JP2013085804A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】遊技盤本体60を透光性を有する部材で形成する。遊技盤本体60の遊技領域に対応する位置に、遊技くぎが設けられた肉厚領域65aと、この肉厚領域65a以外の領域である肉薄領域65bを設ける。肉厚領域65aは、第1の厚さで形成された領域で形成され、肉薄領域65bは、少なくとも一部が第1の厚さよりも薄い第2の厚さで形成される。
【選択図】図9
Description
透光性を有する部材で形成され、表面に遊技球が打ち込まれて遊技が行われる遊技領域111を有する遊技盤110を備えた遊技機において、
前記遊技領域111のうち、遊技くぎが設けられ、第1の厚さで形成された領域である第1の部分領域65aと、
前記遊技領域111のうち、前記第1の部分領域65a以外の領域であり、少なくとも一部を前記第1の厚さよりも薄い第2の厚さで形成された領域である第2の部分領域65bと、
を備えることを特徴とする、遊技機である。
さらに好ましくは、前記遊技領域111における役物の設置位置に基づいて前記第2の部分領域65bが設定され、
前記第2の部分領域65bの厚さに応じて前記遊技盤110の後面に凹部が形成される構成とする。
また、前記遊技領域111の周囲の領域が、前記第1の厚さよりも薄く形成された構成としても良い。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ(開閉部材)123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯または点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
また、枠部材150は、上皿153から排出された遊技球を一時的に溜めておくことが可能な下皿160を備えている。下皿160は上皿153よりも下側に位置する。これら上下皿を一体とする構成も可能であるが、本実施の形態では、上皿153と下皿160とを分離する構成を採用しており、上下皿一体とする構成を採用していない。このため、賞球としての遊技球をより多く溜めることが可能になる。
なお、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
枠部材150は、枠ランプ157とは別の枠ランプ171、172、173と、光源を内蔵して駆動力により収納および展開が相互に切り替え可能な枠駆動演出部180と、を備えている。枠ランプ171、172、173は、連続的に配置されている。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板159を備えている。透明板159は、遊技盤110の盤面を覆っている。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、普通電動役物である電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技制御部200は、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
さらにまた、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。
ROM312には、さらに、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
また、ランプ制御部320は、枠ランプ171、172、173および枠駆動演出部180の制御を行う。
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
次に、パチンコ遊技機100の枠部材150の構成について説明する。
図4は、枠部材150の構成を説明する斜視図である。
同図に示すように、枠部材150は、縦長の所謂フレーム構造である枠部材本体としての外枠10と、外枠10に開閉自在に装着される前面枠(内枠)20と、を備えている。
外枠10の前面下部には、下横枠部材14と同じ方向(横方向、左右方向)に延びる幕板16が取り付けられている。なお、幕板16の上端の縦方向の位置は、下横枠部材14の上端の縦方向の位置と略同一である。また、幕板16の前面(遊技者側の面)には、例えば社名やロゴ等を付すことで意匠的な装飾を施すことが可能である。
また、外枠10は、前面枠20が開閉する際に前面枠20と摺動する樹脂製の摺動部17を有する。より具体的には、この摺動部17は、下横枠部材14に取り付けられている。また、摺動部17は、下横枠部材14の上面に位置し、かつ、前面枠20の回転軸が位置する側とは反対側(同図での右側)に片寄って位置している。そして、摺動部17は、前面枠20の遊技盤保持枠22が閉じている状態で遊技盤保持枠22の下面と当接して前面枠20を保持する。このため、前面枠20が閉じている状態には、前面枠20と幕板16との間に、隙間が形成されることになる。
なお、前面枠20の遊技盤保持枠22には、外枠10の右縦枠部材11と係合して前面枠20が開かないように施錠するための施錠部材23、24、25が設けられている。この施錠部材23、24、25は、パチンコ遊技機100の正面側に配設されている鍵穴158(図1参照)に不図示の鍵を差し込んで所定の方向に回転することで、連動して施錠動作および開錠動作を行う。
付言すると、払出球の払い出し制御を行う払出制御部が構成された払出制御基板(不図示)と、払出制御基板により制御され、外部から補給された補給球を一時的に溜めておき、賞球の払い出しや貸し球の払い出しを行う払い出しユニット560と、が枠部材150の前面枠20に配設されている。
図5および図6は、遊技盤110の遊技盤保持枠22への取り付けについて説明する斜視図である。図5の(a)、(b)および図6の(a)、(b)は、取り付けの作業手順を時系列的に示すものである。なお、図5〜図7での説明に際し「左」および「右」という文言を用いるが、遊技盤110または遊技盤保持枠22の正面視で左側を「左」、「左側」等といい、遊技盤110または遊技盤保持枠22の正面視で右側を「右」、「右側」等というものとする。
図5の(a)に示すように、遊技盤保持枠22は、遊技盤110を載置する載置部51と、載置部51に載置される遊技盤110を部分的に受け入れる受け入れ部52と、受け入れ部52に受け入れられた遊技盤110を遊技盤保持枠22に固定する固定部53と、を備えている。
この載置部51は、遊技盤保持枠22の幅方向Wに延びて形成されている。載置部51は、載置された遊技盤110の荷重が直接加わる部分であり、遊技盤110が有する遊技盤本体60の底面64(図7、図8参照)と接触する。
受け入れ部52は、受け入れた遊技盤110の遊技盤保持枠22に対する位置を規正する。言い換えると、受け入れ部52は、遊技盤110の遊技盤保持枠22に対する位置合わせを行う。
これにより、図6の(b)に示すように、遊技盤110の右側部分110bが載置台に載置され、かつ、遊技盤110は、固定部53により固定可能な位置に設置される。その後に、作業者は、固定部53により遊技盤110を固定する。
球送り装置30および発射装置40は、遊技者がハンドル151(図1参照)に触れてレバー152(同図参照)を操作したことを検知するとレバー152の操作角度に対応する打球力で上皿153(図2の(b)参照)の遊技球を発射する等の機能を果たす発射ユニットを構成する。
本実施の形態に係る遊技盤110は、遊技盤本体60を有する。この本実施の形態に係る遊技盤本体60は、ベニヤ(合板)製ではなく、光を透過する樹脂製の板状部材である。より詳しくは、遊技盤本体60は、凹凸形状や切欠き形状を成形により一体形成されるものであり、ポリカーボネート(PC)製である。すなわち、本実施の形態に係る遊技盤本体60は、凹凸形状や切欠き形状を切削する工程を省略することが可能であり、このために、凹凸形状や切欠き形状の端面が磨りガラス状に形成されない。
また、本実施の形態に係る遊技盤本体60を、樹脂製部材を接着剤で互いに貼り合わせることで構成する場合にも適用することが考えられる。
付言すると、アクリル製を採用するときにベニヤ製の場合に比べて懸念される事項としては、コスト高、量産性の低下、遊技くぎの破損、剛性の低下が挙げられる。剛性の低下について補足説明すると、アクリル製の場合は厚さが10mmであり、厚さ19mmとなるベニヤ製の場合よりも薄くなり、たわみ易い。
すなわち、アクリル製の場合には、押出成形による素材としての板材を、外形加工、大径穴小径穴の加工、ルーター加工、遊技くぎの下穴加工および外形面取りの順でNC加工を行う。その一方で、ポリカーボネート製の場合には、射出成形で成形した後に、小径穴の加工、ゲートカット処理および遊技くぎの下穴加工の順でNC加工を行う。このため、成形法の違いによるNC加工工数の違いが顕著である。
また、アクリルは吸水することで変形が起こるために外気の温度や湿度の管理を必要とするものである。その一方で、ポリカーボネートは、成形後の変形がほとんどなく、外気の温度や湿度の管理をアクリルの場合よりも厳密に行う必要がない。このため、成形後の管理の違いが顕著である。
また、アクリル製の場合は、アクリルにゴム成分が入った高価な押し出し材料であり、ルーター加工分の無駄な材料費の削減が困難である。その一方で、ポリカーボネート製の場合には、アクリル製の場合に比べて材料が安価であり、射出成形後のNC加工が少ないことから、無駄な材料費がほとんど発生しない。このため、材料自体の単価とその使用量の違いが顕著である。
付言すると、ポリカーボネート製を採用するときにアクリル製の場合に比べて懸念される事項としては、耐薬品性が弱くなること、形状の変更が困難であること、耐傷性が弱くなること等が挙げられる。
以下、本実施の形態では、射出成形されたポリカーボネート製の遊技盤本体60を想定して説明する。
図7乃至図9は、遊技盤本体60の構成を説明する図である。図7の(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図、(e)は底面図である。図8の(a)は背面図であり、(b)は、(a)の線X−Xによる断面図である。また、図9は、図亜(a)の線Y−Yによる断面図である。
図7および図8に示すように、樹脂製の遊技盤本体60は、各種役物等を取り付けるための切欠き形状を有する。例えば、遊技盤本体60には、センター飾り(不図示)取り付け用の開口部61や、第1始動口121および第2始動口122取り付け用の開口部62、大入賞口125取り付け用の開口部63等が形成されている。これらの開口部61、62、63は、遊技盤本体60の前面60aから後面60bへ貫通している。なお、開口部61は、ゲート124取り付け用の領域61aを有する。
また、遊技盤本体60の底面64には、不図示のシール部材を貼り付けるために凹形状に形成されたシール貼付部75が形成されている。
特定領域72は、縁リブ71により囲まれた場所に位置する。より具体的には、特定領域72は、遊技盤110の左側部分110aに位置している。すなわち、特定領域72は、前面枠20(図4参照)の回転軸が位置する側と同じ側に形成されている。
なお、特定領域72を、3つのリブ構造部72a、72b、72cのみならずボス73、74を含めて構成することも考えられる。
また、樹脂製の遊技盤本体60の厚さTは、ベニヤ製の遊技盤の厚さと同じであり、19mmである。このため、本実施の形態では、枠部材150、より具体的には遊技盤保持枠22の共用化を図ることが可能である。
また、遊技領域111においても、ゲージ部以外の場所であれば、遊技盤本体60を薄く形成することが可能である。図8(b)および図9に示したように、肉薄領域65bを設定することによって、遊技盤本体60の後面60bに凹部が形成される。したがって、特に、遊技盤本体60の後面60bにおける電動役物(電動チューリップ123および大入賞口125)や可動役物115等を動作させるための駆動手段(モータ、ギヤ等)が配置される場所を肉薄領域65bとすることにより、これらの駆動手段を配置するための、より広い空間を確保することができる。この場合、肉薄領域65bに設けられる部品の大きさや形状に応じて、肉薄領域65bの厚さを設定することができる。図9に示した例では、遊技領域111の周囲の肉薄領域65b同じt2(3mm程度)の他に、t2よりも厚いt2’が設定されている。
上記のように、本実施の形態による遊技盤本体60は、肉厚領域65aと肉薄領域65bとを有することにより、後面60bに凹凸形状を形成している。さらに、本実施の形態は、この凹凸形状の段差の部分(以下、段差部)に光を照射することにより、段差部を発光させる電飾演出を実現する。段差部は、具体的には、肉厚領域65aと肉薄領域65bとの境界、および厚さの異なる肉薄領域65bが設定されている場合にはその境界に形成される。本実施の形態では、遊技盤本体60の後面60b側に盤ランプ116の少なくとも一部(盤ランプ116b)を配置する。そして、遊技盤本体60の後面60b側から段差部に光を照射する。
図示の例では、遊技領域111の周辺の肉薄領域65bに光源である盤ランプ116bが設けられている。また、肉厚領域65aと肉薄領域65bとの境界に形成された段差部65cは後面60bに対して傾斜している。
Claims (4)
- 透光性を有する部材で形成され、表面に遊技球が打ち込まれて遊技が行われる遊技領域を有する遊技盤を備えた遊技機において、
前記遊技領域のうち、遊技くぎが設けられ、第1の厚さで形成された領域である第1の部分領域と、
前記遊技領域のうち、前記第1の部分領域以外の領域であり、少なくとも一部を前記第1の厚さよりも薄い第2の厚さで形成された領域である第2の部分領域と、
を備えることを特徴とする、遊技機。 - 前記遊技領域のうち、前記第2の部分領域の少なくとも一部が、前記第1の厚さよりも薄く、前記第2の厚さとは異なる厚さで形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
- 前記遊技領域における役物の設置位置に基づいて前記第2の部分領域が設定され、
前記第2の部分領域の厚さに応じて前記遊技盤の後面に凹部が形成されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の遊技機。 - 前記遊技領域の周囲の領域が、前記第1の厚さよりも薄く形成されたことを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機。
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