太陽電池の製造方法を実現することができる。
(実施形態2)
図4は本発明の実施形態2による裏面電極型太陽電池を説明する平面図であり、図4(a)は、この裏面電極型太陽電池の裏面側の構造を示し、図4(b)は、図4(a)のA4部分を拡大して示し、図4(c)は、図4(b)のB4−B4’線部分の断面構造を示している。
まず、この実施形態2による太陽電池200の裏面側の構造について説明する。
この太陽電池200を構成する基板(太陽電池基板)201は略正方形形状のn型シリコン基板(n型シリコンウェハ)であり、このn型シリコン基板201の裏面(受光面とは反対側の基板主面)には、帯状n型半導体領域209が、n型シリコン基板201の対向する1組の側辺に平行となるよう所定の間隔で複数配置されており、さらに、これらの複数の帯状n型半導体領域209の一端側及び他端側にはそれぞれ、これらにつながる、帯状n型半導体領域209と直交する方向に延びる側縁n型半導体領域209aが形成されており、帯状n型半導体領域209と側縁n型半導体領域209aとが一体となってn型半導体領域(n拡散領域)を構成している。
また、このn型シリコン基板201の裏面の、帯状n型半導体領域209及び側縁n型半導体領域209a以外の領域は、p型半導体領域(p拡散領域)となっている。特に、基板の裏面の、隣接する帯状n型半導体領域209の間には、これらの領域と平行な帯状p型半導体領域210が形成されており、さらに、基板の裏面の、最も外側の帯状n型半導体領域209及び側縁n型半導体領域209aの外側の領域は、基板の外周縁に沿って位置する環状の外縁p型半導体領域210aとなっている。この外縁p型半導体領域210aは、最も外側の帯状n型半導体領域209に沿って延びる縦外縁p型半導体領域210a1と、側縁n型半導体領域209aに沿って延びる横外縁p型半導体領域210a2とから構成されている。
また、このような構造のn型シリコン基板201では、帯状n型半導体領域209上にはこの領域209の平面形状に合わせた平面形状を有する帯状n型電極202が形成されており、帯状p型半導体領域210上にはこの領域210の平面形状に合わせた平面形状を有する帯状p型電極203が形成されている。
次に、この太陽電池200の断面構造について図4(c)を用いて説明する。
この太陽電池200のn型シリコン基板201の受光面には、凹凸部(テクスチャ構造)205が形成されており、つまり、この受光面は、入射光をその光路長を増大させて効率よく取り込むために凹凸形状に加工した構造となっている。n型シリコン基板201の凹凸部の表面部分には、酸化シリコン膜からなる受光面パッシベーション膜220が形成されている。
一方、n型シリコン基板201の裏面側には、上記帯状n型半導体領域209と上記帯状p型半導体領域210とが、これらの領域の長手方向と直交する方向(紙面左右方向)に交互に並ぶよう形成されている。ここで、帯状p型半導体領域210の幅は、帯状n型半導体領域209の幅より広くなっている。これは、n型シリコン基板201で生ずるキャリアのうち、発電電流を左右する少数キャリアである正孔を集める領域を広くするためである。
ここでは、帯状p型半導体領域210は、P型ドーパントであるボロンを拡散して形成したp型拡散層であり、帯状n型半導体領域209は、N型ドーパントであるリンを拡散して形成したn型拡散層である。
また、n型シリコン基板201の受光面と反対側の裏面には、裏面パッシベーション膜221が形成されており、この裏面パッシベーション膜の、n型半導体領域209及びp型半導体領域210上に位置する部分にはコンタクトホール202a及び203aが形成され、n型半導体領域209及びp型半導体領域210上には、n型電極202及びp型電極203がこれらのコンタクトホール202a及び203aを介して帯状n型半導体領域209及び帯状p型半導体領域210と電気的に接続されるよう形成されている。
次に、この裏面電極型太陽電池の製造方法について説明する。
図5及び図6は、この実施形態2による太陽電池の製造方法を説明する図であり、図5(a)〜(d)及び図6(a)〜(d)はこの太陽電池の製造方法における主要工程での断面構造を示している。
まず、太陽電池基板として、受光面側(図5の紙面上側)にテクスチャ構造205を形成したn型単結晶シリコン基板(以下、単に半導体基板という。)201を準備し、n拡散領域を形成する際のN拡散マスクとして、NSG(ノンドープ・シリケート・ガラス)膜231を、例えば常圧CVD法により形成する(図5(a))。
次に、NSG膜231を拡散マスクとしてN型不純物(リン)の拡散を行ってn型半導体領域209を形成する(図5(b))。このn型半導体領域209の不純物濃度は、1×1019/cm〜5×1020/cmである。
次に、N拡散マスクであるNSG膜231を除去した後、NSG膜を例えば常圧CVD法により形成し、そのp型半導体領域の形成予定領域に相当する部分のみを選択的に除去して、p型半導体領域を形成する際のP拡散マスク232を形成する(図5(c))。
続いて、このP拡散マスク232を用いて選択的にp型不純物(ボロン)を拡散してp型半導体領域210を形成する(図5(d))。
図7は、図5(d)に示す、半導体基板201の裏面にp型半導体領域210を形成する工程を詳しく説明する図であり、図5(d)に示す工程での具体的な処理(図7(a)〜図7(e))を示している。
まず、図7(a)(図5(c))に示すシリコン基板201の裏面にP拡散剤254として例えばPBF(東京応化工業株式会社製)を塗布する(図7(b))。このPBFは、実施形態1で説明したポリボロンフィルムと同一のものである。なお、このPBFを塗布する代わりに、シリコン基板201の裏面にBSG膜を成膜してもよい。
その後、熱処理により、塗布したPBFからボロンの固相拡散により半導体基板201の裏面にp型半導体領域210を形成する。このp型半導体領域210の不純物濃度は、1×1019/cm〜5×1020/cmである。なお、拡散剤などの塗布をせずにBBrの雰囲気中での拡散でも同様にp型拡散が行われる。ただし、この場合、拡散マスクを半導体ウェハの表面側に形成しなければ、半導体ウェハの両面が拡散されることとなる。
このとき、半導体基板201のp型半導体領域210の表面には、ボロンシリサイド層254a、及びボロンシリケートガラス層(BSG)層254bがそれぞれ5〜50nm、及び100nm〜1000nm程度の厚さに形成される(図7(c))。
次に、フッ酸処理(HF処理)によりボロンシリケート(BSG)層254bを除去する(図7(d))。これは、実質的にP型拡散剤254であるBSG層254bを残したままにしておくと、このBSG層254bからのボロンの拡散によりn型不純物を拡散すべき領域にp型不純物が拡散されてしまうからである。なお、このとき、ボロンシリサイド層254aは、HF処理では除去されないが、P拡散マスク232としてのNSG膜は除去される。
続いて、熱処理によりボロンシリサイド層254aを酸化させてBSG膜254cに変換する(図7(e))。これにより、図5(d)に示す断面構造が得られる。
その後、このBSG膜254cを拡散マスクとして受光面側にn型表面領域であるFSF層(図示せず)を形成し、さらに半導体基板1の受光面に、膜厚5nm〜50nm程度の受光面パッシベーション膜220を形成する(図6(a))。この受光面パッシベーション膜220は、例えば、窒化シリコン、酸化シリコン、またはそれらの積層体からなり、所謂、反射防止膜としても機能するものである。なお、受光面パッシベーション膜220には単層の窒化シリコンを用いる場合もある。
なお、受光面パッシベーション膜220の形成処理のとして酸化処理を行う場合は、裏面側も酸化されるため、その酸化膜が裏面側のパッシベーション膜233となる。
その後、さらにこのパッシベーション膜233のn型電極及びp型電極を形成すべき部分を選択的に除去してコンタクトホール202a及び203aを形成する(図6(b))。
さらに、半導体基板201の裏面のコンタクトホール202a及び203aを形成した部分に、例えば銀などを含む導電性ペーストをスクリーン印刷法などで印刷し、その後、印刷した導電性ペーストの乾燥及び焼成を行う。これにより、n型半導体領域209にコンタクトホール202aを介して接続されたn型電極202が形成され、p型半導体領域210にコンタクトホール203aを介して接続されたp型電極203が形成される(図6(c))。
このように、本実施形態2による裏面電極型太陽電池200の製造方法においては、半導体基板201の裏面にp型不純物の拡散によりp型半導体領域210を形成する際にp型半導体領域210の表面に形成されたボロンシリサイド層254aは除去せず、これを酸化によりボロンシリケートガラス層(BSG層)254cに変換して、表面側のn拡散に対する拡散マスクとして用いるので、ボロンシリサイド層254aを除去する処理、及びボロンシリサイド層254aを除去した後に新たな保護膜(例えばBSG層)を表面側のn拡散に対する拡散マスクとして形成する処理を省略することができる。
これにより、太陽電池を構成するp型半導体領域に対するn型不純物の拡散を防止する拡散マスクの形成工程を簡略化することができ、これにより製造期間の短い太陽電池の製造方法を得ることができる。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、太陽電池の製造方法の分野において、太陽電池を構成するp型半導体領域を覆う不純物拡散処理などに対するマスク層の形成工程を簡略化することができ、これにより製造期間の短い太陽電池の製造方法を実現することができる。
100 両面受光型太陽電池
101、201 太陽電池基板(n型シリコン基板)
101a、205 凹凸部(テクスチャ部)
101c BSG膜
102 p型拡散層(p型半導体領域)
104 n型半導体領域
105a、105b、220 反射防止膜
110a ボロンシリサイド層
110b ボロンシリケートガラス層(BSG)層
110c BSG膜
111 p型電極(裏面電極)
111a 電極枝部
111b 電極基幹部
112 n型電極
200 裏面電極型太陽電池
202 帯状n型電極
202a、203a コンタクトホール
203 帯状p型電極
209 帯状n型半導体領域
209a 側縁n型半導体領域
210 帯状p型半導体領域
210a 外縁p型半導体領域
210a1 縦外縁p型半導体領域
210a2 横外縁p型半導体領域
221 裏面パッシベーション膜
231 NSG(ノンドープ・シリケート・ガラス)膜
232 P拡散マスク
254 P拡散剤
254a ボロンシリサイド層
254b ボロンシリケートガラス層(BSG)層
254c BSG膜

Claims (5)

  1. 半導体基板の第1主面に不純物の拡散により半導体領域を形成する工程を含む太陽電池の製造方法であって、
    該半導体領域の形成工程は、
    該半導体基板の第1主面に選択的に不純物を拡散して該半導体領域を形成する拡散工程と、
    該不純物の拡散後に該半導体領域の表面上に形成されているシリサイド層及び該シリサイド層の表面を覆う絶縁層のうちの該絶縁層のみを選択的に除去する除去工程と、
    該シリサイド層の酸化により、後工程の処理に対するマスクとなる処理マスクを形成する酸化工程とを含む、太陽電池の製造方法。
  2. 請求項1に記載の太陽電池の製造方法は、前記半導体基板の第1主面とその反対側の第2主面の両方で受光を行うように構成された両面受光型太陽電池を製造する方法であり、
    前記拡散工程では、p型不純物の拡散により前記半導体基板の第1主面にp型半導体領域を形成し、
    前記後工程では、前記処理マスクを拡散マスクとするn型不純物の拡散により該半導体基板の第2主面にn型半導体領域を形成する、太陽電池の製造方法。
  3. 請求項2に記載の太陽電池の製造方法において、
    前記拡散工程は、
    前記半導体基板の第1主面にボロンを含む固相拡散源を形成し、熱処理により該半導体基板に該固相拡散源からボロンを拡散させてp型半導体領域を形成し、
    前記除去工程では、
    該ボロンの拡散処理中に該半導体基板と該固相拡散源との界面に形成されたボロンシリサイド層、及び該ボロンシリサイド層上に残存する該固相拡散源のうちの該固相拡散源をフッ酸により除去し、
    前記酸化工程では、
    該ボロンシリサイド層の酸化によりボロンシリケートガラス層を前記処理マスクとして形成し、
    前記後工程では、該処理マスクをn型不純物の拡散マスクとして用いて、該半導体基板の第2主面にn型半導体領域を形成する、太陽電池の製造方法。
  4. 請求項1に記載の太陽電池の製造方法は、前記半導体基板の第1主面と反対側の第2主面でのみ受光を行うように構成された裏面電極型太陽電池を製造する方法であり、
    前記拡散工程では、p型不純物の拡散により前記半導体基板の第1主面にp型半導体領域を形成し、
    前記後工程では、前記処理マスクを拡散マスクとするn型不純物の拡散により該半導体基板の第1主面にn型半導体領域を形成する、太陽電池の製造方法。
  5. 請求項4に記載の太陽電池の製造方法において、
    前記拡散工程は、
    前記半導体基板の第2主面にn型半導体領域を選択的に形成した後、
    前記半導体基板の第2主面にボロンを含む固相拡散源を該n型半導体領域以外の領域に形成し、熱処理により該半導体基板に該固相拡散源からボロンを拡散させてp型半導体領域を形成し、
    前記除去工程では、
    該ボロンの拡散処理中に該半導体基板と該固相拡散源との界面に形成されたボロンシリサイド層、及び該ボロンシリサイド層上に残存する該固相拡散源のうちの該固相拡散源をフッ酸により除去し、
    前記酸化工程では、
    該ボロンシリサイド層の酸化によりボロンシリケートガラス層を前記処理マスクとして形成し、
    前記後工程では、該処理マスクをn型不純物の拡散マスクとして用いて、該半導体基板の第2主面にn型半導体領域を形成する、太陽電池の製造方法。
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