JP5805600B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
この特許文献1には、遊技盤の裏面に、変動表示ユニット等が組み付けられるユニット部材を取り付ける作業を考慮し、ユニット部材から遊技盤側に向けて突設された同一外径の複数の位置決め用ボスのうちの一部の位置決め用ボスを、遊技盤の裏面に複数形成されたカバー体用位置決め穴よりも内径が大きいカバー体用位置決め穴内に挿入した後、他の位置決め用ボスをカバー体用位置決め穴内に嵌合して取付位置を決定し、取り付けネジにより遊技盤の裏面に取り付ける構成が開示されている。
本発明は、遊技盤に部品を取り付ける際の作業誤りの発生を抑制することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
ここで、前記台板20に形成される前記位置決め突起部33,36,93,96または前記位置決め穴83,86,43,46は、当該台板20が取り付けられると隠される前記遊技盤60の部分が大きくなるように当該台板20の本体から延びる突端部27に位置することを特徴とすることができる。この場合には、変形し易いために作業誤りが発生し易い台板の箇所における作業誤りの発生を抑制することが可能になる。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン等(演出ボタン161および演出キー162)を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。その際、演出ボタン等を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
第1の実施の形態に係る遊技盤110を説明する。
まず、第1の実施の形態に係る遊技盤110が有する遊技盤本体60(図4および図5参照)を説明した後に、遊技盤本体60に取り付けられる部品の一例としての台板20(図6、図7および図8参照)を説明する。
ここで、第1の実施の形態に係る遊技盤110は、遊技盤本体60を有する。この第1の実施の形態に係る遊技盤本体60は、光を透過する樹脂製の板状部材(透明遊技板)である。より詳しくは、遊技盤本体60は、凹凸形状や切欠き形状を成形により一体形成されるものであり、ポリカーボネート(PC)製である。すなわち、第1の実施の形態に係る遊技盤本体60は、凹凸形状や切欠き形状を切削する工程を省略することが可能であり、このために、凹凸形状や切欠き形状の端面が磨りガラス状に形成されない。
また、第1の実施の形態に係る遊技盤本体60を、樹脂製部材を接着剤で互いに貼り合わせることで構成する場合にも適用することが考えられる。
また、第1の実施の形態に係る遊技盤本体60をベニヤ(合板、木)製とすることも考えられる。すなわち、第1の実施の形態をベニヤ製に適用することも考えられる。
付言すると、アクリル製を採用するときにベニヤ製の場合に比べて懸念される事項としては、コスト高、量産性の低下、遊技くぎの破損、剛性の低下が挙げられる。剛性の低下について補足説明すると、アクリル製の場合は厚さが10mmであり、厚さ19mmとなるベニヤ製の場合よりも薄くなり、たわみ易い。
すなわち、アクリル製の場合には、押出成形による素材としての板材を、外形加工、大径穴小径穴の加工、ルーター加工、遊技くぎの下穴加工および外形面取りの順でNC加工を行う。その一方で、ポリカーボネート製の場合には、射出成形で成形した後に、小径穴の加工、ゲートカット処理および遊技くぎの下穴加工の順でNC加工を行う。このため、成形法の違いによるNC加工工数の違いが顕著である。
また、アクリルは吸水することで変形が起こるために外気の温度や湿度の管理を必要とするものである。その一方で、ポリカーボネートは、成形後の変形がほとんどなく、外気の温度や湿度の管理をアクリルの場合よりも厳密に行う必要がない。このため、成形後の管理の違いが顕著である。
また、アクリル製の場合は、アクリルにゴム成分が入った高価な押し出し材料であり、ルーター加工分の無駄な材料費の削減が困難である。その一方で、ポリカーボネート製の場合には、アクリル製の場合に比べて材料が安価であり、射出成形後のNC加工が少ないことから、無駄な材料費がほとんど発生しない。このため、材料自体の単価とその使用量の違いが顕著である。
付言すると、ポリカーボネート製を採用するときにアクリル製の場合に比べて懸念される事項としては、耐薬品性が弱くなること、形状の変更が困難であること、耐傷性が弱くなること等が挙げられる。
図4および図5は、第1の実施の形態に係る遊技盤本体60の構成を説明する図である。図4の(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図、(e)は底面図である。図5の(a)は背面図であり、(b)は、(a)の線X−Xによる断面図である。
図4および図5に示すように、樹脂製の遊技盤本体60は、各種役物等を取り付けるための切欠き形状を有する。例えば、遊技盤本体60には、センター飾り(不図示)等の取り付け用の開口部61や、第1始動口121および第2始動口122取り付け用の開口部62、大入賞口125取り付け用の開口部63等が形成されている。これらの開口部61,62,63は、遊技盤本体60の前面60aから後面60bへ貫通している。なお、開口部61は、ゲート124取り付け用の領域61aを有する。
さらに説明すると、遊技盤本体60は、縁部に沿って全周にわたって延びる縁リブ71を備えている。この縁リブ71は、前面60aから後方に向けて立設して形成されている。言い換えると、縁リブ71は、遊技盤本体60の厚さ方向に突出している。このような縁リブ71を備える構造を採用することで、遊技盤本体60に各種役物等の部品を取り付ける際に縁リブ71を利用することで作業性を向上させることが可能になる。また、遊技盤110を遊技盤保持枠(不図示)に取り付ける際に作業者が縁リブ71に指をかけて行うことにより作業性を向上させることが可能になる。
特定領域72は、縁リブ71により囲まれた場所に位置する。より具体的には、特定領域72は、遊技盤110の左側部分110aに位置している。すなわち、特定領域72は、前面枠(不図示)の回転軸が位置する側と同じ側に形成されている。
なお、特定領域72を、3つのリブ構造部72a,72b,72cのみならずボス73,74を含めて構成することも考えられる。
また、樹脂製の遊技盤本体60の厚さTは、ベニヤ製の遊技盤の厚さと同じであり、19mmである。このため、第1の実施の形態では、枠部材150、より具体的には遊技盤保持枠(不図示)の共用化を図ることが可能である。
また、板厚t1に形成された遊技盤本体60の部分65を設けることにより、遊技盤本体60に取り付けられる各種役物等がなるべく前面60a寄りに位置することになる。このため、遊技盤本体60の後面60bのスペースをより広く確保することが可能になり、各種の機構部品等の設計条件を緩和することが可能になる。
なお、後面60bの部分65は、遊技くぎを取り付けるために必要な厚さを確保すべく、それ以外の後面60bの部分の板厚t2よりも厚い板厚t1を採用している。
遊技盤本体60は、後述する台板20のための取り付け部81および取り付け部84を備えている。より具体的には、取り付け部81は、台板20を遊技盤本体60に固定するためのねじ穴82と、台板20を遊技盤本体60に対して位置決めする位置決め穴83と、を備えている。また、取り付け部84は、台板20を遊技盤本体60に固定するためのねじ穴85と、台板20を遊技盤本体60に対して位置決めする位置決め穴86と、を備えている。
取り付け部81を構成するねじ穴82および位置決め穴83は、互いに近接する位置にある。また、取り付け部84を構成するねじ穴85および位置決め穴86は、互いに近接する位置にある。ねじ穴82,85には、ねじ部材10のおねじに対応するめねじが形成されている。
このねじ部材10は、工具(例えば不図示のドライバー)に対応する形状のくぼみを持つ頭部と周面に形成されたおねじとを一体に備えたものであり、一般的に使われる例えばJIS規格によるものである。より具体的には、ねじ部材10は、頭部が平たんに形成された皿ねじであり、所定の呼び長さL(例えば図7の(a)参照)を有する。ねじ部材10は、例えばステンレス等の金属製であるが、樹脂製のものを用いることも考えられる。
なお、本実施の形態では、台板20を遊技盤本体60に取り付けるために、ねじ部材10を用いているが、他の取り付け手段ないし固着手段を用いることが考えられる。ここにいう他の取り付け手段ないし固着手段としては、例えば各種のクリップ等の樹脂ファスナを挙げることができる。
以下、台板20の構成を説明した上で、遊技盤本体60に対する台板20の取り付けを説明する。
次に、第1の実施の形態に係る台板20について説明する。なお、台板20は、画像表示部114(図1参照)の正面視右側に位置するものであり、例えば所謂センター飾り(不図示)の一部を構成するものである。
図6、図7および図8は、第1の実施の形態に係る台板20を説明する図である。図6の(a)は、台板20を前側上方から見た斜視図であり、(b)は、台板20の正面図である。図7の(a)は、台板20を後ろ側上方から見た斜視図であり、(b)は、台板20の背面図である。図8は、台板20の右側面図である。
図6〜図8に示す台板20は、右打ちされた遊技球が通過可能なゲート124(図1参照)と、ゲート124の通過による普通図柄抽選に当選すると開閉する開閉体127(図1参照)用の開口部21と、右打ちされて入賞した遊技球が通る通路22(とりわけ図7の(b)参照)と、を備えている。なお、ここにいう開閉体127は、遊技制御部200(図3参照)により制御されるものである。
また、図6および図8の(a)に示すように、台板20は、前面20aから突出して遊技球の流下に影響を与える障害部25を備えている。
図7または図8の(a)に示すように、台板20は、後面20b側からさらに後方に延びるように立設されている立設部26(とりわけ図7の(a)参照)を備える。この立設部26は、壁部23,24とは反対側の方向に立設されている(とりわけ図8の(a)参照)。さらに説明すると、台板20が遊技盤本体60に取り付けられると、台板20の立設部26が遊技盤本体60の開口部61(図4または図5参照)の縁部と係合する。
ここにいう台板20の尖端部27とは、台板20が遊技盤本体60に取り付けられた場合に台板20によって隠される遊技盤本体60の前面60a(図4参照)が大きくなるように延びる部分をいう。言い換えると、尖端部27は、台板20の本体から離れる方向に延びて尖った部分である。別の言い方をすると、尖端部27は、突端部ないし穂先部ということができる部分であり、台板20の周縁部ともいうこともできる部分である。なお、尖端部27は、たわみ易い箇所であり、台板20において変形容易な箇所であるということができる。
このような台板20の尖端部27に取り付け部31,34を配設することで、台板20を遊技盤本体60に取り付ける際の位置決めをより効率的に行うことが可能になる。
取り付け部31の位置決め突起部33と取り付け部34の位置決め突起部36は、互いに同じ方向に延びており、略平行である。
さらには、台板20の位置決め突起部33は、遊技盤本体60の位置決め穴83(図4または図5参照)に対応する位置に形成され、かつ、位置決め穴83に挿入可能に形成されている。また、台板20の位置決め突起部36は、遊技盤本体60の位置決め穴86(図4または図5参照)に対応する位置に形成され、かつ、位置決め穴86に挿入可能に形成されている。
図9は、第1の実施の形態に係る遊技盤本体60と台板20との取り付け関係を説明する図である。図9の(a)は、台板20が遊技盤本体60に取り付けられている状態を示す断面図であり、(b)および(c)は、台板20が遊技盤本体60に取り付けられていない状態を示す断面図である。
図9の(a)に示すように、遊技盤本体60の位置決め穴83,86に台板20の位置決め突起部33,36を挿入することで、台板20が遊技盤本体60に対して位置決めされる。そして、ねじ部材10を台板20の貫通穴32,35から挿入して遊技盤本体60のねじ穴82,85にねじ込むことで、台板20が遊技盤本体60に固定される。
こうして、台板20を遊技盤本体60へ取り付ける作業が完了する。かかる取り付け作業は、製品出荷前の工場での組み立て工程においてなされるものである。なお、台板20が遊技盤本体60に取り付けられると、台板20の後面20bによって遊技盤本体60が隠される。すなわち、遊技盤本体60の前面60aは、台板20により部分的に覆われる。
付言すると、図9の(a)に示すように、台板20の後面20bから突出する位置決め突起部33,36の長さBは、遊技盤本体60の前面60aと後面60bの部分65(図5の(b)も参照)との間の離間距離である遊技盤本体60の板厚t1の値よりも短い(B<t1)。
そのような場合には、図9の(b)に示すように、ねじ部材10を遊技盤本体60のねじ穴82,85にねじ込もうとしても、ねじ部材10がねじ穴82,85にねじ込まれるのを台板20の位置決め突起部33,36が阻止しようとする。
付言すると、図9の(b)に示す場合には、ねじ部材10の頭部が台板20の前面20aから突出しており(実線で示すねじ部材10を参照)、また、台板20の貫通穴32,35が遊技盤本体60のねじ穴82,85に対して位置関係がずれている。もし作業員がそれに気付かずにねじ部材10をねじ穴82,85に向けて傾けたとしても、ねじ部材10の先端がねじ穴82,85に届かない(破線で示すねじ部材10を参照)。
したがって、作業員は作業の不具合状態であることを把握し、作業を中断して確認することにより、台板20の位置決め突起部33,36が遊技盤本体60の位置決め穴83,86に挿入されないことの認識を作業員が持つに至ることが期待される。かかる観点からすると、第1の実施の形態が採用する構成は、作業の不具合状態を作業員に知らせるないし気付かせるためのものであるということができる。
こうして、位置決め突起部33,36が位置決め穴83,86に挿入されないと、ねじ部材10で台板20を遊技盤本体60に固定できないようにしている。言い換えると、位置決め突起部33,36を位置決め穴83,86に挿入すると、ねじ部材10の先端がねじ穴82,85に届き、ねじ部材10によるねじ締結を行うこと(取り付け機能の発揮)が可能になる。
このため、台板20の位置決め突起部33,36が遊技盤本体60の位置決め穴83,86に挿入されなくても、ねじ部材10の先端がねじ穴82,85に届いてしまう。その結果、台板20の位置決め突起部33,36が遊技盤本体60にのり上がっていても、ねじ部材10によるねじ締結を行うことができてしまう。このような作業ミスが発生したとしても、作業ミスの状態における遊技盤本体60の前面60aと台板20の後面20bとの間の距離は短いことから(例えば数ミリメートル)、ねじ締結後に作業員が目視しても確認することが容易ではなく、分かり難いおそれがある。
さらには、遊技盤本体60および台板20が透明である場合には、台板20の位置決め突起部33,36も透明であることから、一層分かり難くなる。
さらには、台板20の位置決め突起部33,36を長く形成することで、位置決め突起部33,36ののり上がり状態が顕著になり、作業員によるのり上がりの認識が容易になる。また、位置決め突起部33,36が透明であるときであっても、同様に、かかる作業員の認識が容易になる。
また、台板20の取り付け部31,34(例えば図7参照)の各々が1つの貫通穴32,35を含み、遊技盤本体60の取り付け部81,84(例えば図4の(b)参照)の各々が1つのねじ穴82,85を含む構成を採用しているが、取り付け部31,34の各々に含まれる貫通穴を複数にし、かつ、取り付け部81,84の各々に含まれるねじ穴を複数にする変形例も考えられる。
第2の実施の形態に係る遊技盤110を説明する。なお、第2の実施の形態は、第1の実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。第1の実施の形態について上述した各種の変形例を第2の実施の形態に適用することが考えられ、また、第2の実施の形態について後述する各種の変形例を第1の実施の形態に適用することが考えられる。
第2の実施の形態に係る遊技盤110では、図10の(a)に示すように、遊技盤本体60が位置決め突起部93,96を備え、かつ、台板20が位置決め穴43,46を備える構成である。かかる構成において、第2の実施の形態は、遊技盤本体60が位置決め穴83,86を備えると共に台板20が位置決め突起部33,36を備える構成を採用する第1の実施の形態(例えば図9の(a)参照)と異なる。
なお、第2の実施の形態に係る台板20の外形は、第1の実施の形態の場合(図6〜図8参照)とは異なるものであるが、その全体図の図示を省略する。付言すると、台板20の一部が遊技盤本体60の開口部61(図4または図5参照)を介して遊技盤本体60の前面60a側に位置する。
さらに、図10の(c)に示すように、台板20の尖端部27(図6参照)が変形する程にねじ部材10を無理やりねじ込もうとしても、ねじ込むことができず、第1の実施の形態の場合と同じく、ねじ部材10による取り付け機能を発揮させることが困難である。
ねじ穴82,85(図4、図5、図9または図10参照)は、取り付け穴の一例であり、位置決め穴83,86,43,46(図4、図5、図9または図10参照)は、位置決め穴の一例である。貫通穴32,35(図6、図7、図9または図10参照)は開口部の一例であり、位置決め突起部33,36,93,96(図6、図7、図9または図10参照)は位置決め突起部の一例である。
尖端部27(図6参照)は突端部の一例である。
Claims (2)
- 取り付け部材を用いて光透過の台板が取り付けられる光透過の遊技盤を備える遊技機であって、
前記遊技盤に前記取り付け部材のための取り付け穴が形成され、
前記取り付け部材が挿入可能に形成され前記取り付け穴に対応する開口部が前記台板に形成され、
前記遊技盤と前記台板のいずれか一方に位置決め穴が形成されると共に、他方に、当該位置決め穴に挿入されて当該台板の当該遊技盤に対する位置決めを行う位置決め突起部が形成され、
前記位置決め突起部は、当該位置決め突起部が前記位置決め穴に挿入されないと前記取り付け部材が持つ取り付け機能を発揮させることが困難な長さに形成され、
前記位置決め突起部の長さは、前記取り付け部材が前記台板の前記開口部に挿入されている状態で前記遊技盤に対向する当該台板の面から当該取り付け部材が突出する最大突出長さと同程度または当該最大突出長さよりも長いことを特徴とする遊技機。 - 前記台板に形成される前記位置決め突起部または前記位置決め穴は、当該台板が取り付けられると隠される前記遊技盤の部分が大きくなるように当該台板の本体から延びる突端部に位置することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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