JP2013095179A - ライセンスプレート枠 - Google Patents

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Abstract

【課題】フロント及びリアのライセンスプレートのいずれにも、容易に取り付けることができるライセンスプレート枠を提供する。
【解決手段】ライセンスプレート枠1は、ライセンスプレートの周縁を取り囲む枠体10と、枠体10の上辺部11から下辺部12に亘ってライセンスプレートの裏面側に配置されると共に、ライセンスプレートを車体に固定する締結部材を挿通する2つの透孔31,32を上辺部11の近傍に有する裏面部20と、を備えて、弾性変形可能な合成樹脂より一体成形される。裏面部20は、リア側ライセンスプレートへの取り付けの際に、一方の透孔31の周辺の取付座部23を残して、枠体10から分離される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ライセンスプレート枠に関する。
フロントナンバープレートとリアナンバープレートの両者に装着できるナンバーフレーム(ライセンスプレート枠)が提案されている(特許文献1参照)。
このナンバーフレームは、ナンバープレートを車体に締結する締結ねじを挿通する透孔が形成された取付片を備えている。
このナンバーフレームをフロントナンバープレートに取り付ける場合には、もう一方の締結ねじを挿通する透孔を形成したフロントナンバープレート取付部材がナンバーフレームに装着される。
一方、このナンバーフレームをリアナンバープレートに取り付ける場合には、フロントナンバープレート取付部材に代えて、リアナンバープレートの封印部材に嵌合するリング部材が形成されたリアナンバープレート取付部材がナンバーフレームに装着される。
実用新案登録第3146464号公報
特許文献1のナンバーフレームは、フロントナンバープレートに取り付ける場合とリアナンバープレートに取り付ける場合では、それぞれ異なる部品を使用する必要がある。このため、ナンバーフレーム、フロントナンバープレート取付部材及びリアナンバープレート取付部材をそれぞれ個別に製造しなければならず、部品点数が多くなるという問題がある。
また、ナンバーフレームを各ナンバープレートに取り付ける前に、各ナンバープレートに対応する取付部材をナンバーフレームに装着する作業が必要になる。このため、作業時間が増えて、作業負担が大きいという問題もある。
本発明は、このような実情を鑑みて提案されたものであり、フロント用ライセンスプレート及びリア用ライセンスプレートのいずれにも容易に取付可能であると共に、部品点数が少ないライセンスプレート枠を提供することを目的とする。
本発明に係るライセンスプレート枠は、弾性変形可能な合成樹脂より一体成形されるライセンスプレート枠であって、ライセンスプレートの周縁を取り囲む枠体と、前記枠体の上辺部から下辺部に亘って前記ライセンスプレートの裏面側に配置されると共に、前記ライセンスプレートを車体に固定する締結部材を挿通可能な2つの透孔を前記上辺部の近傍に有する裏面部と、を備え、前記裏面部は、リア側ライセンスプレートへの取り付けの際に、前記透孔の一方の透孔の周辺の取付座部を残して、前記枠体から分離可能であることを特徴とする。
前記裏面部は、前記枠体から延在して前記ライセンスプレートの裏面を係止する係止片を残して、前記枠体から分離可能であることを特徴とする。
前記係止片は、前記下辺部の複数箇所に配置されることを特徴とする。
前記係止片は、前記上辺部の複数箇所に配置されることを特徴とする。
前記下辺部は、前記ライセンスプレートの表面に対して平行に配置される表面部と、前記表面部の幅方向の両端から立ち上がる外周部及び内周部と、により断面略コ字形状に形成され、前記下辺部の裏面側に、前記ライセンスプレートの周縁凸部が収容されることを特徴とする。
前記合成樹脂は、熱可塑性エラストマーであることを特徴とする。
本発明に係るライセンスプレート枠によれば、フロント用ライセンスプレート及びリア用ライセンスプレートのいずれにも容易に取付可能である。また、部品点数が少なく、製造及び取付作業のコスト低減を図ることができる。
本発明の実施形態に係るライセンスプレート枠を示す斜視図である。 ライセンスプレート枠の正面図である。 ライセンスプレート枠の背面図である。 ライセンスプレート枠及びライセンスプレートの断面図である。 ライセンスプレート枠をフロント側ライセンスプレートに取り付ける方法を示す作業説明図である。 図5に続く作業説明図である。 中央プレート部を切断除去した状態のライセンスプレート枠を示す斜視図である。 中央プレート部を切断除去した状態のライセンスプレート枠の正面図である。 中央プレート部を切断除去した状態のライセンスプレート枠の背面図である。 中央プレート部を切断除去した状態のライセンスプレート枠の断面図である。 リア側ライセンスプレートにライセンスプレート枠を取り付ける方法を示す作業説明図である。 図11のXII−XII断面図である。 図11に続く作業説明図である。 図13のXIV−XIV断面図(作業説明図)である。 図13に続く作業説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るライセンスプレート枠1を示す斜視図である。図2は、ライセンスプレート枠1の正面図である。図3は、ライセンスプレート枠1の背面図である。図4は、ライセンスプレート枠1及びライセンスプレート100の断面図であり、(a)はIVa−IVa断面図、(b)はIVb−IVb断面図、(c)はIVc−IVc断面図、(d)はライセンスプレート100の断面図である。
ライセンスプレート100は、車両200のフロント側とリア側にそれぞれ1つずつ配置される矩形の金属プレートである。ライセンスプレート100は、その周縁103に沿って、表面101側に凸状にプレス加工された周縁凸部104が環状に形成される(図4(d)等参照)。
ライセンスプレート枠1は、ライセンスプレート100(フロント側ライセンスプレート100F、リア側ライセンスプレート100R)の周縁103に装着されて、ライセンスプレート100を装飾するものである。ライセンスプレート枠1は、弾性変形可能な合成樹脂によって形成される。合成樹脂としては、例えば熱可塑性エラストマーが用いられる。
フロント側ライセンスプレート100Fとリア側ライセンスプレート100Rの両者にライセンスプレート枠1を装着する場合には、ライセンスプレート枠1を2つ用意する。
ライセンスプレート枠1は、初期状態では、フロント側ライセンスプレート100Fに装着される形状である。そして、ライセンスプレート枠1の一部を切断除去することによりリア側ライセンスプレート100Rに装着可能となる。つまり、ライセンスプレート枠1は、フロント側ライセンスプレート100Fとリア側ライセンスプレート100Rに兼用して用いることができる。
そこで、ライセンスプレート枠1をフロント側ライセンスプレート100Fに装着する場合と、リア側ライセンスプレート100Rに装着する場合と、を分けて説明する。共通する構成については、前者において説明し、後者においては説明を省略する。
[フロント側ライセンスプレート100Fへの装着時形状]
ライセンスプレート枠1は、図1〜図3に示すように、ライセンスプレート100の周縁103(周縁凸部104)を取り囲む枠体10と、枠体10の上辺部11から下辺部12に亘ってライセンスプレート100の裏面102に配置される裏面プレート(裏面部)20と、から形成される。
枠体10は、ライセンスプレート100の大きさに対応して矩形環状に形成される。枠体10は、上辺部11、下辺部12、右辺部13、左辺部14から形成される。各辺部11,12,13,14は、以下に説明するように、細長い板状部材によって形成される。
上辺部11は、ライセンスプレート100の周縁103(周縁凸部104)のうちの鉛直(上下)方向上側の上辺を覆う(収容する)部位である。
上辺部11は、ライセンスプレート100の表面101側において表面101に対してほぼ平行に配置される細長い板状の表面部11aと、表面部11aの外周端(上端)からライセンスプレート100の側方を覆うように配置される細長い板状の外周部11bと、から形成される。
表面部11aと外周部11bは、ライセンスプレート100の周縁103の長手方向と同一長さであり、一体的に成形される。
下辺部12は、ライセンスプレート100の周縁103(周縁凸部104)のうちの鉛直方向下側の下辺を覆う(収容する)部位である。
下辺部12は、ライセンスプレート100の表面101側において表面101に対してほぼ平行に配置される細長い板状の表面部12aと、表面部12aの外周端(下端)からライセンスプレート100の側方を覆うように配置される細長い板状の外周部12bと、表面部12aの内周端(上端)からライセンスプレート100の表面101側に向けて折り曲げられるように配置される細長い板状の内周部12cと、から形成される。
表面部12a、外周部12b及び内周部12cは、ライセンスプレート100の周縁103の長手方向と同一長さであり、一体的に成形される。
右辺部13は、ライセンスプレート100の周縁103(周縁凸部104)のうちの水平(左右)方向右側の右辺を覆う部位である。
左辺部14は、ライセンスプレート100の周縁103(周縁凸部104)のうちの水平方向左側の左辺を覆う部位である。
右辺部13及び左辺部14は、ライセンスプレート100の表面101側において表面101に対してほぼ平行に配置される細長い板状の部材のみからなる。
右辺部13及び左辺部14の上端には、上辺部11の表面部11aの両端部が一体的に連結される。右辺部13及び左辺部14の下端には、下辺部12の表面部12aの両端部が一体的に連結される。
裏面プレート20は、ライセンスプレート100への装着時に、ライセンスプレート100の裏面102側に配置されて、ライセンスプレート100を支持する。裏面プレート20は、ライセンスプレート100と車両200との間に挟まるようにして、ライセンスプレート100と共に車両200に対して固定される。
裏面プレート20は、図1〜図3に示すように、枠体10の枠内(内周領域)に配置される板状部材である。
裏面プレート20は、ライセンスプレート100の長手(左右)方向においては、上辺部11及び下辺部12の長さよりも短く、ライセンスプレート100の短手(上下)方向においては、右辺部13及び左辺部14の長さと同一長さを有する。
裏面プレート20は、図3に示すように、枠体10の裏面側において、上辺部11及び下辺部12に対して一体的に連結して成形される。裏面プレート20は、上辺部11の外周部11bと下辺部12の外周部12bに対してのみ連結する。
裏面プレート20は、右辺部13及び左辺部14に対しては連結されない。裏面プレート20と右辺部13及び左辺部14との間には、上下方向に延びる矩形状の開口20e,20fが形成される。
裏面プレート20には、複数の開口部20a,20b,20c,20dが設けられる。
開口部20aは、裏面プレート20の上端側において中央部と左端の間に形成される。開口部20bは、裏面プレート20の上端側において中央部と右端の間に形成される。開口部20cは、裏面プレート20の中央部において水平方向に延びる矩形状に形成される。開口部20dは、裏面プレート20の下端側において左端近傍から右端近傍にわたって左右方向に延びる矩形状に形成される。
裏面プレート20は、フロント側ライセンスプレート100Fへの装着時には、裏面プレート20の全体で、フロント側ライセンスプレート100Fの裏面102を支持する。
裏面プレート20には、ライセンスプレート枠1をフロント側ライセンスプレート100Fと共に車両200に対してねじ止め固定する際に用いる2つの貫通孔(第一透孔31,第二透孔32)が設けられる。
第一透孔31は、フロント側ライセンスプレート100Fの裏面102側に裏面プレート20を配置した際に、フロント側ライセンスプレート100Fの上辺側に設けられた2つの貫通孔のうちの右側の透孔107に一致する位置に設けられる。具体的には、裏面プレート20の上端側において、開口部20bと右端の間に形成される。
第二透孔32は、フロント側ライセンスプレート100Fの裏面102側に裏面プレート20を配置した際に、フロント側ライセンスプレート100Fの2つの貫通孔のうちの左側の透孔108に一致する位置に設けられる。具体的には、裏面プレート20の上端側において、開口部20aと左端の間に形成される。
図4(a)〜(c)に示すように、フロント側ライセンスプレート100Fにライセンスプレート枠1を装着した状態では、フロント側ライセンスプレート100Fの周縁103に形成された周縁凸部104は、上辺部11、下辺部12及び裏面プレート20により覆われる。
フロント側ライセンスプレート100Fの上辺は、上辺部11の表面部11a,外周部11bと裏面プレート20により断面略コ字状に形成された部位により、周縁凸部104の表側、外周側(上側)及び裏側が覆われる。
フロント側ライセンスプレート100Fの下辺は、下辺部12の表面部12a,外周部12bと裏面プレート20により断面略コ字状に形成された部位により、周縁凸部104の表側、外周側(下側)及び裏側が覆われる。さらに、下辺側の周縁凸部104は、下辺部12の内周部12cにより、内周側も覆われる。
ライセンスプレート枠1は、フロント側ライセンスプレート100Fの周縁103を覆うようにして装着される。このため、ライセンスプレート枠1は、上下方向、前後(表裏)方向への移動が規制されるので、上辺部11や下辺部12がフロント側ライセンスプレート100Fから外れることが防止される。
[フロント側ライセンスプレート100Fへの装着方法]
次に、ライセンスプレート枠1をフロント側ライセンスプレート100Fへ取り付ける作業工程について説明する。
図5は、ライセンスプレート枠1をフロント側ライセンスプレート100Fに取り付ける方法を示す作業説明図である。図6は、図5に続く作業説明図である。
フロント側ライセンスプレート100Fは、2本の締結部材105,106によって車両200のフロント側に着脱可能に締結されている。
最初に、フロント側ライセンスプレート100Fの透孔107,108にそれぞれ挿通されている2本の締結部材105,106の締結を解除する。そして、車両200からフロント側ライセンスプレート100Fを取り外す。
次に、図5に示すように、フロント側ライセンスプレート100Fの左辺を、ライセンスプレート枠1の枠体10と裏面プレート20の間に挿入する。
具体的には、裏面プレート20と枠体10の左辺部14の間に形成された開口20eからフロント側ライセンスプレート100Fを挿入して、上辺部11及び下辺部12に沿ってスライド(平行移動)させる。フロント側ライセンスプレート100Fの左辺及び右辺が右辺部13及び左辺部14に一致するまでスライド(平行移動)させる。
そして、裏面プレート20に設けた2つの第一透孔31,第二透孔32と、フロント側ライセンスプレート100Fに形成された2つの透孔107,108を一致させる。
最後に、図6に示すように、フロント側ライセンスプレート100Fとライセンスプレート枠1を車両200のフロント部(バンパー等)に、ねじ等の締結部材105,106を用いて固定する。
具体的には、締結部材105をフロント側ライセンスプレート100Fの透孔107及び裏面プレート20の第一透孔31に挿通させてから、フロント部に締結する。
また、締結部材106をフロント側ライセンスプレート100Fの透孔108及び裏面プレート20の第二透孔32に挿通させてから、フロント部に締結する。
これにより、ライセンスプレート枠1は、フロント側ライセンスプレート100Fと共に車両200のフロント部に固定される。
図6に示すように、フロント側ライセンスプレート100Fは、車両200のフロント部に対して、いわゆる片持ち支持された状態となる。つまり、フロント側ライセンスプレート100Fの下辺側は、宙に浮いた状態となる。
このため、車両200に生じた振動がフロント側ライセンスプレート100Fに伝わって、フロント側ライセンスプレート100Fの下辺側が大きく振動(共振)する場合がある。
しかし、ライセンスプレート枠1は、フロント側ライセンスプレート100Fの下辺を覆うように装着されているので、フロント側ライセンスプレート100Fからライセンスプレート枠1(下辺部12)が外れることがない。
また、ライセンスプレート枠1は、柔軟性が高い熱可塑性エラストマーにより形成されているので、フロント側ライセンスプレート100Fとライセンスプレート枠1とが互いに衝突し合って騒音を発生することもない。
[リア側ライセンスプレート100Rへの装着時形状]
図7は、中央プレート部26を切断除去した状態のライセンスプレート枠1を示す斜視図である。図8は、中央プレート部26を切断除去した状態のライセンスプレート枠1の正面図である。図9は、中央プレート部26を切断除去した状態のライセンスプレート枠1の背面図である。図10は、中央プレート部26を切断除去した状態のライセンスプレート枠1の断面図であり、(a)はXa−Xa断面図、(b)はXb−Xb断面図、(c)はXc−Xc断面図である。
ライセンスプレート枠1は、リア側ライセンスプレート100Rの周縁103を覆うようにして装着される。
ライセンスプレート枠1は、リア側ライセンスプレート100Rへの装着時には、裏面プレート20の一部分(残部)のみによりリア側ライセンスプレート100Rの裏面102を支持する。すなわち、ライセンスプレート枠1は、リア側ライセンスプレート100Rへの装着時には、裏面プレート20の中央プレート部26が切断除去され、切断除去されずに残った部位(残部)により、リア側ライセンスプレート100Rの裏面102を支持する。
裏面プレート20の複数箇所には、予め、罫書き線21L,22L,23L,24L,25Lが描画される(図2及び図3参照)。この罫書き線21L,22L,23L,24L,25Lに沿って裏面プレート20の中央プレート部26を切断除去する。
罫書き線21Lは、裏面プレート20における上端左側に形成された開口部20aと左端とを結ぶ線である。罫書き線21Lは、上辺部11よりもやや下側、かつ、第二透孔32よりも上側において、上辺部11に沿って描画される。
罫書き線22Lは、裏面プレート20における上端左側に形成された開口部20aと開口部20bとを結ぶ線である。罫書き線22Lは、上辺部11よりもやや下側において上辺部11に沿って描画される。
罫書き線23Lは、裏面プレート20における上端右側に形成された開口部20bと左端とを結ぶ線である。罫書き線23Lは、上辺部11よりも下側であり、第一透孔31を取り囲むように、L字形に描画される。
罫書き線24Lは、裏面プレート20における下端中央部に形成された開口部20dと左端とを結ぶ線である。罫書き線24Lは、下辺部12よりもやや上側において、下辺部12に沿って描画される。
罫書き線25Lは、裏面プレート20における下端中央部に形成された開口部20dと右端とを結ぶ線である。罫書き線25Lは、下辺部12よりもやや上側において、下辺部12に沿って描画される。
裏面プレート20の中央プレート部26を罫書き線21Lに沿って切断除去すると、ライセンスプレート枠1の上辺部11の左側には、裏面プレート20の残部として、枠体10の上辺部11から下側に向かって延在する第一上部係止片21が形成される。
裏面プレート20の中央プレート部26を罫書き線22Lに沿って切断除去すると、ライセンスプレート枠1の上辺部11の中央には、裏面プレート20の残部として、枠体10の上辺部11から下側に向かって延在する第二上部係止片22が形成される。
裏面プレート20の中央プレート部26を罫書き線23Lに沿って切断除去すると、ライセンスプレート枠1の上辺部11の右側には、裏面プレート20の残部として、枠体10の上辺部11から下側に向かって延在する取付座部23が形成される。
裏面プレート20の中央プレート部26を罫書き線24Lに沿って切断除去すると、ライセンスプレート枠1の下辺部12の左側には、裏面プレート20の残部として、枠体10の下辺部12から上側に向かって延在する第一下部係止片24が形成される。
裏面プレート20の中央プレート部26を罫書き線25Lに沿って切断除去すると、ライセンスプレート枠1の下辺部12の右側には、裏面プレート20の残部として、枠体10の下辺部12から上側に向かって延在する第二下部係止片25が形成される。
裏面プレート20の中央プレート部26を切断除去する際には、裏面プレート20をはさみ等の刃物を用いる。裏面プレート20(ライセンスプレート枠1)は、柔軟性が高い熱可塑性エラストマーにより形成されているので、はさみ等により容易に切断することができる。
図9に示すように、リア側ライセンスプレート100Rにライセンスプレート枠1を装着すると、リア側ライセンスプレート100Rの周縁103に形成された周縁凸部104は、上辺部11、下辺部12及び裏面プレート20の残部により覆われる。
リア側ライセンスプレート100Rの上辺は、上辺部11の表面部11a,外周部11bと、第一上部係止片21,第二上部係止片22,取付座部23とにより断面略コ字状に形成された部位により、周縁凸部104の表側、外周側及び裏側が覆われる。
リア側ライセンスプレート100Rの下辺は、下辺部12の表面部12a,外周部12bと、第一下部係止片24,第二下部係止片25とにより断面略コ字状に形成された部位により、周縁凸部104の表側、外周側及び裏側が覆われる。さらに、下辺側の周縁凸部104は、下辺部12の内周部12cにより、内周側も覆われる。
ライセンスプレート枠1は、裏面プレート20の中央プレート部26が切断除去されたとしても、中央プレート部26の切断除去の前と同様に、切断除去されずに残った部位(残部)によりリア側ライセンスプレート100Rの裏面102を支持する。
このため、ライセンスプレート枠1は、上下方向、前後方向への移動が規制されるので、上辺部11や下辺部12がリア側ライセンスプレート100Rから外れることが防止される。
[リア側ライセンスプレート100Rへの装着方法]
図11は、リア側ライセンスプレート100Rにライセンスプレート枠1を取り付ける方法を示す作業説明図(第一工程)である。図12は、D−D断面図である。図13は、第二工程を示す作業説明図である。図14は、E−E断面図(作業説明図)である。図15は、第三工程を示す作業説明図である。
(第一工程)
リア側ライセンスプレート100Rは、締結部材105及び封印部材109に覆われた締結部材(不図示)によって車両200のリア側に締結されている。封印部材109に覆われた締結部材は、封印部材109によって抜脱不能に封印されているので、締結部材105のみが着脱可能である。
まず、締結部材105のみをリア側ライセンスプレート100Rから取り外す。これにより、リア側ライセンスプレート100Rは、締結部材105が取り外された側のみが、車両200のリア側に固定された車両ライセンスベース111から少し持ち上げることが可能な状態になる。
車両ライセンスベース111は、車両200とリア側ライセンスプレート100Rの間に配置された板状部材であり、リア側ライセンスプレート100Rの下辺側(周縁凸部104)を、裏面側から表面側に折り曲げたフック112により保持する部材である(図14参照)。
(第二工程)
リア側ライセンスプレート100Rのうち、締結部材105が外された側を車両ライセンスベース111から持ち上げる。この状態において、ライセンスプレート枠1の上辺部11をリア側ライセンスプレート100Rの上辺に沿ってスライド(平行移動)させる。そして、上辺部11から延在する第一上部係止片21、第二上部係止片22及び取付座部23を、リア側ライセンスプレート100Rと車両ライセンスベース111との間に挿入する。
図12に示すように、上辺部11から延在する第二上部係止片22は、リア側ライセンスプレート100Rと車両ライセンスベース111の間に挿入されている。
このようにして、ライセンスプレート枠1の上辺部11が、リア側ライセンスプレート100Rの周縁凸部104に嵌め込む。このため、ライセンスプレート枠1は、上下方向及び前後方方向に移動しないように規制されるので、上辺部11がリア側ライセンスプレート100Rの上辺から外れるのが防止される。
(第三工程)
次に、ライセンスプレート枠1の上辺部11がリア側ライセンスプレート100Rの周縁凸部104に嵌め込まれた状態を維持しながら、ライセンスプレート枠1の下辺部12を持ち上げる。そして、車両ライセンスベース111のフック112,113の下側から、ライセンスプレート枠1の第一下部係止片24及び第二下部係止片25を挿入する。
具体的には、図14(a)に示すように、最初に、ライセンスプレート枠1の下辺部12を水平方向に傾け、さらに下辺部12から延在する第一下部係止片24を矢印方向に開く。
次に、図14(b)に示すように、第一下部係止片24の先端側を、車両ライセンスベース111のフック112の下に入れる。
そして、図14(c)に示すように、第一下部係止片24を車両ライセンスベース111の裏面側に挿入する。これにより、下辺部12の内部にフック112が奥側まで挿入される。
この結果、ライセンスプレート枠1の下辺部12は、リア側ライセンスプレート100Rの下辺に、車両ライセンスベース111を覆うようにして装着される。このため、ライセンスプレート枠1は、上下方向及び前後方向に移動しないように規制されるので、下辺部12がリア側ライセンスプレート100Rの下辺から外れるのが防止される。
(第四工程)
最後に、第一工程で取り外した締結部材105を再びリア側ライセンスプレート100Rの透孔107に挿通する。この際、締結部材105は、ライセンスプレート枠1の取付座部23の第一透孔31に挿通された後、車両200のリア部に締結される。
これにより、ライセンスプレート枠1は、取付座部23の第一透孔31に挿通された締結部材105によって、リア側ライセンスプレート100Rと車両200の間に固定される。
以上説明したように、ライセンスプレート枠1は、フロント側ライセンスプレート100Fだけでなく、リア側ライセンスプレート100Rにも装着することができる。すなわち、ライセンスプレート枠1は、初期状態においてはそのままフロント側ライセンスプレート100Fに対して装着可能である。そして、裏面プレート20の中央プレート部26をはさみ等により切断除去することにより、リア側ライセンスプレート100Rに対して装着可能になる。
このように、ライセンスプレート枠1は、その一部分(中央プレート部26)を切断するだけで、フロント側ライセンスプレート100Fへの装着とリア側ライセンスプレート100Rへの装着を切替えることができる。つまり、ライセンスプレート枠1は、フロント側ライセンスプレート100Fへのライセンスプレート枠1とリア側ライセンスプレート100Rへのライセンスプレート枠1とを兼用している。
しかも、裏面プレート20の中央プレート部26を切断除去するだけで切替えできるので、従来のライセンスプレート枠に比べて、製造コストを抑制できると共に、部品点数を削減できる。
また、部品点数が1点だけなので、ライセンスプレート100(100F,100R)へのライセンスプレート枠1の装着時の作業時間を短縮することができる。また、装着時の作業過誤(取付部品の選定過誤)が発生しない。
また、ライセンスプレート枠1は、弾性変形可能な合成樹脂によって形成されているので、ライセンスプレート100への装着が容易になり、装着作業を容易にさせる効果がある。
また、車両200の振動が伝わってライセンスプレート100が共振しても、ライセンスプレート枠1と衝突して大きな騒音が発生することもない。
従来のライセンスプレート枠は、振動による騒音発生を抑制するためにライセンスプレート100との間にスポンジを設けていた。
これに対して、ライセンスプレート枠1は、柔軟性のある合成樹脂によって形成されているので、従来のようにスポンジを設けることなく、振動による騒音発生を抑制することができる。
なお、従来と同様に、ライセンスプレート枠1とライセンスプレート100の間にスポンジ等を設けてもよい。これにより、より一層、振動による騒音の発生を抑制することが可能になる。
また、上述した実施形態では、裏面プレート20に罫書き線21L,22L,23L,24L,25Lを描画する場合について説明したが、これに限らない。
罫書き線21L,22L,23L,24L,25Lを設けない場合であってもよい。この場合には、マニュアル等の説明書に切断除去する領域を示し、この説明書の記載に従ってユーザがはさみ等により裏面プレート20の中央プレート部26を切断除去するようにすればよい。
また、罫書き線21L,22L,23L,24L,25Lに代えて、ミシン目や溝を入れてもよい。ミシン目や溝に沿って中央プレート部26を切断除去することができる。ミシン目を用いた場合には、はさみ等の刃物を用いずに、中央プレート部26を切断除去してもよい。
また、ライセンスプレート枠1の上辺部11側に2つの係止片(第一上部係止片21及び第二上部係止片22)を、下辺部12側に2つの係止片(第一下部係止片24及び第二下部係止片25)をそれぞれ形成する場合について説明したが、これに限らない。係止片の位置、数、形状は、任意に設定可能である。
1…ライセンスプレート枠、 10…枠体、 11…上辺部、 12…下辺部12a…表面部、 12b…外周部、 12c…内周部、 20…裏面プレート(裏面部)、 21…第一上部係止片、 22…第二上部係止片、 23…取付座部、 24…第一下部係止片、 25…第二下部係止片、 31…第一透孔、 32…第二透孔、 100…ライセンスプレート、 100F…フロント側ライセンスプレート、 100R…リア側ライセンスプレート、 102…裏面、 103…周縁、 104…周縁凸部、 105,106…締結部材、 200…車両(車体)

Claims (6)

  1. 弾性変形可能な合成樹脂より一体成形されるライセンスプレート枠であって、
    ライセンスプレートの周縁を取り囲む枠体と、
    前記枠体の上辺部から下辺部に亘って前記ライセンスプレートの裏面側に配置されると共に、前記ライセンスプレートを車体に固定する締結部材を挿通可能な2つの透孔を前記上辺部の近傍に有する裏面部と、
    を備え、
    前記裏面部は、リア側ライセンスプレートへの取り付けの際に、前記透孔の一方の透孔の周辺の取付座部を残して、前記枠体から分離可能であることを特徴とするライセンスプレート枠。
  2. 前記裏面部は、前記枠体から延在して前記ライセンスプレートの裏面を係止する係止片を残して、前記枠体から分離可能であることを特徴とする請求項1に記載のライセンスプレート枠。
  3. 前記係止片は、前記下辺部の複数箇所に配置されることを特徴とする請求項2に記載のライセンスプレート枠。
  4. 前記係止片は、前記上辺部の複数箇所に配置されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のライセンスプレート枠。
  5. 前記下辺部は、前記ライセンスプレートの表面に対して平行に配置される表面部と、前記表面部の幅方向の両端から立ち上がる外周部及び内周部と、により断面略コ字形状に形成され、
    前記下辺部の裏面側に、前記ライセンスプレートの周縁凸部が収容されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のライセンスプレート枠。
  6. 前記合成樹脂は、熱可塑性エラストマーであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のライセンスプレート枠。
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