JP2013088663A - 検査装置及び検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ディスプレイ部などのように電極数が多く、その電極が微細に配置された電子デバイスの検査を確実に、かつ簡便に実施することが可能な検査装置及び検査方法を提供する。
【解決手段】検査装置は、電子デバイスの駆動状態を検査するとともに、電子デバイスと着脱可能に構成される。検査装置は、所定方向に沿って所定ピッチで周期的に電子デバイスに配置される複数のデバイス側電極部の各々と電気的に接続される複数の駆動側電極部と、電子デバイスを駆動させる制御信号を複数のデバイス側電極部に出力するコントローラとを有する。複数の駆動側電極部は、n個のグループに分類され、所定方向に沿って複数のデバイス側電極部の所定ピッチの略1/nのピッチで周期的に配置されている。一のグループに属する駆動側電極部は、他のグループに属する駆動側電極部と隣接するように周期的に配置される。
【選択図】図1
【解決手段】検査装置は、電子デバイスの駆動状態を検査するとともに、電子デバイスと着脱可能に構成される。検査装置は、所定方向に沿って所定ピッチで周期的に電子デバイスに配置される複数のデバイス側電極部の各々と電気的に接続される複数の駆動側電極部と、電子デバイスを駆動させる制御信号を複数のデバイス側電極部に出力するコントローラとを有する。複数の駆動側電極部は、n個のグループに分類され、所定方向に沿って複数のデバイス側電極部の所定ピッチの略1/nのピッチで周期的に配置されている。一のグループに属する駆動側電極部は、他のグループに属する駆動側電極部と隣接するように周期的に配置される。
【選択図】図1
Description
本発明は、情報を表示するディスプレイ部などの電子デバイスを駆動して、前記電子デバイスの駆動状態を検査するとともに、電子デバイスと着脱可能に構成された検査装置及び検査方法に関する。
従来、液晶表示装置(LCD)に変わる情報表示装置として、帯電粒子気体中移動方式(電子粉流体(登録商標)方式)、帯電粒子液体中移動方式(電気泳動方式)、エレクトロクロミック方式、サーマル方式、2色粒子回転方式などの技術を用いた情報表示装置が提案されている。これらの情報表示装置のなかでも帯電粒子気体中移動方式や帯電粒子液体中移動方式や2色粒子回転方式を用いた情報表示装置では、給電を断ってもディスプレイ部の表示領域に表示させた情報が保持される表示メモリー性を有しているため、電子ペーパなどへの適用が期待されている。
ここで、一般に、ディスプレイ部は、駆動回路部が実装されて製品化される。また、製造工程では、実装工程に不良なディスプレイ部の流出を防ぐため、駆動回路部への実装前に制御信号をディスプレイ部に入力して、点灯などの駆動状態の検査が行われている。
ディスプレイ部に限らず、多くの電子デバイスにおいて、このような動作確認検査が行われる。
なお、一般的に、この種の検査装置としては、検査用プローブピンなどを用いて、駆動回路部に設けられる駆動側電極部とディスプレイ側電極部とを電気的に接続させて、ディスプレイ側電極部に制御信号を出力するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような検査装置を用いてディスプレイ部の駆動状態など、電子デバイスの動作確認のための検査をすることによって、完成品における一定の品質が確保されている。
ところが、上述した検査装置、例えば、ディスプレイ部のような電子デバイスの動作確認のための検査装置では、次のような問題点がある。すなわち、ディスプレイ部の表示領域を構成する画素電極から引き出された引き出し電極をそれぞれ検査装置に接続するため、ディスプレイ部と検査装置との接続箇所が増大する。これらの接続箇所の全てにおいて、電気的に確実に接続することが求められる。例えば、A4サイズ(210mm×297mm)の表示領域にXGAモノクロ規格の解像度(1024×768=786432ピクセル)で表示できるディスプレイ部では、引き出し電極を短辺側に纏めて配置する場合、接続する箇所は、1024+768=1792箇所になり、電極中心の間隔は、210mm/(1024+768)本=117μmになる。
基板に配置された電極中心の間隔は、上述のように微細である上に、接続するピン(接続用電極)の数が多いため、動作確認を行いたいディスプレイ部(電子デバイス)とその動作確認を行うための検査装置とを接続する際のアライメントを肉眼で行うことが困難である。よって、ディスプレイ部などの電子デバイスの検査では、接続する部分を顕微鏡で観察しながら、電極の接続箇所の全てにおいて確実に電気的接続を行うことが必要になっていた。よって、電極同士の位置合わせに時間がかかり、作業効率が極めて低いという問題があった。なお、このような問題は、ディスプレイ部に限らず、微細に配置された電極を備える様々な電子デバイスに共通する問題でもある。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ディスプレイ部などのように電極数が多く、その電極が微細に配置された電子デバイスの動作確認検査を確実に、かつ簡便に実施することが可能な検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
第1の特徴に係る検査装置(検査装置200)は、情報を表示するディスプレイ部100のような電子デバイスを駆動して、前記電子デバイスの駆動状態を検査するとともに、前記電子デバイスと着脱可能に構成される。検査装置は、所定方向に沿って所定ピッチで周期的に前記電子デバイスに配置される複数のデバイス側電極部(ディスプレイ側電極部130)の各々と電気的に接続される複数の駆動側電極部(駆動側電極部230)と、前記電子デバイスを駆動させる制御信号を前記複数のデバイス側電極部に出力するコントローラ(コントローラ240)とを有する。前記複数の駆動側電極部は、n個のグループに分類される。前記複数の駆動側電極部は、所定方向に沿ってデバイス側電極部における前記所定ピッチの略1/nのピッチで周期的に配置される。一のグループに属する駆動側電極部は、他のグループに属する駆動側電極部と隣接するように周期的に配置される。
かかる検査装置では、検査装置側の複数の駆動側電極部は、n個のグループに分類されるとともに、所定方向に沿って、電子デバイス側のデバイス側電極部における所定ピッチの略1/nのピッチで周期的に配置されている。一のグループに属する駆動側電極部は、他のグループに属する駆動側電極部と隣接するように周期的に配置されている。つまり、駆動側電極部のピッチは、デバイス側電極部のピッチよりも狭く、かつ、デバイス側電極部の1ピッチあたりに、駆動側電極部がn個配置される。
このような検査装置によれば、電子デバイスと検査装置とを接続する際に、駆動側電極部の位置とデバイス側電極部の位置とがずれても、デバイス側電極部が、n個のグループのいずれかの駆動側電極部に接触するので、各グループの駆動側電極部から順番に制御信号を出力すれば、いずれかのグループの駆動側電極部から出力された制御信号をデバイス側電極部に確実に入力させることが可能になる。すなわち、かかる検査装置によれば、ディスプレイなどのように電極数が多く、その電極が微細に配置された電子デバイスの動作確認検査を確実に、かつ簡便に実施することが可能になる。
第1の特徴において、前記複数の駆動側電極部に含まれる電極数は、前記複数のデバイス側電極部に含まれる電極数よりも多い。
第1の特徴に係る検査装置における検査方法は、前記n個のグループの中から、制御対象グループを選択する工程Aと、制御対象グループ以外のグループに属する駆動側電極部にハイインピーダンスを設定し、前記制御対象グループに属する駆動側電極部に、前記制御対象グループに対応する制御信号を出力する工程Bとを有する。前記工程Bは、前記工程Aにおいて前記n個のグループの全てが前記制御対象グループとして選択されるまで繰り返される。
第1の特徴に係る検査装置における検査方法は、前記デバイス側電極部に接続された前記駆動側電極部が属するグループを検出する工程Aと、前記工程Aで検出されたグループ以外のグループに属する駆動側電極部にハイインピーダンスを設定し、前記工程Aで検出されたグループに属する駆動側電極部に、前記工程Aで検出されたグループに対応する制御信号を出力する工程Bとを有する。
本発明によれば、ディスプレイ部などのように電極数が多く、その電極が微細に配置された電子デバイスの動作確認検査を確実に、かつ簡便に実施することが可能な検査装置及び検査方法を提供することができる。
本発明に係る検査装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)第1実施形態、(2)第2実施形態、(3)変形例、(4)その他の実施形態について説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一部分には、同一の符号を付している。ただし、図面は模式的なのものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることを留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる。
(1)第1実施形態
ここでは、(1−1)検査システムの構成、(1−2)駆動側電極部の構成、(1−3)電子デバイスの一例としてディスプレイ部を取り上げ、デバイス側電極部と駆動側電極部との接続態様の説明、(1−4)検査装置で行う検査方法、(1−5)作用・効果について説明する。
ここでは、(1−1)検査システムの構成、(1−2)駆動側電極部の構成、(1−3)電子デバイスの一例としてディスプレイ部を取り上げ、デバイス側電極部と駆動側電極部との接続態様の説明、(1−4)検査装置で行う検査方法、(1−5)作用・効果について説明する。
(1−1)検査システムの構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る検査システム1の構成を説明する構成図である。図1に示すように検査システム1は、電子デバイス(ここでは、所定の情報を表示するディスプレイ部100を示す)と、電子デバイス(ここではディスプレイ部100)を駆動して、電子デバイス(ここではディスプレイ部100)の駆動状態を検査する検査装置200とを備える。また、検査システム1では、電子デバイス(ここではディスプレイ部100)と検査装置200とが着脱可能に構成されている。なお、電子デバイスの動作確認検査とは、各電子デバイスの機能を発現させる駆動状態を確認するための検査であり、例えば、ディスプレイ部100の動作確認としては、表示領域に所定の画像を表示できるかどうかを確認するための点灯状態の検査などが挙げられる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る検査システム1の構成を説明する構成図である。図1に示すように検査システム1は、電子デバイス(ここでは、所定の情報を表示するディスプレイ部100を示す)と、電子デバイス(ここではディスプレイ部100)を駆動して、電子デバイス(ここではディスプレイ部100)の駆動状態を検査する検査装置200とを備える。また、検査システム1では、電子デバイス(ここではディスプレイ部100)と検査装置200とが着脱可能に構成されている。なお、電子デバイスの動作確認検査とは、各電子デバイスの機能を発現させる駆動状態を確認するための検査であり、例えば、ディスプレイ部100の動作確認としては、表示領域に所定の画像を表示できるかどうかを確認するための点灯状態の検査などが挙げられる。
以下では、電子デバイスとしてディスプレイ部を例にして説明する。
ディスプレイ部100は、所定の情報が表示される表示領域110と、表示領域110に配置された画素電極(不図示)から引き出された配線120と、配線の端部に連結されたディスプレイ側電極部130とを有する。
図1に示す検査システム1では、ディスプレイ部100は、少なくとも一方が透明な2枚の電極付き基板間の気体中空間(真空中を含む)に、光学的反射率を有する帯電性粒子を含む粒子群として構成した表示媒体を少なくとも1種類以上配置好ましくは封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像などの情報を表示する気体中粒子移動方式ディスプレイパネルである。後述するが、表示媒体および駆動方式は上記に限定されない。
ディスプレイ部100の表示領域110には、画素電極を形成する互いに直交する行方向のライン電極(不図示)と、列方向のライン電極(不図示)とが設けられており、表示領域110の端部まで引き出されて配線120に接続されている。
配線120は、表示領域110に配置された画素電極(不図示)に連結されており、ディスプレイ側電極部130は、配線120の端部に連結されている。すなわち、ディスプレイ側電極部130は、表示領域110に配置された画素電極(不図示)に連結されている。ディスプレイ側電極部130は、所定の領域に集められて配置されている。なお、本実施形態において、ディスプレイ部100は、検査装置200によって検査される電子デバイスを構成し、ディスプレイ側電極部130は、電子デバイスに配置される複数のデバイス側電極部を構成する。
検査装置200は、ディスプレイ側電極部130の各々と電気的に接続される複数の駆動側電極部230と、ディスプレイ部100の表示領域110に所定の情報を表示させる制御信号をディスプレイ側電極部130に出力するコントローラ240とを備える。なお、かかる制御信号は、ディスプレイ部100の駆動状態を検査するための検査信号と言い換えることもできる。コントローラ240は、CPU、ROM、RAM、タイミング信号発生回路などを備える。CPUは、ROMに格納された制御プログラムに従って、後述するドライバIC210A,210Bなどを制御する。
図1に示す検査装置200は、ディスプレイ側電極部130を駆動する制御信号を出力するドライバIC210A,210Bを有する。ドライバIC210A,210Bは、記憶部250から読み出したデータに基づいて、ディスプレイ側電極部130に所定の電圧を印加するか、または、ハイインピーダンスの状態にする。図1に示す検査装置200では、ディスプレイ側電極部130を制御する制御信号は、コントローラ240から直接送信されず、ドライバIC210A,210Bから送信される。
また、検査装置200は、ディスプレイ部100に表示する所定の情報などのデータが格納された記憶部250と、コントローラ240の電源回路260とを有する。記憶部250は、半導体メモリー、ハードディスク等により構成されている。記憶部250は、書き換え可能なUSBメモリー等の記録媒体であってもよい。電源回路260は、情報の表示或いは消去に応じた所定の電圧を発生させる。
図1に示す検査システム1において、ディスプレイ側電極部130と駆動側電極部230とは、着脱可能に構成されたディスプレイ部100と検査装置200とを電気的及び機械的に接続する接続部CNを構成する。
図1に示す実施形態では、検査装置200の駆動側電極部230は、複数のグループに分けられている。複数の駆動側電極部230には、第1グループに属する第1駆動側電極部231と、第2グループに属する第2駆動側電極部232とが含まれる。図1に示す実施形態では、異なるグループに属する駆動側電極部230が基板面に順に配置されている。すなわち、第1駆動側電極部231と第2駆動側電極部232とが交互に配置されている。配線220は、駆動側電極部230に含まれる。
接続部CNを構成するディスプレイ側電極部130及び駆動側電極部230の材質としては、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の導電性金属酸化物を用いてもよい。或いは、ディスプレイ側電極部130及び駆動側電極部230の材質としては、銅、アルミニウム、ニッケル、クロムなどの金属を用いてもよく、金、銀、白金、パラジウムなどの貴金属を用いてもよく、これらの合金を用いてもよい。抜き挿し方式の接続部CNを構成する場合には、曲げや擦過に対する強度に優れている材料を電極部材料として用いることが好ましい。このような材料は、例えば、上述した金属、貴金属又は合金である。このうち、安価な良導電性材料である銅を好ましく用いることができる。
図1に示す実施形態では、第1駆動側電極部231は、ドライバIC210Aに接続される。ドライバIC210Aは、第1グループに属する第1駆動側電極部231にディスプレイ側電極部130を駆動する制御信号を出力する。第2駆動側電極部232は、ドライバIC210Bに接続される。ドライバIC210Bは、第2グループに属する第2駆動側電極部232にディスプレイ側電極部130を駆動する制御信号を出力する。
コントローラ240は、ディスプレイ側電極部130と駆動側電極部230とが電気的に接続された状態で、異なるグループに属する第1駆動側電極部231と第2駆動側電極部232に対して、異なるタイミングで制御信号を出力する。
なお、第1実施形態では、複数の駆動側電極部230が2つのグループに分類されるケースについて例示しているに過ぎない。複数の駆動側電極部230は、n個のグループに分類されてもよい(但し、nは整数)。
(1−2)駆動側電極部の構成
図2は、検査システム1の検査装置200における駆動側電極部230および電子デバイス側のデバイス側電極部130を拡大した拡大図である。第1駆動側電極部231と第2駆動側電極部232は、所属するグループが異なることを分かり易くするために符号により区別しているが、同じ構成を有する。
図2は、検査システム1の検査装置200における駆動側電極部230および電子デバイス側のデバイス側電極部130を拡大した拡大図である。第1駆動側電極部231と第2駆動側電極部232は、所属するグループが異なることを分かり易くするために符号により区別しているが、同じ構成を有する。
各駆動側電極部230は、ドライバIC210A,210Bに連結される配線220の端部に連結されており、配線220の端部に取り付けられた矩形状の電極パッド230Aを有する。なお、デバイス側電極部130は、配線120の端部に取り付けられた矩形状の電極パッド130Aを有する。
ここで、デバイス側電極部130(電極パッド130A)のピッチは、“Pdp”で表される。ピッチPdpは、互いに隣接するデバイス側電極部130(電極パッド130A)の中心の間隔である。電極パッド130Aの幅は、“Wdp”で表される。デバイス側電極部130(電極パッド130A)間のギャップは、“Wdg”で表される。ギャップWdgは、互いに隣接する電極パッド130A間に設けられる間隙である。なお、“Pdp”は、“Pdp”=“Wdp”+“Wdg”の関係で表される。
また、駆動側電極部230(電極パッド230A)のピッチは、“Pp”で表される。ピッチPpは、互いに隣接する駆動側電極部230(電極パッド230A)の中心の間隔である。電極パッド230Aの幅は、“Wp”で表される。駆動側電極部230(電極パッド230A)間のギャップは、“Wg”で表される。ギャップWgは、互いに隣接する電極パッド230A間に設けられる間隙である。なお、“Pp”は、“Pp”=“Wp”+“Wg”の関係で表される。
さらに、同一グループに属する駆動側電極部230(電極パッド230A)のうち、互いに隣接する駆動側電極部230(電極パッド230A)間のギャップは、“Wng”で表される。なお、図2に示すように、駆動側電極部230が2つのグループに分類される場合には、“Wng”は、“Wp”+2דWg”で表される。
第1に、ピッチPdpは、Ppの略n倍(nは、グループ数)である。言い換えると、Ppは、ピッチPdpの略1/nである。このように、本実施形態に係る検査装置200では、複数の駆動側電極部230に含まれる電極数が、電子デバイス(例えばディスプレイ部100)の複数のデバイス側電極部130に含まれる電極数よりも多くなるように配置されている。なお、“略”とは、ピッチ“Pdp”及び電極パッド130Aの数によって定まるずれ幅を含むことを意味する。
第2に、幅Wp及びギャップWgは、Wp>Wgの関係(以下、条件A)を満たすことが好ましい。また、幅Wdp及びギャップWgは、Wdp>Wgの関係(以下、条件B)を満たすことが好ましい。これによって、電子デバイス(例えばディスプレイ部100)と検査装置200との位置関係がずれたとしても、デバイス側電極部130(電極パッド130A)は、いずれかのグループに属する駆動側電極部230(電極パッド230A)に必ず接続される。
第3に、幅Wdp及びギャップWngは、Wdp<Wngの関係(以下、条件C)を満たすことが好ましい。これによって、デバイス側電極部130(電極パッド130A)は、同一グループに属する駆動側電極部230(電極パッド230A)のうち、互いに隣接する駆動側電極部230(電極パッド230A)に接続されることがない。
なお、条件A〜条件Cが満たされなくても、ディスプレイ側電極部130(電極パッド130A)がいずれかのグループに属する駆動側電極部230(電極パッド230A)に接続されることもあることに留意すべきである。
(1−3)デバイス側電極部と駆動側電極部との接続態様の説明
駆動側電極部230と、デバイス側電極部130との接続状態について説明する。図3(a)〜(c)は、検査システム1の電子デバイス(例えばディスプレイ部100)と検査装置200との接続態様を説明する模式図である。
駆動側電極部230と、デバイス側電極部130との接続状態について説明する。図3(a)〜(c)は、検査システム1の電子デバイス(例えばディスプレイ部100)と検査装置200との接続態様を説明する模式図である。
駆動側電極部230とデバイス側電極部130との接続状態は、図3(a)〜(c)に示すケースで説明することができる。検査システム1では、駆動側電極部230とデバイス側電極部130のうち何れか一方が他方に重ね合わされて互いに接続されているが、説明のため、両者の接続状態が分かるように電子デバイス(ここではディスプレイ部100)の基板を透視した状態で表している。すなわち、図3に示す状態は、紙面の垂直方向下側に検査装置200の駆動側電極部230が配置されており、検査装置200に対して紙面の垂直方向上側に電子デバイス(ここではディスプレイ部100)のデバイス側電極部130が重ね合わされた状態である。
なお、図3(a)〜(c)では、説明のため、デバイス側電極部130及びデバイス側電極部130に連結される配線120を電極11,12と表し、駆動側電極部230の電極パッド230Aと配線220とをグループAに属する電極A1,A2と表し、グループBに属する電極B1,B2と表す。
図3(a)は、駆動側電極部230とデバイス側電極部130とが正常に接続された場合を示した図である。すなわち、この場合のずれd0は、0≦d0<Wgであり、電極11,12と電極A1,B1とが合致している。図3(b)は、図3に示すD方向に電子デバイス(ここではディスプレイ部100)と検査装置200とが距離d1(Wg≦d1<Wp)ずれた状態で接続されたケースを表す。この場合、電極11は、電極A1と電極B1に接続される。同様に、電極12は、電極A2と電極B2に接続される。図3(c)は、図3に示すD方向に電子デバイス(ここではディスプレイ部100)と検査装置200とが距離d2(Wp≦d2<(Pp+Wg))ずれた状態で接続されたケースを表す。この場合、電極11は、電極B1に接続される。同様に、電極12は、電極B2に接続される。
駆動側電極部230は、上述の構成を備えるため、検査装置200と電子デバイス(ここではディスプレイ部100)とを接続する際に、デバイス側電極部130と駆動側電極部230とが厳密に重なって正常に接続されなくても、駆動側電極部230とデバイス側電極部130とが接続されて電気的に導通する。
(1−4)検査装置で行う検査方法
図4は、検査システム1の検査装置200が、ディスプレイ部100(電子デバイス)に所定の情報を表示させる動作確認を実行して、ディスプレイ部100の駆動状態を検査するときの検査方法を説明する図である。図4には、検査方法を説明するフローチャートの各ステップと、表示領域110に表示されている情報とが紐付けて表されている。
図4は、検査システム1の検査装置200が、ディスプレイ部100(電子デバイス)に所定の情報を表示させる動作確認を実行して、ディスプレイ部100の駆動状態を検査するときの検査方法を説明する図である。図4には、検査方法を説明するフローチャートの各ステップと、表示領域110に表示されている情報とが紐付けて表されている。
検査装置200のコントローラ240は、以下の手順に基づいて、所定の情報を表示領域110に表示するようにドライバIC210A,210Bを制御する。
ステップS1において、コントローラ240は、何れかのグループを選択し、選択されたグループ以外のグループに属する複数の駆動側電極部230をハイインピーダンスに設定する。ステップS2において、コントローラ240は、選択されたグループの駆動側電極部230に情報を表示するための制御信号を出力する。
すなわち、実施形態の検査システム1では、コントローラ240は、グループAを選択し、グループBに属する複数の駆動側電極部230(この場合、第2駆動側電極部232)をハイインピーダンスに設定する。続いて、検査システム1は、選択されたグループの駆動側電極部230(この場合、第1駆動側電極部231)に情報を表示するための制御信号を出力する。なお、書き換え処理に先立ってリセット処理(消去処理)が行われる。
デバイス側電極部130と駆動側電極部230との接続状態が、例えば、図3(a)または図3(b)のケースであれば、ステップS2を終えたとき、表示領域110に新たな情報が表示される。
ステップS3において、コントローラ240は、ステップS1で選択されたグループ以外のグループから何れかのグループを選択し、選択されたグループ以外のグループに属する複数の駆動側電極部230をハイインピーダンスに設定する。ステップS4において、コントローラ240は、選択されたグループの駆動側電極部230に情報を表示するための制御信号を出力する。
すなわち、実施形態の検査システム1では、コントローラ240は、グループBを選択し、グループAに属する複数の駆動側電極部230(この場合、第1駆動側電極部231)をハイインピーダンスに設定する。続いて、検査システム1は、選択されたグループの駆動側電極部230(この場合、第2駆動側電極部232)に情報を表示するための制御信号を出力する。
デバイス側電極部130と駆動側電極部230との接続状態が、例えば、図3(c)のケースであれば、ステップS4を終えたとき、表示領域110に新たな情報が表示される。図3(b)のケースでは、グループAの駆動側電極部230とグループBの駆動側電極部230の両方に接続されているため、ステップS4を終えると、ステップS3で選択されたグループの駆動側電極部230からの制御信号によって表示領域110に情報が再び表示される。
図4に示したフローチャートに従って、コントローラ240に制御されることにより、図3(a)〜図3(b)のいずれの接続状態になっていても、ディスプレイ部100(電子デバイス)には所定の情報が表示される。
(1−5)作用・効果
以上説明したように、検査システム1では、電子デバイス(ここでは、情報を表示するディスプレイ部100)と、電子デバイス(ここではディスプレイ部100)の駆動状態を検査する検査装置200とが着脱可能に構成されており、ディスプレイ部100は、表示領域110に配置された画素電極に連結された複数のデバイス側電極部130を有し、検査装置200は、デバイス側電極部130の各々と電気的に接続される複数の駆動側電極部230と、電子デバイスを駆動させる(ここでは、表示領域110に情報を表示させる)制御信号をデバイス側電極部130に出力するコントローラ240とを有する。駆動側電極部230は、n個のグループに分類されるとともに、所定方向に沿って電子デバイス側の所定ピッチPdpの略1/nのピッチPpで周期的に配置されている。一のグループに属する駆動側電極部230は、他のグループに属する駆動側電極部230と隣接するように周期的に配置されている。つまり、駆動側電極部230のピッチPpは、デバイス側電極部のピッチよりも狭く、かつ、デバイス側電極部130の1ピッチあたりに、駆動側電極部230が2個以上配置される。
以上説明したように、検査システム1では、電子デバイス(ここでは、情報を表示するディスプレイ部100)と、電子デバイス(ここではディスプレイ部100)の駆動状態を検査する検査装置200とが着脱可能に構成されており、ディスプレイ部100は、表示領域110に配置された画素電極に連結された複数のデバイス側電極部130を有し、検査装置200は、デバイス側電極部130の各々と電気的に接続される複数の駆動側電極部230と、電子デバイスを駆動させる(ここでは、表示領域110に情報を表示させる)制御信号をデバイス側電極部130に出力するコントローラ240とを有する。駆動側電極部230は、n個のグループに分類されるとともに、所定方向に沿って電子デバイス側の所定ピッチPdpの略1/nのピッチPpで周期的に配置されている。一のグループに属する駆動側電極部230は、他のグループに属する駆動側電極部230と隣接するように周期的に配置されている。つまり、駆動側電極部230のピッチPpは、デバイス側電極部のピッチよりも狭く、かつ、デバイス側電極部130の1ピッチあたりに、駆動側電極部230が2個以上配置される。
このため、デバイス側電極部130の位置と駆動側電極部230の位置とがずれても、デバイス側電極部130が、n個のグループのいずれかの駆動側電極部230に接続していれば、コントローラ240から各グループの駆動側電極部230に対して異なるタイミングで送られる制御信号に基づいて、表示領域110の情報を書き換えることができる。すなわち、検査装置200によれば、電極数が多く、その電極が微細に配置されたディスプレイ部100などの電子デバイスの検査を確実に、かつ簡便に実施することが可能になる。
図1に示す実施形態では、第1グループに属する第1駆動側電極部231と、第2グループに属する第2駆動側電極部232とが基板面に交互に配置されている。また、各駆動側電極部230(第1駆動側電極部231及び第2駆動側電極部232)は、電極パッド230Aの幅Wpと、隣接する電極パッド230A間のギャップWgは、Wp>Wgを満たす。図1に示す構成では、ディスプレイ側電極部130の間隔Pdpは、Pdp=2Ppである。
例えば、A4サイズ(210×297mm)の表示領域にXGAモノクロ規格の解像度(1024×768=786432ピクセル)で表示できるように構成し、A4サイズの短辺部分に縦横ライン電極から引き出されたデバイス側電極部130を配置する場合、210mmの範囲に、(1024+768=1792)本のデバイス側電極部130が配置される。従って、接続する箇所は、1024+768=1792箇所になり、配線220の間隔Ppは、数百μm〜百数十μmになる。
検査システム1では、接続部CNにおける検査装置200側の電極を少なくとも2つのグループに分け、上記関係を満たすように構成することにより、例えば、駆動側電極部230とデバイス側電極部130との接続状態が図3(a)〜(c)に示す何れかのケースになり、デバイス側電極部130と駆動側電極部230とが厳密に重なって正常に接続されなくても、言い換えれば、精密なアライメントを取らなくても、駆動側電極部230とデバイス側電極部130とが接続されて電気的に導通し得る。すなわち、駆動側電極部230とデバイス側電極部130とが正常に接続しない場合が無くなる。従って、電子デバイス(例えばディスプレイ部100)と検査装置200とを表示の不具合がおこらないように確実に接続することができる。
実施形態では、図3に示したように、位置ずれがd0,d1,d2の範囲であれば、電子デバイスは正しく駆動される。ディスプレイ部100であれば、表示させたい情報が正しく表示される。また、電極11が電極A2,B2に接触するような位置ずれが起きた場合には、電極11から順に配列される電極のうち最後の電極Nに通電されないことになるが、表示領域110の全域に表示の不具合が発生することはなく動作確認のための検査に不都合はない。
また、デバイス側電極部130及び駆動側電極部230の材質としては、上述したように、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の導電性金属酸化物を用いてもよい。或いは、デバイス側電極部130及び駆動側電極部230の材質としては、銅、アルミニウム、ニッケル、クロムなどの金属を用いてもよく、金、銀、白金、パラジウムなどの貴金属を用いてもよく、これらの合金を用いてもよい。抜き挿し方式の接続部CNを構成する場合には、曲げや擦過に対する強度に優れている材料を電極部材料として用いることが好ましい。このような材料は、例えば、上述した金属、貴金属又は合金である。
導電性材料から電極パットとしての導電膜を形成する方法としては、次の方法が挙げられる。例えば、上述した導電性材料を基板面にスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、塗布法などにより薄膜状に形成することができる。また、金属材料については、金属箔(例えば、圧延銅箔)を形成し、基板面にラミネートする方法を用いてもよい。更に、導電性材料を含む導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合し、基板面に塗布する方法などを用いることができる。導電性材料は、パターン形成が可能であるため、成形性もよく、好適に使用できる。
導電膜を金属材料で形成する場合には、上述した形成方法のなかでも、金属材料を圧延した薄膜が好ましい。圧延した薄膜は、蒸着により形成された薄膜やスパッタリングにより形成された薄膜に比べて、曲げや擦過に対する強度を高めることができる。導電膜を配置する基板と、導電膜との密着性を高めるために、アンカー材を設けてもよい。
電極パッドとしての導電膜の厚さは、導電性が確保できればよく、一例として、0.01μm〜10μmが好ましく、0.05μm〜5μmがより好ましい。
実施形態において、「着脱可能」を実現するための構成としては、検査装置200が着脱機構を有することが好ましい。ここで、図5(a)〜(c)は、着脱機構の一例を示す斜視図である。
図5(a)に示す着脱機構280は、クリップ方式によって、電子デバイス(ここではディスプレイ部100)が載置される載置部284を有する。載置部284の端部285は、載置部284からせり上がる段差状に形成されている。
電子デバイス(ここではディスプレイ部100)が載置部284に載置される際、電子デバイス(ここではディスプレイ部100)の端部145が、載置部284の端部285に突き当てられることで、挿抜方向(図5(a)のX方向)において、デバイス側電極部130の位置と、駆動側電極部230の位置とを容易に合わせることができる。
図5(b)に示す着脱機構380は、電子デバイス(ここではディスプレイ部100)を挿抜方向(図5(b)のX方向)に沿って抜き差しする挿抜方式によって、電子デバイス(ここではディスプレイ部100)と検査装置200とを着脱する。電子デバイス(ここではディスプレイ部100)の端部145が、載置部384の端部385に突き当てられることで、挿抜方向において、デバイス側電極部130の位置と、駆動側電極部230の位置とを容易に合わせることができる。
駆動側電極部230は、スプリング式の電極によって構成されていることが好ましい。この場合、デバイス側電極部130を着脱機構380に差し込んだ際、電極部同士を押さえ付けることができるので、デバイス側電極部130と駆動側電極部230とを確実に接続させることができる。
図5(c)に示す着脱機構480は、磁気吸着力によって、電子デバイス(ここではディスプレイ部100)と検査装置200とを着脱するように構成されている。着脱機構480では、駆動側電極部230を配置した基板481が磁石からなり、デバイス側電極部130を配置した基板141が磁性体からなる。駆動側電極部230を配置した基板481は、電子デバイス(ここではディスプレイ部100)が載置される載置部484を有する。電子デバイス(ここではディスプレイ部100)が載置部284に載置される際、電子デバイス(ここではディスプレイ部100)の端部145が、載置部284の端部285に突き当てられることで、挿抜方向(図5(c)のX方向)において、デバイス側電極部130の位置と、駆動側電極部230の位置とを容易に合わせることができる。
このように、検査装置200が着脱機構280,380,480を有することによって、電子デバイスを検査装置200に着脱することが簡便になるので、電子デバイスを検査する際の作業効率が一層向上する。
第1実施形態に示す検査システム1では、駆動側電極部230の電極パッド230Aの幅Wpと、隣接する電極パッド230A間のギャップWgがWp>Wgを満たし、ディスプレイ側電極部130のピッチ(間隔)PdpがPdp=2Ppを満たす構成と合わせて、コントローラ240は、図4に示したフローチャートに従う処理を実行する。
すなわち、コントローラ240は、選択したグループ以外のグループに属する駆動側電極部230をハイインピーダンスに設定し、選択されたグループの駆動側電極部230にのみ制御信号を出力する処理を、全グループに行うため、デバイス側電極部130は、必ず何れかのグループに属する駆動側電極部230と接続されて制御信号を受け取ることができる。従って、一連の処理が終了したときには、図3(a)〜図3(b)のいずれの接続状態になっていても、ショートなどの不良を引き起こすことなく、ディスプレイ部100(電子デバイス)の表示領域110に新たな情報を必ず表示することができる。
(2)第2実施形態
次に、第2実施形態について説明する。ここでは、(2−1)検査装置の駆動側電極部、(2−2)検査装置で行う検査方法、(2−3)作用・効果について説明する。
次に、第2実施形態について説明する。ここでは、(2−1)検査装置の駆動側電極部、(2−2)検査装置で行う検査方法、(2−3)作用・効果について説明する。
(2−1)検査装置の駆動側電極部
図6は、検査装置400における駆動側電極部430(電極パッド430A)およびデバイス側電極部を拡大した拡大図である。第2実施形態として示す検査システム2は、ディスプレイ部300(電子デバイス)と、検査装置400とを備え、ディスプレイ部300(電子デバイス)と検査装置400とは着脱可能に構成されている。
図6は、検査装置400における駆動側電極部430(電極パッド430A)およびデバイス側電極部を拡大した拡大図である。第2実施形態として示す検査システム2は、ディスプレイ部300(電子デバイス)と、検査装置400とを備え、ディスプレイ部300(電子デバイス)と検査装置400とは着脱可能に構成されている。
検査システム2のディスプレイ部300(電子デバイス)及び検査装置400には、第1実施形態のデバイス側電極部130及び駆動側電極部230に加えて、デバイス側電極部130に接続された駆動側電極部230のグループを検出する検出部を有する。
検査システム2は、短絡されたショート配線321と、ショート配線321の端部に連結されたデバイス側電極部330とを有する。また、デバイス側電極部330の各々と電気的に接続される複数の駆動側電極部430を備える。駆動側電極部430は、複数のグループに分けられている。複数の駆動側電極部430には、第1グループに属する第1駆動側電極部431と、第2グループに属する第2駆動側電極部432とが含まれる。第1駆動側電極部431と第2駆動側電極部432とは、配線421に連結されている。配線421は、グループを検出する検出回路270に接続されている。ディスプレイ側電極部330、ショート配線321、配線421、配線421に連結された第1駆動側電極部431、第2駆動側電極部432、及び検出回路270は、検出部を構成する。
デバイス側電極部330のピッチ(間隔)は、デバイス側電極部130のピッチ(間隔)と同じPdpである。また、駆動側電極部430(第1駆動側電極部431、第2駆動側電極部432は、矩形状の電極パッド430Aを有し、電極パッド430Aの幅Wpと、隣接する電極パッド430A間のギャップWgと、配線420のピッチ(間隔)Ppとの間には、Pp=Wp+WgかつWp>Wgの関係が成り立つ。駆動側電極部430が図6に示す構成となっている場合には、駆動側電極部430に対応するデバイス側電極部330の間隔Pdpは、Pdp=2Pp(但し、Pp=Wp+Wg)である。
図6では、説明のため、デバイス側電極部330に連結されるショート配線321を配線Sと表し、グループAに属する第1駆動側電極部431を電極DA1、DA2、グループBに属する第2駆動側電極部432を電極DB1,DB2と表す。検出回路270は、配線Sによりショートしている電極を検出することにより、グループA,Bどちらの駆動側電極部230がデバイス側電極部130に接続されているかを検出する。
(2−2)検査装置で行う検査方法
図7は、本発明の第2実施形態に係る検査システム2の検査装置400が、ディスプレイ部300(電子デバイス)に所定の情報を表示させて、ディスプレイ部300(電子デバイス)の駆動状態を検査するときの検査方法を説明するフローチャートである。図示しないコントローラ240は、検出部によって接続されていることが検出されたグループ以外のグループに属する複数の駆動側電極部をハイインピーダンスに設定し、検出されたグループの駆動側電極部に制御信号を出力する。
図7は、本発明の第2実施形態に係る検査システム2の検査装置400が、ディスプレイ部300(電子デバイス)に所定の情報を表示させて、ディスプレイ部300(電子デバイス)の駆動状態を検査するときの検査方法を説明するフローチャートである。図示しないコントローラ240は、検出部によって接続されていることが検出されたグループ以外のグループに属する複数の駆動側電極部をハイインピーダンスに設定し、検出されたグループの駆動側電極部に制御信号を出力する。
すなわち、ステップS10において、コントローラ240は、検出部により、電極DA1,DA2に導通しているか検出する。導通している場合には、ステップS11において、グループBに属する複数の駆動側電極部230(この場合、第2駆動側電極部232)をハイインピーダンスに設定する。
続いて、ステップS12において、コントローラ240は、グループAの駆動側電極部230によって、表示領域110を書き換える。図7に示す処理では、コントローラ240は、第1駆動側電極部231に情報を表示するための制御信号を出力する。なお、書き換え処理に先立ってリセット処理(消去処理)が行われる。
一方、ステップS10において、電極DA1,DA2に導通していないことが検出された場合には、ステップS13において、さらに、電極DB1,DB2に導通しているか検出する。導通している場合には、ステップS14において、グループAに属する複数の駆動側電極部230(この場合、第1駆動側電極部231)をハイインピーダンスに設定する。
続いて、ステップS15において、コントローラ240は、グループBの駆動側電極部230によって、表示領域110を書き換える。
(2−3)作用・効果
以上説明したように、検査システム2の検査装置400は、検出部によって、デバイス側電極部130がどのグループに属する駆動側電極部230(第1駆動側電極部231又は第2駆動側電極部232)に接続されているか検出することができるため、検査装置400は、検出された一方の駆動側電極部230に対して制御信号を1回出力することで、表示領域110に表示される情報を確実に書き換えることができる。
以上説明したように、検査システム2の検査装置400は、検出部によって、デバイス側電極部130がどのグループに属する駆動側電極部230(第1駆動側電極部231又は第2駆動側電極部232)に接続されているか検出することができるため、検査装置400は、検出された一方の駆動側電極部230に対して制御信号を1回出力することで、表示領域110に表示される情報を確実に書き換えることができる。
(3)変形例
図8は、変形例に係る検査システム3の検査装置600における駆動側電極部630(電極パッド630A)およびデバイス側電極部を拡大した拡大図である。変形例として示す検査システム3では、デバイス側電極部530(電極パッド530A)のピッチ(間隔)Pdpの1/nと、駆動側電極部630のピッチ(間隔)Ppとが異なっている。すなわち、Pdp/n≠Ppである。
図8は、変形例に係る検査システム3の検査装置600における駆動側電極部630(電極パッド630A)およびデバイス側電極部を拡大した拡大図である。変形例として示す検査システム3では、デバイス側電極部530(電極パッド530A)のピッチ(間隔)Pdpの1/nと、駆動側電極部630のピッチ(間隔)Ppとが異なっている。すなわち、Pdp/n≠Ppである。
すなわち、駆動側電極部630は、矩形状の電極パッド630Aを有し、電極パッド630Aの幅Wpと、隣接する電極パッド630A間のギャップWgとは、Wp>Wgの関係が成り立つ。更に、図8に示す構成では、デバイス側電極部530のピッチ(間隔)Pdpは、Pdp/n<Pp (n=2)の関係にあるので、Pdp<2Ppである。また、デバイス側電極部530がピッチPdpでm本配置された幅WDp、同じグループに属する駆動側電極部630がm本ずつ配置されたとき、同じグループに属する駆動側電極部の最も離れた位置にある駆動側電極部間の距離WDrとするとき、WDp−WDr<Pp+wgである。
この場合、デバイス側電極部530と駆動側電極部630との接続状態は、図3(a)〜(c)の全てが繰り返し含まれるパターンになるため、ディスプレイ部100(電子デバイス)に所定の情報を表示することができる。
(4)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例が明らかとなる。例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例が明らかとなる。例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。
実施形態では、電子デバイス側の端部145が、検査装置側、例えば、着脱機構280の載置部284の端部285に突き当てられることで、挿抜方向(図5の例では、X方向)において、デバイス側電極部130の位置と、駆動側電極部230の位置とを容易に合わせることができることを説明したが、例えば図5に示された構成においても、電子デバイスの側端部をガイドする構造を着脱機構280の載置部284に形成しておけば、挿抜方向だけでなく、挿抜方向の直角方向(図5の例では、Y方向)においても、電子デバイスのデバイス側電極部130の位置と、検査装置側の駆動側電極部230の位置とをより容易に合わせることができる検査装置が得られる。
実施形態では、ディスプレイ部100(ディスプレイ部300,500も同様)は、気体中粒子移動方式ディスプレイパネルであると説明した。しかし、ディスプレイ部100は、例えば、電気泳動方式(液体中粒子移動方式)ディスプレイ、コレステリック液晶方式ディスプレイパネル、エレクトロクロミック方式ディスプレイパネルとすることができる。また、給電を断った状態で表示された情報を所定期間保持できる表示メモリー性、いわゆるバイステイブル性を有するMEMS方式ディスプレイパネル、銀の電解による析出を用いる方式のディスプレイパネル、溶解反応を利用したディスプレイパネルとすることができる。ディスプレイ部100は、これら表示メモリー性を有するものが好ましいが、表示メモリー性の無い、従来の液晶ディスプレイ(LCD)にも適用できる。
実施形態において、検査システム1には、ドライバIC210A,210Bが設けられていると説明した。しかし、電子デバイスがディスプレイ部であっても、ドライバICは、必ずしも必要でない。コントローラ240がディスプレイ部100の制御信号を、駆動側電極部230を介してディスプレイ側電極部130に直接出力する構成であってもよい。ドライバIC210A,210Bを使用すると、コントローラ240の負荷軽減、配線220の本数を減らすなどの利点がある。
実施形態では、検査装置200は、記憶部250を備えると説明した。この他に、例えば、無線通信及び/又は有線通信を可能とする通信デバイスを備え、ディスプレイ部100の表示領域110に表示する情報に関するデータや、他の電子デバイスなどでもその動作確認に必要なデータを、ネットワークを介して取得することもできる。
実施形態では、駆動側電極部230には、グループAに属する第1駆動側電極部231(電極A1,A2)と、グループBに属する第2駆動側電極部232(電極B1,B2)とが含まれると説明した。しかし、2つのグループに限定されない。3つであってもよい。
また、実施形態では、駆動側電極部がピッチ(間隔)Ppで配置されており、デバイス側電極部がピッチ(間隔)Pdpで配置されており、Pdp=2Ppである場合について説明した。しかし、デバイス側電極部のピッチ(間隔)は、駆動側電極部の間隔の整数倍であればよく、2倍に限定されない。すなわち、例えば、Pdp=3Pp、Pdp=4Ppという関係になるような配置になっていてもよい。
また、実施形態に係る検査システム1乃至3は、検査装置200,400,600を備えていたが、他の検査装置を更に備えてもよい。更に、実施形態に係る検査システム1乃至3は、ネットワークを介して外部装置に接続するように構成されていてもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
A1,A2…電極、B1,B2…電極、1,2,3…検査システム、11,12…電極、100…ディスプレイ部、110…表示領域、120…配線、130…デバイス側電極部、130A…電極パッド、200,400,600…検査装置、210A,210B…ICドライバ、220…配線、230…駆動側電極部、230A…電極パッド、231…第1駆動側電極部、232…第2駆動側電極部、240…コントローラ、250…記憶部、260…電源回路、270…検出回路、280,380,480…着脱機構、300,500…ディスプレイ部、321…ショート配線、330…デバイス側電極部、420…配線、421…配線、430…駆動側電極部、430A…電極パッド、431…第1駆動側電極部、432…第2駆動側電極部、530…デバイス側電極部、530A…電極パッド、630…駆動側電極部、630A…電極パッド
Claims (4)
- 電子デバイスを駆動して、前記電子デバイスの駆動状態を検査するとともに、前記電子デバイスと着脱可能に構成された検査装置であって、
所定方向に沿って所定ピッチで周期的に前記電子デバイスに配置される複数のデバイス側電極部の各々と電気的に接続される複数の駆動側電極部と、
前記電子デバイスを駆動させる制御信号を前記複数のデバイス側電極部に出力するコントローラとを有し、
前記複数の駆動側電極部は、n個のグループに分類されており、
前記複数の駆動側電極部は、所定方向に沿って前記所定ピッチの略1/nのピッチで周期的に配置されており、
一のグループに属する駆動側電極部は、他のグループに属する駆動側電極部と隣接するように周期的に配置される
ことを特徴とする検査装置。 - 前記複数の駆動側電極部に含まれる電極数は、前記複数のデバイス側電極部に含まれる電極数よりも多い
ことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。 - 請求項1に記載の検査装置における検査方法であって、
前記n個のグループの中から、制御対象グループを選択する工程Aと、
制御対象グループ以外のグループに属する駆動側電極部にハイインピーダンスを設定し、前記制御対象グループに属する駆動側電極部に、前記制御対象グループに対応する制御信号を出力する工程Bとを有しており、
前記工程Bは、前記工程Aにおいて前記n個のグループの全てが前記制御対象グループとして選択されるまで繰り返される
ことを特徴とする検査方法。 - 請求項1に記載の検査装置における検査方法であって、
前記デバイス側電極部に接続された前記駆動側電極部が属するグループを検出する工程Aと、
前記工程Aで検出されたグループ以外のグループに属する駆動側電極部にハイインピーダンスを設定し、前記工程Aで検出されたグループに属する駆動側電極部に、前記工程Aで検出されたグループに対応する制御信号を出力する工程Bとを有する
ことを特徴とする検査方法。
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