JP2013102662A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチング損失およびサージ電圧を抑制しつつ、小型化、および製造コストの低減化を達成することのできるモータ制御装置を提供する。
【解決手段】第1のFET51と第2のFET52との接続点14が、第1のリレー11を介して電動モータ1のU相界磁巻線3Uに接続されている。接続点14と第2のFET52との間に第1のインダクタ21が接続されている。制御部5は、第1のリレー11に回生電流i1が流れているときに、第1のリレー11をターンオフする。これにより、第1のインダクタ21に、回生電流i1の変化を妨げる方向に誘起電圧Vbが生じる。この結果、第1のFET51のソース電位が高くなるので、第1のFET51に端子間電圧が低減される。第1のFET51に端子間電圧が低減した状態で、第1のFET51がターンオンされる。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータ制御装置に関する。
種々の電気回路(例えば、特許文献1,2参照)のうち、3相ブラシレスモータ等の電動モータを駆動するモータ駆動回路は、直流電源からの電力を交流電力に変換するインバータ回路を含む。インバータ回路は、FET(Field effect transistor)等の半導体素子のスイッチング素子を直列に2つ並べた直流回路を3つ並列に接続した構成を有している。
インバータ回路は、制御回路からの制御信号に応じて電源から電動モータへの電力の供給経路を切り替える。この経路の切り替えに伴い、各スイッチング素子がオン・オフされる。特許文献1では、インバータ回路と並列的に接続されたスナバ回路によって、スイッチング素子をオフする際に生じるスイッチング損失を抑制している
特開2010−166681号公報([ 要約] 、[ 0033] ) 特開平5−111156号公報
モータ駆動回路では、スイッチング素子の制御により、電動モータに流れる大電流を制御する。このようなモータ駆動回路では、通常、スイッチング素子に大きな電圧が加わっている状態でスイッチング素子がターンオンされる。つまり、スイッチング素子がいわゆるハードスイッチングされる。このため、スイッチング素子がターンオンした瞬間、スイッチング素子に大きな電流が流れる。これにより、スイッチング損失の増大、サージ電圧の増大を招くとともに、電源電圧が変動する。
電源電圧の変動を抑制するために、例えば、電源と並列に大容量のコンデンサを接続することが考えられる。しかしながら、大型のコンデンサは、高価であり、モータ駆動回路の小型化、および製造コストの低減にとって好ましくない。また、このコンデンサは、温度上昇に対して弱く、温度上昇に伴う寿命の低下という課題を抱えている。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、スイッチング損失およびサージ電圧を抑制しつつ、小型化、および製造コストの低減化を達成することのできるモータ制御装置を提供することを目的とする。
通常、モータ制御装置には、駆動回路と電動モータとの間にフェールセーフ用のリレーが設けられている。異常発生時にはリレーがオフされことにより、電動モータへの電力供給が遮断される。本願発明者は、このリレーに着目し、このリレーを利用してスイッチング損失およびサージ電圧を抑制する方法を研究することにより、本発明を想到するに至った。
本発明は、電動モータ(1)を制御するためのモータ制御装置(2)であって、ハイサイド・スイッチング素子(51,53,55)とローサイド・スイッチング素子(52,54,56)との直列回路を複数組備え、それらの直列回路が主電源(6)に並列に接続されている駆動回路と、前記各ハイサイド・スイッチング素子の出力側端子と前記電動モータとの間にそれぞれ介在するリレー(11,12,13)と、前記リレーがターンオフされたときに、当該リレーに対応する前記直列回路内の前記ハイサイド・スイッチング素子の端子間電圧を低減させるための端子間電圧低減手段(21,22,23;21B,22B,23B;21C,22C,23C;37,41,42,43;45,41,42,43;6,41,42,43;6,46,47)と、前記各スイッチング素子および前記各リレーを制御する制御手段(5)とを含み、前記制御手段は、前記ハイサイド・スイッチング素子をターンオンさせるときには、当該ハイサイド・スイッチング素子をターンオンさせる前に、当該ハイサイド・スイッチング素子に対応する前記リレーをターンオフさせ、当該ハイサイド・スイッチング素子をターンオンさせた後に当該リレーをターンオンさせるリレー制御手段を含む、モータ制御装置である(請求項1)。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。以下、この項において同じ。
本発明では、ハイサイド・スイッチング素子がターンオンされる前に、当該ハイサイド・スイッチング素子に対応するリレーがターンオフされる。これにより、当該ハイサイド・スイッチング素子と電動モータとの間の電流経路が遮断される。当該リレーがターンオフされると、端子間電圧低減手段によって、当該ハイサイド・スイッチング素子の端子間電圧が低減される。この後に当該ハイサイド・スイッチング素子がターンオンされ、その後に当該リレーがターンオンされる。
この発明によれば、ハイサイド・スイッチング素子の端子間電圧が低減された状態で、ハイサイド・スイッチング素子をオンさせることができる。これにより、ハイサイド・スイッチング素子をソフトスイッチングすることができるので、ハイサイド・スイッチング素子のターンオン時に発生する電源電圧変動、スイッチング素子損失およびサージ電流を抑制することができる。これにより、スイッチング素子の寿命をより長くできるので、モータ制御装置の寿命をより長くできる。また、容量の大きな大型のコンデンサを用いる必要がないので、モータ制御装置の小型化および製造コストの低減化が図れる。また、リレーとしてフェールセーフ用リレーを用いることが可能であるので、製造コストを低くできる。
この発明の一実施形態では、前記端子間電圧低減手段は、補助電源(37)と、前記リレーがターンオフされたときに、当該リレーに対応する前記ハイサイド・スイッチング素子の出力側端子に前記補助電源の電圧を印加させる手段(41,42,43)とを含む(請求項2)。この構成では、リレーがターンオフされたときに、当該リレーに対応するハイサイド・スイッチング素子の出力側端子に補助電源の電圧が印加されるので、当該ハイサイド・スイッチング素子の端子間電圧を低減させることができる。
この発明の一実施形態では、前記端子間電圧低減手段は、前記リレーがターンオフされたときに、当該リレーに対応する前記ハイサイド・スイッチング素子の出力側端子に、前記主電源の電圧を印加させるための手段(41,42,43;46,47)を含む(請求項3)。この構成では、リレーがターンオフされたときに、当該リレーに対応するハイサイド・スイッチング素子の出力側端子に主電源の電圧が印加されるので、当該ハイサイド・スイッチング素子の端子間電圧を低減させることができる。ハイサイド・スイッチング素子の端子間電圧を低減させるために主電源が用いられているので、主電源とは別の補助電源は不要である。
この発明の一実施形態では、前記端子間電圧低減手段は、前記各リレーに並列に接続された共振回路(21C,22C,23C)を含む(請求項4)。この構成では、リレーがターンオフされたときに、当該リレーに並列に接続されている共振回路によって、当該リレーに対応するハイサイド・スイッチング素子の端子間電圧を低減させることができる。
この発明の一実施形態では、前記端子間電圧低減手段は、前記各直列回路内において、前記ハイサイド・スイッチング素子とそれに対応する前記リレーとの接続点と、前記ローサイド・スイッチング素子との間に接続されたインダクタ(21,22,23)を含む(請求項5)。この構成では、リレーがターンオフされたときに、当該リレーに対応するインダクタによって、対応するハイサイド・スイッチング素子の出力側端子に電圧が印加されるので、当該ハイサイド・スイッチング素子の端子間電圧を低減させることができる。
この発明の一実施形態では、前記制御手段は、フィードフォワード制御により、前記各スイッチング素子を制御するスイッチング素子制御手段を含み、前記スイッチング素子制御手段は、前記電動モータに供給すべき目標電流に応じた電圧指令値を設定する電圧指令値設定手段(81)と、前記電圧指令値設定手段によって設定された電圧指令値を、その絶対値が増加するように補正する電圧指令値補正手段(82)と、前記電圧指令値補正手段による補正後の電圧指令値に基づいて、前記各スイッチング素子を制御する手段(83)とを含む(請求項6)。この構成では、リレーがターンオフされることによるモータ電流不足(モータトルク不足)を補うことができる。
この発明の一実施形態では、前記電圧指令値補正手段(82)は、前記電圧指令値設定手段によって設定された電圧指令値の絶対値が所定値以下であるときに、前記電圧指令値設定手段によって設定された電圧指令値を、その絶対値が増加するように補正するように構成されている(請求項7)。この構成では、電圧指令値設定手段によって設定された電圧指令値の絶対値が所定値以下であるときに、リレーがターンオフされることによるモータトルク不足を補うことができる。
この発明の一実施形態では、前記電圧指令値補正手段は、前記電圧指令値設定手段によって設定された電圧指令値に、1より大きい所定のゲインを乗算することにより、当該電圧指令値を補正するように構成されている(請求項8)。この構成では、電圧指令値設定手段によって設定された電圧指令値の絶対値に応じて、電圧指令値を増加させることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置の構成を示す電気回路図である。 図2は、制御部の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図3は、第1のFETをターンオンする際に、第1のリレーをターンオフさせない場合の動作を説明するためのタイムチャートである。 図4は、本発明の他の実施形態の主要部を示す電気回路図である。 図5は、本発明のさらに他の実施形態の主要部を示す電気回路図である。 図6は、本発明のさらに他の実施形態の主要部を示す電気回路図である。 図7は、本発明のさらに他の実施形態の主要部を示す電気回路図である。 図8は、本発明のさらに他の実施形態を示す電気回路図である。 図9は、図8の実施形態における制御部の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図10は、本発明のさらに他の実施形態を示す電気回路図である。 図11は、本発明のさらに他の実施形態を示す電気回路図である。 図12は、本発明のさらに他の実施形態の主要部を示す電気回路図である。 図13は、図12の実施形態における制御部の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図14は、図14は、主として制御部の電気的構成を説明するためのブロック図である。 図15は、検出操舵トルクに対する電圧指令値の設定例を示すグラフである。 図16は、各リレーがターンオフされる毎に電動モータに供給される電流が低下することを説明するための模式図である。 図17は、電動モータをフィードフォワード制御によって制御する場合に、モータ電流の実効値が目標電流よりも小さくなることを説明するための模式図である。
以下では、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置の構成を示す電気回路図である。
電動モータ1は、モータ制御装置としてのECU(Electronic Control Unit )2によって制御される。電動モータ1は、例えば、四輪自動車等の車両に備えられる電動パワーステアリング装置の電動モータであり、運転者によるステアリングホイールの回転操作を補助する操舵補助力を発生するように構成されている。電動モータ1は、例えば、3相ブラシレスモータである。電動モータ1は、U相界磁巻線3Uと、V相界磁巻線3Vと、W相界磁巻線3Wとを含んでいる。
ECU2は、電動モータ1に電力を供給するソフトスイッチングインバータ(SSI:Soft Switching inverter)4と、ソフトスイッチングインバータ4を制御するための制御部5と、ソフトスイッチングインバータ4に電力を供給する主電源6と、主電源6に並列に接続された平滑コンデンサ7とを備えている。主電源6は、車両のバッテリ等の直流電源である。主電源6の電圧Vfは、例えば、12Vである。
制御部5は、CPU(中央処理装置)と、このCPUの動作プログラム等を記憶したメモリ(ROM,RAM、書き換え可能な不揮発性メモリ等)とを含むマイクロコンピュータで構成されている。
ソフトスイッチングインバータ4は、複数のスイッチング素子を含む駆動回路と、駆動回路内のスイッチング素子をソフトスイッチングさせるための補助回路とを含んでいる。この実施形態では、駆動回路は、三相インバータ回路から構成されている。スイッチング素子は、電界効果トランジスタ(FET:Field effect transistor)によって構成されている。
駆動回路は、電動モータ1のU相に対応した第1のFET51および第2のFET52の直列回路と、V相に対応した第3のFET53および第4のFET54の直列回路と、W相に対応した第5のFET55および第6のFET56の直列回路とを備えている。これら3つの直列回路は、主電源6に並列に接続されている。
各FET51〜FET56は、PN接合ダイオード(ボディダイオード)51a〜56aをそれぞれ内蔵している。各PN接合ダイオード51a〜56aのアノードは対応するFET51〜56のソースに電気的に接続され、そのカソードは対応するFET51〜56のドレインに電気的に接続されている。
以下において、各相の一対のFETのうち、主電源6の正極端子側のFETであるFET51,53,55を「ハイサイドFET」といい、主電源6の負極端子側(GND側)のFETであるFET52,54,56を「ローサイドFET」という場合がある。
各ハイサイドFET51,53,55のドレイン(電源側端子)は、主電源6の正極端子に接続されている。ハイサイドFET51,FET53およびFET55のソース(出力側端子)は、それぞれ、対応するローサイドFET52,54,56のドレイン電極に接続されている。各ローサイドFET52,54,56のソースは、主電源6の負極端子に接続されている。各FET51〜56のゲートは、制御部5に接続されている。各FET51〜56のゲートには、制御部5からの制御信号が入力される。
補助回路は、U相に対応して設けられた第1のリレー11および第1のインダクタ21と、V相に対応して設けられた第2のリレー12および第2のインダクタ22と、W相に対応して設けられた第3のリレー13および第3のインダクタ23とを含んでいる。
各リレー11,12,13は、駆動回路と電動モータ1との間の電流経路を遮断するために設けられている。具体的には、第1のFET51と第2のFET52との接続点14が、第1のリレー11を介して電動モータ1のU相界磁巻線3Uに接続されている。第3のFET53と第4のFET54との接続点15が、第2のリレー12を介して電動モータ1のV相界磁巻線3Vに接続されている。第5のFET55と第6のFET56との接続点16が、第3のリレー13を介して電動モータ1のW相界磁巻線3Wに接続されている。
この実施形態では、各リレー11〜13は、電界効果トランジスタ(FET:Field effect transistor)によって構成されている。これにより、各リレー11〜13は、ターンオン(オフ状態からオン状態への切り替え)と、ターンオフ(オン状態からオフ状態への切り替え)とを、それぞれ、数マイクロ秒程度の短時間の間に行うことが可能となっている。
各リレー11〜13のドレインは接続点14,15,16側(駆動回路側)に接続され、それらのソースは電動モータ1側に接続されている。各リレー11〜13は、PN接合ダイオード(ボディダイオード)11a〜13aをそれぞれ内蔵している。各PN接合ダイオード11a〜13aのアノードは対応するリレー11〜13のソースに電気的に接続され、そのカソードは対応するリレー11〜13のドレインに電気的に接続されている。各リレー11〜13のゲートは、制御部5に接続されている。各リレー11〜13のゲートには、制御部5からの制御信号が入力される。
第1のインダクタ21は、接続点14と第2のFET52との間に接続されている。第1のインダクタ21は、第1のリレー11がターンオフされたときに、第1のFET51の端子間電圧を低減させるための第1の端子間電圧低減手段として機能する。第2のインダクタ22は、接続点15と第4のFET54との間に接続されている。第2のインダクタ22は、第2のリレー12がターンオフされたときに、第3のFET53の端子間電圧を低減させるための第2の端子間電圧低減手段として機能する。第3のインダクタ23は、接続点16と第6のFET56との間に接続されている。第3のインダクタ23は、第3のリレー13がターンオフされたときに、第5のFET55の端子間電圧を低減させるための第3の端子間電圧低減手段として機能する。
電動モータ1の周囲には、電動モータ1のロータの回転位置(ロータ回転角)を検出するための回転位置センサ19が設けられている。回転位置センサ19は、制御部5に接続されている。
制御部5は、回転位置センサ19からの入力信号等に基づいて、FET51〜56およびリレー11〜13を制御することにより、電動モータ1を駆動させる。
図2は、制御部5の動作を説明するためのタイミングチャートである。図1および図2を参照して、第1のFET51をターンオンする際の制御部5の動作を説明する。
通常はソフトスイッチングインバータ4内(補助回路内)の各リレー11〜13はオン状態となっている。そして、制御部5は、ソフトスイッチングインバータ4内(駆動回路内)の各FET51〜56を制御することにより、電動モータ1のU相界磁巻線3U、V相界磁巻線3VおよびW相界磁巻線3Wに、主電源6からの電力を供給する。例えば、U相のハイサイドFET51がオンでかつV相およびW相のローサイドFET54,56のうちの少なくとも一方がオンであり、他のFETがオフである場合には、主電源6の正極端子から、第1のFET51、第1のリレー11を通って電動モータ1に電流が流れる。この状態から、全てのFET51〜56がオフ状態にされると、電動モータ1が有するインダクタンスは電動モータ1に流れている電流を維持しようする。このため、図1に鎖線で示すように、PN接合ダイオード52a、第1のインダクタ21、第1のリレー11および電動モータ1に、PN接合ダイオード52aから電動モータ1に向かう方向に回生電流i1が流れる。
制御部5は、第1のリレー11に回生電流i1が流れているときに、第1のリレー11をターンオフする(タイミングt1)。これにより、接続点14と電動モータ1との間の電流経路が遮断されるので、第1のインダクタ21を流れている回生電流i1が急激に減少する。このため、第1のインダクタ21に、回生電流i1の変化を妨げる方向(回生電流i1を増加させる方向)に誘起電圧Vbが生じる。
タイミングt1から所定時間(例えば、数μ秒)経過すると、誘起電圧Vbが充分に高くなる(タイミングt2)。これにより、第1のFET51のソース(出力側端子)の電位が高くなるので、第1のFET51のドレイン電位Vf(電源電圧)とソース電位Vb(誘起電圧Vb)との差が小さくなる。つまり、第1のFET51の端子間電圧が低減される。制御部5は、タイミングt2で、第1のFET51をターンオンする。
この後、制御部5は、第1のリレー11をターンオンする(タイミングt3)。これにより、主電源6から第1のFET51および第1のリレー11を介して電動モータ1に電流が流れるようになる。このように第1のFET51の端子間電圧が低減された状態で第1のFET51がターンオン(ソフトスイッチング)されるので、そのターンオン時に第1のFET51に流れる電流を低減することができる。このため、第1のFET51のターンオン時における電源電圧Vfの低下が抑制されるとともに、スイッチング損失およびサージ電圧が抑制される。図2に示すように、このときの電源電圧Vfの低下量はΔV1となる。なお、タイミングt1〜t3の間の時間は、例えば、数マイクロ秒である。
図3に示すように、第1のFET51をターンオンする際に、第1のリレー11をターンオフさせないとすると、第1のFET51の端子間電圧が電源電圧Vfとほぼ等しい状態で、第1のFET51がターンオンされることになる。このため、第1のFET51をタイミングt2でターンオンした瞬間に、第1のFET51に大きな電流が流れるので、主電源電圧Vfの低下量ΔV2が大きくなる。
図1を参照して、第3のFET53をターンオンさせる際には、上記と同様に、第3のFET53をターンオンさせる前に第2のリレー12がターンオフされる。これにより、第2のインダクタ22を流れる回生電流が遮断されるので、第2のインダクタ22に誘起電圧が発生し、第3のFET53のソース電位が高くなる。これにより、第3のFET53の端子間電圧が低減される。この状態で第3のFET53がターンオンされ、その後に第2のリレー12がターンオンされる。
また、第5のFET55をターンオンさせる際には、上記と同様に、第5のFET55をターンオンさせる前に第3のリレー13がターンオフされる。これにより、第3のインダクタ23を流れる回生電流が遮断されるので、第3のインダクタ23に誘起電圧が発生し、第5のFET55のソース電位が高くなる。これにより、第5のFET55の端子間電圧が低減される。この状態で第5のFET55がターンオンされ、その後に第3のリレー13がターンオンされる。
以上説明したように、前記実施形態によれば、ハイサイドFET51,53,55のターンオン時における電源電圧Vfの低下を抑制することができるとともに、スイッチング損失およびサージ電圧を抑制することができる。これにより、ハイサイドFET51,53,55の寿命をより長くできるので、ECU2の寿命をより長くできる。また、主電源6の電圧低下を抑制するために容量の大きな大型のコンデンサを用いる必要がないので、平滑コンデンサ7を小型にできる。これにより、ECU2の小型化および製造コストの低減化が図れる。また、リレー11〜13としてフェールセーフ用リレーを用いることが可能であるので、製造コストを低くできる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。
例えば、図4に示すように、ローサイドFET52,FET54およびFET56と主電源6の負極端子とを接続するための各接続線に、電動モータ1の各相電流を検出するための電流センサ101,102,103を設け、電流センサ101,102,103の出力信号を制御部5に入力させる。そして、制御部5は、電流センサ101〜103の出力信号を監視し、リレー11〜13をターンオフするタイミングを、対応する電流センサ101〜103の出力信号を参照して決定する。例えば、第1のFET51をターンオンさせる前に第1のリレー11をターンオフさせる際には、制御部5は、電流センサ101の出力信号によって第1のインダクタ21に回生電流i1が流れていることが検出されているときに、第1のリレー11をターンオフさせる。このようにすると、第1のインダクタ21に回生電流i1が流れているときに、第1のリレー11をターンオフさせることができるから、インダクタ21に確実に誘起電圧Vbを発生させることができる。第2および第3のリレー12,13をターンオフさせる際も、同様である。
なお、前記実施形態では、第1〜第3のインダクタ(コイル)21,22,23によって、第1〜第3の端子間電圧低減手段が構成されているが、図5に示すように、インダクタ21,22,23を省略することも可能である。つまり、接続点14と第2のFET52との間の接続線(内部配線)21Aにはインダクタンスが寄生しているので、この接続線21Aによって第1の端子間電圧低減手段を構成するようにしてもよい。同様に、接続点15と第4のFET54との間の接続線22Aによって第2の端子間電圧低減手段を構成するようにしてもよい。同様に、接続点16と第6のFET56との間の接続線23Aによって第3の端子間電圧低減手段を構成するようにしてもよい。
また、図6に示すように、図1の第1〜第3のインダクタ21,22,23に代えて、第1〜第3のコンデンサ21B,22B,23Bを設けてもよい。つまり、図6に示される第1〜第3のコンデンサ21B,22B,23Bを、第1〜第3の端子間電圧低減手段として用いてもよい。第1のコンデンサ21Bは、第2のFET52に並列に接続されている。第2のコンデンサ22Bは、第4のFET54に並列に接続されている。第3のコンデンサ23Bは、第6のFET56に並列に接続されている。
図6において、第1のFET51がターンオフされる前に第1のリレー11がターンオフされたときには、第1のコンデンサ21Bの保持電圧によって、第1のFET51のソース電位が高くなる。これにより、第1のFET51の端子間電圧が低減される。また、第3のFET53がターンオフされる前に第2のリレー12がターンオフされたときには、第2のコンデンサ22Bの保持電圧によって、第3のFET53のソース電位が高くなる。これにより、第3のFET53の端子間電圧が低減される。また、第5のFET55がターンオフされる前に第3のリレー13がターンオフされたときには、第3のコンデンサ23Bの保持電圧によって、第5のFET55のソースが高くなる。これにより、第5のFET55の端子間電圧が低減される。
また、図7に示すように、図1の第1〜第3のインダクタ21,22,23に代えて、第1〜第3のRLC共振回路21C,22C,23Cを設けてもよい。つまり、図7に示される第1〜第3のRLC共振回路21C,22C,23Cを、第1〜第3の端子間電圧低減手段として用いてもよい。
第1のRLC共振回路21Cは、インダクタ31aとコンデンサ31bと抵抗31cとの直列回路からなり、第1のリレー11に並列に接続されている。第2のRLC共振回路22Cは、インダクタ32aとコンデンサ32bと抵抗32cとの直列回路からなり、第2のリレー12に並列に接続されている。第3のRLC共振回路23Cは、インダクタ33aとコンデンサ33bと抵抗33cとの直列回路からなり、第3のリレー13に並列に接続されている。
各リレー11〜13がターンオフされたときには、そのリレーに並列に接続されているRLC共振回路21C〜23Cによって、対応するハイサイドFET51,53,55のソース電位が高くなる。これにより、対応するハイサイドFET51,53,55の端子間電圧が低減される。なお、各RLC共振回路21C〜23Cの代わりに、インダクタとコンデンサとの直列回路からなるLC共振回路を用いてもよい。
図8は、この発明のさらに他の実施形態を示す電気回路図である。図8において、図1と同じものには、図1と同じ符号を付してその説明を省略する。
この実施形態では、図1の第1〜第3のインダクタ21,22,23は設けられていない。この実施形態では、1つの補助電源37と、第1〜第3のサブトランジスタ41〜43とによって、端子間電圧低減手段が構成されている。補助電源37の出力電圧Vsは、主電源6の出力電圧Vfとほぼ等しい。補助電源37の負極端子は接地されている。補助電源37の正極端子は、第1のサブトランジスタ41を介して、第1のFET51と第2のFET52との接続点14に接続されている。また、補助電源37の正極端子は、第2のサブトランジスタ42を介して、第3のFET53と第4のFET54との接続点15に接続されている。さらに、補助電源37の正極端子は、第3のサブトランジスタ43を介して、第5のFET55と第6のFET56との接続点16に接続されている。
この実施形態では、第1〜第3サブトランジスタ41〜43は、PNP型バイポーラトランジスタによって構成されており、そのエミッタが補助電源37の正極端子に接続され、そのコレクタが対応する接続点14,15,16に接続されている。各サブトランジスタ41〜43のベースは、制御部5に接続されている。
制御部5は、第1〜第3サブトランジスタ41〜43をそれぞれ制御する。具体的には、制御部5は、各リレー11〜13のゲート信号を生成して各リレー11〜13に与えるとともに、各サブトランジスタ41〜43のベース信号を生成して各サブトランジスタ41〜43に与える。
図9は、制御部5の動作を説明するためのタイミングチャートである。図8および図9を参照して、第1のFET51をターンオンさせる際の制御部5の動作を説明する。
制御部5は、第1のFET51をターンオンさせるタイミングの少し前に、第1のリレー11をターンオフする(タイミングt11)。これにより、接続点14と電動モータ1との間の電流経路が遮断される。次に、制御部5は、第1のサブトランジスタ41のベース信号をLレベルにする(タイミングt12)。これにより、第1のサブトランジスタ41がオン状態となるので、補助電源37の電圧Vsが、第1のサブトランジスタ41を介して第1のFET51のソースに印加される。これにより、第1のFET51の端子間電圧がほぼ零となる。
この後、制御部5は、第1のFET51をターンオンする(タイミングt13)。これにより、第1のFET51の端子間電圧がほぼ零の状態で、第1のFET51がターンオン(ソフトスイッチング)される。タイミングt13と同時またはタイミングt13の直後(例えば、数マイクロ秒後)のタイミングt14に、制御部5は、第1のリレー11をターンオンするとともに、第1のサブトランジスタ41のベース信号をHレベルに反転させる。これにより、第1のサブトランジスタ41がオフ状態になる。また、主電源6から第1のFET51および第1のリレー11を介して電動モータ1に電流が流れるようになる。タイミングt11〜t14の間の時間は、例えば、数マイクロ秒である。
なお、第3のFET53をターンオンさせる際には、上記と同様に、第3のFET53がターンオンされる前に、第2のリレー12がターンオフされ、続いて第2のサブトランジスタ42のベース信号がLレベルにされる。これにより、第2のサブトランジスタ42がオン状態となり、補助電源37の電圧Vsが第3のFET53のソースに印加される。その後、第3のFET53がターンオンされ、続いて第2のリレー12がターンオンされるとともに第2のサブトランジスタ42のベース電流がHレベルに反転される。
また、第5のFET55をターンオンさせる際には、上記と同様に、第5のFET55がターンオンされる前に、第3のリレー13がターンオフされ、続いて第3のサブトランジスタ43のベース信号がLレベルにされる。これにより、第3のサブトランジスタ43がオン状態となり、補助電源37の電圧Vsが第5のFET55のソースに印加される。その後、第5のFET55がターンオンされ、続いて第3のリレー13がターンオンされるとともに第3のサブトランジスタ43のベース電流がHレベルに反転される。
この実施形態によれば、補助電源37の電圧Vsを各ハイサイドFET51,53,55のソースに印加することにより、各ハイサイドFET51,53,55の端子間電圧を低減させているため、各ハイサイドFET51,53,55の端子間電圧を確実に小さくできる。また、各ハイサイドFET51,53,55の端子間電圧の低減のために、インダクタによって誘起電圧を発生させていないので共振現象を抑制できる。これにより、より安定した電圧Vsを各ハイサイドFET51,53,55のソースに印加できる。
図8に示す補助電源37は、蓄電池であってもよいが、これに限定されない。例えば、図10に示すように、制御部5からの微弱電力を昇圧するブースター(昇圧器)45を制御部5に接続し、このブースター45を各サブトランジスタ41〜43のエミッタに接続するようにしてもよい。
また、図11に示すように、主電源6の正極端子を各サブトランジスタ41〜43のエミッタに接続するようにしてもよい。
また、図12に示すように、図11の各サブトランジタ41,42,43を、2つのトランジスタを組み合わせた回路に置き換えることもできる。図12には、U相に対応する構成のみが示されている。図12では、図11のサブトランジタ41が、2つのトランジタ46,47を組み合わせた回路に置き換えられている。
この例では、一方のトランジスタ46は、PNP型トランジスタであり、他方のトランジスタ47は、NPN型トランジスタである。PNP型トランジスタ46のコレクタは主電源6の正極端子に接続され、エミッタは接続点14に接続されている。PNP型トランジスタ46のベースは、NPN型トランジスタ47のコレクタに接続されている。NPN型トランジスタ47のエミッタは、主電源6の負極端子に接続されている。NPN型トランジスタ47のベースは、制御部5に接続されている。
図12および図13を参照して、第1のFET51がオフ状態にあり、第2のFET52がオン状態にあるときから、第1のFET51をターンオンする際の制御部5の動作について説明する。
制御部5は、第2のFET52をターンオフするとともにNPN型トランジスタ47のベース信号をHレベルにする(タイミングt21)。これにより、NPN型トランジスタ47がオン状態となり、PNP型トランジスタ46がオン状態になるので、接続点14の電位が上昇する(タイミングt21)。次に、制御部5は、第1のリレー11をターンオフする(タイミングt22)。
続いて、制御部5は、接続点14の電位が上昇して第1のFET51の端子間電圧がほぼ零となっている状態で、第1のFET51をターンオン(ソフトスイッチング)するとともにNPN型トランジスタ47のベース信号をLレベルに反転させる(タイミングt23)。これにより、NPN型トランジスタ47がオフ状態となり、PNP型トランジスタ46がオフ状態になるので、接続点14の電位上昇がなくなるが、電位は保持される。この後、制御部5は、第1のリレー11をターンオンする(タイミングt24)。
そして、タイミングt25で第1のFET51がターンオフされ、その後のタイミングt26で、第2のFET52がターンオンされる。
次に、前述のモータ制御装置としてのECU2を、電動パワーステアリング装置に適用した場合の制御部5の具体例について説明する。
図14は、主として制御部の構成を説明するためのブロック図である。
電動パワーステアリング装置は、図示しないステアリングホイールに与えられた操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ71を含んでいる。操舵トルクセンサ71の出力信号は、ステアリングホイールが左方向(正転方向)に操舵される場合には正の値となり、ステアリングホイールに加えられる操舵トルクが大きいほど大きくなるように変化する。また、操舵トルクセンサ71の出力信号は、ステアリングホイールが右方向(逆転方向)に操舵される場合には負の値となり、ステアリングホイールに加えられる操舵トルクが大きいほど小さくなるように変化する。
この実施形態では、ECU2は、電動モータ1をフィードフォワード制御(オープンループ制御)によって制御する。電動モータ1をフィードフォワード制御によって制御する場合、検出操舵トルクTに基づいて、電動モータ1に供給すべき目標電流値に応じた電圧制御値を設定し、この電圧指令値に基づいてソフトスイッチングインバータ4内のFET51〜56をPWM(Pulse Width Modulation)制御することが考えられる。
しかしながら、前述したように、ソフトスイッチングインバータ4内の各リレー11,12,13は、対応するハイサイドFET51,53,55がターンオンされるタイミングに合わせてオフ、オンされる。このため、各リレー11,12,13がターンオフされる毎に電動モータ1に供給される電流が低下する。
例えば、U相のハイサイドFET51がターンオンされる場合について説明すると、図16に示すように、U相のハイサイドFET51がターンオンされる前にリレー11がターンオンされ、ハイサイドFET51がターンオンされた後にリレー11がターンオンされる。このため、電動モータ1に供給されるU相電流Iuは、図16に示すように、リレー11がターンオフされる毎に低下する。
したがって、電動モータ1に供給されるモータ電流Iは、リレー11,12,13がターンオフされるごとに低下される。このため、検出操舵トルクTに対応する目標電流をIoとすると、電動モータ1に供給されるモータ電流Iは、図17に示すように変化する。この結果、電動モータ1に供給される実効電流(平均電流)Irが目標電流Ioに比べて小さくなる。これにより、操舵補助力(アシスト力)が低下するため、運転者はアシスト力不足を感じる。特に、操舵開始時のように、電圧指令値の絶対値が小さいとき(目標電流Ioが小さいとき)に、運転者はアシスト力不足を感じやすい。
なお、電動モータ1を電流フィードバック制御する場合には、目標電流Ioと実モータ電流Iとの偏差(Io−I)に応じた電圧制御値が設定されるため、リレー11,12,13がターンオフされるごとにモータ電流Iが遮断されても、その電流低下分を補うように電圧制御値の絶対値が大きくなるので、操舵補助力は低下しない。
図14を参照して、ECU2は、前述したように、ソフトスイッチングインバータ4と、ソフトスイッチングインバータ4を制御する制御部5とからなる。制御部5は、フィードフォワード制御によって、ソフトスイッチングインバータ4内の各FET51〜56を制御する。ソフトスイッチングインバータ4は、前述した図1、図4、図5、図6または図7に示される構成を有しているものとする。
制御部5は、機能処理部として、電圧指令値設定部81と、電圧指令値補正部82と、FET・リレー制御部83を含んでいる。電圧指令値設定部81は、操舵トルクセンサ71によって検出された検出操舵トルクTに基づいて電動モータ1に供給すべき電流に対応した電圧指令値(制御指令値)を設定する。この実施形態では、電圧指令値設定部81は、図15に示すように、検出操舵トルクTに比例した電圧指令値を設定する。
電圧指令値補正部82は、電圧指令値設定部81によって設定された電圧指令値を、その絶対値が増加するように補正する。具体的には、電圧指令値補正部82は、ゲイン設定部91と、ゲイン乗算部92とを備えている。
ゲイン設定部91は、電圧指令値を補正するためのゲインGを発生する。この実施形態では、ゲインGは、1より大きな所定値Aに設定されている。所定値Aは、例えば、1.2に設定される。ゲイン乗算部92は、電圧指令値設定部81によって設定された電圧指令値に、ゲイン設定部91によって設定されたゲインGを乗算する。
FET・リレー制御部83は、ゲイン乗算部92によって得られた補正後の電圧指令値と、回転位置センサ19によって検出されるロータ回転角とに基づいて、ソフトスイッチングインバータ4内の各FET51〜56、各リレー11〜13等を制御する。具体的には、FET・リレー制御部83は、ゲイン乗算部92によって得られた補正後の電圧指令値に応じたデューティ比を有するPWM信号を生成する。そして、FET・リレー制御部83は、このPWM信号と、回転位置センサ19によって検出されるロータ回転角とに基づいて、各FET51〜56および各リレー11〜13をオン、オフ制御する。この際、各リレー11〜13は、既に説明したようなタイミングでオフ、オンされる。
図8、図10または図11に示すように、ソフトスイッチングインバータ4が第1〜第3のサブトランジスタ41〜43を含んでいる場合には、FET・リレー制御部83は、前記PWM信号と検出ロータ回転角とに基づいて、第1〜第3のサブトランジスタ41〜43のベース信号も制御する。また、図12に示すように、ソフトスイッチングインバータ4がトランジスタ46,47を含んでいる場合には、FET・リレー制御部83は、前記PWM信号と検出ロータ回転角とに基づいて、トランジスタ47のベース信号も制御する。
この実施形態では、操舵トルクセンサ71によって検出される操舵トルクTに基づいて、目標電流に応じた電圧指令値が設定され、電圧指令値の絶対値が増加するように、電圧指令値が補正される。そして、補正後の電圧指令値に基づいて、ソフトスイッチングインバータ4内の各FET51〜56がPWM制御される。このため、リレー11〜13がターンオフされることによるモータトルク不足(アシスト力不足)を補うことができる。これにより、運転者がアシスト力不足を感じにくくなり、操舵感が向上する。
前述したように、操舵開始時のように電圧指令値の絶対値が小さいときに、運転者はアシストトルク不足を感じやすい。そこで、電圧指令値の絶対値が小さいときにのみ、電圧指令値設定部81によって設定された電圧指令値を、その絶対値が増加するように補正するようにしてもよい。具体的には、ゲイン設定部91は、図14に破線で示すように、電圧指令値設定部81によって設定された電圧指令値に基づいてゲインGを設定するものであってもよい。より具体的には、ゲイン設定部91は、電圧指令値設定部81によって設定された電圧指令値の絶対値が所定値以下のときには、ゲインGを1より大きな所定値Aに設定し、電圧指令値の絶対値が所定値より大きいときには、ゲインGを1に設定する。
なお、ゲイン設定部91は、操舵トルクセンサ71によって検出される検出操舵トルクTの絶対値が所定値以下のときにゲインGを1より大きな所定値Aに設定し、検出操舵トルクTの絶対値が所定値より大きいときには、ゲインGを1に設定するものであってもよい。
本発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、端子間電圧低減手段は、各リレー11〜13をオフしたときに対応するハイサイドFET51,53,55のソース電極に電圧を印加できればよく、各上記実施形態で説明した構成に限定されない。
また、前記実施形態では、スイッチング素子としてFETが用いられているが、スイッチング素子としてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のFET以外の半導体素子を用いてもよい。同様に、リレーとしてFETを用いる構成を説明したけれども、FET以外のリレーを用いてもよい。
1…電動モータ、2…ECU(モータ制御装置)、5…制御部、6…主電源(電源)、11,12,13…リレー、21〜23…インダクタ、21A〜23A…接続線、21B〜23B…コンデンサ、21C〜23C…RLC共振回路、37…補助電源、41〜43…サブトランジスタ、51〜56…FET

Claims (8)

  1. 電動モータを制御するためのモータ制御装置であって、
    ハイサイド・スイッチング素子とローサイド・スイッチング素子との直列回路を複数組備え、それらの直列回路が主電源に並列に接続されている駆動回路と、
    前記各ハイサイド・スイッチング素子の出力側端子と前記電動モータとの間にそれぞれ介在するリレーと、
    前記リレーがターンオフされたときに、当該リレーに対応する前記ハイサイド・スイッチング素子の端子間電圧を低減させるための端子間電圧低減手段と、
    前記各スイッチング素子および前記各リレーを制御する制御手段とを含み、
    前記制御手段は、前記ハイサイド・スイッチング素子をターンオンさせるときには、当該ハイサイド・スイッチング素子をターンオンさせる前に、当該ハイサイド・スイッチング素子に対応する前記リレーをターンオフさせ、当該ハイサイド・スイッチング素子をターンオンさせた後に当該リレーをターンオンさせるリレー制御手段を含む、モータ制御装置。
  2. 前記端子間電圧低減手段は、補助電源と、前記リレーがターンオフされたときに、当該リレーに対応する前記直列回路内の前記ハイサイド・スイッチング素子の出力側端子に前記補助電源の電圧を印加させる手段とを含む、請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記端子間電圧低減手段は、前記リレーがターンオフされたときに、当該リレーに対応する前記ハイサイド・スイッチング素子の出力側端子に、前記主電源の電圧を印加させるための手段を含む、請求項1に記載のモータ制御装置。
  4. 前記端子間電圧低減手段は、前記各リレーに並列に接続された共振回路を含む、請求項1に記載のモータ制御装置。
  5. 前記端子間電圧低減手段は、前記各直列回路内において、前記ハイサイド・スイッチング素子とそれに対応する前記リレーとの接続点と、前記ローサイド・スイッチング素子との間に接続されたインダクタを含む、請求項1に記載のモータ制御装置。
  6. 前記制御手段は、フィードフォワード制御により、前記各スイッチング素子を制御するスイッチング素子制御手段を含み、
    前記スイッチング素子制御手段は、
    前記電動モータに供給すべき目標電流に応じた電圧指令値を設定する電圧指令値設定手段と、
    前記電圧指令値設定手段によって設定された電圧指令値を、その絶対値が増加するように補正する電圧指令値補正手段と、
    前記電圧指令値補正手段による補正後の電圧指令値に基づいて、前記各スイッチング素子を制御する手段とを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  7. 前記電圧指令値補正手段は、前記電圧指令値設定手段によって設定された電圧指令値の絶対値が所定値以下であるときに、前記電圧指令値設定手段によって設定された電圧指令値を、その絶対値が増加するように補正するように構成されている、請求項6に記載のモータ制御装置。
  8. 前記電圧指令値補正手段は、前記電圧指令値設定手段によって設定された電圧指令値に、1より大きい所定のゲインを乗算することにより、当該電圧指令値を補正するように構成されている、請求項6または7に記載のモータ制御装置。
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