JP2013112121A - トレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法 - Google Patents

トレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】構造が簡単な試験片を用いて、トレッド溝の耐溝底クラック性能を評価するための方法。
【解決手段】タイヤ1のトレッドゴム2に設けられたトレッド溝4の耐溝底クラック性能を評価するための方法である。前記トレッド溝4を形成した試験片3を作成する試験片作成工程と、該試験片3を用いて耐溝底クラック性能テストを行うテスト工程とを含む。前記試験片作成工程は、前記トレッドゴム2と同一のゴム組成物からなる板状のゴム基材5と、該ゴム基材5の一方の面に添着された金属材料からなる裏当て材6とを接着する。
【選択図】図1

Description

本発明は、構造が簡単な試験片を用いて、実際にタイヤを製造することなくトレッド溝の耐溝底クラック性能を評価できる評価方法に関する。
タイヤのトレッド部には、排水用のトレッド溝が設けられている。このトレッド溝の溝底は、空気圧や接地時の応力の他、紫外線等の様々な影響を受けてクラックが発生し易い。従来、このようなトレッド溝の耐溝底クラック性能を評価する方法として、例えば、図5に示されるように、タイヤtの溝底cに切り込みkを設けて、この切り込みkの開き量を測定して耐溝底クラック性能を評価する方法が知られている。この方法では、耐溝底クラック性能のテストが、トレッド部taに設けられたトレッド溝gに生じる歪の大きさにより、前記切り込みkの開き量が変化するという性質を利用して行われる。
しかしながら、この方法では、実際にタイヤtを製造する必要があるため、評価に多くのコストと時間を要するという問題があった。また、トレッド溝gに生じる歪は、トレッドゴムのゴム組成物に依存するだけでなく、タイヤの構造やサイズ等にも依存するため、耐溝底クラック性能を正しく評価できないという問題があった。関連する技術として次のものがある。
特開平10−260123号公報 実開2001−21470号公報 特開2004−317316号公報 特開平07−232511号公報
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、構造が簡単な試験片を用いて、実際にタイヤを製造することなく容易にタイヤに生じる歪を再現して、トレッド溝の耐溝底クラック性能が正確に評価できる評価方法を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、タイヤのトレッドゴムに設けられたトレッド溝の耐溝底クラック性能を評価するための方法であって、前記トレッド溝を形成した試験片を作成する試験片作成工程と、該試験片を用いて耐溝底クラック性能テストを行うテスト工程とを含み、前記試験片作成工程は、前記トレッドゴムと同一のゴム組成物からなる板状のゴム基材と、該ゴム基材の一方の面に添着された金属材料からなる裏当て材とを接着することを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記試験片作成工程は、加硫により、前記ゴム基材と裏当て材とを接着する請求項1記載のトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法である。
また請求項3記載の発明は、前記試験片作成工程は、前記ゴム基材の他方の面に、前記加硫により前記トレッド溝を形成する工程を含む請求項1又は2記載のトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法である。
また請求項4記載の発明は、前記裏当て材は、厚さが1.0〜6.0mmである請求項1乃至3のいずれかに記載のトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法である。
また請求項5記載の発明は、前記テスト工程は、前記加硫の後、試験片を少なくとも常温まで冷却することにより、熱収縮率の相違に基づいた引張応力が前記ゴム基材に負荷された状態で行われる請求項1乃至4のいずれかに記載のトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法である。
また請求項6記載の発明は、前記試験片は、前記トレッド溝の溝底に、小深さの切り込みが設けられ、前記テスト工程では、この切り込みの開き量が測定される請求項1乃至5のいずれかに記載のトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法である。
また請求項7記載の発明は、前記テスト工程の後、耐溝底クラック性能を評価する評価工程を含み、該評価工程は、前記切り込みを設ける前の溝底幅hと前記切り込みの開き量bとを用いて下記式で計算される歪量eに基づいて良否を評価する工程を含む請求項6記載のトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法。
e=b/(h−b)
本発明のトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法は、タイヤのトレッドゴムに設けられたトレッド溝を形成した試験片を作成する試験片作成工程と、該試験片を用いて耐溝底クラック性能テストを行うテスト工程とを含む。このようなトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法は、試験片を用いて耐溝底クラック性能テストが行われるため、実際にタイヤを製造する必要がない。従って、本発明の評価方法では、コストやテスト時間を抑制した耐溝底クラック性能テストを行うことができる。
また、前記試験片作成工程は、前記トレッドゴムと同一のゴム組成物からなる板状のゴム基材と、該ゴム基材の一方の面に添着された金属材料からなる裏当て材とを接着する。このような試験片は、実際のタイヤの基本構造(ベルトプライとトレッドゴムとを含む)に近似した歪やクラックを再現することができる。また、タイヤのサイズや内部構造(例えば、ベルトコードの配設本数や配設角度)等に依存した歪のバラツキを無くし、全てのゴム組成物を同一の条件で評価することができる。さらに、このように簡単な構成材料からなる試験片は、各試験片における個体差(構造の差)が極めて小さいため、テストの再現性が高く、その信頼性が向上される。従って、本発明の評価方法では、正確にトレッド溝の耐溝底クラック性能を評価することができる。
本発明の一実施形態の試験片の斜視図である。 (a)は、図1の平面図、(b)は、図1の側面図である。 (a)乃至(c)は、試験作成工程を説明する概略図である。 (a)乃至(c)は、本発明の他の実施形態の評価工程を説明する断面図である。 従来の耐溝底クラック性能のテスト方法を示すタイヤの斜視断面図である。
以下、本発明のトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法の実施の一形態が図面に基づき説明される。
本発明のトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法(以下、単に「評価方法」という場合がある。)は、図5に示されるように、タイヤtのトレッド部taに設けられたトレッド溝gの耐溝底クラック性能を評価するものであるが、本発明では、実際にタイヤを製造しなくても、容易かつ正確にトレッド溝の耐溝底クラック性能を評価できる点に特徴を有する。
本実施形態の評価方法により評価されるタイヤtは、例えば、重荷重用タイヤ、乗用車用タイヤ又は自動二輪車用タイヤなど種々のカテゴリーの空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という場合がある。)が含まれ、実存するか否かを問わない。
本実施形態の評価方法では、図1に示されるように、試験対象となるタイヤ(図示せず)のトレッドゴムに設けられたトレッド溝4を形成した試験片3を作成する試験片作成工程と、該試験片3を用いて耐溝底クラック性能テストを行うテスト工程とを含むことを特徴とする。
前記試験片3は、試験対象となるタイヤ(図示せず)のトレッドゴムと同一のゴム組成物からなる板状のゴム基材5と、該ゴム基材5の一方の面5aに添着された、例えば、板状の裏当て材6とからなり、これらゴム基材5と裏当て材6とが接着されている。このようなゴム基材5としては、その大きさが特に限定されるものではないが、耐溝底クラック性能テストを円滑かつ精度良く行うために、図2に示されるように、例えば、ゴム基材5の幅Waは15〜40mm、長さLaは60〜200mm、厚さTaは4〜12mmが望ましい。
また、本実施形態のゴム基材5は、該ゴム基材5の前記一方の面5aと反対側の他方の面5b(図1では上面)の長手方向の中央部には、例えば、溝底が平らな水平底のトレッド溝4が形成される。このようなトレッド溝4は、試験対象となるタイヤに設けられる溝(図示せず)の形状として再現されるのが好ましい。通常、これらのトレッド溝4の溝幅W1は、乗用車用タイヤの場合、3〜10mm、溝深さD1が2〜10mmに形成される。
前記裏当て材6は、金属材料からなる。金属材料は、ゴムよりも熱収縮率が小さいため、ゴム基材5と裏当て材6とを加硫して接着させると、ゴム基材には、引張方向の応力が付加される。このような裏当て材6に固着されたゴム基材5には、例えば金属コードが配された実際のタイヤに生じる歪と近似した歪が生じる。なお、金属材料としては、例えば、銅、チタン、スチール等が望ましく、とりわけ、経済性や加工性の観点から、アルミが好適に採用される。
本実施形態の裏当て材6は、その大きさについて特に限定されるものではなく、ゴム基材5を安定して固定する観点より、ゴム基材5と近似する大きさで形成されるのが望ましい。具体例として、裏当て材6の幅Wbは、ゴム基材5の幅Waの90〜120%、長さLbは、ゴム基材5の長さLaの90〜120%が望ましい。本実施形態の裏当て材6は、ゴム基材5と同じ幅及び長さで形成される。
また、実際のタイヤに生じる歪と、本実施形態のゴム基材5に生じる歪との相関性を高めるため、裏当て材6の厚さTbは、1〜6mmが望ましい。
図3(a)乃至(c)には、このような試験片3を製造する試験片作成工程が示される。本実施形態では、未加硫のゴム基材5と裏当て材6とを加硫により互いを接着させる加硫金型9が用いられる。
前記加硫金型9は、図3(b)に示されるように、未加硫のゴム基材5と裏当て材6とが載置されるキャビティCを有する枠体9a、及び該枠体9aに取り外し可能に固着されて前記キャビティCを閉じる蓋体9bを含む。前記キャビティCは、上向き面9a側が開放された有底の空間であり、略直方体状に形成されている。
前記蓋体9bは、枠体9aの上向き面9a1に接してキャビティCを閉じるとともに、枠体9aのキャビティC内へ突出する溝成形用の凸部11を具えた下向き面9b1を有する。この凸部11は、ゴム基材5に形成されるトレッド溝4の反転した形状をなす。
本実施形態の試験片3の製造方法としては、先ず、裏当て材6、ゴム基材5の順にキャビティCに配される。次に、上向き面9a1の上に蓋体9bが載置され、例えば、図示しないボルト等の締結部材で、枠体9aと蓋体9bとを固着して加硫する。なお、ゴム基材5の一方の面5aには、ゴムと金属との加硫接着を促進させるプライマー(例えば、ロードファーイースト社製、商品名:ケムロック)を塗布するのが望ましい。
また、この加硫によって、ゴム基材5の他方の面5bは、凸部11によって押圧されてトレッド溝4が形成される。
以上のような試験片作成工程により形成された試験片3は、ゴム基材5が、試験対象となるタイヤのトレッドゴムと同一のゴム組成物で形成されるため、試験対象となるタイヤのトレッド部2に生じる歪と近似した歪が生じる。また、試験片3は、ゴム基材5と金属材料からなる裏当て材と6が加硫して接着されるため、試験片3のトレッド溝4に生じる歪は、例えば金属材料からなるベルトプライとトレッド部のゴムとが加硫によって接着されたタイヤの溝の歪と近似する。しかも、このように簡単な構成材料からなる試験片3は、各試験片3毎の前記熱収縮率の個体差が小さいため、テストの再現性が高く、その信頼性を向上させる。また、裏当て材6の構造や試験片3の大きさを各試験片3で統一することにより、これらに依存する歪を一定にできる。
前記テスト工程は、本実施形態では、試験片3のトレッド溝4の溝底に、該トレッド溝4の長手方向に沿って小深さの切り込み8が設けられ、所定の時間経過後、この切り込み8の開き量bが測定される。
このようなテスト工程は、前記試験片作成工程の加硫の後、試験片3を少なくとも常温まで冷却することにより、ゴム基材5と裏当て材6との熱収縮率の相違に基づいた引張り応力(歪)がゴム基材5に負荷された状態で行われるのが望ましい。即ち、両者の界面では、ゴム基材5に比べて冷却時の熱収縮率が小さくかつ剛性の大きい裏当て材6が、ゴム基材5の反り返りを抑制するため、ゴム基材5には引張り応力(歪)P(図2(b)、図4(a)に示す)が作用する。従って、常温まで冷却された試験片3は、実際のタイヤの基本構造に近似した歪を、トレッド溝4に生じさせるため、このような試験片3を用いたテスト工程は、さらに精度良くトレッド溝の耐溝底クラック性能を評価できる。
本実施形態の切り込み8は、切り込み8の開き量bを精度よく測定して、耐溝底クラック性能の評価を正確に行うために、両端が閉じられたクローズ切り込みとして形成されるのが望ましく、また、歪が均等に作用するようトレッド溝4の長手方向かつ幅方向の中央部に配されるのが望ましい。なお、前記開き量bは、切り込み8の長手に対し直角方向の最大幅とする。
このような切り込み8の大きさは、特に限定されるものではないが、ゴム基材5の大きさや測定精度等を考慮して、深さD2は、0.5〜3.0mmが望ましい。また、切り込み8は、例えば刃の厚さが1.0〜2.0mmのナイフ等の切断具によって形成される。
切り込み8の長さLcは、トレッド溝4の切り込み8を設ける前の溝底幅h(図4(a)に示す)の50%以上であるのが望ましい。これにより、切り込みを設けた後、所定の時間が経過すると、切り込み8の開き量bが飽和し、切り込み8の近傍では、ゴム基材5の前記引張り応力(歪)Pがほぼ0(ゼロ)になる。従って、このような切り込み8の長さLcによって計測された開き量bは、トレッド溝4に作用する歪を考慮したものであるため、耐溝底クラック性能をより精度良く評価できる。なお、前記溝底幅hは、上述の引張り応力Pが作用した状態での幅である。
そして、このテスト工程の後、耐溝底クラック性能を評価する評価工程が行われる。本実施形態の評価工程では、例えば、従前に計測された切り込み8の開き量b及び耐溝底クラック性能(例えば、オゾンテスト等)の相関関係が示された表などと、今回新たに計測された開き量bとを対比して耐溝底クラック性能が評価される。
また、本実施形態の他の評価工程では、図4(a)乃至(c)に示されるように、切り込み8を設ける前の溝底幅hと切り込み8の開き量bとを用いて下記式で計算される歪量eに基づいて良否が評価される。
e=b/(h−b)
即ち、上記式の分母(h−b)は、引張り応力を取り除いた溝底幅を示すため、この分母を用いて切り込み8の開き量bを無次元化すると、精度のよい歪量を示す。従って、この評価工程では、異なる溝底幅の試験片3に対しても、精度良く耐溝底クラック性能を評価することができる。なお、前記溝底幅hは、図4に示されるように、トレッド溝4の最深部からタイヤ半径方向外側に1mm移動した位置t1での溝幅とする。
以上本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施することができる。
本発明の効果を確認するために、切り込みの開き量による耐溝底クラック性能テスト(以下、単に「本願テスト」という場合がある。)、及びオゾン照射による耐クラック性能テスト(以下、単に「オゾンテスト」という場合がある。)を行った。これらテストでは、表1に示すパラメータ以外は共通な本発明の試験片が使用された。主な試験片の共通仕様と、そのゴム組成物は以下の通りである。
<ゴム基材>
幅×厚さ×長さ:40×15.0×60(mm)
切り込みを設ける前の溝底幅:30mm
<トレッド溝(円弧状溝)>
溝幅×深さ:8.0×8.0(mm)
<裏当て材(アルミニウム合金)>
幅×長さ:40×60(mm)
<加硫条件>
加硫温度:170℃
加硫時間:20分
<ゴム組成物>
ゴム組成物A:カーボン60phr
ゴム組成物B:シリカ60phr
ゴム組成物C:カーボン40phr
ゴム組成物D:シリカ40phr
ゴム組成物E:カーボン60phr
ゴム組成物F:シリカ60phr
ゴム組成物G:カーボン40phr
ゴム組成物H:シリカ40phr
なお、ゴム組成物A乃至Dは、天然ゴム(NR)とブタジエンゴム(BR)が、夫々50質量%のゴムポリマー、ゴム組成物E乃至Hは、スチレンブタジエンゴム(SBR)100%のゴムポリマーである。
テスト方法は次の通りである。
<本願テスト>
前記試験片の溝底の中央部に深さ2mm、長さ20mmの切り込みが設けられ、切り込みを設けた60分後に切り込みの開き量が測定された。なお、開き量の計測は、酸化チタン微粉末を切り込み付近に塗布して付着させ、伸縮性の小さい半透明の例えば、メンディンテープ(登録商標)によって、付着した酸化チタン微粉末を転写し、投影機を用いて測定される。裏当て材については、0.5、1.0、3.0、6.0及び7.0mmの厚さとし、夫々についてテストが実施された。
<オゾンテスト>
JISK6259に準拠し、オゾン濃度50±5pphmおよび引張量40±2%の条件に96時間連続して前記試験片を暴露したのち、クラックの数について、以下の基準に基づいて観察して記録した。クラックの数が、肉眼では数えられないものを1、3個未満ものを2、クラックが3個以上5個以下を3、クラックが6個以上8個以下を4、クラックが9個以上のものを5と評価した。テストの結果が表1に示される。
Figure 2013112121
テストの結果、裏当て材の厚さが1.0〜6.0mmのときに、本願テストによる切り込みの開き量と、オゾンテストにおけるクラックの数とに、相関関係があることが理解できる。即ち、切り込みの開き量が大きくなると、クラックの数も大きくなる。他方裏当て材が0.5及び7.0mmのときでは、両者に相関関係があるとは言い難い。なお、オゾンテストのテスト結果は、実際に長期間、走行させたタイヤに生じるクラックと近似したものとなることが判明している。従って、本発明の評価方法は、耐溝底クラック性能を正確に評価できることが理解できる。また、他の実施形態の評価工程では、切り込みを設ける前の溝底幅を統一することなく、耐溝底クラック性能を評価出来ることが容易に理解できる。
1 タイヤ
2 トレッドゴム
3 試験片
4 トレッド溝
5 ゴム基材
6 裏当て材

Claims (7)

  1. タイヤのトレッドゴムに設けられたトレッド溝の耐溝底クラック性能を評価するための方法であって、
    前記トレッド溝を形成した試験片を作成する試験片作成工程と、
    該試験片を用いて耐溝底クラック性能テストを行うテスト工程とを含み、
    前記試験片作成工程は、前記トレッドゴムと同一のゴム組成物からなる板状のゴム基材と、該ゴム基材の一方の面に添着された金属材料からなる裏当て材とを接着することを特徴とするトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法。
  2. 前記試験片作成工程は、加硫により、前記ゴム基材と前記裏当て材とを接着する請求項1記載のトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法。
  3. 前記試験片作成工程は、前記ゴム基材の他方の面に、前記加硫により前記トレッド溝を形成する工程を含む請求項1又は2記載のトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法。
  4. 前記裏当て材は、厚さが1.0〜6.0mmである請求項1乃至3のいずれかに記載のトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法。
  5. 前記テスト工程は、前記加硫の後、試験片を少なくとも常温まで冷却することにより、熱収縮率の相違に基づいた引張応力が前記ゴム基材に負荷された状態で行われる請求項1乃至4のいずれかに記載のトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法。
  6. 前記試験片は、前記トレッド溝の溝底に、小深さの切り込みが設けられ、
    前記テスト工程では、この切り込みの開き量が測定される請求項1乃至5のいずれかに記載のトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法。
  7. 前記テスト工程の後、耐溝底クラック性能を評価する評価工程を含み、
    該評価工程は、前記切り込みを設ける前の溝底幅hと前記切り込みの開き量bとを用いて下記式で計算される歪量eに基づいて良否を評価する工程を含む請求項6記載のトレッド溝の耐溝底クラック性能の評価方法。
    e=b/(h−b)
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