JP2016064255A - 遊技機 - Google Patents

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友和 旭
Tomokazu Asahi
友和 旭
雅之 谷口
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雅之 谷口
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Abstract

【課題】遊技機内部の隙間を利用する不正行為の実行を抑制することが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】線材が集合樋3の出口3aないしフレーム板1の開口部1aから挿入される場合、線材の先端が入り口3eを抜けて張り出し装置20との間に存在する隙間Aを進んだとしても、集合樋3の壁部6の存在によりその進路を妨げられ、線材は遊技領域に達しない。壁部6において、上方に延びる縦壁部6aと仕切り部3gとの間に凹部が形成される。かかる凹部には、透明板保持枠91が開けられた際に遊技球が入る場合がある。凹部において、底面の位置を高くすることで凹部に遊技球が圧入されずに速やかに排出されるように構成されている。
【選択図】図10

Description

本発明は、遊技球の入賞によって大当たりの抽選を行う遊技機に関するものである。
パチンコ遊技機等の遊技機では、遊技球が始動口等の役物に入賞することにより大当たりの抽選が行われる。そして、大当たりに当選した場合には、遊技機は、大入賞口が開放されて、多くの賞球を獲得し得る大当たり遊技状態となる。また、遊技機では、遊技者による遊技球の遊技に伴って、画像表示部での表示や各種のランプの点灯、スピーカによる音響等の各種の演出が行われる。
ところで、このようなホールでは、通常の遊技をするのではなく、遊技機に生じる隙間から不正治具を侵入させて遊技機を操作する不正行為によって容易に賞球を獲得してしまうことを防止する必要がある。その対策としては、従来から種々の構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、略矩形状の外枠と、前記外枠に回動可能に軸支されると共に、前面側に遊技盤が設けられ裏面側に電子部品が配設された内枠と、を備えた遊技機において、前記外枠が金型で一体成形され、前記外枠の内壁面側に、外枠の内壁面と前記内枠の外壁面との間に設けられた隙間を埋める不正防止リブが立設されたことを特徴とする遊技機が開示されている。
特開2004−188067号
ここで、遊技機は数多くの部品を組み立てて構成されていることから、製造誤差や組み立て誤差等の各種の誤差を考慮することにより、遊技機の内部には部品同士の間に様々な隙間(内部隙間)が存在する。このような内部隙間は、遊技機の外部から線材等を用いて遊技盤の遊技領域にアクセスする不正行為を容易にしてしまう。例えば賞球の皿への払い出し等を行うために遊技機の外面に形成されている開口部から線材等を挿入されるおそれがある。
本発明は、遊技機内部の隙間を利用する不正行為の実行を抑制することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明が適用される遊技機は、遊技を行うための遊技領域111がレール部材51,53により画成される遊技盤110を持つ遊技機100であって、前記遊技盤110の前記遊技領域111に向けて遊技球を発射する発射装置166に供給される遊技球を溜める皿153を持つ皿ユニット167と、前記遊技盤110の前記遊技領域111を覆う透明板159を保持し、前記皿ユニット167の前記皿153に遊技球を払い出すための開口部1aが形成される透明板保持枠91と、を備え、前記透明板保持枠91は、前記遊技機本体の内部で遊技球を搬送する樋部材3を有し、前記樋部材3は、前記透明板保持枠91の前記開口部1a寄りの位置に存在する隙間Aを小さくするための壁部6を有し、遊技球を受ける受け部7を形成する前記壁部6及び別の壁部3gの上端位置は、当該受け部7に受けられた遊技球の中心位置よりも低いことを特徴とするものである。
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、遊技機内部の隙間を利用する不正行為の実行を抑制することが可能になる。
本実施の形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。 パチンコ遊技機の部分平面拡大図である。 パチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。 枠部材の構成を説明する斜視図である。 遊技盤本体の構成を説明する図である。 遊技盤本体の構成を説明する図である。 透明板保持枠に取り付けられる部品を説明する図である。 集合樋等と払い出し装置等との位置関係を説明する斜視図である。 集合樋等と払い出し装置等との位置関係を説明する斜視図である。 不正行為対策のための構造を説明する斜視図である。 集合樋と遊技盤本体との位置関係を説明する図である。 集合樋の凹部に遊技球が落ちた場合の作用を説明する斜視図である。 変形例に係る凹部の構成および作用を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔本実施の形態に係る遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動するゲート124と、が遊技盤110に配設されている。ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器を作動させることとなる遊技球の入賞に係る入賞口をいう。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
なお、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選において大当たりに当選する大当たり確率が変動する場合(低確状態(例えば300分の1)から高確状態(例えば30分の1)への変動)がある。また、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間が短縮されたり、普通図柄抽選時の当選する確率が高まったり、普通図柄抽選時の普通図柄変動時間が短縮されたり、電動チューリップ123の羽根の開時間が延長されたり、電動チューリップ123の羽根が開く回数が増えたりする場合がある。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選が始動しない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置166(図4の(b)参照)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置166に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置165(図4の(b)参照)と、供給装置165が発射装置166に供給する遊技球を一時的に溜めておく上皿153(図2参照)と、を備えている。この上皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
また、枠部材150は、上皿153が遊技球でいっぱいになったときに、あふれた遊技球を一時的に溜めておくことが可能な下皿160を備えている。下皿160は上皿153よりも下側に位置する。本実施の形態では、上皿153と下皿160とを分離する構成を採用しており、上下皿一体とする構成を採用していない。このため、賞球としての遊技球をより多く溜めることが可能になる。
かかる上皿153および下皿160は、遊技者側に突出する皿ユニット167に形成されている。
なお、発射装置166(図4の(b)参照)のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置166(図4の(b)参照)のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、上皿153に溜まっている遊技球を下皿160に落下させるための上球抜きボタン163と、下皿160に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための下球抜きボタン164と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
枠部材150は、遊技盤110の遊技領域111を覆って遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板159を備えている。
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、(a)は、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄や普通図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに他の遊技球による入賞があると、その入賞した遊技球に対する図柄の変動表示動作は、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、規定個数(例えば4個)を限度に保留される。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未抽選数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2の(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された押しボタンである4つのキーからなる十字キーないし演出キー162と、が枠部材150に配設されている。演出ボタン161は、上皿153の近傍に位置し、また、演出キー162は、演出ボタン161と上皿153との間に位置する。遊技者は、4つのキーを操作することにより、例えば画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶことが可能である。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部400に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部400に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部400に指示しない。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(大当たり抽選)の未抽選分の保留個数を限度個数内(例えば4個)で表示する第1特別図柄保留表示器218と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する第2特別図柄保留表示器219と、ゲート124への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板250が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部400から取得した払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板250を介してホストコンピュータに送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン等(演出ボタン161および演出キー162)を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。その際、演出ボタン等を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部400には、払出駆動部411により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部412と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部413と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部414と、が接続されている。そして、払出制御部400は、払出球検出部412、球有り検出部413および満タン検出部414にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔枠部材150の構成〕
次に、パチンコ遊技機100の枠部材150の構成について説明する。
図4は、枠部材150の構成を説明する斜視図であり、(a)は、遊技盤保持枠92を開けた状態を示す図であり、(b)は、透明板保持枠91を遊技盤保持枠92に対して回転させて開けた状態を示す図である。
図4に示すように、枠部材150は、縦長の所謂フレーム構造である枠部材本体としての外枠80と、外枠80に開閉自在に装着される前面枠(内枠)90と、を備えている。
外枠80は、4つの金属製の枠部材である右縦枠部材81、左縦枠部材82、上横枠部材83および下横枠部材84と、外枠80の四隅に位置し、隣り合う枠部材を相互に連結する角部材85とを有する。
前面枠90は、上下方向に回転軸が延びるように一側部(図1での左側部)が外枠80に取り付けられている。付言すると、前面枠90は、透明板159(図1参照)を所定位置に保持する透明板保持枠91と、遊技盤110を所定位置に保持する遊技盤保持枠92と、を備えている。なお、透明板保持枠91は、皿ユニット167(図1または図2参照)を保持する。
そして、図4の(a)に示すように、閉めた状態の透明板保持枠91および遊技盤保持枠92を一体で外枠80に対して回転させて開けることが可能である。また、図4の(b)に示すように、透明板保持枠91および遊技盤保持枠92を閉めた状態において、遊技盤保持枠92を単独で外枠80および遊技盤保持枠92に対して回転させて開けることが可能である。
なお、前面枠90の遊技盤保持枠92には、外枠80の右縦枠部材81と係合して前面枠90が開かないように施錠するための施錠部材93,94,95が設けられている。この施錠部材93,94,95は、パチンコ遊技機100の正面側に配設されている鍵穴158(図1参照)に不図示の鍵を差し込んで所定の方向に回転することで、連動して施錠動作および開錠動作を行う。
なお、図4の(a)に示すように、遊技盤110の後面には、各種の基板等が取り付けられ、また、これら各種の基板等は、内部が視認可能な透明のカバー510によって覆われている。この各種の基板等について付言すると、遊技盤110の後面には、メイン基板およびサブ基板が配設されている。すなわち、遊技盤110の後面には、メイン基板として、内部抽選および当選の判定等を行う遊技制御部が構成された遊技制御基板520が配設されている。この遊技制御基板520は、開封することにより痕跡が残るように透明部材で構成されたメイン基板ケース540に密封されている。
また、サブ基板として、演出を統括的に制御する演出制御部が構成された演出制御基板530、画像および音による演出を制御する画像/音響制御部が構成された画像制御基板(不図示)、および、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御部が構成されたランプ制御基板(不図示)等が配設されている。また、遊技盤110の後面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源550が配設されている。
付言すると、払出球の払い出し制御を行う払出制御部が構成された払出制御基板(不図示)と、払出制御基板により制御され、外部から補給された補給球を一時的に溜めておき、賞球の払い出しや貸し球の払い出しを行う払い出しユニット560と、が枠部材150の前面枠90に配設されている。
付言すると、図4の(b)に示すように、透明板保持枠91を開けた状態では、透明板保持枠91に取り付けられた球送り装置165が、遊技盤保持枠92に取り付けられた発射装置166から離れて位置する一方で、図4の(a)に示すように、透明板保持枠91を閉めた状態では、球送り装置165が発射装置166に隣接して位置する。
〔遊技盤110が有する遊技盤本体60について〕
本実施の形態に係る遊技盤110は、遊技盤本体60を有する。この本実施の形態に係る遊技盤本体60は、ベニヤ(合板、木)製ではなく、光を透過する樹脂製の板状部材であり、透明遊技板である。より詳しくは、遊技盤本体60は、凹凸形状や切欠き形状を成形により一体形成されるものであり、ポリカーボネート(PC)製である。すなわち、本実施の形態に係る遊技盤本体60は、凹凸形状や切欠き形状を切削する工程を省略することが可能であり、このために、凹凸形状や切欠き形状の端面が磨りガラス状に形成されない。
本実施の形態に係る遊技盤本体60を、素材としてのアクリル製の板材を切削加工により凹凸形状や切欠き形状を形成する場合にも適用することが考えられる。この場合には、凹凸形状や切欠き形状の端面が磨りガラス状に形成される。
また、本実施の形態に係る遊技盤本体60を、樹脂製部材を接着剤で互いに貼り合わせることで構成する場合にも適用することが考えられる。
次に、遊技盤本体60の構成について説明する。
図5および図6は、遊技盤本体60の構成を説明する図である。図5の(a)は正面図、(b)は底面図である。図6は背面図である。なお、説明の便宜のためにレール部材51,53を実線で示している。
図5および図6に示すように、遊技盤本体60は、前面60aにレール部材51を取り付けるのに用いられる6つの取り付け穴を備え、また、前面60aにレール部材53を取り付けるのに用いられる7つの取り付け穴を備えている。そして、6つの取り付け穴の各々に固定ピン11〜16が圧入されることで、レール部材51が遊技盤本体に60に取り付けられる。また、7つの取り付け穴の各々に固定ピン31〜37が圧入されることで、レール部材53が遊技盤本体に60に取り付けられる。
付言すると、図5および図6に示すように、遊技盤本体60は、レール部材51,53以外の各種役物等を取り付けるための切欠き形状を有する。例えば、遊技盤本体60には、センター飾り(不図示)取り付け用の開口部61や、第1始動口121および第2始動口122取り付け用の開口部62、大入賞口125取り付け用の開口部63等が形成されている。これらの開口部61,62,63は、遊技盤本体60の前面60aから後面60bへ貫通している。なお、開口部61は、ゲート124取り付け用の領域61aを有する。
なお、遊技盤本体60の左上の位置にレールガイド(不図示)が取り付けられる。より具体的には、たわませて湾曲形状のレール部材(外側レール)53の外側(遊技領域111の外側)に、レールガイド(不図示)が配設される。
遊技盤本体60の前面60aは、遊技盤110の遊技領域111を形成するものであり、略平たんに形成されている(図5参照)。その一方で、遊技盤本体60の後面60bは、凹凸形状に形成されている(図6参照)。
さらに説明すると、遊技盤本体60は、縁部に沿って全周にわたって延びる縁リブ71を備えている。この縁リブ71は、前面60aから後方に向けて立設して形成されている。言い換えると、縁リブ71は、遊技盤本体60の厚さ方向に突出している。このような縁リブ71を備える構造を採用することで、遊技盤本体60の剛性を高めている。また、遊技盤本体60に各種役物等の部品を取り付ける際に縁リブ71を利用することで作業性を向上させることが可能になる。また、遊技盤110を遊技盤保持枠(不図示)に取り付ける際に作業者が縁リブ71に指をかけて行うことにより作業性を向上させることが可能になる。
このように、樹脂製の遊技盤本体60が形成されることで、遊技盤本体60の厚さTが確保される。ここにいう厚さTは、遊技盤本体60の前面60aと後面60bとの間の離間距離をいう。
また、樹脂製の遊技盤本体60の厚さTは、ベニヤ製の遊技盤の厚さと同じであり、19mmである。このため、本実施の形態では、枠部材150、より具体的には遊技盤保持枠22の共用化を図ることが可能である。
図6に示すように、遊技領域111(図1参照)に対応する後面60bの部分65を、後面60b側をくり抜いた形にすることにより板厚t1とし、それ以外の後面60bの部分66を板厚t2としている(t2<t1<T)。すなわち、遊技盤本体60の縁部に縁リブ71を形成し、かつ、縁リブ71で囲まれた部分の後面60b側をへこますことにより縁リブ71で囲まれた部分の板厚を薄くしている。このため、本実施の形態では、遊技盤本体60の必要な強度を確保しつつ、遊技盤本体60の軽量化を図ることが可能である。
また、板厚t1に形成された遊技盤本体60の部分65を設けることにより、遊技盤本体60に取り付けられる各種役物等がなるべく前面60a寄りに位置することになる。このため、遊技盤本体60の後面60bのスペースをより広く確保することが可能になり、各種の機構部品等の設計条件を緩和することが可能になる。
なお、後面60bの部分65は、遊技くぎを取り付けるために必要な厚さを確保すべく、それ以外の後面60bの部分66の板厚t2よりも厚い板厚t1を採用している。
〔透明板保持枠91側の部品および遊技盤保持枠92側の部品について〕
次に、前面枠90の透明板保持枠91に取り付けられる部品について説明する。
図7は、透明板保持枠91に取り付けられる部品を説明する図であり、(a)はその正面図であり、(b)はその背面図である。なお、同図の(a)および(b)では、遊技盤保持枠92に取り付けられる部品としての遊技盤本体60を破線で部分的に示す。
図7の(a)および(b)に示すように、透明板保持枠91は、上述した透明板159や球送り装置165(図4の(b)参照)のほか、透明板159の下方に位置するフレーム板1と、遊技盤保持枠92および外枠80(図4参照)に対する回転が可能なように軸支する固定アーム2と、を備えている。
そして、フレーム板1には、図7の(a)に示すように、遊技球が通る大きさの複数の開口部1a,1b,1c,1dが形成されている。これらの開口部1a〜1dは、遊技球を上皿153または下皿160(図1または図2の(b)参照)に排出するためのものである。
より具体的には、フレーム板1の開口部1aは、払い出しユニット560(図4の(a)参照)の払い出し装置20(例えば同図の(b)参照)から払い出される遊技球を上皿153に排出するためのものであり、上皿153に遊技球を払い出すための払い出し口ということができる。なお、払い出し装置20は、払い出しのタイミングで作動し所定個数の遊技球の払い出しを実行するための不図示のシャッタを備えている。
また、フレーム板1の開口部1bは、上皿153が遊技球でいっぱいになったときに払い出される遊技球を下皿160に排出するためのものである。付言すると、開口部1aは、皿ユニット167(図1または図2参照)の遊技球用搬送路(不図示)を介して上皿153に連通する。また、開口部1bは、皿ユニット167の遊技球用搬送路(不図示)を介して下皿160に連通する。
フレーム板1の開口部1c,1dは、ファール球を下皿160に排出するためのものである。
図7の(b)に示すように、フレーム板1には、各種の遊技球を搬送する通路を備える集合樋3がフレーム板1の背面側に取り付けられている。この集合樋3は、複数の部材を組み合わせて構成されている。また、集合樋3には、ファール球を受けて集合樋3に流入させるための受け部材4と、受け部材4の下側に位置する基板カバー5と、が取り付けられている。
上述したように、透明板保持枠91には、フレーム板1、固定アーム2、集合樋3、受け部材4および基板カバー5が取り付けられ、また、遊技盤保持枠92には、遊技盤本体60および払い出し装置20が取り付けられている。
次に、透明板保持枠91側の集合樋3等と遊技盤保持枠92側の払い出し装置20等との位置関係について説明する。
図8および図9は、集合樋3等と払い出し装置20等との位置関係を説明する斜視図である。図8の(a)は、透明板保持枠91側のフレーム板1、固定アーム2、集合樋3および受け部材4を図示する斜視図であり、同図の(b)は、さらに遊技盤保持枠92側の払い出し装置20を追加で図示する斜視図であり、図9の(a)は、さらに遊技盤保持枠92側の遊技盤本体60を追加で図示する斜視図である。また、図9の(b)は、同図の(a)に示す透明板保持枠91側のフレーム板1の図示を省略した場合の斜視図である。なお、図8,図9の各々の(a),(b)はいずれも、互いに同じ視点から見た場合の斜視図である。
図8の(a)、(b)または図9の(b)に示すように、集合樋3は、フレーム板1の開口部1aの位置に出口3aを備え、また、開口部1bの位置に出口3bを備えている。また、開口部1c,1dの位置に出口3c,3dを備えている。
集合樋3はまた、図8の(a)に示すように、集合樋3の出口3aに近接する位置で上方に開口し、出口3aに連通する入り口3eと、集合樋3の出口3bの上側に位置し、上方に開口して下方にダクト状に延びて出口3bに連通する入り口3fと、を備えている。
また、集合樋3は、上方に突出する仕切り部3gを備えている。
また、集合樋3は、入り口3eに近接する位置に形成される壁部6を備えている。この壁部6は、後述するように、不正防止対策用のものである。また、図8の(b)、図9の(a)または(b)に示すように、集合樋3の壁部6は、払い出し装置20と集合樋3との間に存在する隙間Aに位置する。
すなわち、壁部6により小さくなる隙間Aは、透明板保持枠91側の壁部6と遊技盤保持枠92側の払い出し装置20との間に位置し、透明板保持枠91の遊技盤保持枠92に対する回転による開放によって大きくなり、閉鎖によって小さくなる。別の言い方をすると、隙間Aは、透明板保持枠91と共に回転する壁部6と、透明板保持枠91と共に回転しない払い出し装置20と、の間に形成されている。このように、透明板保持枠91の回転により遠ざかって分割する分割面が壁部6と払い出し装置20との間に位置する。
なお、図9の(a)に示すように、遊技盤保持枠92側の払い出し装置20の上方に遊技盤本体60が位置する。
〔不正行為対策の構造〕
ここで、上述したように、フレーム板1の開口部1aないし集合樋3の出口3aに近接して入り口3eが位置し、また、入り口3eに近接して隙間Aが存在する(図8の(b)参照)。そして、図9の(a)に示すように、集合樋3は、レール部材53の下端近傍に上述の仕切り部3gを備えているものの、遊技盤本体60において遊技領域111を画定するためのレール部材53と透明板保持枠91のフレーム板1との間に、わずかな隙間Bがある。このような内部構造により、フレーム板1の開口部1aから集合樋3の入り口3eおよび隙間A,Bを通って遊技領域111に達することが可能である。このような侵入経路により、線材等を用いて不正行為を行うおそれがある。
そこで、本実施の形態では、かかる侵入経路を利用する不正行為を防止すべく、侵入経路の途中に、上述した壁部6を配設している。
図10は、不正行為対策のための構造を説明する斜視図であり、(a)は部分平面図であり、(b)は、フレーム板1および払い出し装置20の図示を省略した状態の概略斜視図である。
図10の(a)または(b)に示すように、例えば線材(太い線で図示)が集合樋3の出口3aないしフレーム板1の開口部1aから挿入される場合、線材の先端が集合樋3の入り口3eを抜けて払い出し装置20(図10の(a)参照)との間に存在する隙間Aを進んだとしても、集合樋3の壁部6の存在によりその進路を妨げられ、線材は遊技領域111(図9の(a)参照)に達しない。
さらに説明すると、図10の(b)に示すように、壁部6は、上方に延びる縦壁部6aと、縦壁部6aから側方に延びる横壁部6bと、を含んで構成される。壁部6の横壁部6bは、集合樋3の入り口3eの方向に延びるものであり、このため、壁部6をいわゆる返しの壁ということができる(図11の(b)参照)。
このような壁部6を返しの壁として形成することから、隙間Aを進む線材の先端は、縦壁部6aと横壁部6bとの接続部分に進んでしまい、壁部6を乗り越えることが困難になる。さらには、集合樋3の壁部6における横壁部6bは、集合樋3の壁部6は、払い出し装置20と集合樋3との間に存在する隙間Aを小さくするように延びるものである(図8の(b)、図9の(a)または(b)参照)。
したがって、払い出し口からつっこまれた線材等による不正行為を効果的に防止することが可能になる。
〔集合樋3に壁部6を設けることに伴う不都合対策の構造〕
次に、本実施の形態では、集合樋3に壁部6を設けているが、かかる壁部6によって想定し得る不都合な事態に対策するための構造を説明する。
図11は、集合樋3と遊技盤本体60との位置関係を説明する図であり、(a)は、集合樋3および遊技盤本体60の正面図であり、(b)は、集合樋3の凹部7付近を拡大して示す部分拡大正面図である。図12は、集合樋3の凹部7に遊技球が落ちた場合の作用を説明する斜視図である。
図11に示すように、集合樋3が備える上述の仕切り部3gと壁部6との間の位置関係は、壁部6が仕切り部3gに対して所定距離離れている。このような位置関係により、集合樋3には凹部7が形成される。そして、仕切り部3gと壁部6との間の離間距離は、遊技球の直径に近いものである。このため、凹部7に遊技球が乗ってしまうおそれがある。
より詳細に説明する。ホール店の営業中に遊技盤110に遊技球が詰まってしまう等により、店員が透明板保持枠91を開けて対処しなければならない場合がある(図4の(a)参照)。そのような場合に、遊技盤110の遊技領域111から遊技球が落下することがあり、そのような落下した球技球が稀に集合樋3の凹部7に落ちることもあり得る。
もし集合樋3の凹部7に落ちた遊技球を店員が取り除けば問題ないが、凹部7の遊技球を取り除くことなく透明板保持枠91を閉めようとした場合に不都合が生じる。すなわち、透明板保持枠91を閉めた状態では、遊技盤110のレール部材53下端の固定ピン31が集合樋3の凹部7に位置することから(とりわけ図11の(b)参照)、通常では透明板保持枠91は閉まらない。
しかしながら、強い力で透明板保持枠91を閉めようとすると、透明板保持枠91が比較的大きい形状でありわずかに変形することで変形量が比較的大きくなり、透明板保持枠91が閉まってしまうことがある。このような通常でない事態が発生すると、凹部7の遊技球が凹部7に圧入され、球詰まり等の原因になり得る。また、凹部7に圧入された遊技球を取り外そうとしても凹部7から容易には外せない。
そこで、本実施の形態では、図12に示すように、集合樋3における壁部6と仕切り部3gとの離間距離に着目し、遊技球が凹部7に嵌まり込まないように、凹部7の内寸を設定した。すなわち、壁部6の強度を高めると共に、凹部7に遊技球が圧入されないような凹部7の内寸とした。
これにより、たとえ、凹部7に遊技球が乗っている状態で透明板保持枠91を無理やりに閉めたとしても、再び透明板保持枠91を開けると遊技球が凹部7に圧入されていないことから、遊技球の取り除き作業を容易に行うことが可能である。
なお、上述した凹部7の内寸を狭めるという構成ではなく、凹部7の底面の位置を高くすることで凹部7に遊技球が圧入されないようにする構成も考えられる。かかる構成は、例えば、樹脂成形品の集合樋3の金型を凹部7の底面の位置が高くなるように変更する場合や、凹部7の底部に別部材を貼付することで所謂上げ底(かさ上げ)とする場合等により実現される。
図13は、変形例に係る凹部7の構成および作用を説明する図であり、(a)は、集合樋3の凹部7に遊技球が落ちた状態を示し、(b)は、遊技球が凹部7から落下する状態を示す。
図13に示す集合樋3の凹部7は、後方に向けて凹部7の内寸が大きくなるように形成された湾曲形状部6cを有する。すなわち、かかる湾曲形状部6cを凹部7が有することから、図13の(a)に示す凹部7に落ちた遊技球は、同図の(b)に示すように、その自重で湾曲形状部6cの方向に進み、落下する。
このため、遊技球が凹部7に載置された状態で透明板保持枠91を閉めてしまうという事態を防止することが可能になる。
以上説明したように、本実施の形態では、払い出し口を介して線材が侵入する通路に壁部6を設けたことから、払い出し口から線材を挿入することで行われる不正行為を有効に防止することが可能になる。
ここで、パチンコ遊技機100(図1参照)は遊技機の一例であり、遊技盤110は遊技盤の一例であり、遊技領域111は遊技領域の一例であり、レール部材51,53はレール部材の一例である。
皿ユニット167は皿ユニットの一例であり、上皿153は皿の一例であり、発射装置166は発射装置の一例である。
透明板保持枠91は、透明板保持枠の一例であり、透明板159は透明板の一例であり、フレーム板1の開口部1aは開口部の一例である。
集合樋3は樋部材の一例であり、集合樋3の壁部6は壁部の一例であり、仕切り部3gは受け部の一例であり、凹部7は、受け部の一例である。
1a…開口部、3…集合樋、3g…仕切り部、6…壁部、7…凹部、20…払い出し装置、51,53…レール部材、91…透明板保持枠、100…パチンコ遊技機、110…遊技盤、111…遊技領域、153…上皿、159…透明板、166…発射装置、167…皿ユニット

Claims (1)

  1. 遊技を行うための遊技領域がレール部材により画成される遊技盤を持つ遊技機であって、
    前記遊技盤の前記遊技領域に向けて遊技球を発射する発射装置に供給される遊技球を溜める皿を持つ皿ユニットと、
    前記遊技盤の前記遊技領域を覆う透明板を保持し、前記皿ユニットの前記皿に遊技球を払い出すための開口部が形成される透明板保持枠と、
    を備え、
    前記透明板保持枠は、前記遊技機本体の内部で遊技球を搬送する樋部材を有し、
    前記樋部材は、前記透明板保持枠の前記開口部寄りの位置に存在する隙間を小さくするための壁部を有し、
    遊技球を受ける受け部を形成する前記壁部及び別の壁部の上端位置は、当該受け部に受けられた遊技球の中心位置よりも低いことを特徴とする遊技機。
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