JP2013113611A - レーダ断面積計測装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】時間領域変換部32により時間領域に変換された照射電界分布Er(f,H)に対して、時間ゲート幅Twを有する窓関数w(t)を乗算することで、その照射電界分布Er(f,H)に含まれている不要波成分を除去する不要波成分除去部33を設けるように構成している。
【選択図】図1
Description
しかし、この方法では、レーダフェンスのエッジが新たな不要回折源となり、十分な測定精度が得られないことが知られている。
この方法は、測定アンテナの直下点と、被測定物の直下点とを結ぶ直線を稜線とし、その稜線の両側を下り斜面として、地面に入射する波を斜め横方向に反射させることで、測定アンテナ及び被測定物方向には、その波が入射しないようにする方法である。
しかし、この方法では、稜線部で生じる回折波が不要回折波源となるため、十分な測定精度が得られないことが知られている。このように、地面の反射波を十分に抑圧することは容易ではない。
図6において、測定アンテナ1は測定用送信アンテナ1a及び測定用受信アンテナ1bを備えており、電波を空間に放射する一方、被測定物3に反射して戻ってきた上記電波を受信する。
ただし、測定アンテナ1は、必ずしも2つのアンテナから構成されている必要はなく、送信と受信を1つのアンテナで行って、分配回路で送信系統と受信系統に分ける方式でもよい。
被測定物支持構造2は被測定物3を支持する支持構造であり、4は地表面である。
(伝搬経路1)ATA(点A→点T→点Aの経路)
(伝搬経路2)ATPA(点A→点T→点P→点Aの経路)
(伝搬経路3)APTA(点A→点P→点T→点Aの経路)
(伝搬経路4)APTPA(点A→点P→点T→点P→点Aの経路)
上述した4つの伝搬経路1〜4による伝搬波が、測定用受信アンテナ1bにおいて同位相で合成される条件は、下記の式(1),(2)によって与えられる。
以上の条件を満足するとき、上述した4つの伝搬経路1〜4に沿って伝搬する電波が、測定用受信アンテナ1bにおいて同位相で合成され、その受信電界強度が直接波のみの場合の4倍(12dBの増加)となる。
上述したように、式(2)が成立する場合、地面反射係数は偏波に依らずほぼ−1となる。
角度α、反射波経路TPと地表面4との成す角θg、直接波経路TAと地表面4とのなす角βは、それぞれ下記の式(3),(4),(5)で与えられる。
R=570λ、Ha=3λ及びm=1を式(1)に代入すると、Ht=47.5λとなり、図7のハイトパターンの極大値を与える高さとほぼ一致することが確認される。
このように、地面の反射波を利用するグランドプレーンレンジ方式では、直接波と地面反射波との干渉により被測定物3への照射波の電界強度が地面からの高さによって変化する。
しかしながら、被測定物3が鉛直方向に長い場合、図7の例では、被測定物3の鉛直方向の大きさが20λ≦H≦70λの場合、中央付近と端部付近での照射電界強度が約4dBも異なり、大きな測定誤差を生じさせる要因となる。
このような場合には、照射電界分布が直接的あるいは等価的に一様となるように補正手段を講じなければならない。
図8は特許文献1で提供されているグランドプレーンレンジのRCS計測方法を説明するための測定用アンテナ1及び被測定物3の配置と座標系を示す説明図である。
ここでは、X軸上で、原点からの距離がρの近傍領域に測定用送信アンテナ1a及び測定用受信アンテナ1bを設置し、被測定物3をAz方向(アジマス方向)に回転角φ及びEl方向(エレベーション方向)に回転角θだけ回転させて測定した散乱電界をEs(θ,φ)とする。
また、被測定物3のY軸方向の最大径をyw及びZ軸方向の最大径をzw、測定波長をλ、波数をkとする。
なお、Az方向は、Z軸を回転軸とする回転方向、El方向はY軸を回転軸とする回転方向である。
まず、Az方向の測定範囲をφw、El方向の測定範囲をθwとして、測定範囲(φw,θw)の散乱電界ES(ρ,θ,φ)を測定する。
次に、散乱電界ES(ρ,θ,φ)の測定値から、下記の式(10)によって、反射源分布を示す被測定物3のYZ面内の相当領域(yw,zw)の等価散乱係数Se(y,z)を算出する。
A(Z)で除算するということは、直接的あるいは等価的に一様となるように照射電界分布を補正することを意味している。
例えば、大地の構造が半空間誘電体のように、極めて単純であって、構成媒質の電気定数が正確に分かっているような場合には、A(Z)を理論的に精度よく求めることが可能である。しかしながら、現実には、このようなことは極めて稀であるため、実測定においては、測定レンジでA1way(Z)を測定し、A1way(Z)を用いて補正する方法が有効な手段であると考えられる。ここで、A(Z)はA1way(Z)の2乗に等しい。
図9において、スキャナ10は照射電界測定用のプローブ11を所望方向に走査する走査機構である。
プローブ10により受信される電界の成分には、所望波(直接波経路rdに沿って到来する直接波、幾何光学的反射点Pで反射されてから到来する地面反射波)の他に、周囲の不要散乱体(例えば、木12による不要散乱波13)が含まれる。
また、実際の地表面は、完全に平滑ではなく凹凸を有するので、例えば、地面上の点Sでの不要散乱波14もプローブ11で受信されることになる。
なお、図10は、図7に示すハイトパターンが得られる場合の計算モデルに対し、測定用アンテナ1の直下点Cから地表沿いに測って380λの距離に不要散乱点Sがあるものとして計算されたハイトパターンシミュレーション結果を示す説明図である。
不要散乱波が重畳することによって大きなリップルが生じ、所望波のみの場合(滑らかな曲線)に対し、数dBの誤差が生じていることが分かる。誤差の程度は、不要散乱源のプローブ方向への散乱強度に依存している。
この実施の形態1では、所望波(直接波、主反射波)と不要散乱波の到来時刻の差を利用して、ハイトパターンの測定値に含まれる不要散乱波成分を除去するレーダ断面積計測装置を説明する。
図1はこの発明の実施の形態1によるレーダ断面積計測装置のハイトパターン測定状況を示す模式図であり、図2はこの発明の実施の形態1によるレーダ断面積計測装置の信号処理部24を示す構成図である。
測定用送信アンテナ21aは送信機22から出力された電波を空間に放射し、測定用受信アンテナ21bは被測定物25に反射して戻ってきた上記電波を受信して、その電波を受信機23に出力する。
図1の例では、測定アンテナ21が測定用送信アンテナ21aと測定用受信アンテナ21bから構成されているが、必ずしも2つのアンテナから構成されている必要はなく、電波の送受信を1つのアンテナで行って、分配回路で送信系統と受信系統に分ける方式でもよい。
受信機23は測定用受信アンテナ21bにより受信された電波を信号処理部24に出力する処理を実施する。
なお、測定アンテナ21、送信機22及び受信機23から電波送受信手段が構成されている。
信号処理部24は送信機22、プローブ走査機構27や回転機構28などを制御して、遠方領域でのレーダ断面積σを算出する処理部である。
回転機構28は信号処理部24の制御の下で、被測定物25をAz方向及びEl方向に回転させる機構である。
不要波成分除去部33は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、時間領域変換部32により時間領域に変換された照射電界分布Er(f,H)に対して、時間ゲート幅Twを有する窓関数w(t)を乗算することで、その照射電界分布Er(f,H)に含まれている不要波成分を除去する処理を実施する。なお、不要波成分除去部33は不要波成分除去手段を構成している。
散乱電界値測定部35は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、回転機構28を制御することで、被測定物25のAz方向の回転角φ及びEl方向の回転角θを変えながら、測定用受信アンテナ21bにより受信される電波から散乱電界値ES(ρ,θ,φ)を測定する処理を実施する。なお、散乱電界値測定部35は散乱電界値測定手段を構成している。
レーダ断面積算出部37は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、反射源分布補正部36により補正された等価散乱係数Se(y,z)を被測定物25のYZ面内の相当領域(yw,zw)で積算することで、遠方領域でのレーダ断面積σを算出する処理を実施する。なお、レーダ断面積算出部37はレーダ断面積算出手段を構成している。
信号処理部24がコンピュータで構成される場合、電界分布測定部31、時間領域変換部32、不要波成分除去部33、周波数領域変換部34、散乱電界値測定部35、反射源分布補正部36及びレーダ断面積算出部37の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリ(例えば、ROM)に格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
まず、電界分布測定部31は、測定点の高さHがH1からHNになるまで、等間隔あるいは不等間隔でプローブ26を移動させる指令をプローブ走査機構27に出力する。
また、電界分布測定部31は、所定の周波数範囲fw内で測定用送信アンテナ21aから放射される電波(以下、この段階で、放射される電波を「試験電波」と称する)の周波数fを切り替える指令を送信機22に出力する。
これにより、プローブ走査機構27によってプローブ26が移動されるとともに、送信機22から出力される試験電波の周波数fが切り替えられるため、高さがH1,H2,・・・,HNである測定点毎に、周波数範囲fw内で異なる周波数fの試験電波が送信機22から出力されて、測定用送信アンテナ21aから複数の周波数fの試験電波が空間に放射される。
電界分布測定部31は、複数の周波数fの試験電波に係るプローブ26の受信電界を記録することで、被測定物25の近傍の照射電界分布Er(f,H)を周波数領域で測定する。
ここでは説明の便宜上、周波数範囲fwにおける最低周波数をf1、最高周波数をf2とする。
なお、測定点の高さ範囲のH1とHNは、被測定物25が高さ方向に存在する範囲に合わせて設定される。
時間領域変換部32が周波数領域の照射電界分布Er(f,H)を時間領域に変換している理由は、時間領域で到来波を分離して、所望波以外の不要波成分を除去することができるようにするためである。
次に早く到達する電波は、幾何光学的反射点Pで反射された経路長riの地面反射波である。
地面反射波以降に到達する電波は、全て不要波であるため、cを光速とすると、直接波の到来時刻から、下記の式(12)に示す時間後の時刻までの成分だけを抽出すればよいと思われる。
特に、第1フレネルゾーンと呼ばれる空間内を多くのエネルギーが伝搬することが知られている。以下、フレネルゾーンについて説明する。
この場合、点Aと点Bを焦点とする回転楕円体は、下記の式(13)で表わされる。
式(13)において、rは点Aと回転楕円体上の任意の点Mとを直線で結んだ経路長AMと、点Mと点Bとを直線で結んだ経路長MBとの和(r=AM+MB)である。
また、r0は点Aと点Bを直線で結んだ経路長ABであり、いわゆる直接波の経路に相当する。
λは伝搬波の波長、nは正整数とされることが多いが、実数であっても構わない。
式(13)を満たす楕円体は、第nフレネル楕円体と呼ばれる。さらに、第nフレネル楕円体と第(n−1)フレネル楕円体とで囲まれる領域は、第nフレネルゾーンと呼ばれる。電波のエネルギー伝搬への寄与は、nが小さいほど大きく、特に、第1フレネルゾーンにエネルギーの大部分が含まれることが知られている。
主地面反射経路に対するフレネルゾーンを考えると図3のようになり、主地面反射経路は、等価的に測定アンテナ21の位置点Aの地面に関するイメージである鏡像点Aiとプローブ26の位置点Qとを結ぶ直線となる。また、主地面反射経路の経路長である鏡像点Aiと位置点Qとの距離はriである。
主地面反射経路に対する第1フレネルゾーンは、鏡像点Aiと位置点Qとを焦点とする楕円体41となり、この楕円体41と地表面4との交面が、地表面上における第1フレネルゾーン40となる。
経路APQで到達する主地面反射波の経路長riと、第1フレネルゾーン40を経てプローブ26の位置点Qに到達する電波の経路長との最大経路長差が半波長であるから、直接波が到来した時刻から、下記の式(14)に示す時間後の時刻まで考慮しなければならない。
従って、測定周波数範囲fw内の全ての周波数fに対して、第1フレネルゾーン40を含めるためには、上記の式(14)は、下記の式(15)のように改める必要がある。
式(15)において、λLは測定周波数範囲fwにおける最低周波数f1の波長を表している。
この場合、時間領域変換部32により時間領域された照射電界分布Er(f,H)は、有限のパルス幅を有することになる。このパルス幅をTpとすると、所望波を抽出して不要波を除去するための窓関数の時間ゲート幅Twは、下記の式(16)のように選定するのが望ましい。
図4は周波数領域の照射電界分布Er(f,H)及び時間領域の照射電界分布Er(f,H)と時間ゲート幅Twとを模式的に示す説明図である。
図4から明らかなように、式(16)で定めた時間ゲート幅Twを有する窓関数を乗算することで、不要波成分を的確に除去することが可能になる。
窓関数を列記すると、矩形、三角形、cosα形、Hamming形、Blackman形、Blackman-Harris形、Riesz形、Riemann形、de la Valle-Poussin形、Tukey形、Bohman形、Poisson形、Hanning-Poisson形、Cauchy形、Gauss形、Dolph-Chebyshev形、Kaiser-Bessel形、Barcilon-Temes形があり、これらの中から最も適当な関数を選択して使用すればよい。
[非特許文献1]
F. J. Harris,“On the Use of Windows for Harmonic Analysis with the Discrete Fourier Transform,”Proc. IEEE, vol. 66,no. 1,pp. 51-83,Jan. 1978.
時間領域変換部32、不要波成分除去部33及び周波数領域変換部34の信号処理を数式で表現すると、下記の式(17)のようになる。
式(17)において、Er(f,H)は測定点の高さがHであるとき、周波数範囲fw(f1≦f≦f2)内で測定された周波数領域の照射電界分布、w(t)は時間ゲート幅Twを有する窓関数、F[・]はフーリエ変換、F−1[・]は逆フーリエ変換、Er’(f,H)は不要波成分除去後の周波数領域の照射電界分布である。
即ち、散乱電界値測定部35は、Az方向の測定範囲をφw、El方向の測定範囲をθwとして、測定範囲(φw,θw)の散乱電界ES(ρ,θ,φ)を測定する。
ここで、等価散乱係数Se(y,z)は、上記の式(10)で表される係数であり、上述したように、式(10)の右辺をA(Z)で除算することが、直接的あるいは等価的に一様となるように照射電界分布を補正することを意味している。
そこで、反射源分布補正部36は、周波数領域変換部34により周波数領域に変換された照射電界分布Er’(f,H)から式(10)に代入するべきA(f,Z)を算出し、そのA(f,Z)を式(10)に代入することで、散乱電界値測定部35により測定された散乱電界ES(ρ,θ,φ)から特定される等価散乱係数Se(y,z)を補正する。
RCS測定では、通常、RCSが既知の校正器を所定位置に置いて測り、その測定値を用いて、RCS絶対値校正が行われるため、校正器の設置高をHCTとすると、H=HCTでの値が1となるように、ハイトパターンの測定値を規格化すればよい。
規格化された照射電界分布Er’(f,H)をEr’normr(f,H)とすると、Er’normr(f,H)は、下記の式(18)のようになる。
上記実施の形態1では、プローブ走査機構27におけるプローブ26の走査軸が地表面4に対して略垂直であり、プローブ走査機構27がプローブ26を鉛直方向に走査することで、散乱電界値測定部35が散乱電界値ES(ρ,θ,φ)を測定するものを示したが、図5に示すように、プローブ走査機構27におけるプローブ26の走査軸が地面法線に対して、概ね角度α(=Ht/Rラジアン)だけ傾いていてもよい。
この場合は、式(20)の座標変換及び伝搬位相補正が不要となる。具体的には、式(17)から式(19)において、HをZに置き代えればよい。
式(20)は近似式であるため、プローブ走査軸を角度αだけ傾けて、開口分布を直接的に測定することにより、より精度が向上する効果が得られる。
上記実施の形態1,2では、横幅が狭い被測定物25を想定していたが、実際のRCS計測では、被測定物25の横幅が広い場合も多い。
ここで、横幅は図1や図5における紙面垂直方向(図8のY軸方向)の被測定物25の長さである。
地面反射波の特性は、地表面4の物理形状と電気定数に依存しており、それらは位置によって異なる。したがって、被測定物25のY軸方向の中心付近で測定したハイトパターンあるいは開口分布を用いて、Y軸方向の他のすべての位置の照射電界分布を補正すると補正誤差が増大し、RCS計測精度が低下すると考えられる。
このような場合には、H軸あるいはZ軸方向だけでなく、Y軸方向にもプローブ26を走査し、2次元的にハイトパターンあるいは開口分布を測定することにより、照射電界分布Er(f,H)の補正精度を向上させることが可能となる。
測定時間を短縮する方法として、複数のプローブ26を用いる方法が考えられる。
例えば、H軸方向あるいはZ軸方向に複数のプローブ26を所定間隔で配置し、複数のプローブ26をY軸方向に走査する方法、あるいは、複数のプローブ26をY軸方向に所定間隔で配置し、複数のプローブ26をH軸方向あるいはZ軸方向に走査する方法が考えられる。
プローブ26の数が多い場合には、プローブ26を複数のグループに分け、各プローブ群に1つ受信機23を割り当て、PINダイオードやFETスイッチなどを用いた高周波スイッチで、電気的に受信機23に接続するプローブ26を切り替えるようにすればよい。
Claims (6)
- 電波を空間に放射するとともに、被測定物に反射して戻ってきた上記電波を受信する電波送受信手段と、上記被測定物の近傍に移動自在に設置されている電界測定用のプローブを走査して、上記プローブの測定点を切り替えるプローブ走査機構と、上記プローブ走査機構により切り替えられる測定点毎に、上記電波送受信手段から放射される電波の周波数を切り替えながら、上記プローブの受信電界を記録することで、上記被測定物の近傍の照射電界分布を周波数領域で測定する電界分布測定手段と、上記電界分布測定手段により周波数領域で測定された照射電界分布を時間領域に変換する時間領域変換手段と、上記時間領域変換手段により時間領域に変換された照射電界分布に対して所定の窓関数を乗算することで、上記照射電界分布に含まれている不要波成分を除去する不要波成分除去手段と、上記不要波成分除去手段により不要波成分が除去された照射電界分布を周波数領域に変換する周波数領域変換手段と、上記被測定物をアジマス方向及びエレベーション方向に回転させる回転機構と、上記回転機構により被測定物が回転されている状態で、上記電波送受信手段により受信される電波から散乱電界値を測定する散乱電界値測定手段と、上記周波数領域変換手段により周波数領域に変換された照射電界分布を用いて、上記散乱電界値測定手段により測定された散乱電界値から特定される反射源分布を補正する反射源分布補正手段と、上記反射源分布補正手段により補正された反射源分布を積算することでレーダ断面積を算出するレーダ断面積算出手段とを備えたレーダ断面積計測装置。
- 不要波成分除去手段は、電波送受信手段とプローブ間の距離である直接波の経路長がrd、上記電波送受信手段から地面上の幾何光学的反射点を経て上記プローブに到達する地面反射波の経路長がri、電界分布測定手段により切り替えられる周波数の範囲における最低周波数の波長がλL、照射電界分布が時間領域に変換された際のパルス幅がTp、真空中の光速がcである場合、時間幅がTwである窓関数を時間領域変換手段により時間領域に変換された照射電界分布に乗算することを特徴とする請求項1記載のレーダ断面積計測装置。
Tw=(ri−rd)/c+0.5λL/c+Tp - プローブ走査機構におけるプローブの走査軸が地面に略垂直であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のレーダ断面積計測装置。
- 被測定物の高さがHt、電波送受信手段とプローブ間の水平距離がRである場合、プローブ走査機構におけるプローブの走査軸が地面法線に対して略Ht/Rラジアンだけ傾いていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のレーダ断面積計測装置。
- 所定の間隔で複数のプローブが配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載のレーダ断面積計測装置。
- 複数のプローブがスイッチを介して電界分布測定手段と接続されており、上記スイッチが上記電界分布測定手段と接続するプローブを切り替えることを特徴とする請求項5記載のレーダ断面積計測装置。
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