JP2013103865A - セメントペーストの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルカリを含有する産業廃棄物及び/又は副産物をセメントクリンカーの原料として多量に使用した場合であっても、流動性および強度発現性が良好なセメントペーストの製造方法を提供すること。
【解決手段】 石灰石、珪石、石炭灰、粘土、高炉スラグ、建設発生土、下水汚泥、高炉ダスト、銅からみ、脱鉄スラグ及び焼却灰からなる群より選ばれる1種以上の原料を混合し、焼成してセメントクリンカーを製造する工程(A)と、前記セメントクリンカーと高炉スラグ微粉末と石膏を混合しセメント組成物を製造する工程(B)と、前記セメント組成物とポリカルボン酸系高性能AE減水剤と水とを混合し、セメントペーストを製造する工程(C)とを含むセメントペーストの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、流動性が良好なセメントペーストに関する。特にAl成分を多く含む産業廃棄物及び/又は副産物をセメントクリンカーの原料とした場合であっても、流動性および強度発現に優れるという特徴を有するセメント組成物を使用したセメントペーストの製造方法に関する。
セメント産業において多種の産業廃棄物及び/又は副産物が使用されている。産業廃棄物や副産物等を資源として有効利用することにより、近年、各種産業に求められている二酸化炭素(CO)排出量の低減を実現することが可能となる。
原料として利用される産業廃棄物及び/又は副産物は比較的Al成分を多く含み、セメントクリンカーの原料として使用する産業廃棄物及び/又は副産物の原料原単位の増加とともにセメントクリンカーのアルミネート相(CA)含有量が増加する。一方、このCAの増加により、流動性の低下や長期強度発現の低下が懸念されるため、各種検討がされている。例えば、特許文献1では、SO量やアルカリ量を適正範囲とすることで流動性が改善されることが記載されている。
特開2006−1796号公報
しかしながら、アルカリは、適正範囲を超えると、これらの物性に対して悪影響を及ぼすおそれがあるため、アルカリを含有する廃棄物を増大できないという課題があった。
本発明は、アルカリを含有する産業廃棄物及び/又は副産物をセメントクリンカーの原料として多量に使用し、CA量やアルカリ量が増加した場合であっても、流動性および強度発現性が良好なセメントペーストの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討した結果、セメントクリンカーのCA量やアルカリ量が増加した場合であっても、高炉スラグを加え、更にセメントペースト中のポリカルボン酸系高性能AE減水剤の含有量を通常の使用量よりも極端に少なくする方法を採用することによって、優れた流動性が得られることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は石灰石、珪石、石炭灰、粘土、高炉スラグ、建設発生土、下水汚泥、高炉ダスト、銅からみ、脱鉄スラグ及び焼却灰からなる群より選ばれる1種以上の原料を混合し、焼成してCA量が10〜14質量%、CAF量が7〜10質量%、CS量が50〜60質量%及びCAF量が7〜10質量%であり、IMが2.17〜3.00であり、全アルカリ量が0.55〜0.80質量%であるセメントクリンカーを製造する工程(A)と、前記セメントクリンカー50〜75質量%と高炉スラグ微粉末20〜40質量%と石膏をSO基準で1.0〜3.0質量%混合しセメント組成物を製造する工程(B)と、前記セメント組成物とポリカルボン酸系高性能AE減水剤0.1〜0.3質量%と水とを水セメント比30〜40%で混合し、セメントペーストを製造する工程(C)とを含むセメントペーストの製造方法に関する。
また、本発明は、前記工程(A)における前記セメントクリンカー1tを製造する際の原料原単位が、石灰石が1000〜1100kg、珪石が10〜50kg、石炭灰が220〜260kg、高炉スラグが40〜60kg、建設発生土が20kgを超えて100kg以下、高炉ダストが1〜20kg、銅からみが0kgを超えて10kg以下及び脱鉄スラグが50〜80kgであるセメントペーストの製造方法に関する。
また、本発明は、前記工程(A)における前記原料の化学成分が、石灰石のCaO含有量が50〜60質量%、珪石のSiO含有量が80〜95質量%、石炭灰のSiO含有量が50〜70質量%及びAl含有量が10〜30質量%、高炉スラグのCaO含有量が20〜50質量%、SiO含有量が20〜50質量%及びAl含有量が10〜20質量%、建設発生土のSiO含有量が60〜80質量%であるセメントペーストの製造方法に関する。
また、本発明は、前記工程(A)における前記原料の化学成分が、高炉ダストのFe含有量が60〜80質量%、銅からみのFe含有量が50〜60質量%及びSiO含有量が20〜40質量%、脱鉄スラグのCaO含有量が30〜50質量%、SiO含有量が10〜30質量%及びFe含有量が10〜30質量%であるセメントペーストの製造方法に関する。
また、本発明は、前記工程(B)における前記セメント組成物のHMが2.10〜2.12及びSMが2.35〜2.40であり、ブレーン比表面積が3100〜3300cm/gであるセメントペーストの製造方法に関する。
また、本発明は、前記工程(B)における前記高炉スラグのブレーン比表面積が2600〜4600cm/gであり、塩基度が1.65〜2.05であるセメントペーストの製造方法に関する。
本発明によれば、Al成分やアルカリ成分を多く含む産業廃棄物及び/又は副産物から製造したセメントクリンカーを使用しても、セメントペーストの流動性を良好にすることができる。
以下に本発明を詳しく説明する。
本発明のセメントペーストの製造方法は、セメントクリンカーを製造する工程(A)と、セメント組成物を製造する工程(B)と、前記セメント組成物とポリカルボン酸系高性AE減水剤と水とを混合し、セメントペーストを製造する工程(C)とを含む。
前記工程(A)における前記セメントクリンカーは、石灰石、珪石、石炭灰、粘土、高炉スラグ、建設発生土、下水汚泥、高炉ダスト、銅からみ、脱鉄スラグ及び焼却灰からなる群より選ばれる原料の一種以上を混合し、焼成する。高炉スラグや石炭灰等の産業廃棄物及び/又は副産物等を比較的多く使用することにより、天然資源である石灰石や硅石の使用量を低減しかつエネルギー消費量等を低減することができるため、石灰石の熱分解や燃料の燃焼に起因するCO排出量を低減することができる。
ここで脱鉄スラグとは、鉄鋼の生産の際に生成する比較的に鉄の含有量が少ないスラグのことをいう。
工程(A)における前記セメントクリンカー1tを焼成する際の原料原単位は、石灰石が1000〜1100kg、好ましくは1020〜1080kg、より好ましくは1040〜1070kg、珪石が10〜50kg、好ましくは15〜40kg、より好ましくは20〜30kg、石炭灰が220〜260kg、好ましくは225〜250kg、より好ましくは230〜245kg、高炉スラグが40〜60kg、好ましくは45〜55kg、より好ましくは47〜53kg、建設発生土が20kgを超えて100kg以下、好ましくは21〜80kg、より好ましくは22〜60kg、高炉ダストが1〜20kg、好ましくは4〜15kg、より好ましくは6〜13kg、銅からみが0kgを超えて10kg以下、好ましくは0.5〜8kg、より好ましくは1〜3kg、脱鉄スラグが50〜80kg、好ましくは60〜75kg、より好ましくは64〜70kgである。これらの範囲であれば、十分に流動性があるセメントペーストを製造可能で、また、セメントペーストに使用するセメント組成物の強度も十分に得られる。
原料の化学成分は、石灰石のCaO含有量が50〜60質量%、好ましくは52〜58質量%、より好ましくは53〜57質量%であり、珪石のSiO含有量が80〜95質量%、好ましくは82〜93質量%、より好ましくは86〜90質量%である。石炭灰のSiO含有量は50〜70質量%、好ましくは55〜65質量%、より好ましくは58〜63質量%及びAl含有量が10〜30質量%、好ましくは13〜25質量%、より好ましくは15〜22質量%である。高炉スラグのCaO含有量は20〜50質量%、好ましくは25〜45質量%、より好ましくは30〜40質量%、SiO含有量が20〜50質量%、好ましくは25〜45質量%、より好ましくは30〜40質量%、及びAl含有量が10〜20質量%、好ましくは12〜18質量%、より好ましくは14〜16質量%である。建設発生土のSiO含有量が60〜80質量%、好ましくは65〜75質量%、より好ましくは68〜73質量%である。高炉ダストのFe含有量が60〜80質量%、好ましくは62〜75質量%、より好ましくは63〜70質量%である。銅からみのFe含有量が50〜60質量%、好ましくは52〜58質量%、より好ましくは53〜57質量%、及びSiO含有量が20〜40質量%、好ましくは22〜38質量%、より好ましくは25〜35質量%である。
脱鉄スラグのCaO含有量が30〜50質量%、好ましくは33〜45質量%、より好ましくは35〜42質量%、SiO含有量が10〜30質量%、好ましくは12〜25質量%、より好ましくは15〜20質量%、及びFe含有量が10〜30質量%、好ましくは12〜25質量%、より好ましくは13〜20質量%である。これらの範囲であれば、十分に流動性があるセメントペーストを製造可能で、また、セメントペーストに使用するセメント組成物の強度も十分に得られる。
セメントクリンカーの焼成は、SP方式(多段サイクロン予熱方式)又はNSP方式(仮焼炉を併設した多段サイクロン予熱方式)等の既存のセメント製造設備を用いることができる。
セメント組成物は、セメントクリンカーと高炉スラグ微粉末と石膏を混合して製造する。混合する方法としては、特に制限されるものではなく、セメントクリンカーと石膏と高炉スラグとを同時に粉砕して混合する方法や、セメントクリンカーを粉砕後、粉砕したセメントクリンカーと石膏と高炉スラグとを混合する方法等が挙げられる。
混合割合は、セメントクリンカーが50〜75質量%、好ましくは60〜74質量%、より好ましくは68〜73質量%である。また、高炉スラグ微粉末が22〜40質量%、好ましくは25〜38質量%、より好ましくは28〜32質量%である。また、石膏がSO基準で1.0〜3.0質量%、好ましくは1.5〜2.5質量%、より好ましくは1.8〜2.2質量%である。これらの範囲であれば、流動性や強度発現性が良好である。
セメントクリンカーの鉱物組成は、ボーグ式基準で、CA量が10〜14質量%、好ましくは11〜13質量%、より好ましくは11.5〜12.5質量%である。CA量が14質量%を超えると、水和熱が上昇し、流動性も低下するため、好ましくない。
AF量は7〜10質量%、好ましくは8.0〜9.5質量%、より好ましくは8.5〜9.0質量%であり、CS量は50〜60質量%、好ましくは51〜57質量%、より好ましくは52〜54質量%であり、CAF量は7〜10質量%、好ましくは8.0〜9.0質量%、より好ましくは8.5〜8.9質量%である。これらの範囲となるように焼成すれば、流動性が良好である。
セメントクリンカーの諸率は、IMが2.17〜3.00、好ましくは2.19〜2.30、より好ましくは2.20〜2.25である。IMが2.17未満であれば、アルミネート系廃棄物の使用量の低減や、鉄源量の増加に伴うクリンカー中の重金属量の増加につながるため、好ましくない。また、3.00を超えれば、CA量増加に伴うセメントの水和熱の上昇、流動性の低下、強度発現性の低下などに影響するため好ましくない。
HMは2.05〜2.20、好ましくは2.08〜2.15、より好ましくは2.10〜2.12であり、SMは2.20〜2.50、好ましくは2.30〜2.45、より好ましくは2.35〜2.39である。これらの範囲であれば、流動性が良好である。
セメントクリンカーの全アルカリ量(RO)は0.55〜0.80質量%、好ましくは0.58〜0.70質量%、より好ましくは0.60〜0.65質量%である。全アルカリ量が0.55質量%未満であれば、クリンカー原料に使用する産業廃棄物及び/又は副産物が低減することになる。また、0.80質量%を超えれば、流動性の低下や強度発現性の低下、アルカリ骨材反応による耐久性の低下が懸念されるため、好ましくない。
セメント組成物は、上述したように、セメントクリンカーと石膏と高炉スラグ微粉末を混合して製造する。高炉スラグ微粉末は、JIS R 5211「高炉セメント」で規定される品質を満足する高炉スラグ微粉末を用いることが望ましい。
高炉スラグのブレーン比表面積は2600〜4600cm/g、好ましくは3000〜4000cm/g、より好ましくは3400〜3800cm/gであり、塩基度は1.65〜2.05、好ましくは1.75〜1.95、より好ましくは1.80〜1.90である。
石膏は、JIS R 9151「セメント用天然せっこう」に規定される品質を満足することが望ましい。セメント組成物には、具体的に二水石膏、半水石膏、不溶性無水石膏が好適に用いられる。また、さらに少量の混合材を添加してもよい。混合材は、JIS R 5211「高炉セメント」に規定される高炉スラグ、JIS R 5212「シリカセメント」に規定されるシリカ質混合材、JIS A 6201「コンクリート用フライアッシュ」に規定されるフライアッシュ、石灰石微粉末を利用することができる。
セメント組成物のブレーン比表面積は、3000〜3300cm/g、好ましくは3100〜3200cm/gである。ブレーン比表面積がこの範囲内であると、優れた強度発現性を有するモルタルやコンクリートの製造が可能となる。
本発明に係るセメントペーストは、上記方法で得られたセメント組成物とポリカルボン酸系高性能AE減水剤と水とを混合し製造する。
セメントペースト中のポリカルボン酸系高性能AE減水剤の含有量は0.1〜0.3質量%、好ましくは0.15〜0.25質量%、より好ましくは0.18〜0.22質量%であり、水セメント比は、質量基準で30〜40%、好ましくは32〜38%、より好ましくは34〜36%である。これらの範囲であれば、流動性、強度発現性が十分に得られる。
なお、セメントペーストは、細骨材や粗骨材を加え混合することで、モルタルやコンクリートとすることも可能である。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明の内容を詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
[1.セメントクリンカーの調製]
セメントクリンカーの原料として、表1に示す、石灰石、珪石、高炉スラグ、石炭灰、建設発生土、高炉ダスト、銅がらみ、脱鉄スラグを用いた。さらに、燃料由来のSOを考慮して硫酸カルシウム二水和物を、クリンカー焼成中のアルカリの揮発を考慮して炭酸ナトリウムおよび炭酸カルシウムを用いた。これらのセメントクリンカーの原料調合は表2に示す原料原単位(乾燥ベース、単位:kg/t−クリンカー)に従い行なった。
Figure 2013103865
Figure 2013103865
上記原料の混合物を1500℃,30分電気炉で焼成し、セメントクリンカーをそれぞれ調製した。得られたクリンカーの主要化学組成および鉱物組成を表3に示す。クリンカーの化学組成は、JIS R 5202:1999「ポルトランドセメントの化学分析法」に準じて測定した。f.CaO量は、セメント協会標準試験方法のJCAS I−01:1997「遊離酸化カルシウムの定量方法」に準じて測定した。クリンカーの鉱物組成は下式を用いて算出した。また、表3にはクリンカー中の水溶性アルカリ量を示した。クリンカー中の水溶性アルカリ量は、セメント協会標準試験方法のJCAS I−04:2004「セメントの水溶性成分の分析方法」に準じて測定した。なお、クリンカーの鉱物組成は下記ボーグ式により算出した。
S=4.07×(CaO−f.CaO)−7.60×SiO−6.72×Al−1.43×Fe
S=2.87×SiO−0.75×C
A=2.65×Al−1.69×Fe
AF=3.04×Fe
Figure 2013103865
[2.セメント組成物の調製]
No.1〜3のクリンカーをそれぞれ、ボールミルに入れ、ブレーン比表面積が3200±50cm/gとなるように粉砕した。セメント組成物のSO量が2.0質量%となるように、クリンカーの粉砕物に、JIS R 9151「セメント用天然せっこう」に規定される品質を満たす排脱二水セッコウ及びこれを加熱して調製した半水セッコウを添加した。ロッキングミキサーで混合して、セメント組成物を調製した。なお、セッコウは、セッコウの半水化率(全セッコウ量中の半水化量)が70%となるように二水セッコウ及び半水セッコウを所定量添加した。また、ブレーン比表面積は、JIS R5201「セメントの物理試験方法」に従い、ブレーン空気透過装置を用いて測定した。
さらに、No.1〜3のクリンカーを使用したセメントを対象に、JIS R5210:2009「セメントの物理試験方法」に規定される品質を満たす石灰石微粉末を内割で5%添加した。
また、No.2及びNo.3のクリンカーを使用したセメント組成物を対象に、JIS R 5211:2009「高炉セメント」に規定される品質を満たす高炉スラグを粉砕した高炉スラグ微粉末を内割で30%添加した。表4に使用した石灰石微粉末と高炉スラグ微粉末の化学組成を示す。化学分析は、JIS R 5202:2010「セメントの化学分析」に準拠して測定した。また、石灰石微粉末と高炉スラグ微粉末の各々のブレーン比表面積は、5150cm/g、3600cm/gであり、JIS R 5201:1998「セメントの物理試験方法」に準拠して測定した。また、JIS R 5211:2009「高炉セメント」に準拠して塩基度を算出した。
Figure 2013103865
[3.流動性の評価]
セメントペーストの流動性をパラレルプレート型回転粘度計(Haake社製 Rotovisco RV1、プレート半径30mm、プレート間のギャップ0.5mm)を用いて評価した。測定用のセメントペーストは、次のようにして調製した。すなわち、水セメント比を35%とし、計量したセメント組成物に混和剤(ポリカルボン酸系高性能AE減水剤(レオビルド SP8SBsx4))を0.20%含む水を加えた。ハンドミキサーにて2分間練混ぜた後、5分間静置し、その2分後(接水後9分)のペーストの見かけ粘度を測定した。なお、見かけ粘度はせん断速度が200s−1のときの値とした。表5に見かけ粘度の結果を示す。
Figure 2013103865
表5より、石灰石微粉末を5%添加した場合は、クリンカーのアルカリ量が増加すると共に見かけ粘度が高まり、流動性が低下した(比較例1〜3)。同様に、高炉スラグ微粉末を20質量%添加した場合も、クリンカーのアルカリ量が増加すると共に見かけ粘度が高まり、流動性が低下した(比較例4、5)。しかしながら、高炉スラグ微粉末を30質量%添加した場合は、クリンカーのアルカリ量が増加すると、むしろ見かけ粘度が低下し、流動性が向上した(比較例6、実施例1)。このように、既往の結果に反し、クリンカーのCA量やアルカリ量が増加した場合であっても、高炉スラグを加え、更にセメントペースト中のポリカルボン酸系高性能AE減水剤の含有量を通常の使用量よりも極端に少なくした本発明の範囲であれば、流動性は良好とすることが可能となった。
[4.モルタル圧縮強さ]
セメントペーストに使用したセメント組成物を用いて、モルタル圧縮強さを測定した。モルタル圧縮強さは、JIS R5201:1997「セメントの物理試験方法」に準じて測定した。表6にモルタル圧縮強さ(28日)の結果を示す。表6の結果より、本発明の範囲であれば、高炉スラグ微粉末を添加しても、セメント組成物の強度発現性は良好であることがわかった。
Figure 2013103865

Claims (6)

  1. 石灰石、珪石、石炭灰、粘土、高炉スラグ、建設発生土、下水汚泥、高炉ダスト、銅からみ、脱鉄スラグ及び焼却灰からなる群より選ばれる1種以上の原料を混合し、焼成してCA量が10〜14質量%、CAF量が7〜10質量%、CS量が50〜60質量%及びCAF量が7〜10質量%であり、IMが2.17〜3.00であり、全アルカリ量が0.55〜0.80質量%であるセメントクリンカーを製造する工程(A)と、
    前記セメントクリンカー50〜75質量%と高炉スラグ微粉末20〜40質量%と石膏をSO基準で1.0〜3.0質量%混合しセメント組成物を製造する工程(B)と、
    前記セメント組成物とポリカルボン酸系高性能AE減水剤0.1〜0.3質量%と水とを水セメント比30〜40%で混合し、セメントペーストを製造する工程(C)とを含むことを特徴とするセメントペーストの製造方法。
  2. 前記工程(A)における前記セメントクリンカー1tを製造する際の原料原単位は、石灰石が1000〜1100kg、珪石が10〜50kg、石炭灰が220〜260kg、高炉スラグが40〜60kg、建設発生土が20kgを超えて100kg以下、高炉ダストが1〜20kg、銅からみが0kgを超えて10kg以下及び脱鉄スラグが50〜80kgである請求項1記載のセメントペーストの製造方法。
  3. 前記工程(A)における前記原料の化学成分は、石灰石のCaO含有量が50〜60質量%、珪石のSiO含有量が80〜95質量%、石炭灰のSiO含有量が50〜70質量%及びAl含有量が10〜30質量%、高炉スラグのCaO含有量が20〜50質量%、SiO含有量が20〜50質量%及びAl含有量が10〜20質量%、建設発生土のSiO含有量が60〜80質量%である請求項1又は2記載のセメントペーストの製造方法。
  4. 前記工程(A)における前記原料の化学成分は、高炉ダストのFe含有量が60〜80質量%、銅からみのFe含有量が50〜60質量%及びSiO含有量が20〜40質量%、脱鉄スラグのCaO含有量が30〜50質量%、SiO含有量が10〜30質量%及びFe含有量が10〜30質量%である請求項1〜3の何れか1項記載のセメントペーストの製造方法。
  5. 前記工程(B)における前記セメント組成物のHMが2.10〜2.12及びSMが2.35〜2.40であり、ブレーン比表面積が3100〜3300cm/gである請求項1〜4の何れか1項記載のセメントペーストの製造方法。
  6. 前記工程(B)における前記高炉スラグ微粉末のブレーン比表面積が2600〜4600cm/gであり、塩基度が1.65〜2.05である請求項1〜5の何れか1項記載のセメントペーストの製造方法。
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