JP2013083477A - タイヤユニフォミティ試験装置及びタイヤユニフォミティ試験方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のタイヤユニフォミティ試験装置1は、ドラム5を回転自在に支持すると共に、スピンドル軸3に装着されたタイヤを前記ドラム5の外周面に押し当て可能とするドラム機構6と、タイヤに対し圧縮空気を供給する空気圧回路7とを備えたものであって、ドラム機構6は、タイヤとの接触状態を維持しつつドラム5を後退させ、タイヤの回転を一方向回転から他方向回転へと切り換え、その後、ドラム5を前進させて負荷荷重をタイヤに与えることが可能に構成されており、空気圧回路7には、タイヤの回転を一方向回転から他方向回転へと反転動作を行う時に、ドラム5の後退前進の動作に併せて、タイヤ内部の体積の増減量に略一致する体積の圧縮空気を出し入れする体積調整機構20が備えられている。
【選択図】図1
Description
すなわち、特許文献1のタイヤ試験装置は、リム上に着座するタイヤに対して工場空気源から供給された圧縮空気を圧力調整して供給する空気圧回路を備えており、テスト圧にタイヤを膨らませた後でタイヤ試験を行うものである。
すなわち、本発明のタイヤユニフォミティ試験装置は、ドラムを回転自在に支持すると共に、スピンドル軸に装着されたタイヤを前記ドラムの外周面に押し当て可能とするドラム機構と、前記タイヤに対し圧縮空気を供給する空気圧回路とを備えたタイヤユニフォミティ試験装置において、前記ドラム機構は、タイヤの回転を反転させる際に、前記ドラムをタイヤとの接触状態を維持しつつ後退させ、タイヤの回転を一方向回転から他方向回転へと切り換え、その後、ドラムを前進させて負荷荷重をタイヤに与えることが可能に構成されており、前記空気圧回路には、タイヤの回転を一方向回転から他方向回転へと反転動作を行う時に、前記ドラムの後退前進の動作に併せて、タイヤ内部の体積の増減量に略一致する体積の圧縮空気を出し入れする体積調整機構が備えられていることを特徴とする。
好ましくは、前記体積調整機構は、空気圧回路に連通し且つタイヤ内部の圧縮空気を貯蔵するシリンダと、当該シリンダ内を移動するピストンと、前記ピストンを移動させるサーボモータと、を有しているとよい。
一方、本発明のタイヤユニフォミティ測定方法は、ドラムを回転自在に支持すると共に、スピンドル軸に装着されたタイヤを前記ドラムの外周面に押し当て可能とするドラム機構と、前記タイヤに対し圧縮空気を供給する空気圧回路とを備えたタイヤユニフォミティ試験装置を用いたタイヤユニフォミティ測定方法において、前記ドラム機構を、タイヤの回転を反転させる際に、前記ドラムをタイヤとの接触状態を維持しつつ後退させ、タイヤの回転を一方向回転から他方向回転へと切り換え、その後、ドラムを前進させて負荷荷重をタイヤに与えることが可能に構成しておき、前記タイヤの回転を一方向回転から他方向回転へと反転動作を行う時に、前記ドラムの後退前進の動作に併せて、タイヤ内部の体積の増減量に略一致する体積の圧縮空気を出し入れするようにして、タイヤのユニフォミティを測定することを特徴とする。
図1に示されるように、タイヤユニフォミティ試験装置1は、製品上がりのタイヤTのタイヤユニフォミティ特性、特に、タイヤT半径方向の力の変動(Radial Force Variation:RFV)を製品検査として評価するものである。
本実施形態のドラム機構6は、ドラム5を上下軸回りに駆動回転できるように支持すると共に、水平に移動してタイヤTに模擬路面6aを接触できる構成となっている。ドラム機構6は、タイヤTの回転を逆転させる際に、ドラム5をタイヤTとの接触状態を維持しつつ後退させ、タイヤTの回転を一方向回転(正転)から他方向回転(逆転)へと切り換え、その後、ドラム5を前進させて負荷荷重をタイヤTに与えることが可能に構成されている。
詳しくは図2に示すように、この空気圧回路7は、2系統の供給配管系を備えている。その一つはタイヤTを短時間で膨らまし、タイヤTをリム4に装着するビードシート系統10の配管であり、もう一つがタイヤTを試験する際に用いられるテスト系統11の配管である。
切替弁15は、圧縮空気の流路をテスト系統11側とビードシート系統10側との間で切り替えるものであり、タイヤT内の空気圧をビード圧とテスト圧とを切り替えるために用いられる。切替弁15は、電磁式でパイロット圧が制御される方向制御弁で構成されている。
圧力検知部17は、給排弁14の下流側に設けられた空気圧センサを備えており、タイヤT内に作用する空気圧を検知している。
そこで、本発明のタイヤユニフォミティ試験装置1の空気圧回路7には、タイヤTの逆転動作を行う時に、ドラム5の後進前進の動作に併せて、タイヤT内容積の増減量に略一致する体積の圧縮空気を出し入れする体積調整機構20が設けられている。
図2に示すように、体積調整機構20は、空気圧回路7のテスト系統11の配管に設けられていて、テスト圧調整弁13の下流側であってさらに遮断弁16の下流側の配管(遮断弁16とタイヤTとの間)に設けられている。
サーボモータ23によるピストン21の移動量は、タイヤTのサイズ及びドラム5後退前進量の値が予め設定されていて、その値を基にタイヤT内の体積変化量を求め、得られた体積変化量をシリンダ22内部断面積で除した値とされる。ピストン21の移動速度は、ドラム5後退前進動作と略同一時間となる速度とされる。
まず、ユニフォミティ計測を行う場合は、検査ラインの上流から流れてきたタイヤTを上下に分割されたリム4,4で挟み込む。
そして、空気圧回路7のビードシート系統10の配管を用いてタイヤTを短時間で膨らます。このとき、空気供給源9で発生した圧縮空気はビードシート系統10の配管の途中に設けられたビード圧調整弁12でビード圧(例えば0.4MPa程度の高圧)に調整される。そして、ビード圧に調整された圧縮空気は切替弁15や遮断弁16を通ってタイヤTに供給され、タイヤT内の空気圧がビード圧になってタイヤTが瞬時に膨張し、タイヤTのビード部がリム4に強固に装着される。
テスト系統11の配管には、テスト圧調整弁13が設けられており、このテスト圧調整弁13は空気供給源9で発生した圧縮空気をテスト圧に調整すると共にビード圧にされていたタイヤT内の圧縮空気を外部に開放してテスト圧に減圧できるようになっている。テスト圧調整弁13でテスト圧に調整された圧縮空気は、給排弁14、切替弁15及び遮断弁16を通ってタイヤTに供給される。そして、この圧縮空気によりタイヤT内の空気圧がテスト圧に調整される。タイヤT内の空気圧がテスト圧になると圧力検知部17で検知されて、遮断弁16を作動させて切替弁15とタイヤTとの間の配管を遮断する。そうすると、遮断弁16の下流側の配管及びタイヤT内が上流側から遮断され、タイヤ試験を行う準備が完了する。
正回転でのRFV波形の計測が終わった後、タイヤTを「逆回転」させRFV波形を計測する。
正転試験終了後でタイヤTからドラム5を後退させるときに、体積調整機構20を用いて、ドラム5の後退に合わせて増加するタイヤT内の体積(内容積)の増加量に略一致する体積の圧縮空気をタイヤT内に送り込む。具体的には、サーボモータ23を回転させて、押し込み方向、言い換えればシリンダ22内の容積が小さくなる方向にピストン21を移動させ、タイヤT内の体積の増加量に略一致する体積の圧縮空気を配管内に送り込む。このようにして配管内に送り込まれた圧縮空気は、配管を通じてタイヤT内に送られタイヤT内に補充される。
具体的には、サーボモータ23を回転させて、抜き出し方向、言い換えればシリンダ22内の容積が大きくなる方向にピストン21を移動させ、タイヤT内の体積の減少量に略一致する体積の圧縮空気をテスト系統11の配管から抜き出す。
体積調整機構20が設けられていない場合は、タイヤT逆転時にドラム5後退前進動作を行うと、図3(e)に示すように、タイヤT内圧は一旦減少した後に、ドラム5前進時に(計測時間で2.5〜3秒)には大幅に増加して、その後、タイヤT内の圧力は、所定の試験圧力に戻るまでにほぼ直線的に減少する(計測時間で3〜5秒間)。この間、図3(d)に示すように、RFV波形もある傾きを持って波形が上下にシフト移動している。このように、シフト移動しているRFV波形からでは、正しいRFVを求めることは困難であり、得られたRFVには誤差が含まれる。
このように、本発明の体積調整機構20を用いることで、タイヤT逆転直後であってもタイヤTをテスト圧に維持することが可能となり、常に正確なユニフォミティ波形及びユニフォミティ計測値を得ることができ、計測時間の短縮、ひいては生産性の向上に寄与できるものとなる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。
また、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
2 フレーム本体
3 スピンドル軸
4 リム
5 ドラム
6 ドラム機構
6a 模擬路面
7 空気圧回路
8 ユニフォミティ測定部
9 空気供給源
10 ビードシート系統
11 テスト系統
12 ビード圧調整弁
13 テスト圧調整弁
14 給排弁
15 切替弁
16 遮断弁
17 圧力検知部
18 エアフィルタ
19 圧力計
20 体積調整機構
21 ピストン
22 シリンダ
23 サーボモータ
24 サイレンサ
T タイヤ
Claims (5)
- ドラムを回転自在に支持すると共に、スピンドル軸に装着されたタイヤを前記ドラムの外周面に押し当て可能とするドラム機構と、前記タイヤに対し圧縮空気を供給する空気圧回路とを備えたタイヤユニフォミティ試験装置において、
前記ドラム機構は、タイヤの回転を反転させる際に、前記ドラムをタイヤとの接触状態を維持しつつ後退させ、タイヤの回転を一方向回転から他方向回転へと切り換え、その後、ドラムを前進させて負荷荷重をタイヤに与えることが可能に構成されており、
前記空気圧回路には、タイヤの回転を一方向回転から他方向回転へと反転動作を行う時に、前記ドラムの後退前進の動作に併せて、タイヤ内部の体積の増減量に略一致する体積の圧縮空気を出し入れする体積調整機構が備えられていることを特徴とするタイヤユニフォミティ試験装置。 - 前記空気圧回路は、圧縮空気を供給する空気供給源と、前記空気供給源から送られてきた圧縮空気の圧力をテスト空気圧に調整すると共に、タイヤに供給可能とする圧力調整弁と、を有しており、
前記体積調整機構は、前記タイヤと圧力調整弁との間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤユニフォミティ試験装置。 - 前記体積調整機構は、空気圧回路に連通し且つタイヤ内部の圧縮空気を貯蔵するシリンダと、当該シリンダ内を移動するピストンと、前記ピストンを移動させるサーボモータと、を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤユニフォミティ試験装置。
- 前記体積調整機構は、前記サーボモータの動きの方向及び/又は速度を変化させることにより、タイヤ内部の圧縮空気の体積を調整する構成とされていることを特徴とする請求項3に記載のタイヤユニフォミティ試験装置。
- ドラムを回転自在に支持すると共に、スピンドル軸に装着されたタイヤを前記ドラムの外周面に押し当て可能とするドラム機構と、前記タイヤに対し圧縮空気を供給する空気圧回路とを備えたタイヤユニフォミティ試験装置を用いたタイヤユニフォミティ測定方法において、
前記ドラム機構を、タイヤの回転を反転させる際に、前記ドラムをタイヤとの接触状態を維持しつつ後退させ、タイヤの回転を一方向回転から他方向回転へと切り換え、その後、ドラムを前進させて負荷荷重をタイヤに与えることが可能に構成しておき、
前記タイヤの回転を一方向回転から他方向回転へと反転動作を行う時に、前記ドラムの後退前進の動作に併せて、タイヤ内部の体積の増減量に略一致する体積の圧縮空気を出し入れするようにして、タイヤのユニフォミティを測定することを特徴とするタイヤユニフォミティ試験方法。
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