JP2013114137A - 印刷層付発泡体 - Google Patents

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智紀 兵藤
Akira Hirao
昭 平尾
Takuji Okeyui
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Abstract

【課題】短時間で表面に好適に印刷層を設けることができ、かつ、被着体および自身の印刷層を傷付けることがなく、また、糊残りを生じることなく繰り返し固定および剥離することが可能な印刷物を提供すること。
【解決手段】隣接する球状気泡間に貫通孔を有する連続気泡構造を有する発泡体と該発泡体の表面の少なくとも一部に設けられた印刷層とを含み、該球状気泡の平均孔径が20μm未満であり、該貫通孔の平均孔径が5μm以下である、印刷層付発泡体。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷層を備えた発泡体に関する。
一般に、バーコード、品質表示等の表示ラベル、広告、プレゼンテーション資料等の印刷物は、画鋲、粘着テープ、粘着剤等の固定材を用いて被着体に固定されるか、または、裏面に粘着剤層を有する粘着シートに印刷されて、該粘着剤層を固定材として被着体に固定される(例えば、特許文献1)。
しかしながら、上記方法によれば、固定の際に被着体および印刷物に穴が開く、剥離の際に被着体および/または印刷物が破れる、糊残りが生じる等の問題が生じる場合がある。
一方、店舗や車などの透明窓ガラス、透明プラスチック板などの裏面に貼って、表側より印刷画像を見る、いわゆる裏貼り広告ポスターがある。このようなポスターとしては、任意の基材に印刷層を形成したあと、当該印刷面上に別途粘着剤を塗布する、または、印刷面上の一部または全面に透明な両面テープを貼り合わせるなどした、印刷層上に粘着層が形成された裏貼り広告ポスターが使用されている。
しかしながら、上記裏貼り広告ポスターは、広告が大判になると、窓ガラス等に貼り付ける際に、透明窓ガラスや透明プラスチック板などの被着体と裏貼り広告ポスターとの間に気泡が混入、またはシワが発生するなどの不具合が発生する場合があり、より外観良く貼り合せるためには、高い貼り合せ技術や専用の治具が必要である。
これに対し、特許文献2では、インクジェットプリンターにてミクロ吸盤の面に直接印刷することにより、繰り返し脱着可能なミクロ吸盤付き裏貼り広告ポスターを印刷製造する方法が提案されている。
しかしながら、上記方法では、ミクロ吸盤に、インクジェットプリンターにて出力印刷し、吐出した水性インキの水分、および油性インキの溶剤の揮発を抑えるために当該インキが流動性を保持している間に、剥離処理した透明プラスチックフィルムを当該インキの上から被覆、かつ加圧して、インキを開口部および開口周辺部に押し出す必要があり、かつ、印刷されてから当該透明プラスチックフィルムを当該インキに被覆するまでに5分以上の時間が必要になる。
特開2003−323121号公報 特開2004−38119号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、短時間で表面に好適に印刷層を設けることができ、かつ、被着体および自身の印刷層を傷付けることなく、また、糊残りを生じることなく繰り返し固定および剥離することが可能な印刷物を提供することである。
本発明によれば、印刷層付発泡体が提供される。該印刷層付発泡体は、隣接する球状気泡間に貫通孔を有する連続気泡構造を有する発泡体と該発泡体の表面の少なくとも一部に設けられた印刷層とを含む。該球状気泡の平均孔径が20μm未満であり、該貫通孔の平均孔径が5μm以下である。
好ましい実施形態においては、上記印刷層の常態せん断接着力が、1N/cm以上である。
好ましい実施形態においては、上記発泡体が、表面に平均孔径が20μm以下の表面開口部を有し、その常態せん断接着力が、5N/cm以上である。
好ましい実施形態においては、上記印刷層付発泡体は、さらに基材を含む。
本発明の印刷層付発泡体は、印刷性に優れた表面と特定の内部構造とを有する発泡体を含むことにより、短時間で表面に好適に印刷層を設けることができ、かつ、優れた粘着力を発揮することができる。本発明の印刷層付発泡体は、固定材を用いることなく被着体に固定され得るので、固定および剥離の際に被着体および自身の印刷層に傷を付けることなく、かつ、糊残りを生じることがなく剥離され得る。
(a)、(b)、および(c)はそれぞれ、本発明の好ましい実施形態による印刷層付発泡体の概略断面図である。 発泡体の断面SEM写真の写真図であって、隣接する球状気泡間に貫通孔を有する連続気泡構造を明確に表す写真図である。 実施例1において作製した発泡体を斜めから撮影した表面/断面SEM写真の写真図である。 実施例1において形成した印刷層の表面SEM写真の写真図である。 実施例3において形成した印刷層の表面SEM写真の写真図である。
≪A.印刷層付発泡体≫
本発明の印刷層付発泡体は、隣接する球状気泡間に貫通孔を有する連続気泡構造を有する発泡体と該発泡体の表面の少なくとも一部に設けられた印刷層とを含む。本発明の印刷層付発泡体は、必要に応じて基材をさらに含み得る。基材を含む場合、該基材は発泡体中に含まれていてもよく、発泡体の印刷層が設けられていない側の表面に設けられてもよい。
図1(a)は、本発明の好ましい実施形態による印刷層付発泡体の概略断面図である。印刷層付発泡体100aは、所定の構造を有する発泡体10と該発泡体10の一方の表面に設けられた印刷層20とを含む。図示しないが、印刷層付発泡体100aは、必要に応じて、発泡体10の他方の面にも印刷層を設けられてもよい。図1(b)は、本発明の別の好ましい実施形態による印刷層付発泡体の概略断面図である。印刷層付発泡体100bは、所定の構造を有する発泡体10と該発泡体10の一方の表面に設けられた印刷層20と他方の表面に設けられた基材30とを含む。図1(c)は、本発明のさらに別の好ましい実施形態による印刷層付発泡体の概略断面図である。印刷層付発泡体100cにおいては、発泡体が基材を含んでいる。具体的には、印刷層付発泡体100cは、第1の発泡体11と第2の発泡体12との間に基材30を含む複合発泡体10と、該複合発泡体10の一方の表面に設けられた印刷層20とを含む。該複合発泡体において、第1の発泡体11と第2の発泡体12とは、異なる物性を有する発泡体であってもよい。また、印刷層付発泡体の表面には、表面保護のための剥離フィルムが設けられていてもよい。なお、図示例では、印刷層が発泡体上に積層されている実施形態を示しているが、上記連続気泡構造等を利用して発泡体の表層部が印刷層とされていてもよい。
本発明の印刷層付発泡体は、任意の適切な形状を採り得る。実用的には、好ましくは、本発明の印刷層付発泡体はシート状である。本発明の印刷層付発泡体が発泡体シートである場合、その厚み、長辺および短辺の長さは、任意の適切な値を採り得る。
≪B.発泡体≫
上記発泡体は、隣接する該球状気泡間に貫通孔を有する連続気泡構造を有している。本明細書において「球状気泡」とは、厳密な真球状の気泡でなくても良く、例えば、部分的にひずみのある略球状の気泡や、大きなひずみを有する空間からなる気泡であっても良い。
上記発泡体が有する球状気泡の平均孔径は、20μm未満であり、好ましくは15μm以下であり、さらに好ましくは10μm以下である。発泡体が有する球状気泡の平均孔径の下限値は特に限定されず、例えば、好ましくは0.01μmであり、より好ましくは0.1μmであり、さらに好ましくは1μmである。発泡体が有する球状気泡の平均孔径が上記範囲内に収まることにより、発泡体の球状気泡の平均孔径を精密に小さく制御できる。
上記発泡体が有する上記貫通孔の平均孔径は、5μm以下であり、好ましくは4μm以下であり、より好ましくは3μm以下である。隣接する球状気泡間に有する貫通孔の平均孔径の下限値は特に限定されず、例えば、好ましくは0.001μmであり、より好ましくは0.01μmである。
上記発泡体は、膜厚精度に優れながら、その表面に開口部を有することが好ましい。
上記発泡体が表面開口部を有する場合、該表面開口部の平均孔径は、上限値として、好ましくは20μmであり、より好ましくは15μmであり、さらに好ましくは10μmであり、さらにより好ましくは5μmであり、特に好ましくは4μmであり、最も好ましくは3μmである。表面開口部の平均孔径の下限値は特に限定されず、例えば、好ましくは0.001μmであり、より好ましくは0.01μmである。
上記発泡体に対して油性インクを用いて印刷層を形成する場合、上記表面開口部以外の平滑部位が疎水性を示すため、該発泡体はインク吸収性に優れた受理層として機能し得る。後述の通り、発泡体を形成する樹脂には架橋構造が施されているため、印刷を施す際のインクの希釈溶媒の吸液による発泡体樹脂の膨潤が起こりにくい。これにより、インクがにじむことなく鮮明な印刷が可能となる。
上記発泡体に対して水性インクを用いて印刷層を形成する場合、上記発泡体が有する気泡の内壁が親水性を示すため、インク吸収性に非常に優れた受理層として機能し得る。これにより、発泡体に水性インクが乗りやすく、短時間でインク濃度の高い鮮やかな印刷が可能となる。
また、上記気泡構造によりじん性および耐熱性に優れた発泡体が得られ得る。また、上記表面開口部はミクロ吸盤の役割を担うので、該表面開口部を有する印刷層付発泡体は、表面への印刷性を損なうことなく、優れた粘着力を発揮し得る。
上記発泡体の密度は、好ましくは0.15g/cm〜0.9g/cmであり、より好ましくは0.15g/cm〜0.7g/cmであり、さらに好ましくは0.15g/cm〜0.5g/cmである。発泡体の密度が上記範囲内に収まることにより、発泡体の密度の範囲を広く制御した上で、印刷層の形成が容易であり、かつ、じん性および耐熱性に優れた発泡体が得られ得る。
上記発泡体が有する連続気泡構造は、ほとんどまたは全ての隣接する球状気泡間に貫通孔を有する連続気泡構造であっても良いし、該貫通孔の数が比較的少ない半独立半連続気泡構造であっても良い。このような連続気泡構造を有する発泡体を用いることにより、本発明の印刷層付発泡体は十分なインク濃度の印刷層を有し得、また、十分な粘着力を発揮し得る。このように十分なインク濃度の印刷層が形成される理由としては、発泡体の材料組成および平滑でありながら広い比表面積を有する発泡体の表面に印刷処理後、直ちに印刷層が形成されるためと推測される。また、十分な粘着力が発揮される理由としては、印刷層付発泡体を被着体に押圧すると、球状気泡および貫通孔が圧縮されて発泡体表面から空気が外部に抜け、貼り付けの際に被着体と上記印刷層付発泡体との間に噛み込んだ空気も連続気泡構造を利用して容易に除去でき、かつ、これにより生じる外部との大気圧差に起因して、吸着性が発揮されるためと推測される。具体的には、上記発泡体の内部においては、連続気泡構造があらゆる方向に伸びているので、押圧により空気が容易に外方に抜ける。その結果、十分な大気圧差が生じて優れた吸着性が発揮されると推測される。また、上記の通り、本発明の印刷層付発泡体の粘着力は吸着力を利用しており、剥離および貼着が何度でも可能であるので、裏貼り広告ポスター等の用途に好適である。
隣接する球状気泡間に有する貫通孔は、発泡体の物性に影響する。例えば、貫通孔の平均孔径が小さいほど、発泡体の強度が高くなる傾向がある。図2に、上記発泡体の断面SEM写真の写真図であって、隣接する球状気泡間に貫通孔を有する連続気泡構造を明確に表す写真図を示す。
好ましい実施形態においては、上記発泡体は、180°の折り曲げ試験でクラックが発生しない。このように非常に優れたじん性を有する発泡体を用いることにより、紙のように巻き取り可能な印刷層付発泡体が得られ得る。
上記発泡体(基材を含有する場合は複合発泡体)は、125℃で22時間保存したときの寸法変化率が、好ましくは±5%未満であり、より好ましくは±3%以下であり、さらに好ましくは±1%以下である。上記発泡体において125℃で22時間保存したときの寸法変化率が上記範囲内に収まることにより、上記発泡体は非常に優れた耐熱性を有し得る。
上記発泡体(基材を含有する場合は複合発泡体)は、引張強度が、好ましくは0.1MPa以上であり、より好ましくは0.15MPa以上であり、さらに好ましくは0.2MPa以上である。上記発泡体において引張強度が上記範囲内に収まることにより、上記発泡体は非常に優れた機械的物性を有し得る。なお、上記引張強度は、JIS−K−7113に準拠して、引張速度=50mm/分で測定した値である。
上記発泡体(基材を含有する場合は複合発泡体)は、125℃で14日間保存したときの引張強度変化率が、好ましくは±20%未満であり、より好ましくは±18%以下である。上記発泡体において125℃で14日間保存したときの引張強度変化率が上記範囲内に収まることにより、上記発泡体は非常に優れた耐熱性を有し得る。なお、上記引張強度変化率は、測定試料を125℃のオーブンに14日間保存する前と後に、JIS−K−7113に準拠して、引張速度=50mm/分で引張強度を測定したときの、該加熱保存処理の前後における引張強度の変化率である。
上記発泡体(基材を含有する場合は複合発泡体)は、常態せん断接着力が、好ましくは5N/cm以上であり、より好ましくは7N/cm以上であり、さらに好ましくは9N/cm以上であり、特に好ましくは10N/cm以上である。上記発泡体の常態せん断接着力が上記範囲内に収まることにより、本発明の印刷層付発泡体は十分な粘着力を発現し得る。
上記発泡体(基材を含有する場合は複合発泡体)は、180°ピール試験力が、好ましくは1N/25mm以下であり、より好ましくは0.8N/25mm以下であり、さらに好ましくは0.5N/25mm以下であり、特に好ましくは0.3N/25mm以下である。上記発泡体の180°ピール試験力が上記範囲内に収まることにより、本発明の印刷層付発泡体は、上記のように粘着力が高いにもかかわらず、容易に剥離が可能であるという優れた効果を発現し得る。
上記発泡体の形成材料としては、目的に応じて任意の適切な材料が採用され得る。
上記発泡体の厚みとしては、用途等に応じて任意の適切な厚みを採り得る。
≪C.発泡体の製造方法≫
上記発泡体の製造方法としては、例えば、連続的に連続油相成分と水相成分を乳化機に供給して上記発泡体を得るために用い得るW/O型エマルションを調製し、続いて、得られたW/O型エマルションを重合して含水重合体を製造し、続いて、得られた含水重合体を脱水する、「連続法」が挙げられる。上記発泡体の製造方法としては、また、例えば、連続油相成分に対して適当な量の水相成分を乳化機に仕込み、攪拌しながら連続的に水相成分を供給することで上記発泡体を得るために用い得るW/O型エマルションを調製し、得られたW/O型エマルションを重合して含水重合体を製造し、続いて、得られた含水重合体を脱水する、「バッチ法」が挙げられる。
W/O型エマルションを連続的に重合する連続重合法は生産効率が高く、重合時間の短縮効果と重合装置の短縮化とを最も有効に利用できるので好ましい方法である。
上記発泡体の製造方法は、より具体的には、
W/O型エマルションを調製する工程(I)と、
得られたW/O型エマルションを賦形する工程(II)と、
賦形されたW/O型エマルションを重合する工程(III)と、
得られた含水重合体を脱水する工程(IV)と、
を含む。ここで、得られたW/O型エマルションを賦形する工程(II)と賦形されたW/O型エマルションを重合する工程(III)とは少なくとも一部を同時に行っても良い。
≪C−1.W/O型エマルションを調製する工程(I)≫
W/O型エマルションは、連続油相成分と該連続油相成分と不混和性の水相成分を含むW/O型エマルションである。W/O型エマルションは、より具体的に説明すると、連続油相成分中に水相成分が分散したものである。
W/O型エマルションにおける、水相成分と連続油相成分との比率は、W/O型エマルションを形成し得る範囲で任意の適切な比率を採り得る。W/O型エマルションにおける、水相成分と連続油相成分との比率は、該W/O型エマルションの重合によって得られる多孔質ポリマー材料の構造的、機械的、および性能的特性を決定する上で重要な因子となり得る。具体的には、上記発泡体を得るために用い得るW/O型エマルションにおける、水相成分と連続油相成分との比率は、該W/O型エマルションの重合によって得られる多孔質ポリマー材料の密度、気泡サイズ、気泡構造、および多孔構造を形成する壁体の寸法などを決定する上で重要な因子となり得る。
W/O型エマルション中の水相成分の比率は、下限値として、好ましくは30重量%であり、より好ましくは40重量%であり、さらに好ましくは50重量%であり、特に好ましくは55重量%であり、上限値として、好ましくは95重量%であり、より好ましくは90重量%であり、さらに好ましくは85重量%であり、特に好ましくは80重量%である。W/O型エマルション中の水相成分の比率が上記範囲内にあれば、本発明の効果を十分に発現し得る。
W/O型エマルションは、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な添加剤が含まれ得る。このような添加剤としては、例えば、粘着付与樹脂;タルク;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸やその塩類、クレー、雲母粉、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、亜鉛華、ベントナイン、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、アルミニウムシリケート、アセチレンブラック、アルミニウム粉などの充填剤;顔料;染料;などが挙げられる。このような添加剤は、1種のみ含まれていても良いし、2種以上が含まれていても良い。
W/O型エマルションを製造する方法としては、任意の適切な方法を採用し得る。上記発泡体を得るために用い得るW/O型エマルションを製造する方法としては、例えば、連続油相成分と水相成分を連続的に乳化機に供給することでW/O型エマルションを形成する「連続法」や、連続油相成分に対して適当な量の水相成分を乳化機に仕込み、攪拌しながら連続的に水相成分を供給することでW/O型エマルションを形成する「バッチ法」などが挙げられる。
W/O型エマルションを製造する際、エマルション状態を得るための剪断手段としては、例えば、ローターステーターミキサー、ホモジナイザー、ミクロ流動化装置などを用いた高剪断条件の適用が挙げられる。また、エマルション状態を得るための別の剪断手段としては、例えば、動翼ミキサーまたはピンミキサーを使用した振盪、電磁撹拌棒などを用いた低剪断条件の適用による連続および分散相の穏やかな混合が挙げられる。
「連続法」によってW/O型エマルションを調製するための装置としては、例えば、静的ミキサー、ローターステーターミキサー、ピンミキサーなどが挙げられる。撹拌速度を上げることで、または、混合方法でW/O型エマルション中に水相成分をより微細に分散するようデザインされた装置を使用することで、より激しい撹拌を達成しても良い。
「バッチ法」によってW/O型エマルションを調製するための装置としては、例えば、手動での混合や振盪、被動動翼ミキサー、3枚プロペラ混合羽根などが挙げられる。具体的には、プライミクス(株)製「T.K.アジホモミクサー」や「T.K.コンビミックス」などは、減圧下で目的とするW/O型エマルションを製造可能であり、得られるW/O型エマルションにおいては気泡の混入が大幅に低減され得る。
連続油相成分を調製する方法としては、任意の適切な方法を採用し得る。連続油相成分を調製する方法としては、代表的には、例えば、親水性ポリウレタン系重合体とエチレン性不飽和モノマーを含む混合シロップを調製し、続いて、該混合シロップに、重合開始剤、架橋剤、その他の任意の適切な成分を配合し、連続油相成分を調製することが好ましい。
親水性ポリウレタン系重合体を調製する方法としては、任意の適切な方法を採用し得る。親水性ポリウレタン系重合体を調製する方法としては、代表的には、例えば、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとジイソシアネート化合物とをウレタン反応触媒の存在下で反応させることにより得られる。
≪C−1−1.水相成分≫
水相成分としては、実質的に連続油相成分と不混和性のあらゆる水性流体を採用し得る。取り扱いやすさや低コストの観点から、好ましくは、イオン交換水などの水である。
水相成分には、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な添加剤が含まれ得る。このような添加剤としては、例えば、重合開始剤、水溶性の塩などが挙げられる。水溶性の塩は、W/O型エマルションをより安定化させるために有効な添加剤となり得る。このような水溶性の塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどが挙げられる。このような添加剤は、1種のみ含まれていても良いし、2種以上が含まれていても良い。水相成分に含まれ得る添加剤は、1種のみでも良いし、2種以上でも良い。
≪C−1−2.連続油相成分≫
連続油相成分は、親水性ポリウレタン系重合体とエチレン性不飽和モノマーと架橋剤を含む。連続油相成分中の親水性ポリウレタン系重合体およびエチレン性不飽和モノマーの含有割合は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な含有割合を採り得る。
親水性ポリウレタン系重合体は、該親水性ポリウレタン系重合体を構成するポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール単位中のポリオキシエチレン比率、または、配合する水相成分量にもよるが、例えば、好ましくは、エチレン性不飽和モノマー70〜90重量部に対して親水性ポリウレタン系重合体が10〜30重量部の範囲であり、より好ましくは、エチレン性不飽和モノマー75〜90重量部に対して親水性ポリウレタン系重合体が10〜25重量部の範囲である。また、例えば、水相成分100重量部に対し、好ましくは、親水性ポリウレタン系重合体が1〜30重量部の範囲であり、より好ましくは、親水性ポリウレタン系重合体が1〜25重量部の範囲である。親水性ポリウレタン系重合体の含有割合が上記範囲内にあれば、本発明の効果を十分に発現し得る。
≪C−1−2−1.親水性ポリウレタン系重合体≫
親水性ポリウレタン系重合体は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール由来のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン単位を含み、該ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン単位中の5重量%〜25重量%がポリオキシエチレンである。
上記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン単位中のポリオキシエチレンの含有割合は、上記のように5重量%〜25重量%であり、下限値として、好ましくは10重量%であり、より好ましくは15重量%であり、上限値として、好ましくは25重量%であり、より好ましくは20重量%である。上記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン単位中のポリオキシエチレンは、連続油相成分中に水相成分を安定に分散させる効果を発現するものである。上記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン単位中のポリオキシエチレンの含有割合が5重量%未満の場合、連続油相成分中に水相成分を安定に分散させることが困難になるおそれがある。上記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン単位中のポリオキシエチレンの含有割合が25重量%を超える場合、HIPE条件に近づくにつれてW/O型エマルションからO/W型(水中油型)エマルションに転相するおそれがある。
従来の親水性ポリウレタン系重合体は、ジイソシアネート化合物と疎水性長鎖ジオール、ポリオキシエチレングリコールならびにその誘導体、低分子活性水素化合物(鎖伸長剤)を反応させることによって得られるが、このような方法で得られる親水性ポリウレタン系重合体中に含まれるポリオキシエチレン基の数は不均一であるため、このような親水性ポリウレタン系重合体を含むW/O型エマルションは乳化安定性が低下するおそれがある。一方、W/O型エマルションの連続油相成分に含まれる親水性ポリウレタン系重合体は、上記のような特徴的な構造を有することにより、W/O型エマルションの連続油相成分に含ませた場合に、乳化剤等を積極的に添加せずとも、優れた乳化性および優れた静置保存安定性を発現することができる。
親水性ポリウレタン系重合体は、好ましくは、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとジイソシアネート化合物とを反応させることにより得られる。この場合、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとジイソシアネート化合物との比率は、NCO/OH(当量比)で、下限値として、好ましくは1であり、より好ましくは1.2であり、さらに好ましくは1.4であり、特に好ましくは1.6であり、上限値として、好ましくは3であり、より好ましくは2.5であり、さらに好ましくは2である。NCO/OH(当量比)が1未満の場合は、親水性ポリウレタン系重合体を製造する際にゲル化物が生成しやすくなるおそれがある。NCO/OH(当量比)が3を超える場合は、残存ジイソシアネート化合物が多くなってしまい、W/O型エマルションが不安定になるおそれがある。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとしては、例えば、ADEKA株式会社製のポリエーテルポリオール(アデカ(登録商標)プルロニックL−31、L−61、L−71、L−101、L−121、L−42、L−62、L−72、L−122、25R−1、25R−2、17R−2)や、日本油脂株式会社製のポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(プロノン(登録商標)052、102、202)などが挙げられる。ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールは、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
ジイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族、脂肪族、脂環族のジイソシアネート、これらのジイソシアネートの二量体や三量体、ポリフェニルメタンポリイソシアネートなどが挙げられる。芳香族、脂肪族、脂環族のジイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。ジイソシアネートの三量体としては、イソシアヌレート型、ビューレット型、アロファネート型等が挙げられる。ジイソシアネート化合物は、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
ジイソシアネート化合物は、ポリオールとのウレタン反応性などの観点から、その種類や組み合わせ等を適宜選択すれば良い。ポリオールとの速やかなウレタン反応性や水との反応の抑制などの観点からは、脂環族ジイソシアネートを使用することが好ましい。
親水性ポリウレタン系重合体の重量平均分子量は、下限値として、好ましくは5000であり、より好ましくは7000であり、さらに好ましくは8000であり、特に好ましくは10000であり、上限値として、好ましくは50000であり、より好ましくは40000であり、さらに好ましくは30000であり、特に好ましくは20000である。
親水性ポリウレタン系重合体は、末端にラジカル重合可能な不飽和二重結合を有していても良い。親水性ポリウレタン系重合体の末端にラジカル重合可能な不飽和二重結合を有することにより、本発明の効果がより一層発現され得る。
≪C−1−2−2.エチレン性不飽和モノマー≫
エチレン性不飽和モノマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーであれば、任意の適切なモノマーを採用し得る。エチレン性不飽和モノマーは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
エチレン性不飽和モノマーは、好ましくは、(メタ)アクリル酸エステルを含む。エチレン性不飽和モノマー中の(メタ)アクリル酸エステルの含有割合は、下限値として、好ましくは80重量%であり、より好ましくは85重量%であり、上限値として、好ましくは100重量%であり、より好ましくは98重量%である。(メタ)アクリル酸エステルは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、好ましくは、炭素数が1〜20のアルキル基(シクロアルキル基、アルキル(シクロアルキル)基、(シクロアルキル)アルキル基も含む概念)を有するアルキル(メタ)アクリレートである。上記アルキル基の炭素数は、好ましくは4〜18である。なお、(メタ)アクリルとは、アクリルおよび/またはメタクリルの意味であり、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよび/またはメタクリレートの意味である。
炭素数が1〜20のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートが好ましい。炭素数が1〜20のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
エチレン性不飽和モノマーは、好ましくは、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な極性モノマーをさらに含む。エチレン性不飽和モノマー中の極性モノマーの含有割合は、下限値として、好ましくは0重量%であり、より好ましくは2重量%であり、上限値として、好ましくは20重量%であり、より好ましくは15重量%である。極性モノマーは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
極性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などのカルボキシル基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有モノマー;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有モノマー;などが挙げられる。
≪C−1−2−3.重合開始剤≫
連続油相成分には、好ましくは、重合開始剤が含まれる。
重合開始剤としては、例えば、ラジカル重合開始剤、レドックス重合開始剤などが挙げられる。ラジカル重合開始剤としては、例えば、熱重合開始剤、光重合開始剤が挙げられる。
熱重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物、過酸化物、ペルオキシ炭酸、ペルオキシカルボン酸、過硫酸カリウム、t−ブチルペルオキシイソブチレート、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルなどが挙げられる。
光重合開始剤としては、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(例として、チバ・ジャパン社製、商品名;ダロキュア−2959)、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン(例として、チバ・ジャパン社製、商品名;ダロキュア−1173)、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(例として、チバ・ジャパン社製、商品名;イルガキュア−651)、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン(例として、チバ・ジャパン社製、商品名;イルガキュア−184)などのアセトフェノン系光重合開始剤;ベンジルジメチルケタールなどのケタール系光重合開始剤;その他のハロゲン化ケトン;アシルフォスフィンオキサイド(例として、チバ・ジャパン社製、商品名;イルガキュア−819);などを挙げることができる。
重合開始剤は、1種のみを含んでいても良く、2種以上を含んでいてもよい。
重合開始剤の含有割合は、連続油相成分全体に対し、下限値として、好ましくは0.05重量%であり、より好ましくは0.1重量%であり、上限値として、好ましくは5.0重量%であり、より好ましくは1.0重量%である。重合開始剤の含有割合が連続油相成分全体に対して0.05重量%未満の場合には、未反応のモノマー成分が多くなり、得られる多孔質材料中の残存モノマー量が増加するおそれがある。重合開始剤の含有割合が連続油相成分全体に対して5.0重量%を超える場合には、得られる多孔質材料の機械的物性が低下するおそれがある。
なお、光重合開始剤によるラジカル発生量は、照射する光の種類や強度や照射時間、モノマーおよび溶剤混合物中の溶存酸素量などによっても変化する。そして、溶存酸素が多い場合には、光重合開始剤によるラジカル発生量が抑制され、重合が十分に進行せず、未反応物が多くなることがある。したがって、光照射の前に、反応系中に窒素等の不活性ガスを吹き込み、酸素を不活性ガスで置換、または、減圧処理によって脱気しておくことが好ましい。
≪C−1−2−4.架橋剤≫
連続油相成分には、架橋剤が含まれる。
架橋剤は、典型的には、ポリマー鎖同士を連結して、より三次元的な分子構造を構築するために用いられる。架橋剤の種類と含有量の選択は、得られる多孔質材料に所望される構造的特性、機械的特性、および流体処理特性に左右される。架橋剤の具体的な種類および含有量の選択は、多孔質材料の構造的特性、機械的特性、および流体処理特性の望ましい組み合わせを実現する上で重要となる。
上記発泡体の製造方法においては、架橋剤として、重量平均分子量の異なる少なくとも2種類の架橋剤を用いることが好ましい。
上記発泡体の製造方法においては、より好ましくは、架橋剤として、「重量平均分子量が800以上である多官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリルアミド、および重合反応性オリゴマーから選ばれる1種以上」と「重量平均分子量が500以下である多官能(メタ)アクリレートおよび多官能(メタ)アクリルアミドから選ばれる1種以上」とを併用する。ここで、多官能(メタ)アクリレートとは、具体的には、1分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する多官能(メタ)アクリレートであり、多官能(メタ)アクリルアミドとは、具体的には、1分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する多官能(メタ)アクリルアミドである。
多官能(メタ)アクリレートとしては、ジアクリレート類、トリアクリレート類、テトラアクリレート類、ジメタクリレート類、トリメタクリレート類、テトラメタクリレート類などが挙げられる。
多官能(メタ)アクリルアミドとしては、ジアクリルアミド類、トリアクリルアミド類、テトラアクリルアミド類、ジメタクリルアミド類、トリメタクリルアミド類、テトラメタクリルアミド類などが挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートは、例えば、ジオール類、トリオール類、テトラオール類、ビスフェノールA類などから誘導できる。具体的には、例えば、1,10−デカンジオール、1,8−オクタンジオール、1,6ヘキサン−ジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4ブタン−2−エンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシノール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールAプロピレンオキサイド変性物などから誘導できる。
多官能(メタ)アクリルアミドは、例えば、対応するジアミン類、トリアミン類、テトラアミン類などから誘導できる。
重合反応性オリゴマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、コポリエステル(メタ)アクリレート、オリゴマージ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。好ましくは、疎水性ウレタン(メタ)アクリレートである。
重合反応性オリゴマーの重量平均分子量は、好ましくは1500以上、より好ましくは2000以上である。重合反応性オリゴマーの重量平均分子量の上限は特に限定されないが、例えば、好ましくは10000以下である。
架橋剤として、「重量平均分子量が800以上である多官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリルアミド、および重合反応性オリゴマーから選ばれる1種以上」と「重量平均分子量が500以下である多官能(メタ)アクリレートおよび多官能(メタ)アクリルアミドから選ばれる1種以上」とを併用する場合、「重量平均分子量が800以上である多官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリルアミド、および重合反応性オリゴマーから選ばれる1種以上」の使用量は、連続油相成分中の親水性ポリウレタン系重合体およびエチレン性不飽和モノマーの合計量に対して、下限値として、好ましくは30重量%であり、上限値として、好ましくは100重量%であり、より好ましくは80重量%である。「重量平均分子量が800以上である多官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリルアミド、および重合反応性オリゴマーから選ばれる1種以上」の使用量が連続油相成分中の親水性ポリウレタン系重合体およびエチレン性不飽和モノマーの合計量に対して30重量%未満の場合、得られる発泡体の凝集力が低下してしまうおそれがあり、じん性と柔軟性の両立が困難になるおそれがある。「重量平均分子量が800以上である多官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリルアミド、および重合反応性オリゴマーから選ばれる1種以上」の使用量が連続油相成分中の親水性ポリウレタン系重合体およびエチレン性不飽和モノマーの合計量に対して100重量%を超える場合、W/O型エマルションは乳化安定性が低下してしまい、所望の発泡体が得られないおそれがある。
架橋剤として、「重量平均分子量が800以上である多官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリルアミド、および重合反応性オリゴマーから選ばれる1種以上」と「重量平均分子量が500以下である多官能(メタ)アクリレートおよび多官能(メタ)アクリルアミドから選ばれる1種以上」とを併用する場合、「重量平均分子量が500以下である多官能(メタ)アクリレートおよび多官能(メタ)アクリルアミドから選ばれる1種以上」の使用量は、連続油相成分中の親水性ポリウレタン系重合体およびエチレン性不飽和モノマーの合計量に対して、下限値として、好ましくは1重量%であり、より好ましくは5重量%であり、上限値として、好ましくは30重量%であり、より好ましくは20重量%である。「重量平均分子量が500以下である多官能(メタ)アクリレートおよび多官能(メタ)アクリルアミドから選ばれる1種以上」の使用量が連続油相成分中の親水性ポリウレタン系重合体およびエチレン性不飽和モノマーの合計量に対して1重量%未満の場合、耐熱性が低下してしまい、含水重合体を脱水する工程(IV)において収縮によって気泡構造が潰れてしまうおそれがある。「重量平均分子量が500以下である多官能(メタ)アクリレートおよび多官能(メタ)アクリルアミドから選ばれる1種以上」の使用量が連続油相成分中の親水性ポリウレタン系重合体およびエチレン性不飽和モノマーの合計量に対して30重量%を超える場合、得られる発泡体のじん性が低下してしまい、脆性を示してしまうおそれがある。
架橋剤は、1種のみを含んでいても良く、2種以上を含んでいてもよい。
≪C−1−2−5.連続油相成分中のその他の成分≫
連続油相成分には、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なその他の成分が含まれ得る。このようなその他の成分としては、代表的には、好ましくは、触媒、酸化防止剤、光安定剤、有機溶媒などが挙げられる。このようなその他の成分は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
触媒としては、例えば、ウレタン反応触媒が挙げられる。ウレタン反応触媒としては、任意の適切な触媒を採用し得る。具体的には、例えば、ジブチル錫ジラウリレートが挙げられる。
触媒の含有割合は、目的とする触媒反応に応じて、任意の適切な含有割合を採用し得る。
触媒は、1種のみを含んでいても良く、2種以上を含んでいてもよい。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、リン系酸化防止剤などが挙げられる。
酸化防止剤の含有割合は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な含有割合を採用し得る。
酸化防止剤は、1種のみを含んでいても良く、2種以上を含んでいてもよい。
有機溶媒としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な有機溶媒を採用し得る。
有機溶媒の含有割合は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な含有割合を採用し得る。
有機溶媒は、1種のみを含んでいても良く、2種以上を含んでいてもよい。
光安定剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリシレート系、シアノアクリルレート系、ニッケル系、トリアジン系などの紫外線吸収剤や、ヒンダードアミン系光安定剤などが挙げられる。これらの光安定剤の中でも、好ましくは、ベンゾトリアゾール系化合物紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤である。このようなベンゾトリアゾール系化合物紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤としては、具体的には、例えば、BASF社製の「TINUVIN」シリーズなどが挙げられる。
光安定剤の含有割合としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な含有割合を採用し得る。例えば、連続油相成分全体に対する光安定剤の含有割合は、好ましくは0.01重量%〜10重量%であり、より好ましくは0.1〜5重量%である。
光安定剤は、1種のみを含んでいても良く、2種以上を含んでいてもよい。
≪C−2.W/O型エマルションを賦形する工程(II)≫
工程(II)において、W/O型エマルションを賦形する方法としては、任意の適切な賦形方法を採用し得る。例えば、走行するベルト上にW/O型エマルションを連続的に供給し、ベルトの上で平滑なシート状に賦形する方法が挙げられる。また、熱可塑性樹脂フィルムの一面に塗工して賦形する方法が挙げられる。
工程(II)において、W/O型エマルションを賦形する方法として、熱可塑性樹脂フィルムの一面に塗工して賦形する方法を採用する場合、塗工する方法としては、例えば、ロールコーター、ダイコーター、ナイフコーターなどを用いる方法が挙げられる。
≪C−3.賦形されたW/O型エマルションを重合する工程(III)≫
工程(III)において、賦形されたW/O型エマルションを重合する方法としては、任意の適切な重合方法を採用し得る。例えば、加熱装置によってベルトコンベアーのベルト表面が加温される構造の、走行するベルト上にW/O型エマルションを連続的に供給し、ベルトの上で平滑なシート状に賦形しつつ加熱によって重合する方法や、活性エネルギー線の照射によってベルトコンベアーのベルト表面が加温される構造の、走行するベルト上にW/O型エマルションを連続的に供給し、ベルトの上で平滑なシート状に賦形しつつ活性エネルギー線の照射によって重合する方法が挙げられる。
加熱によって重合する場合、重合温度(加熱温度)は、下限値として、好ましくは23℃であり、より好ましくは50℃であり、さらに好ましくは70℃であり、特に好ましくは80℃であり、最も好ましくは90℃であり、上限値としては、好ましくは150℃であり、より好ましくは130℃であり、さらに好ましくは110℃である。重合温度が23℃未満の場合は、重合に長時間を要し、工業的な生産性が低下するおそれがある。重合温度が150℃を越える場合は、得られる発泡体の孔径が不均一となるおそれや、発泡体の強度が低下するおそれがある。なお、重合温度は、一定である必要はなく、例えば、重合中に2段階や多段階で変動させてもよい。
活性エネルギー線の照射によって重合する場合、活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、可視光線、電子線などが挙げられる。活性エネルギー線としては、好ましくは、紫外線、可視光線であり、より好ましくは、波長が200nm〜800nmの可視〜紫外の光である。W/O型エマルションは光を散乱させる傾向が強いため、波長が200nm〜800nmの可視〜紫外の光を用いればW/O型エマルションに光を貫通させることができる。また、200nm〜800nmの波長で活性化できる光重合開始剤は入手しやすく、光源が入手しやすい。
活性エネルギー線の波長は、下限値として、好ましくは200nmであり、より好ましくは300nmであり、上限値として、好ましくは800nmであり、より好ましくは450nmである。
活性エネルギー線の照射に用いられる代表的な装置としては、例えば、紫外線照射を行うことができる紫外線ランプとして、波長300〜400nm領域にスペクトル分布を持つ装置が挙げられ、その例としては、ケミカルランプ、ブラックライト(東芝ライテック(株)製の商品名)、メタルハライドランプなどが挙げられる。
活性エネルギー線の照射を行う際の照度は、照射装置から被照射物までの距離や電圧の調節によって、任意の適切な照度に設定され得る。例えば、特開2003-13015号公報に開示された方法によって、各工程における紫外線照射をそれぞれ複数段階に分割して行い、それにより重合反応の効率を精密に調節することができる。
紫外線照射は、重合禁止作用のある酸素が及ぼす悪影響を防ぐために、例えば、熱可塑性樹脂フィルム等の基材の一面にW/O型エマルションを塗工して賦形した後に不活性ガス雰囲気下で行うことや、熱可塑性樹脂フィルム等の基材の一面にW/O型エマルションを塗工して賦形した後にシリコーン等の剥離剤をコートしたポリエチレンテレフタレート等の紫外線は通過するが酸素を遮断するフィルムを被覆させて行うことが好ましい。
熱可塑性樹脂フィルムとしては、一面にW/O型エマルションを塗工して賦形できるものであれば、任意の適切な熱可塑性樹脂フィルムを採用し得る。熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、オレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのプラスチックフィルムやシートが挙げられる。また、該フィルムは、一方またはその両面に剥離処理されていてもよい。
不活性ガス雰囲気とは、光照射ゾーン中の酸素を不活性ガスにより置換した雰囲気をいう。したがって、不活性ガス雰囲気においては、できるだけ酸素が存在しないことが必要であり、酸素濃度で5000ppm以下であることが好ましい。
≪C−4.得られた含水重合体を脱水する工程(IV)≫
工程(IV)では、得られた含水重合体を脱水する。工程(III)で得られた含水重合体中には水相成分が分散状態で存在する。この水相成分を脱水により除去して乾燥することにより、発泡体が得られる。
工程(IV)における脱水方法としては、任意の適切な乾燥方法を採用し得る。このような乾燥方法としては、例えば、真空乾燥、凍結乾燥、圧搾乾燥、電子レンジ乾燥、熱オーブン内での乾燥、赤外線による乾燥、またはこれらの技術の組み合わせ、などが挙げられる。
≪D.印刷層≫
上記印刷層の形成に用いられる材料としては、用途等に応じて任意の適切な材料が用いられ得る。印刷層の形成用材料は、代表的には、アクリル系樹脂、ブチラール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、エチルセルロース、ポリウレタン等のポリマーを主成分として含む。該形成用材料は、必要に応じて、顔料、紫外線吸収剤、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、滑剤、クレー、分散剤等の添加剤をさらに含み得る。
上記ポリマーとしては、特に印刷層の柔軟性、靭性を自由に制御できる点からウレタン樹脂が好適に用いられる。ウレタン樹脂としては、例えば、ポリエーテル系ウレタン、ポリエステル系ウレタン、ポリカーボネート系ウレタンなどが挙げられる。該樹脂は、溶剤で希釈されていても、水中に分散されていてもどちらでも良い。
水分散体ウレタン樹脂としては、例えば、第一工業製薬社製の「スーパーフレックス740」、「スーパーフレックス300」、大日本インク社製の「ボンディック2210」、「ボンディック1940NE」、アデカ工業社製の「アデカボンタイター280」、「アデカボンタイター380」、大日精化社製の「レザミンD−2020」などが挙げられる。
油性ウレタン樹脂としては、大日本インク社製の「クリスボン4365T」、「クリスボンMP−120」などが挙げられる。
上記印刷層の常態せん断接着力は、好ましくは1N/cm以上であり、より好ましくは3N/cm以上であり、さらに好ましくは5N/cm以上であり、特に好ましくは7N/cm以上である。印刷層の常態せん断接着力が上記範囲内であれば、本発明の印刷層付発泡体は、印刷層が設けられている表面においても十分な粘着力を発現し得るので、裏貼り広告ポスターなどの用途に好適に用いられ得る。なお、印刷層が上記発泡体の表面の一部のみに設けられている場合、印刷層の常態せん断接着力とは、印刷層付発泡体の印刷層が設けられている側の表面全体の常態せん断接着力を意味する。
上記印刷層の180°ピール試験力は、好ましくは1N/25mm以下であり、より好ましくは0.8N/25mm以下であり、さらに好ましくは0.5N/25mm以下であり、特に好ましくは0.3N/25mm以下である。印刷層の180°ピール試験力が上記範囲内に収まることにより、本発明の印刷層付発泡体を印刷層が設けられている表面で被着体に貼付した場合にも、容易に剥離が可能であるという優れた効果を発現し得る。なお、印刷層が上記発泡体の表面の一部のみに設けられている場合、印刷層の180°ピール試験力とは、印刷層付発泡体の印刷層が設けられている側の表面全体の180°ピール試験力を意味する。
上記印刷層の厚みは、用途等に応じて適切に設定され得る。
≪E.基材≫
上記基材としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な基材が用いられ得る。基材の具体例としては、例えば、繊維織布、繊維不織布、繊維積層布、繊維編布、樹脂シート、金属箔膜シート、無機繊維などが挙げられる。基材の厚みは、材料や目的に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。
繊維織布としては、任意の適切な繊維から形成される織布を採用し得る。このような繊維としては、例えば、植物繊維、動物繊維、鉱物繊維などの天然繊維;再生繊維、合成繊維、半合成繊維、人造無機繊維などの人造繊維;などが挙げられる。合成繊維としては、例えば、熱可塑性繊維を溶融紡糸した繊維などが挙げられる。また、繊維織布は、メッキやスパッタリングなどによってメタリック加工されていても良い。
繊維不織布としては、任意の適切な繊維から形成される不織布を採用し得る。このような繊維としては、例えば、植物繊維、動物繊維、鉱物繊維などの天然繊維;再生繊維、合成繊維、半合成繊維、人造無機繊維などの人造繊維;などが挙げられる。合成繊維としては、例えば、熱可塑性繊維を溶融紡糸した繊維などが挙げられる。また、繊維不織布は、メッキやスパッタリングなどによってメタリック加工されていても良い。より具体的には、例えば、スパンボンド不織布が挙げられる。
繊維積層布としては、任意の適切な繊維から形成される積層布を採用し得る。このような繊維としては、例えば、植物繊維、動物繊維、鉱物繊維などの天然繊維;再生繊維、合成繊維、半合成繊維、人造無機繊維などの人造繊維;などが挙げられる。合成繊維としては、例えば、熱可塑性繊維を溶融紡糸した繊維などが挙げられる。また、繊維積層布は、メッキやスパッタリングなどによってメタリック加工されていても良い。より具体的には、例えば、ポリエステル繊維積層布が挙げられる。
繊維編布としては、例えば、任意の適切な繊維から形成される編布を採用し得る。このような繊維としては、例えば、植物繊維、動物繊維、鉱物繊維などの天然繊維;再生繊維、合成繊維、半合成繊維、人造無機繊維などの人造繊維;などが挙げられる。合成繊維としては、例えば、熱可塑性繊維を溶融紡糸した繊維などが挙げられる。また、繊維編布は、メッキやスパッタリングなどによってメタリック加工されていても良い。
樹脂シートとしては、任意の適切な樹脂から形成されるシートを採用し得る。このような樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂が挙げられる。樹脂シートは、メッキやスパッタリングなどによってメタリック加工されていても良い。
金属箔膜シートとしては、任意の適切な金属の箔膜から形成されるシートを採用し得る。
無機繊維としては、任意の適切な無機繊維を採用し得る。このような無機繊維としては、具体的には、例えば、ガラス繊維、金属繊維、炭素繊維などが挙げられる。
本発明の印刷層付発泡体においては、基材中に空隙が存在する場合、該空隙の一部または全部に上記発泡体と同じ材料が存在していても良い。
基材は、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
≪F.印刷層付発泡体の製造方法≫
本発明の印刷層付発泡体は、代表的には、上記発泡体に印刷を施すことによって製造され得る。印刷方法としては、用途等に応じて任意の適切な印刷方法が選択され得る。印刷方法は、グラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷等の有版式の印刷方法であってもよく、インクジェット印刷、レーザー印刷、静電印刷等の無版式の印刷方法であってもよい。
上記印刷は、例えば、全面ベタ印刷と称されるように、上記発泡体表面の全面に施されてもよく、また例えば、文字印刷と称されるように、上記発泡体表面に部分的に施されてもよい。
本発明の印刷層付発泡体が基材を含む場合の好ましい製造方法としては、W/O型エマルションを基材の一面に塗工し、不活性ガス雰囲気下あるいはシリコーン等の剥離剤をコートした紫外線透過性のフィルムにより被覆して酸素が遮断された状態において、加熱または活性エネルギー線の照射を行うことによってW/O型エマルションを重合させて含水重合体とし、得られた含水重合体を脱水することで、基材/発泡体の積層構造を有する積層体とし、該積層体の発泡体側の表面に印刷を施す方法が挙げられる。
本発明の印刷層付発泡体が基材を含む場合の別の好ましい製造方法としては、W/O型エマルションをシリコーン等の剥離剤をコートした紫外線透過性のフィルムの一面に塗布したものを2枚準備し、該2枚のうちの1枚のW/O型エマルション塗布シートの塗布面に基材を積層し、積層した該基材の他方の面に、もう1枚のW/O型エマルション塗布シートの塗布面を合わせるように積層した状態において、加熱または活性エネルギー線の照射を行うことによってW/O型エマルションを重合させて含水重合体とし、得られた含水重合体を脱水することで、発泡層/基材/発泡層の積層構造を有する積層体とし、該積層体の表面の少なくとも一部に印刷を施す方法が挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、常温とは23℃を意味する。
(分子量測定)
GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により重量平均分子量を求めた。
装置:東ソー(株)製「HLC−8020」
カラム:東ソー(株)製「TSKgel GMHHR−H(20)」
溶媒:テトラヒドロフラン
標準物質:ポリスチレン
(平均孔径の測定)
作製した印刷層付発泡体シートをミクロトームカッターで厚み方向に切断したものを測定用試料とした。測定用試料の切断面を低真空走査型電子顕微鏡(日立製、S−3400N)で800倍〜5000倍にて撮影した。得られた画像を用いて任意範囲の球状気泡、貫通孔および表面開口部について大きいものから約30個迄の孔の長軸長さを測定し、その測定値の平均値を平均孔径とした。
(180°の折り曲げ試験)
作製した印刷層付発泡体シートを縦方向(MD:Machine Direction)または横方向(TD:Transverse Direction)に対して100mm×100mmに切断し、測定用サンプルとした。測定用サンプルの端部から約50mmを折り曲げ点とし、長尺方向に180°曲げて端部を重ねた後、重ね合わせた端部側から折り曲げ点側に向かって1kgローラーで一往復した後の、折り曲げ点のクラックの発生状態を目視で確認した。サンプルはn=3で測定した。
(発泡体の密度の測定)
得られた発泡体を100mm×100mmの大きさに5枚切りだして試験片とし、重量を体積で除して見掛け密度を求めた。得られた見掛け密度の平均値を発泡体の密度とした。
(常態せん断接着力の測定)
得られた印刷層付発泡体シートの測定面とは異なる面をPETフィルムで裏打ちした発泡体を試験片とし、これを25mm×100mmに切断し、一方の測定面をBA板(SUS304)に25mm×25mmの面積で貼り付け、水平に置いたサンプルに2kgローラーを一往復させて圧着した。圧着後、常温で一晩放置し、常温下、サンプルが垂直になるようにテンシロンに固定し、引張速度50mm/分で引張り、その最中のせん断接着力を測定した。サンプルはn=2で測定し、その平均値を常態せん断接着力とした。
(180°ピール試験力の測定)
得られた印刷層付発泡体シートの測定面とは異なる面をPETフィルムで裏打ちした発泡体を試験片とし、これを20mm×100mmに切断し、一方の測定面をBA板(SUS304)に貼り付け、2kgローラーを一往復させて圧着した。圧着後、常温で30分間放置し、テンシロンを用いて引張速度50mm/分で180度方向に剥離して、その最中の剥離接着力を測定した。サンプルはn=2で測定し、その平均値を180°ピール試験力とした。
(125℃で22時間保存したときの寸法変化率)
得られた印刷層付発泡体シートの加熱寸法変化を、JIS−K−6767の高温時の寸法安定性評価に準拠して測定した。すなわち、得られた印刷層付発泡体シートを100mm×100mmの大きさに切りだして試験片とし、125℃のオーブンに22時間保存した後に、JIS−K−6767の高温時の寸法安定性評価に準拠して、該加熱保存処理の前後における寸法の変化率を求めた。
[製造例1]:混合シロップ1の調製
冷却管、温度計、および攪拌装置を備えた反応容器に、エチレン性不飽和モノマーとしてアクリル酸2−エチルヘキシル(東亜合成(株)製、以下「2EHA」と略す)からなるモノマー溶液173.2重量部と、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとしてアデカ(登録商標)プルロニックL−62(分子量2500、ADEKA(株)製、ポリエーテルポリオール)100重量部と、ウレタン反応触媒としてジブチル錫ジラウレート(キシダ化学(株)製、以下「DBTL」と略す)0.014重量部とを投入し、攪拌しながら、水素化キシリレンジイソシアネート(武田薬品(株)製、タケネート600、以下「HXDI」と略す)12.4重量部を滴下し、65℃で4時間反応させた。なお、ポリイソシアネート成分とポリオール成分の使用量は、NCO/OH(当量比)=1.6であった。その後、2−ヒドロキシエチルアクリレート(キシダ化学(株)製、以下「HEA」と略す)5.6重量部を滴下し、65℃で2時間反応させ、両末端にアクリロイル基を有する親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップを得た。得られた両末端にアクリロイル基を有する親水性ポリウレタン系重合体の重量平均分子量は1.5万であった。得られた両末端にアクリロイル基を有する親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ100重量部に対して2EHAを27.3重量部、n−ブチルアクリレート(東亜合成社製、以下「BA」と略す)51.8重量部、イソボルニルアクリレート(例えば、大阪有機化学工業(株)製、以下「IBXA」と略す)を17.6重量部、極性モノマーとしてアクリル酸(東亜合成社製、以下、「AA」と略す)を10.5重量部加え、親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ1とした。
〔製造例2〕:混合シロップ2の調製
冷却管、温度計、および攪拌装置を備えた反応容器に、エチレン性不飽和モノマーとしてIBXAからなるモノマー溶液173.2重量部と、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとしてアデカ(登録商標)プルロニックL−62(分子量2500、ADEKA(株)製、ポリエーテルポリオール)100重量部と、ウレタン反応触媒としてDBTLを0.014重量部とを投入し、攪拌しながら、HXDIを12.4重量部を滴下し、65℃で4時間反応させた。なお、ポリイソシアネート成分とポリオール成分の使用量は、NCO/OH(当量比)=1.6であった。その後、HEAを5.6重量部を滴下し、65℃で2時間反応させ、親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップを得た。得られた親水性ポリウレタン系重合体の重量平均分子量は1.5万であった。得られた親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ100重量部に対して2EHAを24.7重量部、IBXAを69.3重量部、極性モノマーとしてAAを10.5重量部加え、親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ2とした。
[製造例3]:混合シロップ3の調製
冷却管、温度計、および攪拌装置を備えた反応容器に、エチレン性不飽和モノマーとして2EHAからなるモノマー溶液173.2重量部と、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとしてアデカ(登録商標)プルロニックL−62(分子量2500、ADEKA(株)製、ポリエーテルポリオール)100重量部と、ウレタン反応触媒としてDBTLを0.014重量部とを投入し、攪拌しながら、HXDIを12.4重量部を滴下し、65℃で4時間反応させた。なお、ポリイソシアネート成分とポリオール成分の使用量は、NCO/OH(当量比)=1.6であった。その後、HEAを5.6重量部を滴下し、65℃で2時間反応させ、両末端にアクリロイル基を有する親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップを得た。得られた両末端にアクリロイル基を有する親水性ポリウレタン系重合体の重量平均分子量は1.5万であった。得られた親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ100重量部に対して2EHAを24.7重量部、BAを41.9重量部、極性モノマーとして4−ヒドロキシブチルアクリレート(東亜合成社製、以下、「4HBA」と略す)を8.5重量部加え、親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ3とした。
[実施例1]
製造例1で得られた親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ1の100重量部に、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(新中村化学工業社製、商品名「NKエステルA−HD−N」)(分子量226)11.9重量部、反応性オリゴマーとして、ポリテトラメチレングリコール(以下、「PTMG」と略す)とイソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」と略す)から合成されるポリウレタンの両末端がHEAで処理された、両末端にエチレン性不飽和基を有するウレタンアクリレート(以下、「UA」と略す)(分子量3720)を47.7重量部、光開始剤として、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド(BASF社製、商品名「ルシリンTPO」)0.48重量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・ジャパン社製、商品名「イルガノックス1010」)0.95重量部、光安定剤(例として、BASF社製、商品名;TINUVIN123)2重量部を均一混合し、連続油相成分(以下、「油相」と称する)とした。一方、上記油相100重量部に対して水相成分(以下、「水相」と称する)としてイオン交換水300重量部を常温下、上記油相を仕込んだ乳化機である攪拌混合機内に連続的に滴下供給し、安定なW/O型エマルションを調製した。なお、水相と油相の重量比は75/25であった。
調製から常温下で30分間静置保存したW/O型エマルションを、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、「PETフィルム」と称する)上に、光照射後の発泡層の厚さが300μmとなるように塗布し、連続的にシート状に成形した。さらに、塗布面に離型処理された厚さ38μmのポリエステル繊維積層布を被せた。このシートにブラックライト(15W/cm)を用いて光照度5mW/cm(ピーク感度最大波350nmのトプコンUVR−T1で測定)の紫外線を照射し、厚さ300μmの高含水架橋重合体を得た。次に上面フィルムを剥離し、上記高含水架橋重合体を130℃にて10分間に亘って加熱することによって、厚さ約0.3mmの発泡体(1)を得た。
得られた発泡体(1)の各評価結果を表1に示した。
なお、発泡体(1)は、180°の折り曲げ試験でクラックが発生しなかった。
また、作製した発泡体を斜めから撮影した表面/断面SEM写真の写真図を図3に示した。
得られた発泡体(1)の発泡体面にグラビア印刷機(版;L170 28u)を用いてウレタン系インク(大日精化社製、製品名「ラミックSR 794R墨M4」)のベタ印刷を施した。これにより、印刷層付発泡体シート(1)を得た。得られた印刷層付発泡体シート(1)の各評価結果を表1に示した。
また、形成した印刷層の表面SEM写真の写真図を図4に示した。
得られた印刷層付発泡体シート(1)の印刷層の常態せん断接着力は10N/cmよりも大きかった。また、印刷層付発泡体シート(1)の印刷層の表面をこすってもインクは剥がれなかった。
印刷層付発泡体シート(1)の印刷層面をガラス板に押し当てたところ、該印刷層付発泡体シート(1)を固定することができた。また、固定した該印刷層付発泡体シート(1)は容易に剥離することができた。
〔実施例2〕
製造例2で得られた親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ2の100重量部に、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートを15.9重量部、反応性オリゴマーとして、PTMGとIPDIから合成されるポリウレタンの両末端がHEAで処理された、両末端にエチレン性不飽和基を有するUA(分子量3720)を47.7重量部、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド(BASF社製、商品名「ルシリンTPO」)0.48重量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・ジャパン社製、商品名「イルガノックス1010」)0.95重量部、光安定剤(例として、BASF社製、商品名;TINUVIN123)2重量部を均一混合し、連続油相成分(以下、「油相」と称する)とした。一方、上記油相100重量部に対して水相成分(以下、「水相」と称する)としてイオン交換水300重量部を常温下、上記油相を仕込んだ乳化機である攪拌混合機内に連続的に滴下供給し、安定なW/O型エマルションを調製した。なお、水相と油相の重量比は75/25であった。
得られたW/O型エマルションを常温で30分間静置保存した後、光照射後の厚さが0.15mmとなるように離型処理された厚さ38μmのPETフィルム上に塗布し連続的に成形した。さらにその上に、延伸したポリエステル長繊維をタテヨコに整列させて積層させた厚さ50μmのポリエステル繊維積層布(JX日鉱日石ANCI社製、商品名「ミライフ(登録商標)TY0503FE」)を積層した。さらに、別途、実施例1に用いたW/O型エマルションを、離型処理された厚さ38μmのPETフィルム上に、光照射後の発泡層の厚さが150μmとなるように塗布したものを用意し、塗布面を上記ポリエステル繊維積層布に被せた。このシートにブラックライト(15W/cm)を用いて光照度5mW/cm(ピーク感度最大波350nmのトプコンUVR−T1で測定)の紫外線を照射し、厚さ310μmの高含水架橋重合体を得た。次に上面フィルムを剥離し、上記高含水架橋重合体を130℃にて10分間に亘って加熱することによって、厚さ約0.3mmの発泡体(2)を得た。
得られた発泡体(2)のシロップ2を用いて作製したW/O型エマルションより形成された発泡体側の表面にインクジェットプリンターを用いて数字を印刷することにより、印刷層付発泡体シート(2)を得た。得られた印刷層付発泡体シート(2)の各評価結果を表1に示した。
得られた印刷層付発泡体シート(2)の印刷層が設けられていない面の常態せん断接着力は10N/cmよりも大きかった。また、印刷された数字は明瞭であり、こすってもインクは剥がれなかった。
印刷層付発泡体シート(2)の印刷層が設けられていない面をガラス板に押し当てたところ、該発泡体シート(2)を固定することができた。また、固定した発泡体シート(2)は容易に剥離することができた。
〔実施例3〕
製造例3で得られた親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ3の100重量部に、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(新中村化学工業社製、商品名「NKエステルA−HD−N」)(分子量226)20重量部、反応性オリゴマーとして、UA(分子量3720)を47.7重量部、光開始剤として、ルシリンTPO」)0.49重量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としてイルガノックス1010を0.99重量部、光安定剤として、TINUVIN123を2.05重量部を均一混合し、連続油相成分(以下、「油相」と称する)とした。一方、上記油相100重量部に対して水相成分(以下、「水相」と称する)としてイオン交換水566.7重量部を常温下、上記油相を仕込んだ乳化機である攪拌混合機内に連続的に滴下供給し、安定なW/O型エマルションを調製した。なお、水相と油相の重量比は85/15であった。
次に、実施例1と同様の操作により、厚さ約0.3mmの発泡体(3)を得た。
なお、発泡体(3)は、180°の折り曲げ試験でクラックが発生しなかった。
インクとして、ウレタン樹脂水分散体100重量部(第一工業製薬社製、製品名「スーパーフレックス740」)に対し、顔料水分散体10重量部(東海カーボン社製、製品名「アクアブラック162」)を加え、水233重量部、イソプロピルアルコール100重量部、およびメチルセロソルブ40重量部で希釈し、ウレタン系インク(1)を調製した。
発泡体(3)の発泡体面にバーコ―ターを用いてウレタン系インク(1)でベタ印刷を施した。これにより、印刷層付発泡体シート(3)を得た。得られた印刷層付発泡体シート(3)の各評価結果を表1に示した。
また、形成した印刷層の表面SEM写真の写真図を図5に示した。
得られた印刷層付発泡体シート(3)の印刷層の常態せん断接着力は10N/cmよりも大きかった。また、印刷層付発泡体シート(3)の印刷層の表面をこすってもインクは剥がれなかった。
印刷層付発泡体シート(3)の印刷層面を透明アクリル板に押し当てたところ、該発泡体シート(3)を固定することができた。また、固定した印刷層付発泡体シート(3)は容易に剥離することができた。
本発明の印刷層付発泡体は、固定材を用いることなく被着体に固定可能な印刷物であるので、広告、プレゼンテーション資料等の掲示物、バーコードラベル等に好適に適用され得る。また、印刷面に吸着機能を有した印刷物であるため、ガラスやプラスチックフィルムなどの透明な被着体への裏貼り広告ポスター、鉄道や車のガラス内側に貼ることが可能な広告ステッカー等に好適に適用される。
100 印刷層付発泡体
10 発泡体
20 印刷層
30 基材

Claims (4)

  1. 隣接する球状気泡間に貫通孔を有する連続気泡構造を有する発泡体と該発泡体の表面の少なくとも一部に設けられた印刷層とを含み、
    該球状気泡の平均孔径が20μm未満であり、
    該貫通孔の平均孔径が5μm以下である、
    印刷層付発泡体。
  2. 前記印刷層の常態せん断接着力が、1N/cm以上である、請求項1に記載の印刷層付発泡体。
  3. 前記発泡体が、表面に平均孔径が20μm以下の表面開口部を有し、その常態せん断接着力が、5N/cm以上である、請求項1または2に記載の印刷層付発泡体。
  4. さらに基材を含む、請求項1から3のいずれかに記載の印刷層付発泡体。
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