JP2013095872A - 2液タイプの耐熱ウレタン樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 可使時間が長く、硬化時間が短く、且つ耐熱性、可撓性及び絶縁性、接着性の全てに優れたウレタン樹脂硬化物を得ることのできる2液タイプのウレタン樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 (A)水添ポリオレフィンポリオールを含有する主剤(I)と、(B)ポリイソシアネート化合物を含有する硬化剤(II)とからなる2液タイプのウレタン組成物において、(C)可塑剤及び(D)官能基にアミノ基を有するシランカップリング剤をそれぞれ、上記(I)と(II)の少なくともどちらか一方に含有させてなる2液タイプのウレタン組成物。(D)成分の含有量が、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の総量100質量部に対して、0.5〜2.0質量部であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、2液タイプの耐熱ウレタン樹脂組成物に関する。
2液タイプのウレタン樹脂組成物は、優れた絶縁特性及び可撓性を有しているため、各種絶縁材料として電気電子部品等に広く用いられている。これに対して、電気電子部品は、年々小型軽量化及び、動作温度の上昇傾向にあるとともに、動力に電力を用いた自動車等が実用化されつつある中で、高出力化の傾向にある。こうした電気電子部品の高性能化に伴って、電気電子部品に使用されるウレタン樹脂組成物に対しては、耐熱性の向上が要求されている。
また、2液タイプのウレタン樹脂組成物は、各種電気電子部品の小型化に伴う部品の集積化により、複数の素材と接着する。これらは、冷熱環境下で生じる各素材の応力差により、剥離が発生しやすくなる為、異種基材間での高い接着性が要求されている。
さらに、2液タイプのウレタン樹脂組成物では、主剤、硬化剤を組み合わせた時から粘度が増粘するため、短時間で取り扱いが困難になる。一方、粘度の増粘が起こりにくくする事で取り扱い可能な可使時間が長くなるが、硬化時間が長くなる傾向にある。そこで、電気電子部品に絶縁処理を施す際の作業性の観点から、長い可使時間と硬化時間の短時間化が要求されている。
接着性改良の為には、特許文献1(特開平2000−219806号公報)のチタンカップリング剤を添加することで接着性を改善する提案もなされているが、チタンカップリング剤である有機チタン化合物がウレタン硬化物を着色する問題があった。また、特許文献2(特開平2009−249524号公報)のアルミキレート剤を添加することで接着性を改善する提案もなされているが、ウレタン化反応の触媒となるため、硬化物に発泡、膨れが発生しやすく、しかも可使時間が短くなるという問題があった。
特開平2000−219806号公報 特開平2009−249524号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、可使時間が長く、硬化時間が短く、且つ耐熱性、可撓性及び絶縁性、接着性の全てに優れたウレタン樹脂硬化物を得ることのできる2液タイプのウレタン樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、(A)水添ポリオレフィンオールを含有する主剤(I)と、(B)ポリイソシアネート化合物を含有する硬化剤(II)とからなる2液タイプのウレタン組成物において、(C)可塑剤及び(D)官能基にアミノ基を有するシランカップリング剤をそれぞれ、上記(I)と(II)の少なくともどちらか一方に含有させる2液タイプのウレタン組成物に関する。
さらに、本発明のウレタン樹脂組成物において、上記(D)官能基にアミノ基を有するシランカップリング剤の含有量は、上記(A)水添ポリオレフィンポリオール、(B)ポリイソシアネート化合物、(C)可塑剤の総量100質量部に対して、0.5〜2.0質量部であることが好ましい。(D)官能基にアミノ基を有するシランカップリング剤の含有量が上記範囲内であることにより、ウレタン樹脂組成物における長い可使時間と、硬化時間の短時間化が可能であると共に、耐熱性、可撓性絶縁性、及び接着性の全てに優れたウレタン樹脂硬化物を得ることができる。
本発明のウレタン樹脂組成物は、長い可使時間と、硬化時間の短時間化が可能であるため作業性に優れ、また、耐熱性、可撓性に優れるため絶縁処理等に適し、更に接着性にも優れるウレタン樹脂硬化物を得ることができる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
本発明のウレタン樹脂組成物は、(A)水添ポリオレフィンポリオール(以下、場合により「(A)成分」という)、(B)ポリイソシアネート化合物(以下、場合により「(B)成分」という)、(C)可塑剤(以下、場合により「(C)成分」という)、及び(D)官能基にアミノ基を有するシランカップリング剤(以下、場合により「(D)成分」という)、を含有することを特徴とする。以下、これらの構成要素について、順次に説明する。
<(A)水添ポリオレフィンポリオール>
本発明のウレタン樹脂組成物の樹脂成分を構成する(A)水添ポリオレフィンポリオールは、1分子中に1個又はそれ以上の水酸基を含有するものである。かかる水添ポリオレフィンポリオールとしては、例えば、水添ポリイソプレンポリオール、水添ポリブタジエンポリオール等が挙げられる。
上記水添ポリオレフィンポリオールの中でも、耐クラック性、寿命の、観点から、水添ポリイソプレンジオール又は水添ポリブタジエンジオールが好ましい。商業的に入手可能なものとして、水添ポリイソプレンポリオールであるエポール(出光石油化学(株)製、商品名)が利用できる。
また、本発明のウレタン樹脂組成物は、低粘度化や硬化物の可撓性をより向上できる観点から、水添ポリオレフィンポリオールと共に、低分子ジオールを含有しても良い。低分子ジオールの例としては、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、グリセリン、N,N−ビス−2−ヒドロキシプロピルアニリン、N,N’−ビスヒドロキシイソプロピル−2−メチルピペラジン、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、テトラヒドロフラン−アルキレンオキサイド共重合ポリオール、エポキシ樹脂変性ポリオール、部分ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体、また、これらの化合物の水素添加化合物等が挙げられる。
(A)水添ポリオレフィンポリオールと共に低分子ジオールを含有する場合の含有割合は、硬化性、耐熱性の観点から、(A)成分全量を基準として、1〜20質量%であることが好ましく、2〜10質量%であることがより好ましく、3〜5質量%であることが特に好ましい。
上述したポリオール化合物は、1種を単独で使用できる他、適当な2種以上を混合して用いることもできる。
<(B)ポリイソシアネート化合物>
本発明のウレタン樹脂組成物の樹脂成分を構成する(B)ポリイソシアネート化合物は、1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有するものである。かかる(B)ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタリン−1,5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、イソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等の脂肪族−芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネート;上記ポリイソシアネート化合物の環化三量体(イソシアヌレート変性体);上記ポリイソシアネート化合物のビューレット変性体;エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ポリエーテルポリオール、ポリマーポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリアルカジエンポリオール、ポリアルカジエンポリオールの水素化物、部分鹸化エチレン−酢酸ビニル共重合体、ヒマシ油系ポリオール等のポリオール化合物と上記ポリイソシアネート化合物との付加反応物等が挙げられる。
上記ポリイソシアネート化合物の中でも、硬度(低弾性率化)の観点から、ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。このジフェニルメタンジイソシアネートとしては、日本ポリウレタン工業社製(商品名「ミリオネートMTL」)、や(Huntsman社製(商品名「LF−1209」)等が商業的に入手可能である。
また、上記ポリイソシアネート化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
さらに、本発明に用いられる(B)ポリイソシアネート化合物としては、上記ポリイソシアネートのイソシアネート基をフェノール類、オキシム類、イミド類、メルカプタン類、アルコール類、ε−カプロラクタム、エチレンイミン、α−ピロリドン、マロン酸ジエチル、亜硫酸水素ナトリウム、ホウ酸等のブロック剤でブロックした、いわゆるブロックイソシアネート化合物を用いることもできる。
上述したイソシアネート化合物の中でも、常温で液状のものが、ハンドリング性、混合性の観点から好ましく用いられる。
本発明のウレタン樹脂組成物において、上記(B)ポリイソシアネート化合物は、上記(A)ポリオール化合物の1当量に対し、0.8〜1.2当量の範囲となる含有量で好適に用いられる。
配合割合としては、(B)ポリイソシアネート化合物は、(A)成分及び(B)成分の総量を基準として、2〜50質量%を目安とすることが好ましく、4〜40質量%を目安とすることがより好ましく、6〜20質量%を目安とすることが特に好ましい。この含有量が2質量%未満であると、硬化不良になりやすくなる傾向があり、50質量%を超える場合でも硬化不良になりやすくなる傾向がある。
<(C)可塑剤>
本発明にかかるウレタン樹脂組成物に用いられる(C)可塑剤は、ウレタン樹脂硬化物の可撓性をより向上できる観点から、水酸基を有しない可塑剤が好適である。この水酸基を有しない可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジウンデシルフタレート等のフタレート化合物;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート等の芳香族リン酸エステル;ポリ−α−オレフィン等のオレフィン系可撓化材などが挙げられる。トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート等の芳香族リン酸エステルは、それぞれTPP、TCP、CDPとして大八化学工業(株)から商業的に入手可能である。
これらの中でも、(C)可塑剤としては、フタレート化合物がタック性の観点から好ましい。また、水素添加したものが耐候性等の安定性に好ましく、水素添加型ポリ−α−オレフィン及びポリ−α−オレフィンが、(A)成分と(B)成分との相溶性向上、安定性、硬化性、安全性等の観点から特に好ましい。かかる可塑剤の市販品としては、例えば、出光石油化学社製の水素添加型ポリ−α−オレフィン(商品名「PAO−5010」)、INEOS社製のポリ−α−オレフィン(商品名「DURASYN−170」)等を挙げることができる。これらの水酸基を有しない可塑剤は、1種を単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
上記(C)可塑剤の含有量は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の総量を基準として、5〜100質量%であることが好ましく、10〜80質量%であることがより好ましく、20〜60質量%であることが特に好ましい。この含有量が5質量%未満であると可撓性が低下する傾向になり、100質量%を超えるとベタツキが大きくなり、実用上使用し難くなる傾向にある。
<(D)官能基にアミノ基を有するシランカップリング剤>
本発明のウレタン樹脂組成物に用いる(D)官能基にアミノ基を有するシランカップリング剤は、接着性、及び長い可使時間を得るため、シランカップリング剤内に1官能基以上のアミノ基を含有するものである。この官能基にアミノ基を有するシランカップリング剤としては、N2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、N2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル(1,3ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩などが挙げられる。官能基にアミノ基を有するシランカップリング剤の市販品としては、例えば信越化学工業社製のN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(商品名「KBM−573」)、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(商品名「KBE−903」)等が商業的に入手可能である。
上記(D)官能基にアミノ基を有するシランカップリング剤の含有量は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の総量を基準として、0.01〜10.0質量%であることが好ましく、0.1〜5.0質量%であることがより好ましく、0.5〜2.0質量%であることが特に好ましい。この含有量が0.01質量%未満であると、十分な接着性が得られなくなり、10.0質量%を超えると可使時間が短くなり実用上使用し難くなる傾向にある。
<その他の成分>
また、本発明のウレタン樹脂組成物には、必要に応じてカップリング剤成分以外のアニオン系、カチオン系、両性又はノニオン系の界面活性剤を添加することができる。
また、本発明のウレタン樹脂組成物には、必要に応じて赤リン、ヘキサブロモベンゼン、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ジブロモクレジルグリシジルエーテル、三酸化アンチモン等の難燃剤、ベンガラ、酸化第2鉄、カーボン、チタンホワイト等の着色剤、シリコーン系消泡剤、酸化防止剤等の各種添加剤を用いることができる。
本発明に係る2液タイプのウレタン樹脂組成物は、(A)成分を含む主剤(I)と(B)成分を含む硬化剤(II)の2液からなり、これらは、使用前に混合される。(A)成分と(B)成分以外の成分は、適宜、主剤又は硬化剤のどちらかに混合されるが、場合により主剤と硬化剤を混合するときに同時に混合してもよい。
本発明のウレタン樹脂組成物(全成分混合後)の粘度(25℃)は、作業性の観点から1〜50Pa・sであることが好ましく、1〜30Pa・sであることがより好ましく、1〜15Pa・sであることが特に好ましい。
ウレタン樹脂組成物(全成分混合後)の粘度(25℃)は、有機溶剤を加えることで低くすることは可能であるが、有機溶剤を用いると、熱硬化する際に気泡が発生し、その気泡が硬化物中に残った場合、絶縁性が低下する要因となる。そのため、本発明のウレタン樹脂組成物が有機溶剤を含む場合、その含有量は、有機溶媒を含めたウレタン樹脂組成物の全量を基準として、5質量%以下とすることが好ましく、3質量%以下とすることがより好ましく、1質量%以下とすることが特に好ましい。なお、本発明のウレタン樹脂組成物は、有機溶媒を添加することなく十分に低粘度化することが可能である。したがって、本発明のウレタン樹脂組成物は、作業性に優れるとともに、硬化物中への気泡の発生を十分に抑制することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳述するが、本発明はこれによって制限されるものではない。
実施例1〜4及び比較例1〜3
表1に示す配合組成及び配合量で各成分を配合することとした。
(主剤と硬化剤の組成)
水添ポリイソプレンポリオール、炭化水素系可塑剤及び官能基にアミノ基を有する各種シランカップリング剤を十分に混合したものを主剤とした。また、イソシアネート価が21.6%の4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネートを硬化剤とした。
(混合方法)
主剤100質量部に対し硬化剤10質量部を配合した後、ヤマト科学(株)製ラボスターラLR500Bを使用して1000rpmで1分間混合し、ウレタン樹脂組成物を調製した。
なお、表1中の各成分の詳細は以下の通りである。
<(A)水添ポリオレフィンポリオール>
(a)水添ポリイソプレンポリオール:エポール(商品名、出光石油化学(株)製)
<(B)ポリイソシアネート>
(b) 4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート:ミリオネートMTL(商品名、日本ポリウレタン工業(株)製、イソシアネート価:21.6%)
<(C)可塑剤>
(c)炭化水素系可塑剤:DURASYN(商品名、INEOS社製、ポリ−α−オレフィン)
<(E)比較例用キレート剤>
(h) アルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート(商品名、川研ファインケミカル(株)製、アルミキレートD)
(i) チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)(商品名、マツモトファインケミカル(株)製、TC−750)
(対ステンレス接着性)
上記ウレタン樹脂組成物を、ラボスターラーを用いて1000rpmで1分間攪拌し、1Torrで1分間真空脱泡した。この樹脂は、JIS K 6850に準じて、2枚のステンレス板(SUS#304、60mm×25mm×1mm)に挟み込んだポリテトラフルオロエチレン製スペーサー(10mm×15mm×1mm)の隙間に注型した後、110℃で1時間硬化させて試験片を得た。得られた試験片は、ORIENTIC製UCT−5Tを使用して、23℃環境下、テストスピード10mm/分、試験数n=3でせん断接着力を測定し、その平均値を算出した。その結果を表1に示す。この値が0.55以上であれば接着性が良好と言える。
(対アルミ接着性)
上記ウレタン樹脂組成物を、ラボスターラーを用いて1000rpmで1分間攪拌し、1Torrで1分間真空脱泡した。この樹脂は、JIS K 6850に準じて、2枚のアルミ板(A5052、100mm×25mm×1mm)に挟み込んだポリテトラフルオロエチレン製スペーサー(10mm×15mm×1mm)の隙間に注型した後、110℃で1時間硬化させて試験片を得た。得られた試験片は、ORIENTIC製UCT−5Tを使用して、23℃環境下、テストスピード10mm/分、試験数n=3でせん断接着力を測定し、その平均値を算出した。その結果を表1に示す。この値が0.60以上であれば接着性が良好と言える。
(可使時間の測定)
上記ウレタン樹脂組成物を、ラボスターラーを用いて1000rpmで1分間攪拌し、1Torrで1分間真空脱泡した後、25℃の測定温度まで放置した。攪拌及び真空脱泡後のウレタン樹脂組成物について、25℃における初期粘度を、BL型粘度計を用いて測定した。その後、粘度を測定し続け、初期粘度の2倍になった時の時間を可使時間として測定した。その結果を表1に示す。
この値が20分以上であれば作業性が良好と言える。
(硬化性の測定)
上記ウレタン樹脂組成物を、ラボスターラーを用いて1000rpmで1分間攪拌し、1Torrで1分間真空脱泡した後、直径60mmの金属シャーレ中に30g注入し、110℃で1時間硬化させて硬化物を得た。25℃の測定温度まで放置した後、表面タック性の有無を測定した。その結果を表1に示す。この際、表面タックが無いものは硬化性が良好と言える。
(可使時間の測定)
上記ウレタン樹脂組成物を、ラボスターラーを用いて1000rpmで1分間攪拌し、1Torrで1分間真空脱泡した後、25℃の測定温度まで放置した。攪拌及び真空脱泡後のウレタン樹脂組成物について、25℃における初期粘度を、BL型粘度計を用いて測定した。その後、粘度を測定し続け、初期粘度の2倍になった時の時間を可使時間として測定した。その結果を表1に示す。
この値が20分以上であれば作業性が良好と言える。
(硬化物の着色有無)
上記ウレタン樹脂組成物を、ラボスターラーを用いて1000rpmで1分間攪拌し、1Torrで1分間真空脱泡した後、直径60mmの金属シャーレ中に30g注入し、110℃で1時間加熱し硬化物を得た。25℃の測定温度まで放置した後、得られた硬化物の着色有無を目視行い、これを硬化物の着色有無として評価した。その結果を表1に示す。
(耐熱性の測定)
上記ウレタン樹脂組成物を、ラボスターラーを用いて1000rpmで1分間攪拌し、1Torrで1分間真空脱泡した後、直径60mmの金属シャーレ中に30g注入し、110℃で1時間硬化させて硬化物を得た。得られた硬化物を、金属シャーレから取り出し、23℃/48h環境下で静置したものを試料とした。この試料を120℃/168h環境下で静置させたものの形状変化有無を確認した。これを耐熱性として評価した。その結果を表1に示す。評価前後で硬化物の形状変化が無いものは耐熱性が良好と言える。
Figure 2013095872

Claims (2)

  1. (A)水添ポリオレフィンポリオールを含有する主剤(I)と、(B)ポリイソシアネート化合物を含有する硬化剤(II)とからなる2液タイプのウレタン組成物において、(C)可塑剤及び(D)官能基にアミノ基を有するシランカップリング剤をそれぞれ、上記(I)と(II)の少なくともどちらか一方に含有させる2液タイプのウレタン組成物。
  2. 前記(D)官能基にアミノ基を有するシランカップリング剤の含有量が、前記(A)水添ポリオレフィンポリオール、前記(B)ポリイソシアネート化合物、及び前記(C)可塑剤の総量100質量部に対して、0.5〜2.0質量部である、請求項1に記載のウレタン樹脂組成物。
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