JP2013089447A - 燃料電池の電極触媒層 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温性能と低温性能の両方を満たす。
【解決手段】当該燃料電池の電極触媒層33に用いられるアイオノマー100の膨張率が200%以下である。また、アイオノマーの膨張率が140%以上であることが好ましい。さらに、当該電極触媒層33がカソード触媒層である場合には、該カソード触媒層のアイオノマー/カーボンの比率が0.5〜1.0の範囲内にあることが好ましい。
【選択図】図4

Description

本発明は、燃料電池の電極触媒層に関する。さらに詳述すると、本発明は、電極触媒層に含有される材質の改良に関する。
燃料電池の電極触媒層は、触媒層および拡散層を真空密着することによって形成されている(例えば特許文献1参照)。このような燃料電池は、幅広い温度条件化においても十分な性能(低温性能、高温性能)を発揮することが求められている。
特開2010−153093号公報
しかしながら、燃料電池セルの運転状態は、特に車両用の場合においては氷点下から高温まで非常に温度条件が幅広く、高電流密度化したときや、資源の観点、製造コストの観点でプラチナ量の低減(低Pt量化)を図ったときには、低温性能や高温性能に対するロバスト性が低下してしまう。
そこで、本発明は、高温性能と低温性能の両方を満たすことができるようにした燃料電池の電極触媒層を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するべく本発明者は種々の検討を行った。一般に、燃料電池においては、アノード下流の膨張率(膨潤率)を抑え、燃料ガスの触媒層への拡散性を高めて、触媒層への燃料ガス濃度を高めることによって性能を向上させるようにしているが、その一方で、カソード側での酸化剤ガスの拡散性も燃料電池の性能に影響している。当該カソード側の拡散性について本発明者がさらに検討したところ、湿潤状態ではアイオノマー(金属イオンによる凝集力を利用し高分子を凝集体とした合成樹脂)の膨張により触媒層内の細孔が閉塞し、さらに、アイオノマーが膨張して触媒周りのアイオノマーフィルムが厚くなることによりガスの拡散性が下がり、触媒層周りのガス濃度が低下して発電性能の低下を招くことを知見するに至った。アイオノマーについてさらに検討すると、従来、高温性能と低温性能の両方を満たす触媒層のアイオノマーの膨張率(膨潤率)といったものは規定されていない。
本発明にかかる燃料電池の電極触媒層は、このような知見の下、アイオノマーに着目することにより想到するに至ったもので、当該燃料電池の電極触媒層に用いられるアイオノマーの膨張率が200%以下であることを特徴としている。
上述のように、従来の燃料電池は、その負荷状況に応じて氷点下から高温までの運転状態にさらされることがあり、そのときの運転温度条件に対してのセル電圧のロバスト性が悪化するという課題を有していたのに対して、本発明では、触媒層に用いるアイオノマーの膨張率を所定の範囲内に抑え、セル電圧のロバスト性が確保されるようにしている。
この電極触媒層においては、アイオノマーの膨張率が140%以上であることが好ましい。
また、当該電極触媒層がカソード触媒層であることも好ましい。
さらに、カソード触媒層のアイオノマー/カーボンの比率が0.5〜1.0の範囲内にあることが好ましい。
本発明によれば、高温性能と低温性能の両方を満たすことができるようになる。
本発明の一実施形態における燃料電池のセルの構造例を示す分解斜視図である。 燃料電池の構造例を示す側面図である。 燃料電池のセルの部分側面図である。 カソード触媒層の構成を拡大して示す断面図である。 アイオノマーの膨張率が異なる燃料電池の低温性能と高温性能とを比較するための試験の結果を示す表である。 アイオノマーの膨張率が異なる燃料電池の低温性能と高温性能とを比較するための試験の結果を示すグラフである。 アイオノマーの膨張率が異なる燃料電池の低温性能結果と高温性能結果との合計を示すグラフである。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1〜図4に本発明の実施形態を示す。本実施形態における燃料電池1は、電解質膜31と、該電解質膜31の両面に形成された電極触媒層であるアノード電極層(本明細書ではアノード触媒層という)32およびカソード電極層(本明細書ではカソード触媒層という)33と、各触媒層32,33に供給される反応ガスを拡散させるガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer)42,43と、電解質膜31、アノード触媒層32、カソード触媒層33およびガス拡散層42,43を挟持するセパレータ20(20a,20b)と、ガス拡散層42,43の周縁周辺に設けられるフレーム部材40と、を備えるものである。
以下に説明する実施形態においては、まず、燃料電池1を構成するセル(発電セル)2および複数のセル2が積層されてなる燃料電池スタックの概略構成について説明し、その後、アノード触媒層32、カソード触媒層33の構成について説明することとする。
図1に本実施形態における燃料電池1のセル2の概略構成を示す。図示するように構成されるセル2は、順次積層されてセル積層体3を構成している(図2参照)。また、このセル積層体3等で構成される燃料電池スタックは、例えばスタック両端を一対のエンドプレート7で挟まれ、さらにこれらエンドプレート7どうしを繋ぐようにテンションプレート8からなる拘束部材が配置された状態で積層方向への荷重がかけられて締結されている(図2参照)。
なお、このような燃料電池スタック等で構成される燃料電池1は、例えば燃料電池車両(FCHV;Fuel Cell Hybrid Vehicle)の車載発電システムにおいて利用可能なものであるがこれに限られることはなく、各種移動体(例えば船舶や飛行機など)やロボットなどといった自走可能なものに搭載される発電システム、さらには定置の発電システムにおいても利用することが可能である。
セル2に含まれる電解質としては、膜−電極接合体(MEA;Membrane Electrode Assembly)あるいは膜−電極−拡散層接合体(MEGA:Membrane Electrode & Gas Diffusion Layer Assembly)を用いることができる。例えば本実施形態では、膜−電極−拡散層接合体(以下、MEGAともいう)30を用いている(図1等参照)。
セル2は、MEGA30、該MEGA30を挟持する一対のセパレータ20(図1等においてはそれぞれ符号20a,20bで示している)等で構成されている(図1参照)。MEGA30および各セパレータ20a,20bはおよそ矩形の板状に形成されている。また、MEGA30はその外形が各セパレータ20a,20bの外形よりも小さくなるように形成されている。
MEGA30は、高分子材料のイオン交換膜からなる高分子電解質膜(以下、単に電解質膜ともいう)31と、電解質膜31を両面から挟んだ一対の電極触媒層(アノード触媒層およびカソード触媒層)32,33と(図1参照)、さらにガス拡散層42,43(図3参照)とを含む。電解質膜31は、アノード触媒層32、カソード触媒層33よりも大きく形成されている。この電解質膜31には、その周縁部34を残した状態でアノード触媒層32、カソード触媒層33が例えばホットプレス法により接合されている。
MEGA30を構成するアノード触媒層32、カソード触媒層33は、その表面に付着された白金などの触媒を担持した例えば多孔質のカーボン素材で構成されている。一方の電極触媒層(アノード触媒層32)には燃料ガス(反応ガス)としての水素ガス、他方の電極触媒層(カソード触媒層33)には空気や酸化剤などの酸化ガス(反応ガス)が供給され、これら2種類の反応ガスによりMEGA30内で電気化学反応が生じてセル2の起電力が得られるようになっている。
ガス拡散層42,43は、電解質膜31に供給される反応ガスを適度に拡散させるように形成されている層である(図3参照)。例えば本実施形態におけるガス拡散層42,43は、電解質膜31(およびアノード触媒層32、カソード触媒層33)よりも小さく形成されている。また、ガス拡散層42,43および電解質膜31(およびアノード触媒層32、カソード触媒層33)は、その周辺部分(周縁に近い部分)をフレーム部材40によって挟持された状態となっている(図3参照)。
セパレータ20(20a,20b)はガス不透過性の導電性材料で構成されている。導電性材料としては、例えばカーボンや導電性を有する硬質樹脂のほか、アルミニウムやステンレス等の金属(メタル)が挙げられる。本実施形態のセパレータ20(20a,20b)の基材は板状のメタルで形成されているものであり(メタルセパレータ)、この基材のアノードガス拡散層42、カソードガス拡散層43側の面には耐食性に優れた膜(例えば金メッキで形成された皮膜)が形成されている。
また、セパレータ20a,20bの両面には、複数の凹部によって構成される溝状の流路が形成されている。これら流路は、例えば板状のメタルによって基材が形成されている本実施形態のセパレータ20a,20bの場合であればプレス成形によって形成することができる。このようにして形成される溝状の流路は、酸化ガスのガス流路35や水素ガスのガス流路36、あるいは冷却水流路37を構成している。より具体的に説明すると、セパレータ20aのアノード触媒層32側となる内側の面には水素ガスのガス流路36が形成され、その裏面(外側の面)には冷却水流路37が形成されている(図1参照)。同様に、セパレータ20bのカソード触媒層33側となる内側の面には酸化ガスのガス流路35が形成され、その裏面(外側の面)には冷却水流路37が形成されている(図1参照)。例えば本実施形態の場合、隣接する2つのセル2,2に関し、一方のセル2のセパレータ20aの外面と、これに隣接するセル2のセパレータ20bの外面とを付き合わせた場合に両者の冷却水流路37が一体となり断面が例えば矩形あるいはハニカム形の流路が形成される構造となっている。
さらに、上述したように各セパレータ20a,20bは、少なくとも流体の流路をなすための凹凸形状が表面と裏面とで反転した関係になっている。より具体的に説明すると、セパレータ20aにおいては、水素ガスのガス流路36を形成する凸形状(凸リブ)の裏面が冷却水流路37を形成する凹形状(凹溝)であり、ガス流路36を形成する凹形状(凹溝)の裏面が冷却水流路37を形成する凸形状(凸リブ)である。さらに、セパレータ20bにおいては、酸化ガスのガス流路35を形成する凸形状(凸リブ)の裏面が冷却水流路37を形成する凹形状(凹溝)であり、ガス流路35を形成する凹形状(凹溝)の裏面が冷却水流路37を形成する凸形状(凸リブ)である。
また、セパレータ20a,20bの長手方向の端部付近(本実施形態の場合であれば、図1中向かって左側に示す一端部の近傍)には、酸化ガスの入口側のマニホールド15a、水素ガスの出口側のマニホールド16b、および冷却水の入口側のマニホールド17aが形成されている。例えば本実施形態の場合、これらマニホールド15a,16b,17aは各セパレータ20a,20bに設けられた略矩形ないしは台形、あるいは両端が半円形状の長細矩形の透孔によって形成されている(図1等参照)。さらに、セパレータ20a,20bのうち反対側の端部には、酸化ガスの出口側のマニホールド15b、水素ガスの入口側のマニホールド16a、および冷却水の出口側のマニホールド17bが形成されている。本実施形態の場合、これらマニホールド15b,16a,17bも略矩形ないしは台形、あるいは両端が半円形状の長細矩形の透孔によって形成されている(図1参照)。
上述のような各マニホールドのうち、セパレータ20aにおける水素ガス用の入口側マニホールド16aと出口側マニホールド16bは、セパレータ20aに形成されている入口側の連絡通路61および出口側の連絡通路62を介してそれぞれが水素ガスのガス流路36に連通している。同様に、セパレータ20bにおける酸化ガス用の入口側マニホールド15aと出口側マニホールド15bは、セパレータ20bに形成されている入口側の連絡通路63および出口側の連絡通路64を介してそれぞれが酸化ガスのガス流路35に連通している(図1参照)。さらに、各セパレータ20a,20bにおける冷却水の入口側マニホールド17aと出口側マニホールド17bは、各セパレータ20a,20bに形成されている入口側の連絡通路65および出口側の連絡通路66を介してそれぞれが冷却水流路37に連通している。ここまで説明したような各セパレータ20a,20bの構成により、セル2には、酸化ガス、水素ガスおよび冷却水が供給されるようになっている。ここで具体例を挙げておくと、セル2が積層された場合、例えば水素ガスは、セパレータ20aの入口側マニホールド16aから連絡通路61を通り抜けてガス流路36に流入し、MEGA30の発電に供された後、連絡通路62を通り抜けて出口側マニホールド16bに流出することになる。
なお、本実施形態においては、冷却水の入口側マニホールド17aと出口側マニホールド17bとをそれぞれセパレータ20の冷却水流れ方向両側の一方寄りおよび他方寄りに配置している(図1参照)。すなわち、本実施形態においては冷却水の入口側マニホールド17aと出口側マニホールド17bをセパレータ20の対角線上に配置することとし、これによってセパレータ20に対し冷却水が全面的に行き渡りやすくなるようにしている。
第1シール部材13a、第2シール部材13bは必要に応じて設けられる(図1参照)。セパレータ20a,20b間に設けられる場合、これら第1シール部材13a、第2シール部材13bは、例えば、ともに複数の部材(例えば独立した小型の4つの矩形枠体と、流体流路を形成するための大きな枠体)で形成される(図1参照)。これらのうち、第1シール部材13aはMEGA30とセパレータ20aとの間に設けられるもので、より詳細には、その一部が、電解質膜31の周縁部34と、セパレータ20aのうちガス流路36の周囲の部分との間に介在するように設けられる。また、第2シール部材13bは、MEGA30とセパレータ20bとの間に設けられるもので、より詳細には、その一部が、電解質膜31の周縁部34と、セパレータ20bのうちガス流路35の周囲の部分との間に介在するように設けられる。
さらに、隣接するセル2,2のセパレータ20bとセパレータ20aとの間には、複数の部材(例えば独立した小型の4つの矩形枠体と、流体流路を形成するための大きな枠体)で形成された第3シール部材13cが設けられている(図1参照)。この第3シール部材13cは、セパレータ20bにおける冷却水流路37の周囲の部分と、セパレータ20aにおける冷却水流路37の周囲の部分との間に介在するように設けられてこれらの間をシールする部材である。
なお、第1〜第3シール部材13a〜13cとしては、隣接する部材との物理的な密着により流体を封止する弾性体(ガスケット)や、隣接する部材との化学的な結合により接着する接着剤などを用いることができる。例えば本実施形態では各シール部材13a〜13cとして弾性によって物理的にシールする部材を採用しているが、この代わりに上述した接着剤のような化学結合によってシールする部材を採用することもできる。
フレーム部材40は、MEGA30とともにセパレータ20a,20b間に挟持される例えば樹脂からなる部材(以下、樹脂フレームともいう)である。例えば本実施形態では、薄い枠形状の樹脂フレーム40をセパレータ20a,20b間に介在させ、当該樹脂フレーム40によってMEGA30の少なくとも一部、例えば周縁部34に沿った部分を表側と裏側から挟持するようにしている。このように設けられる樹脂フレーム40は、締結力を支持するセパレータ20(20a,20b)間のスペーサとしての機能、絶縁部材としての機能、セパレータ20(20a,20b)の剛性を補強する補強部材としての機能を発揮する。
続いて、燃料電池1の構成について簡単に説明する(図2参照)。本実施形態における燃料電池1は、複数のセル2を積層してなるセル積層体3を備え、当該セル積層体3の両端に位置するセル(端セル)2,2の外側に順次、断熱セル4、出力端子5a付のターミナルプレート5、インシュレータ(絶縁プレート)6およびエンドプレート7をさらに備えた構成となっている。セル積層体3に対しては、両エンドプレート7をつなぐように架け渡されたテンションプレート8によって積層方向への所定の圧縮力が加えられている。さらに、セル積層体3の一端側のエンドプレート7とインシュレータ6との間にはプレッシャプレート9とばね機構9aとが設けられており、セル2に作用する荷重の変動が吸収されるようになっている。
断熱セル4は例えば2枚のセパレータとシール部材とで断熱層が形成されているもので、発電に伴い生じる熱が大気等に放熱されるのを抑える役割を果たす。すなわち、一般に、セル積層体3の端部は大気との熱交換により温度が低くなりやすいことから、当該セル積層体3の端部に断熱層を形成することによって熱交換(放熱)を抑えることが行われている。このような断熱層としては、例えば、セル2におけるものと同様の一対のセパレータに、膜−電極アッセンブリの代わりとして導電板などの断熱部材10を挟み込んだ構成のものがある。この場合に用いられる断熱部材10は断熱性に優れるほど好適であり、具体的には例えば導電性多孔質シートなどが用いられる。また、このような断熱部材10の周囲をシール部材で封止することによって空気層が形成される。
ターミナルプレート5は集電板として機能する部材であり、例えば鉄、ステンレス、銅、アルミニウム等の金属で板状に形成されている。ターミナルプレート5のうち断熱セル4側の表面には、めっき処理等の表面処理が施されており、かかる表面処理により断熱セル4との接触抵抗が確保されている。めっきとしては、金、銀、アルミ、ニッケル、亜鉛、すず等を挙げることができ、例えば本実施形態では導電性、加工性および低廉性を勘案してすずめっき処理を施している。
インシュレータ6は、ターミナルプレート5とエンドプレート7等とを電気的に絶縁する機能を果たす部材である。このような機能を果たすため、かかるインシュレータ6は例えばポリカーボネートなどの樹脂材料により板状に形成されている。
エンドプレート7は、ターミナルプレート5と同様、各種金属(鉄、ステンレス、銅、アルミニウム等)で板状に形成されている。例えば本実施形態では銅を用いてこのエンドプレート7を形成しているがこれは一例に過ぎず、他の金属で形成されていても構わない。
テンションプレート8は両エンドプレート7,7間を架け渡すようにして設けられているもので、例えば一対がセル積層体3の両側に対向するように配置される(図2参照)。テンションプレート8は、各エンドプレート7,7にボルト等で固定され、単セル2の積層方向に所定の締結力(圧縮力)を作用させた状態を維持する。このテンションプレート8の内側面(セル積層体3を向く面)には漏電やスパークが生じるのを防止すべく絶縁膜が形成されている。絶縁膜は、具体的には例えば当該テンションプレート8の内側面に貼り付けられた絶縁テープ、あるいは当該面を覆うように塗布された樹脂コーティングなどによって形成されている。
続いて、燃料電池1のセル2におけるカソード触媒層33等の構成について説明する(図3、図4参照)。
本実施形態では、セル2のカソード触媒層33に用いられているアイオノマー(図4において符号100で示す)として、膨張率(膨潤率)が140%以上200%以下の範囲内にあるものを用いている(図4参照)。アイオノマー100は、金属イオンによる凝集力を利用し高分子を凝集体とした合成樹脂であり、膨張率が140%以上200%以下の範囲内にあるアイオノマー100を用いることにより、セル電圧のロバスト性が確保されるようにしている。
すなわち、従来の燃料電池1であれば、MEGA30が湿潤状態にあるとき、アイオノマー100の膨張によりカソード触媒層33内の細孔103が閉塞し、また、アイオノマー100が膨張してカソード触媒層33周りのアイオノマーフィルムが厚くなることによりガスの拡散性が下がるといった事象が生じ、これに起因して、アノード上流部での燃料クロスオーバーとアノード下流での燃料濃度低下による電圧低下が生じることがあった。これに対し、本実施形態によれば、カソード触媒層33に用いるアイオノマー100の膨張率を抑え、アノード上流部のアイオノマー100の膨張率が下流部のそれよりも大きくなるようにすることで、含水時のカソード触媒層33内の細孔103が閉塞するのを抑制し、セル電圧のロバスト性を確保している。
さらに、カソード触媒層33のI/C比(アイオノマー/カーボンの比率)が0.5〜1.0の範囲内にあることが好適である。この場合、アイオノマー100の膨張率を抑えつつ、プロトン伝導度を維持することによって、燃料電池1の低温性能と高温性能をともに向上させることが可能となる。カーボンは、カソード触媒層33に触媒担持カーボン(図4において符号101で示す)として存在している。触媒担持カーボン101中には、Pt等の触媒102が担持されている(図4参照)。
ちなみに、本明細書で用いている膨張率(膨潤率)とは、アイオノマー100の膨張割合を示す指標として用いているものである。例えば膨張率100%であれば体積2倍、膨張率200%であれば体積3倍を表す。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば本実施形態ではカソード触媒層33に用いられているアイオノマー100の膨張率(膨潤率)について言及したが、これはカソード触媒層33のみに限るという趣旨ではなく、アノード触媒層32のアイオノマーについても適宜膨張率を設定することができる。
膨張率(膨潤率)がそれぞれ210%、190%、170%、150%のアイオノマー100を用いた場合について、当該燃料電池1の低温性能(Wet性能)と高温性能(Dry性能)とを比較するための試験を行った(図5参照)。また、特に図示していないが、膨張率が130%のアイオノマー100を用いた場合についても試験を行った。その結果、膨張率190%の場合に中程度の電池性能(ロバスト性)、膨張率170%の場合に好適な電池性能が得られた反面、膨張率210%と膨張率130%の場合の電池性能は十分ではなかった。
また、燃料電池1において、膨張率(膨潤率)が上がるにつれて高温性能(Dry性能)は上がる一方、低温性能(Wet性能)は下がることが上述の試験結果からも明らかとなった(図6参照)。さらに、図6に示される試験結果に基づき、低温性能結果と高温性能結果との合計についても検討したところ、高温性能と低温性能の両方を満たすという観点からすれば、アイオノマー100の膨張率は140%以上200%以下が好適であるとの結論が得られた(図7参照)。
本発明は、アイオノマーを含有する電極触媒層を含む燃料電池に適用して好適である。
1…燃料電池、32…アノード触媒層(電極触媒層)、33…カソード触媒層(電極触媒層)、100…アイオノマー

Claims (4)

  1. 当該燃料電池の電極触媒層に用いられるアイオノマーの膨張率が200%以下であることを特徴とする燃料電池の電極触媒層。
  2. 前記アイオノマーの膨張率が140%以上であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の電極触媒層。
  3. 当該電極触媒層がカソード触媒層であることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池の電極触媒層。
  4. 前記カソード触媒層のアイオノマー/カーボンの比率が0.5〜1.0の範囲内にあることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池の電極触媒層。
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