JP2013085850A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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宏介 住吉
Isao Hiyama
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Abstract

【課題】本発明は、通常の洗濯・すすぎ工程を行うと共にドアベローズに付着したリントを除去することができるドラム式洗濯機を提供する。
【解決手段】本発明は、筐体内に支持され、内部に洗濯水を貯留する外槽と、前記外槽に取り付けられる外槽カバー100に形成されて洗濯物の投入口となる開口部101と、この開口部101の周囲に沿って設けられる環状のドアベローズ11と、洗濯物を収容し、回転自在に前記外槽に内包される内槽と、前記内槽を回転駆動する駆動装置と、を備えるドラム式洗濯機において、前記外槽カバー100にドアベローズ11の洗浄機構30を設けたことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、ドラム式洗濯機に関する。
一般に、ドラム式洗濯乾燥機は、洗濯・すすぎ工程が完了した洗濯物の乾燥時にリントを発生させる。このリントは、洗濯物が投入されるドラム(内槽)、このドラムを内包する外槽等に付着する。
従来、洗濯物の洗浄・すすぎ工程とは別の工程で、ドラム、外槽を洗浄する槽洗浄工程を行うドラム式洗濯乾燥機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなドラム式洗濯乾燥機は、通常の洗濯・すすぎ工程よりも多くの水量を外槽に溜めると共に内槽の回転速度を速くする槽洗浄工程を実行することで、槽内に付着した洗剤カス、カビ等の異物を洗浄する。したがって、このドラム式洗濯乾燥機によれば、槽内に付着したリントも洗浄できると考えられる。
特開2005−131115号公報
ところで、洗濯物の乾燥時に発生するリントは、前記したドラム、外槽のみならず、外槽の開口部(洗濯物の投入口)の周囲に設けられたゴム製のドアベローズの裏側にも回り込んで付着する。
しかしながら、従来のドラム式洗濯乾燥機(例えば、特許文献1参照)は、その槽洗浄工程で、通常の洗濯・すすぎ工程よりも多くの水量を外槽に溜めたとしても、水位が外槽の開口部にまで至ることがない。したがって、従来のドラム式洗濯乾燥機では、ドアベローズに付着したリントを除去することができずに、ユーザは乾燥工程が終了するごとに雑巾等でリントを拭き取っていた。特にドアベローズの裏側に付着したリントの除去は、ドアベローズの洗濯物噛込み防止用の周縁部を持ち上げるようにしてドアベローズを裏返して拭き取る煩雑性を伴っていた。
そこで、本発明の課題は、通常の洗濯・すすぎ工程を行うと共にドアベローズに付着したリントを除去することができるドラム式洗濯機を提供することにある。
前記課題を解決する本発明は、筐体内に支持され、内部に洗濯水を貯留する外槽と、前記外槽に取り付けられる外槽カバーに形成されて洗濯物の投入口となる開口部と、この開口部の周囲に沿って設けられる環状のドアベローズと、洗濯物を収容し、回転自在に前記外槽に内包される内槽と、前記内槽を回転駆動する駆動装置と、を備えるドラム式洗濯機において、前記外槽カバーにドアベローズの洗浄機構を設けたことを特徴とする。
本発明のドラム式洗濯機によれば、通常の洗濯・すすぎ工程を行うと共にドアベローズに付着したリントを除去することができるドラム式洗濯機を提供することができる。
本発明の実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機(ドラム式洗濯機)の内部構造を示すために筐体の一部を切断して示した斜視図である。 本発明の実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機(ドラム式洗濯機)の内部構造を示す側面断面図である。 ドアで開口が閉じられた外槽カバーを図1のIII−III線で切断して示した部分断面を含む外槽カバーの斜視図である。 図1のIII−III線における部分拡大断面図であり、図3のIV部に対応する部分拡大断面図である。 ドアベローズ洗浄ノズルの構成説明図であり、(a)は図3の前側からドアベローズ洗浄ノズルを見た様子を示す正面図、(b)は図3の後側からドアベローズ洗浄ノズルを見た背面図、(c)はドアベローズ洗浄ノズルの右側の噴射孔付近を部分的に拡大して示す部分拡大右側側面図である。 本実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機(ドラム式洗濯機)の運転工程を示す工程図である。
以下、本発明の実施形態に係るドラム式洗濯機について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態に係るドラム式洗濯機は、ドアベローズの内側に洗浄水を噴射するように外槽カバーを構成したことを主な特徴としているが、以下では、まずドラム式洗濯機の全体構成について説明した後に、外槽カバーについて詳しく説明する。なお、本実施形態では、乾燥機能を備えるドラム式洗濯機であるドラム式洗濯乾燥機を例に説明する。以下の説明における前後左右上下の方向は、図1に示す前後左右上下の方向を基準とする。
≪ドラム式洗濯乾燥機≫
図1及び図2を主に参照しながらドラム式洗濯乾燥機1の全体構成について説明する。図1は本発明の実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機の内部構造を示すために筐体の一部を切断して示した斜視図、図2は本発明の実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機の内部構造を示す側面断面図である。
ドア2は、前面カバー1cの略中央に設けた洗濯物を出し入れするための投入口を塞ぐためのものであり、ドラム式洗濯乾燥機1の前補強材(図示省略)に設けたヒンジ(図示省略)で開閉可能に支持されている。
洗剤容器5は、ドラム式洗濯乾燥機1の上部左側に設けており、前部開口から引き出し式の洗剤トレイ(図示省略)を装着する。
洗剤容器5の後方には、図示しない給水弁(電磁弁)や風呂水吸水ポンプ、水位センサなど給水に関連する部品が設けられている。
上面カバー1eには、水道栓から延びる給水ホース(図示省略)が接続される給水ホース接続口16が設けられている。また、上面カバー1eには、風呂の残り湯を吸水するための吸水ホース(図示省略)が接続される吸水ホース接続口17も設けられている。
ドラム式洗濯乾燥機1のドラム8(内槽)は、有底円筒形状を呈している。このドラム8は、回転可能に外槽10内に支持されており、その外周壁に通水及び通風のための多数の貫通孔32を有すると共に、前側端面に洗濯物を出し入れするための開口部8aを有している。開口部8aの外側には、ドラム8と一体の流体バランサ8cを備えている。ドラム8の外周壁の内側には、軸方向に延びるリフタ8bが周方向に離散的に複数個設けられている。洗濯、乾燥時にドラム8が回転すると、洗濯物はリフタ8bと遠心力とで外周壁に沿って持ち上がり、重力で落下するような動きを繰り返すタンブリング動作を行う。ドラム8の回転中心軸は、水平又は開口部8a側が高くなるように、水平に対して0〜30°程度傾斜している。
有底円筒形状の外槽10は、ドラム8を同軸上に内包し、前面は開口している。つまり、外槽10は、ドラム8の傾斜に合わせて傾斜している。また、外槽10は、後側端面の外側中央にドラムモータ9を備えている。ドラムモータ9の回転軸9aは、外槽10を貫通し、ドラム8と結合している。
外槽10の前面の開口部には、後に詳しく説明する外槽カバー100が設けられ、この外槽カバー100が取り付けられることで外槽10は、その内側への貯水を可能としている。外槽カバー100の前側中央には、洗濯物を出し入れするための正面側開口部101が設けられている。この正面側開口部101は、特許請求の範囲にいう「開口部」に相当する。
そして、正面側開口部101とドラム式洗濯乾燥機1の筐体3に設けられた開口部(図示省略)は、ゴム製のドアベローズ11(環状のシール部材)で接続されている。つまり、ドアベローズ11は、正面側開口部101の周囲に沿って設けられることとなる。このドアベローズ11はドア2を閉じることで外槽10を水封するようになっている。
外槽10は、下側をベース1hに固定されたサスペンション13(コイルばねとダンパで構成)で防振支持されている。また、外槽10の上側は上部補強部材に取り付けた補助ばね(図示省略)で支持されており、外槽10の前後方向への倒れを防ぐことができる。
乾燥ダクト18は、ドラム式洗濯乾燥機1の背面内側に縦方向に設置され、乾燥ダクト18の下部は外槽10の背面下方に設けた吸気口10eにゴム製の蛇腹管18aで接続される。乾燥ダクト18内には、水冷除湿機構(図示省略)が内蔵されている。この水冷除湿機構には、前記した給水弁(図示省略)から冷却水が供給されるようになっている。
乾燥ダクト18の上部は、ドラム式洗濯乾燥機1内の上部右側に前後方向に設置したフィルタダクト19に接続している。フィルタダクト19の前面には開口部を有しており、この開口部には引き出し式の乾燥フィルタ20が挿入されている。乾燥ダクト18からフィルタダクト19へ入った空気は、乾燥フィルタ20のメッシュフィルタ部(図示省略)に流入し、糸くずが除去される。
なお、乾燥フィルタ20の掃除は、乾燥フィルタ20を引き出してメッシュフィルタ部を取り出すことにより行われる。
また、フィルタダクト19における乾燥フィルタ20の挿入部の下面には、開口部が設けており、この開口部により、フィルタダクト19は、吸気ダクト(図示省略)を介して、送風ユニット21の吸気口と接続している。
送風ユニット21は、駆動用のファンモータ22、羽根車(図示省略)、ファンケース(図示省略)で構成されている。このファンケースには、ファンヒータ23が内蔵されており、このファンヒータ23は前記の羽根車から送られる空気を加熱する。
送風ユニット21の吐出口は、送風ダクト24に接続されている。送風ダクト24は、ゴム製の蛇腹管24aを介して外槽カバー100に設けた吹き出し口25に接続されている。本実施形態では、送風ユニット21がドラム式洗濯乾燥機1の筐体3内の上部右側に設けられている。これにより、吹き出し口25は外槽カバー100の正面から見て右斜め上に位置することとなって、送風ユニット21から吹き出し口25までの距離が極力短くなるように工夫されている。
このように、ドラム8内の空気は、ドラム8の壁面の貫通孔から外槽10に抜け、外槽10の背面下方に設けた吸気口10cから蛇腹管18a、乾燥ダクト18、フィルタダクト19、送風ダクト24、送風ユニット21の吸気口へと吸い込まれ、送風ユニット21の吐出口から蛇腹管24aを介して吹き出し口25からドラム8内に風を送り込む循環風路が形成される。
また、ドラム式洗濯乾燥機1の下部には、ドラムモータ9、ファンモータ22、ファンヒータ23等を制御する制御装置60が設けられている。
そして、この制御装置60は、ドラム式洗濯乾燥機1が後に説明する図6のシャワーすすぎ305,307を実施するタイミングで、ドアベローズ洗浄ノズル4(図3参照)が洗浄水をドアベローズ11に向けて噴出するように前記の図示しない給水弁(電磁弁)を制御する。
≪外槽カバー≫
本実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機1の外槽カバー100について説明する。
図1に示すように、外槽カバー100は、環状を呈している。そして、外槽カバー100は、前記したように、洗濯物を出し入れするための正面側開口部101(図2参照)を有している。
次に参照する図3は、ドアで開口が閉じられた外槽カバーを図1のIII−III線で切断して示した部分断面を含む外槽カバーの斜視図である。なお、図3に示すドア2は、内側半体部分(内側ガラスを含む)のみを示し、外側半体部分(外側ガラスを含む)の記載を省略している。
図3に示すように、外槽カバー100は、外槽10(図2参照)の前側開口(図示省略)に接続される背面側開口部102側から正面側開口部101側に掛けて縮径している。このことで、外槽カバー100は、前記したように外槽10(図2参照)に取り付けられることで、傾斜する外槽10の内側への貯水を可能としている。
そして、正面側開口部101がドア2で閉じられると、前記したように、ドラム式洗濯乾燥機1の筐体3(図2参照)に設けられた開口部(図示省略)と正面側開口部101とを接続するように設けられるドアベローズ11が外槽10(図2参照)を水封する。
外槽カバー100は、図3に示すように、ドアベローズ11の洗浄機構30を有している。本実施形態では、この洗浄機構30を構成する外槽カバー100部分を特にシャワーカバーと称することがある。
次に参照する図4は、図3のIV部の部分拡大図である。
図4に示すように、洗浄機構30(シャワーカバー)は、管形状のドアベローズ洗浄ノズル4と、このドアベローズ洗浄ノズル4を外槽カバー100の正面側開口部101の上部周縁に形成された取付け穴6に支持するシール部材7と、を備えて構成されている。ちなみに、シール部材7は、合成ゴム等の弾性部材で形成された略管形状を呈している。このシール部材7は、その中心穴にドアベローズ洗浄ノズル4が挿嵌された状態で取付け穴6に圧入されることで、ドアベローズ洗浄ノズル4の上部を正面側開口部101の上部周縁に支持している。
なお、図4中、符号11はドアベローズであり、符号12aは噴射穴であり、符号12cは噴出口であり、符号14は洗濯物噛込み防止用突出周縁部であり、符号40はドアベローズ洗浄ノズル4に接続される給水パイプである。
次に参照する図5は、ドアベローズ洗浄ノズルの構成説明図であり、(a)は図3の前側からドアベローズ洗浄ノズルを見た様子を示す正面図、(b)は図3の後側からドアベローズ洗浄ノズルを見た背面図、(c)はドアベローズ洗浄ノズルの右側の噴射孔付近を部分的に拡大して示す部分拡大右側側面図である。
ドアベローズ洗浄ノズル4は、図5(a)及び(b)に示すように、上下方向に長い管形状を呈していると共に、その管状部から左右方向に延出する一対の取付けフランジ4aを有している。この取付けフランジ4aには、ボルト挿通穴4bが形成されており、このボルト挿通穴4bに挿通されるボルト(図示省略)が正面側開口部101(図4参照)の上部周縁の適所に設けられる雌ネジ部(図示省略)に螺合することで、ドアベローズ洗浄ノズル4は正面側開口部101の上部周縁に固定されることとなる。ちなみに図5中、符号4cは、正面側開口部101の上部周縁の壁面と当接してドアベローズ洗浄ノズル4の下端を支持する一対の支持片である。
ドアベローズ洗浄ノズル4は、図5(a)に示すように、管状部の下側寄りの周壁面にその管内に連通する洗浄水の噴射穴12a,12bを一対有している。これらの噴射穴12a,12b同士は、ドアベローズ洗浄ノズル4の正面視(図5(a)参照)で逆ハの字状に相互に向き合っている。そして、噴射穴12a,12bのそれぞれは、湾曲する管状部の周壁面に対して前記した正面視で逆ハの字を形成するように直線スリット状に切り込みを入れられることで、図5(c)に示す右側側面視では、噴射穴12aは、管状部の径に応じた所定の曲率Rで上方に凸となるように湾曲する円弧状に形成されることとなる。また、左側側面視では、図示しないが、噴射穴12bも曲率Rで上方に凸となるように湾曲する円弧状に形成されることとなる。
ちなみに、噴射穴12aは、図5(c)に示すように、管状部の前側にのみ形成されており、後側には形成されていない。また、噴射穴12bについても、図示しないが、管状部の前側にのみ形成されており、後側には形成されていない。
このような形状の噴射穴12a,12bは、向き合うドアベローズ11(図4参照)の上下幅方向に広く、かつドアベローズ11の周方向にも広く洗浄水を噴射することができる。
再び図4に戻って、ドアベローズ洗浄ノズル4は、噴射穴12a,12bがドアベローズ11の内側に向くように配置される。望ましくは、外槽カバー100の正面側開口部101寄りのドアベローズ11部分であって、外槽カバー100と最も近接するドアベローズ11部分、具体的には、ドアベローズ11の洗濯物噛込み防止用突出周縁部14の最上位置の高さHよりも、噴射穴12a,12b(但し、図4中、噴射穴12bは不図示)の高さが高くなるように、ドアベローズ洗浄ノズル4が配置される。より望ましい噴射穴12a,12bの高さ(位置)は、洗濯物噛込み防止用突出周縁部14の前記高さHよりも高い位置で、かつ洗濯物噛込み防止用突出周縁部14に近接した位置である。
このような位置に設けられる噴射穴12a,12bは、前記したその形状とも相俟って、後記するドラム式洗濯乾燥機1の運転工程において、喩え、吸水した洗濯物の重さで外槽10が下方に沈み込むような場合が生じたとしても、ドア2とドアベローズ11の密着ラインに洗浄水の噴射が直接に集中せずに、かつ向き合うドアベローズ11の上下幅方向に広く洗浄水を噴射することができる。
給水パイプ40は、前記の制御装置60(図1参照)によって開閉が制御される図示しない給水弁(電磁弁)が途中に配置されると共に給水ホース接続口16(図1参照)に連通している。つまり、給水パイプ40は、給水ホース接続口16を介して水道栓から延びる給水ホース(図示省略)と接続されている。
また、本実施形態でのドアベローズ洗浄ノズル4は、すすぎシャワーノズルをも兼ねている。つまり、ドアベローズ洗浄ノズル4の管状部の下端には、洗浄水の噴出口12c(図6(a)、(b)参照)が前記の噴射穴12a,12bとは別に設けられている。言い換えれば、図4に示す洗浄機構30(シャワーカバー)には、噴射穴12a,12bと、噴出口12cとが上下に並設されていることとなる。
そして、この噴出口12cからは、ドラム式洗濯乾燥機1が後に説明する図6のシャワーすすぎ工程305及びシャワーすすぎ工程307を実施する際に、洗濯物に向けて洗浄水が噴き出される。この際、噴出口12cから噴き出される洗浄水は、ドア2を構成するドアガラスをも洗浄することとなる。
以上のような洗浄機構30(シャワーカバー)を有する外槽カバー100には、図示しないが、外槽10(図1参照)内の洗浄水を循環ポンプにより循環させてドラム8(図1参照)内に向けて噴射する循環シャワーノズル、送風ダクト24(図1参照)からの温風を吹き出す吹出し口、外槽10からの洗浄水の溢れ出しを防止するオーバーフロー排水口等が設けられている。
≪ドラム式洗濯乾燥機の運転工程≫
次に、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機1の運転工程について説明する。
参照する図6は、本実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機の運転工程を示す工程図である。
本実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機1は、図6に示すように、運転工程としての給水工程301、洗い工程302、排水工程303、中間脱水工程304、シャワーすすぎ工程305、シャワー脱水工程306、シャワーすすぎ工程307、中間脱水工程308、給水工程309、溜めすすぎ工程310、排水工程311、最終脱水工程312、及び乾燥工程313の各工程を順番に実行する。
<給水工程301>
この給水工程301において、制御装置60(図1参照)が図示しない排水弁を閉じて給水弁を開くことで、洗剤容器5(図1参照)に投入された洗剤は、前記した給水弁からの水と共に、外槽10の下部に溜まる。
また、制御装置60は、水位センサ(図示省略)で検知した所定の給水量まで給水した後、前記した給水弁を閉じる。
<洗い工程302>
この洗い工程302おいて、制御装置60は、ドラムモータ9(図2参照)を回転駆動させることによりドラム8(図2参照)を回転させる。これにより、洗濯物がリフタ8b(図2参照)によりかきあげられ落下し、叩き洗いにより洗濯される。
<排水工程303及び中間脱水工程304>
前記の洗い工程302が終了すると、制御装置60は、ドラムモータ9を停止させ、前記した排水弁を開放する。そして、排水が完了すると、制御装置60は、ドラムモータ9によりドラム8を高速回転させる。この中間脱水工程304により、洗濯物にしみこんだ汚れを含む水は、ドラム8の貫通孔を介して外槽10に遠心脱水される。なお、外槽10へと流れた汚れを含む水は、所定の排水口(図示省略)から機外へ排出される。
<シャワーすすぎ工程305>
このシャワーすすぎ工程305において、制御装置60は、ドラム8の回転速度を低速回転(例えば100rpm以下)で維持しながら、前記した給水弁を開放し、外槽カバー100(図3参照)の正面側開口部101(図3参照)の上部周縁に設けられたドアベローズ洗浄ノズル4(図3参照)に洗浄水を供給する。このことにより、ドアベローズ洗浄ノズル4の噴出口12c(図4参照)から洗浄水が洗濯物に向けて噴き出されると共に、噴射穴12a,12b(図4参照)から洗浄水がドアベローズ11の内側(図4の後側)に向けて噴き出される。
つまり、制御装置60は、このシャワーすすぎ工程305に合わせてドアベローズ11の洗浄工程を行うこととなる。
なお、ドアベローズ洗浄ノズル4から噴射される洗浄水は、水道圧によって噴射穴12a,12b及び噴出口12cから噴射される。
ちなみに、洗濯物に噴射された洗浄水は、遠心力により洗濯物を通過する。その際、洗浄水は洗濯物にしみこんだ水と一緒にドラム8の貫通孔から外槽10へ排出され、さらに外槽10の下端に設けられた前記した排水口から機外に排出される。また、ドアベローズ11に噴射された洗浄水も排水口から機外に排出される。
<シャワー脱水工程306>
シャワーすすぎ工程305が完了すると、制御装置60は、前記の給水弁を閉じ、ドラムモータ9によりドラム8を高速回転させる。これにより、洗濯物にしみこんだ汚れを含む水は、ドラム8の貫通孔を介して外槽10に遠心脱水される。なお、外槽10へと流れた汚れを含む水は、前記した排水口から機外へ排出される。
<シャワーすすぎ工程307及び中間脱水工程308>
制御装置60は、前記したシャワーすすぎ工程305と同様の手順でシャワーすすぎ工程307を実行し、前記した中間脱水工程304と同様の手順で中間脱水工程308を実行するので、これらのシャワーすすぎ工程307及び中間脱水工程308の説明は省略する。そして、シャワーすすぎ工程307においてもドアベローズ洗浄ノズル4によるドアベローズ11の洗浄工程が、シャワーすすぎ工程305における手順と同様の手順で行われる。したがって、このドアベローズ11の洗浄工程の説明についても省略する。
<給水工程309>
制御装置60は、前記給水工程301と同様の手順で給水工程309を実行するので、この給水工程309の説明は省略する。
<溜めすすぎ工程310及び排水工程311>
給水工程309を実行した後、制御装置60は、ドラムモータ9を回転駆動させ、外槽10に貯めた洗浄水によって洗濯物をすすぐ、溜めすすぎ工程310を実行する。次に、溜めすすぎ工程310が終了すると、制御装置60は、ドラムモータ9を停止させ、前記した排水弁を開放することで外槽10内からの排水を行う。
<最終脱水工程312>
排水工程311が完了すると、制御装置60はドラムモータ9によりドラム8を中間脱水工程308よりもさらに高速回転させることにより、洗濯物の高速遠心脱水を行う。
<乾燥工程313>
この乾燥工程313において、制御装置60は、ドラムモータ9、ファンモータ22、ファンヒータ23を制御することにより、ドラム8内の洗濯物を乾燥させる。
以上のような各工程を実行することで、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機1の一連の運転工程は終了する。
以上のような本実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機1によれば、次のような作用効果を奏することができる。
ドラム式洗濯乾燥機1によれば、外槽カバー100にドアベローズ11の洗浄機構30が設けられているので、通常の洗濯・すすぎ工程(前記の運転工程参照)を行うと共にドアベローズ11に付着したリントを洗浄除去することができる。
また、このドラム式洗濯乾燥機1によれば、外槽カバー100の正面側開口部101の上部周縁に洗浄機構30を有しているので、正面側開口部101の周囲に沿って配置されるドアベローズ11の洗浄を効率よく行うことができる。
また、このドラム式洗濯乾燥機1によれば、噴射穴12a,12bが、ドアベローズ11側から見た正面視で逆ハの字を形成する一対のスリットで構成されているので、さらに効率よくドアベローズ11の洗浄を行うことができる。
また、このドラム式洗濯乾燥機1によれば、噴射穴12a,12bが、噴出口12cと並設され、シャワーすすぎ工程305,307のタイミングに合わせてドアベローズ11の洗浄工程が行われるので、別途にドアベローズ11の洗浄を行う時間を省略することができると共に、別途にドアベローズ11の洗浄を行う場合よりも、節水を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の形態で実施することができる。
前記実施形態では、乾燥時に発生したリントの洗浄を想定しているが、本発明はリントの洗浄に限定されずに、他の異物の洗浄を行うものであってもよい。したがって、本発明は、乾燥機能を備えないドラム式洗濯機にも用いることが可能であることはいうまでもない。
また、本発明は、噴射穴12a,12bが向き合うドアベローズ11の面、言い換えれば洗浄水が噴射されるドアベローズ11の面には、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂等の表面改質コーティングを施すことができる。このようなドアベローズ11は、洗浄水によるリント等の異物の除去を容易にすることができる。
1 ドラム式洗濯乾燥機(ドラム式洗濯機)
2 ドア
3 筐体
4 ドアベローズ洗浄ノズル
8 ドラム(内槽)
9 ドラムモータ(駆動装置)
10 外槽
11 ドアベローズ
12a 噴射穴
12b 噴射穴
12c 噴出口
14 洗濯物噛込み防止用突出周縁部
30 洗浄機構(シャワーカバー)
60 制御装置
100 外槽カバー
101 正面側開口部(開口部)
305 シャワーすすぎ工程
307 シャワーすすぎ工程

Claims (6)

  1. 筐体内に支持され、内部に洗濯水を貯留する外槽と、
    前記外槽に取り付けられる外槽カバーに形成されて洗濯物の投入口となる開口部と、
    この開口部の周囲に沿って設けられる環状のドアベローズと、
    洗濯物を収容し、回転自在に前記外槽に内包される内槽と、
    前記内槽を回転駆動する駆動装置と、
    を備えるドラム式洗濯機において、
    前記外槽カバーにドアベローズの洗浄機構を設けたことを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. 請求項1に記載のドラム式洗濯機において、
    前記洗浄機構は、前記ドアベローズ側に開口する洗浄水の噴射穴を有していることを特徴とするドラム式洗濯機。
  3. 請求項2に記載のドラム式洗濯機において、
    前記噴射穴は、ドラム式洗濯機の設置面に対して傾斜するように設けられる前記外槽の、前記外槽カバーに形成される前記開口部の上部周縁に有することを特徴とするドラム式洗濯機。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のドラム式洗濯機において、
    前記噴射穴は、前記ドアベローズ側から見た正面視で逆ハの字を形成する一対のスリットで構成されていることを特徴とするドラム式洗濯機。
  5. 請求項3又は請求項4に記載のドラム式洗濯機において、
    前記噴射穴は、シャワーすすぎを行う前記外槽カバーのシャワーカバーに並設されていることを特徴とするドラム式洗濯機。
  6. 請求項5に記載のドラム式洗濯機において、
    前記噴射穴からの洗浄水の噴射は、前記シャワーすすぎのタイミングに合わせて行われることを特徴とするドラム式洗濯機。
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