JP2013095861A - 無溶剤一液型湿気硬化性組成物、この組成物からなるシール材及びこのシール材を用いた太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の無溶剤一成分型湿気硬化性組成物は、(A)珪素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋しうる架橋性珪素基を少なくとも1個有する飽和炭化水素系重合体100重量部と、(B)前記架橋性珪素基を少なくとも1個有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体0.1〜30重量部と、(C)無機充填剤1〜300重量部とを含有する。
【選択図】なし
Description
CH3(CH3O)2Si〜〜〜(有機重合体鎖)〜〜〜Si(OCH3)2CH3
本発明の無溶剤一液型湿気硬化性組成物は、飽和炭化水素系重合体と、(メタ)アクリル酸エステル系重合体と、無機充填剤とを必須成分とする。また、必須成分のほか、架橋性珪素基を有する他の有機重合体や各種添加剤を必要に応じて併用できる。以下、これらの構成要素について説明する。
まず、(A)成分として、珪素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋しうる架橋性珪素基を少なくとも1個有する飽和炭化水素系重合体について説明する。架橋性珪素基の代表例としては、式(I)で表わされる基があげられる。
(1)エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン等のような炭素数1〜6のオレフィン系化合物を主モノマーとして重合させる
(2)ブタジエン、イソプレン等のようなジエン系化合物を単独重合させたり、上記オレフィン系化合物とジエン系化合物とを共重合させたりしたのち水素添加する
等の方法によりうることができるが、末端に官能基を導入しやすい、分子量を制御しやすい、末端官能基の数を多くすることができる等の点から、イソブチレン系重合体や水添ポリブタジエン系重合体であるのが好ましい。
(R4は炭素数1〜20の2価の炭化水素基で、好ましい具体例としてはアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基があげられる)で示される2価の有機基で、―CH2―、
本発明においては前記(A)成分とともに、(A)成分の硬化物の特徴である耐候性、耐熱性、耐水性等を良好に保持しながら、組成物の粘度を低下させて施工性を改善する、硬化性をよくする、接着性を高める等のために、(B)成分である架橋性珪素基を少なくとも1個有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体が使用される。
(i)架橋性珪素基を含有するラジカル重合開始剤を使用して(メタ)アクリル酸エステル単量体と共重合性を有する単量体を要すれば含有する(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合させる、
(ii)架橋性珪素基を含有するラジカル重合連鎖移動剤を使用して(i)の(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合させる、
(iii)(i)及び(ii)で用いたラジカル重合開始剤及びラジカル重合連鎖移動剤を併用して(i)の(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合させる、
(iv)カルボキシル基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、エポキシ基等の官能基(以下、Z基という)を含むラジカル重合開始剤及び(又は)ラジカル重合連鎖移動剤を使用して(i)の(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合させることにより、重合体分子末端にZ基を有する重合体を製造するか、さらにZ基とトリイソシアネートのような多官能性化合物とを反応させて重合体分子末端に官能基(以下、Z’基という)を有する重合体を製造するかして、該Z基又はZ’基と反応しうるイソシアネート基、カルボキシル基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基、アクリル基等の官能基を有し、かつ架橋性珪素基を有するシリコン化合物を、重合体末端のZ基又はZ’基と反応させる
等の方法である。
前記架橋性珪素基を有するラジカル重合連鎖移動剤としては、
本発明では(C)成分として無機充填剤を使用する。無機充填剤を使用することにより(A)成分の重合体及び(B)成分の重合体を含有する一液型湿気硬化性組成物が保存中に接着性が低下することを防止する。無機充填剤としては、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸及びカーボンブラック、微細炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウムあるいはこれらの表面処理物等の炭酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミ、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、カオリン、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華、ガラスバルーン、シラスバルーン及び無機繊維等の如き充填剤が使用できる。
本発明の一液型湿分硬化性組成物には架橋性珪素基を有する他の有機重合体を併用してもよい。このような重合体として、アジピン酸、テレフタル酸、琥珀酸等の多塩基酸とビスフェノールA、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の多価アルコールとの縮合重合体やラクトン類の開環重合体等のポリエステル系重合体;ε−カプロラクタムの開環重合によるナイロン6、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の縮重合によるナイロン6・6、ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸の縮重合によるナイロン6・10、ε−アミノウンデカン酸の縮重合によるナイロン11、ε−アミノラウロラクタムの開環重合によるナイロン12、上記のナイロンのうち2成分以上の成分を有する共重合ナイロン等のポリアミド系重合体;ポリサルファイド系重合体;例えばビスフェノールAと塩化カルボニルより縮重合して製造されるポリカーボネート系重合体、ジアリルフタレート系重合体等が例示される。
本発明の一液型湿分硬化性組成物には必要に応じて硬化触媒(シラノール縮合触媒)、可塑剤、接着性付与剤、希釈剤、粘着付与剤等の各種添加剤を併用することができる。
硬化触媒としてはテトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトライソプロピルチタネート、チタンテトラアセチルアセトナート等のチタン酸エステル類;ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジアセチルアセトナート、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫マレエート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジネオデカネート(ジオクチル錫ジバーサテート)、ジオクチル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物等の4価錫化合物、オクチル酸錫、ナフテン酸錫、ステアリン酸錫、ジネオデカン酸錫(バーサチック酸錫)等の2価錫化合物等の有機錫化合物類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等の有機アルミニウム化合物類;ビスマス−トリス(2−エチルヘキソエート)、ビスマス−トリス(ネオデカノエート)等のビスマス塩と有機カルボン酸又は有機アミンとの反応物等;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート等のキレート化合物類;オクチル酸鉛等の有機鉛化合物;ナフテン酸鉄等の有機鉄化合物;有機バナジウム化合物;ブチルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)等のアミン系化合物あるいはそれらのカルボン酸等との塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物;酸性リン酸エステル化合物等が例示される。
可塑剤としては、ジイソデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジイソウンデシルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート等の如きフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル、セバシン酸ジブチル等の如き脂肪族二塩基酸エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル等の如きグリコールエステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチルの如き脂肪族エステル類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ベンジル等の如きエポキシ可塑剤類;2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル類等のポリエステル系可塑剤;ポリプロピレングリコールやその誘導体等のポリエーテル類;ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル等のポリ(メタ)アクリル酸エステル可塑剤;ポリ−α−メチルスチレン、ポリスチレン等のポリスチレン類;ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリイソブテン、パラフィン系炭化水素、ナフテン系炭化水素、パラフィン−ナフテン系混合炭化水素、塩素化パラフィン類等の可塑剤が単独又は2種類以上の混合物の形で使用できる。
接着性付与剤としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、1,3−ジアミノイソプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等の塩素原子含有シラン類;γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン等のイソシアネート含有シラン類;メチルジメトキシシラン、トリメトキシシラン、メチルジエトキシシラン等のハイドロシラン類等が具体的に例示されうるが、これらに限定されるものではない。
被着体へのぬれ性の改善や、はく離強度を高めるため粘着付与剤を添加してもよい。石油樹脂系、ロジン・ロジンエステル系、アクリル樹脂系、テルペン樹脂、水添テルペン樹脂やそのフェノール樹脂共重合体、フェノール・フェノールノボラック樹脂系等の粘着付与樹脂が例示されうる。
その他の添加剤としては、例えば、水添ヒマシ油、有機ベントナイト、ステアリン酸カルシウム等のタレ防止剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等が挙げられる。さらに、必要に応じてエポキシ樹脂等の他の樹脂、エポキシ樹脂硬化剤等の硬化剤、物性調整剤、保存安定性改良剤(脱水剤)、滑剤、発泡剤等の添加剤も適宜添加することが可能である。
本発明の一液型湿気硬化性組成物は前述のごとく保存性や作業性が良好であり、室温で空気中の水分等により硬化し、耐候性、耐水性、耐熱性、強度、伸び特性、塗装性、接着性等の良好なゴム状弾性体や硬化物を与える。それゆえ弾性を有する塗膜を与える塗料、防水剤、ポッティング材、接着剤、シール材等として好適に使用することができる。とりわけポッティング材、接着剤、シール材として有用である。
本発明の一液型湿気硬化性組成物は、特にシール材として好適である。
従来は、主として、ホットメルト型ブチルゴム系シール材が用いられていた。しかし、このシール材は、耐湿性はよいものの、架橋を伴わないため、直射日光が当たると温度が上昇しシールが変形するという課題があった。
この課題を解決するため、架橋性ポリイソブチレン系のシール材も提案されていたが、深部硬化が遅く、ガラス、アルミ等の被着体に対する接着性が低いという課題があった。
本発明に係る一液型湿気硬化性組成物をシール材として用いると、架橋性ポリイソブチレン系であるため、直射日光の当たる場所に設置してもシールが変形することを防止できるとともに、深部硬化性があり、ガラス、アルミ等の被着体に対する接着性も十分であるという格別の効果を奏する。
上記シール材は、太陽電池モジュールに対して用いること、具体的には、太陽電池パネルの端部と固定部材とを固定する用途で用いることが好適である。太陽電池パネルは、直射日光の当たる場所に設置されるため、シール変形の防止が求められる。太陽電池パネルのシール材は、深部硬化性も求められる。この点で、上記シール材は、太陽電池モジュールに対して用いることが好適である。
メチルメタクリレート78重量部と、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名「KBM−503」,信越化学工業社製)22重量部と、金属触媒としてのルテノセンジクロライド0.1重量部とを、溶剤である酢酸エチル40重量部とともにフラスコに入れ、窒素ガスを導入しながら80℃に加熱した。次いで、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(商品名「KBM−803」,信越化学工業社製)8重量部をフラスコ内に添加し、80℃で6時間加熱した。室温に冷却後、ベンゾキノン溶液(95%THF溶液)を20重量部添加して重合を停止した。溶剤及び未反応物を留去し、トリメトキシシリル基を有するアクリル酸エステル系重合体を得た。この重合体の重量平均分子量(ポリスチレン換算)は、約6000であった。
(A)架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体としてメチルジメトキシシリル基末端ポリイソブチレン(商品名「エピオンEP303S」,プロセスオイルを23重量%含有するメチルジメトキシシリル基末端ポリイソブチレン,カネカ社製)100重量部と、(B)架橋性珪素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体として上記合成例で得たトリメトキシシリル基含有ポリメチルメタクリレート10重量部と、(C)無機充填剤として脂肪酸で表面処理された微細炭酸カルシウム(商品名「白艶化CCR」,脂肪酸で表面処理された平均粒径が0.08μmの炭酸カルシウム,白石工業社製)50重量部とを容器に仕込み、加熱減圧混合撹拌を行い、配合物質の脱水を行った。その後、接着付与剤としてN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン(商品名「KBM−603」,信越化学工業社製)3重量部と、硬化触媒として有機錫化合物(商品名「ネオスタンU−700ES」,日東化成社製)3重量部とを添加し、撹拌配合して実施例1の無溶剤一液型湿気硬化性組成物を得た。
(C)無機充填剤を加えなかったこと以外は、実施例1と同様の方法にて、比較例1の組成物を得た。
(B)トリメトキシシリル基含有ポリメチルメタクリレートを加えなかったこと以外は、実施例1と同様の方法にて、比較例2の組成物を得た。
(B)トリメトキシシリル基含有ポリメチルメタクリレート及び(C)無機充填剤を加えなかったこと以外は、実施例1と同様の方法にて、比較例3の組成物を得た。
各実施例・比較例の組成物を室温で7日間貯蔵した。
実施例1及び比較例1の組成物は、2種類の重合体の混合物である。そこで、実施例1及び比較例1の組成物について、貯蔵期間中に相分離が生じているか否かを評価した。相分離の有無は、目視で確認した。2種類の重合体が上下に分離し、界面が生じていることを目視で明確に確認できる場合を「相分離あり」とし、そうでない場合を「相分離なし」とした。
各実施例・比較例の組成物について、ダンベル物性を評価した。貯蔵安定性の評価で用いた貯蔵条件と同じ条件で貯蔵した硬化性組成物を、JIS K6251法に準拠して23℃、50%RHの条件下に7日間放置した後、厚さ2.0mmのダンベル状試験片(ダンベル状3号形)に切り出し、引張速度200mm/minで、引張強さ(単位:MPa)を測定した。結果を表2に示す。
各実施例・比較例の組成物について、透湿度を評価した。透湿度の評価は、JIS Z0208法に準拠して行った。
各実施例・比較例の組成物について、接着性を評価した。接着性の評価は、手剥離による簡易接着試験によって行った。簡易接着性試験は、日本建築学会建築工事標準仕様書JASS8に準拠した。
(A)上記メチルジメトキシシリル基末端ポリイソブチレン100重量部と、(B)上記合成例で得たトリメトキシシリル基含有ポリメチルメタクリレート10重量部と、(C)無機充填剤として脂肪酸で表面処理された膠質炭酸カルシウム(商品名「シーレッツ200」,ステアリン酸で表面処理された平均粒径が0.05μmの炭酸カルシウム,丸尾カルシウム社製)100重量部とを容器に仕込み、加熱減圧混合撹拌を行い、配合物質の脱水を行った。その後、接着付与剤として上記N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン3重量部と、硬化触媒として上記有機錫化合物3重量部とを添加し、撹拌配合して実施例2の無溶剤一液型湿気硬化性組成物を得た。
(C)成分として上記脂肪酸で表面処理された膠質炭酸カルシウムに代えてポリアクリル酸で表面処理された膠質炭酸カルシウム(商品名「エーマックス」,ポリアクリル酸で表面処理された平均粒径が0.1μmの炭酸カルシウム,丸尾カルシウム社製)を100重量部用いたこと以外は、実施例2と同様の方法にて、実施例3の組成物を得た。
上記ポリアクリル酸で表面処理された膠質炭酸カルシウムの量が50重量部であること以外は、実施例2と同様の方法にて、実施例4の組成物を得た。
(C)成分として上記脂肪酸で表面処理された膠質炭酸カルシウムに代えてポリアクリル酸で表面処理された重質炭酸カルシウム(商品名「ルミナスD2」,ポリアクリル酸で表面処理された平均粒径が5μmの炭酸カルシウム,丸尾カルシウム社製)を100重量部用いたこと以外は、実施例2と同様の方法にて、実施例5の組成物を得た。
上記ポリアクリル酸で表面処理された重質炭酸カルシウムの量が50重量部であること以外は、実施例2と同様の方法にて、実施例6の組成物を得た。
上記ポリアクリル酸で表面処理された重質炭酸カルシウムの量が300重量部であること以外は、実施例2と同様の方法にて、実施例7の組成物を得た。
(C)成分として上記脂肪酸で表面処理された膠質炭酸カルシウムに代えて表面処理されていない重質炭酸カルシウム(商品名「ホワイトンSB」,表面処理されていない平均粒径が1.5μmの炭酸カルシウム,備北粉化社製)を100重量部用いたこと以外は、実施例2と同様の方法にて、実施例8の組成物を得た。
(C)成分として上記脂肪酸で表面処理された膠質炭酸カルシウムに代えてアルミナ(商品名「ハイジライトH32」,昭和電工社製)を100重量部用いたこと以外は、実施例2と同様の方法にて、実施例9の組成物を得た。
上記トリメトキシシリル基含有ポリメチルメタクリレートの量が67重量部であり、上記ポリアクリル酸で表面処理された膠質炭酸カルシウムの量が50重量部であること以外は、実施例2と同様の方法にて、比較例4の組成物を得た。
上記トリメトキシシリル基含有ポリメチルメタクリレートの量が67重量部であり、上記ポリアクリル酸で表面処理された重質炭酸カルシウムの量が50重量部であること以外は、実施例2と同様の方法にて、比較例5の組成物を得た。
上記トリメトキシシリル基含有ポリメチルメタクリレートの量が67重量部であり、上記ポリアクリル酸で表面処理された重質炭酸カルシウムの量が100重量部であること以外は、実施例2と同様の方法にて、比較例6の組成物を得た。
深部硬化性の評価は、次の方法にて行った。貯蔵安定性の評価で用いた貯蔵条件と同じ条件で貯蔵した硬化性組成物を、直径40mm、深さ20mmのポリエチレン製容器に充填し、表面を平滑にならした後、23℃、50%RHの環境下に24時間置いた。24時間経過後、硬化した部分を取り出し、表面からの厚さをマイクロゲージで測定した。
作業性の評価は、次の方法にて行った。BS型回転粘度計(ローターNo.7)を用いて23℃、50%RHでの粘度を測定することによって行った。結果を表2に示す。粘度が1200Pa・s以下であるものを“○”とし、1200Pa・sを超えるものを“×”とした。
Claims (13)
- (A)珪素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋しうる架橋性珪素基を少なくとも1個有する飽和炭化水素系重合体100重量部と、(B)前記架橋性珪素基を少なくとも1個有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体0.1〜30重量部と、(C)無機充填剤1〜300重量部とを含有する無溶剤一液型湿気硬化性組成物。
- 前記架橋性珪素基は、下記一般式(I)で表される、請求項1に記載の組成物。
- 前記Xは、アルコキシ基である、請求項2に記載の組成物。
- 前記Xは、メトキシ基である、請求項3に記載の組成物。
- 前記飽和炭化水素系重合体は、イソブチレン系重合体又は水添ポリブタジエン系重合体である、請求項1から4のいずれかに記載の組成物。
- 前記飽和炭化水素系重合体は、前記架橋性珪素基を重合体分子鎖の末端に有する、請求項1から5のいずれかに記載の組成物。
- 前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体である、請求項1から6のいずれかに記載の組成物。
- 前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、メタクリル酸アルキルエステル系重合体である、請求項7に記載の組成物。
- 前記無機充填剤は、炭酸カルシウムである、請求項1から8のいずれかに記載の組成物。
- 前記炭酸カルシウムは、表面処理された炭酸カルシウムである、請求項9に記載の組成物。
- 前記炭酸カルシウムは、アクリル酸及び/又はポリアクリル酸あるいはこれらの誘導体で表面処理された炭酸カルシウムである、請求項10に記載の組成物。
- 請求項1から11のいずれかに記載の組成物からなるシール材。
- 請求項12に記載のシール材を介して太陽電池パネルの端部と固定部材とが接着された太陽電池モジュール。
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