JP2013104793A - キャスク貯蔵架台 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャスク底面から床面への伝熱を十分に抑えることができるキャスク貯蔵架台を提供する。
【解決手段】床面140に配置される基部10と、基部10の上部に配置され、キャスク110の底部を支持する平板部材20と、平板部材20に接触してキャスク110の下部外周面の周囲に配設されるフィン部30とを備える。平板部材20は、キャスク110の下部外周面を越えてキャスク110の径方向外側に延在し、フィン部30は、キャスク110の下部外周面を囲むようにキャスク110の放射状に配置された複数のフィン板31を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、リサイクル燃料が格納されたキャスクを支持するキャスク貯蔵架台に関する。
リサイクル燃料が格納されたキャスクは、貯蔵架台によって支持されて、長期間にわたり建屋内に貯蔵される。貯蔵状態においても、リサイクル燃料の崩壊熱によりキャスク内に発熱が生じる。貯蔵建屋の床面には、通常、コンクリートが用いられる。このため、貯蔵架台には、キャスクから床面への伝熱を抑え、床面温度をコンクリートによって規定される許容温度以下に抑える伝熱抑制機能が要求される。この点に関し、従来、キャスクの下方に放熱空間を形成するようにしたキャスク貯蔵架台が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1では、開口部を有する天板と、底板と、天板と底板との間に放射状に配置された複数のウェブとによってキャスク貯蔵架台を構成する。
特開2009−14663号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の貯蔵架台では、床面に近いキャスクの下方に放熱空間を形成しているため、床面に対する十分な伝熱抑制効果を発揮することが難しい。
本発明の目的は、キャスク底部から床面への伝熱を十分に抑えることができるキャスク貯蔵架台を提供することにある。
本発明の一態様によるキャスク貯蔵架台は、床面に配置される基部と、基部の上部に配置され、キャスクの底部を支持するキャスク支持部と、キャスク支持部に接触してキャスクの下部外周面の周囲に配置されるフィン部と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、床面から離れてフィン部が配置されるため、キャスク底面からの熱が床面へ伝わりにくく、床面に対する十分な伝熱抑制効果を発揮することができる。また、キャスク底面からの熱は、基部に伝わる前に、基部よりも上方の空間に放熱されるため、床面の温度上昇を効果的に抑えることができる。
本発明の別の態様によるキャスク貯蔵架台では、キャスク支持部が、キャスクの下部外周面を越えてキャスクの径方向外側に延在する平板部材であり、フィン部は、キャスクの下部外周面を越えたキャスク支持部の上方に突出するフィン板を有する。
この構成によれば、キャスクの底面全体が平板部材により覆われるため、平板部材で熱を分散させて、フィン部から効率よく放熱することができる。
本発明の別の態様によるキャスク貯蔵架台では、フィン板が、キャスクの下部外周面を囲むように放射状に配置される。
この構成によれば、フィン部の放熱面積を容易に増大することができる。また、フィン板を放射状に設けることで、周方向に均等な放熱効果を得ることができ、キャスクの底部を周方向均等に冷却できる。
本発明の別の態様によるキャスク貯蔵架台では、基部が、内部に空気通路を形成する通路形成部を有する。
この構成によれば、キャスク底面から基部への放熱量を抑えつつ、キャスク支持部の底面および基部の内部を積極的に冷却することができ、床面に対する伝熱抑制効果がより向上する。
本発明の別の態様によるキャスク貯蔵架台では、さらに基部とキャスク支持部との間に設けられた断熱部を有する。
この構成によれば、基部とキャスク支持部との間が断熱され、基部の温度上昇をより効果的に抑制できる。
本発明の別の態様によるキャスク貯蔵架台では、さらに床面に対して平行に配置された熱反射板を有する。
この構成によれば、熱反射板がキャスク底面からの熱を反射するため、床面に放射される放射熱を低減できる。
本発明の別の態様によるキャスク貯蔵架台では、キャスク支持部およびフィン部が、基部よりも熱伝導率の高い材料によって構成される。
この構成によれば、キャスク底面からキャスク支持部およびフィン部への伝熱が促進されるため、基部に熱が伝わりにくく、基部を経由した床面への伝熱を効果的に抑制できる。
本発明によれば、キャスク底面から床面への伝熱を十分に抑えることができ、床面の温度上昇を効果的に抑制できる。
図1は、本発明が適用されるキャスクの一例を示す斜視図(一部断面図)である。 図2は、図1のキャスクを長手方向に延在する軸線に垂直な平面で切断した断面図である。 図3は、図1のキャスクが貯蔵される貯蔵施設の一例を示す図である。 図4は、本発明の第1の実施形態に係るキャスク貯蔵架台の概略構成を示す縦断面図である。 図5は、図4のV-V線に沿った断面図である。 図6は、本発明の第2の実施形態に係るキャスク貯蔵架台の概略構成を示す縦断面図である。 図7は、図6のVII-VII線に沿った断面図である。 図8は、図6のVIII-VIII線に沿った断面図である。 図9は、図4の変形例を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、図1〜図5を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明が適用される乾式貯蔵キャスクの一例を示す斜視図(一部断面図)であり、キャスクが立設された状態を示している。なお、以下では、図1に示すようにキャスクを、その長手方向を鉛直方向に対して平行に立設した場合に、燃料集合体の挿入用の開口がある方を上方、開口の反対側を下方と定義する。図2は、図1のキャスクを、長手方向(上下方向)に対して垂直な水平面で切断した断面図である。
本実施の形態に係るキャスク110は、キャビティ111と、バスケット112と、胴本体113と、底部114と、蓋部115と、外筒116と、伝熱フィン117と、レジン118と、補助遮蔽体119と、トラニオン120とを備え、全体が円筒形状ないしほぼ円筒形状に形成されている。
キャビティ111は、キャスク110の内部に形成された中空円筒形状であり、水平方向の断面形状が円形を呈する。なお、水平方向の断面形状を多角形状(例えば矩形状)とすることもできる。バスケット112は、キャビティ111内に設けられている。バスケット112は、発電所で使用され、リサイクルに供されるリサイクル燃料の集合体(燃料集合体と呼ぶ)200(図2)を収納する複数の収容空間112aを有する。この燃料集合体200は放射性物質を含む。バスケット112aは、例えば、複数の角パイプ112bを溶接等により結束して構成される。
角パイプ112bは、例えば、燃料集合体200から放出された中性子を吸収する材料を含んで構成される。中性子吸収性能を有する材料には、例えばボロン、ボロン化合物、カドニウムなどがある。角パイプ112bは、これら中性子吸収性能を有する粉末材を添加したアルミニウム複合材またはアルミニウム合金等により構成される。
キャビティ111の内周面は、バスケット112の外周形状に対応した形状とされている。胴本体113は、円筒形状ないしほぼ円筒形状を呈する。胴本体113の下端部には、溶接等により底部114が接合され、胴本体113は有底円筒形状を呈する。胴本体113の上端部には開口端が形成され、開口端から燃料集合体200が挿入される。開口端には蓋部115が取り付けられている。なお、胴本体113、底部114、蓋部115は、燃料集合体200から放出されたγ線を遮蔽するγ線遮蔽機能を有する材料、例えば、炭素鋼やステンレス鋼を構成材として形成される。
外筒116は、胴本体113の外周面の外側に胴本体113から所定の間隔を開けて配置されている。外筒116と胴本体113との間には円筒空間が形成され、この円筒空間に、周方向等間隔に複数の伝熱フィン117が設けられている。伝熱フィン117は矩形状の平板である。伝熱フィン117の長手方向に延在する一端面は、胴本体113の外周面に溶接され、他端面は外筒116の内周面に溶接されている。伝熱フィン117は、例えば熱伝導性に優れた銅を材料として構成され、胴本体113の外周面と外筒116の内周面との間で熱を伝える。
レジン118は、胴本体113と外筒116と伝熱フィン117とによって包囲された空間部に充填されている。レジン118は、中性子遮蔽機能を有する中性子遮蔽体であり、水素を多く含有する高分子材料によって構成される。レジン118は、キャスク110の底部にも設けられ、この底部のレジン118とキャスク110の底部114は、キャスク110の底面125を構成する。
蓋部115は、胴本体113の上側の開口端を閉塞する。蓋部115は、一次蓋115aと二次蓋115bとを有する。一次蓋115aは、γ線遮蔽機能を有する炭素鋼やステンレス鋼を構成材として円盤形状ないしほぼ円盤形状に形成されている。二次蓋115bも、一次蓋115aと同様に、γ線遮蔽機能を有する炭素鋼やステンレス鋼を構成材として円盤形状ないしほぼ円盤形状に形成されている。さらに、二次蓋115bの内部にはレジン118が封入され、γ線遮蔽機能が高められている。
一次蓋115a及び二次蓋115bは、炭素鋼やステンレス鋼を材料とするボルトにより、胴本体113に取り付けられている。図示は省略するが、一次蓋115aと胴本体113との間および二次蓋115bと胴本体113との間には、金属ガスケットが介装されている。これにより、一次蓋115aと胴本体113との間、および二次蓋115bと胴本体113との間の密封性が確保される。
補助遮蔽体119は、蓋部115の周囲に設けられている。補助遮蔽体119の内部にはレジン118が充填され、γ線遮蔽機能が高められている。トラニオン120は、キャスク110の搬送時にキャスク110を搬送装置に固定するための突起である。トラニオン120は、胴本体113の外周面に複数設けられている。燃料集合体200が格納されたキャスク110の内部(キャビティ111内)には、不活性ガスとしてヘリウムガスが充填されている。
以上のように構成されたキャスク110は、例えば輸送車両により貯蔵施設まで搬送され、貯蔵施設130において貯蔵される。図3は、貯蔵施設130の一例を概略的に示す図である。貯蔵施設130は、コンクリート製の壁および床を構造体として有する。貯蔵施設130は、設置床131と、天井壁132と、側壁133と、換気塔134と、搬入用ゲート135と、搬入用ピット136とを含んで構成される。
キャスク110は、底部114(図1)を下方にして設置床131の床面140上に設置される。つまり、キャスク110は、設置床131上に起立状態で設置される。この起立状態において、キャスク110は燃料集合体200が再処理に供されるまでの間、貯蔵施設130内で長期間(数十年)にわたり保管される。
貯蔵施設130内では、キャスク110は、設置床131と、天井壁132と、側壁133とによって囲まれた空間内に配置される。換気塔134は、キャスク110が設置される空間に隣接して設けられている。換気塔134は、吸気口134aを複数有する。吸気口134aは、貯蔵施設130内へ外部の空気を導入する開口である。
搬入用ゲート135は、貯蔵施設130の内部にキャスク110を搬入するための出入り口である。搬入用ピット136は、輸送車両によって搬入されたキャスク110を設置床131に起立状態で設置するためのスペースを形成する。搬入用ピット136は、搬入用ゲート135に隣接して設けられ、キャスク110は、搬入用ピット136から貯蔵施設130の内部に搬入される。
貯蔵施設130内に設置されたキャスク110の内部は、燃料集合体200の崩壊熱等により発熱する。キャスク110内で発生した熱は、キャスク110の外部に向けて伝わる。この場合、キャビティ111内にはヘリウムガスが充填されているため、キャスク110の径方向には熱が伝わりにくい。一方、キャスク110の軸方向(上下方向)には、バスケット112を経由して熱が伝わりやすい。このため、キャスク110の底部114が温度上昇し、キャスク110から床面140への伝熱により床面140の温度上昇を招きやすい。
一方、設置床131はコンクリートによって構成されているため、貯蔵施設130の健全性を保つためには、床面140の温度をコンクリート材料によって定まる許容温度(例えば65℃)以下に抑える必要がある。そこで、本実施形態では、以下のようにキャスク貯蔵架台を構成し、キャスク貯蔵架台を介して床面140からキャスク110を支持することで、床面140の温度上昇を抑制する。
図4は、本発明の第1の実施形態に係るキャスク貯蔵架台1の概略構成を示す縦断面図であり、図5は、図4のV-V線に沿った横方向の断面図である。なお、図4、図5では、キャスク110の内部構成の図示を省略している。キャスク貯蔵架台1は、基部10と、平板部材20と、フィン部30とを有する。
基部10は、基部本体11と、基部本体11の底面から下方に突設された脚部12とを有し、全体が直方体形状ないしほぼ直方体形状を呈する。なお、基部10を円筒形状ないしほぼ円筒形状とすることもできる。基部10は、例えば鋼材(ステンレス鋼など)やアルミニウム、アルミニウム合金等により構成される。
基部本体11は、例えば水平方向の断面形状が正方形状ないしほぼ正方形状を呈する。基部本体11の水平方向の長さ(幅)は、キャスク110の外径よりも大きい。基部本体11の上端面には、水平方向に延在する平坦なフランジ面13が形成され、フランジ面13に平板部材20が取り付けられる。フランジ面13には、平板部材20を取り付けるために、例えば周方向複数のボルト孔が上下方向に向けて穿設されている。
脚部12は、その底面が床面140に接触し、キャスク貯蔵架台1を床面140から支持する。脚部12の形状は、脚部12の材質やキャスク110およびキャスク貯蔵架台1の自重等を考慮して、十分な支持剛性を確保し得るように設計される。なお、キャスク貯蔵架台1から床面140への熱伝導を抑制する観点からは、脚部12と床面140との接触面積は小さい方が好ましい。また、脚部12を設けたことで、基部10の下方に、運搬用のエアパレットを挿入することができる。
平板部材20は、熱伝導性に優れた材料(例えば銅)を構成材とする所定厚さの平板である。この平板部材20によりキャスク110の底面125が支持される。なお、キャスク110の底面形状には種々のものがあり、この底面形状に応じて、平板部材20にキャスク110の底面全体が接触する場合や底面の一部のみが接触する場合がある。平板部材20の上面に、キャスク110の底部114(図1)の外周面形状に対応した凹部を形成し、この凹部にキャスク110の底部114を嵌合するようにしてもよい。これによりキャスク110を位置決めして配置できる。
平板部材20の水平面内における外形形状(平面視形状)は、フランジ面13の平面視形状に等しく、全体が矩形状ないしほぼ矩形状を呈する。平板部材20には、フランジ面13のボルト孔に対応してボルト孔が穿設され、平板部材20は、ボルト孔を介してボルト(不図示)によりフランジ面13に固定される。他の固定手段を用いて平板部材20を基部10の上面に固定することもできる。
なお、平板部材20の形状は、矩形状ではなく円形状ないしほぼ円形状でもよく、平板部材20の平面視形状とフランジ面13の平面視形状を互いに異なったものとしてもよい。平板部材20の底面積をフランジ面13の面積よりも大きくまたは小さく形成してもよい。平板部材20をフランジ面13より小さく形成する場合、フランジ面13に凹部を形成し、凹部に平板部材20を嵌合するようにしてもよい。これによりフランジ面13上に平板部材20を位置決めして配置できる。このような平板部材20を位置決めするための位置決め部を、フランジ面13ではなく平板部材20に設けるようにしてもよい。位置決め部を設ける場合、平板部材20をフランジ面13に固定するボルト等の固定手段を省略してもよい。
フィン部30は、平板部材20の上面に立設された複数のフィン板31、すなわち平板部材20の上面から上方に突出した複数のフィン板31によって構成されている。フィン板31は放熱板であり、熱伝導性に優れた材料(例えば銅)を構成材とする。フィン板31は、矩形状ないしほぼ矩形状を呈し、例えば溶接により平板部材20に一体に接合されている。
図5に示すように、各フィン板31は、キャスク110の外周面近傍から径方向外側に向けて放射状に配置され、フィン部30によってキャスク110の外周面が包囲されている。すなわち、キャスク110は、各フィン板31の径方向内側の端面を結んでできる仮想円S1の内側空間32に配置されている。フィン部30とキャスク110の外周面との間には隙間gaがあり、仮想円S1の直径は、キャスク110の外周面の直径よりも大きい。隙間gaは、フィン部30の内側にキャスク110を位置決めできる程度に設定されている。なお、フィン板31の径方向内側端面をキャスク110の外周面に接触させてもよい。
なお、平板部材20の上面にフィン部30を固定する態様には種々のものがある。例えば、中央に上記仮想円S1相当の開口部を有する薄板の上面に、複数のフィン板31を溶接することによりフィン部30を構成し、このフィン部30の薄板を、ボルト等を用いて平板部材20の上面に固定するようにしてもよい。平板部材20上面に放射状にスリットを形成し、このスリットに径方向外側から各フィン板31の底部を挿入して、フィン部30を固定するようにしてもよい。
貯蔵施設130内において、キャスク110は、例えばクレーンによって吊り上げられ、底面125(図1)を下方にした状態で、キャスク貯蔵架台1のフィン部30の内側空間32に向けて降下される。これにより、平板部材20の上面にキャスク110が搭載される。このとき、キャスク110は、フィン部30に案内されながら内側空間32に降下するため、キャスク貯蔵架台1へのキャスク110の設置が容易である。内側空間32へのキャスク110の挿入を容易にするために、内側空間32に面したフィン板31の内側端面の上端角部を面取りしてもよい。
キャスク110の搭載状態では、キャスク110の底面125が平板部材20の上面に接触し、キャスク110の底面125から平板部材20へ熱が伝わる。平板部材20は熱伝導率の高い銅板により構成されているため、キャスク110の底面125から伝わった熱は、平板部材20の全体に分散する。平板部材20に分散した熱の一部は、その上面および側面から大気に放熱される。平板部材20に分散した熱の残りは、その上面および底面からそれぞれフィン部30および基部10に伝わる。
フィン部30は、熱伝導率の高い銅板からなるフィン板31により構成されているため、平板部材20からフィン部30への伝熱が促進され、フィン部30に伝わった熱は、フィン板31の表面から大気に放熱される。フィン部30を複数のフィン板31により構成したことで、フィン部30の放熱面積が大きくなり、放熱量を増大できる。このようにキャスク110の底面125からの熱は、平板部材20およびフィン部30で放熱されるため、基部10への伝熱が抑えられる。これにより基部10の温度上昇を抑えることができ、床面140の温度をコンクリートの許容温度以下に維持することができる。
キャスク貯蔵架台1の上部に放熱部(平板部材20、フィン部30)を設けているため、放熱部が床面140から遠く、床面140が温度上昇しにくい。また、キャスク貯蔵架台1の上部に放熱部を設けたことで、放熱部での放熱により平板部材20の温度が低下する。このため、キャスク底面125から基部10への伝熱量が減少し、床面140の温度を安定的に許容温度以下に抑えることができる。フィン部30の上面および径方向外側の側面は開放されているため、フィン部30は多くの空気に触れやすく、放熱効率が高い。
本実施形態によれば、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)床面140に配置される基部10と、基部10の上部に配置され、キャスク110の底部114を支持する平板部材20と、平板部材20の上面に一体に設けられ、キャスク110の下部外周面の周囲に配置されるフィン部30とによりキャスク貯蔵架台1を構成した。これにより床面140から遠い位置にフィン部30が配置されるため、キャスク底面125から床面140へ熱が伝わりにくく、床面140に対する十分な伝熱抑制効果を発揮できる。また、キャスク底面125からの熱は、基部10に伝わる前に平板部材20に伝わり、基部10よりも上方の空間に放熱されるため、床面140の温度上昇を効果的に抑えることができる。
(2)基部10の内部に放熱空間を設ける必要がないため、基部10の構成を簡素化でき、貯蔵架台としての十分な構造強度を得ることができる。
(3)平板部材20を、キャスク110の下部外周面を超えてキャスク110の径方向外側に延設し、この下部外周面を超えた部分の上面に上方に向けてフィン部30を突設するようにした。これにより、キャスク110の底面全体が平板部材20により覆われ、平板部材20で熱を分散させて、フィン部30から効率よく放熱することができる。フィン部30の内側空間32にキャスク110が搭載されるため、フィン部30は、キャスク110の位置決め部としても機能し、キャスク110の所定位置への搭載が容易である。
(4)キャスク110の外周面近傍から放射状に延設された複数のフィン板31によりフィン部30を構成するので、フィン部30の放熱面積を容易に増大することができる。また、フィン板31を放射状に設けたことで、周方向均等な放熱効果を得ることができ、キャスク110の底面125を周方向均等に冷却できる。
(5)平板部材20およびフィン部30を、基部10よりも熱伝導率の高い銅板により構成したので、キャスク底面125から平板部材20およびフィン部30への伝熱が促進され、基部10を経由した床面140への伝熱を効果的に抑制できる。
(第2の実施形態)
以下、図6〜図8を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。以下では、第1の実施形態との相違点を主に説明する。第2の実施形態が第1の実施形態と異なるのは、基部10の構成である。すなわち、第1の実施形態では、基部10の内部に放熱空間を設けていないが、第2の実施形態では、放熱空間として空気通路部を設ける。
図6は、本発明の第2の実施形態に係るキャスク貯蔵架台1の要部構成を示す縦断面図であり、図7は、図6のVII-VII線に沿った水平方向の断面図、図8は、図6のVIII-VIII線に沿った水平方向の断面図である。なお、図4,図5と同一の箇所には同一の符号を付し、以下では図4,図5との相違点を主に説明する。図6では、キャスク110の内部構成の図示を省略している。
図6に示すように、基部本体11の上面中央部には、所定深さの縦孔部41、すなわち有底孔が設けられている。図7に示すように、基部本体11には、縦孔部41の底面の高さ位置に、基部本体11の外側面から縦孔部41にかけて、周方向等間隔に複数(図7では4個)の横孔部42が設けられている。図8に示すように、基部本体11の上面には、基部本体11の外側面から縦孔部41にかけて、周方向等間隔に複数(図8では4個)の溝部43が設けられている。なお、図7,8では、横孔部42と溝部43の周方向の配置パターン(位相等)を互いに等しくしたが、これらを互いに異なったものとしてもよい。横孔部42の数と溝部43の数は互いに同一である必要はなく、これらを互いに異なったものとしてもよい。
横孔部42と溝部43とは縦孔部41を介して連通し、これら横孔部42と縦孔部41と溝部43とにより、基部10の内部に空気通路40が形成されている。空気通路40の入口部44は、縦孔部41とは反対側の横孔部42の端部であり、出口部45は、縦孔部41とは反対側の溝部43の端部である。空気通路40は、例えば基部本体11に孔加工および溝加工を施すことにより形成できる。空気通路40の面積は、入口部44から出口部45にかけて自然対流による空気の流れが発生するように設定されている。なお、複数の板部材を溶接して空気通路40を形成しつつ、リブ構造の基部本体11を構成することもできる。
第2の実施形態では、貯蔵施設130内におけるキャスク11の周囲の空気の自然対流により、入口部44から出口部45にかけて空気通路40内を空気が流れる。すなわち、入口部44、横孔部42、縦孔部41、溝部43および出口部45へと順次空気が流れる。このとき、溝部43を流れる空気は、平板部材20の底面に沿った流れとなるため、熱伝達により平板部材20を効率よく冷却することができる。これにより平板部材20から基部10への伝熱量を一層低減できる。また、空気通路40により基部本体11内に放熱空間が形成されるため、基部本体11の温度上昇を一層抑えることができる。
このように第2の実施形態では、平板部材20の上面にフィン部30を設けた上で、さらに横孔部42と縦孔部41と溝部43とにより、基部10の内部に空気通路40を形成するようにした。これにより、キャスク底面125から基部10への放熱量を抑えつつ、平板部材20の底面および基部10の内部を積極的に冷却することができ、床面140への伝熱抑制効果がより向上する。
(変形例)
図9は、図4の変形例を示す図である。図9では、平板部材20と基部10との接触部に、断熱部材50が介装されている。これにより平板部材20から基部10が断熱され、基部10の温度上昇をより効果的に抑制できる。なお、図9では、基部10の上面に凹部14を設け、凹部14に断熱部材50を配置しているが、平板部材20の底面に凹部を設け、この凹部に断熱部材50を配置してもよい。断熱部材50を基部10の上面形状と同一形状とし、基部10の上面全体にわたり断熱部材50を配置することで、断熱効果を高めるようにしてもよい。
さらに、図9では、基部本体11の底面に、床面140から離れて床面140に対して平行ないしはほぼ平行に、アルミニウム製の熱反射板60が貼付されている。熱反射板60は、キャスク底面125からの放射熱を反射する。これにより、床面140に放射される放射熱を低減することができ、放射熱による床面140の温度上昇を抑制できる。なお、図示は省略するが、断熱部材50および熱反射板60は、図6のキャスク貯蔵架台1にも適用できる。
なお、上記実施の形態では、キャスク110の下部外周面を超えてキャスクの径方向外側に延在する平板部材20により、キャスク110の底部114を支持するようにしたが、平板形状以外の部材によってキャスクの底部114を支持してもよく、キャスク支持部の構成は上述したものに限らない。
上記実施の形態では、キャスク110の下部外周面を超えた平板部材20の上面に、キャスク110の下部外周面を囲むようにフィン部30を配置したが、平板部材20に接触してキャスク110の下部外周面の周囲に配設されるのであれば、フィン部30の構成はいかなるものでもよい。したがって、平板部材20の上面以外に(例えば平板部材20の側面から上方に向けて)フィン部を設けるようにしてもよい。
上記実施の形態では、キャスク110の下部外周面を超えた平板部材の上方に突出して複数のフィン板31を設けたが、フィン板31の構成はこれに限らない。また、キャスク110の外周面近傍から放射状に複数のフィン板31を配置したが、フィン板31の配置はこれに限らず、フィン板31を放射状以外に配置してもよい。
上記実施の形態(図6〜図8)では、横孔部42と縦孔部41と溝部43とにより、基部10の内部に空気通路40を形成するようにしたが、通路形成部の構成はこれに限らない。
上記実施の形態(図9)では、基部10と平板部材20との間に断熱部材50を配置するようにしたが、平板部材20から基部10への伝熱を遮断あるいは抑制するような機能を有するのであれば、断熱部の構成はいかなるものでもよい。
上記実施の形態(図9)では、熱反射板60をアルミニウムの板材により構成したが、良好な熱反射の特性を有する他の材料によって熱反射板60を構成してもよい。基部本体11の底面に熱反射板60を配置するようにしたが、床面140に対して平行に配設されるのであれば、熱反射板60の配置は上述したものに限らない。ここで、平行とは純然たる平行な場合だけでなく、実質的に平行な場合を含む。実質的に平行とは、熱反射板60を平行に配置した場合と同等の反射機能を有する場合をいう。
上記実施の形態では、平板部材20およびフィン部30をそれぞれ銅板により構成したが、他の材料によって構成してもよい。この場合、キャスク底面125から平板部材20およびフィン部30への伝熱を促進するためには、基部10よりも熱伝導率の高い材料によって平板部材およびフィン部を構成することが好ましい。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施の形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施の形態および変形例の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。すなわち、本発明の技術的思想の範囲内で考えられる他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。また、上記実施の形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能である。
1 キャスク貯蔵架台
10 基部
20 平板部材
30 フィン部
31 フィン板
40 空気通路
41 縦孔部
42 横孔部
32 内側空間
43 溝部
44 入口部
45 出口部
50 断熱部材
60 熱反射板
110 キャスク
125 底面
140 床面

Claims (7)

  1. 床面に配置される基部と、
    前記基部の上部に配置され、キャスクの底部を支持するキャスク支持部と、
    前記キャスク支持部に接触して前記キャスクの下部外周面の周囲に配置されるフィン部と、を備えることを特徴とするキャスク貯蔵架台。
  2. 請求項1に記載のキャスク貯蔵架台において、
    前記キャスク支持部は、前記キャスクの下部外周面を越えて前記キャスクの径方向外側に延在する平板部材であり、
    前記フィン部は、前記キャスクの下部外周面を越えた前記キャスク支持部の上方に突出するフィン板を有することを特徴とするキャスク貯蔵架台。
  3. 請求項1または2に記載のキャスク貯蔵架台において、
    前記フィン板は、前記キャスクの下部外周面を囲むように放射状に配置されることを特徴とするキャスク貯蔵架台。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のキャスク貯蔵架台において、
    前記基部は、内部に空気通路を形成する通路形成部を有することを特徴とするキャスク貯蔵架台。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のキャスク貯蔵架台において、
    さらに前記基部と前記キャスク支持部との間に設けられた断熱部を有することを特徴とするキャスク貯蔵架台。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のキャスク貯蔵架台において、
    さらに前記床面に対して平行に配置された熱反射板を有することを特徴とするキャスク貯蔵架台。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のキャスク貯蔵架台において、
    前記キャスク支持部および前記フィン部は、前記基部よりも熱伝導率の高い材料によって構成されることを特徴とするキャスク貯蔵架台。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019117149A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 三菱重工業株式会社 キャスクの貯蔵方法および放射性物質貯蔵施設

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