JP2013106625A - 超音波診断装置 - Google Patents

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浩幸 芝沼
Wataru Kameishi
渉 亀石
Gen Nagano
玄 長野
Shuta Fujiwara
周太 藤原
Satoshi Kamiyama
聡 神山
Takayuki Shiina
孝行 椎名
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Abstract

【課題】チャネル毎の送信波形を調整することにより、送信音場プロファイルの悪化等をなくし、S/N比劣化を防止することが可能な超音波診断装置を提供する。
【解決手段】実施形態の超音波診断装置は、配列された複数の振動子を有し、各振動子に送信パルスを印加することで超音波を送信させ、送信パルス発生手段と制御手段とを有する。送信パルス発生手段は、振動子毎に設けられ、駆動信号の入力を受けることにより、前記送信パルスを生成する。制御手段は、送信パルスの立ち上がり/立ち下がり時間を制御する。制御手段は、駆動信号の大きさを変化させることにより送信パルスを制御する調整手段を有する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、超音波パルス反射法により体表から生体内の軟組織の断層像を無侵襲に得ることができ、X線診断装置、X線CT装置、MRI診断装置、核医学診断装置などの他の診断装置に比べて、小型で安価、リアルタイム表示が可能、X線などによる被ばくがなく安全性が高い、血流イメージングが可能等の特徴を有している。
超音波診断装置においては、超音波の送受波を行う振動子を有する超音波プローブが、ケーブルにより装置本体内の送受信回路に接続されている。この送受信回路は、この超音波プローブの振動子に印加される送信信号(送信パルスあるいは励振パルスとも称される)を発生すると共に、振動子からの受信信号(受信エコー)の増幅等の処理を行う。超音波プローブから超音波を発生させるためには、プローブ内の振動子(通常セラミックで構成されている)に電気的な送信パルスを印加する必要がある。振動子に送信パルスを印加する送信パルス発生手段(パルサー)は通常振動子毎に設けられている。
図7は従来の送信回路図である。一般的な超音波診断装置では、図7に示すように、送信波形(送信パルスの波形)として矩形波が使用されており、コスト/性能/デバイスサイズの観点から送信パルス発生手段3のスイッチグデバイスとしてMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)31が採用される場合が多い。
図7ではトランス昇圧パルサーを示している。MOSFET31はトランス32の1次側コイル32aを駆動し、トランス32によって昇圧された送信パルスが2次側コイル32bに生成され超音波プローブ1内の振動子1aに印加される。送信ビームフォーマーからの駆動信号(トリガー信号:デジタル波形)が出力バッファ増幅素子41を介して、MOSFET31のゲート端子に入力されると、2次側コイル32bに送信パルスが生成される。なお、送信ビームフォーマーからの駆動信号によりMOSFET31を直接的に駆動可能であれば、出力バッファ増幅素子41は不要である。
特開2000−139907号公報
図7のように構成された送信パルス発生手段3は、プローブ1の振動子1aの数分だけ搭載されている。この送信パルス発生手段3は、MOSFET31の部品バラツキ、基板のパターン長バラツキ等によりチャネルCH毎に送信波形がばらつく可能性があるが、これを調整する手段は装備されていない。
従って、図7の送信パルス発生手段3の構成の場合、各振動子1aから送波される超音波が利用とされる波形からずれてしまい、例えば超音波波面が焦点でそろわず、送信音場プロファイルの悪化等が発生し、画像のS/N比劣化が生じるという問題点があった。
この実施形態は、上記の問題を解決するものであり、チャネル毎の送信波形を調整することにより、送信音場プロファイルの悪化等をなくし、S/N比劣化を防止することが可能な超音波診断装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、実施形態の超音波診断装置は、配列された複数の振動子を有し、各振動子に送信パルスを印加することで超音波を送信させ、送信パルス発生手段と制御手段とを有する。送信パルス発生手段は、振動子毎に設けられ、駆動信号の入力を受けることにより、前記送信パルスを生成する。制御手段は、送信パルスの立ち上がり/立ち下がり時間を制御する。制御手段は、駆動信号の大きさを変化させることにより送信パルスを制御する調整手段を有する。
一実施形態に係る送信回路図。 超音波診断装置の基本構成を示すブロック図。 MOSFETのゲート端子に供給される電流を変化させたときの送信波形図。 制御手段の構成例を示す図。 各チャネルCHにおける送信パルスの特徴量を表す図。 調整手段の動作の一例を示すフローチャート。 従来の送信回路図。
この超音波診断装置の実施形態について各図を参照して説明する。図1は送信回路図、図2は超音波診断装置の基本的構成を示すブロック図である。
図1及び図2に示すように、超音診断装置は、超音波プローブ1、送受信手段2、制御手段4、信号処理手段6、表示制御手段7、及びディスプレイ8を有する。
超音波プローブ1は、超音波の送受波を行う振動子1aを有する。超音波プローブ1は、ケーブルにより装置本体内の送受信手段2に接続されている。
送受信手段2は送信パルス発生手段3を有する。送信パルス発生手段3は振動子1a毎に設けられている。送信パルス発生手段3は、超音波プローブ1の振動子1aに印加される送信パルスを発生する。なお、送信パルス発生手段3の詳細については後述する。
送受信手段2は、振動子1aからの受信信号の増幅等の処理を行う。増幅等の処理がされた受信信号(場合によってはデジタルデータへの変換も実施された)は、信号処理手段6に付与される。
制御手段4は調整手段5を有する。調整手段5は、送信パルス発生手段3に入力される駆動信号を調整することにより送信パルスを制御する。なお、制御手段4及び調整手段5の詳細については後述する。
信号処理手段6は、Bモード像、ドプラ像、Mモード像の如き超音波画像用の信号データを生成する。
表示制御手段7は、信号データをビデオフォーマットに変換し、ディスプレイ8等の画像表示機器に超音波画像として出力する。
次に、送信パルス発生手段3の詳細について図1を参照して説明する。
図1に示すように、送信パルス発生手段3は、駆動信号の入力を受けて送信パルスを出力するように構成されている。
送信パルス発生手段3は、従来の送信回路図でも説明したように、駆動信号がゲート端子に入力されるMOSFET31と、トランス32とを有する。MOSFET31は入力容量(ゲート−ソース間に存在する入力容量を図1にCgsで示す)を有する。MOSFET31のゲート端子には入力容量を充電させるための電流が供給され、入力容量が所定の端子間電圧になったときMOSFET31のソースにパルス電流が流れる。トランス32は、MOSFET31に接続された1次側コイル32aと、振動子1aに接続され、昇圧された送信パルスが生成される2次側コイル32bとを有する。
なお、MOSFET31のゲート端子に供給される電流を「ドライブ電流」という場合がある。
図3は、MOSFET31のゲート端子に供給されるドライブ電流を変化させたときの送信波形図である。図3では、実施形態のように制御手段4によらず、電源及び純抵抗(インダクタンスやキャパシタンスを含まない負荷)を、MOSFET31のゲート端子に接続することによりドライブ電流を変化させている。
図3に示すように、ドライブ電流の値を大きくすると、ドライブ電流の値が小さい場合に比べ、送信波形の幅が広がり、かつ送信波高値が高くなり、送信パルスの立ち上がり時間/立ち下がり時間が早くなり、ドライブ電流の大きさと、送信パルスの立ち上がり時間/立ち下がり時間とが対応していることがわかる。
以上の結果からもわかるように、ドライブ電流を制御して、送信波形を制御することにより、送信パルスの立ち上がり時間を制御することが可能となる。
次に、制御手段4の詳細について図4を参照して説明する。図4は制御手段の構成例を示す図である。
制御手段4は、MOSFET31のゲート端子に供給されるドライブ電流を変化させ、入力容量が所定の端子間電圧に達する時間を調整することにより、送信パルスの立ち上がり/立ち下がり時間を制御する。
図4に示すように、送信ビームフォーマーからのディジタル波形にはプラス電圧成分及びマイナス電圧成分が含まれている。制御手段4は、プラス電圧成分を可変させことにより送信プラスの立ち上がり時間を変化させる手段、マイナス電圧成分を可変させることにより送信パルスの立ち下がり時間を変化させる手段(図4では省略)、及び調整手段5を有する。各手段は同じ構成をしており、以下、プラス電圧成分を変化させる手段について代表して説明する。
各手段は可変バッファ増幅素子42を有する。可変バッファ増幅素子42は、4つの出力バッファ増幅素子43、及び4つのスイッチ44を有する。なお、出力バッファ増幅素子43は複数であればよく、またスイッチ44は、出力バッファ増幅素子43の数と同数であればよい。以下に、ドライブ電流を段階的に可変させる制御手段4を示す。これに限らず、ドライブ電流を連続的に可変させる制御手段4であってもよい。
各出力バッファ増幅素子43の入力端子は送信ビームフォーマー(図示省略)に並列に接続されている。
各スイッチ44は、出力バッファ増幅素子43に対応してそれぞれ設けられている。各スイッチ44は、それらに対応する出力バッファ増幅素子43を選択的にMOSFET31のゲート端子に接続させる。
各スイッチ44の一方の端子は、出力バッファ増幅素子43の出力端子に直列に接続されている。各スイッチ44の他方の端子は、MOSFET31のゲート端子に並列に接続されている。
送信ビームフォーマーからのドライブ電流の値をDとし、各出力バッファ増幅素子43の増幅率をaとすると、オンされるスイッチ44の数が増えるに応じて、MOSFET31のゲート端子に供給されるドライブ電流の大きさが4段階(D*a、2D*a、3D*a、4D*a)に可変される。
次に、調整手段5の詳細について図4を参照して説明する。
図4に示すように、調整手段5は、ドライブ電流を複数段階に変化させるように構成され、段階設定手段51及び調整制御手段52を有する。
段階設定手段51は、調整制御手段52の指示を受けて、ドライブ電流を4段階のいずれか一つの値に設定する。
調整制御手段52は、収集手段53、平均値算出手段54、及び段階算出手段55を有する。
収集手段53は、チャネルCH(振動子1a)毎に、全段階にわたるドライブ電流に基づく送信パルスの特徴量を収集する。ここで、特徴量とは、例えば、実効値(電圧)[V]やある帯域でのパワー量[P]などがある。
送信パルス発生手段3には自己診断回路(図示省略)設けられている。自己診断回路は、MOSFET31のゲート端末に中央値(2D*a)のドライブ電流を入力したときの送信パルスの特徴量をチャネルCH毎に検出する。具体的には、高電圧の送信パルスを抵抗分圧等の回路でアッテネート(例えば2Vp−p)する。収集手段53は自己診断回路により検出された信号をA/D変換しデジタルデータ(特徴量)として収集を行う。図4に示す検出手段9は、自己診断回路を含む。
平均値算出手段54は、複数段階のドライブ電流の中央値に相当するドライブ電流に基づく前記送信パルスの特徴量の全振動子1aにおける平均値を算出する。ここで、中央値とは、値を大きさの順に1列に並べたときの真ん中の値をいう。4段階の値をとるドライブ電流において、その大きさがD*a、2D*a、3D*a、4D*aの順番になるとき、2番目、3番目のドライブ電流の値が中央値となる。ここでは、2番目のドライブ電流の値(D*b)を中央値とする。
段階算出手段55は、振動子1a毎に、平均値と収集された特徴量との差が最小となるようなドライブ電流の段階を求める。求められたドライブ電流の段階は段階設定手段51に出力される。
制御手段4は、求められたドライブ電流の段階を段階設定手段51から指示信号として受け、スイッチ44をオンまたはオフすることで、ドライブ電流を4段階のいずれか一つの値に設定する。
次に、収集手段53、平均値算出手段54及び段階算出手段55について一例をあげて説明する。
制御手段4は、チャネルCH毎に、図4において上から1番目〜4番目のスイッチ44をそれぞれオンさせることで、上から1番目〜4番目の出力バッファ増幅素子43をそれぞれ選択し、送信ビームフォーマーからのドライブ電流をD*a、2D*a、3D*a、4D*aにそれぞれ可変させる。
収集手段53は、全チャネルCH(振動子1a)の全段階(D*a、2D*a、3D*a、4D*a)にわたるドライブ電流に基づく送信波形を収集する。調整制御手段52は、送信波形からパルスの特徴量(Va、Vb、Vc、Vd)を算出する。なお、中央値を2D*aとする。
平均値算出手段54は平均値V1を次の式から求める。
V1=ΣVb/n
ここで、Vbは、中央値(2D*a)に相当するドライブ電流に基づく送信パルスの特徴量、nはチャネルCHの全数である。
段階算出手段55は、チャネルCH毎に、全段階にわたるドライブ電流に基づく送信パルスの特徴量(Va、Vb、Vc、Vd)と平均値V1との差|V1−Vc|、|V1−Vb|、|V1−Va|、|V1−Vd|をそれぞれ求め、それらの差を比較する。
図5は各チャネルCHにおける送信パルスの特徴量を表す図である。図5に示すように、第1番目のチャネルCH1において、例えば、それらの差が|V1−Vb|<|V1−Vc|<|V1−Va|<|V1−Vd|となった場合、段階算出手段55は、最小の差|V1−Vb|になるときのドライブ電流の段階を求める。求められたドライブ電流は2D*aとなり、ドライブ電流の段階は2番目となる。段階設定手段51は、2番目の段階を指示情報として制御手段4に出力する。制御手段4は、指示情報を受けて、図4において上から1番目及び2番目のスイッチをそれぞれオンするように制御することで、ドライブ電流の段階を2番目とする。それにより、平均値V1に近い特徴量Vbの送信パルスが生成され、他のチャネルCHの送信パルスの特徴量とのバラツキが小さくなり、送信パルスの立ち上がり時間のバラツキが小さくなる。なお、1番目及び2番目のスイッチをそれぞれオンすることにより、送信パルスの立ち下がり時間のバラツキも同様に小さくなる。
また、図5に示すように、第2番目のチャネルCH2において、例えば、それらの差が|V1−Vc|<|V1−Vb|<|V1−Va|<|V1−Vd|となった場合、段階算出手段55は、最小の差|V1−Vc|になるときのドライブ電流の段階を求める。求められたドライブ電流は3D*aとなり、ドライブ電流の段階は3番目となる。段階設定手段51は、3番目の段階を指示情報として制御手段4に出力する。制御手段4は、指示情報を受けて、図4において上から1番目から3番目のスイッチをそれぞれオンするように制御することで、ドライブ電流の段階を3番目とする。それにより、平均値V1に近い特徴量Vcの送信パルスが生成され、他のチャネルCHの送信パルスの特徴量とのバラツキが小さくなる。なお、1番目から3番目のスイッチをそれぞれオンすることにより、送信パルスの立ち下がり時間のバラツキも同様に小さくなる。
さらに、図5に示すように、第3番目のチャネルCH3において、例えば、それらの差が|V1−Va|<|V1−Vb|<|V1−Vc|<|V1−Vd|となった場合、段階算出手段55は、最小の差|V1−Va|になるときのドライブ電流の段階を求める。求められたドライブ電流はD*aとなり、ドライブ電流の段階は1番目となる。段階設定手段51は、1番目の段階を指示情報として制御手段4に出力する。制御手段4は、指示情報を受けて、図4において上から1番目のスイッチをオンするように制御することで、ドライブ電流の段階を1番目とする。それにより、平均値V1に近い特徴量Vaの送信パルスが生成され、他のチャネルCHの送信パルスの特徴量とのバラツキが小さくなる。なお、1番目のスイッチをオンすることにより、送信パルスの立ち下がり時間のバラツキも同様に小さくなる。
さらに、第4番目のチェネルCH4から第N番目のチャネルCHNにおいても、第1から第3番目のチャネルと同様に、段階算出手段55は、チャネルCH毎にそれらの差が最小となるドライブ電流の段階を求め、段階設定手段51は、求められた段階を指示情報として制御手段4に出力し、制御手段4は、指示情報を受けてスイッチを制御することで、ドライブ電流の段階を設定する。
前述する調整手段5(段階設定手段51、収集手段53、平均値算出手段54、及び段階算出手段55)は、コンピュータを用いてプログラムを実行することにより実現される。プログラムを実行した結果は、各チャネルCHにおけるドライブ電流の段階(設定情報)として、出荷時に超音波診断装置のハードディスク等の記憶装置に記憶される。
次に、調整手段5の一連の動作について図6を参照して説明する。図6は調整手段5の動作の一例を示すフローチャートである。
(S101)
先ず、段階設定手段51は、各チャネルCHのMOSFET31のゲート端子に供給されるドライブ電流を可変範囲の中央値に設定する。ここでは、ドライブ電流の中央値は2D*aとする。段階設定手段51からの指示を受けて、制御手段4は、図4において上から1番目及び2番目のスイッチ44をオンさせることで、送信ビームフォーマーからのドライブ電流を2D*aに可変させる。
(S102)
次に、チャネルCH毎に送信を実施する。収集手段53は、チャネルCH毎の送信波形を収集する。
(S103)
次に、調整制御手段52は、送信波形から送信パルスの特徴量(実効値[V]やある帯域でのパワー量[P]など)を算出する。それにより、全チャネルCHにわたり、中央値に相当するドライブ電流に基づく送信パルスの特徴量が算出される。
(S104)
チャネルCH毎の送信パルスの特徴量を算出した後、平均値算出手段54は、これら特徴量の平均値を求める。求められた平均値が調整時の目標となる。
(S105)
次に、MOSFET31のゲート端子に供給されるドライブ電流を段階的に変化させながら、収集手段53は、再度チャネル毎の送信波形を収集する。例えば、ドライブ電流が4段階に制御可能な場合、1チャネルCHにつき4個の送信波形が収集される。調整制御手段52は、この4個の送信波形から送信パルスの特徴量を算出する。
(S106)
段階算出手段55は、チャネルCH毎に、ステップS105で算出された特徴量とステップ104で求められた特徴量の平均値との差を求め、さらに、その差が最小となるドライブ電流値の段階を求める。求められたドライブ電流の段階が、チャネルCH毎の指示情報となる。段階設定手段51は、指示情報を受けて、制御手段4に出力する。
(S107)
次に、制御手段4は、チャネルCH毎に、その指示情報に応じてスイッチ44のオン、オフを制御する。それにより、各チャネルCHの送信パルスの立ち上がり時間/立ち下がり時間のバラツキが小さくなり、チャネルCH毎の送信波形が調整されることにより、送信音場プロファイルの悪化等をなくし、S/N比劣化を防止することが可能となる。
以上説明した実施形態によれば、MOSFET31のゲート端子に供給されるドライブ電流を制御するものとして、制御手段4(出力バッファ増幅素子43、スイッチ44)を設けたが、MOSFET31のゲートを直接FPGA(field programable gate array)で駆動する回路を用いてもよい。この場合、指示情報に応じたドライブ電流となるようにFPGAのファームウエア(firm ware)が変更されることになる。FPGAの中にはプログラマブルに、外部出力端子の出力電流値を可変できるものがあり、こういったデバイスを使用すれば、サイズコストの面で有利となる。
なお、実施形態では、MOSFET31のゲート端子に供給されるドライブ電流を大きくすると、MOSFET31の入力容量の電圧が所定の端子間電圧になる時間が短くなり、送信パルスの立ち上がり時間/立ち下がり時間を早くすることから、チャネルCH毎のドライブ電流を変化させて、チャネルCH間での送信パルスの立ち上がり時間/立ち下がり時間を揃えるようにしたが、チャネルCH毎にゲート端子に入力される電圧を直接的に制御することで、チャネルCH間での送信パルスの立ち上がり時間/立ち下がり時間を制御するようにしてもよい。なお、この場合、チャネルCH毎にゲート端子に入力される電圧が駆動信号となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、書き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるととともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 プローブ
1a 振動子
2 送受信手段
3 送信パルス発生手段
31 MOSFET
32 トランス
32a 一次側コイル
32b 二次側コイル
4 制御手段
41 バッファ増幅素子
42 可変バッファ増幅素子
43 出力バッファ増幅素子
44 スイッチ
5 調整手段
51 段階設定手段
52 調整制御手段
53 収集手段
54 平均値算出手段
55 段階算出手段
6 信号処理手段
7 表示制御手段
8 ディスプレイ
9 検出手段

Claims (4)

  1. 配列された複数の振動子を有し、当該各振動子に送信パルスを印加することで超音波を送信させる超音波診断装置において、
    前記振動子毎に設けられ、駆動信号の入力を受けることにより、前記送信パルスを生成する送信パルス発生手段と、
    前記送信パルスの立ち上がり/立ち下がり時間を制御する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記駆動信号の大きさを変化させることにより前記送信パルスを制御する調整手段を有する
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記送信パルス発生手段は、
    入力容量を備え、該入力容量を充電させるための電流がそのゲートに供給され、前記入力容量の端子間電圧が所定電圧になったときパルス電流がそのドレイン−ソース間に流れるFETと、
    前記FETのソースに接続される1次側コイルと、
    前記振動子に接続され、昇圧された前記送信パルスが生成される2次側コイルと
    を有し、
    前記調整手段は、前記ゲートに供給される電流を変化させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記調整手段は、前記ゲートに供給される電流を変化させる調整制御手段を有することを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記調整手段は、前記ゲートに供給される電流を複数段階に変化させる手段を有し、
    前記調整制御手段は、
    前記振動子毎に、前記全段階にわたる前記電流に基づく前記送信パルスの特性を表す特徴量を収集する収集手段と、
    前記複数段階の中央の段階に設定されたときの前記電流に基づく前記送信パルスの特徴量の前記全振動子における平均値を算出する平均値算出手段と、
    前記振動子毎に、前記平均値と前記収集された前記特徴量との差が最小となるような前記電流の段階を求める段階算出手段と、
    を有し、
    前記調整手段の段階を前記求められた前記段階に設定することを特徴とする請求項3に記載の超音波診断装置。
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