JP2013104528A - ボールジョイント - Google Patents

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Abstract

【課題】ブーツ外へのグリース漏れを確実に防止することができるボールジョイントを提供すること。
【解決手段】ハウジング2の開口端6aの外周には、その周方向に延び、ブーツ5の下端5bが差し込まれる環状溝14が形成されている。環状溝14は円筒面17、上内壁面18および下内壁面19によって区画されている。クリップ13を、下端5bの円筒部21に外嵌することにより、円筒部21が円筒面17に押し付けられるとともに、内端部20および折返部22がそれぞれ上内壁面18および下内壁面19に押し付けられる。内端部20は、ブーツ5の下端5bが環状溝14に差し込まれた状態で、上内壁面18に係合して弾性的に圧縮する環状突起42を有している。
【選択図】図4

Description

この発明は、ボールジョイントに関するものである。
たとえば、懸架装置のナックルアームと操舵装置との接続部分には、ナックルアームを、転舵や上下動可能に支持するボールジョイント(いわゆるアウターボールジョイント)が備えられている。このようなボールジョイントには、軸部の基端に球頭部が設けられた金属製のボールスタッドと、軸部を開口から突出させた状態で球頭部をその内部で保持する有底円筒状のハウジングと、ハウジングと球頭部との間に介在する合成樹脂製の樹脂シートと、ハウジングに取り付けられた筒状のゴム製のブーツ(ダストブーツ)とを備えるものがある(たとえば下記特許文献1参照)。ボールスタッドは、球頭部を中心としてハウジングに対して揺動可能であり、また、その軸部の中心軸線まわりに回転可能である。
ブーツはハウジングの開口を覆っており、ナックルアームと操舵装置との接続部分において、ハウジング内に泥や水が浸入するのを防止するためのブーツである。ブーツの一端および他端が、それぞれ、ハウジングの開口端(開口が形成された側の端部)および軸部の途中部に外嵌されている。樹脂シートと球頭部との間にはグリースが充填されており、そのため、ブーツ内にはグリースが封入されている。
下記特許文献1では、ハウジングの開口端の外周にブーツ装着用の環状溝が形成されており、この環状溝にブーツの一端が入り込んでいる。さらに、ブーツの一端には円環状のクリップが巻き付けられており、このクリップによって、ブーツの一端がハウジングに固定されている。環状溝は、その長手方向に直交する断面が略矩形にされている。
特開2004−36700号公報
ところで、このようなボールジョイントにおいて、ボールスタッドが球頭部を支点としてハウジングに対して揺動すると、ブーツの他端(軸部の途中部に外嵌されたブーツの端部)は、ボールスタッドの揺動に伴って軸部とともに移動する。したがって、ボールスタッドが大きく揺動すると、軸部が倒れる側に位置するブーツは圧縮されるとともに、軸部が倒れる側と反対側に位置するブーツは他端側に引っ張られる。そのため、ボールスタッドの揺動に伴いブーツの一端(ハウジングの開口端に外嵌されたブーツの端部)に、環状溝内で移動させるような荷重が作用する。環状溝内に差し込まれているブーツの一端が移動すると、ブーツに封入されているグリースをこのブーツの一端が巻き込み、これにより、環状溝において,ブーツ内のグリースがブーツ外に漏れるおそれがある。この場合におけるブーツ外へのグリース漏れは、ブーツの一端が環状溝内で容易に移動することが原因であるから、ブーツ外へのグリース漏れを確実に防止するには、ブーツの一端のハウジング外周に対する固定力を高めることが望ましい。
とくに寒冷地では、グリースの粘度がさらに向上し、ボールスタッドおよびブーツを傾倒させるために非常に大きな荷重が必要になる。そのため、ボールスタッドの揺動時にブーツの一端に作用する荷重が非常に大きくなり、ブーツの一端の移動量も大きくなる。したがって、寒冷地では、ブーツからのグリース漏れの問題が顕在化するおそれもある。
一方で、前述のように、ボールスタッドの揺動によって軸部が倒れる側に位置するブーツは圧縮されるのであるが、このブーツの圧縮により、ブーツの中間部分はハウジングの軸方向の一方側に向けて移動し、環状溝の側面とブーツの一端との間に隙間が形成されるようになる。このような隙間にブーツ内のグリースが進入し、グリースがブーツ外に漏れるおそれがある。
そこで、この発明の目的は、ブーツ外へのグリース漏れを確実に防止することができるボールジョイントを提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、軸部(12)および前記軸部の一端に設けられた球頭部(11)を有するボールスタッド(4)と、開口を有し、その開口から前記軸部を突出させた状態で前記球頭部をその内部で保持する筒状のハウジング(2)と、一端(5b)および他端(5a)が前記ハウジングの端部(6a)および前記軸部の途中部にそれぞれ外嵌され、前記開口を覆う弾性を有する筒状のブーツ(5)と、前記ブーツの一端に外嵌され、前記ハウジングの端部に固定する固定リング(13)とを含み、前記ハウジングの端部の外周には、前記ハウジングの周方向に延び、前記ブーツの一端が差し込まれる環状溝(14)が形成されており、前記環状溝は、円筒状の底面(17)と、前記底面における、前記ハウジングの軸方向他端と外周とを接続する円環状の第1側面(18)とを有しており、前記ブーツの一端は、前記底面に対向する第1部分(21)および前記第1側面に対向する第2部分(20)を有する環状に形成されており、前記固定リングを前記第1部分に外嵌することにより、前記第1部分が前記底面に押し付けられるとともに、前記第2部分が前記第1側面に押し付けられるようになっており、前記第2部分は、前記ブーツの一端が前記環状溝に差し込まれた状態で、前記第1側面に係合して弾性的に圧縮する環状突起(42)を有している、ボールジョイント(1)である。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。以下、この項において同じ。
この構成によれば、ブーツの一端の第2部分は第1側面に係合する環状突起を備えている。この環状突起は、第1側面に係合して弾性的に圧縮する。そのため、ブーツの一端が環状溝内に差し込まれた状態における、第2部分の締め代を多く確保することができ、その結果環状溝の第1側面への押し付け力が向上する。そのため、第2部分と環状溝の第1側面との間に生じる摩擦力は比較的大きい。これにより、ハウジングの軸方向への緊縛力を付与することができ、その結果、ハウジングの外周に対するブーツの一端の固定力を高めることがでる。そのため、ブーツの一端の移動を抑制または防止することができ、その結果、ブーツの一端によるグリースの巻込みを抑制または防止することができる。これにより、ブーツの一端の移動に伴うグリースの漏出を防止することができる。
また、ボールスタッドの揺動に伴って、ブーツの中間部分がハウジングの軸方向の一方側に向けて移動しても、この中間部分の移動に伴って環状突起が弾性変形して復元するので、環状溝の第1側面と第2部分との間の密着性を高く維持することができる。これにより、環状溝の第1側面と第2部分との間へのグリースの進入を防止または抑制することができる。
以上により、ブーツ外へのグリース漏れを確実に防止することができる。
この場合、締め代を多く確保するために、ブーツの一端付近における当該ブーツの厚みを厚くすることも考えられる。しかしながら、この場合、ブーツのハウジングに対する組付けが行いにくい。
これに対し、本願請求項1の発明によれば、ブーツの一端付近における当該ブーツの厚みが薄いので、ブーツのハウジングに対する組付けを容易に行うことができる。
また、請求項2に記載のように、前記環状突起は、前記ハウジングの軸方向に沿う方向の一方に凸となる断面三角形状をなしていてもよい。
さらに、請求項3に記載のように、前記ハウジングの軸方向に関する前記第1部分の幅(H)は、前記ハウジングの軸方向に関する前記底面の幅(H1)と同じかあるいは当該底面の幅よりも狭くされていてもよい。
本発明の一実施形態に係るボールジョイントの構成を示す部分断面図である。 図1に示すボールジョイントの一部を拡大して示す断面図である。 図1に示すボールジョイントの組立ての途中工程を示す断面図である(その1)。 図1に示すボールジョイントの組立ての途中工程を示す断面図である(その2)。 図1に示すボールジョイントにおいて、ボールスタッドを揺動させたときの状態の断面図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るボールジョイント1の構成を示す部分断面図である。ボールジョイント1は、たとえば懸架装置用のナックルアーム(図示しない)と操舵装置との接続部分に備えられ、アウターボールジョイントとして機能している。ボールジョイント1は、ナックルアームを、転舵や上下動可能に支持している。ボールジョイント1は、筒状のハウジング2と、このハウジング2の内部に保持された樹脂シート3およびボールスタッド4と、ハウジング2に取り付けられた筒状のブーツ5とを備えている。ハウジング2は、樹脂シート3がその内側に配置された筒状部材6と、この筒状部材6の下端を塞ぐように当該下端に固定されたプラグ板7とを含む。筒状部材6は、その上端が開口端(端部)6aになっている。
樹脂シート3はカップ状をなしており、筒状の周壁部8と、この周壁部8の下端に設けられた底部9とを含む。樹脂シート3は、周壁部8が筒状部材6の内周面に沿い、底部9がプラグ板7に対向するように配置されている。樹脂シート3は、開口端6aに設けられた環状の鍔部10とプラグ板7との間で保持されている。鍔部10の内径は、ボールスタッド4の一部(後述する球頭部11)の外径よりも小径にされており、ボールスタッド4の一部および樹脂シート3は、開口端6aによって筒状部材6から抜け止めされている。
ボールスタッド4は球面状の外周面を有する球頭部11と、この球頭部11から上方(ハウジング2の軸方向D2の他方)へ突出する軸部12とが一体的に形成された金属製の部材である。球頭部11は、その中心が軸部12の中心軸線上に位置するように配置されている。軸部12の先端には、ナックルアームにねじ締結するための雄ねじ部31が形成されている。球頭部11は、筒状部材6内において樹脂シート3に覆われており、軸部12は、筒状部材6の開口端6aから突出している。球頭部11は、軸部12寄りの部分を除くその大部分が樹脂シート3によって覆われている。球頭部11は、樹脂シート3を介してハウジング2に保持されている。
また、樹脂シート3の内周面は、球頭部11の外周面に沿う形状になっている。樹脂シート3と球頭部11との間には、グリースが充填されている。グリースは、常温では半固体性を呈し、流動性がほとんどない。球頭部11は、樹脂シート3に対して摺動可能となっており、ボールスタッド4は、球頭部11を支点としてハウジング2に対して揺動可能となっている。さらに、ボールスタッド4は、軸部12の軸まわりに回転可能である。
ブーツ5は、上端(他端)5aが下端(一端)5bよりも小径にされ、中間部分が下端5bよりも外方に膨らんだ筒状に形成されている。ブーツ5は、弾性を有する部材(たとえば、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、天然ゴム等。)を用いて形成されている。ブーツ5の内部には、前記のグリースが封入されている。ブーツ5の上端5aは、軸部12の途中部に外嵌しており、ブーツ5の下端5bは、筒状部材6の開口端6aに外嵌している。ブーツ5の下端5bは、当該下端5bに取り付けられたクリップ(固定部材)13によって筒状部材6に固定されている。開口端6aの内側に形成された開口は、ブーツ5によって覆われており、これによって、水や埃などの異物がボールジョイント1内に侵入することが防止されている。
ボールスタッド4が球頭部11を支点としてハウジング2に対して揺動すると、ブーツ5の上端5aは、ボールスタッド4の揺動に伴ってブーツ5が軸部12とともに移動する。したがって、ボールスタッド4が大きく揺動すると、軸部12が倒れる側に位置するブーツ5は圧縮されるとともに、軸部12が倒れる側と反対側に位置するブーツ5は他端側に引っ張られる。そのため、ボールスタッド4の揺動に伴いブーツ5の下端5bに、環状溝14内で移動させるような荷重が作用する。
図2は、ボールジョイント1におけるハウジング2の開口端6a周辺を拡大して示す断面図である。図3および図4は、ボールジョイント1の組立ての途中工程を示す図である。図1〜図4を参照して、ハウジング2の開口端6aへのブーツ5の装着構造を説明する。
ハウジング2の開口端6aの外周には、ブーツ装着用の環状溝14が形成されている。環状溝14は、開口端6a外周の周方向に延びている。また、ハウジング2は、その周方向に延びる環状突部15を有している。環状溝14は、鉛直方向(筒状部材6の中心軸線の延びる方向)に沿う円筒面(底面)17と、円筒面17の上端(ハウジング2の軸方向D2に沿う方向の他端)とハウジング2外周とを接続する環状の上内壁面(第1側面)18と、円筒面17の下端(ハウジング2の軸方向D2に沿う方向の一端)とハウジング2外周とを接続する環状の下内壁面(第2側面)19とによって区画されている。上内壁面18は、外方に向かうに従って上に向かう傾斜面に形成されている。上内壁面18における左右方向(ハウジング2の径方向D1。図3に二点鎖線で示す)に対する傾斜角はβ(図3参照)である。下内壁面19は、ハウジング2の径方向D1に沿っている。
環状突部15は、開口端6aからハウジング2の径方向D1に沿って外方に突出している。環状溝14は環状突部15の下方に形成されている。また、ハウジング2の径方向D1に関して、環状突部15の外周縁は、ハウジング2の外周端よりも内側に位置している。
また、ブーツ5の下端5bは、円筒面17、上内壁面18および下内壁面19の全体に密着した状態で環状溝14に差し込まれている。ブーツ5の下端5bは、ブーツ5の筒状の中間部分の下端部である環状の内端部(第2部分)20と、内端部20の内端(先端)に連続して設けられた円筒部(第1部分)21と、この円筒部21の先端から径方向D1外方に広がるように円筒部21側(図1および図2では上側)に折り返された環状の折返部22とを含む。
円筒部21は、その内周面が円筒面17に密着した状態で環状溝14内に配置されている。円筒部21の上下幅H(図3参照。すなわちブーツ5の下端5bの内周端における上下幅。ハウジング2の軸方向D2に関する円筒部21の幅)は、円筒面17の上下幅(ハウジング2の軸方向D2に関する円筒面17の幅)H1(図3参照)よりも狭い幅である。
内端部20は、円錐面(ハウジング2の中心軸線に近づく方向に頂点を有する円錐の側面)状の本体部41と、円錐面(ハウジング2の中心軸線に近づく方向に頂点を有する円錐の側面)状の本体部41と、本体部41の上方に形成された環状突起42とを備えている。自由状態(荷重が与えられていない状態)での環状突起42は、本体部41に対するいわゆる「返し」の形状をなしている。換言すると、自由状態での環状突起42は、上方(ハウジング2の軸方向D2に沿う方向の一方)に凸となり、下方外端の角が直角になる断面直角三角形状をなしている。より具体的には、環状突起42の上面a(直角三角形の斜辺をなす面)は、外方に向かうに従って上に向かう傾斜面に形成されている。この上面aにおける左右方向(ハウジング2の径方向D1。図3に二点鎖線で示す)に対する傾斜角はα(図3参照。α>β)に設定されている。「α−β」の値としてたとえば、3〜15°を例示することができる。環状突起42の径方向幅Wは、環状突部15の環状溝14の円筒面17からの突出量W1よりも狭い。図2に示すようにブーツ5の下端5bが環状溝14に差し込まれた状態では、環状突起42は上内壁面18に係合して弾性的に圧縮している(つぶれるように変形している)。
また、折返部22の下面22a(図2参照)が下内壁面19に密着した状態で環状溝14内に配置されている。自由状態では、内端部20、円筒部21および折返部22の全体形状が断面略コ字環状に形成されており、また、内端部20と折返部22との間には、断面略矩形の環状の配置空間S1が形成されている。自由状態での円筒部21の内径は、円筒面17の外径よりも小さくされている。
クリップ13はたとえば平面視円環状をなす2重巻きの鋼製のばね部材である。クリップ13は断面矩形状に形成されている。クリップ13は、環状溝14内において配置空間S1に配置されており、円筒部21を外嵌している。この状態で、クリップ13は円筒部21を縮径方向に締め付け、円筒部21の内面21aが円筒面17に押し付けられている。これにより、円筒部21が筒状部材6に固定される。また、配置空間S1に配置されるクリップ13により、内端部20および折返部22が互いに離反する方向に押し広げられる。これにより、内端部20の環状突起42の上面42aが上内壁面18に押し付けられて環状突起42が弾性圧縮しているとともに、折返部22の下面22aが下内壁面19に押し付けられる。
図3に示す自由状態からハウジング2にブーツ5を装着させるときは、ブーツ5の下端5b(円筒部21)を外側に押し広げた状態で環状突部15に外嵌させる。そして、ブーツ5の下端5bを下方に移動させて、内端部20、円筒部21および折返部22を環状溝14に入り込ませる。このとき、ブーツ5の下端5b付近の中間部分の厚みが十分に薄く、そのため、ブーツ5のハウジング2に対する組付けを容易に行うことができる。
円筒部21全体が環状溝14に入り込むと、ブーツ5の弾性による復元力によって円筒部21の直径が小さくなる。これにより、図4に示すように、円筒部21が環状突部15の下方に入り込み、円筒部21の内周面が円筒面17に密着する。また、内端部20の環状突起42の上面42aが上内壁面18に当接する。また、折返部22全体が環状溝14に入り込むと、ブーツ5の弾性による復元力によって折返部22が外方に広がって、円筒部21と折返部22との間の間隔が広がる。これにより、内端部20、円筒部21および折返部22によって、クリップ13を配置させるための配置空間S1が区画形成される。したがって、図4に示すように、ブーツ5の下端5bが差し込まれた状態の環状溝14の入口からその内部にクリップ13を入り込ませて、配置空間S1にクリップ13を配置することができる。
これにより、円筒部21にクリップ13を外嵌させて、円筒部21の内周面21aを円筒面17に押し付けることができる。また、内端部20の環状突起42が上内壁面18に押し付けられ弾性的に圧縮し、つぶれるように変形する。
そのため、ブーツ5の他端5bが環状溝14内に差し込まれた状態における、内端部20の締め代を多く確保することができ、その結果上内壁面18への押し付け力(環状突起42の上内壁面18への押し付け力)が向上する。そのため、内端部20(環状突起42)と上内壁面18との間に生じる摩擦力は比較的大きくなる。これにより、上下方向(ハウジング2の軸方向D2)への緊縛力を付与することができ、その結果、ハウジング2の外周に対するブーツ5の下端5bの固定力を高めることがでる。そのため、ブーツ5の下端5bの移動を抑制または防止することができ、その結果、ブーツ5の下端5bによるグリースの巻込みを抑制または防止することができる。これにより、ブーツ5の下端5bの移動に伴うグリースの漏出を防止することができる。
図5は、ボールジョイント1において、ボールスタッド4を揺動させたときの状態の断面図である。図5に示すように、ボールスタッド4の揺動に伴って、ブーツ5の中間部分が下方(ハウジング2の軸方向D2の一方側)に向けて移動しても、このブーツ5の中間部分の移動に伴って環状突起42が弾性変形して復元するので、内端部20(環状突起42)と上内壁面18との間の密着性を高く維持することができる。これにより、内端部20(環状突起42)と上内壁面18との間へのグリースの進入を防止または抑制することができる。
以上により、ブーツ5外へのグリース漏れを確実に防止することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
たとえば、円筒部21の上下幅H(図3参照)、すなわちブーツ5の下端5bの内周端における上下幅と、円筒面17の上下幅H1(図3参照)とをほぼ同じ幅にしてもよい。
また、環状突起42の径方向幅Wを、環状突部15の円筒面17からの突出量W1よりも狭いものとしてとして説明したが、環状突起42の径方向幅Wを、環状突部15の突出量W1よりも大きい値に設定するようにしてもよい。
また、2重巻きで断面矩形状のクリップ13を例に挙げて説明したが、クリップ13は1重巻きまたは3重巻きであってもよいし、断面円形あるいは断面楕円形であってもよい。
また、前述の実施形態では、ボールジョイント1が、懸架装置用のナックルアームに取り付けられる場合を例に挙げて説明したが、ステアリング用のナックルアームに対して取り付けられるボールジョイント1にこの発明を適用することができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…ボールジョイント、2…ハウジング、4…ボールスタッド、5…ブーツ、5a…上端部(他端)、5b…下端(一端)、6a…開口端(端部)、11…球頭部、12…軸部、13…固定リング、14…環状溝、17…円筒面(底面)、18…上内壁面(第1側面)、20…内端部(第2部分)、21…円筒部(第1部分)、42…環状突起、H…円筒部の上下幅(ハウジングの軸方向に関する円筒部の幅)、H1…円筒面の上下幅(ハウジングの軸方向に関する円筒面の幅)

Claims (3)

  1. 軸部および前記軸部の一端に設けられた球頭部を有するボールスタッドと、
    開口を有し、その開口から前記軸部を突出させた状態で前記球頭部をその内部で保持する筒状のハウジングと、
    一端および他端が前記ハウジングの端部および前記軸部の途中部にそれぞれ外嵌され、前記開口を覆う弾性を有する筒状のブーツと、
    前記ブーツの一端に外嵌され、前記ハウジングの端部に固定する固定リングとを含み、
    前記ハウジングの端部の外周には、前記ハウジングの周方向に延び、前記ブーツの一端が差し込まれる環状溝が形成されており、
    前記環状溝は、円筒状の底面と、前記底面における、前記ハウジングの軸方向他端と外周とを接続する円環状の第1側面とを有しており、
    前記ブーツの一端は、前記底面に対向する第1部分および前記第1側面に対向する第2部分を有する環状に形成されており、前記固定リングを前記第1部分に外嵌することにより、前記第1部分が前記底面に押し付けられるとともに、前記第2部分が前記第1側面に押し付けられるようになっており、
    前記第2部分は、前記ブーツの一端が前記環状溝に差し込まれた状態で、前記第1側面に係合して弾性的に圧縮する環状突起を有している、ボールジョイント。
  2. 前記環状突起は、前記ハウジングの軸方向に沿う方向の一方に凸となる断面三角形状をなしている、請求項1記載のボールジョイント。
  3. 前記ハウジングの軸方向に関する前記第1部分の幅は、前記ハウジングの軸方向に関する前記底面の幅と同じかあるいは当該底面の幅よりも狭い、請求項1または2記載のボールジョイント。
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