JP2013084762A - フォトカプラの出力信号受信回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入力端子124と直流電源高電位側との間に接続されて電流を吐き出すための第1の定電流回路(スイッチング素子MP1,MP2、電流源I1,I2)と、入力端子124と直流電源低電位側との間に接続されて電流を吸い込む第2の定電流回路(電流源I3)と、第1,第2の定電流回路を相補的に動作させるスイッチング素子NM1〜NM3と、を備え、スイッチング素子NM1〜NM3を、フォトカプラ21のオン後に第2の定電流回路により電流を吸い込むように動作させると共に、フォトカプラ21のオフ後に第1の定電流回路により電流を吐き出すように動作させ、電流吐き出し期間における吐き出し電流値を、吐き出し開始時から一定期間経過後に減少させる。
【選択図】図1
Description
制御回路は、コントローラと、メモリを含む中央処理装置(CPU・ROM)とにより構成され、PWM信号の発生や異常検出時の警告発生等の処理を行うと共に、PWMインバータまたはPWMコンバータを統括制御している。
最近では、これらの構成のうち、パワー回路、ドライブ回路及び保護回路を一つのパッケージに内蔵したIPMと呼ばれる半導体装置が製品化され、広く用いられている。
このインバータ装置は、二相または三相の交流電源に接続され、交流を直流に変換するコンバータ1と、平滑用の電解コンデンサ2と、IPM3と、バッファ4と、コントローラ5と、メモリを含む中央処理装置(CPU・ROM)6と、スイッチングトランジスタ7と、トランス8,9及びスイッチングレギュレータ10からなる電源回路と、IPM3の出力側と三相交流モータMとの間に接続されたカレントトランスCTと、を備えている。
なお、コントローラ5と中央処理装置(CPU・ROM)6とを纏めて制御回路24と呼ぶことにする。
また、カレントトランスCTの出力信号はコントローラ5に入力されている。このカレントトランスCTは、IPM3の出力電流を検出してコントローラ5に帰還させることにより各種制御を行うもので、三つの貫通孔を備えており、これらの貫通孔にインバータ11の三相の出力電流ラインであるワイヤまたはバーを挿通した状態でインバータ装置内に設置されている。
また、コントローラ5は、カレントトランスCTにより検出したインバータ11の出力電流波形に歪みが発生しないように制御したり、出力電流が所定値以上にならないように制御している。
図8は、例えばプリドライバ12の入力回路のブロック図であり、プリドライバ18の入力回路も図8と同様に構成されている。図8において、25は直流電源(電源電圧Vccは例えば15V)、プリドライバ12内の121は定電流回路(吐き出し側)、122は定電流回路(吸い込み側)、123は電源電圧Vccが加えられる電源端子、124はフォトカプラ21の出力信号Vinが加えられる入力端子、125は接地端子、Rpuはプルアップ抵抗、ZDはツェナーダイオード、SW1,SW2は互いに相補的に動作するスイッチ(半導体スイッチング素子)を示している。なお、フォトカプラ21内の21aは発光部としての発光ダイオード、21bは受光部としてのフォトトランジスタである。
また、上記出力信号Vinについて、以下では、プリドライバ12側から見て「入力信号Vin」と呼ぶものとする。
すなわち、図9に示すように、図8における入力信号Vinの電圧レベルがしきい値VinLを上回っている間(時刻t1以前)は、図8の定電流回路121及びスイッチSW1を介して電流IinHが吐き出し電流として入力端子124から外部に流れ、フォトカプラ21としてより多くの電流を引き込まないとしきい値VinLに到達しないようにしている。
一方、入力信号Vinの電圧レベルが時刻t1においてしきい値VinLを下回ると、プリドライバ12は電流IinHの吐き出しを止め、時刻t2で入力信号Vinの電圧レベルがしきい値VinHを上回るまでは、図8の定電流回路122及びスイッチSW2を介して電流IinLが吸い込み電流として入力端子124から内部に流れ(時刻t1〜t2)、フォトカプラ21としてより多くの電流を吐き出さないとしきい値VinHに到達しないようにしている。
つまり、プリドライバ12は、フォトカプラ21の耐ノイズ性を向上させるために、入力信号Vinの電圧レベルに応じて電流の吐き出しまたは吸い込みを行っており、フォトトランジスタ21bのコレクタには、最大で図9の吐き出し電流IinHが流れることになる。
フォトカプラを実際に使用する場合には、電流変換効率CTRと負荷の設計値等からフォトカプラの推定寿命を算出してIfを決定している。フォトカプラの寿命を長くするためにはIfの大きさを抑制することが必要であるが、Ifが小さ過ぎると耐ノイズ性が低下したり、動作速度が低下したりしてしまう。
前述したように、プリドライバの耐ノイズ性を向上させるためにフォトトランジスタのコレクタ電流Icを増加させるには、発光ダイオードを流れる電流Ifを増加させることが必要である。
従って、特許文献1や特許文献2に係る公知技術のように、発光ダイオードの電流Ifを増加させる方法は、電流変換効率CTRの低下や誤動作を防止するために最適とは言えない。
前記出力信号が入力される入力端子と直流電源の高電位側との間に接続されて前記受光部へ電流を吐き出すための第1の定電流回路と、前記入力端子と前記直流電源の低電位側との間に接続されて前記直流電源から電流を吸い込むための第2の定電流回路と、前記第1及び第2の定電流回路を相補的に動作させるスイッチング素子と、を備えた出力信号受信回路において、
前記スイッチング素子を、前記フォトカプラがオンした後に前記第2の定電流回路により電流を吸い込むように動作させ、かつ、前記フォトカプラがオフした後に前記第1の定電流回路により電流を吐き出すように動作させると共に、電流吐き出し期間における吐き出し電流値を、吐き出し開始時から一定期間経過後に減少させるものである。
また、本発明によれば、回路の消費電流を減少させる効果もある。
同時に、この実施形態によれば、吐き出し電流を全体的に減少させるため、消費電力の低減も可能である。
ここで、第1,第2のスイッチング素子MP1,MP2は、例えばpチャンネルのエンハンスメント型MOSFETであり、これらのスイッチング素子MP1,MP2はカレントミラー回路を構成している。また、第3,第4,第5のスイッチング素子NM1,NM2,NM3はnチャンネルのエンハンスメント型MOSFETにより構成されている。
更に、スイッチング素子NM1〜NM3は、上記第1,第2の定電流回路を相補的に動作させるスイッチング素子に相当するものである。
図2において、26はフォトカプラ21の発光部としての発光ダイオード21aに接続されたPWM信号発生回路、Rpuはフォトカプラ21の受光部としてのフォトトランジスタ21bのコレクタと直流電源25の正極との間に接続されたプルアップ抵抗、ZDは図8と同様にツェナーダイオードである。
また、プリドライバ40の入力側において、27,28は電源電圧Vccを分圧する抵抗であり、その分圧点がコンパレータ29の反転入力端子に入力されている。更に、フォトトランジスタ21bのコレクタがコンパレータ29の非反転入力端子に入力され、その出力が入力信号Vinとして出力信号受信回路30に送られている。
図2のフォトカプラ21がオンからオフに切り替わると、入力信号Vinの電圧レベルが上がり、図3の時刻t2において上記電圧レベルがしきい値VinHを超えるとプルアップ抵抗Rpuにより入力信号電圧レベルがプルアップされるため、出力信号受信回路30の動作が電流吸い込みから電流吐き出しに切り替わる。図1及び図2の回路では、否定回路NOTを介して入力信号Vinがゲートに加わっているスイッチング素子NM3がオンからオフへ切り替わり、逆にスイッチング素子NM1,NM2がオフからオンへ切り替わる。
なお、入力信号Vinは遅延回路DLYを介してスイッチング素子NM1のゲートに入力されているので、スイッチング素子NM1は時刻t2から一定期間(遅延回路DLYの遅延時間)を経過した時刻t3でオフする。
本実施形態では、図3の時刻t2において、入力信号電圧レベルがしきい値VinHを超えて電流吐き出しに切り替わった直後は、入力信号電圧レベルをより早くプルアップさせるべくより多くの電流を吐き出すように動作させるため、スイッチング素子NM1,NM2をオンさせ、電流源I1,I2の和による電流をIbiasとしてスイッチング素子MP1に流している。こうしてスイッチング素子MP1により多くの電流を流すことで、他方のスイッチング素子MP2に流れる電流、つまり吐き出し電流IinHも多くなる。
その後、入力信号電圧レベルが十分にプルアップされ、かつ、PWM信号周期の2分の1より短い時間内の時刻t3において、前述した遅延回路DLYの動作によってスイッチング素子NM1がオフすることにより、スイッチング素子MP1に流れる電流を減少させ、スイッチング素子MP2の吐き出し電流を図3のIinHDまで減少させる。
このとき、スイッチング素子NM1,NM2はオフであるため、スイッチング素子MP1,MP2には電流は流れず、他方、スイッチング素子NM3はオンであるため、図3の時刻t1〜t2の期間は、入力端子124からスイッチング素子NM3側へ吸い込み電流IinLが流れることになる。
しかし、本実施形態では、前述したようにプルアップのために吐き出されていた電流値がIinHからIinHDに減少しているため、フォトカプラ21が引き込むべき電流値は少なくなっており、経年劣化が進んだフォトカプラであっても、入力信号電圧レベルを下げることが可能になり、結果としてフォトカプラ21の長寿命化が可能となる。
本実施例では、図1の電流源I1〜I3としてnチャンネルのデプレッション型MOSFET ND1〜ND3を使用している。なお、この実施例における入力信号電圧レベル及び電流波形については、前述した図3と同様である。
この実施例1において、Vcc=15[V]、プルアップ抵抗Rpu=90[kΩ]、吐き出し電流IinH=1[mA]、下記の遅延時間経過後の吐き出し電流IinHD=200[μA]、吸い込み電流IinL=50[μA]、VinL=1.5[V]、VinH=2[V]、遅延回路DLYの遅延時間=3[μsec]であるとする。
入力信号電圧レベルがしきい値VinHを超えて電流吐き出しに切り替わった直後は、スイッチング素子NM1,NM2をオンさせることにより、スイッチング素子NM1を流れる電流I1(=160[μA])と同NM2を流れる電流I2(=40[μA])とを加算した電流(=200[μA])がIbiasとしてスイッチング素子MP1に流れる。これから3[μsec]後に、遅延回路DLYの動作によりスイッチング素子NM1をオフさせることでスイッチング素子MP1に流れる電流Ibiasはスイッチング素子NM2による40[μA]のみとなる。従って、カレントミラー回路の比に応じてスイッチング素子MP2に流れる電流は、IinHD=40[μA]×5=200[μA]となり、吐き出される電流が1/5に減少する。
これに対し、実施例1の回路によれば、フォトカプラ21がオフからオンに切り替わった直後にフォトカプラ21が引き込まなければならない電流は、IinHD=200[μA]とIR=750[μA]との加算値である950[μA]となるので、CTR=50%に劣化したフォトカプラが流せる電流が1.5[mA]であったとしても十分に対応可能であり、入力信号電圧レベルを低下させてフォトカプラをより長い寿命で使用することが可能となる。
すなわち、図4において、出力信号受信回路31が電流を吐き出している期間は、カレントミラー回路のバイアス電流としてIbias=200[μA]が流れる。しかし、回路動作が電流吐き出し側に切り替わってから3[μsec]後に吐き出し電流が1/5に減少するため、吐き出し電流を流すためのバイアス電流Ibiasも1/5となり、その後に電流吸い込み側に切り替わるまでの期間に消費するバイアス電流を減少させることができる。
なお、図6は実施例2の入力信号電圧レベル及び電流波形を示す図である。
この実施例2において、Vcc=15[V]、プルアップ抵抗Rpu=20[kΩ]、吐き出し電流IinH=1[mA]、下記の遅延時間経過後の吐き出し電流IinHD=0[A]、吸い込み電流IinL=50[μA]、VinL=1.5[V]、VinH=2[V]、遅延回路DLYの遅延時間=5[μsec]であるとする。
入力信号電圧レベルがしきい値VinHを超えて電流吐き出しに切り替わった直後は、スイッチング素子NM1をオンさせることにより、スイッチング素子ND1を介して電流(=200[μA])がIbiasとしてスイッチング素子MP1に流れる。これから5[μsec]を経過した図6の時刻t3に、遅延回路DLYの動作によりスイッチング素子NM1をオフさせることで、スイッチング素子MP1に流れる電流Ibiasはゼロになる。このため、スイッチング素子MP2にも電流は流れず、図6に示すように吐き出し電流IinHもゼロ(IinHD=0)となる。
前記同様に、初期状態ではフォトカプラに3[mA]程度の電流が流れるように設計している状態において、経年劣化が進み、例えばCTR=30%になると、フォトカプラが引き込める電流の上限値は900[μA]となる。
この場合、本実施例において、フォトカプラ21が引き込まなければならない電流は上述したIR=750[μA]のみであるから、フォトカプラがCTR=30%に劣化していたとしても十分に電流を引き込んで入力信号電圧レベルを下げることができると共に、フォトカプラをより長い寿命で使用することが可能となる。
ただし、この実施例2では、吐き出し電流をゼロにすることで外来ノイズの影響によって誤動作し易くなるため、外来ノイズを十分に抑制した回路において使用することが必要である。
2:電解コンデンサ
3:インテリジェント・パワー・モジュール(IPM)
4:バッファ
5:コントローラ
6:中央処理装置(CPU・ROM)
7:スイッチングトランジスタ
8,9:トランス
10:スイッチングレギュレータ
11:インバータ
12,18:プリドライバ
13:保護回路
14,15:センサ
16:ブレーキ用パワー素子
17:抵抗
21〜23:フォトカプラ
21a:発光ダイオード
21b:フォトトランジスタ
24:制御回路
25:直流電源
26:PWM信号発生回路
27,28:抵抗
29:コンパレータ
30,31,32:出力信号受信回路
40:プリドライバ
121,122:定電流回路
123:電源端子
124:入力端子
125:接地端子
SW1,SW2:スイッチ
CT:カレントトランス
M:三相交流モータ
DLY:遅延回路
MP1,MP2,NM1,NM2,NM3:スイッチング素子
I1,I2,I3:電流源
NOT:否定回路
Rpu:プルアップ抵抗
Claims (3)
- 発光部から出力された信号が絶縁状態で受光部に伝送され、かつ、前記受光部の出力側にプルアップ抵抗が接続されたフォトカプラの出力信号を受信する出力信号受信回路であって、
前記出力信号が入力される入力端子と直流電源の高電位側との間に接続されて前記受光部へ電流を吐き出す第1の定電流回路と、前記入力端子と前記直流電源の低電位側との間に接続されて前記直流電源から電流を吸い込む第2の定電流回路と、前記第1及び第2の定電流回路を相補的に動作させるスイッチング素子と、を備えた出力信号受信回路において、
前記スイッチング素子を、前記フォトカプラがオンした後に前記第2の定電流回路により電流を吸い込むように動作させ、かつ、前記フォトカプラがオフした後に前記第1の定電流回路により電流を吐き出すように動作させると共に、電流吐き出し期間における吐き出し電流値を、吐き出し開始時から一定期間経過後に減少させることを特徴とする、フォトカプラの出力信号受信回路。 - 請求項1に記載したフォトカプラの出力信号受信回路において、
前記一定期間経過後の吐き出し電流値を零にすることを特徴とするフォトカプラの出力信号受信回路。 - 請求項1または請求項2に記載したフォトカプラの出力信号受信回路において、
前記第1の定電流回路がカレントミラー回路を備え、前記カレントミラー回路のバイアス電流を変化させることにより、前記吐き出し電流値を減少させることを特徴とするフォトカプラの出力信号受信回路。
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